【実施例】
【0051】
次に、実施例及び参考例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例等に限定されるものではない。
【0052】
[製造例1]
リン酸架橋コメでん粉 (商品名:パインホワイトR、松谷化学工業(株)製)を5質量%となるように水に分散させた架橋でん粉水分散液500gを、スターミル(登録商標)ラボスターミニLMZ015(アシザワ・ファインテック(株)製、湿式ビーズミル微粉砕機)を用いて微粉砕した。
具体的には、ジルコニアビーズ(商品名:YTZ(登録商標)ボール、(株)ニッカトー製、寸法φ=0.3mm)を用い、破砕室(ベッセル)におけるビーズ充填率を80%、周速を12m/秒(回転数:3884rpm)とした。また、架橋でん粉水分散液はホールディングタンクでアンカーブレードを用い100rpmで撹拌しながらローラーポンプ(製品名:RP−1000、東京理化器械(株)製)で30rpmにて循環させてスラリーとした。シールタンク及びホールディングタンクへの冷却水は20℃とした。この条件で60分間スラリーを循環させることにより、微小化リン酸架橋コメでん粉Aを得た。
【0053】
得られた微小化リン酸架橋コメでん粉A[5質量%の水分散液(スラリー)]に等量の固形分の粉末水あめ(商品名:M−SPD、昭和産業(株)製)を添加し、得られた混合液を80℃で10分間撹拌した後、熱風温度180℃にて噴霧乾燥した(粉末化工程)。これにより、微小子化架橋でん粉50質量%と水あめ50質量%を含む粉末([微小化架橋でん粉+水あめ]パウダー(50:50))を得た。
【0054】
[製造例2]
リン酸架橋コメでん粉の水分散液に代えて、リン酸架橋タピオカでん粉 (商品名:パインスターチRT、松谷化学工業(株)製)を5質量%となるように水に分散させた架橋でん粉水分散液500gを用い、かつスラリーの循環時間を220分間とした以外は、製造例1と同様にして、微小化リン酸架橋タピオカでん粉Aを得た。
製造例1と同様にして、得られた微小化リン酸架橋タピオカでん粉A50質量%と水あめ50質量%を含む粉末([微小化架橋でん粉+水あめ]パウダー(50:50))を得た。
【0055】
[製造例3]
スラリーの循環時間を80分間とした以外は、製造例2と同様にして、微小化リン酸架橋タピオカでん粉Bを得た。
製造例1と同様にして、得られた微小化リン酸架橋タピオカでん粉B50質量%と水あめ50質量%を含む粉末([微小化架橋でん粉+水あめ]パウダー(50:50))を得た。
【0056】
[製造例4]
スラリーの循環時間を60分間とした以外は、製造例2と同様にして、微小化リン酸架橋タピオカでん粉Cを得た。
製造例1と同様にして、得られた微小化リン酸架橋タピオカでん粉C50質量%と水あめ50質量%を含む粉末([微小化架橋でん粉+水あめ]パウダー(50:50))を得た。
【0057】
[製造例5]
スラリーの循環時間を50分間とした以外は、製造例2と同様にして、微小化リン酸架橋タピオカでん粉Dを得た。
製造例1と同様にして、得られた微小化リン酸架橋タピオカでん粉D50質量%と水あめ50質量%を含む粉末([微小化架橋でん粉+水あめ]パウダー(50:50))を得た。
【0058】
[試験例1]
<飲料サンプルの調製>
表1に示す組成の飲料を調製した。具体的には、全ての原料を混合した後、沸騰水にて全量100gとし、マグネチックスターラーにて5分間撹拌した後、25℃まで放冷した。表1中の原料中、粉末水あめ(市販品)はM−SPD(商品名)(昭和産業(株)製)であり、酸化タピオカでん粉(市販品)はスタビローズTA−8(商品名)(松谷化学工業(株)製)であり、モチゴメでん粉はWR−1(商品名)(松谷化学工業(株)製)であり、タピオカでん粉はMKK−100(商品名)(松谷化学工業(株)製)であり、リン酸架橋コメでん粉はパインホワイトR(商品名)(松谷化学工業(株)製)であり、及びリン酸架橋タピオカでん粉はパインスターチRT(商品名)(松谷化学工業(株)製)である。また、[微小化架橋でん粉+水あめ]パウダー(50:50)は製造例1〜5で製造したものである。
【0059】
【表1】
【0060】
<粒度分布の測定>
各飲料サンプル中のでん粉の粒度分布を、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2100((株)島津製作所製)を用いて測定した。具体的には、フローセルを使用し、水を測定溶媒とし、屈折率が1.60−0.10i、測定回数を1、平均回数を64、測定吸光度範囲の最大値を0.2、最小値を0.01として、サンプル溶液を測定範囲に達するまで添加して測定した。メジアン径と累積分布径D
90の測定結果を表2に、粒度分布を
図1及び表3、4に示す。表2〜4中のサンプルNO.は、表1と同じものを示す。以下同様である。ただし、グラニュー糖と粉末水あめを含有させたサンプルSと酸化タピオカでん粉含有させたサンプル1では、でん粉粒が存在せず、溶液が透明のため、粒度分布を測定できなかった。
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
<食感及び白濁度評価>
得られた各飲料サンプル(25℃)の食感を、3名のトレーニングされた官能評価パネルにて評価した。また、各飲料サンプル(25℃)の白濁度を、目視と透過及びL値により評価した。透過及びL値は、色差計Spectro Color Meter SE2000(日本電色工業(株)製)を用いて測定した。また、透過測定には光路長10mmの角型セルを用い、L値測定には30mm(Φ)×15mm(H)の丸セルを用いた。なお、L値は反射により測定した。評価結果及び測定結果を表5に示す。
