特許第6161099号(P6161099)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6161099イットリウムを含むミネラルを用いた安心安全な保存料
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6161099
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】イットリウムを含むミネラルを用いた安心安全な保存料
(51)【国際特許分類】
   A23L 3/358 20060101AFI20170703BHJP
【FI】
   A23L3/358
【請求項の数】1
【全頁数】83
(21)【出願番号】特願2011-218223(P2011-218223)
(22)【出願日】2011年9月30日
(65)【公開番号】特開2013-74864(P2013-74864A)
(43)【公開日】2013年4月25日
【審査請求日】2014年6月9日
【審判番号】不服2016-6271(P2016-6271/J1)
【審判請求日】2016年4月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】593152384
【氏名又は名称】堀 泰典
(73)【特許権者】
【識別番号】502304529
【氏名又は名称】堀 元英
(73)【特許権者】
【識別番号】503087511
【氏名又は名称】堀 敏子
(74)【代理人】
【識別番号】100108280
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 洋平
(72)【発明者】
【氏名】堀 泰典
(72)【発明者】
【氏名】堀 敏子
(72)【発明者】
【氏名】堀 元英
(72)【発明者】
【氏名】堀 綾花
(72)【発明者】
【氏名】堀口 輝美
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 勝
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 郷子
【合議体】
【審判長】 鳥居 稔
【審判官】 佐々木 正章
【審判官】 窪田 治彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−111537(JP,A)
【文献】 特開2011−573(JP,A)
【文献】 特開2010−1581789(JP,A)
【文献】 特開平6−9280(JP,A)
【文献】 特開2008−7451(JP,A)
【文献】 特開2007−22649(JP,A)
【文献】 特開平11−123385(JP,A)
【文献】 フミン酸の肥効発現に関する研究(第9報),日本土壌肥料学雑誌,日本,1975年,第46巻第8号,349〜354
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 3/358
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネラル分として、イットリウム0.001〜3.5質量%、硫黄9.0〜99.969質量%、鉄0.01〜20.0質量%、カルシウム0.01〜20.0質量%、マグネシウム0.01〜20.0質量%、マンガン0.01%〜5.00質量%、亜鉛0.01%〜5.00質量%、ニッケル0.01%〜5.00質量%、カリウム0.01%〜5.00質量%、ケイ素0.01%〜5.00質量%、銅0.001%〜3.50質量%、コバルト0.001%〜3.50質量%、リン0.001%〜3.50質量%、ナトリウム0.001%〜3.50質量%及びクロム0.001%〜3.50質量%を含有する保存料を0.000001質量%〜10質量%含有させることを特徴とする食品の保存方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保存時間、弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の食品適性に優れた食品を提供するためのミネラルの組み合わせによる保存料を提供するものである。ミネラルの多くは無機塩であるため、生体膜の通過が難しく、生体内へ取り込まれにくい。そこで、イオンよりも毒性が低く、ほど良い安定性と脂溶性をもち防腐作用に優れた植物性ミネラルの重要性が着目されている。しかし、昨今の農作物はミネラル含有量が少なく、それで作られる加工食品もミネラル不足になり、保存料としての効果もそれに伴い低下している。本発明品は、この現状を補うために少なくともイットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムを含有する安心安全な保存料と、それを用いた安全生の高い食物を提供することを目的とするものである。
【背景技術】
【0002】
