特許第6160750号(P6160750)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6160750
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】制御装置、制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20170703BHJP
【FI】
   H04N5/232 450
   H04N5/232 410
   H04N5/232 935
【請求項の数】15
【全頁数】56
(21)【出願番号】特願2016-142168(P2016-142168)
(22)【出願日】2016年7月20日
(62)【分割の表示】特願2014-520970(P2014-520970)の分割
【原出願日】2013年3月11日
(65)【公開番号】特開2016-181942(P2016-181942A)
(43)【公開日】2016年10月13日
【審査請求日】2016年8月2日
(31)【優先権主張番号】特願2012-131855(P2012-131855)
(32)【優先日】2012年6月11日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095957
【弁理士】
【氏名又は名称】亀谷 美明
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100128587
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 一騎
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 浩治
【審査官】 高野 美帆子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−328242(JP,A)
【文献】 特開2007−180673(JP,A)
【文献】 特開2005−328243(JP,A)
【文献】 特開2012−050146(JP,A)
【文献】 特開平07−231401(JP,A)
【文献】 特開2009−273164(JP,A)
【文献】 特開2007−180664(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222−5/257
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部の表示を、撮像部によって取得されるEE(Electric to Electric)画像に対して所定の関係を有する第1の種類の画像、ならびに前記第1の種類とは異なる第2の種類の画像を表示する第1の表示モード、および前記第1の種類の画像を表示せずに前記第2の種類の画像を表示する第2の表示モードの間で遷移させる表示制御部と、
前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移において、前記第1の種類の画像が前記第2の種類の画像によって遮蔽されることに応じて前記撮像部への電力供給を制御する電源制御部と
を備える制御装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、ユーザ操作により画面がスライドさせられたことに応じて、前記第1の表示モードから前記第2の表示モードに遷移させる、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記電源制御部は、前記第1の種類の画像が前記第2の種類の画像によって遮蔽される割合に応じて、前記撮像部への電力供給を制御する、請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記電源制御部は、前記第1の種類の画像が前記第2の種類の画像によって全部遮蔽された場合に前記撮像部の所定の部分に電力を供給しない、請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記電源制御部は、前記第1の種類の画像が前記第2の種類の画像によって全部遮蔽された状態で所定の時間が経過した場合に、前記撮像部の所定の部分への電力の供給を終了する、請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記電源制御部は、前記第1の種類の画像の少なくとも一部が前記第2の種類の画像によって遮蔽されない場合に前記撮像部の所定の部分に電力を供給する、請求項3〜5のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記電源制御部は、前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移が発生してから所定の時間が経過した場合に、前記撮像部への電力供給を制御する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記第1の種類の画像は、前記EE画像、前記EE画像の代替として表示される画像、または前記EE画像に共通する属性を有する再生画像を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記第1の種類の画像は、撮影時刻、撮影位置、または被写体のうちの少なくとも1つについて、前記EE画像に共通する属性を有する再生画像を含む、請求項8に記載の制御装置。
【請求項10】
前記電源制御部は、前記撮像部の所定の部分に電力が供給されない状態で、前記表示部に表示される再生画像が、所定の時間以内に取得された前記EE画像に共通する属性を有する場合に、前記撮像部の所定の部分への電力の供給を開始する、請求項8または9に記載の制御装置。
【請求項11】
前記第1の種類の画像は、複数の前記撮像部によってそれぞれ取得される複数の前記EE画像を含む、請求項8〜10のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項12】
前記第1の種類の画像は、単一の前記撮像部によって取得される画像を異なる状態で表示する複数のEE画像を含む、請求項8〜11のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項13】
ユーザの操作入力を取得する入力処理部をさらに備え、
前記電源制御部は、
前記操作入力に従って前記撮像部の所定の部分への電力の供給を終了するときには、前記撮像部に含まれる収納式レンズの収納状態を変更し、
前記第1の表示モードと前記第2の表示モードとの間の遷移において前記撮像部の所定の部分への電力の供給を終了するときには、前記収納状態を変更しない、
請求項1〜12のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項14】
表示部の表示を、撮像部によって取得されるEE(Electric to Electric)画像に対して所定の関係を有する第1の種類の画像、ならびに前記第1の種類とは異なる第2の種類の画像を表示する第1の表示モード、および前記第1の種類の画像を表示せずに前記第2の種類の画像を表示する第2の表示モードの間で遷移させることと、
前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移において、前記第1の種類の画像が前記第2の種類の画像によって遮蔽されることに応じて前記撮像部への電力供給を制御することと
を含む制御方法。
【請求項15】
表示部の表示を、撮像部によって取得されるEE(Electric to Electric)画像に対して所定の関係を有する第1の種類の画像、ならびに前記第1の種類とは異なる第2の種類の画像を表示する第1の表示モード、および前記第1の種類の画像を表示せずに前記第2の種類の画像を表示する第2の表示モードの間で遷移させる機能と、
前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移において、前記第1の種類の画像が前記第2の種類の画像によって遮蔽されることに応じて前記撮像部への電力供給を制御する機能と
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像素子を含む電子的な撮像部を有する装置は、デジタルカメラや携帯電話、PC(Personal Computer)など数多くある。また、それ自身は撮像部をもたない装置でも、他の装置の撮像部をリモートで制御して撮影を実行することが一般的である。電子的な撮像部を用いた撮影では、撮像部が捉えている画像をリアルタイムで表示しつつ、ユーザの指示に応じてその画像を静止画または動画として記録する。このリアルタイムで表示される画像を、EE(Electric to Electric)画像という(スルー画像などともいう)。
【0003】
EE画像は、撮像部を有する装置、または撮像部をリモートで制御する装置の表示部に表示される。この表示部は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)であり、EE画像に限らず、様々な画像が表示される。表示される画像には、過去に撮影された静止画または動画を再生した再生画像も含まれる。これまで、EE画像と再生画像とは、例えば表示部の表示モードをユーザ切り替えることによって分離的に表示される場合が多かった。
【0004】
ここで、特許文献1には、EE画像と再生画像を同時に表示部に表示させる技術が記載されている。特許文献1には、EE画像と再生画像とを、EE画像を最新とする時系列で配列することによって、EE画像が表示される表示モードと再生画像だけが表示される表示モードとを連続的に切り替えることを容易にする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−328242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、例えば上記の特許文献1に記載の技術を用いて、EE画像が表示される表示モードと再生画像だけが表示される表示モードとを連続的に切り替えた場合、EE画像が表示されているためにユーザによって撮像が実行される可能性がある状態と、ユーザが専ら再生画像を閲覧している状態とが連続的に切り替わることになる。従って、撮像部に電力を供給して撮像の実行に備える状態と、撮像部に電力を供給しなくてもよい状態とを識別することが容易ではなく、結果的に電力を浪費する場合もあった。
【0007】
そこで、本開示では、撮像部によって取得される画像を表示することが可能な装置において、撮像部への電力供給を適切に制御することが可能な、新規かつ改良された制御装置、制御方法およびプログラムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示によれば、表示部の表示を、撮像部によって取得されるEE(Electric to Electric)画像に対して所定の関係を有する第1の種類の画像、ならびに前記第1の種類とは異なる第2の種類の画像を表示する第1の表示モード、および前記第1の種類の画像を表示せずに前記第2の種類の画像を表示する第2の表示モードの間で遷移させる表示制御部と、前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移において、前記第1の種類の画像が前記第2の種類の画像によって遮蔽されることに応じて前記撮像部への電力供給を制御する電源制御部とを備える制御装置が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、表示部の表示を、撮像部によって取得されるEE(Electric to Electric)画像に対して所定の関係を有する第1の種類の画像、ならびに前記第1の種類とは異なる第2の種類の画像を表示する第1の表示モード、および前記第1の種類の画像を表示せずに前記第2の種類の画像を表示する第2の表示モードの間で遷移させることと、
前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移において、前記第1の種類の画像が前記第2の種類の画像によって遮蔽されることに応じて前記撮像部への電力供給を制御することとを含む制御方法が提供される。
【0010】
表示部の表示を、撮像部によって取得されるEE(Electric to Electric)画像に対して所定の関係を有する第1の種類の画像、ならびに前記第1の種類とは異なる第2の種類の画像を表示する第1の表示モード、および前記第1の種類の画像を表示せずに前記第2の種類の画像を表示する第2の表示モードの間で遷移させる機能と、前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移において、前記第1の種類の画像が前記第2の種類の画像によって遮蔽されることに応じて前記撮像部への電力供給を制御する機能とをコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。
【0011】
上記の制御装置、制御方法およびプログラムでは、表示部における画像の表示において、EE画像に対して所定の関係を有する第1の種類の画像が表示されている第1のモードと、そうではない第2のモードとが定義される。表示制御部による表示部での表示の変化を、第1のモードと第2のモードとの間の遷移と解釈し、この遷移において撮像部への電力供給を制御することとすれば、ユーザによって次に実行されうる操作をより適切に把握して撮像部への電力供給に反映させることができ、ユーザの操作性を確保しながら無駄な電力供給を削減することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本開示によれば、撮像部によって取得される画像を表示することが可能な装置において、撮像部への電力供給を適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の関連技術について説明するための図である。
図2】本開示に係る技術を分離した複数の装置によって実施した場合の装置構成の一例を示す図である。
図3】本開示に係る技術を単一の装置によって実施した場合の装置構成の一例を示す図である。
図4】本開示の第1の実施形態における表示の第1の例について説明するための図である。
図5】本開示の第1の実施形態における表示の第2の例について説明するための図である。
図6】本開示の第1の実施形態における表示の第3の例について説明するための図である。
図7】本開示の第1の実施形態における表示の第4の例について説明するための図である。
図8】本開示の第1の実施形態の変形例における表示の第1の例について説明するための図である。
図9】本開示の第1の実施形態の変形例における表示の第2の例について説明するための図である。
図10】本開示の第2の実施形態における表示の例について説明するための図である。
図11】本開示の第2の実施形態の変形例における表示の例について説明するための図である。
図12】本開示の第3の実施形態における表示の例について説明するための図である。
図13】本開示の第3の実施形態における画像の属性分類の例について説明するための図である。
図14】本開示の第4の実施形態における表示の例について説明するための図である。
図15】本開示の第5の実施形態における表示の例について説明するための図である。
図16】本開示の第5の実施形態におけるスクロール操作について説明するための図である。
図17】本開示の第5の実施形態の第1の変形例における表示の例について説明するための図である。
図18】本開示の第5の実施形態の第2の変形例における表示の例について説明するための図である。
図19】本開示の第6の実施形態における表示の例について説明するための図である。
図20】本開示の第7の実施形態における表示の例について説明するための図である。
図21】本開示の第8の実施形態における表示の第1の例について説明するための図である。
図22】本開示の第8の実施形態における表示の第2の例について説明するための図である。
図23】本開示の第9の実施形態における画面構成の例について説明するための図である。
図24】本開示の第9の実施形態において第1の画面に設定される領域の例について説明するための図である。
図25】本開示の第9の実施形態において第2の画面に設定される領域の例について説明するための図である。
図26】本開示の第9の実施形態において第3の画面に設定される領域の例について説明するための図である。
図27】本開示の第9の実施形態において第4の画面に設定される領域の例について説明するための図である。
図28】本開示の第9の実施形態における処理フローの第1の例を示す図である。
図29】本開示の第9の実施形態における処理フローの第2の例を示す図である。
図30】本開示の第9の実施形態における処理フローの第3の例を示す図である。
図31】本開示の第9の実施形態における処理フローの第4の例を示す図である。
図32】本開示の第9の実施形態の第1の変形例について説明するための図である。
図33】本開示の第9の実施形態の第2の変形例について説明するための図である。
図34】本開示の第10の実施形態における電力供給制御のタイミングの例について説明するための図である。
図35】本開示の第10の実施形態における処理フローの第1の例を示す図である。
図36】本開示の第10の実施形態における処理フローの第2の例を示す図である。
図37】本開示の第10の実施形態における処理フローの第3の例を示す図である。
図38】本開示の第10の実施形態における第1の変形例について説明するための図である。
図39】本開示の第10の実施形態における第2の変形例について説明するための図である。
図40】本開示の第10の実施形態における第3の変形例について説明するための図である。
図41】本開示の第11の実施形態の比較例について説明するための図である。
図42】本開示の第11の実施形態の例について説明するための図である。
図43】本開示の第12の実施形態における処理フローの第1の例を示す図である。
図44】本開示の第12の実施形態における処理フローの第2の例を示す図である。
