(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アミド基及び/又はアミノ基を有するビニル単量体は、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル及び(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルの内から選ばれる1種又は2種以上のビニル単量体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
前記アクリル系粘着性ポリマー100重量部に対して、前記粘着付与剤が5〜60重量部含有されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、アミド基及び/又はアミノ基を構成成分とする特定の低分子量アクリル系重合体を含む粘着付与剤及びこれを含有する粘着剤組成物、並びに当該粘着剤組成物を用いてなる粘着製品に関する。
以下、本発明について詳しく説明する。尚、本明細書において、「(共)重合体」とは、単独重合体及び/又は共重合体を意味し、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
【0013】
本発明の粘着付与剤、及び粘着剤組成物について詳しく説明する。
本発明の粘着付与剤は、アミド基及び/又はアミノ基を有するビニル単量体を必須の構成単位とするビニル重合体を含むものである。
上記アミド基を有する単量体としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、(メタ)アクリロイルモルホリン、などの複素環含有化合物;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−アセトン(メタ)アクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、などの(メタ)アクリルアミド系化合物;N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうちでも、(メタ)アクリロイルモルホリン及び(メタ)アクリルアミドが得られる粘着付与剤を含有する粘着剤組成物の接着強度が高くなる傾向にあることから好ましい。
【0014】
上記アミノ基を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジ−n−プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸2−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸2−ジエチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピル、(メタ)アクリル酸3−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸3−ジエチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸3−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピル等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうちでも、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル及び(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルが得られる粘着付与剤を含有する粘着剤組成物の接着強度が高くなる傾向にあることから好ましい。
【0015】
本発明におけるビニル重合体は、上記アミド基及び/又はアミノ基を有するビニル単量体を全構成単位中10質量%を超え、90質量%以下の範囲で含むものであり、15〜70質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。アミド基及び/又はアミノ基を有する単量体の割合が10質量%未満だと、被着体との相互作用が十分でないために被着体との密着性が不十分となり、接着強度が十分向上しない場合がある。一方90質量%を超えると、アクリル系粘着性ポリマーとの相溶性が悪くなってしまう。
本発明では、上記アミド基を有する単量体及び上記アミノ基を有する単量体のどちらか一方若しくは両方を使用することができるが、より高い接着強度が得られる場合があることからアミド基を有する単量体を使用することが好ましい。
【0016】
上記ビニル重合体は、上記アミド基及び/又はアミノ基を有するビニル単量体以外にも、これらと共重合可能なその他のビニル単量体を構成単量体として用いることができる。当該ビニル単量体としては特段限定されるものではないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル及び(メタ)アクリル酸n−オクタデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のα、β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、β−メチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン等のビニル芳香族系単量体;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロドデシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の脂肪族環系ビニル単量体;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうちでも、接着強度に優れる粘着付与剤が得られる点から、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル等の炭素数1〜3のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル類;スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル及び(メタ)アクリル酸イソボルニルが好ましい。
【0017】
上記ビニル重合体のガラス転移温度(Tg)は40〜150℃である必要があり、好ましくは60℃〜120℃である。本発明では、DSCにより昇温速度10℃/分で測定した値をTgとして採用する。Tgが40℃未満であると、各種被着体への接着強度が不十分となる場合がある。また、原料単量体の制約等から、一般に150℃を超えることはない。