保存料とは、食品中に混在する細菌の増殖を抑制し、変質、腐敗を防ぐ食品添加物の一種である。食品の保存料は安息香酸ナトリウム、ε-ポリリジン、しらこたん白抽出物(プロタミン)、ソルビン酸カリウム、ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸のエステル各種、ツヤプリシン(ヒノキチオール)、等が挙げられる。これらの保存料を動物実験で長期にわたり大量摂取させると発癌性などの健康障害が生じるとの報告も散見されるところである。
ミネラルを摂取する方法として、特許文献1〜特許文献5などは酵母を活用した方法であり、特許文献6は黒糖菌を活用したものである。特許文献7は食物繊維のフリーズドライや野菜のフリーズドライ粉末を混ぜ合わせる方法であり、特許文献3は光合成細菌を活用し、また特許文献8は電解還元水を用いた方法であり、特許文献9では植物性ミネラルの製造法が開示されている。その他、天然物、パパイヤ、マーカーなどの植物、およびパン酵母、ビール酵母などの酵母にミネラルを含有させる方法、海洋深層水を用いる方法が報告されている。さらには、大豆などの農作物を濃縮する、イカを加工する、温泉を活用するなどの文献は数多く存在するが、ミネラル、特にイットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムを含む保存料は見出せなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−207473号公報
【特許文献2】特開2007−185176号公報
【特許文献3】特開2004−275084号公報
【特許文献4】特開2004−033207号公報
【特許文献5】特開2003−000198号公報
【特許文献6】特開2009−178084号公報
【特許文献7】特開2007−224006号公報
【特許文献8】特開2011016101号公報
【特許文献9】特開平7−313099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ミネラルの多くは無機塩であるため、生体膜の通過が難しく、生体内へ取り込まれにくい。そこで、イオンよりも毒性が低く、ほど良い安定性と脂溶性をもち防腐作用に優れた植物性ミネラルの重要性が着目されている。
しかし、昨今の農作物はミネラル含有量が少なく、それで作られる加工食品もミネラル不足になり、保存料としての効果もそれに伴い低下している。そこで、本発明は上記の事情に鑑みて、ミネラルを用いた保存料を提供するものである。
その保存料は少なくともイットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムを含有する安心安全な保存料であり、さらにはそれを用いた安全な食品を提供する。
つまり、本発明は少なくともイットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムを各種食品素材に食品添加物として用いることにより、あるいは既存の食品添加物と共に添加することにより食品適性に優れた各種食品にとどまらず、生体に有用な食品添加物を提供しようとするものである。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、うどん、そば、パスタ、パン、弁当、惣菜、など保存性の低い食品に対し、数日あるいは数時間単位の短期間での腐敗・変性を抑制する目的で添加される保存料の開発である。現在、日持ち向上性を目的として、グリシンや酢酸ナトリウム、時間調整剤、リゾチーム、中鎖脂肪酸ポリグリセリンエステルをはじめとする乳化剤が使用されている。本発明では、それらに代わり、長期にわたって大量摂取しても安心安全な保存料を提供することが目的であり、少なくともイットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムを含有する安心安全な保存料の新規開発を特徴とする。さらには、それを用いた各種食品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、対象となる食品に対し、少なくともイットリウム0.001〜3.5質量%を含み、硫黄18.0〜99.969質量%、鉄0.01〜15.0質量%、マグネシウム0.01〜15.0質量%、及び、カルシウム0.01〜15.0質量%、その他のミネラルからなる保存料を食品中の含有量が0.000001質量%〜10質量%の範囲内に加えることが特徴である。さらに、これを加工食品、調味料、香料、錠剤などにも応用して、腐敗を防止すると同時に、体内で産生される活性酸素や過脂質の過剰発生、蓄積を抑制する働きのある、活性酸素除去酵素であるスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)特に鉄イオン(FeSOD)の活性を高めることを特徴とするものである。