図45】本開示の第12の実施形態における処理フローの第3の例を示す図である。
図46】本開示の第12の実施形態における処理フローの第4の例を示す図である。
図47】本開示の第12の実施形態における処理フローの第5の例を示す図である。
図48】本開示の第12の実施形態における処理フローの第6の例を示す図である。
図49】本開示の第13の実施形態における処理フローの例を示す図である。
図50】本開示の第14の実施形態における処理フローの第1の例を示す図である。
図51】本開示の第14の実施形態における処理フローの第2の例を示す図である。
図52】本開示の第14の実施形態における処理フローの第3の例を示す図である。
図53】本開示の第14の実施形態における処理フローの第4の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0015】
なお、本開示の実施形態は、例えば以下で説明される装置またはシステム、これらの装置またはシステムによって実行される方法、プロセッサによって実行されて上記装置の機能を実現させるためのプログラム、および該プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含む。
【0016】
説明は以下の順序で行うものとする。
1.関連技術の説明
2.装置構成
3.表示態様に関する実施形態
3−1.第1の実施形態
3−2.第2の実施形態
3−3.第3の実施形態
3−4.第4の実施形態
3−5.第5の実施形態
3−6.第6の実施形態
3−7.第7の実施形態
3−8.第8の実施形態
4.内部処理に関する実施形態
4−1.第9の実施形態
4−2.第10の実施形態
4−3.第11の実施形態
4−4.第12の実施形態
4−5.第13の実施形態
4−6.第14の実施形態
5.補足
【0017】
(1.関連技術の説明)
まず、図1を参照して、本開示の関連技術について説明する。
【0018】
図1は、本開示の関連技術について説明するための図である。図1を参照すると、表示部において、EE画像410と、再生画像420aとが横方向に配列されて表示されている。ここで、例えばボタンやタッチパネルなどによって、これらの画像群を横方向にスライドさせるユーザ操作が取得された場合、画像群はスライドの方向(図示された例では右方向)にスライドする。これによって、表示領域の左端から新たに再生画像420bが現れ、さらに再生画像420cが現れる。一方、EE画像410は、表示領域の右端に近づき、やがて表示領域から外れる。
【0019】
このように、表示部における画像の表示でEE画像と再生画像とを混在させ、これらの画像に対する表示位置の移動などの操作を可能にする技術が提案されている。しかし、こうした技術では、撮像部に電力を供給して撮像の実行に備える状態と、撮像部に電力を供給しなくてもよい状態とを識別することが容易ではない。それゆえ、常時撮像部に電力を供給して結果的に電力を浪費したり、ユーザに撮像部の電力制御のための別途の操作を要求したりすることになる。
【0020】
本開示の実施形態に係る技術は、こうした関連技術をさらに改良したものである。
【0021】
(2.装置構成)
次に、図2および図3を参照して、本開示の実施形態に係る装置構成について説明する。
【0022】
図2は、本開示に係る技術を分離した複数の装置によって実施した場合の装置構成の一例を示す図である。図2を参照すると、システム10は、撮像装置100と、表示装置200と、画像記憶装置300とを含む。
【0023】
撮像装置100は、撮像素子を含む撮像部を有し、静止画像または動画像を取得することが可能な装置である。撮像装置100は、表示装置200と通信し、撮像部によって取得されたEE画像を含む画像データを表示装置200に送信する。また、図示された例では、撮像装置100が表示装置200によってリモート制御されるため、撮像装置100は、各種の制御信号を表示装置200から受信する。この制御信号には、表示装置200におけるEE画像に関連する画像の表示状態に応じて撮像装置100における撮像部への電力供給を制御するための信号が含まれる。撮像装置100は、例えばリモート操作されるデジタルカメラなどでありうる。
【0024】
表示装置200は、表示部を有し、画像を表示することが可能な装置である。表示装置200は、撮像装置100と通信し、撮像部によって取得されたEE画像を含む表示画像データを撮像装置100から受信する。また、表示装置200は、撮像装置100を制御するための制御信号を撮像装置100に送信する。一方、表示装置200は、画像記憶装置300とも通信し、再生画像として表示する画像データを画像記憶装置300から受信する。また、表示装置200は、撮像装置100から提供されたEE画像の画像データを、記録のために画像記憶装置300に送信してもよい。表示装置200は、例えばデジタルカメラをリモート操作する機能を有するPCなどの各種情報処理装置でありうる。
【0025】
画像記憶装置300は、記憶部を有し、画像を記録することが可能な装置である。画像記憶装置300は、表示装置200と通信し、記憶部に記録された再生画像の画像データを表示装置200に送信する。また、画像記憶装置300は、新たに記録するための画像データを表示装置200から受信してもよい。あるいは、画像記憶装置300は、撮像装置100とも通信し、新たに記録するための画像データを撮像装置100から受信してもよい。画像記憶装置300は、例えば表示装置200にネットワークを介して接続される各種ストレージ装置でありうる。
【0026】
図3は、本開示に係る技術を単一の装置によって実施した場合の装置構成の一例を示す図である。図3を参照すると、装置1000は、レンズ121と、AF(Auto Focus)機構123と、絞り125と、手振れ補正機構127と、撮像素子129と、撮像素子I/F(Interface)131と、信号処理部133とを含む。以下の説明では、レンズ121から信号処理部133までの構成要素を、総括的に撮像部135ともいう。撮像部135は、上記の図2の例では撮像装置100に含まれうる。
【0027】
また、装置1000は、電源制御I/F201と、電源制御部203と、演算部205と、揮発性記憶部207と、信号処理部209と、入力部211と、入力処理部213と、表示制御部215と、表示部217とを含む。電源制御I/F201から表示部217までの構成要素は、図2の例では表示装置200に含まれうる。さらに、装置1000は、不揮発性記憶部301と、不揮発性記憶I/F303とを含む。不揮発性記憶部301および不揮発性記憶I/F303は、図2の例では画像記憶装置300に含まれうる。
【0028】
装置1000は、デジタルカメラ、携帯電話、またはPCなど、撮像部と表示部とを有する各種の装置でありうる。なお、本開示の実施形態に係る装置構成は、上記の図2および図3に示した例には限られず、例えば以下に説明する各構成要素が、複数の装置に任意に分散された構成を含みうる。
【0029】
撮像部135は、上述の通り、レンズ121から信号処理部133までの構成要素を含む。レンズ121、AF機構123、絞り125、および手振れ補正機構127までの作用によって撮像素子129の撮像面に被写体像が結像する。撮像素子129は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)またはCCD(Charge Coupled Device)であり、被写体像を光電変換してアナログ画像信号を出力する。なお、撮像部135は、撮像素子129を駆動するためのタイミングジェネレータなどの図示しない構成要素をさらに含んでもよい。
【0030】
撮像素子129によって出力されたアナログ画像信号は、撮像素子I/F131を経て信号処理部133に供給され、ここでデジタル画像信号に変換される。従って、図示された例において、撮像部135から出力される画像信号はデジタル画像信号である。なお、信号処理部133は、例えばDSP(Digital Signal Processor)などによって実現される。
【0031】
ここで、撮像部135の構成要素のうち、例えばAF機構123、絞り125、手振れ補正機構127、および撮像素子129は、その機能を発揮するために電力の供給を必要とする。そこで、電源制御I/F201を介して、これらの構成要素に適切な電力が供給される。後述するように、本開示の実施形態では、表示部217における画像の表示状態に応じて撮像部への電力供給が制御される。図示された例では、AF機構123、絞り125、手振れ補正機構127、および撮像素子129が、撮像部において電力の供給が制御される所定の部分に該当する。なお、これらの部分のすべてについて電力供給が制御されなくてもよく、またこれ以外の部分への電力供給がさらに制御されてもよい。
【0032】
電源制御I/F201は、電源制御部203の制御に従って、上述した撮像部135の所定の部分に電力を供給する。電源制御部203は、後述するように、表示制御部215による表示モードの遷移において、撮像部135への電力供給を制御する。より具体的には、例えば、電源制御部203は、撮像部135の所定の部分への電力供給の有無を制御する。なお、電源制御部203は、例えばCPU(Central Processing Unit)によってソフトウェア的に実現されうる。
【0033】
演算部205は、装置1000の各部の動作を制御する。演算部205も、例えばCPUによってソフトウェア的に実現されうる。
【0034】
揮発性記憶部207は、例えば、CPUがここで説明する各部の機能を実現するために、不揮発性記憶部301から読み込んだプログラムを一時的に展開するのに用いられる。また、揮発性記憶部207には、ここで説明する各部の機能で用いられる各種のデータが一時的に格納されてもよい。
【0035】
信号処理部209は、表示制御部215が表示部217に表示させるための画像信号を処理する。信号処理部209は、例えば撮像部135の信号処理部133と同様にDSPを用いて実現されてもよいし、CPUを用いてソフトウェア的に実現されてもよい。
【0036】
入力部211は、ユーザの操作入力に用いられる。入力部211は、例えば装置1000の筐体に設けられたボタンなどの操作要素、または表示部217上に設けられたタッチセンサなどである。ユーザの操作入力は、例えば、表示部217に表示された画像を移動または選択したり、装置1000の表示や撮像に関するモードを切り替えたりするためのものでありうる。
【0037】
入力処理部213は、入力部211が取得したユーザの操作入力を取得し、これを装置1000の各部に伝達する。例えば、操作入力は、一旦演算部205に伝達され、演算部205から適宜各部に伝達されてもよい。あるいは、操作入力は、入力処理部213から直接各部に伝達されてもよい。入力処理部213は、例えば、CPUによって実現されるソフトウェア的なインターフェースでありうる。
【0038】
表示制御部215は、表示部217の表示を制御する。表示制御部215は、EE画像および再生画像を含む各種の画像を表示部217に表示させる。表示制御部215は、EE画像またはEE画像に対して所定の関係を有する画像(所定の条件を満たす再生画像も含まれうる。以下、これらをEE関連画像ともいう)と、その他の再生画像とを表示部217に表示させる。表示制御部215は、例えばCPU、またはGPU(Graphical Processing Unit)によってソフトウェア的に実現されうる。
【0039】
ここで、以下の説明では、表示制御部215が上記の画像を表示部217に表示させる場合に、EE関連画像とその他の再生画像とが表示される第1の表示モードと、EE関連画像が表示されずにその他の再生画像が表示される第2の表示モードとを定義する。これらの表示モードの間で遷移が発生する場合に、その遷移の間において、電源制御部203によって撮像部135への電力供給の制御が実行される。なお、第1の表示モードと第2の表示モードとは、表示制御部215による表示制御の結果として現れるものでありえ、従って表示制御部215の処理手順では必ずしもこれらのモードが定義されていなくてもよい。
【0040】
表示部217は、例えばLCDまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどでありうる。表示部217は、表示制御部215による制御に従って、各種の画像を表示する。
【0041】
不揮発性記憶部301は、装置1000において用いられる各種のデータを持続的に記録する。不揮発性記憶部301には、例えばCPUによって実行されて上記の各部の機能をソフトウェア的に実現するためのプログラムや、撮像部135によって取得された撮像画像が記録される。不揮発性記憶部301に記録された撮像画像は、以後、再生画像として読み出され、表示制御部215によって表示部217に表示されうる。なお、不揮発性記憶部301は、装置1000に内蔵されるハードディスクなどの記憶装置であってもよく、また装置1000に装着可能な半導体メモリや各種ディスクなどのリムーバブル記憶媒体であってもよい。
【0042】
不揮発性記憶I/F303は、不揮発性記憶部301へのデータの記録/読み出しに用いられるインターフェースである。例えば、不揮発性記憶部301が装置1000に内蔵される記憶装置である場合、不揮発性記憶I/F303は、装置1000の内部的なインターフェースでありうる。あるいは、不揮発性記憶部301がリムーバブル記憶媒体である場合、不揮発性記憶I/F303は、リムーバブル記憶媒体のドライバでありうる。
【0043】
(3.表示態様に関する実施形態)
以下、本開示の実施形態の例について説明する。まず、表示態様に関するいくつかの実施形態について説明する。これらの実施形態は、主に、EE関連画像と、その他の再生画像との表示がどのように変化するかに関する。従って、これらの実施形態は、後述する内部処理に関する実施形態のうちの任意のものと組み合わせることが可能である。
【0044】
(3−1.第1の実施形態)
まず、図4図9を参照して、本開示の第1の実施形態について説明する。
【0045】
図4は、本開示の第1の実施形態における表示の第1の例について説明するための図である。図4を参照すると、表示制御部215は、EE画像410と、再生画像420a〜420cとを配列して表示部217に表示させている。ここで、ユーザ操作によって、再生画像420aが選択された場合、再生画像420aの表示が拡大される。それに伴って、EE画像410、および他の再生画像420b,420cの表示は、再生画像420aの背面に隠れる。このような表示は、例えば、再生画像420aを表示する画面と、EE画像410、および再生画像420b,420cを表示する画面とを分離し、これらの画面を透過的に重畳することによって実現される。
【0046】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像410と再生画像420a〜420cとが表示される第1の表示モードから、EE画像410が表示されずに再生画像420aが表示される第2の表示モードへと遷移するといえる。
【0047】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。より具体的には、電源制御部203は、拡大された再生画像420aによってEE画像410が全部遮蔽され、EE画像410が表示領域に含まれなくなった時点で、撮像部135への電力供給モードをカメラモードから再生モードに変更する。なお、以下の実施形態の説明において、カメラモードは、AF機構123、絞り125、手振れ補正機構127、および撮像素子129に電力が供給されるモードを意味し、再生モードは、これらに電力が供給されないモードを意味する。
【0048】
再生画像420aが選択されたとしても、まだEE画像410が表示領域に残っている場合、例えばEE画像410に映った被写体を視認したユーザによって撮像が実行される可能性がある。従って、この状態では、まだ撮像が可能な状態、すなわち撮像部135の各部に電力が供給された状態であることが望ましい。
【0049】
一方、表示部217の表示において再生画像420aが拡大され、それによってEE画像410が全部遮蔽された場合、ユーザはEE画像410に何が映っているかを視認しないため、撮像が実行される可能性は低い。従って、この状態では、撮像部135の所定の部分への電力の供給を停止し、電力を節約することが望ましい。
【0050】
なお、上記の例において、電源制御部203は、EE画像410の全部が表示領域に含まれなくなった時点で電力供給の制御を実行するとは限らない。例えば、電源制御部203は、EE画像410の所定の割合以上が再生画像420aによって遮蔽され、実質的に表示領域においてEE画像410の内容を視認できなくなった時点で、電力供給の制御を実行してもよい。
【0051】
図5は、本開示の第1の実施形態における表示の第2の例について説明するための図である。図5を参照すると、表示制御部215は、再生画像420aを表示部217に表示させている。これは、ちょうど上記の図4に示す表示の変化が終了した状態と同じである。ここで、再生画像420aに対する所定のユーザ操作が取得された場合、再生画像420aの表示が縮小される。それに伴って、再生画像420aの背面に隠れていたEE画像410、および他の再生画像420b,420cの表示が現れる。
【0052】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像410が表示されずに再生画像420aが表示される第2の表示モードから、EE画像410と再生画像420a〜420cとが表示される第1の表示モードへと遷移するといえる。
【0053】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。より具体的には、電源制御部203は、再生画像420aの縮小によってEE画像410の一部が遮蔽されなくなり、EE画像410が表示領域に含まれるようになった時点で、撮像部135への電力供給モードを再生モードからカメラモードに変更する。
【0054】