【0065】
<沈殿率測定>
各飲料サンプル(25℃)について、それぞれ、15gを15mL容のプラスチック製遠沈管に分取し、遠心分離機(製品名:CN−2000、HSIANGTAI MACHINERY INDUSTRY.CO.,LTD.製)にセットし、3000rpmで5分間遠心分離した。次いで、当該遠沈管について、上澄みを廃棄した後、キャップを外した状態で60℃の恒温器内で24時間保管した。保管後の遠沈管の内容物の重量を測定し、沈澱率を下記式(1)にて求めた。測定結果を表5に示す。
式(1):[沈澱率(%)]=[沈澱重量(g)]×100/15(g)
【0066】
<20℃24時間後の沈澱評価>
各飲料サンプル(25℃)について、それぞれ、50gを50mL容のプラスチック製遠沈管に分取し、室温20℃に設定された室内で24時間静置した。静置後に目視にて沈澱の有無を確認した。結果を表5に示す。
【0067】
【表5】
【0068】
この結果、酸化タピオカでん粉(市販品)を含有させた飲料サンプル1は、食感、白濁度(透過とL値)、沈殿率等の全てにおいて、水あめとグラニュー糖のみの飲料サンプルSと差がなかった。これに対して、メジアン径が8μm以上である市販のでん粉又は架橋でん粉を含有させた飲料サンプル2〜5では、ざらつきや糊っぽさが付与されてしまっており、また、透過が低下し、L値が高くなる傾向があった。特に、糊っぽさが付与されていたサンプル2と3では、半透明であったが、沈殿率を調べたところ、60℃で24時間保管後でも未乾燥状態(半透明のペースト状)であった(表5中、星印)。
【0069】
一方で、メジアン径が0.403〜4.751μmの微小化架橋でん粉を含有させた飲料サンプル6〜9では、なめらかな食感とボディ感が付与されており、白濁しており、透過が低く、L値がいずれも20以上と高かった。ただし、沈殿率は0.26%以下と低く、微小化架橋でん粉の再分散性は比較的良好であった。これに対して、メジアン径が4.9μm超の微小化架橋でん粉を含有させた飲料サンプル10では、溶液の外観(白濁)、透過及びL値、沈殿率等は飲料サンプル6〜9とほぼ同程度であったが、ざらつきが感じられた。
【0070】
[実施例1]
表6に示す組成のコーヒー飲料を調製した。具体的には、全ての原料を混合した後、沸騰水にて全量100gとし、マグネチックスターラーにて5分間撹拌した後、25℃まで放冷した。表6の原料中、インスタントコーヒー粉末は市販品(商品名:〈ブレンディ〉、味の素ゼネラルフーヅ(株)製)であり、その他の各原料は、表1と同じである。
【0071】
【表6】
【0072】
<食感及び白濁度評価>
得られた各飲料サンプル(25℃)の食感を、3名のトレーニングされた官能評価パネルにて評価した。また、各飲料サンプル(25℃)の白濁度を、L値により評価した。L値は参考例1と同様にして測定した。評価結果及び測定結果を表7に示す。
【0073】
【表7】
【0074】
この結果、酸化タピオカでん粉(市販品)を含有させた飲料サンプルB1は、水あめとグラニュー糖のみの飲料サンプルBSと比較して、L値がやや高いものの、食感は同程度であった。メジアン径が8μm以上である市販のでん粉又は架橋でん粉を含有させた飲料サンプルB2〜B5では、L値が高くなる傾向があったが、ざらつきや糊っぽさが付与されてしまっていた。これに対して、メジアン径が0.403〜4.751μmの微小化架橋でん粉を含有させた飲料サンプルB6〜B9では、なめらかな食感とボディ感が付与されており、白濁しており、L値がいずれも18以上と高かった。一方で、メジアン径が4.9μm超の微小化架橋でん粉を含有させた飲料サンプルB10では、溶液のL値は飲料サンプルB6〜B9とほぼ同程度であったが、ざらつきが感じられた。
【0075】
[実施例2]
表8に示す組成のコーヒー飲料を調製した。具体的には、全ての原料を混合した後、沸騰水にて全量100gとし、マグネチックスターラーにて5分間撹拌した後、25℃まで放冷した。表8の原料中、インスタントコーヒー粉末は市販品(商品名:〈ブレンディ〉、味の素ゼネラルフーヅ(株)製)であり、クリーミングパウダーは市販品(商品名:〈マリーム〉、味の素ゼネラルフーヅ(株)製)であり、その他の各原料は、表1と同じである。
【0076】
【表8】
【0077】
<食感及び白濁度評価>
得られた各飲料サンプル(25℃)の食感を、3名のトレーニングされた官能評価パネルにて評価した。また、各飲料サンプル(25℃)の白濁度を、L値により評価した。L値は参考例1と同様にして測定した。評価結果及び測定結果を表9に示す。
【0078】
【表9】
【0079】
この結果、実施例1と同様の結果が得られた。すなわち、酸化タピオカでん粉(市販品)を含有させた飲料サンプルM1は、水あめとグラニュー糖のみの飲料サンプルMSと比較して、食感は同程度であり、メジアン径が8μm以上である市販の架橋でん粉を含有させた飲料サンプルM2〜M5では、ざらつきや糊っぽさが付与されてしまっていた。これに対して、メジアン径が0.403〜4.751μmの微小化架橋でん粉を含有させた飲料サンプルM6〜M9では、なめらかな食感とボディ感が付与されていたが、メジアン径が4.9μm超の微小化架橋でん粉を含有させた飲料サンプルM10ではざらつきが感じられた。
【0080】
[製造例6]