【0018】
上記ビニル重合体の数平均分子量(Mn)は500〜10,000である必要があり、好ましくは500〜7,000であり、さらに好ましくは1,000〜5,000である。Mnが10,000を超えるとアクリル系粘着性ポリマーとの相溶性が悪くなる。一方、Mnが500未満の重合体を製造するには、重合開始剤や連鎖移動剤を多量に用いることを要する、又は生産性の低下を招く等の問題がある。
また、重量平均分子量(Mw)と上記(Mn)との比(Mw/Mn)は、良好な接着強度が得られやすいという観点から、3.0以下が好ましく、2.2以下がより好ましく、1.8以下がさらに好ましい。
ここで、数平均分子量Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて得られた標準ポリスチレン換算値である。
【0019】
本発明のビニル重合体は、その製造方法について特段の制約はないが、例えば、溶液重合法等の公知のラジカル重合方法を採用して上記単量体を重合することにより容易に得ることができる。
溶液重合法による場合、有機溶剤、アミド基及び/又はアミノ基を有するビニル単量体及びその他の単量体を反応器に仕込み、有機過酸化物、アゾ系化合物等の熱重合開始剤を添加して、50〜300℃に加熱して共重合することにより目的とするビニル重合体を得ることができる。当該ビニル重合体は、有機溶剤に溶解された溶液として使用しても良いし、加熱減圧処理等により溶剤を留去して用いても良い。
単量体を含む各原料の仕込み方法は、すべての原料を一括して仕込むバッチ式の初期一括仕込みでもよく、少なくとも一つの原料を連続的に反応器中に供給するセミ連続仕込みでもよく、全原料を連続供給し、同時に反応器から連続的に生成樹脂を抜き出す連続重合方式でもよい。
【0020】
溶液重合法に使用する有機溶剤としては、有機炭化水素系化合物が適当であり、テトラヒドロフラン及びジオキサン等の環状エーテル類、ベンゼン、トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素化合物、酢酸エチル及び酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン類等、オルトギ酸メチル、オルト酢酸メチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類が例示され、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの重合溶剤の中では、ビニル系重合体をよく溶解し、精製しやすいように沸点が比較的低い、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトンが好ましい。
【0021】
本発明で使用する開始剤は、アゾ系化合物、有機過酸化物、無機過酸化物等を用いることができるが、限定されない。また、連鎖移動剤を併用することもできる。
【0022】
上記アゾ系化合物としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、アゾクメン、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスジメチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2−(tert−ブチルアゾ)−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等が挙げられる。
【0023】
上記有機過酸化物としては、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジイソプロピルベンゼンパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ビス(tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン等が挙げられる。
【0024】
上記無機過酸化物としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。
また、レドックス型重合開始剤としては、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、アスコルビン酸、硫酸第一鉄等を還元剤とし、ペルオキソ二硫酸カリウム、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等を酸化剤としたものを用いることができる。
【0025】
また、本発明のビニル重合体は、攪拌槽型反応器を使用し、180〜350℃の温度範囲において連続重合することにより得ることもできる。この重合方法では、重合開始剤や連鎖移動剤を実質的に使用することなく比較的低分子量のビニル重合体を得ることができるため純度の高い重合体が得られ、後述する着色や臭気の点でも有利であるため好ましい。重合温度が180℃未満の場合には、重合反応に重合開始剤や多量の連鎖移動剤が必要となり、得られた共重合体は着色しやすく、また好ましくない臭気を発生する。一方、重合温度が350℃を越える場合には、重合反応中に分解反応が起こりやすく、得られる共重合体が着色するため、これを含む粘着剤組成物から得られる粘着層の透明性の低下が懸念される。さらに、このような重合方法によれば分子量の分布範囲の小さいビニル重合体が得られる。尚、重合開始剤は随意に使用してもよいが、全単量体に対して約1重量%以下で使用するのが好ましい。
【0026】
本発明による粘着剤組成物は、上記で説明した粘着付与剤及びアクリル系粘着性ポリマーを含む。ここで、アクリル系粘着性ポリマーは(メタ)アクリル酸アルキルエステル又はアクリル酸メトキシエチルを主要構成単位として含む重合体である。又、そのガラス転移温度(Tg)は−75〜−30℃の範囲にある粘着性を有する重合体であり、−75〜−40℃の範囲が好ましい。Tgが−75℃未満の場合は得られる粘着剤の凝集力が不十分となり、曲面接着性等が悪化する傾向があり、−30℃を超える場合は特に低温下での粘着力が十分でない場合がある。
さらに、前記アクリル系粘着性ポリマーは、十分な凝集力と良好な接着性を発揮する観点から、重量平均分子量(Mw)が100,000以上であることが好ましく、250,000以上であることがより好ましく、400,000以上であることがさらに好ましい。
【0027】