ユーザが、再生画像420aを縮小させる操作を実行し、EE画像410が表示領域に含まれるようになった場合、ユーザは、この後EE画像410を見ながら撮像を実行することを意図している可能性がある。従って、この時点で、撮像部135の各部への電力の供給を再開し、撮像が可能な状態に復帰することが望ましい。
【0055】
なお、上記の例において、電源制御部203は、EE画像410が少しでも表示領域に含まれるようになった時点で電力供給の制御を実行するとは限らない。例えば、電源制御部203は、EE画像410の所定の割合以上が遮蔽されなくなり、実質的に表示領域においてEE画像410の内容を視認できるようになった時点で、電力供給の制御を実行してもよい。
【0056】
図6は、本開示の第1の実施形態における表示の第3の例について説明するための図である。図6を参照すると、上記の図4の例と同様に、表示制御部215は、EE画像410と、再生画像420a〜420cとを配列して表示部217に表示させている。ここで、ユーザ操作によってEE画像410が選択された場合、EE画像410の表示が拡大される。それに伴って、再生画像420a〜420cの表示はEE画像410の背面に隠れる。このような表示は、例えば、EE画像410を表示する画面と、再生画像420a〜420cを表示する画面とを分離し、これらの画面を透過的に重畳することによって実現される。
【0057】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像410と再生画像420a〜420cとが表示される第1の表示モードから、EE画像410が表示されて再生画像420a〜420cが表示されない表示モードへと遷移するといえる。本実施形態では、このような遷移の場合、電源制御部203は撮像部135への電力供給の制御を実行しない。従って、撮像部135への電力供給モードは、カメラモードのままである。
【0058】
図7は、本開示の第1の実施形態における表示の第4の例について説明するための図である。図7を参照すると、表示制御部215は、EE画像410を表示部217に表示させている。これは、ちょうど上記の図6に示す表示の変化が終了した状態と同じである。ここで、EE画像410に対する所定のユーザ操作が取得された場合、EE画像410の表示が縮小される。それに伴って、EE画像410の背面に隠れていた再生画像420a〜420cの表示が現れる。
【0059】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像410が表示されて再生画像420a〜420cが表示されない表示モードから、EE画像410と再生画像420a〜420cとが表示される第1の表示モードに遷移するといえる。本実施形態では、このような遷移の場合も、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行しない。従って、撮像部135への電力供給モードは、カメラモードのままである。
【0060】
(変形例)
図8は、本開示の第1の実施形態の変形例における表示の第1の例について説明するための図である。図8を参照すると、表示制御部215は、EE画像410a,410bと、再生画像420a〜420cとを配列して表示部217に表示させている。上記の図4図7の例との相違点として、この例では、複数のEE画像410a,410bが表示されている。EE画像410a,410bは、それぞれ別の撮像部によって取得されたものであってもよい。この場合、図2に示す10には複数の撮像装置100が含まれ、そのそれぞれが表示装置200にEE画像の画像データを送信しうる。あるいは、図3に示す装置1000には複数の撮像部135が含まれ、そのそれぞれがEE画像の画像データを取得して表示制御部215に供給しうる。
【0061】
あるいは、EE画像410a,410bは、同じ撮像部によって取得されたものであってもよい。この場合、EE画像410a,410bは、例えば同じ撮像部によって取得されたEE画像を互いに異なる倍率で表示する画像でありうる。
【0062】
ここで、ユーザ操作によって、再生画像420aが選択された場合、再生画像420aの表示が拡大される。それに伴って、EE画像410a,410b、および他の再生画像420a,420cの表示は再生画像420aの背面に隠れる。このような表示は、例えば、再生画像420aを表示する画面と、EE画像410a,410b、および再生画像420b,420cを表示する画面とを分離し、これらの画面を透過的に重畳することによって実現される。
【0063】
この場合、表示制御部による表示部217の表示は、EE画像410a,410bと再生画像420a〜420cとが表示される第1の表示モードから、EE画像410a,410bが表示されずに再生画像420aが表示される第2の表示モードへと遷移するといえる。
【0064】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。例えば、電源制御部203は、EE画像410aとEE画像410bとのそれぞれについて、表示領域に含まれているかの判定を実行してもよい。この場合、拡大された再生画像420aによってEE画像410aが全部遮蔽され、EE画像410aが表示領域に含まれなくなった時点で、EE画像410aを取得している撮像部への電力供給モードがカメラモードから再生モードに変更される。また、拡大された再生画像420aによってEE画像410bが全部遮蔽され、EE画像410bが表示領域に含まれなくなった時点で、EE画像410bを取得している撮像部への電力供給モードがカメラモードから再生モードに変更される。
【0065】
あるいは、電源制御部203は、EE画像410aとEE画像410bとについて、表示領域に含まれているかの判定を一括して実行してもよい。この場合、拡大された再生画像420aによってEE画像410a,410bがいずれも全部遮蔽され、EE画像410aもEE画像410bも表示領域に含まれなくなった時点で、EE画像410a,410bを取得している撮像部のそれぞれへの電力供給モードがカメラモードから再生モードに変更される。
【0066】
いずれの場合も、図示されているように、再生画像420aの拡大によってEE画像410a,410bのどちらも表示されなくなった状態では、各撮像部への電力供給モードは再生モードに設定される。
【0067】
図9は、本開示の第1の実施形態の変形例における表示の第2の例について説明するための図である。図9を参照すると、表示制御部215は、再生画像420aを表示部217に表示させている。これは、ちょうど上記の図8に示す表示の変化が終了した状態と同じである。ここで、再生画像420aに対する所定のユーザ操作が取得された場合、再生画像420aの表示が縮小される。それに伴って、再生画像420aの背面に隠れていたEE画像410a,410b、および他の再生画像420b,420cの表示が現れる。
【0068】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像410a,410bが表示されずに再生画像420aが表示される第2の表示モードから、EE画像410a,410bと再生画像420a〜420cとが表示される第1の表示モードへと遷移するといえる。
【0069】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。例えば、電源制御部203は、EE画像410aとEE画像410bとのそれぞれについて、表示領域に含まれているかの判定を実行してもよい。この場合、再生画像420aの縮小によってEE画像410aの一部が遮蔽されなくなり、EE画像410aが表示領域に含まれるようになった時点で、EE画像410aを取得している撮像部への電力供給モードが再生モードからカメラモードに変更される。また、再生画像420aの縮小によってEE画像410bの一部が遮蔽されなくなり、EE画像410bが表示領域に含まれるようになった時点で、EE画像410bを取得している撮像部への電力供給モードが再生モードからカメラモードに変更される。
【0070】
あるいは、電源制御部203は、EE画像410aとEE画像410bとについて、表示領域に含まれているかの判定を一括して実行してもよい。この場合、再生画像420aの縮小によってEE画像410a,410bのいずれかの一部が遮蔽されなくなり、EE画像410a,410bのいずれかが表示領域に含まれるようになった時点で、EE画像410a,410bを取得している撮像部のそれぞれへの電力供給モードが再生モードからカメラモードに変更される。
【0071】
いずれも場合も、図示されているように、再生画像420aの縮小によってEE画像410a,410bがそれぞれ表示されるようになった状態では、各撮像部への電力供給モードはカメラモードに設定される。
【0072】
複数のEE画像が表示される場合の電源制御の第1の例について、以下で表1にまとめる。表1は、2つのEE画像が同じ撮像部から取得された画像の、通常表示とズームされた表示である場合の例を示す。「表示」は、当該画像が表示部217の表示領域に含まれることを示し、「非表示」は、当該画像が表示部217の表示領域に含まれないことを示す。
【0073】
【表1】
【0074】
さらに、複数のEE画像が表示される場合の電源制御の第2の例について、以下で表2にまとめる。表2は、2つのEE画像が異なる撮像部(カメラAおよびカメラB)から取得される場合に、それぞれのカメラの撮像部の電力供給モードを個別に制御する場合と一括して制御する場合との例を示す。
【0075】
【表2】
【0076】
以上で説明した本開示の第1の実施形態によれば、EE画像と再生画像とが混合して表示されうる場合に、EE画像の表示の有無によって撮像部への電力供給が制御される。これによって、例えば、ユーザが撮像を実行する可能性がある場合には撮像部への電力供給を維持する一方で、そうでない場合には撮像部への電力供給を削減または停止することで、ユーザの操作性を確保しながら無駄な電力供給を削減することができる。
【0077】
(3−2.第2の実施形態)
次に、図10および図11を参照して、本開示の第2の実施形態について説明する。
【0078】
図10は、本開示の第2の実施形態における表示の例について説明するための図である。図10を参照すると、表示制御部215は、画像のカレンダー表示530を表示部217に表示させている。カレンダー表示530は、不揮発性記憶部301に記録された再生画像を、それらの撮影時刻に基づいて、日付ごとに配列した表示である。図示された例において、カレンダー表示530の今日の日付にあたる領域には、EE画像531が表示されている。
【0079】
このようなカレンダー表示530は、例えば再生画像をサムネイル表示する場合に用いられる。各日付の領域に表示されている静止画像または動画像は、例えばその日付の代表画像でありうる。その一方で、今日の日付にあたる領域にはEE画像531が表示され、このEE画像531を用いて撮像を実行することも可能である。
【0080】
ここで、ユーザ操作によって、EE画像531を含む今日の日付にあたる領域が選択された場合、表示全体が左にスクロールし、今日の日付に対応する画像群が表示される。この画像群は、例えば、EE画像510と、再生画像520a〜520hとを含む。再生画像520a〜520hは、撮影日が今日である静止画像または動画像でありうる。この状態では、EE画像510が表示領域に含まれているため、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードのまま維持する。
【0081】
さらに、ユーザ操作によって、表示された画像群のうちの再生画像520aが選択された場合、表示全体がさらに左にスクロールし、拡大された再生画像521aが表示される。それに伴って、EE画像410、および再生画像520a〜520hは、順次表示領域の左端から外に出ていく。
【0082】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像510と再生画像520a〜520hとが表示される第1の表示モードから、EE画像510が表示されずに再生画像521aが表示される第2の表示モードへと遷移するといえる。
【0083】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。より具体的には、電源制御部203は、拡大された再生画像521aの表示に伴ってEE画像510がスクロールし、その全部が表示領域の左端から外に出た時点で、撮像部135への電力供給モードをカメラモードから再生モードに変更する。
【0084】
なお、上記の例において、電源制御部203は、EE画像510の全部が表示領域から出た時点で電力供給の制御を実行するとは限らない。例えば、電源制御部203は、EE画像510の所定の割合以上が表示領域の外に出て、実質的に表示領域においてEE画像510の内容を視認できなくなった時点で、電力供給の制御を実行してもよい。
【0085】
(変形例)
図11は、本開示の第2の実施形態の変形例における表示の例について説明するための図である。図11を参照すると、表示制御部215は、画像のカレンダー表示530を表示部217に表示させている。ここで、ユーザ操作によって、EE画像531を含む今日の日付にあたる領域が選択された場合、今日の日付に対応する画像群ウインドウ533が表示され、徐々に拡大される。画像群ウインドウ533が表示領域の全体に対応するサイズまで拡大されると、表示部217の表示は上記の図10の例と同様の画像群が表示された状態になる。画像群は、EE画像510と、再生画像520a〜520hとを含む。この状態では、EE画像510が表示領域に含まれているため、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードのまま維持する。
【0086】
さらに、ユーザ操作によって、表示された画像群のうちの再生画像520aが選択された場合、再生画像520aの表示が拡大される。それに伴って、EE画像510、および他の再生画像520b〜520hの表示は、再生画像520aの背後に隠れる。このような表示は、例えば、再生画像520aを表示する画面と、EE画像510、および再生画像520b〜520hを表示する画面とを分離し、これらの画面を透過的に重畳することによって実現される。
【0087】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像510と再生画像520a〜520hとが表示される第1の表示モードから、EE画像510が表示されずに再生画像520aが表示される第2の表示モードへと遷移するといえる。
【0088】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。電源制御部203は、拡大された再生画像520aによってEE画像510が全部遮蔽され、EE画像510が表示領域に含まれなくなった時点で、撮像部135への電力供給モードをカメラモードから再生モードに変更する。
【0089】
以上で説明した本開示の第2の実施形態によれば、EE画像を含む画像のカレンダー表示と、EE画像の表示の有無による撮像部への電力供給の制御とが組み合わせられる。これによって、カレンダー表示を用いることによる画像の視認性および操作性を維持する一方で、無駄な電力供給を削減することができる。
【0090】
(3−3.第3の実施形態)
次に、図12および図13を参照して、本開示の第3の実施形態について説明する。
【0091】
図12は、本開示の第3の実施形態における表示の例について説明するための図である。図12を参照すると、表示制御部215は、画像の顔属性表示630を表示部217に表示させている。顔属性表示630は、不揮発性記憶部301に記録された再生画像を、それらに被写体として含まれる顔ごとに配列した表示である。図示された例において、EE画像に被写体として含まれる顔と同じ顔が含まれる画像群に対応する領域には、EE画像631が表示されている。
【0092】
このような顔属性表示630は、例えば再生画像をサムネイル表示する場合に用いられる。各顔の領域に表示されている静止画像または動画像は、例えばそれぞれの顔が被写体として含まれる代表画像でありうる。その一方で、現在映っている顔にあたる領域にはEE画像631が表示され、このEE画像631を用いて撮像を実行することも可能である。
【0093】
ここで、ユーザ操作によって、EE画像631を含む現在の顔にあたる領域が選択された場合、表示全体が左にスクロールし、EE画像と同じ顔を含む画像群が表示される。この画像群は、例えば、EE画像610と、再生画像620a〜620hとを含む。再生画像620a〜620hは、EE画像610に被写体として含まれる顔と同じ顔を含む静止画像または動画像でありうる。この状態では、EE画像610が表示領域に含まれているため、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードのまま維持する。
【0094】
さらに、ユーザ操作によって、表示された画像群のうちの再生画像620aが選択された場合、表示全体がさらに左にスクロールし、拡大された再生画像621aが表示される。それに伴って、EE画像410、および再生画像620a〜620hは、順次表示領域の左端から外に出ていく。
【0095】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像610と再生画像620a〜620hとが表示される第1の表示モードから、EE画像610が表示されずに再生画像621aが表示される第2の表示モードへと遷移するといえる。
【0096】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。より具体的には、電源制御部203は、拡大された再生画像621aの表示に伴ってEE画像610がスクロールし、その全部が表示領域の左端から外に出た時点で、撮像部135への電力供給モードをカメラモードから再生モードに変更する。
【0097】
なお、上記の例において、電源制御部203は、EE画像610の全部が表示領域から出た時点で電力供給の制御を実行するとは限らない。例えば、電源制御部203は、EE画像610の所定の割合以上が表示領域の外に出て、実質的に表示領域においてEE画像610の内容を視認できなくなった時点で、電力供給の制御を実行してもよい。
