【実施例】
【0054】
次に、実施例により本発明の織物について詳細に説明する。実施例中の各測定値は、次の方法に従った。
【0055】
A.相対粘度
試料を秤量し、98質量%濃硫酸に試料濃度(C)が1g/100mlとなるように溶解し、その溶液をオストワルド粘度計を用いて25℃の温度での落下秒数(T1)を測定する。試料を溶解していない98質量%濃硫酸の25℃の温度での落下秒数(T2)を同様に測定し、試料の98%硫酸相対粘度(ηr)を、下式により算出した。
・(ηr)=(T1/T2)+{1.891×(1.000−C)}。
【0056】
B.総繊度と単繊維繊度
(a)ナイロン6繊維
枠周1.125mの検尺機に繊維試料を、1/30cN×表示デシテックスの張力で400回巻かせを作成する。105℃の温度で60分間乾燥しデシケーターに移し、20℃の温度、55RH環境下で30分放冷し、かせの質量を測定して得られた値から10000m当たりの質量を算出し、ナイロン6の場合は公定水分率を4.5%として繊維の総繊度を算出した。測定は4回行い、平均値を総繊度とした。また、得られた総繊度をフィラメント数で割り返した値を単繊維繊度とした。
【0057】
(b)織物分解糸
織物の状態で経もしくは緯方向に100cm間隔で2本の線を引き、その線内の織物の経糸もしくは緯糸を分解する。次に、測定荷重を決めるために仮総繊度を算出する。得られた分解糸に、2gの荷重をかけ、2点間の長さ(Lcm)を測定後、2点間(Lcm)で切断、その重さ(Wg)を測定、下式により仮総繊度を算出した。次に、仮総繊度に対し、1/10g/dtexの荷重をかけ、上記同様に2点間の長さ、重さを測定、下式により総繊度を算出した。
・総繊度(織物分解糸)=W/L×1000000(dtex)
また、得られた総繊度をフィラメント数で割り返した値を単繊維繊度(dtex)とした。同様の測定を5回繰り返し、その平均を結果に記載した。
【0058】
C.ナイロン6繊維の断面形状
光学顕微鏡を用い400倍の倍率で、断面形状を観察し、該扁平多葉形の凸部頂点のうち任意の2点を結ぶ最長の線分A、該線分Aに平行な線でかつ最外の頂点を含む接線で構成される外接四角形(隣合う辺で構成される角の角度は90°)の他の線分B、該扁平多葉形のなす最も大きな凹凸において隣り合う凸部の頂点間を結ぶ線分C、該凸部に挟まれた凹部の底点から凸部の頂点間を結ぶ線分Cに下ろした垂線D、それぞれの長さを測定し、次式より算出した。
・扁平度(F)=(a/b)a:線分Aの長さ、b:線分Bの長さ
・ 異形度(F)=(c/d)c:線分Cの長さ、d:線分Dの長さ
上記方法に従い扁平度(F)および異形度(F)を算出し、任意に選んだ5本の平均値を糸条の扁平度(F)および異形度(F)とした。
【0059】
D.織物の断面形状
倍率600倍のSEMによる、織物の断面写真から繊維断面形状を観察し下記の方法に従い扁平度(W)および凹凸数を決定した。織物を構成する単糸のうちカレンダー加工した表面に露出していないものから任意に5本選択して評価し、その平均値をポリアミド繊維の扁平度(W)および変曲点の個数とした。
【0060】
(a)扁平度(W)
該扁平多葉形の凸部頂点のうち任意の2点を結ぶ最長の線分Α(その長さをαとする)、該線分Αに平行な線でかつ最外の頂点を含む接線で構成される外接四角形(隣合う辺で構成される角の角度は90°)の他の線分Β(その長さをβとする)するとき、α/βを扁平度(W)と定義する(
図2参照)。
【0061】
(b)葉部の数
繊維断面の変曲点の個数を2で除した値と定義する。
【0062】
E.引裂強力
織物の引裂強力は、JIS L 1096(2010)8.14.1に規定されている引裂強さJIS法D法(湿潤時グラブ法)に準拠して、経緯の両方向において測定した。
【0063】
F.目付け
織物の目付は、JIS L 1096(2010)8.3.1正量に準拠して測定した。
【0064】
G.通気度
織物の通気度は、JIS L 1096(2010)8.26.1に規定されている通気性A法(フラジール形法)に準拠して測定した。
(a)初期通気度
洗濯未実施の織物について、通気度を3回測定し、その平均値により評価した。
(b)洗濯50回後の通気度
織物の洗濯は、JIS L 1096(2010)8.64.4の織物の寸法変化に記載されているF−2法に準拠して実施した。洗濯50回は洗濯−脱水−乾燥を50回繰り返した場合である。織物の洗濯50回後の通気度は、洗濯50回後の通気度を3回測定しその平均値により評価した。
【0065】
H.光沢感
織物の光沢感について、熟練者5人の視覚により比較例1と相対評価し、以下5段階判定した。片側のみカレンダー加工した織物については、カレンダー加工した側について、評価した。4点以上を合格とした。
5:高級感のある優雅な光沢がある。
4:マイルドな光沢がある。
3:通常の光沢(比較例1)。
2:弱いギラツキ感やスジ感がある。
1:ギラツキ感やスジ感がある。
【0066】
I.ダウン抜け評価
織物のダウン抜け評価は、洗濯50回後の織物を用い、内部に40gの羽毛を詰め込んだ35cm×35cmのサンプルを作製し(縫い目は樹脂によってシーリングする)、この試料を、タンブル乾燥機に入れ、JIS L 1076(2010)A法に規定されたゴム管5本と共に、加熱せずに60分間運転する。運転終了後、サンプルを取り出して羽毛の抜け出し程度を視覚にて判定した。次の5段階判定を実施した。4点以上を合格とした。
5:3本以下
4:4〜10本
3:11〜30本
2:31〜50本
1:51本以上
J.総合評価
光沢度およびダウン抜け評価を加算し、8点以上を合格とした。
【0067】
[実施例1]
(ナイロン6扁平八葉断面繊維の製造)
相対粘度3.5のナイロン6を使用し、紡糸温度285℃で
図3(a)に示した形状(スリットの幅:0.07mm、スリットの長さの比:e/f=5/2)をした吐出孔の紡糸口金から溶融吐出させた後、冷却し、給油し、交絡した後に、2800m/minのゴデローラーで引き取り、続いて1.4倍に延伸した後に155℃の温度で熱固定し、巻取速度3500m/minで33dtex26フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を得た。
【0068】
得られたナイロン6繊維の断面写真から扁平度(F)および異形度(F)を算出した。その結果を、表1に示す。
【0069】
(22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維の製造)
相対粘度3.0のナイロン6を使用し、紡糸温度280℃で丸孔の紡糸口金から溶融吐出させた後、冷却し、給油し、交絡した後に2480m/minのゴデローラーで引き取り、続いて1.7倍に延伸した後に155℃の温度で熱固定し、巻取速度4000m/minで22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を得た。
【0070】
(織物の製造)
該ナイロン6扁平八葉断面繊維を緯糸に用い、22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、経密度188本/2.54cm、緯密度135本/2.54cmに設定し平組織で製織した。