前記アクリル系粘着性ポリマーを構成する単量体としては、Tgが低く粘着性を有するアクリル系共重合体が得られる点で炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの使用が好ましく、例えば(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が挙げられ、好ましい単量体としては(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル等が挙げられる。
【0028】
上記炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの使用量はアクリル系共重合体の全構成単量体を基準にして30〜100質量%が好ましく、50〜99質量%が更に好ましい。30質量%未満の場合は得られる粘着剤組成物の粘着力、タック及び低温粘着性等が不十分となる。
【0029】
アクリル系粘着性ポリマーは前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外にも粘着性能を損なわない範囲で、これと共重合可能な他の単量体を使用することができる。共重合可能な単量体としては例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のα、β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等の炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族系単量体;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロドデシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の脂肪族環系ビニル単量体;イタコン酸モノエチルエステル、フマル酸モノブチルエステル等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート及びポリエチレン−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体;アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシブチルアクリルアミド等のエチレン系不飽和カルボン酸アミド及びN−置換化合物;アリルアルコール等の不飽和アルコール;(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸グリシジル、ダイアセトンアクリルアミド等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を使用することができる。
【0030】
アクリル系粘着性ポリマーもまた、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知のラジカル重合法により得ることができる。
【0031】
本発明の粘着剤組成物は、上記ビニル重合体を含む粘着付与剤及び上記アクリル系粘着性ポリマーを含有するものであればその混合方法に特段の制約はなく、例えば、粘着付与剤及びアクリル系粘着性ポリマーを混合する方法であっても良いし、粘着付与剤の存在下にアクリル系粘着性ポリマーを重合することにより得られたものでも良い。
粘着剤組成物における粘着付与剤の含有量は、アクリル系粘着性ポリマー100質量部に対する当該粘着付与剤の使用量は、好ましくは5〜60質量部であり、より好ましくは5〜40質量部であり、さらに好ましくは5〜30質量部である。粘着付与剤の使用量を5質量部以上とすることにより各種被着体への接着強度が十分向上する傾向にあり、60質量部以下とすることにより初期接着力(タック)を含む良好な接着強度を得ることができる。
【0032】
本発明の粘着剤組成物は、上記粘着付与剤及びアクリル系粘着性ポリマー以外にも必要に応じて、架橋剤(硬化剤)、他の粘着付与剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、難燃剤、防かび剤、シランカップリング剤、充填剤、着色剤等の添加剤を含有した組成物とすることもできる。
【0033】
上記架橋剤(硬化剤)としては、グリシジル基を2つ以上有するグリシジル化合物、イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物、アジリジニル基を2つ以上有するアジリジン化合物、オキサゾリン基を有するオキサゾリン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物等が挙げられる。これらのうち、アジリジン化合物、グリシジル化合物及びイソシアネート化合物が好ましい。
【0034】
上記アジリジン化合物としては、1,6−ビス(1−アジリジニルカルボニルアミノ)ヘキサン、1,1’−(メチレン−ジ−p−フェニレン)ビス−3,3−アジリジル尿素、1,1’−(ヘキサメチレン)ビス−3,3−アジリジル尿素、エチレンビス−(2−アジリジニルプロピオネート)、トリス(1−アジリジニル)ホスフィンオキサイド、2,4,6−トリアジリジニル−1,3,5−トリアジン、トリメチロールプロパン−トリス−(2−アジリジニルプロピオネート)等が挙げられる。
【0035】
上記グリシジル化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラグリシジルキシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等の多官能グリシジル化合物が挙げられる。
【0036】
上記イソシアネート化合物としては、好ましくは、イソシアネート基を2つ以上有する化合物が用いられる。
上記イソシアネート化合物としては、芳香族系、脂肪族系、脂環族系の各種イソシアネート化合物、更には、これらのイソシアネート化合物の変性物(プレポリマー等)を用いることができる。
【0037】
芳香族イソシアネートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、p−フェニレンジイソシアネート(PPDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)等が挙げられる。
脂肪族イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リシンジイソシアネート(LDI)、リシントリイソシアネート(LTI)等が挙げられる。
脂環族イソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHDI)、水添化XDI(H6XDI)、水添化MDI(H12MDI)等が挙げられる。