【0098】
図13は、本開示の第3の実施形態における画像の属性分類の例について説明するための図である。図13を参照すると、本実施形態において、再生画像は、顔全体、顔の一部(目など)、表情、特定人物、特定の風貌(サングラス、マスク、または帽子)などによって分類される。従って、例えばこれらの属性が共通する静止画像および動画像は、顔属性表示630において同じ領域に表示されうる。また、これらの属性がEE画像と共通する静止画像および動画像は、顔属性表示630においてEE画像631が選択された場合に、EE画像610とともに再生画像620a〜620hとして表示されうる。
【0099】
以上で説明した本開示の第3の実施形態によれば、EE画像を含む画像の顔属性表示と、EE画像の表示の有無による撮像部への電力供給の制御とが組み合わせられる。これによって、顔属性表示を用いることによる画像の視認性および操作性を維持する一方で、無駄な電力供給を削減することができる。
【0100】
(3−4.第4の実施形態)
次に、図14を参照して、本開示の第4の実施形態について説明する。
【0101】
図14は、本開示の第4の実施形態における表示の例について説明するための図である。図14を参照すると、表示制御部215は、画像の位置属性表示730を表示部217に表示させている。位置属性表示730は、不揮発性記憶部301に記録された再生画像を、それらの撮影位置に基づいて、場所ごとに配列した表示である。図示された例において、再生画像は、地図上の各場所に対応する位置に表示されている。また、地図上の現在地にあたる位置には、EE画像731が表示されている。
【0102】
このような位置属性表示730は、例えば再生画像をサムネイル表示する場合に用いられる。各場所の領域に表示されている静止画像または動画像は、例えばその場所の代表画像でありうる。その一方で、現在地にあたる位置にはEE画像731が表示され、このEE画像731を用いて撮像を実行することも可能である。
【0103】
ここで、ユーザ操作によって、EE画像731が選択された場合、表示全体が左にスクロールし、現在地に対応する画像群が表示される。この画像群は、例えば、EE画像710と、再生画像720a〜720hとを含む。再生画像720a〜720hは、撮影位置が現在地に近い静止画像または動画像でありうる。この状態では、EE画像710が表示領域に含まれているため、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードのまま維持する。
【0104】
さらに、ユーザ操作によって、表示された画像群のうちの再生画像720aが選択された場合、表示全体がさらに左にスクロールし、拡大された再生画像721aが表示される。それに伴って、EE画像410、および再生画像720a〜720hは、順次表示領域の左端から外に出ていく。
【0105】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像710と再生画像720a〜720hとが表示される第1の表示モードから、EE画像710が表示されずに再生画像721aが表示される第2の表示モードへと遷移するといえる。
【0106】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。より具体的には、電源制御部203は、拡大された再生画像721aの表示に伴ってEE画像710がスクロールし、その全部が表示領域の左端から外に出た時点で、撮像部135への電力供給モードをカメラモードから再生モードに変更する。
【0107】
なお、上記の例において、電源制御部203は、EE画像710の全部が表示領域から出た時点で電力供給の制御を実行するとは限らない。例えば、電源制御部203は、EE画像710の所定の割合以上が表示領域の外に出て、実質的に表示領域においてEE画像710の内容を視認できなくなった時点で、電力供給の制御を実行してもよい。
【0108】
以上で説明した本開示の第4の実施形態によれば、EE画像を含む画像の位置属性表示と、EE画像の表示の有無による撮像部への電力供給の制御とが組み合わせられる。これによって、位置属性表示を用いることによる画像の視認性および操作性を維持する一方で、無駄な電力供給を削減することができる。
【0109】
(3−5.第5の実施形態)
次に、図15図18を参照して、本開示の第5の実施形態について説明する。
【0110】
図15は、本開示の第5の実施形態における表示の例について説明するための図である。図15を参照すると、表示制御部215は、EE画像810と、再生画像820a〜820cとを配列して表示部217に表示させている。ここで、ユーザ操作によって、画面が上向きにスライドさせられた場合、表示全体が上にスクロールする。それに伴って、EE画像810が表示領域の上端から外に出ていく。その一方で、再生画像820d〜820iが、表示領域の下端から新たに現れる。
【0111】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像810と再生画像820a〜820cとが表示される第1の表示モードから、EE画像810が表示されずに再生画像820a〜820iが表示される第2の表示モードへと遷移するといえる。
【0112】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。より具体的には、電源制御部203は、表示全体のスクロールに伴ってEE画像810の全部が表示領域の上端から外に出た時点で、撮像部135への電力供給モードをカメラモードから再生モードに変更する。
【0113】
なお、上記の例において、電源制御部203は、EE画像810の全部が表示領域から出た時点で電力供給の制御を実行するとは限らない。例えば、電源制御部203は、EE画像810の所定の割合以上が表示領域の外に出て、実質的に表示領域においてEE画像810の内容を視認できなくなった時点で、電力供給の制御を実行してもよい。
【0114】
図16は、本開示の第5の実施形態におけるスクロール操作について説明するための図である。図16を参照すると、本実施形態では、例えばEE画像810と再生画像820a〜820iが表示されている状態でのスクロール操作と、単一の再生画像821が表示されている状態でのスクロール操作とが、互いに異なる結果をもたらす。前者の場合、例えば上記の図15の例で説明したように、複数の画像を含む表示全体がスクロールし、EE画像810が表示領域に含まれるか否かによって撮像部135への電力供給の制御が実行される。一方、後者の場合、例えば表示されている再生画像821が拡大または縮小されたり、再生画像821の中でズームインして表示される部分がスクロールの向きに従って移動したりする。
【0115】
このようなスクロール操作による機能の相違は、例えば、上記の電源制御の例と同様に、表示制御部215による表示部217の表示に所定の表示モードを設定し、それぞれの表示モードに対応してスクロール操作に割り当てることによって実現されうる。
【0116】
(第1の変形例)
図17は、本開示の第5の実施形態の第1の変形例における表示の例について説明するための図である。図17を参照すると、表示制御部215は、EE画像810と、再生画像820a〜820cとを配列して表示部217に表示させている。ここで、ユーザ操作によって、画面が上向きにスライドさせられた場合、表示全体が上にスクロールする。それに伴って、EE画像810が表示領域の上端から外に出ていく。その一方で、再生画像820pと、再生画像820e〜820iとが、表示領域の下端から新たに現れる。
【0117】
ここで、再生画像820pは、EE画像810に共通する属性を有する再生画像である。再生画像820pとEE画像810との間で共通する属性は、例えば、上記の実施形態で説明したような、撮影時刻、撮影位置、または被写体に関する属性でありうる。再生画像820pとEE画像810とは、共通する属性を1つだけ有していてもよいし、複数有していてもよい。
【0118】
本変形例では、上記の図15の例とは異なり、EE関連画像が、EE画像そのものと、EE画像に共通する属性を有する再生画像とを含む。図示された例において、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像810と再生画像820a〜820cとが表示される状態から、EE画像810と再生画像820pとが両方表示される状態を経て、EE画像810は表示されないものの再生画像820pが表示され、さらに再生画像820a〜820c,820e〜820iが表示される状態へと変化する。
【0119】
上記のEE関連画像の定義に従えば、この表示状態の変化を通じて、表示モードは、EE関連画像が表示される第1の表示モードのまま維持されているといえる。従って、上記のような表示の変化にかかわらず、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードのまま維持する。
【0120】
この後、ユーザのさらなる操作によって再生画像820pも表示領域の外に出た場合、他にEE画像810に共通する属性を有する再生画像が表示されていなければ、電源制御部203が撮像部135への電力供給モードをカメラモードから再生モードに切り替える。なお、撮像部135への電力供給モードが再生モードになった場合のEE画像の属性の取得については、後述する。
【0121】
ユーザが表示全体を上にスクロールさせ、EE画像810が表示領域に含まれなくなったとしても、再生画像820pのようにEE画像810に共通する属性を有する再生画像がなおも表示されている場合、ユーザが再びEE画像810を表示させて撮像を実行する可能性は、表示される再生画像がEE画像810に共通する属性を有さない場合に比べて高いと考えられる。従って、そのような再生画像820pが表示されている間は、撮像部135への電力の供給を維持し、EE画像810が再び表示されて撮像が実行されるのに備えることが望ましい。
【0122】
(第2の変形例)
図18は、本開示の第5の実施形態の第2の変形例における表示の例について説明するための図である。図18を参照すると、表示制御部215は、再生画像820a〜820iを表示部217に表示させている。これは、ちょうど上記の図15に示す表示の変化が終了した状態と同じである。ここで、ユーザ操作によって、画面が下向きにスライドさせられた場合、表示全体が下にスクロールする。それに伴って、再生画像820d〜820iが、順次、表示領域の下端から外に出ていく。その一方で、EE代替画像840が、表示領域の上端から新たに現れる。
【0123】
上記の他の実施形態と同様に、上記の図15の例でも、例えば表示のスクロールによってEE画像810が表示領域の上端から再び現れた場合には、電源制御部203によって撮像部135への電力供給モードが再生モードからカメラモードに変更される。しかしながら、電力供給モードを切り替えて、撮像部135の各部への電力供給を再開しても、各部の起動にかかる時間のために、すぐにはEE画像810が表示されない場合がある。
【0124】
そのような場合、本変形例の構成が適用されうる。本来EE画像810が表示される領域が表示領域に含まれるにもかかわらず、何らかの原因、例えば撮像部135への電力供給が再開されたばかりでまだ画像が取得されていないなどのためにEE画像810が表示されない場合、代わりにEE代替画像840が表示されうる。電力供給の再開によって撮像部135の各部が起動し、画像の取得が可能になると、EE代替画像840に代えてEE画像810が表示される。
【0125】
つまり、本変形例では、EE関連画像が、EE画像そのものと、EE画像の代替として表示される画像であるEE代替画像とを含む。図示された例において、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像810もEE代替画像840も表示されずに再生画像820a〜820iが表示される状態から、EE画像810の代替としてEE代替画像840が表示される状態を経て、EE画像810と再生画像820a〜820cとが表示される状態へと変化する。
【0126】
上記のEE関連画像の定義に従えば、この表示状態の変化を通じて、表示モードは、EE代替画像840が表示され始めた時点で、EE関連画像が表示されない第2の表示モードから、EE関連画像が表示される第1の表示モードへと遷移しているといえる。撮像部135への電力供給が停止されている間は、実際のEE画像は取得されないため、本変形例のようにEE画像の代替として表示される画像もEE関連画像に含めることで、表示モードの遷移を適切に定義することができる。
【0127】
以上で説明した本開示の第5の実施形態によれば、画像の表示が画像の選択による拡大または縮小によって変化する場合と同様に、画面に対するスライドまたはスクロール動作によって変化する場合にも、EE関連画像の表示の有無によって撮像部への電力供給が制御される。これによって、ユーザの操作性を確保しながら無駄な電力供給を削減することができる。
【0128】
(3−6.第6の実施形態)
次に、図19を参照して、本開示の第6の実施形態について説明する。
【0129】
図19は、本開示の第6の実施形態における表示の例について説明するための図である。図19を参照すると、表示制御部215は、EE画像910を表示部217に表示させている。ここで、ユーザ操作によって、画面が左向きにスライドさせられた場合、表示全体が左にスクロールする。それに伴って、表示領域の右端から再生画像920が現れる。一方、EE画像910は、表示領域の左端から徐々に外に出ていき、やがてその全部が表示領域から外れる。このとき、表示部217には再生画像920が表示される。
【0130】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像910が表示されるモードから、EE画像910と再生画像920とが表示される第1の表示モード、そしてEE画像910が表示されずに再生画像920が表示される第2の表示モードへと遷移するといえる。
【0131】
上記の表示モードの遷移のうち、第1の表示モードから第2の表示モードへの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。より具体的には、電源制御部203は、表示全体のスクロールに伴ってEE画像910の全部が表示領域の左端から外に出た時点で、撮像部135への電力供給モードをカメラモードから再生モードに変更する。
【0132】
なお、上記の例において、電源制御部203は、EE画像910の全部が表示領域から出た時点で電力供給の制御を実行するとは限らない。例えば、電源制御部203は、EE画像910の所定の割合以上が表示領域の外に出て、実質的に表示領域においてEE画像910の内容を視認できなくなった時点で、電力供給の制御を実行してもよい。
【0133】
また、上記の例における最初の表示モード、すなわち再生画像920が表示されずにEE画像910が表示されているモードは、第1のモードや第2のモードとしては定義されないが、主にEE画像910が表示される状態であることから、撮像部135への電力供給モードはカメラモードに設定されている。
【0134】
以上で説明した本開示の第6の実施形態によれば、画像の表示が画面に対する左右方向スライドまたはスクロール動作によって変化する場合にも、上下方向の場合と同様にEE関連画像の表示の有無によって撮像部への電力供給が制御される。これによって、ユーザの操作性を確保しながら無駄な電力供給を削減することができる。
【0135】
(3−7.第7の実施形態)
次に、図20を参照して、本開示の第7の実施形態について説明する。
【0136】
図20は、本開示の第7の実施形態における表示の例について説明するための図である。図20を参照すると、表示制御部215は、EE画像1010と、再生静止画像1021と、再生動画像1023とを配列して表示部217に表示させている。ここで、ユーザ操作によって画面が上向きにスライドさせられた場合、表示全体が上にスクロールする。それに伴って、EE画像1010と再生静止画像1021の一部とが表示領域の上端から外に出ていく。その一方で、新たな再生静止画像1021が、表示領域の下端から現れる。
【0137】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像1010と再生静止画像1021および再生動画像1023とが表示される第1の表示モードから、EE画像1010が表示されずに再生静止画像1021および再生動画像1023が表示される第2のモードへと遷移するといえる。
【0138】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。より具体的には、電源制御部203は、表示全体のスクロールに伴ってEE画像1010の全部が表示領域の上端から外に出た時点で、撮像部135への電力供給モードをカメラモードから再生モードに変更する。
【0139】
なお、上記の例において、電源制御部203は、EE画像1010の全部が表示領域から出た時点で電力供給の制御を実行するとは限らない。例えば、電源制御部203は、EE画像1010の所定の割合以上が表示領域の外に出て、実質的に表示領域においてEE画像1010の内容を視認できなくなった時点で、電力供給の制御を実行してもよい。
【0140】
本実施形態が上記の他の実施形態とは異なる点として、EE画像1010、再生静止画像1021、および再生動画像1023が、それぞれ異なる表示枠を伴って表示されている点がある。例えばEE画像1010は、カメラを模した表示枠とともに表示される。再生静止画像1021は、銀塩写真の縁部分を模した表示枠とともに表示される。また、再生動画像1023は、映画のフィルムを模した表示枠とともに表示される。
【0141】
これによって、本実施形態では、EE画像1010、再生静止画像1021、および再生動画像1023が混在して表示される場合でも、ユーザがそれぞれの画像の種類を容易に認識することができる。再生静止画像1021や再生動画像1023とともにEE画像1010が表示されていることがユーザに容易に把握されると、EE画像1010が表示されている場合に撮像が実行される可能性がより高くなると考えられるため、上記のような電源制御部203による撮像部135への電力供給の制御は有効である。