【0071】
得られた生機地を常法に従って、1リットル当たり2gの苛性ソーダ(NaOH)を含む溶液でオープンソーパーにより精練し、シリンダー乾燥機を用いて120℃の温度で乾燥し、次いで170℃にてプレセット、ジッガー染色機にて染色し、フッ素系樹脂化合物を浸漬(パディング法)、乾燥(温度120℃)、仕上げセット(温度175℃)した。その後、カレンダー加工(加工条件:シリンダー加工、加熱ロール表面温度180℃、加熱ロール加重147kN、布走行速度20m/min)を織物の両面に1回施し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。本織物の織物側断面のSEM写真を
図1に示す。
【0072】
[実施例2]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、ナイロン6扁平八葉断面繊維の紡糸温度280℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で33dtex26フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0073】
[実施例3]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、ナイロン6扁平八葉断面繊維の紡糸温度275℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で33dtex26フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0074】
[
参考例4]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、紡糸口金の吐出孔形状(
図3(b),スリットの幅:0.07mm、スリットの長さの比:g/h=5/2)を変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、33dtex26フィラメントのナイロン6扁平六葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0075】
[実施例5]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、紡糸口金の吐出孔形状(
図3(c),スリットの幅:0.07mm、スリットの長さの比:i/j=5/2)を変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、33dtex26フィラメントのナイロン6扁平十葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0076】
[実施例6]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、ナイロン6扁平八葉断面繊維のフィラメント数を20に変更し、また総繊度を22dtexにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、22dtex20フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0077】
[実施例7]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、ナイロン6扁平八葉断面繊維のフィラメント数を40に変更し、また総繊度を44dtexにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、44dtex40フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0078】
[実施例8]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、ナイロン6扁平八葉断面繊維のフィラメント数を12に変更し、また総繊度を22dtexにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、22dtex12フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0079】
[実施例9]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、ナイロン6扁平八葉断面繊維のフィラメント数を58に変更し、また総繊度を44dtexにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、44dtex58フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0080】
[実施例10]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、ナイロン6扁平八葉断面繊維のフィラメント数を8に変更し、また総繊度を11dtexにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、11dtex8フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0081】
[実施例11]
カレンダー加工(加工条件:シリンダー加工、加熱ロール表面温度180℃、加熱ロール加重147kN、布走行速度20m/min)を織物の片面に1回施したこと以外は、実施例1と同様の方法で織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0082】
[実施例12]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、実施例1と同様の方法で、33dtex26フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、得られたナイロン6扁平八葉断面繊維を緯糸に用い、経密度220本/2.54cm、緯密度160本/2.54cmに設定し平組織で製織したこと以外は、実施例1と同様の方法で織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0083】
[実施例13]
リップストップタフタ組織としたこと以外は、実施例1と同様の方法で織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2に示す。良好な織物であった。
[実施例14]
カレンダー加工において、加熱ロール加重を74kNとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。カレンダーが弱く、光沢感、ダウン抜け評価では実施例1に劣るものの、良好な織物を得た。
【0084】
[実施例15]