また、変性イソシアネートとしては、上記イソシアネート化合物のウレタン変性体、2量体、3量体、カルボジイミド変性体、アロファネート変性体、ビューレット変性体、ウレア変性体、イソシアヌレート変性体、オキサゾリドン変性体、イソシアネート基末端プレポリマー等が挙げられる。
【0038】
本発明の粘着剤組成物が架橋剤(硬化剤)を含有する場合、その含有量は、上記(メタ)アクリル系粘着性ポリマー100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.03〜5質量部、更に好ましくは0.05〜2質量部である。
【0039】
上記他の粘着性付与剤としては、ロジンエステル、ガムロジン、トール油ロジン、水添ロジンエステル、マレイン化ロジン、不均化ロジンエステル等のロジン誘導体;テルペンフェノール樹脂、α−ピネン、β−ピネン、リモネン等を主体とするテルペン系樹脂;(水添)石油樹脂;クマロン−インデン系樹脂;水素化芳香族コポリマー;スチレン系樹脂;フェノール系樹脂;キシレン系樹脂等が挙げられる。
【0040】
上記可塑剤としては、ジn−ブチルフタレート、ジn−オクチルフタレート、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート、ジn−デシルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸エステル類;ビス(2−エチルヘキシル)アジペート、ジn−オクチルアジペート等のアジピン酸エステル類;ビス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジn−ブチルセバケート等のセバシン酸エステル類;ビス(2−エチルヘキシル)アゼレート等のアゼライン酸エステル類;塩素化パラフィン等のパラフィン類;ポリプロピレングリコール等のグリコール類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ変性植物油類;トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;トリフェニルホスファイト等の亜リン酸エステル類;アジピン酸と1,3−ブチレングリコールとのエステル化物等のエステルオリゴマー類;低分子量ポリブテン、低分子量ポリイソブチレン、低分子量ポリイソプレン等の低分子量重合体;プロセスオイル、ナフテン系オイル等のオイル類等が挙げられる。
【0041】
上記酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−〔β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ビス〔3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェロール類等のフェノール系酸化防止剤;ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ステアリル3,3’−チオジプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤;トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジフォスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等のリン系酸化防止剤等が挙げられる。
【0042】
上記紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤;ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、〔2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノラート)〕−n−ブチルアミンニッケル、ニッケルコンプレックス−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸モノエチレート、ニッケル−ジブチルジチオカルバメート等のニッケル系紫外線安定剤等が挙げられる。
【0043】
上記老化防止剤としては、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、1−(N−フェニルアミノ)−ナフタレン、スチレン化ジフェニルアミン、ジアルキルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、モノ(α−メチルベンジル)フェノール、ジ(α−メチルベンジル)フェノール、トリ(α−メチルベンジル)フェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル等が挙げられる。
【0044】
上記難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、ヘキサブロモベンゼン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、デカブロモジフェニルオキサイド、含ハロゲンポリフォスフェート等のハロゲン系難燃剤;リン酸アンモニウム、トリクレジルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリス(β−クロロエチル)ホスフェート、トリスクロロエチルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、酸性リン酸エステル、含窒素リン化合物等のリン系難燃剤;赤燐、酸化スズ、三酸化アンチモン、水酸化ジルコニウム、メタホウ酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機系難燃剤;ポリ(ジメトキシシロキサン)、ポリ(ジエトキシシロキサン)、ポリ(ジフェノキシシロキサン)、ポリ(メトキシフェノキシシロキサン)、メチルシリケート、エチルシリケート、フェニルシリケートのようなシロキサン系難燃剤等が挙げられる。
【0045】
上記防かび剤としては、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、トリハロアリル、トリアゾール、有機窒素硫黄化合物等が挙げられる。
【0046】
上記シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0047】
上記充填剤としては、炭酸カルシウム、酸化チタン、マイカ、タルク等の無機粉末充填剤;ガラス繊維、有機補強用繊維等の繊維状充填剤等が挙げられる。
【0048】
本発明の粘着剤組成物は、上記アクリル系粘着性ポリマー及び上記粘着付与剤を含むものであればその形態に特段の制約はない。例えば、酢酸エチル等の有機溶剤に溶解した溶剤型粘着剤組成物の形態として用いてもよいし、水媒体中にアクリル系粘着性ポリマー及び粘着付与剤が分散したエマルション型粘着剤組成物の形態として用いてもよい。