リン酸架橋タピオカでん粉 (商品名:パインスターチRT、松谷化学工業(株)製)を、乾式粉砕機であるジェットミル(製品名:NJ−50、(株)アイシンナノテクノロジー製)を用いて微粉砕した。具体的には、サンプル導入ノズル圧を1.3MPa、粉砕エアーノズル圧を1.3MPa、サンプル投入速度を11g/h、パス回数を1とした条件で粉砕し、微小化リン酸架橋タピオカでん粉A1を得た。
【0081】
[製造例7]
ジェットミルの粉砕条件のうち、サンプル投入速度を7g/hとした以外は製造例6と同様にして、微小化リン酸架橋タピオカでん粉A2を得た。
【0082】
[試験例2]
製造例6及び7で調製した粉末を用いた以外は、試験例1と同様にして、表10に記載の飲料サンプルを調製した。表10中、粉末水あめ(市販品)はM−SPD(商品名)(昭和産業(株)製)である。得られた飲料サンプルについて、試験例1と同様にして、粒度分布を測定し、食感を評価した。
【0083】
【表10】
【0084】
この結果、微小化リン酸架橋タピオカでん粉A1のメジアン径は5.386μmであり、微小化リン酸架橋タピオカでん粉A2のメジアン径は4.809μmであった。また、得られた飲料サンプルの食感を、微小化架橋でん粉を含有していない飲料サンプルSと比較したところ、メジアン径が5μm超の微小化リン酸架橋タピオカでん粉A1を含有させた飲料サンプルA1は、ボディ感は若干強くなっていたものの、ざらつきがあった。これに対して、メジアン径が4.9μm以下の微小化リン酸架橋タピオカでん粉A2を含有させた飲料サンプルA2は、ボディ感が明らかに強くなっており、なめらかな食感であり、ざらつきがなかった。
【0085】
[製造例8]
製造例1のリン酸架橋コメでん粉の水分散液に代えて、リン酸架橋タピオカでん粉 (商品名:パインスターチRT、松谷化学工業(株)製)を20質量%となるように水に分散させた架橋でん粉水分散液900gを用い、かつスラリーの循環時間を300分間とした以外は、製造例1と同様にして、メジアン径が1.324μmの20質量%微小化リン酸架橋タピオカでん粉(ペースト状)を得た。
【0086】
[実施例3]
表11に示す組成のコーヒー飲料とでん粉溶液(表中、「starch」)を調製した。具体的には、全ての原料を混合した後、沸騰水にて全量100gとし、マグネチックスターラーにて5分間撹拌した後、25℃まで放冷した。次いで、缶に充填、巻き締め後に、121℃、20分間レトルト殺菌した。表11の原料中、「微小化リン酸架橋タピオカでん粉(20質量%)」は製造例8で調製したペースト状の微小化リン酸架橋タピオカでん粉であり、インスタントコーヒー粉末は市販品(商品名:〈ブレンディ〉、味の素ゼネラルフーヅ(株)製)であり、粉末水あめ(市販品)はM−SPD(商品名)(昭和産業(株)製)である。
【0087】
【表11】
【0088】
でん粉溶液(表中、「starch」)中の微小化リン酸架橋タピオカでん粉の粒度分布を、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2100((株)島津製作所製)を用いて、試験例1と同様にして調べた。この結果、レトルト殺菌前の微小化リン酸架橋タピオカでん粉のメジアン径は1.324μm(D
90:2.925μm)であったのに対して、レトルト殺菌後の微小化リン酸架橋タピオカでん粉のメジアン径は1.424μm(D
90:3.077μm)であり、レトルト殺菌処理等の加熱殺菌処理は、微小化リン酸架橋タピオカでん粉の粒度分布に大きな影響がないことがわかった。
また、試験例1と同様にして、レトルト殺菌後の各コーヒー飲料の食感を調べた。結果を表12に示す。
【0089】
【表12】
【0090】
[実施例4]
製造例8で調製したペースト状の微小化リン酸架橋タピオカでん粉を用いて、表13に示す組成のココア飲料を調製した。具体的には、全ての原料を混合し、80℃まで加熱してハンドミキサーにて3分間撹拌した後、水にて全量100gに調整した後に60℃まで冷却した。表13中、「微小化リン酸架橋タピオカでん粉(20質量%)」は製造例8で調製したペースト状の微小化リン酸架橋タピオカでん粉であり、ココア粉末(市販品)は「森永 純ココア」(商品名)(森永製菓(株)製)であり、無脂肪乳(加工乳)(市販品)は「森永のおいしい無脂肪乳」(商品名)(森永乳業(株)製)であり、粉末水あめ(市販品)は「M−SPD」(商品名)(昭和産業(株)製)である。
試験例1と同様にして、調製したココア飲料の食感及び色調を調べ、微小化リン酸架橋タピオカでん粉を添加していないコントロールの飲料サンプル(各表中、「コントロール」)と比較した。食感及び色調の評価結果を、評価した飲料サンプル温度と共に表に示す。
【0091】
【表13】
【0092】
[実施例5]
製造例8で調製したペースト状の微小化リン酸架橋タピオカでん粉を用いて、表14に示す組成の果汁入り野菜飲料を調製した。具体的には、全ての原料を混合し全量100gとし、ハンドミキサーにて3分間撹拌した後、8℃まで冷却した。表14中、「微小化リン酸架橋タピオカでん粉(20質量%)」及び粉末水あめ(市販品)は表13と同じであり、果汁入り野菜飲料(市販品)は、「カゴメ 野菜生活100」(商品名)(カゴメ(株)製、野菜汁50%と果汁50%)である。
試験例1と同様にして、調製した果汁入り野菜飲料の食感及び色調を調べ、微小化リン酸架橋タピオカでん粉を添加していないコントロールの飲料サンプル(各表中、「コントロール」)と比較した。食感及び色調の評価結果を、評価した飲料サンプル温度と共に表に示す。
【0093】
【表14】
【0094】
[実施例6]