上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、少なくともイットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムを経口摂取することで体調不良を解決するという知見も得た。また、本発明は、上記のイットリウム0.001〜3.5質量%、硫黄9.0〜99.969質量%、鉄0.01〜20.0質量%、カルシウム0.01〜20.0質量%、及び、マグネシウム0.01〜20.0質量%の組み合わせを、0.001質量%以上含有する食品で防腐効果も得られることが判明した。
【0006】
イットリウムは地殻に28番目に多く存在する元素である。その量は銀の400倍に相当する。土壌からは10〜150ppm の濃度(乾燥質量の平均で 23 ppm)で見つカリウム、海水中には 9 ppm ほどが含まれている。その生物学的役割は明確ではないものの、大部分の生物に含まれ、ヒトでは肝臓、腎臓、脾臓、肺、骨に濃縮する傾向がある。ヒトの体には全体で普通 0.5 mg 程度のイットリウムが存在し、母乳にも4 ppm 程度が含有されている。野菜や作物には 20〜100 ppm 程度の濃度で存在し、キャベツに最も多く含まれるなど、日常生活からは切り離せないものであり、安全性の高い物質である。
最も高濃度に見いだせるのは樹木の種子であり、700 ppm 以上が含まれ、種子の保存性はイットリウムが関係している可能性も考えられる。
【0007】
ここでいう、食品とは食事として口にするもの総てを指す。麺類として、うどん、そば、素麺、柔麺、餃子の皮、パスタなど、パン類として、食パン、菓子パン、クロワッサン、スポンジパン、ピザなど、ケーキ類としてスポンジケーキ、ショートケーキ、シュークリーム、ドーナッツなど、穀物加工品として、米飯、たこ焼き、お好み焼き、煎餅、餅など、油脂加工品としてバター、マーガリン、マヨネーズ、ドレッシングなど、大豆加工品として、豆腐、みそ、納豆など、食肉加工品として、ハム、ベーコンソーセージなど、魚卵加工品等の水産加工品として、かまぼこ、竹輪、はんぺん、魚肉ソーセージなど、乳製品として、ヨーグルト、バター、チーズ、アイスクリーム、ソフトクリームなど、果実加工品として、ジャムなど、野菜加工品として、漬物など、菓子類として、チョコレート、ビスケット、クッキー、スナック、キャラメル、飴、キャンディー、チューインガム、ゼリー、グミ、米菓などや、健康食品の錠剤、タブレットなどあらゆる形態の食品が含まれる。また、一般的にいう食品のみならず、コーラ、ジュース、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、炭酸飲料、スポーツ飲料、牛乳等の各種飲料や、醤油、ソース、味りん、塩、コショウ等の調味料、ハーブなどの香辛料も含めることができる。
【0008】
ここで言うミネラルは栄養学において、一般的な有機物に含まれる元素(炭素・水素・窒素・酸素)以外に、生体にとって欠かせない元素のことを指す。糖質、脂質、蛋白質、ビタミンと並び五大栄養素の一つとして数えられる。
動物の種類や性別、成長段階によって必要な種類や量は異なる。また、欠乏症だけでなく過剰症も起こりうるので、ただ「多めに摂ればよい」というものではない。
なお、日本においては厚生労働省によって12成分(亜鉛・カリウム・カルシウム・クロム・セレン・鉄・銅・ナトリウム・マグネシウム・マンガン・ヨウ素・リン)がミネラルとして示されており、食品の栄養表示基準となっているが、イットリウムは含まれていない。
一般に防腐能や、食品の風味を考えた場合、イットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムの食品に対する添加量は0.001質量%〜10質量%程度であるのが望ましい。しかし、0.001質量%未満では防腐効果が十分、発揮されない場合があったり、逆に10.0質量%を超えると食品によっては独特の風味を損なったり、ミネラル臭を感じさせるケースも認められた。
また、イットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、亜鉛、ケイ素、及びコバルトの食品に対する添加量は0.0001質量%〜10質量%程度であるのが望ましい。しかし、0.0001質量%未満では防腐効果が十分、発揮されない場合があったり、逆に10.0質量%を超えると食品によっては独特の風味を損なったり、ミネラル臭を感じさせるケースも認められた。
また、イットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、亜鉛、ケイ素、コバルト、リン、ナトリウム、銅、クロム、及び、カリウムの食品に対する添加量は0.000001質量%〜10質量%程度であるのが望ましい。しかし、0.000001質量%未満では防腐効果が十分、発揮されない場合があったり、逆に10.0質量%を超えると食品によっては独特の風味を損なったり、ミネラル臭を感じさせるケースも認められた。イットリウムを含みミネラルの種類が15種類以上になると抗菌性が低い濃度で発揮された。
【0009】
イットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムの添加方法については、予め食品原料に加えておいても、製造途中で加えても、食品が完成した段階で加えてもよく、作業性を考慮して適宜選択すればよい。