上記溶液型粘着剤組成物及びエマルション型粘着剤組成物の場合、用いられる有機溶剤または水等の媒体は、粘着剤組成物100質量部に対して通常20〜80質量部である。
【0049】
エマルション型粘着剤として用いる場合には、安定剤が配合されてなるものとすることができる。この安定剤としては、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ジブチルスズジラウリン酸鉛、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト等の塩化ビニル用安定剤;ジ−n−オクチルスズビス(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩、ジ−n−オクチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジ−n−オクチルスズジラウリン酸塩、ジ−n−オクチルスズマレイン酸エステル塩、ジ−n−ブチルスズビスマレイン酸エステル塩、ジ−n−ブチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジ−n−ブチルスズビスオクチルチオグリコールエステル塩、ジ−n−ブチルスズβ−メルカプトプロピオン酸塩ポリマー、ジ−n−ブチルスズジラウレート、ジ−n−メチルスズビス(イソオクチルメルカプトアセテート)塩、ポリ(チオビス−n−ブチルスズサルファイド)、モノオクチルスズトリス(イソオクチルチオグリコール酸エステル)、ジブチルスズマレエート、ジ−n−ブチルスズマレートエステル・カルボキシレート、およびジ−n−ブチルスズマレートエステル・メルカプチド等の有機スズ系安定剤;三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、塩基性亜硫酸鉛、二塩基性フタル酸鉛、ケイ酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉛等の鉛系安定剤;カドミウム系石けん、亜鉛系石けん、バリウム系石けん、鉛系石けん、複合型金属石けん、ステアリン酸カルシウム等の金属石けん系安定剤等が挙げられる。
【0050】
その他にも、本発明の粘着剤組成物は、上記アクリル系粘着性ポリマー及び上記粘着付与剤以外に、単官能及び/又は多官能の(メタ)アクリル酸系単量体、並びに光重合開始剤等を含む組成物とすることにより、紫外線等の活性エネルギー線により硬化する光硬化型粘着剤組成物の形態として用いてもよい。
本発明の粘着付与剤は、ロジン系樹脂やテルペン系樹脂等の一般的な粘着付与樹脂と異なり、UV硬化の際に硬化阻害を生じない。このため、UV硬化等の光硬化型粘着剤組成物に用いた場合には、硬化性に悪影響を及ぼさず接着強度等の粘着特性を改善することができる。
【0051】
光硬化型粘着剤組成物の場合、当該組成物中は有機溶剤等を含んでも良いが、一般的には溶剤類を含まない無溶剤型として用いられる。
【0052】
上記単官能(メタ)アクリル酸系単量体としては、炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類;(メタ)アクリル酸等が挙げられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
【0053】
上記多官能(メタ)アクリル酸系単量体としては、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;トリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド変性物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
【0054】
上記光硬化型粘着剤組成物における粘着付与剤の含有量は、アクリル系粘着性ポリマー並びに単官能及び/又は多官能の(メタ)アクリル酸系単量体100質量部に対して好ましくは5〜60質量部であり、より好ましくは5〜40質量部であり、さらに好ましくは5〜30質量部である。
【0055】
光重合開始剤としては、ベンゾインとそのアルキルエーテル類、アセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ケタール類、ベンゾフェノン類及、キサントン類、アシルホスフィンオキシド類、α−ジケトン類等が挙げられる。
又、活性エネルギー線による感度を向上させるため、光増感剤を併用することもできる。
光増感剤としては、安息香酸系及びアミン系光増感剤等が挙げられる。これらは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
光開始剤及び光増感剤の使用量は、単官能及び/又は多官能の(メタ)アクリル酸系単量体100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましい。
【0056】
本発明の粘着付与剤を含む光硬化型樹脂組成物としては、上記にて説明した光硬化型粘着剤組成物以外にも上記粘着付与剤、単官能及び/又は多官能の(メタ)アクリル酸系単量体、並びに光重合開始剤を含む組成物による光硬化型接着剤組成物としても使用することができる。当該光硬化型接着剤組成物には、必要に応じて上記アクリル系粘着性ポリマーを混合することができる。
【0057】
本発明の粘着剤組成物は、粘着フィルム、粘着シート、粘着テープ、ラベル等の各種一般粘着加工製品の他に、各種光学フィルム等の積層体を構成する際の貼り合せ用途にも好適に用いることができる。
【0058】
また、光硬化型接着剤として使用した際には、光ディスクや各種光学用ディスプレイを構成する積層体製造時の接着剤として好適に使用することができる。
【0059】
上記一般粘着加工製品に適用する場合、本発明の粘着剤組成物を各種基材の片面又は両面に塗工後、乾燥またはUV等の活性エネルギー線を照射することにより粘着剤層を形成し、粘着シート又は粘着テープ等の粘着製品とすることができる。また、組成物を溶融状態にして、基材に塗工した後、冷却することにより、粘着層を有する製品を得ることもできる。
基材としては、紙類、フィルム、布、不織布、及び金属箔等を用いることができ、粘着剤組成物の塗工は直接これらの基材上に行っても良いし、離型紙等に塗工して乾燥した後に基材に転写しても良い。
粘着シートに形成される粘着剤の厚み(乾燥後の膜厚)は用途により選択されるが、通常は1〜300μmの範囲であり、5〜250μmの範囲が好ましく、10〜200μmの範囲が更に好ましい。
【0060】