製造例8で調製したペースト状の微小化リン酸架橋タピオカでん粉を用いて、表15に示す組成の青汁を調製した。具体的には、全ての原料を混合し全量100gとし、ハンドミキサーにて3分間撹拌した後、8℃まで冷却した。表15中、「微小化リン酸架橋タピオカでん粉(20質量%)」及び粉末水あめ(市販品)は表13と同じであり、青汁(市販品)は、「伊藤園 毎日1杯の青汁」(商品名)(伊藤園(株)製)である。
試験例1と同様にして、調製した青汁の食感及び色調を調べ、微小化リン酸架橋タピオカでん粉を添加していないコントロールの飲料サンプル(各表中、「コントロール」)と比較した。食感及び色調の評価結果を、評価した飲料サンプル温度と共に表に示す。
【0095】
【表15】
【0096】
[実施例7]
製造例8で調製したペースト状の微小化リン酸架橋タピオカでん粉を用いて、表16に示す組成の豆乳飲料を調製した。具体的には、全ての原料を混合し全量100gとし、ハンドミキサーにて3分間撹拌した後、8℃まで冷却した。表16中、「微小化リン酸架橋タピオカでん粉(20質量%)」及び粉末水あめ(市販品)は表13と同じであり、果汁含有豆乳飲料(市販品)は、「豆乳飲料 フルーツミックス」(商品名)((株)紀文食品製)である。
試験例1と同様にして、調製した豆乳飲料の食感及び色調を調べ、微小化リン酸架橋タピオカでん粉を添加していないコントロールの飲料サンプル(各表中、「コントロール」)と比較した。食感及び色調の評価結果を、評価した飲料サンプル温度と共に表に示す。
【0097】
【表16】
【0098】
[実施例8]
製造例8で調製したペースト状の微小化リン酸架橋タピオカでん粉を用いて、表17に示す組成の乳飲料を調製した。具体的には、全ての原料を混合し全量100gとし、ハンドミキサーにて3分間撹拌した後、8℃まで冷却した。表17中、「微小化リン酸架橋タピオカでん粉(20質量%)」、粉末水あめ(市販品)、及び無脂肪乳(加工乳)(市販品)は表13と同じである。
試験例1と同様にして、調製した乳飲料の食感及び色調を調べ、微小化リン酸架橋タピオカでん粉を添加していないコントロールの飲料サンプル(各表中、「コントロール」)と比較した。食感及び色調の評価結果を、評価した飲料サンプル温度と共に表に示す。なお、表中、「牛乳様の食感」とは、口内に乳脂肪球が残る食感(マウスコーティング)を意味する。
【0099】
【表17】
【0100】
[実施例9]
製造例8で調製したペースト状の微小化リン酸架橋タピオカでん粉を用いて、表18に示す組成の酸性乳飲料を調製した。具体的には、全ての原料を混合し全量100gとし、ハンドミキサーにて3分間撹拌した後、8℃まで冷却した。表18中、「微小化リン酸架橋タピオカでん粉(20質量%)」及び粉末水あめ(市販品)は表13と同じであり、酸性乳飲料(市販品)は「十勝のむヨーグルト」(商品名)(日清ヨーク(株)製)である。
試験例1と同様にして、調製した酸性乳飲料の食感及び色調を調べ、微小化リン酸架橋タピオカでん粉を添加していないコントロールの飲料サンプル(各表中、「コントロール」)と比較した。食感及び色調の評価結果を、評価した飲料サンプル温度と共に表に示す。
【0101】
【表18】
【0102】
[実施例10]
製造例8で調製したペースト状の微小化リン酸架橋タピオカでん粉を用いて、表19に示す組成のコンソメスープを調製した。具体的には、全ての原料を混合し、80℃まで加熱してハンドミキサーにて3分間撹拌した後、水にて全量100gに調整した後に60℃まで冷却した。表19中、「微小化リン酸架橋タピオカでん粉(20質量%)」及び粉末水あめ(市販品)は表13と同じであり、固形コンソメ(市販品)は「味の素KKコンソメ」(商品名)(味の素(株)製)である。
試験例1と同様にして、調製したコンソメスープの食感及び色調を調べ、微小化リン酸架橋タピオカでん粉を添加していないコントロールの飲料サンプル(各表中、「コントロール」)と比較した。食感及び色調の評価結果を、評価した飲料サンプル温度と共に表に示す。
【0103】
【表19】
【0104】
[実施例11]
製造例8で調製したペースト状の微小化リン酸架橋タピオカでん粉を用いて、表20に示す組成の炭酸含有清涼飲料を調製した。具体的には、ベースとなるPETボトルに充填された炭酸含有清涼飲料(コーラ)から2gを分取し、添加原料(微小化リン酸架橋タピオカでん粉、又は粉末水あめ)を予備分散させた後、元のPETボトルに添加して混合した。表20中、「微小化リン酸架橋タピオカでん粉(20質量%)」及び粉末水あめ(市販品)は表13と同じであり、コーラ(市販品)は「PEPSI NEX」(商品名)(サントリーフーズ(株)製)である。
試験例1と同様にして、調製した炭酸含有清涼飲料の食感及び色調を調べ、微小化リン酸架橋タピオカでん粉を添加していないコントロールの飲料サンプル(各表中、「コントロール」)と比較した。食感及び色調の評価結果を、評価した飲料サンプル温度と共に表に示す。
【0105】
【表20】
【0106】
コントロールのコーラ(市販品)には、高甘味度甘味料としてアスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロースが使用されており、高甘味度甘味料独特の後味(苦渋味と甘味の後引き)が感じられた。苦味はアセスルファムカリウム、甘味の後引きはアスパルテームとスクラロースによる影響が大きいものと推察された。これに対して、飲料サンプルT2〜T4では、この後味がマスキングされており、砂糖等の自然な甘味に近いものになっていた。これらの結果から、メジアン径が4.9μm以下である架橋でん粉には、高甘味度甘味料等による後味のマスキング効果があることがわかった。