【0142】
(3−8.第8の実施形態)
次に、図21および図22を参照して、本開示の第8の実施形態について説明する。
【0143】
図21は、本開示の第8の実施形態における表示の第1の例について説明するための図である。図21を参照すると、表示制御部215は、EE画像1110と、再生画像1120a〜1120hとを配列して表示部217に表示させている。ここで、ユーザ操作によって再生画像1120aが拡大された場合、再生画像420aの表示を含む画像群全体の表示が、再生画像420aを中心にして拡大される。それに伴って、EE画像1110、および他の再生画像420b〜420hの表示は、表示領域の端から順次外に出ていく。最終的には、表示部217には拡大された再生画像1120aが単独で表示される。
【0144】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像1110と再生画像1120a〜1120hとが表示される第1の表示モードから、EE画像1110が表示されずに再生画像1120aが表示される第2の表示モードへと遷移するといえる。
【0145】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において、電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。より具体的には、電源制御部203は、画像群全体の表示の拡大に伴ってEE画像1110の全部が表示領域の端から外に出た時点で、撮像部135への電力供給モードをカメラモードから再生モードに変更する。
【0146】
なお、上記の例において、電源制御部203は、EE画像1110の全部が表示領域から出た時点で電力供給の制御を実行するとは限らない。例えば、電源制御部203は、EE画像1110の所定の割合以上が表示領域の外に出て、実質的に表示領域においてEE画像1110の内容を視認できなくなった時点で、電力供給の制御を実行してもよい。
【0147】
図22は、本開示の第8の実施形態における表示の第2の例について説明するための図である。図22を参照すると、表示制御部215は、再生画像1120aを表示部217に表示させている。これは、ちょうど上記の図21に示す表示の変化が終了した状態と同じである。ここで、ユーザ操作によって再生画像1120aが縮小された場合、再生画像420aの表示を含む画像群全体の表示(図21に示す表示の変化によって、再生画像1120a以外は表示領域の外に出ている)が、再生画像420aを中心にして縮小される。それに伴って、EE画像1110、および他の再生画像420b〜420hの表示が、表示領域の端から順次現れる。最終的には、表示部217にはEE画像1110と再生画像1120a〜1120hとが表示される。
【0148】
この場合、表示制御部215による表示部217の表示は、EE画像1110が表示されずに再生画像1120aが表示される第2の表示モードから、EE画像1110と再生画像1120a〜1120hとが表示される第1の表示モードへと遷移するといえる。
【0149】
このような表示制御部215による表示モードの遷移において電源制御部203は、撮像部135への電力供給の制御を実行する。より具体的には、電源制御部203は、画像群全体の表示の拡大に伴ってEE画像1110の一部が表示領域に現れた時点で、撮像部135への電力供給モードを再生モードからカメラモードに変更する。
【0150】
なお、上記の例において、電源制御部203は、EE画像1110が少しでも表示領域に現れた時点で電力供給の制御を実行するとは限らない。例えば、電源制御部203は、EE画像1110の所定の割合以上が表示領域に現れ、実質的に表示領域においてEE画像1110の内容を視認できるようになった時点で、電力供給の制御を実行してもよい。
【0151】
以上で説明した本開示の第8の実施形態によれば、画像の表示が画像の選択による拡大または縮小によって変化する場合と同様に、画像群全体の拡大または縮小によって変化する場合にも、EE関連画像の表示の有無によって撮像部への電力供給が制御される。これによって、ユーザの操作性を確保しながら無駄な電力供給を削減することができる。
【0152】
(4.内部処理に関する実施形態)
続いて、内部処理に関するいくつかの実施形態について説明する。これらの実施形態は、上記の表示態様に関する実施形態で例示されたような表示部の表示の変化とそれに伴う撮像部の電源制御とを、どのような処理によって実現するかに関する。従って、これらの実施形態は、上述した表示態様に関する実施形態のうちの任意のものと組み合わせることが可能である。
【0153】
(4−1.第9の実施形態)
まず、図23図33を参照して、本開示の第9の実施形態について説明する。本開示の第9の実施形態は、画面への領域設定に関する。上記の各実施形態では、EE関連画像と表示部217の表示領域との位置関係に応じて撮像部135への電力供給が制御されたが、本実施形態は、こうした制御が実行される各実施形態、すなわち上記の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0154】
図23は、本開示の第9の実施形態における画面構成の例について説明するための図である。図23を参照すると、本実施形態で表示制御部215が表示部217に表示させる画面は、互いに重畳して表示される複数の画面1201,1211,1221,1231を含む。例えば、上記の第1の実施形態などで説明したように、選択された画像を拡大させて他の画像の前面に表示することは、このように複数の画面を透過的に重畳することによって実現されうる。
【0155】
なお、これらの画面は、表示部217の表示を実現するために仮想的に設定される画面であり、必ずしもその全部がユーザに視認可能に表示されるわけではない。例えば、上記の第8の実施形態などで説明したように、画面を表示領域の範囲を超えて設定し、これを拡大または縮小することによって、特定の画像を拡大して表示したり、各画像を縮小して画像群の全体を表示したりすることが可能である。また、図23は設定されうる画面の例を示すものであり、必ずしも4つの画面が重畳して表示されるとは限らない。例えば、表示部217に表示させる内容に応じて、画面1201だけが設定されてもよいし、また2、3、または5以上の画面が設定されてもよい。
【0156】
(4−1−1.最前面の画面の例)
図24は、本開示の第9の実施形態において第1の画面に設定される領域の例について説明するための図である。図24には、第1の画面1201が示されている。上記の図23にも示されるように、第1の画面1201は、複数の画面の中で最前面に表示される画面である。画面が1つしか設定されない場合、すなわち画面の重畳を利用しない2次元表示の場合にも、この第1の画面1201と同様の画面が設定される。
【0157】
第1の画面1201には、表示領域1203と、ON領域1205と、OFF領域1207とが設定される。表示領域1203は、表示部217に表示され、ユーザによって視認される領域である。
【0158】
ON領域1205は、その中にEE関連画像が含まれる場合に、表示モードが第1の表示モードに遷移したと判定され、電源制御部203によって撮像部135への電力供給モードがカメラモードに設定される領域である。
【0159】
OFF領域1207は、その中にEE関連画像が含まれない場合に、表示モードが第2の表示モードに遷移したと判定され、電源制御部203によって撮像部135への電力供給モードが再生モードに設定される領域である。
【0160】
なお、上記の各実施形態において表示領域について説明したのと同様に、“領域の中にEE関連画像が含まれる”とは、領域の中にEE関連画像がわずかな部分でも含まれることを意味してもよいし、領域の中にEE関連画像の所定割合以上の部分が含まれることを意味してもよい。また、“領域の中にEE関連画像が含まれない”とは、領域の中にEE関連画像が全く含まれないことを意味してもよいし、領域の中にEE関連画像の所定割合未満の部分しか含まれないことを意味してもよい。
【0161】
なお、以下の説明では、簡単のために、“領域の中にEE関連画像が含まれる”が領域の中にEE関連画像がわずかな部分でも含まれることを意味し、“領域の中にEE関連画像が含まれない”が領域の中にEE関連画像が全く含まれないことを意味するものとして説明する。しかし、上記のように、かかる説明は、これらの語句についての別の解釈を排除するものではない。
【0162】
例えば、上記の各実施形態で例示されたように、EE関連画像が、画面のスライドや、画面全体の拡大または縮小によって、表示領域1203に出入りする場合を考える。
【0163】
(EE関連画像が出ていく場合)
この場合、まず、EE関連画像が完全に表示領域1203の中にある状態では、電力供給モードはカメラモードである。そこから、EE関連画像が外向きに移動し、表示領域1203に含まれなくなったとしても、EE関連画像がOFF領域1207に含まれている限り、電力供給モードはカメラモードに維持される。EE関連画像が表示領域1203に近い位置にあるうちは、そこからEE関連画像が逆向きに移動するような操作が取得され、EE関連画像が再び表示領域1203に含まれるようになる可能性が比較的高いためである。
【0164】
上述のように、一旦電力供給モードが再生モードになると、それをカメラモードに戻してEE画像が取得可能になるまでに多少の時間がかかる場合がある。そこで、上記のように、表示領域1203を包含する領域としてOFF領域1207を設定し、このOFF領域1207とEE関連画像との位置関係を電源制御に利用すれば、無駄なモード切替えによるユーザの待ち時間の発生などを防ぐことができる。
【0165】
一方、EE関連画像がさらに外向きに移動し、OFF領域1207にも含まれなくなった場合、電力供給モードは再生モードに切り替えられる。EE関連画像が表示領域1203からある程度遠ざかれば、EE関連画像を表示領域1203に戻すような操作が取得される可能性は低く、またそのような操作が取得されたとしても、EE関連画像が再び表示領域1203に入るまでには多少の時間がかかり、モード切替えによるユーザの待ち時間が発生する可能性も低いためである。
【0166】
(EE関連画像が入ってくる場合)
この場合、まず、EE関連画像が表示領域1203から遠く、ON領域1205にも含まれていない状態では、電力供給モードは再生モードである。そこから、EE関連画像が表示領域1203に向けて移動し、ON領域1205に含まれるようになった時点で、EE関連画像がまだ表示領域1203には含まれていなくても、電力供給モードは再生モードからカメラモードに切り替えられる。EE関連画像がON領域1205に含まれる程度まで表示領域1203に近づいていれば、そのままEE関連画像が移動して表示領域1203に含まれるようになる可能性が高いためである。
【0167】
上述のように、一旦電力供給モードが再生モードになると、それをカメラモードに戻してEE画像が取得可能になるまでに多少の時間がかかる場合がある。そこで、上記のように、表示領域1203を包含する領域としてON領域1205を設定し、このON領域1205とEE関連画像との位置関係を電源制御に利用し、EE関連画像が表示領域1203に入る可能性が高いと推定される場合に前もって電力供給モードをカメラモードに切り替えておけば、実際にEE関連画像が表示領域1203に入ったときに発生しうるユーザの待ち時間をより短くする、あるいはなくすことができる。
【0168】
(各領域の関係)
図示された例では、ON領域1205が表示領域1203を包含する領域として設定され、OFF領域1207がON領域1205を包含する領域として設定されている。つまり、ON領域1205とOFF領域1207とは、いずれも表示領域1203を包含する領域ではあるが、OFF領域1207の方がON領域1205よりも大きい。
【0169】
従って、EE関連画像が表示領域1203から出ていく場合に電力供給モードがカメラモードから再生モードに切り替えられる位置と、EE関連画像が表示領域1203に入ってくる場合に電力供給モードが再生モードからカメラモードに切り替えられる位置とは異なる。
【0170】
それゆえ、例えば、EE関連画像が表示領域1203から出ていく場合に、一旦OFF領域1207の外側に出てから、少しだけ戻ってOFF領域1207の内側に入った場合、電力供給モードは既に再生モードに切り替えられているために、それ以上の電力供給モードの切り替えは発生しない。つまり、EE関連画像が再びON領域1205の内側に入る程度まで戻らない限り、電力供給モードがカメラモードに戻ることはない。
【0171】
また、EE関連画像が表示領域1203に入ってくる場合に、一旦ON領域1205の内側に入ってから、少しだけ戻ってON領域1205の外側に出た場合、電力供給モードは既にカメラモードに切り替えられているために、それ以上の電力供給モードの切り替えは発生しない。つまり、EE関連画像が再びOFF領域1207の外側に出る程度まで戻らない限り、電力供給モードが再生モードに戻ることはない。
【0172】
このようなON領域1205およびOFF領域1207の設定によって、EE画像がON領域1205またはOFF領域1207のいずれかの境界をまたいで細かく往復したとしても、電力供給モードの切替えが頻繁に繰り返されるのを防ぐことができる。撮像部135の構成にもよるが、電力供給モードの切替えを繰り返すことは、各構成要素の起動および停止を繰り返すことにつながるため、部材や装置の保護の観点から好ましくない場合が多い。
【0173】
しかしながら、例えば、EE関連画像の移動が単純であり、領域の境界をまたいて細かく往復するような動きが想定されないような場合には、ON領域1205とOFF領域1207とが同一の領域として設定されてもよい。また、例えば、このような場合には、一旦表示領域1203を出たEE関連画像がすぐに戻ってくる可能性は低いため、OFF領域1207がON領域1205よりも内側に設定され、さらにはOFF領域1207が表示領域1203に一致していてもよい。
【0174】
また、例えば、電力供給モードが再生モードである場合に電力が供給されない撮像部135の各部が、高速な再起動が可能であり、再生モードをカメラモードに切り替える際にもEE画像を表示するまでの待ち時間がさほど発生しないような場合には、ON領域1205が表示領域1203に一致していてもよい。
【0175】
(4−1−2.背面側に表示される画面の例)
図25は、本開示の第9の実施形態において第2の画面に設定される領域の例について説明するための図である。図25には、第2の画面1211が示されている。上記の図23にも示されるように、第2の画面1211は、第1の画面1201の背面側に表示される画面である。
【0176】
第2の画面1211には、表示領域1213と、ON領域1215と、OFF領域1217とが設定される。表示領域1213は、前面に表示される第1の画面1201の表示が透過していることによって、表示部217に表示され、ユーザによって視認される領域である。従って、表示領域1213の形状は、表示部217の形状とは異なりうる。
【0177】
ON領域1215、およびOFF領域1217は、上記の第1の画面1201の例と同様に、表示領域1213に対応して設定される。図示された例では、ON領域1215が表示領域1213を包含する領域として設定され、OFF領域1217がON領域1215を包含する領域として設定されている。第2の画面1211に含まれるEE関連画像がON領域1215およびOFF領域1217にそれぞれ出入りした場合の電力供給モードの切替えも、上記の第1の画面1201の例と同様である。
【0178】
図26は、本開示の第9の実施形態において第3の画面に設定される領域の例について説明するための図である。図26には、第3の画面1221が示されている。上記の図23にも示されるように、第3の画面1221は、第2の画面1211の背面側に表示される画面である。
【0179】
第3の画面1221には、ON領域1225と、OFF領域1227とが設定される。第3の画面1221には、表示領域が設定されない。これは、図示された例では、前面に表示される第2の画面1211の表示領域1213に、表示が透過している領域がないためである。つまり、図示された例において、第3の画面1221は、前面に重畳して表示される第2の画面1211によって遮蔽されている。
【0180】
このような場合、第3の画面1221におけるON領域1225とOFF領域1227とは、前面に重畳されている第2の画面1211の表示領域1213に対応して設定される。これは、表示の変化によって、第2の画面1211の表示領域1213に透過領域が生じ、第2の画面1211による遮蔽が解除された場合、その背面側に位置する第3の画面1221の領域が表示されることになるためである。第3の画面1221に含まれるEE関連画像がON領域1225およびOFF領域1227にそれぞれ出入りした場合の電力供給モードの切替えも、上記の第1の画面1201の例と同様である。
【0181】
図27は、本開示の第9の実施形態において第4の画面に設定される領域の例について説明するための図である。図27には、第4の画面1231が示されている。上記の図23にも示されるように、第4の画面1231は、第3の画面1221の背面側に表示される画面である。
【0182】
第4の画面1231は、その第3の画面1221によって遮蔽されているため、第4の画面1231には表示領域が設定されない。上述の通り、第3の画面1221も第2の画面1211によって遮蔽されているため、第3の画面1221にも表示領域が設定されない。このような場合、第4の画面1231には、表示領域だけではなく、ON領域およびOFF領域も設定されない。第2の画面1211の表示領域1213に透過領域が生じ、第2の画面1211による遮蔽が解除されても、そこで表示されるのは第3の画面1221に領域であり、第4の画面1231の領域は依然として遮蔽されているためである。
【0183】
ただし、このようにして第3の画面1221に表示領域が設定されれば、この表示領域に対応して第4の画面1231にもON領域およびOFF領域が設定されうる。第3の画面1221の表示領域に透過領域が生じれば、第4の画面1231の領域が表示されることになるためである。