上記一般粘着加工製品の具体例としては、粘着シート、粘着フィルム、粘着テープ、感圧性テープ、表面保護フィルム、表面保護テープ、マスキングテープ、電気絶縁用テープ、ラミネート物等が挙げられる。
【0061】
本発明の粘着剤組成物は、透明性に優れ、かつガラスをはじめとする各種被着体に対して高い接着強度を有するため、タッチパネル、液晶表示装置、有機EL表示装置、プラズマディスプレイパネル等のディスプレイ及びこれに用いられる各種光学フィルムの貼り合せにも好適である。また、フレキシブルプリント回路基板等の電子部品における接着用途にも有用である。
【実施例】
【0062】
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。尚、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。以下の記載において「部」は質量部を意味し、「%」は質量%を意味する。
また、本実施例において得られた重合体の各種分析は、以下に記載の方法により実施した。
【0063】
<固形分>
測定サンプル約1gを秤量(a)し、次いで、通風乾燥機155℃、30分間乾燥後の残分を測定(b)し、以下の式より算出した。測定には秤量ビンを使用した。その他の操作については、JIS K 0067−1992(化学製品の減量及び残分試験方法)に準拠した。
固形分(%)=(b/a)×100
【0064】
<分子量測定>
分子量はGPCにて下記の条件で測定した。
GPC:東ソー(HLC−8120)
カラム:東ソー(TSKgel−Super MP−M×4本)
試料濃度:0.1%
流量:0.6ml/分
溶離液:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
検出器:示唆屈折計(RI)
標準物質:ポリスチレン
【0065】
<ガラス転移点(Tg)>
TgはDSCにて以下の条件で測定した。
DSC:TA Instrument製(Q−100)
昇温温度:10℃/分
測定雰囲気:窒素
【0066】
<ポリマー組成>
ポリマー組成はモノマー仕込量とGC測定によるモノマー消費量から算出した。
GC:Agilent Technolosies製(7820A GC System)
検出器:FID
カラム:100%ジメチルシロキサン(CP−Sil 5CB) 長さ30m、内径0.32mm
算出方法:内部標準法
【0067】
1.ビニル重合体の合成
合成例1(重合体A−1の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」という)200質量部とジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬社製、商品名「V−601」)6.8質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、メタクリル酸メチル(以下、「MMA」という)48質量部、アクリロイルモルホリン(以下、「ACMO」という)194質量部、V−601 90質量部、DMF 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン4200質量部、酢酸エチル 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−1を得た。得られた重合体A−1は、仕込量とGC測定によるモノマー消費量から計算した組成、ACMO70質量%及びMMA30質量%とからなり、Mw2390、Mn1570、Mw/Mn1.52であった。また、そのTgは86℃であった。
【0068】
合成例2(重合体A−2の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、DMF 180質量部とV−601 4.4質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA 105質量部、ACMO 144質量部、V−601 84質量部、DMF 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン4200質量部、酢酸エチル 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−2を得た。
重合体A−2の組成及び分析結果を表1に示す。
【0069】
合成例3(重合体A−3の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル 223質量部とV−601 3.3質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA 162質量部、ACMO 85質量部、V−601 62質量部、酢酸ブチル 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン4200質量部、酢酸エチル 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−3を得た。
重合体A−3の組成及び分析結果を表1に示す。
【0070】
合成例4(重合体A−4の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル 255質量部とV−601 1.5質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA 171質量部、ACMO 79質量部、V−601 29質量部、酢酸ブチル 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン4200質量部、酢酸エチル 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−4を得た。
重合体A−4の組成及び分析結果を表1に示す。
【0071】
合成例5(重合体A−5の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル 284質量部とV−601 0.8質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA 180質量部、ACMO 80質量部、V−601 15質量部、酢酸ブチル 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン4200質量部、酢酸エチル 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−5を得た。
重合体A−5の組成及び分析結果を表1に示す。
【0072】