【0107】
[実施例12]
リン酸架橋コメでん粉 (商品名:パインホワイトR、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:パインスターチRT、松谷化学工業(株)製)、又はリン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:ActiStar RT75330、(株)カーギルジャパン製)を物理的に微小化し、微小化処理の前後における遊離グルコース含有量を測定した。
【0108】
微小化処理は、架橋でん粉を5質量%となるように水に分散させた架橋でん粉水分散液に代えて、架橋でん粉を20質量%となるように水に分散させた架橋でん粉水分散液を用い、架橋でん粉のメジアン径及びD
90が表21に記載の通りになるまでスラリーを循環させた以外は、製造例1と同様の条件にて行った。リン酸架橋コメでん粉からは微小化の程度を変えた7種のサンプル(微小化リン酸架橋コメでん粉E1〜E7)を、リン酸架橋タピオカでん粉からは微小化の程度を変えた8種のサンプル(微小化リン酸架橋タピオカでん粉E1〜E8)を、リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉からは微小化の程度を変えた6種のサンプル(微小化リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉E1〜E6)を、それぞれ得た。
【0109】
<粒度分布の測定>
得られた各微小化架橋でん粉及び市販のでん粉については、グラニュー糖と粉末水あめと共に水に混合し、でん粉の固形分濃度が0.4質量%、グラニュー糖の終濃度が3質量%、粉末水あめの終濃度が0.4質量%となるサンプルを調製し、これらのサンプルについて、試験例1の飲料サンプルと同様にして粒度分布を測定した。また、粉末水あめについては、グラニュー糖と粉末水あめを水に混合し、グラニュー糖の終濃度が3質量%、粉末水あめの終濃度が0.8質量%となるサンプルを調製し、当該サンプルについて試験例1の飲料サンプルと同様にして粒度分布を測定した。測定結果を表21に示す。
【0110】
<遊離グルコース濃度の測定>
得られた各微小化架橋でん粉と、リン酸架橋コメでん粉 (商品名:パインホワイトR、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:パインスターチRT、松谷化学工業(株)製)、リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:ActiStar RT75330、(株)カーギルジャパン製)、製造例6で調製した微小化リン酸架橋タピオカでん粉A1、製造例7で調製した微小化リン酸架橋タピオカでん粉A2、モチゴメでん粉(商品名:「WR−1」、松谷化学工業(株)製)、コメでん粉(商品名:「ファインスノウ」、上越スターチ(株)製)、タピオカでん粉(商品名:「MKK−100」、松谷化学工業(株)製)、アセチル化リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:「WMS」、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋タピオカでん粉B(商品名:「パインベークCC」、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋馬鈴薯でん粉(商品名:「松谷ひょうたん)」、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋ワキシーコーンスターチ(商品名:「フードスターチF−11」、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋コーンスターチ(商品名:「フードスターチNE−1」、松谷化学工業(株)製)、ヒドロキシプロピルリン酸架橋タピオカでん粉(商品名:「松谷はまゆり」、松谷化学工業(株)製)、及び粉末水あめ(商品名:「M−SPD」、昭和産業(株)製)について、遊離グルコース濃度を測定した。
【0111】
具体的には、まず、サンプルを常温水にて固形分1質量%水分散液とし、それぞれ、15gを15mL容のプラスチック製遠沈管に分取し、遠心分離機(製品名:「CN−2000」、HSIANGTAI MACHINERY INDUSTRY.CO.,LTD.製)にセットし、5000rpmで15分間遠心分離処理した。次いで、当該遠沈管について、上澄みを採取し、GLクロマトディスク13A(0.45μm)でろ過したものを、測定サンプルとした。
【0112】
次に、各サンプルの遊離グルコースを、下記の条件でイオンクロマトグラフィーにより分析し、市販グルコースを用いて作成した濃度対ピーク面積の検量線を用いて、各サンプルの固形分当たりの遊離グルコース濃度を、グルコースのピーク面積から推定した。なお、各クロマトチャートにおけるグルコースのピークは、ぶどう糖(和光純薬工業(株)製)を標準物質とした時の保持時間の比較により同定した。
【0113】
(イオンクロマトグラフィーの分析条件)
イオンクロマトグラフ:DXc−500(日本ダイオネクス(株)製)
カラム:CarboPacPA1 4×250mm(日本ダイオネクス(株)製)
ガードカラム:CarboPacPA1 GUARD 4×50mm(日本ダイオネクス(株)製)
