(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ポリアミド樹脂100質量部に対し、膨潤性層状珪酸塩を1〜10質量部、及びリンの酸化数が3以下のリン含有化合物を0.01〜0.3質量部含有するポリアミド樹脂組成物であって、前記ポリアミド樹脂が、相対粘度3.0以上4.0以下のポリアミド樹脂A1と相対粘度1.5以上3.0未満のポリアミド樹脂A2からなり、その混合割合(質量比)が、A1/A2=95/5〜50/50であり、該ポリアミド樹脂組成物の引張破断伸度が3.0%以上であること特徴とするポリアミド樹脂組成物。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に本発明を具体的に説明する。
本発明で用いるポリアミド樹脂(A
1及びA
2)とは、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸とから形成されるアミド結合を有する重合体を意味する。このようなポリアミドを形成するモノマーの例としては次のようなものがある。
アミノ酸としては6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などがある。
ラクタムとしてはε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどがある。
【0009】
ジアミンとしてはテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどがある。
【0010】
ジカルボン酸としてはアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジグリコール酸などがある。
【0011】
本発明に用いるポリアミド樹脂として好ましいものは、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ポリアミド116)、ポリウンデカンアミド(ポリアミド11)、ポリドデカンアミド(ポリアミド12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミドTMHT)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ポリアミド6T/6I)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド、(ポリアミドPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ポリアミド11T(H))およびこれらの共重合ポリアミド、混合ポリアミドなどがある。中でも、とくに好ましくはポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリアミド12およびこれらの共重合ポリアミド、もしくはこれらの混合ポリアミドである。
【0012】
ここで用いられるポリアミド樹脂は通常、公知の溶融重合法で、あるいはさらに固相重合法を併用して製造され、ポリアミド樹脂の相対粘度は1.5〜4.0のものが好ましい。
本発明におけるポリアミド樹脂の相対粘度は、溶媒として96質量%濃硫酸を用い、温度25℃、濃度1g/dlの条件で測定したものである。
本発明においては、相対粘度が3.0以上4.0以下のポリアミド樹脂A
1と、相対粘度が1.5以上3.0未満のポリアミド樹脂A
2とを混合したポリアミド樹脂を用いる。ポリアミド樹脂A
1の相対粘度は、3.2以上3.8以下が好ましく、ポリアミド樹脂A
2の相対粘度は、1.7以上2.8以下が好ましい。ポリアミド樹脂A
1とポリアミド樹脂A
2とは、相対粘度が異なっていることが必要である。ポリアミド樹脂A
1とポリアミド樹脂A
2の相対粘度差は、0.3〜2.0が好ましく、0.5〜1.6がより好ましく、0.7〜1.4がさらに好ましい。
ポリアミド樹脂A
1とポリアミド樹脂A
2との混合割合(質量比)は、A
1/A
2=98/2〜5/95であり、好ましくはA
1/A
2=95/5〜40/60、より好ましくはA
1/A
2=95/5〜50/50である。ポリアミド樹脂A
1が98質量%を超えると、成形時の流動性が不足することで、ポリアミド樹脂組成物から得られる成形品の表面平滑性、さらには加飾性が悪くなるため好ましくない。ポリアミド樹脂A
1が5質量%未満だと、引張破断伸度が保てなくなるため好ましくない。
ポリアミド樹脂A
1とポリアミド樹脂A
2は、同種のポリアミド樹脂であることが好ましい。この場合、同種とは構成するモノマー種の90モル%以上が同じであることを指す。
そのような相対粘度が異なる同種の2種類のポリアミド樹脂を用いることにより、得られる成形品の引張破断伸度(%)が高くなり、成形品の靭性がより向上することになる。
【0013】
本発明において使用される膨潤性層状珪酸塩としては、天然で産出される天然膨潤性層状珪酸塩であっても、合成により得られる合成膨潤性層状珪酸塩であってもよい。「膨潤性」とは、層状珪酸塩の結晶層間に水やアルコール、エーテル等の溶媒が侵入したときに膨潤する性質をいう。
本発明において使用される膨潤性層状珪酸塩としては、アルミニウム、マグネシウム、リチウム等の金属を含む8面体シートの上下に珪酸4面体シートが重なって1枚の板状結晶層を形成している2:1型の構造を持つものが好ましく、その場合、その板状結晶層の層間に交換性の陽イオンを有している。
【0014】
その1枚の板状結晶の大きさは、幅0.05〜0.5μm、厚さ6〜15オングストロームであることが好ましい。また、その交換性陽イオンのカチオン交換容量は0.2〜3meq/gのものが好ましく、より好ましくはカチオン交換容量が0.8〜1.5meq/gのものである。
【0015】