合成例6(重合体A−6の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、DMF 224質量部とV−601 3.1質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA 167質量部、アクリルアミド(以下、AAm) 83質量部、V−601 3.1質量部、DMF 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン4200質量部、酢酸エチル 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−6を得た。
重合体A−6の組成及び分析結果を表1に示す。
【0073】
合成例7(重合体A−7の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル 236質量部とV−601 2.5質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA 170質量部、メタクリル酸ジメチルアミノエチル(以下、DMA) 84質量部、V−601 47質量部、酢酸ブチル 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン4200質量部、酢酸エチル 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−7を得た。
重合体A−7の組成及び分析結果を表1に示す。
【0074】
合成例8(重合体A−8の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、スチレン(以下、「St」という) 39質量部とACMO 16質量部と酢酸ブチル 226質量部とV−601 7.1質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、St 154質量部、ACMO 44質量部、V−601 52質量部、酢酸ブチル 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4200質量部、水 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−8を得た。
重合体A−8の組成及び分析結果を表1に示す。
【0075】
合成例9(重合体A−9の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸ブチル 220質量部とV−601 3.4質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、メタクリル酸イソボルニル(以下、「IBXMA」という) 195質量部、ACMO 56質量部、V−601 64質量部、酢酸ブチル 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4200質量部、水 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−9を得た。
重合体A−9の組成及び分析結果を表1に示す。
【0076】
合成例10(重合体A−10の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、MMA 50質量部、酢酸ブチル227質量部とV−601 15質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA 200質量部、V−601 46質量部、酢酸ブチル 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン6000質量部に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−10を得た。
重合体A−10の組成及び分析結果を表1に示す。
【0077】
合成例11(重合体A−11の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、MMA 19質量部、St 11質量部、酢酸ブチル220質量部とV−601 9質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA 108質量部、St 93質量部、V−601 78質量部、酢酸ブチル 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をメタノール4200質量部、水1800質量部に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−11を得た。
重合体A−11の組成及び分析結果を表1に示す。
【0078】
合成例12(重合体A−12の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、DMF 180質量部とV−601 0.8質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA 105質量部、ACMO 144質量部、V−601 14質量部、DMF 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン4200質量部、酢酸エチル 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−12を得た。
重合体A−12の組成及び分析結果を表1に示す。
【0079】
合成例13(重合体A−13の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、DMF 207質量部とV−601 3.1質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、メタクリル酸ブチル(以下、BMA) 131質量部、ACMO 134質量部、V−601 58質量部、DMF 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン4200質量部、酢酸エチル 1800質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−13を得た。
重合体A−13の組成及び分析結果を表1に示す。
【0080】