カラム温度:35℃
移動相:0.6%NaOH水溶液
流速:1.0 mL/分
検出:パルスドアンペロメトリ検出器(ED−50、金電極)
注入量:25μL
【0114】
各架橋でん粉の固形分当たりの遊離グルコース濃度(質量ppm)を表21に示す。市販のリン酸架橋でん粉はいずれもほとんど遊離グルコースを含有していなかった。これに対して、物理的に微小化処理したリン酸架橋でん粉は、いずれも、市販のものよりもより多くの遊離グルコースを含有しており、また、メジアン径が小さくなるほど含有される遊離グルコース濃度が高くなる傾向が観察された。
【0115】
【表21】
【0116】
[実施例13]
リン酸架橋コメでん粉 (商品名:パインホワイトR、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:パインスターチRT、松谷化学工業(株)製)、又はリン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:ActiStar RT75330、(株)カーギルジャパン製)を物理的に微小化して得られた微小化でん粉溶液について、粒度分布、透過、L値、溶液色調(目視)、沈殿率、20℃、24時間後の沈殿評価(目視)、及び食感を評価した。対照として、粉末水あめについても測定した。測定結果を表22及び23に示す。
【0117】
微小化処理は、架橋でん粉を5質量%となるように水に分散させた架橋でん粉水分散液に代えて、架橋でん粉を20質量%となるように水に分散させた架橋でん粉水分散液を用い、架橋でん粉のメジアン径及びD
90が表22に記載の通りになるまでスラリーを循環させた以外は、製造例1と同様の条件にて行った。
次いで、微小化処理した架橋でん粉水分散液(固形分20質量%)とグラニュー糖と粉末水あめを水に混合し、架橋でん粉の固形分濃度が0.4質量%、グラニュー糖の終濃度が3質量%、粉末水あめの終濃度が0.4質量%となるサンプル2〜4を調製した。また、グラニュー糖と粉末水あめを水に混合し、グラニュー糖の終濃度が3質量%、粉末水あめの終濃度が0.8質量%となるサンプル1を調製した。
各サンプルの粒度分布、溶液色調(目視)、沈殿率、20℃、24時間後の沈殿評価(目視)、及び食感は、試験例1の飲料サンプルと同様にして行った。
各サンプルの透過及びL値は、色差計Spectro Color Meter SE2000(日本電色工業(株)製)に代えて、色差計Spectro Color Meter SE6000(日本電色工業(株)製)を用いた以外は、試験例1の飲料サンプルと同様にして行った。
【0118】
【表22】
【0119】
【表23】
【0120】
[実施例14]
物理的に微小化した架橋でん粉を、全粉乳の還元溶液に添加し、粉乳臭に対する効果を調べた。
【0121】
添加剤として使用する架橋でん粉としては、実施例12で調製した微小化リン酸架橋コメでん粉(E2、E3、E4、E7)、微小化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E5、E8)、微小化リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E4、E6)、リン酸架橋コメでん粉 (商品名:パインホワイトR、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:パインスターチRT、松谷化学工業(株)製)、及びリン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:ActiStar RT75330、(株)カーギルジャパン製)を用いた。実施例12で調製した微小化リン酸架橋でん粉はいずれも固形分20質量%の水溶液として用いた。また、対照として、粉末水あめ(商品名:「M−SPD」、昭和産業(株)製)も添加剤として用いた。
【0122】
まず、各架橋でん粉について、飲用時の粒度分布を推定するために、沸騰させた後の状態での粒度分布を測定した。具体的には、各架橋でん粉を、0.4質量%となるように沸騰水に分散後に室温まで放冷させたものについて、試験例1と同様にして、常温水を循環させている粒度分布計に測定濃度に達するまで添加して粒度分布を測定した。測定結果を、常温水での分散測定結果(実施例12での測定結果)と共に表24に示す。
【0123】
【表24】
【0124】
次いで、表25〜28に示す組成にて、10質量%全粉乳溶液を調製した。表中、「20%全粉水溶液」は、全粉を60℃の温水にて20質量%に溶解した溶液を意味する。各サンプル(10質量%全粉乳溶液)は、全ての固形原料を調合した後、熱水にて全量100質量%として調製した。各10質量%全粉乳溶液について、50℃に調整した状態で、トレーニングされた官能評価パネル3名により、粉乳臭、粉乳臭以外の風味、及び食感を評価した。評価は、添加剤無添加の10質量%全粉乳溶液を規準(STD)とした相対評価により行った。評価結果を表25〜28に示す。
【0125】
【表25】
【0126】
【表26】
【0127】
【表27】
【0128】
【表28】
【0129】
この結果、メジアン径が4.9μm以下になるように物理的に微小化した架橋でん粉には、いずれも粉乳臭の低減効果、ざらつきの低減効果、ボディ感付与効果、及びなめらかさ付与効果が認められた。また、メジアン径4.9μm以下の微小化架橋でん粉を添加した全粉乳溶液では、粉乳臭のマスキングにより、牛乳様の香りと乳の甘さも感じられるようになった。
【0130】