【0184】
(4−1−3.処理フロー)
(第1の例)
図28は、本開示の第9の実施形態における処理フローの第1の例を示す図である。この第1の例は、表示領域、ON領域、およびOFF領域が、すべて同じ領域である場合の例である。
【0185】
まず、表示制御部215は、撮像部135の電力供給モードがカメラモードであるか否かを判定する(ステップS101)。ここで、電力供給モードがカメラモードであった場合、表示制御部215は、撮像部135からEE画像を取得する(ステップS103)一方、電力供給モードが再生モードであった場合、撮像部135では撮像素子129などに電力が供給されておらず、画像を取得できる状態ではないため、表示制御部215は、EE画像を取得しない。
【0186】
次に、表示制御部215は、不揮発性記憶部301から、不揮発性記憶I/F303を介して、所定の再生画像を取得する(ステップS105)。なお、再生画像は、既に不揮発性記憶部301から読み出され、揮発性記憶部207にキャッシュされていてもよい。
【0187】
次に、表示制御部215は、入力部211から、入力処理部213を介して、操作情報を取得する(ステップS107)。ここで取得される操作情報は、例えば、上記の各実施形態で例示されたように、表示されている画像のいずれかを選択する操作、表示をいずれかの向きにスクロールさせる操作、または表示されている画像のいずれかを拡大もしくは縮小する操作などでありうる。
【0188】
次に、表示制御部215は、取得された操作情報に基づいて表示画像を作成し(ステップS109)、これを表示部217に表示させる(ステップS111)。ここで表示される表示画像は、例えば、取得された操作情報に基づいて、それまで表示されていたいずれかの画像もしくは表示全体が拡大または縮小されたり、それまで表示されていた画面がいずれかの方向に移動したりした画像でありうる。
【0189】
次に、電源制御部203は、表示制御部215が表示部217に表示させた表示画像において、EE関連画像(フローチャート中では簡単のために単に“EE画像”と表記する)が表示領域内にあるか否かを判定する(ステップS113)。
【0190】
ここで、EE関連画像が表示領域内にあると判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードに設定し(ステップS115)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードが再生モードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0191】
一方、EE関連画像が表示領域外にあると判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードを再生モードに設定し(ステップS117)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0192】
(第2の例)
図29は、本開示の第9の実施形態における処理フローの第2の例を示す図である。この第2の例は、表示領域とON領域とが同一の領域であり、OFF領域が表示領域を包含する場合の例である。なお、ステップS101〜S115の処理については、上記の第1の例と同様であるため説明を省略する。
【0193】
ステップS113において、EE関連画像が表示領域外にあると判定された場合、電源制御部203は、さらに、EE関連画像がOFF領域外にあるか否かを判定する(ステップS119)。
【0194】
ここで、EE関連画像がOFF領域外にあると判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードを再生モードに設定し(ステップS117)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0195】
一方、EE関連画像がOFF領域内にあると判定された場合、電源制御部203は、電力供給モードに関する処理を実行せず、処理はステップS101に戻る。つまり、この場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。
【0196】
この第2の例では、EE関連画像が表示領域外かつOFF領域内にある場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。これによって、EE関連画像の細かい動きによって頻繁に電力供給モードが切り替えられることを避けることができる。
【0197】
(第3の例)
図30は、本開示の第9の実施形態における処理フローの第3の例を示す図である。この第3の例は、表示領域とOFF領域とが同一の領域であり、表示領域=OFF領域の内側にON領域が設定される場合の例である。なお、ステップS101〜S111の処理については、上記の第1の例と同様であるため説明を省略する。
【0198】
ステップS111に続いて、電源制御部203は、表示制御部215が表示部217に表示させた表示画像において、EE関連画像がON領域に入ったか否かを判定する(ステップS121)。
【0199】
ここで、EE関連画像がON領域に入ったと判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードに設定し(ステップS115)、処理はステップS101に戻る。“EE関連画像がON領域内に入った”とは、それまでON領域に含まれなかったEE関連画像が、表示の変化によってON領域に含まれるようになったことを意味する。EE関連画像がON領域に入る前に電力供給モードが再生モードであれば、ここでモードの切替えが実行される。
【0200】
一方、EE関連画像がON領域に入ったとは判定されなかった場合、電源制御部203は、さらに、EE関連画像が表示領域から出たか否かを判定する(ステップS123)。
【0201】
ここで、EE関連画像が表示領域から出たと判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードを再生モードに設定し(ステップS117)、処理はステップS101に戻る。“EE関連画像が表示領域から出た”とは、それまで表示領域に含まれていたEE関連画像が、表示の変化によって表示領域に含まれないようになったことを意味する。EE関連画像が表示領域から出る前に電力供給モードがカメラモードであれば、ここでモードの切替えが実行される。
【0202】
一方、EE関連画像が表示領域から出たとは判定されなかった場合、電源制御部203は、電力供給モードに関する処理を実行せず、処理はステップS101に戻る。つまり、この場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。
【0203】
この第3の例は、例えば、EE関連画像が十分に表示領域の中に入り、ユーザがこれを十分に視認できるようになった時点で電力供給モードをカメラモードに設定する場合に適用されうる。この場合、表示領域に少し入っただけのEE関連画像は、すぐに表示領域から出ることも想定されるため、この時点ではまだ電力供給モードをカメラモードには切り替えない。EE関連画像がさらに表示領域に入り、内側に設定されたON領域の中にも入ると、電力供給モードがカメラモードに切り替えられる。これによって、EE関連画像の内容が視認可能になった場合に限って電力供給モードを切り替え、電力をより節約することができる。一方、EE関連画像が表示領域から出ていく場合には、EE関連画像が表示領域から出てから電力供給モードが再生モードに切り替えられる。
【0204】
(第4の例)
図31は、本開示の第9の実施形態における処理フローの第4の例を示す図である。この第4の例は、ON領域が表示領域を包含し、それをさらにOFF領域が包含する場合の例である。なお、ステップS101〜S111の処理については、上記の第1の例と同様であるため説明を省略する。
【0205】
ステップS111に続いて、電源制御部203は、表示制御部215が表示部217に表示させた表示画像において、EE関連画像がON領域内にあるか否かを判定する(ステップS125)。
【0206】
ここで、EE関連画像がON領域内にあると判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードに設定し(ステップS115)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードが再生モードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0207】
一方、EE関連画像がON領域外にあると判定された場合、電源制御部203は、さらに、EE関連画像がOFF領域外にあるか否かを判定する(ステップS119)。
【0208】
ここで、EE関連画像がOFF領域外にあると判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードを再生モードに設定し(ステップS117)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0209】
一方、EE関連画像がOFF領域内にあると判定された場合、電源制御部203は、電力供給モードに関する処理を実行せず、処理はステップS101に戻る。つまり、この場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。
【0210】
この第4の例では、EE関連画像がON領域外かつOFF領域内にある場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。これによって、EE関連画像の細かい動きによって頻繁に電力供給モードが切り替えられることを避けることができる。また、EE関連画像が表示領域よりも外側のON領域内に入った時点で電力供給モードがカメラモードに設定されるため、EE関連画像が表示領域に入った後にEE画像が表示されるまでの待機時間をより短くする、またはなくすことができる。
【0211】
(4−1−4.変形例)
(第1の変形例)
図32は、本開示の第9の実施形態の第1の変形例について説明するための図である。図32には、第1の画面1301が示されている。第1の画面1301に設定される表示領域1303、ON領域1305、およびOFF領域1307の性質は、上記の図24の例で説明した第1の画面1201の場合と同様である。
【0212】
図示された例でも、ON領域1305は、表示領域1303を包含する領域として設定されている。ただし、ON領域1305は、表示領域1303を中心周りに回転させた図形を包含する領域として設定されている。つまり、表示領域1303が中心周りに回転したとしても、表示領域1303はON領域1305に含まれる。
【0213】
これは、表示領域1303の回転の過程を考慮した構成である。例えば、モバイル装置を縦持ちにしたり横持ちにしたりする場合のように、表示領域1303が回転する場合がありうる。その場合、例えば縦持ちの場合は表示領域1303に含まれない領域が、横持ちにした場合、またはその遷移の過程では表示領域1303に含まれるといったようなこともありうる。
【0214】
そこで、図示された例では、表示領域1303が縦長形状から横長形状へと遷移する過程でも、電力供給モードがカメラモードに切り替わらずにEE関連画像が表示領域1303に入ってしまうことがないように、上記のようにON領域1305が設定される。なお、OFF領域1307は、ON領域1305をさらに包含する領域として設定される。
【0215】
(第2の変形例)
図33は、本開示の第9の実施形態の第2の変形例について説明するための図である。図33には、第1の画面1401が示されている。第1の画面1401に設定される表示領域1403、ON領域1405、およびOFF領域1407の性質は、上記の図24の例で説明した第1の画面1201の場合と同様である。
【0216】
図示された例でも、ON領域1405は、表示領域1403を包含する領域として設定されている。ただし、ON領域1405は、表示領域1403の縦長形状と横長形状とを重ね合わせた図形を包含する領域として設定されている。つまり、表示領域1403が横長から縦長に切り替わったとしても、表示領域1403はON領域1405に含まれる。
【0217】
これは、表示領域1403の縦長と横長との切り替わりを考慮した構成である。例えば、モバイル装置を縦持ちにしたり横持にしたりする場合のように、表示領域1403が横長形状から縦長形状に、あるいはその逆に切り替わる場合がありうる。そこで、図示された例では、横長形状と縦長形状との両方に対応する形状でON領域1405を設定し、表示領域1403が縦長形状から横長形状に切り替わった場合でも、電力供給モードがカメラモードに切り替わらずにEE関連画像が表示領域1403に入ってしまうことがないようにする。なお、OFF領域1407は、ON領域1405をさらに包含する領域として設定される。
【0218】
(4−2.第10の実施形態)
次に、図34図40を参照して、本開示の第10の実施形態について説明する。本開示の第10の実施形態は、電力供給制御のタイミングに関する。上記の各実施形態では、表示部217の表示に応じて撮像部135への電力供給が制御されたが、本実施形態は、こうした制御が実行される各実施形態、すなわち上記の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0219】
図34は、本開示の第10の実施形態における電力供給制御のタイミングの例について説明するための図である。図34を参照すると、表示部217にEE関連画像の表示があり、撮像部135への電力供給モードがカメラモードに設定されている状態から、表示部217にEE関連画像の表示がなく、電力供給モードが再生モードに設定されている状態への遷移が時間軸上で示されている。
【0220】
図示された例では、表示部217からEE関連画像の表示がなくなった後も、所定の時間だけ電力供給モードがカメラモードに維持される。その後、電源制御部203によって電力供給モードが再生モードに切り替えられる。
【0221】
表示部217からEE関連画像の表示がなくなってから、電力供給モードが切り替えられるまでの時間は、所定の待機時間ともいえる。待機時間は、EE関連画像が表示部217から消えてすぐの時間である。そのため、ユーザ操作によって、EE関連画像が再び表示部217に呼び戻され、撮像が実行される可能性が比較的高い。従って、本実施形態では、この間は電力供給モードの切替えを待機する。
【0222】
上記の例とは逆に、表示部217にEE関連画像の表示がなく、電力供給モードが再生モードに設定されている状態から、表示部217にEE関連画像の表示があり、電力供給モードがカメラモードに設定されている状態への遷移においても、表示部217にEE関連画像の表示が現れてから電力供給モードが切り替えられるまでの間に所定の待機時間が設定されてもよい。この場合、待機時間は、ユーザがEE関連画像を表示部217に表示させる意思が定かではなく、またすぐにEE関連画像が表示部217から消える可能性が比較的高い時間と推定される。
【0223】
(処理フロー:第1の例)
図35は、本開示の第10の実施形態における処理フローの第1の例を示す図である。この第1の例は、撮像部135の電力供給モードをカメラモードから再生モードに切り替える場合に待機時間を設ける例である。なお、ステップS101〜S115の処理については、上記の第9の実施形態で図28を参照して説明された例と同様であるため説明を省略する。
【0224】
ステップS113において、EE関連画像が表示領域外にあると判定された場合、電源制御部203は、さらに、EE関連画像が表示領域外にあり、その状態で所定の時間(待機時間)が経過したか否かを判定する(ステップS201)。
【0225】
ここで、所定の時間が経過したと判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードを再生モードに設定し(ステップS117)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0226】
一方、所定の時間が経過しなかった場合、つまり待機時間が経過する前にEE関連画像が表示領域内に戻った場合、電源制御部203は、電力供給モードに関する処理を実行せず、処理はステップS101に戻る。つまり、この場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。
【0227】
(処理フロー:第2の例)
図36は、本開示の第10の実施形態における処理フローの第2の例を示す図である。この第2の例は、撮像部135の電力供給モードを再生モードからカメラモードに切り替える場合に待機時間を設ける例である。なお、ステップS101〜S111の処理については、上記の第9の実施形態で図28を参照して説明された例と同様であるため説明を省略する。
【0228】
ステップS111に続いて、電源制御部203は、EE関連画像が表示領域内にあり、その状態で所定の時間(待機時間)が経過したか否かを判定する(ステップS203)。
【0229】
ここで、所定の時間が経過したと判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードに設定し(ステップS115)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードが再生モードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0230】
一方、所定の時間が経過しなかった場合、つまり待機時間が経過する前にEE関連画像が表示領域から出た場合、電源制御部203は、さらに、EE関連画像が表示領域から出たか否かを判定する(ステップS123)。
【0231】
ここで、EE関連画像が表示領域から出たと判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードを再生モードに設定し(ステップS117)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0232】