具体的には、加工用の水に溶かして使用したり、食品に振り掛けたりするなどの方法により使用する。その他、ヌカ床などに入れ漬物に間接的に浸透させるなど、の方法で食品の鮮度を保つことが出来る。
【0010】
ここで用いる請求項の保存料としては、草木の有機物を含む腐葉土や草炭などからミネラルを精製した精製物を原材料の全部または一部として用いることもできる。
また、この精製物がイットリウム0.001〜3.5質量%、硫黄51.50〜99.969質量%、鉄0.01〜15.0質量%、マグネシウム0.01〜15.0質量%、カルシウム0.01〜15.0質量%、マンガン0.01%〜7.00質量%、亜鉛0.01%〜7.00質量%、ニッケル0.01%〜7.00質量%、ケイ素0.01%〜7.00質量%、コバルト0.01%〜7.00質量%、リン0.001%〜3.50質量%、ナトリウム0.001%〜3.50質量%、銅0.001%〜3.50質量%、クロム0.001%〜3.50質量%、及び、カリウム0.001%〜3.50質量%を含有しない場合は不足する成分を補うことにより材料にすることが出来る。
また、アルミニウム、ストロンチウム、アンチモンなど、その他のミネラル成分を含んでもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、保存時間、弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の食品適性に優れた食品を提供し、現代人のミネラル不足を補うためイットリウム含み、少なくとも硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウム、その他ミネラル成分から構成されることを特徴とする保存料の提供であり、それを用いた安全性の高い食物を提供することが出来る。
本発明によれば、食品、詳しくは、加工食品、調味料、香料、機能性食品及び健康食品に対し、希土類元素の一つであるイットリウムを含み、その他、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、マンガンの含有量を0.001質量%〜10質量%とすることで抗菌効果を得つつ、食感にさほど影響しないことが確認された。
しかし、0.0001質量%では防腐性が発揮せず、また、11%以上では一部食品において、食感を損ねるケースがみられたため、これらの濃度範囲を除外した。そのため好ましくはイットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムの含有量が0.001質量%〜10.0質量%の濃度範囲である。
【0012】
同様に、イットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、亜鉛、ケイ素、及びコバルトの食品に対する添加量は0.0001質量%〜10質量%程度であるのが望ましい。また、イットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、亜鉛、ケイ素、コバルト、リン、ナトリウム、銅、クロム、及び、カリウムの食品に対する添加量は0.000001質量%〜10質量%程度であるのが望ましい。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態について、図表を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
【0014】
また、イットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、亜鉛、ニッケル、ケイ素、コバルト、リン、ナトリウム、銅、クロム、及び、カリウムの含有量が0.000001質量%〜10質量%で体内の活性酸素や過酸化脂質の過剰発生、それらの蓄積を抑制する酵素の活性を高めうると同時に、ミネラル不足を解消し、なおかつ食品の鮮度を保つことが可能である。
【0015】
そこで、保存効果の発揮される組み合わせと量を調べる為に以下の実験を行った。
<保存料決定の実施例1、2、3、4>
ミネラルA群として、イットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムの含有量が細菌とヒト由来培養細胞の発育に及ぼす影響について以下に述べる。
上記ミネラルの有効質量%の判断基準を人体の常在細菌である大腸菌に対する最小発育阻止濃度の測定試験、大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定、ヒト由来培養細胞(HeLa細胞)に対する毒性試験、及び濃度による味覚試験により、保存料としての評価をした。因みに、使用したミネラル群は上記のミネラルであり、そのミネラルの各種質量%は下記の表1に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