[実施例15]
物理的に微小化した微小化架橋でん粉をコーヒー飲料に添加し、レトルト殺菌をすることにより、微小化架橋でん粉の渋味、苦味、及び酸味に対する効果を調べた。
添加剤として使用する架橋でん粉としては、実施例12で調製した微小化リン酸架橋コメでん粉(E4)、微小化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E5、E8)、微小化リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E4、E6)を用いた。実施例12で調製した微小化リン酸架橋でん粉はいずれも固形分20質量%の水溶液として用いた。また、対照として、粉末水あめ(商品名:「M−SPD」、昭和産業(株)製)も添加剤として用いた。
【0131】
まず、各架橋でん粉について、飲用時の粒度分布を推定するために、各固形分0.4質量%の水溶液を液温70℃でホモジナイザーにて均質化(第1段 15MPa/第2段 5MPa)した後、缶に充填し、巻き締め後に121℃、20分間レトルト殺菌したものについて、試験例1と同様にして、粒度分布を測定した。なお、後述のコーヒー飲料の粒度分布ではなく、架橋でん粉のみを含有する水溶液について均質化及びレトルト殺菌した後の粒度分布を測定したのは、レトルト殺菌後のコーヒー飲料について粒度分布を測定した場合には、牛乳の粒子と架橋でん粉の粒子の区別ができないためである。測定結果を、常温水での分散測定結果(実施例12での測定結果)と共に表29に示す。この結果、微小化リン酸架橋タピオカでん粉E1及び微小化リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉E1は添加時のメジアン径は4.9μm超であったが、均質化及びレトルト殺菌後はメジアン径が4.9μm以下となっていた。
【0132】
【表29】
【0133】
次いで、表30〜32に示す組成にて、コーヒー飲料を調製した。表中、「コーヒー抽出液」は、中煎りしたコロンビア豆から抽出したBrix3.38のコーヒー抽出液を意味し、「乳化剤」はショ糖パルミチン酸エステル(商品名:「エステルP−1670」、三菱化学フーズ(株)製)を意味する。各サンプル(コーヒー飲料)は、全ての原料を調合した後、品温70℃でホモジナイザーにて均質化(第1段 15MPa/第2段 5MPa)した後、缶に充填し、巻き締め後に121℃、20分間レトルト殺菌した。レトルト殺菌後の各コーヒー飲料について、25℃に調整した状態で、トレーニングされた官能評価パネル3名により、渋味、苦味、及び酸味のマスキング効果と食感を評価した。評価は、添加剤無添加のコーヒー飲料を規準(STD)とした相対評価により行った。評価結果を表30〜32に示す。
【0134】
【表30】
【0135】
【表31】
【0136】
【表32】
【0137】
この結果、メジアン径が4.9μm以下になるように物理的に微小化した架橋でん粉には、いずれも渋味、苦味、及び酸味に対するマスキング効果とボディ感付与効果が認められた。さらに、メジアン径が4.9μm以下になるように物理的に微小化した架橋でん粉を添加したコーヒー飲料では、レトルト殺菌により付与されるレトルト臭に対するマスキング効果もみられた。また、均質化及びレトルト殺菌後のメジアン径が4.9μm以下であった微小化リン酸架橋タピオカでん粉E1及び微小化リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉E1も、食感の改善効果とレトルト臭に対するマスキング効果がみられた。
また、微小化リン酸架橋コメでん粉E4、微小化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E5、E8)、及び微小化リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E4、E6)を含有するレトルト殺菌後のコーヒー飲料を55℃で4週間静置保存後に1℃で5日間静置保存したものは、微小化架橋でん粉を含有していないものと比較し、脂肪分やタンパク質が固化した白色浮遊物の発生及び沈殿再分散性といった乳化安定性について問題は認められなかった。
【0138】
[実施例16]
物理的に微小化した微小化架橋でん粉を高甘味度甘味料の水溶液に添加し、微小化架橋でん粉の高甘味度甘味料の後味に対する効果を調べた。高甘味度甘味料としては、アセスルファムカリウム(商品名:「サネット(登録商標)」、ニュートリノヴァ(株)製、)、アスパルテーム(商品名:「PAL SWEET DIET(登録商標)」、味の素ヘルシーサプライ(株)製、)、スクラロース(商品名:「スクラロース」、三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)、ステビア(商品名:「レバウディオJ−100」、守田化学工業(株)製)を用いた。
【0139】
添加剤として使用する架橋でん粉としては、実施例12で調製した微小化リン酸架橋コメでん粉(E2、E3、E4、E7)、微小化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E5、E8)、微小化リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E4、E6)、リン酸架橋コメでん粉 (商品名:パインホワイトR、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:パインスターチRT、松谷化学工業(株)製)、及びリン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:ActiStar RT75330、(株)カーギルジャパン製)を用いた。実施例12で調製した微小化リン酸架橋でん粉はいずれも固形分20質量%の水溶液として用いた。また、対照として、粉末水あめ(商品名:「M−SPD」、昭和産業(株)製)も添加剤として用いた。