膨潤性層状珪酸塩の具体例としては、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイトなどのスメクタイト系粘土鉱物、バーミキュライト、ハロイサイト、カネマイト、ケニヤイト、燐酸ジルコニウム、燐酸チタニウムなどの各種粘土鉱物、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素テニオライト、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素フッ素雲母等の膨潤性雲母等が挙げられ、天然のものであっても合成されたものであっても良い。これらのなかでもモンモリロナイト、ヘクトライトなどのスメクタイト系粘土鉱物やNa型四珪素フッ素雲母、Li型フッ素テニオライトなどの膨潤性雲母が好ましく、特にモンモリロナイトが最も好ましい。
【0016】
本発明においては、層間に交換性陽イオンが交換された有機オニウムイオンが存在する膨潤性層状珪酸塩を用いることが好ましい。
そのような膨潤性層状珪酸塩としては、ソマシフMEE(コープケミカル社製)やナノクレイI.30T(nanocor社製)が使用可能である。
【0017】
有機オニウムイオンとしてはアンモニウムイオンやホスホニウムイオン、スルホニウムイオンなどが挙げられる。これらのなかではアンモニウムイオンとホスホニウムイオンが好ましく、特にアンモニウムイオンが好んで用いられる。アンモニウムイオンとしては、1級アンモニウム、2級アンモニウム、3級アンモニウム、4級アンモニウムのいずれでも良い。
【0018】
1級アンモニウムイオンとしてはデシルアンモニウム、ドデシルアンモニウム、オクタデシルアンモニウム、オレイルアンモニウム、ベンジルアンモニウムなどが挙げられる。
2級アンモニウムイオンとしてはメチルドデシルアンモニウム、メチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。
3級アンモニウムイオンとしてはジメチルドデシルアンモニウム、ジメチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。
【0019】
4級アンモニウムイオンとしてはベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムなどのベンジルトリアルキルアンモニウムイオン、トリメチルオクチルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウムなどのアルキルトリメチルアンモニウムイオン、ジメチルジオクチルアンモニウム、ジメチルジドデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウムなどのジメチルジアルキルアンモニウムイオン、トリオクチルメチルアンモニウム、トリドデシルメチルアンモニウムなどのトリアルキルメチルアンモニウムイオンなどが挙げられる。
また、これらの他にもアニリン、p−フェニレンジアミン、α−ナフチルアミン、p−アミノジメチルアニリン、ベンジジン、ピリジン、ピペリジン、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などから誘導されるアンモニウムイオンなども挙げられる。
【0020】
これらのアンモニウムイオンの中でも、好ましいものは4級アンモニウムイオンであり、例えばトリオクチルメチルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム、12−アミノドデカン酸から誘導されるアンモニウムイオンなどが挙げられ、特にトリオクチルメチルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムが最も好ましい。
【0021】
本発明において層間に存在する交換性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された膨潤性層状珪酸塩は、交換性の陽イオンを層間に有する膨潤性層状珪酸塩と有機オニウムイオンを公知の方法で反応させることにより製造することができる。具体的には、水、メタノール、エタノールなどの極性溶媒中でのイオン交換反応による方法か、膨潤性層状珪酸塩に液状あるいは溶融させたアンモニウム塩を直接反応させることによる方法などが挙げられる。
【0022】
本発明において、膨潤性層状珪酸塩に対する有機オニウムイオンの量は、膨潤性層状珪酸塩の分散性、溶融時の熱安定性、成形時のガス、臭気の発生抑制などの点から、膨潤性層状珪酸塩の陽イオン交換容量に対し通常、0.4〜2.0当量の範囲であるが、0.8〜1.2当量であることが好ましい。
【0023】
膨潤性層状珪酸塩は、ポリアミド樹脂100質量部に対して1〜10質量部含有する。1質量部未満では引張強度、熱変形温度が十分では無く、10質量部超では引張破断伸度、衝撃強度が著しく低下する。また、含有量として好ましくは3〜8質量部、より好ましくは3〜6質量部である。
【0024】
本発明で使用するリンの酸化数が3以下のリン含有化合物としては、例えば亜リン酸二ナトリウム、亜リン酸ジメチル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カルシウムなどが挙げられる。中でも、亜リン酸金属塩あるいは次亜リン酸金属塩を用いることが好ましい。亜リン酸金属塩あるいは次亜リン酸金属塩の金属としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属および亜鉛族から選ばれるものが好ましく、より好ましくはアルカリ金属である。リンの酸化数が3以下のリン含有化合物として、特に好ましくは次亜リン酸ナトリウムである。
【0025】
また、リンの酸化数が3以下のリン含有化合物の配合量は、ポリアミド100質量部に対して0.01〜0.3質量部であり、好ましくは0.05〜0.2質量部である。0.01質量部未満では溶融粘度の上昇がみられず、反対に、0.3質量部を超えると、溶融粘度が上昇しすぎて成形が困難となってしまう。