実施例1と同様の方法で、33dtex26フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、得られたナイロン6扁平八葉断面繊維を経糸に用い、22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を緯糸に用い、経密度190本/2.54cm、緯密度160本/2.54cmに設定し平組織で製織したこと以外は、実施例1と同様の方法で織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0085】
[実施例16]
実施例1と同様の方法で、33dtex26フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、得られたナイロン6扁平八葉断面繊維を経および緯糸に用い、経密度190本/2.54cm、緯密度135本/2.54cmに設定し平組織で製織したこと以外は、実施例1と同様の方法で織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。良好な織物であった。
【0086】
[比較例1]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、緯糸に22dtex20filの丸断面ポリアミド繊維を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。特に、得られた織物は、丸断面のポリアミド繊維を使用したので、カレンダー加工後も、フィラメント同士の重なりが小さく、圧縮状態が良くなかったため通気度に劣り、ダウン抜け評価で劣るものであった。
【0087】
[比較例2]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、Y字形状の吐出孔を有した紡糸口金(
図4(a)、スリットの幅:0.07mm、スリットの長さk:0.5mm)に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、33dtex24フィラメントのナイロン6Y断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。得られた織物は、洗濯50回後の通気度が大幅に低下し、ダウン抜け評価で劣るものであった。さらに光沢感について、ギラツキのある光沢となり、得られた織物は、ギラツキ感があるのみならず、スジ感もあるものであり、優雅で上品な光沢の織物は得られなかった。
【0088】
[比較例3]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、十字形状の吐出孔を有した紡糸口金(
図4(b)、スリットの幅:0.07mm、スリットの長さl:0.5mm)に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、33dtex24フィラメントのナイロン6十字断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。得られた織物は、比較例2と同様に洗濯50回後の通気度が大幅に低下し、ダウン抜け評価で劣り、光沢感について、ギラツキのある光沢となり、得られた織物は、ギラツキ感があるのみならず、スジ感もあるものであり、優雅で上品な光沢の織物は得られなかった。
【0089】
[比較例4]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、相対粘度2.5のナイロン6を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で33dtex26フィラメント、扁平度(F)が1.3のナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。扁平度(W)も低く、光沢感で不十分だったほか、洗濯50回後の通気度が劣り、ダウン抜け評価がやや劣る結果となった。
【0090】
[比較例5]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、相対粘度4.0のナイロン6を使用し、紡糸温度を275℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、33dtex26フィラメント、扁平度(F)が3.5のナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。扁平度(W)が高いためにギラツキ感が強い織物となった。
【0091】
[比較例6]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、紡糸口金の吐出孔形状を変更した(
図4(c).スリットの幅:0.07mm、スリットの長さの比:m/n=5/2)こと以外は、実施例1と同様の方法で、33dtex26フィラメントのナイロン6扁平十二葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。丸断面に近いために、洗濯50回後の通気度が高くなり、ダウン抜け評価が劣るほか、マイルドな光沢感が得られなかった。
【0092】
[比較例7]
22dtex20フィラメントのナイロン6丸断面繊維を経糸に用い、紡糸口金の吐出孔数を5に変更し、また総繊度を22dtexにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、22dtex5フィラメントのナイロン6扁平八葉断面繊維を製造し、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。単繊維繊度が太いために、ダウン抜け評価で十分な結果が得られなかった。
【0093】
[比較例8]
カバーファクターを976としたこと以外は、実施例1と同様の方法で、織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。密度が低いため、初期通気度が劣り、ダウン抜け評価が劣るものとなった。
【0094】
[比較例9]
カレンダー加工を織物に施さないこと以外は、実施例1と同様の方法で織物を得た。得られた織物の物性および評価結果を表2と3に示す。フィラメント同士の重なりが不十分となり、ダウン抜け評価で劣るものとなった。
【0095】
【表1】
【0096】
【表2】
【0097】
【表3】
【0098】
表2と3の結果から明らかなように本発明の実施例による織物は、繊維概形を扁平形に保つことで高強度を有し、また、多数の葉部を有することから、ポリアミド単繊維の動きを拘束しやすく、カレンダー加工により圧縮固定化されることで単繊維同士の凹凸が重なり合うとともに、空隙の少ない状態で重なり合い通気度に優れ、ダウン抜けが抑制できる織物であった。さらには、織物を構成する単繊維断面が適度な凹凸を有するため、カレンダー加工により織物表面が均一に平滑な状態となり高級感のある優雅な光沢が得られた。その優れた特徴を有することから、例えば、ダウンウエア、ダウンジャケットおよびスポーツウエアなどの側地を提供することが可能となる。