合成例14(重合体A−14の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、DMF 200質量部とV−601 3.8質量部とからなる混合液を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を90℃に上昇した。別途、MMA 237量部、ACMO 15質量部、V−601 67質量部、DMF 90質量部とからなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、重合溶液をヘキサン6000質量部からなる混合溶液に滴下することにより、重合溶液中のビニル重合体を単離して、重合体A−14を得た。
重合体A−14の組成及び分析結果を表1に示す。
【0081】
2.アクリル系粘着性ポリマーの合成
合成例15(重合体B−1の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸エチル230質量部を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を70℃に上昇した。別途、アクリル酸メトキシエチル(以下、「MEA」という)80質量部、アクリル酸ブチル(以下、「BA」という)15質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(以下、「HEA」という)5質量部、アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」という)1質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に4時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、さらにAIBNを0.3部添加して、70℃で3時間熟成し、酢酸エチルにより固形分濃度を30質量%に調整することにより重合体B−1溶液を得た。得られた重合体B−1は、MEA80質量%、BA15質量%、HEA5質量%とからなり、Mw50万、Mn5万、Mw/Mn10.0であった。
【0082】
合成例16(重合体B−2の合成)
内容積1リットルの4つ口フラスコに、酢酸エチル230質量部を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を70℃に上昇した。別途、BA 95質量部、HEA 5質量部、AIBN 1質量部からなる混合液を滴下ロートからフラスコ内に4時間かけて滴下することにより重合を行った。滴下終了後、さらにAIBNを0.3部添加して、70℃で3時間熟成し、酢酸エチルにより固形分濃度を30質量%に調整することにより重合体B−2溶液を得た。得られた重合体B−2は、BA95質量%、HEA5質量%とからなり、Mw50万、Mn5万、Mw/Mn10.0であった。
【0083】
3.粘着剤組成物の製造及び評価
参考例1
上記合成例1で得られた重合体(A−1)を酢酸エチルに溶解して固形分濃度30質量%の重合体(A−1)溶液を調整した。当該重合体(A−1)溶液10質量部、重合体B−1溶液100質量部、架橋剤としてコロネートL45(日本ポリウレタン工業社製) 0.71質量部を混合し、粘着剤組成物を調整した。
【0084】
この粘着剤組成物を、厚さ38μmの重剥離処理したポリエチレンテレフタレート(以下、PET)フィルム上に、乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布した。粘着剤組成物を80℃、4分間乾燥することで、酢酸エチルを除去するとともに架橋反応をさせ、厚さ38μmの軽剥離処理したPETフィルムを貼りあわせて、40℃で5日間静置し、両面セパレーター付きの粘着シートを得た。
【0085】
得られた粘着シートについて、次に示す方法で、ゲル分率、アクリル系粘着性ポリマーと粘着付与剤の相溶性及びポリカーボネート及びガラスに対する接着強度を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0086】
<ゲル分率> セパレーター付き粘着シートから0.2g粘着剤をはがし取り、粘着剤の初期重量を秤量した。その粘着剤を50gの酢酸エチルに浸漬し、室温で16時間静置する。その後、200メッシュ金網にろ過し、メッシュに残った残分を80℃で3時間乾燥し、秤量した。初期の重量と残分の重量から、ゲル分率を算出した。
【0087】
<アクリル系粘着性ポリマーと粘着付与剤の相溶性> 酢酸エチルにより固形分濃度を30質量%に調整した粘着性アクリル樹脂及び粘着付与剤をそれぞれ10質量部及び1質量部混合し、離型紙に溶液を垂らし、80℃、15時間静置することで、酢酸エチルを除去した。乾燥した混合物を4隅に300μmのアルミフィルムをセットしたガラスプレートで挟み、23℃、50%RHに1日静置し、ヘイズ測定から相溶性を評価した。
【0088】
<ポリカーボネート及びガラスに対する接着強度> 粘着シートを25mm幅に裁断したものを試料とし、ポリカーボネート板もしくはガラス板に貼り付け、23℃、50%RHの条件で、JIS Z−0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じて粘着シートの180度剥離強度を測定し、接着強度とした。尚、引張速度は300mm/min.の条件とした。
【0089】
実施例2〜9、参考例1〜2及び比較例1〜7
実施例1において、アクリル系粘着性ポリマー及び粘着付与剤の種類、比率を表2及び表3に示すように変えて粘着剤組成物を得るとともに、実施例1と同様の測定を行った。結果を表2及び表3に示す。
【0090】
【表1】
【0091】
表1で用いた化合物の詳細を以下に示す。
ACMO:アクリロイルモルホリン
AAm:アクリルアミド
DMA:メタクリル酸ジメチルアミノエチル
MMA:メタクリル酸メチル
St:スチレン
IBXMA:メタクリル酸イソボルニル
BMA:メタクリル酸ブチル
【0092】
【表2】
【0093】
【表3】
【0094】
本願発明の粘着付与剤を含む粘着組成物を用いた実施例1〜9は、良好な透明性と共に各種被着体に対して高い接着強度を示した。特にガラスに対する接着強度は、後述の粘着付与剤を用いていない比較例1に対して大きく向上するものであった。
【0095】
一方、比較例1及び2は粘着付与剤を含まない粘着剤組成物を用いた例であり、各種被着体、特にガラスに対する接着強度が不十分なものであった。また、比較例3及び4はアミド基及び/又はアミノ基を含有しないビニル重合体を粘着付与剤として使用した場合の例であるが、同様に十分な接着強度は得られなかった。
比較例5は粘着付与剤のMnが本発明の規定する範囲外である場合の例であるが、粘着性ポリマーとの相溶性が十分でなく、得られた粘着層の透明性が不十分であった。
比較例6及び比較例7は、粘着付与剤のTg若しくは構成単位としてのアミド基含有ビニル単量体量が本発明の規定する範囲外である場合の例であり、これらもまた、各種被着体に対して十分な接着強度を与えるものではなかった。