一方、EE関連画像が表示領域から出たとは判定されなかった場合、電源制御部203は、電力供給モードに関する処理を実行せず、処理はステップS101に戻る。つまり、この場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。
【0233】
(処理フロー:第3の例)
図37は、本開示の第10の実施形態における処理フローの第3の例を示す図である。この第3の例は、撮像部135の電力供給モードを再生モードからカメラモードに切り替える場合と、カメラモードから再生モードに切り替える場合との両方で待機時間を設ける例である。なお、ステップS101〜S111の処理については、上記の第9の実施形態で図28を参照して説明された例と同様であるため説明を省略する。
【0234】
ステップS111に続いて、電源制御部203は、EE関連画像が表示領域内にあり、その状態で所定の時間(待機時間)が経過したか否かを判定する(ステップS203)。
【0235】
ここで、所定の時間が経過したと判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードに設定し(ステップS115)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードが再生モードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0236】
一方、ステップS203において、所定の時間が経過しなかった場合、つまり待機時間が経過する前にEE関連画像が表示領域内に戻った場合、電源制御部203は、さらに、EE関連画像が表示領域外にあり、その状態で所定の時間(待機時間)が経過したか否かを判定する(ステップS201)。
【0237】
ここで、所定の時間が経過したと判定された場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードを再生モードに設定し(ステップS117)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0238】
一方、所定の時間が経過しなかった場合、つまり待機時間が経過する前にEE関連画像が表示領域内に戻った場合、電源制御部203は、電力供給モードに関する処理を実行せず、処理はステップS101に戻る。つまり、この場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。
【0239】
(第1の変形例)
図38は、本開示の第10の実施形態における第1の変形例について説明するための図である。図38には、図34と同様に、撮像部135への電力供給モードがカメラモードから再生モードに遷移する例が示されている。なお、以下で説明する第1および第2の変形例に限り、「EE関連画像」を、「EE画像」、「ブラックアウト画像」、「レビュー画像」、および「静止画処理中画像」に分けて説明する。
【0240】
図示された例では、表示部217にEE画像が表示された状態で、ユーザの操作によって撮像が実行されると、撮像処理が実行されている間、EE画像の代わりにブラックアウト画像が表示される。その後、撮像された画像が、レビュー画像として表示された後、表示部217の表示は通常の再生画像を含む表示に戻る。この時、EE画像は、既に表示部217に含まれていない。
【0241】
ここで、電源制御部203は、所定の時間だけ電力供給モードをカメラモードに維持した後、電力供給モードを再生モードに切り替える。つまり、この場合、表示部217にEE画像、レビュー画像、およびブラックアウト画像がいずれも表示されていない状態が所定の時間以上継続した場合に、電力供給モードが切り替えられる。上述の通り、EE画像、レビュー画像、およびブラックアウト画像を「EE関連画像」と称すれば、上記の例では、EE関連画像が表示部217に表示されなくなってから所定の待機時間が経過した場合に、電力制御が実行されるといえる。
【0242】
(第2の変形例)
図39は、本開示の第10の実施形態における第2の変形例について説明するための図である。図39には、図34と同様に、撮像部135への電力供給モードがカメラモードから再生モードに遷移する例が示されている。
【0243】
図示された例では、表示部217にEE画像が表示された状態で、ユーザの操作によって撮像が実行されると、撮像処理が実行されている間、EE画像の代わりに所定の静止画処理中画像が表示される。その後、表示部217の表示は通常の再生画像を含む表示に戻る。この時、EE画像は、既に表示部217に含まれていない。
【0244】
ここで、電源制御部203は、所定の時間だけ電力供給モードをカメラモードに維持した後、電力供給モードを再生モードに切り替える。つまり、この場合、表示部217にEE画像および静止画処理中画像がいずれも表示されていない状態が所定の時間以上継続した場合に、電力供給モードが切り替えられる。上述の通り、EE画像および静止画処理中画像を「EE関連画像」と称すれば、上記の例では、EE関連画像が表示部217に表示されなくなってから所定の待機時間が経過した場合に、電力制御が実行されるといえる。
【0245】
(第3の変形例)
図40は、本開示の第10の実施形態における第3の変形例について説明するための図である。図40には、図34と同様に、撮像部135への電力制御モードがカメラモードから再生モードに遷移する例が示されている。
【0246】
図示された例では、表示部217にEE関連画像が表示された状態から、上記の第9の実施形態で説明したような所定の領域をまたいだEE関連画像の表示位置の移動によって、所定の再生モード設定条件が満たされた状態になる。この場合、電源制御部203は、再生モード設定条件が満たされた後、所定の時間だけ電力供給モードをカメラモードに維持し他後、電力供給モードを再生モードに切り替える。
【0247】
このように、上記で説明した本開示の第10の実施形態のそれぞれの構成は、第9の実施形態のそれぞれの構成とも組み合わせることが可能である。
【0248】
(4−3.第11の実施形態)
次に、図41および図42を参照して、本開示の第11の実施形態について説明する。本開示の第11の実施形態は、電力供給制御の対象に関する。これまでに説明した各実施形態と同様に、本実施形態も、上記の各実施形態のいずれとも組み合わせ可能である。
【0249】
図41は、本開示の第11の実施形態について説明するための図である。本実施形態では、図示されたような沈胴式(収納式)の鏡筒を有する撮像装置100が、電源制御の対象になる。例えば、入力部211に含まれる電源ボタンから、入力処理部213を介して、装置の電源を遮断する操作入力が取得された場合、撮像部135の電力供給モードがカメラモードであれば、展開された鏡筒110aが、収納された状態(鏡筒110b)に変化する。
【0250】
上記の各実施形態における電源制御で、電力供給モードがカメラモードから再生モードに切り替えられた場合、例えば上記の電源遮断の場合と同様に、収納式レンズの収納状態を変更してもよい。しかしながら、このような変化には、モータなどの駆動が必要になり、そのための電力消費が発生する。この電力消費は、撮像部135の他の部分、例えばAF機構123や絞り125、手振れ補正機構127、撮像素子129などを起動/停止する場合の電力消費に比べて大きい。
【0251】
図42は、本開示の第11の実施形態について説明するための図である。上記のような事情に鑑み、本実施形態では、撮像部135の電力供給モードがカメラモードから再生モードに切り替わっても、展開された鏡筒110aがそのままの状態に維持される。つまり、電力供給モードの切替えによって、撮像部135の他の部分への電力の供給が終了した場合にも、鏡筒110aの収納状態が変化しない。
【0252】
これによって、鏡筒の収納状態を切り替えることによる電力消費を抑制することができる。表示部217の表示の変化によって電力供給モードが切り替えられる場合、ユーザは引き続き表示部217を見ており、撮像装置100がケースなどに収納される可能性は低いと考えられる。従って、再生モードで鏡筒110aが展開された状態のままでも、支障が生じる可能性は低い。それゆえ、例えば、再生モードでユーザが撮像装置の電源を切る操作をした場合や、表示部217での再生画像の表示が終了された場合に、改めて鏡筒110aが収納されてもよい。
【0253】
(4−4.第12の実施形態)
次に、図43図48を参照して、本開示の第12の実施形態について説明する。本開示の第12の実施形態は、EE画像と共通する属性を有する再生画像をEE関連画像として電力供給制御の判定に用いる例に関する。上記の各実施形態では、表示部217の表示に応じて撮像部135への電力供給が制御されたが、本実施形態は、こうした制御が実行される各実施形態、すなわち上記の各実施形態のいずれにも適用可能である。
【0254】
(処理フロー:第1の例)
図43は、本開示の第12の実施形態における処理フローの第1の例を示す図である。この第1の例は、撮像部135の電力供給モードをカメラモードから再生モードに切り替える際にEE画像の属性を取得する例である。なお、ステップS101〜S115の処理については、上記の第9の実施形態で図28を参照して説明された例と同様であるため説明を省略する。
【0255】
ステップS113において、EE関連画像が表示領域外にあると判定された場合、電源制御部203は、さらに、所定時間内の属性がEE画像から取得可能であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、所定時間内の属性とは、EE画像から取得されてから所定の時間が経過していない属性ということである。
【0256】
EE画像が表示領域外にある時点で、EE画像はもはや表示されていないため、リアルタイムにEE画像の属性が取得されるわけではない。従って、参照可能なEE画像の属性は、EE画像が最後に表示されていた時の属性でありうる。この属性が取得されてからあまり時間が経ってしまうと、現在のEE画像の属性(実際には取得されない)と参照可能なEE画像の属性との差が大きくなり、EE画像の属性を用いた判定が妥当でなくなる可能性がある。そこで、上記のステップS301では、EE画像から取得可能な属性が所定時間内のものであるかを判定する。
【0257】
上記のステップS301において、所定時間内の属性がEE画像から取得可能である場合、電源制御部203は、さらに、表示領域内に当該属性と同じ属性の再生画像が存在するか否かを判定する(ステップS303)。ここで、表示領域内にEE画像と同じ属性の再生画像が存在しなかった場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードを再生モードに設定し(ステップS117)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0258】
一方、上記のステップS301において、所定時間内の属性がEE画像から取得可能ではなかった場合、電源制御部203は電力供給モードに関する処理を実行せず、処理はステップS101に戻る。つまり、この場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。これは、EE画像の有効な属性が利用可能でなかった場合、再生画像の中にEE画像と共通する属性を有するものがある場合と同様の扱いをするということである。
【0259】
および、ステップS303において、表示領域にEE画像と同じ属性の再生画像が存在した場合も、電源制御部203は電力供給モードに関する処理を実行せず、処理はステップS101に戻る。つまり、この場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。これは、設定されている電力供給モードがカメラモードである場合には、EE画像と同じ属性の再生画像が表示領域に存在する限りはカメラモードが維持されることを意味する。また、設定されている電力供給モードが再生モードである場合には、EE画像と同じ属性を有する再生画像が表示領域に入っただけでは、再生モードがカメラモードには切り替えられないことを意味する。
【0260】
(処理フロー:第2の例)
図44は、本開示の第12の実施形態における処理フローの第2の例を示す図である。この第2の例も、撮像部135の電力供給モードをカメラモードから再生モードに切り替える際にEE画像の属性を取得する例である。なお、ステップS101〜S115,S117,S303の処理については、上記で図43を参照して説明された例と同様であるため説明を省略する。
【0261】
ステップS113において、EE関連画像が表示領域外にあると判定された場合、電源制御部203は、さらに、所定時間内の属性がEE画像から取得可能であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、所定時間内の属性がEE画像から取得可能である場合、電源制御部203は、さらに、表示領域内に当該属性と同じ属性の再生画像が存在するか否かを判定する(ステップS303)。
【0262】
一方、ステップS305において、所定時間内の属性がEE画像から取得可能ではなかった場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードを再生モードに設定し(ステップS117)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。これは、EE画像の有効な属性が利用可能でなかった場合、再生画像の中にEE画像と共通する属性を有するものがない場合と同様の扱いをするということである。
【0263】
(処理フロー:第3の例)
図45は、本開示の第12の実施形態における処理フローの第3の例を示す図である。この第3の例も、撮像部135の電力供給モードをカメラモードから再生モードに切り替える際にEE画像の属性を取得する例である。なお、ステップS101〜S115,S117,S303の処理については、上記で図43を参照して説明された例と同様であるため説明を省略する。
【0264】
ステップS113において、EE関連画像が表示領域外にあると判定された場合、電源制御部203は、さらに、所定時間内の属性がEE画像から取得可能であるか否かを判定する(ステップS307)。ここで、所定時間内の属性がEE画像から取得可能である場合、電源制御部203は、さらに、表示領域内に当該属性と同じ属性の再生画像が存在するか否かを判定する(ステップS303)。
【0265】
一方、ステップS307において、所定時間内の属性がEE画像から取得可能ではなかった場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードに設定し(ステップS115)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードが再生モードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。これは、EE画像の有効な属性が利用可能でなかった場合、再生画像の中にEE画像と共通する属性を有するものがある場合と同様の扱いとし、さらに再生画像の中にEE画像と共通する属性を有するものがある場合には電力供給モードをカメラモードにするということである。
【0266】
(処理フロー:第4の例)
図46は、本開示の第12の実施形態における処理フローの第4の例を示す図である。この第4の例は、撮像部の電力供給モードを再生モードからカメラモードに切り替える際にもEE画像の属性を取得する例である。なお、ステップS101〜S115,S301の処理については、上記で図43を参照して説明された例と同様であるため説明を省略する。
【0267】
ステップS301において、所定時間内の属性がEE画像から取得可能である場合、電源制御部203は、さらに、表示領域内に当該属性と同じ属性の再生画像が存在するか否かを判定する(ステップS309)。ここで、表示領域内にEE画像と同じ属性の再生画像が存在する場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードをカメラモードに設定し(ステップS115)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードが再生モードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0268】
一方、ステップS309において、表示領域内にEE画像と同じ属性の再生画像が存在しなかった場合、電源制御部203は、撮像部135への電力供給モードを再生モードに設定し(ステップS117)、処理はステップS101に戻る。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。つまり、この第4の例では、EE画像に共通する属性を有する再生画像が表示されているか否かによって、電力供給モードがカメラモードに切り替えられる場合もあれば、再生モードに切り替えられる場合もある。
【0269】
(処理フロー:第5の例)
図47は、本開示の第12の実施形態における処理フローの第5の例を示す図である。この第5の例は、撮像部の電力供給モードを再生モードからカメラモードに切り替える際にもEE画像の属性を取得する例である。この例は、上記で図46を参照して説明されたステップS101〜S115,S309の処理と、図44を参照して説明されたステップS305の処理とを組み合わせたものである。各ステップについては既に説明されているため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0270】
(処理フロー:第6の例)
図48は、本開示の第12の実施形態における処理フローの第6の例を示す図である。この第6の例は、撮像部の電力供給モードを再生モードからカメラモードに切り替える際にもEE画像の属性を取得する例である。この例は、上記で図46を参照して説明されたステップS101〜S115,S309の処理と、図45を参照して説明されたステップS307の処理とを組み合わせたものである。各ステップについては既に説明されているため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0271】