【0140】
次いで、表33〜40に示す組成にて、甘味料水を調製した。高甘味度甘味料の濃度は、グラニュー糖の甘味度を1、アセスルファムカリウムの甘味度を200、アスパルテームの甘味度を200、スクラロースの甘味度を600、ステビアの甘味度を400とし、グラニュー糖3質量%相当の濃度とした。各甘味料水について、25℃に調整した状態で、トレーニングされた官能評価パネル3名により、苦渋味、甘味の後引きのマスキング効果及び食感を評価した。評価は、グラニュー糖3質量%溶液を規準(STD)とした相対評価により行った。評価結果を表33〜40に示す。
【0141】
【表33】
【0142】
【表34】
【0143】
【表35】
【0144】
【表36】
【0145】
【表37】
【0146】
【表38】
【0147】
【表39】
【0148】
【表40】
【0149】
この結果、メジアン径が4.9μm以下になるように物理的に微小化した架橋でん粉には、いずれも高甘味度甘味料独特の苦渋味及び甘味の後引きのマスキング効果、及びボディ感付与効果が認められた。
【0150】
[実施例17]
物理的に微小化した微小化架橋でん粉を食塩水に添加し、微小化架橋でん粉の塩味に対する効果を調べた。
添加剤として使用する架橋でん粉としては、実施例12で調製した微小化リン酸架橋コメでん粉(E2、E3、E7)、微小化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E5、E8)、微小化リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E6)、リン酸架橋コメでん粉 (商品名:パインホワイトR、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:パインスターチRT、松谷化学工業(株)製)、及びリン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:ActiStar RT75330、(株)カーギルジャパン製)を用いた。実施例12で調製した微小化リン酸架橋でん粉はいずれも固形分20質量%の水溶液として用いた。また、対照として、粉末水あめ(商品名:「M−SPD」、昭和産業(株)製)も添加剤として用いた。
【0151】
次いで、表41〜46に示す組成にて、食塩水を調製した。各食塩水について、25℃に調整した状態で、トレーニングされた官能評価パネル3名により、塩味の増強効果及び食感を評価した。評価は、添加剤無添加の食塩水を規準(STD)とした相対評価により行った。評価結果を表41〜46に示す。
【0152】
【表41】
【0153】
【表42】
【0154】
【表43】
【0155】
【表44】
【0156】
【表45】
【0157】
【表46】
【0158】
この結果、メジアン径が4.9μm以下になるように物理的に微小化した架橋でん粉には、いずれも塩味増強効果とボディ感付与効果が認められた。
【0159】
[実施例18]
物理的に微小化した微小化架橋でん粉を市販の清涼飲料水に添加し、微小化架橋でん粉の酸味に対する効果を調べた。
添加剤として使用する架橋でん粉としては、実施例12で調製した微小化リン酸架橋コメでん粉(E2、E3、E7)、微小化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E5、E8)、微小化リン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(E1、E2、E4、E6)、リン酸架橋コメでん粉 (商品名:パインホワイトR、松谷化学工業(株)製)、リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:パインスターチRT、松谷化学工業(株)製)、及びリン酸モノエステル化リン酸架橋タピオカでん粉(商品名:ActiStar RT75330、(株)カーギルジャパン製)を用いた。実施例12で調製した微小化リン酸架橋でん粉はいずれも固形分20質量%の水溶液として用いた。また、対照として、粉末水あめ(商品名:「M−SPD」、昭和産業(株)製)も添加剤として用いた。
【0160】
次いで、表47〜52に示す組成にて、清涼飲料水を調製した。表中、「乳性飲料(市販品)」は、脱脂粉乳と乳酸菌飲料を主原料とする清涼飲料「カルピスウォーター」(500mL容ペットボトル入り、カルピス(株)製)を意味する。各清涼飲料水について、10℃に調整した状態で、トレーニングされた官能評価パネル3名により、酸味のマスキング効果及び食感を評価した。評価は、添加剤無添加の清涼飲料水を規準(STD)とした相対評価により行った。評価結果を表47〜52に示す。
【0161】
【表47】
【0162】
【表48】
【0163】
【表49】
【0164】
【表50】
【0165】
【表51】
【0166】
【表52】
【0167】
この結果、メジアン径が4.9μm以下になるように物理的に微小化した架橋でん粉には、いずれも酸味増強効果とボディ感付与効果が認められた。