【0026】
本発明の強化ポリアミド樹脂組成物は、該ポリアミド樹脂組成物の引張破断伸度(%)が3.0%以上である。引張破断伸度は、下記実施例の項に記載の方法により測定される値である。該ポリアミド樹脂組成物の引張破断伸度の上限は、特に定めないが、100%程度になることもある。このような引張破断伸度を有するため、該ポリアミド樹脂組成物からなる成形品の靭性や耐衝撃性が高くなるので好ましい。
【0027】
この理由は不明であるが、リンの酸化数が3以下のリン含有化合物によって、ポリアミド樹脂の増粘作用が発現したことが考えられる。
【0028】
本発明の強化ポリアミド樹脂組成物には、前記以外に、必要に応じて公知の範囲で光又は熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、滑材、結晶核剤、離型剤、帯電防止剤、ハロゲン系難燃剤と三酸化アンチモンの組み合わせ、各種リン酸系難燃剤、メラミン系難燃剤、無機顔料、有機顔料、染料、あるいは他種ポリマーなども添加することが出来る。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、必須成分であるポリアミド樹脂、膨潤性層状珪酸塩、及びリンの酸化数が3以下のリン含有化合物の合計で、90質量%以上を占めることが好ましく、95質量%以上を占めることがより好ましい。
【0029】
本発明のポリアミド樹脂組成物を製造する製造法としては、上述した各成分、その他の配合物は上記配合組成にて任意の配合順列で配合した後、タンブラー或いはヘンシェルミキサー等で混合し、溶融混錬される。溶融混錬方法は、当業者に周知のいずれかの方法が可能であり、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等が使用できるが、なかでも二軸押出機を使用することが好ましい。
また、加工時の揮発成分、分解低分子成分を除去するため、サイド口と押し出し機先端のダイヘッドとの間で真空ポンプによる吸引を行うことが望ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、相対粘度3.0以上4.0以下のポリアミド樹脂A
1、相対粘度1.5以上3.0未満のポリアミド樹脂A
2、膨潤性層状珪酸塩、及びリンの酸化数が3以下のリン含有化合物を上記した配合比で溶融混練するという、非常に簡便な方法により、製造することが可能である。
【実施例】
【0030】
次に実施例および比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】
(1)使用原料
[ポリアミド樹脂]
・ポリアミド(1):ポリアミド6(相対粘度:3.5)、TP−6603(集成社製)
・ポリアミド(2):ポリアミド6(相対粘度:2.5)、TP−4208(集成社製)
・ポリアミド(3):ポリアミド6(相対粘度:3.7)、T−850(東洋紡社製)
・ポリアミド(4):ポリアミド6(相対粘度:1.9)、T−860(東洋紡社製)
[膨潤性層状珪酸塩]
・膨潤性層状珪酸塩(1):ソマシフMEE(コープケミカル社製);親水性膨潤性雲母のカチオン交換能を利用し、層間に有機カチオンを担持させ、有機変性した親油性膨潤性雲母
・膨潤性層状珪酸塩(2):ナノクレイI.30T(nanocor社製);層間に交換性陽イオンが交換された有機オニウムイオンが存在する膨潤性層状珪酸塩
・膨潤性層状珪酸塩(3):膨潤性フッ素雲母ME−100(コープケミカル社製)
[非膨潤性珪酸塩]
・非膨潤性珪酸塩:ミクロマイカMK−100(コープケミカル社製)
[リンの酸化数が3以下のリン含有化合物]
・次亜リン酸ナトリウム
【0032】
(2)特性及び物性値の測定法
相対粘度(RV):
溶媒として96質量%濃硫酸を用い、温度25℃、濃度1g/dlの条件で、ウーベローデ粘度管を用いて測定した。
密度:
ISO1183に準拠して測定した。
引張強度、引張弾性率、引張破断伸度:
東芝機械社IS−100を用い、シリンダー250℃に設定し、金型温度130℃の条件でISO527−1に準じて成形品を得た後、ISO−178に準じて測定した。測定は5水準行い、その平均値を採用した。
熱変形温度(HDT):
東芝機械社IS−100を用い、シリンダー250℃に設定し、金型温度130℃の条件でISO527−1に準じて成形品を得た後、ISO−75−1,2に準じて測定した。
【0033】
実施例1〜8、比較例1〜5
評価サンプルの製造は、表1に示した質量割合で各原料を計量してタンブラーで混合した後、L/D=32の二軸押出機を用い、二軸押出機の混錬温度250℃で溶融混練を行い、ペレットとした。得られたポリアミド樹脂組成物のペレットは射出成形機で各種の評価用試料を成形した。評価結果は表1に示した。
【0034】
比較例6
ε−カプロラクタムの重合時に膨潤性層状珪酸塩として膨潤性フッ素雲母ME−100(コープケミカル社製)を添加し、特開2007−231076号公報に記載された方法で、相対粘度2.5のポリアミド6樹脂に膨潤性フッ素雲母の含有量が4.0質量%であるポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果は表1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
実施例1〜8は、いずれも密度が1.16g/cm
3以下と低比重であるにも関わらず、高荷重でのHDTが80℃以上、かつ引張破断伸度が3%以上であり、優れた耐熱性と靭性を有している。対して、比較例1、2では、引張破断伸度は200%以上と高いものの、HDTが55℃と耐熱性が低い。比較例3〜6では、HDTは高いものの、引張破断伸度は3%より低くなっている。