(4−5.第13の実施形態)
次に、図49を参照して、本開示の第12の実施形態について説明する。本開示の第13の実施形態は、上記の第9の実施形態と第12の実施形態とを組み合わせたものである。
【0272】
図49は、本開示の第13の実施形態における処理フローの例を示す図である。なお、ステップS101〜S111の処理は、上記の第9の実施形態で図28を参照して説明された例と同様であるため説明を省略する。
【0273】
ステップS111に続いて、電源制御部203は、所定時間内の属性がEE画像から取得可能であるか否かを判定する(ステップS401)。ここで、所定時間内の属性がEE画像から取得可能である場合、電源制御部203は、さらに、ステップS403,S405のEE画像の属性を用いた判定に進む。一方、所定時間内の属性がEE画像から取得可能ではなかった場合、電源制御部203は、ステップS411,S413のEE画像の属性を用いない判定に進む。
【0274】
上記のステップS401に続く属性を用いた判定において、電源制御部203は、まず、EE画像またはEE画像に共通する属性を有する再生画像が、画面に設定されたON領域内にある状態で所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS403)。ここで、上記のいずれかまたは両方の画像がON領域内にある状態で所定の時間が経過した場合、電源制御部203は、撮像部135の電力供給モードをカメラモードに設定する(ステップS407)。それまでの処理によって電力供給モードが再生モードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0275】
一方、ステップS403において、上記のいずれかまたは両方の画像がON領域外にある、または所定時間が経過する前にON領域から出た場合、電源制御部203は、さらに、EE画像およびEE画像に共通する属性を有する再生画像が、画面に設定されたOFF領域外にある状態で所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS405)。
【0276】
ここで、上記の両方の画像がOFF領域外にある状態で所定の時間が経過した場合、電源制御部203は、撮像部135の電力供給モードを再生モードに設定する(ステップS409)。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0277】
一方、ステップS405において、上記のいずれかの画像がOFF領域内にある、または所定の時間が経過する前にOFF領域に入った場合、電源制御部203は電力供給モードに関する処理を実行せず、処理はステップS101に戻る。つまり、この場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。
【0278】
上記のステップS401に続く属性を用いない判定において、電源制御部203は、まず、EE画像が画面に設定されたON領域内にある状態で所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS411)。ここで、EE画像がON領域内にある状態で所定の時間が経過した場合、電源制御部203は、撮像部135の電力供給モードをカメラモードに設定する(ステップS415)。それまでの処理によって電力供給モードが再生モードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0279】
一方、ステップS411において、EE画像がON領域外にある、または所定時間が経過する前にON領域から出た場合、電源制御部203は、さらに、EE画像が画面に設定されたOFF領域外にある状態で所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS413)。
【0280】
ここで、EE画像がOFF領域外にある状態で所定の時間が経過した場合、電源制御部203は、撮像部135の電力供給モードを再生モードに設定する(ステップS409)。それまでの処理によって電力供給モードがカメラモードに設定されていた場合、ここでモードの切替えが実行される。
【0281】
一方、ステップS413において、EE画像がOFF領域内にある、または所定の時間が経過する前にOFF領域に入った場合、電源制御部203は電力供給モードに関する処理を実行せず、処理はステップS101に戻る。つまり、この場合、それまでの処理によって設定されていた電力供給モードが維持される。
【0282】
(4−6.第14の実施形態)
次に、図50図53を参照して、本開示の第14の実施形態について説明する。本開示の第14の実施形態は、EE画像に共通する属性を有する再生画像の表示を利用した電源制御のさらに詳細な構成に関する。従って、本実施形態は、EE画像の属性を用いた電源制御が実行される上記の各実施形態において適用可能である。
【0283】
(処理フロー:第1の例)
図50は、本開示の第14の実施形態における処理フローの第1の例を示す図である。この第1の例は、電源制御に用いるEE画像の属性を取得するために、撮像部135の電力供給モードをカメラモードに切り替える例である。
【0284】
制御装置の電源が投入された場合に(ステップS501)、処理が開始される。電源制御部203は、例えば不揮発性記憶部301などに格納された設定情報を参照して、電源制御にあたってEE画像の属性を利用するか否かを判定する(ステップS503)。ここで、EE画像の属性を利用する場合、電源制御部203は、撮像部135の電力供給モードをカメラモードに切り替える(ステップS505)。
【0285】
その後、上記の各実施形態で説明したような撮像部135の電源制御が開始される(ステップS507)。
【0286】
(処理フロー:第2の例)
図51は、本開示の第14の実施形態における処理フローの第2の例を示す図である。この第2の例は、電源制御に用いるEE画像の属性について、以前に取得されたものが利用可能でなければ、撮像部135の電力供給モードをカメラモードに切り替える例である。
【0287】
制御装置の電源が投入された場合に(ステップS501)、処理が開始される。電源制御部203は、例えば不揮発性記憶部301などに格納された設定情報を参照して、電源制御にあたってEE画像の属性を利用するか否かを判定する(ステップS503)。
【0288】
ここで、EE画像の属性を利用する場合、電源制御部203は、さらに、以前のEE画像の属性が取得可能であるか否かを判定する(ステップS509)。以前のEE画像の属性とは、例えば前回に電源が遮断されたときに取得されていたEE画像の属性である。この属性が、例えば電源遮断時に不揮発性記憶部301などに格納されていれば、再び電源が投入されたときに電源制御部203がこれを取得することが可能である。
【0289】
ステップS509において、以前のEE画像の属性が取得可能ではない場合、電源制御部203は、撮像部135の電力供給モードをカメラモードに切り替える(ステップS505)。
【0290】
その後、上記の各実施形態で説明したような撮像部135の電源制御が開始される(ステップS507)。
【0291】
これによって、以前のEE画像の属性が取得可能である場合には、電力供給モードを再生モードとして消費電力を節約することができる。
【0292】
(処理フロー:第3の例)
図52は、本開示の第14の実施形態における処理フローの第3の例を示す図である。この第3の例は、電源制御に用いるEE画像の属性について、以前に取得されたもので、所定時間内のものが利用可能でなければ、撮像部135の電力供給モードをカメラモードに切り替える例である。
【0293】
制御装置の電源が投入された場合に(ステップS501)、処理が開始される。電源制御部203は、例えば不揮発性記憶部301などに格納された設定情報を参照して、電源制御にあたってEE画像の属性を利用するか否かを判定する(ステップS503)。
【0294】
ここで、EE画像の属性を利用する場合、電源制御部203は、さらに、以前のEE画像の属性が取得可能であるか否かを判定する(ステップS509)。以前のEE画像の属性が取得可能ではない場合、電源制御部203は、撮像部135の電力供給モードをカメラモードに切り替える(ステップS505)。
【0295】
一方、ステップS509で、以前のEE画像の属性が取得可能である場合、電源制御部203は、さらに、取得可能な属性が所定時間以内の属性であるか否かを判定する(ステップS511)。ここで、取得可能な属性が所定時間以内の属性ではない場合も、電源制御部203は、撮像部135の電力供給モードをカメラモードに切り替える(ステップS505)。
【0296】
その後、上記の各実施形態で説明したような撮像部135の電源制御が開始される(ステップS507)。
【0297】
(処理フロー:第4の例)
図53は、本開示の第14の実施形態における処理フローの第4の例を示す図である。この第4の例は、電源制御に用いるEE画像の属性が取得可能であるか否かに基づいて、電源制御のモードを切り替える例である。
【0298】
制御装置の電源が投入された場合に(ステップS501)、処理が開始される。電源制御部203は、例えば不揮発性記憶部301などに格納された設定情報を参照して、電源制御にあたってEE画像の属性を利用するか否かを判定する(ステップS503)。
【0299】
ここで、EE画像の属性を利用する場合、電源制御部203は、さらに、以前のEE画像の属性が取得可能であるか否かを判定する(ステップS509)。一方、EE画像の属性を利用しない場合、EE画像の属性を用いない撮像部135の電源制御が開始される(ステップS515)。
【0300】
上記のステップS509で、以前のEE画像の属性が取得可能である場合、電源制御部203は、さらに、取得可能な属性が所定時間以内の属性であるか否かを判定する(ステップS511)。一方、以前のEE画像の属性が取得可能ではない場合、EE画像の属性を用いない撮像部135の電源制御が開始される(ステップS515)。
【0301】
上記のステップS511で、取得可能な属性が所定時間内の属性である場合、EE画像の属性を用いた撮像部135の電源制御が開始される(ステップS513)。一方、取得可能な属性が所定時間以内の属性ではない場合、EE画像の属性を用いない撮像部135の電源制御が開始される(ステップS515)。
【0302】
なお、ステップS515におけるEE画像の属性を用いない撮像部135の電源制御は、制御の途中で電力供給モードがカメラモードになり、EE画像の属性取得が可能になった場合には、EE画像の属性を用いた電源制御に切り替えられてもよい。
【0303】
(5.補足)
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0304】
例えば、上記の実施形態において、EE関連画像は、EE画像、EE画像に共通する属性を有する再生画像、ブラックアウト画像、レビュー画像、静止画処理中画像、およびEE画像の代替として表示される画像を含むものとして例示されたが、EE関連画像がこれらのうちのどの種類であるかによって、領域の設定を変更してもよい。この場合、例えば、上記の実施形態におけるON領域やOFF領域を、上記のEE関連画像の種類に応じて変更してもよい。
【0305】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)表示部の表示を、撮像部によって取得されるEE(Electric to Electric)画像に対して所定の関係を有する第1の種類の画像、ならびに前記第1の種類とは異なる第2の種類の画像を表示する第1の表示モード、および前記第1の種類の画像を表示せずに前記第2の種類の画像を表示する第2の表示モードの間で遷移させる表示制御部と、
前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移において前記撮像部への電力供給を制御する電源制御部と
を備える制御装置。
(2)前記電源制御部は、前記表示部の画面における表示領域に対応して設定される第1の領域と、前記画面に配置される前記第1の種類の画像との位置関係に応じて前記撮像部への電力供給を制御する、前記(1)に記載の制御装置。
(3)前記電源制御部は、前記第1の種類の画像が前記第1の領域に含まれない場合に前記撮像部の所定の部分に電力を供給しない、前記(2)に記載の制御装置。
(4)前記第1の領域は、前記表示領域を包含する領域である、前記(3)に記載の制御装置。
(5)前記電源制御部は、前記第1の種類の画像が前記第1の領域に含まれない状態で所定の時間が経過した場合に、前記撮像部の所定の部分への電力の供給を終了する、前記(3)または(4)に記載の制御装置。
(6)前記電源制御部は、前記第1の種類の画像の少なくとも一部が前記表示領域に対応して設定される第2の領域に含まれる場合に前記撮像部の所定の部分に電力を供給する、前記(3)〜(5)のいずれか1項に記載の制御装置。
(7)前記第1の領域は、前記第2の領域を包含する領域である、前記(6)に記載の制御装置。
(8)前記第1の領域は、前記第2の領域と同一の領域である、前記(6)に記載の制御装置。
(9)前記電源制御部は、前記第1の種類の画像の少なくとも一部が前記第1の領域に含まれる場合に前記撮像部の所定の部分に電力を供給する、前記(2)に記載の制御装置。
(10)前記画面は、重畳して表示される第1の画面および第2の画面を含み、
前記第1の領域は、前記第1の画面および前記第2の画面にそれぞれ設定される、前記(2)〜(9)のいずれか1項に記載の制御装置。
(11)前記第2の画面が前記第1の画面によって遮蔽され、前記第1の画面が前記表示領域を有する場合、前記第2の画面における前記第1の領域は前記第1の画面の前記表示領域に対応して設定される、前記(10)に記載の制御装置。
(12)前記電源制御部は、前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移が発生してから所定の時間が経過した場合に、前記撮像部への電力供給を制御する、前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載の制御装置。
(13)前記第1の種類の画像は、前記EE画像、前記EE画像の代替として表示される画像、または前記EE画像に共通する属性を有する再生画像を含む、前記(1)〜(12)のいずれか1項に記載の制御装置。
(14)前記第1の種類の画像は、撮影時刻、撮影位置、または被写体のうちの少なくとも1つについて、前記EE画像に共通する属性を有する再生画像を含む、前記(13)に記載の制御装置。
(15)前記電源制御部は、前記撮像部の所定の部分に電力が供給されない状態で、前記表示部に表示される再生画像が、所定の時間以内に取得された前記EE画像に共通する属性を有する場合に、前記撮像部の所定の部分への電力の供給を開始する、前記(13)または(14)に記載の制御装置。
(16)前記第1の種類の画像は、複数の前記撮像部によってそれぞれ取得される複数の前記EE画像を含む、前記(13)〜(15)のいずれか1項に記載の制御装置。
(17)前記第1の種類の画像は、単一の前記撮像部によって取得される画像を異なる状態で表示する複数のEE画像を含む、前記(13)〜(16)のいずれか1項に記載の制御装置。
(18)ユーザの操作入力を取得する入力処理部をさらに備え、
前記電源制御部は、
前記操作入力に従って前記撮像部の所定の部分への電力の供給を終了するときには、前記撮像部に含まれる収納式レンズの収納状態を変更し、
前記第1の表示モードと前記第2の表示モードとの間の遷移において前記撮像部の所定の部分への電力の供給を終了するときには、前記収納状態を変更しない、
前記(1)〜(17)のいずれか1項に記載の制御装置。
(19)表示部の表示を、撮像部によって取得されるEE(Electric to Electric)画像に対して所定の関係を有する第1の種類の画像、ならびに前記第1の種類とは異なる第2の種類の画像を表示する第1の表示モード、および前記第1の種類の画像を表示せずに前記第2の種類の画像を表示する第2の表示モードの間で遷移させることと、
前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移において前記撮像部への電力供給を制御することと
を含む制御方法。
(20)表示部の表示を、撮像部によって取得されるEE(Electric to Electric)画像に対して所定の関係を有する第1の種類の画像、ならびに前記第1の種類とは異なる第2の種類の画像を表示する第1の表示モード、および前記第1の種類の画像を表示せずに前記第2の種類の画像を表示する第2の表示モードの間で遷移させる機能と、
前記第1の表示モードおよび前記第2の表示モードの間の遷移において前記撮像部への電力供給を制御する機能と
をコンピュータに実現させるためのプログラムが記録された、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0306】
10 システム
100 撮像装置
200 表示装置
300 画像記憶装置
110 鏡筒
135 撮像部
203 電源制御部
205 演算部
211 入力部
213 入力処理部
215 表示制御部
217 表示部
301 不揮発性記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
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図26
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図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
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図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53