<実施例1のコントロール> (大腸菌に対する最小発育阻止濃度の測定試験)
大腸菌の発育抑制試験のコントロールとして、2%寒天を含有するミューラー・ヒントン寒天培地(BBL社製)(以下MH液体培地と略す)をシャーレに無菌的に加えてMH寒天培地を作製した。この寒天培地にミューラー・ヒントン液体培地(以下MH液体培地と略す)で1mLあたり105cells/mLの大腸菌を含むように調整した菌液10μLを接種して、37℃で24時間培養した。培養終了後、寒天培地表面上にコロニーが発生していることを肉眼的に確認した。
【0018】
<実施例1>
大腸菌に対する発育阻止能の検討にあたっては、コントロール実験と同様の方法を用いて実施した。
すなわち、2%寒天を含有する滅菌済みMH寒天培地にミネラルA群(i)〜(xi)の濃度が0.00000001質量%、0.0000001質量%、0.000001質量%、0.00001質量%、0.0001質量%、0.001質量%、0.01質量%、0.1質量%、1質量%となるように無菌的に添加した。なお、1質量%以上の濃度の測定にあたっては、0.1質量%ずつ濃度を高め、最終的に13質量%までミネラルA群(i)〜(xi)を含有するMH寒天培地を作製した。この各寒天培地にMH液体培地で1mLあたり105cells/mLの菌濃度なるように調整した大腸菌液10μLを接種して、37℃で24時間培養した。培養終了後、寒天培地表面上にコロニーが発生しているか否かを肉眼的に観察した。
その結果、ミネラルA群(ii)〜(xi)では5.2質量%より高い濃度を含有する寒天培地では、コロニーの発育は全く認められなかった。
また、ミネラルA群(i)では7.2質量%より高い濃度でコロニーの発育を認めなかった。また、ミネラルA群(iii)でイットリウムを除いたものはミネラルA群(i)と同様に7.2質量%を含有する寒天培地でコロニーの発生が阻止された。
従って、ミネラルA群(ii)〜(xi)群の大腸菌に対する最小発育阻止濃度は5.2質量%であり、ミネラルA群(i)とイットリウムを除いたミネラルA群(iii)の最小発育阻止濃度は7.2質量%であることが確認された。
また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
しかし、このコロニー発育阻止能が殺菌作用に基づくものか、静菌作用に基づくものであるかは不明である。
そこで、次に大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定を行った。
【0019】
<実施例2のコントロール>
ミネラルA群の大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定
大腸菌の生菌数に対する影響をコロニー数の変化から検討した。コントロールとして、試験管に滅菌MH液体培地を分注し、この試験管に大腸菌の最終菌数が105cells/mLとなるように加え、37℃で24時間培養した。培養終了後、各培地から1mLをとり、滅菌生理食塩水で10倍連続希釈をおこなった。各希釈液から20μLを新鮮なMH寒天培地に塗抹接種した。この寒天培地を上記の条件で培養し、発生するコロニー数を計測した。
このようにミネラル成分を全く含有しない場合の発生コロニー数をコントロールとした。
【0020】
<実施例2>
次に、同様の方法でミネラルA群(i)〜(xi)の各濃度における大腸菌の生菌数に対する影響を定量的に測定した。
試験管に滅菌MH液体培地を分注し、これにミネラルA群を無菌的に加えて、各濃度のミネラルA群を含有する液体培地を作製した。なお、ミネラルA群の添加濃度は上記の実験と全く同様とした。
この各試験管に大腸菌を最終菌数が105cells/mLとなるように加え(1% V/V)、37℃で24時間培養した。
培養終了後、各培地から1mLをとり、滅菌生理食塩水で10倍連続希釈をおこない、その20μLを新鮮なMH寒天培地に塗抹接種した。
この寒天培地を再び同条件で培養し、発生するコロニー数を計測した。
その結果、ミネラルA群(ii)〜(xi)では0.001質量%から濃度に依存して減少し、8.0質量%でコロニーの発生が認められなかった。このことから、ミネラルA群の大腸菌に対する最小殺菌濃度は9.2質量%であることが明らかになった。
また、ミネラルA群(i)ではコロニーの発育は0.1質量%から濃度に依存して減少し、12.8質量%で認められなくなった。
従って、最小殺菌濃度は最小発育阻止濃度よりも高く、ミネラル群の抗菌作用は静菌的であると考えられた。
しかしミネラルA群(ii)〜(xi)では0.001質量%からコロニー数が濃度依存的に減少することから、保存剤としての有用性が期待される。
次にヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。
【0021】
<実施例3のコントロール>
ヒト由来培養細胞に対する毒性試験
ヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。コントロールとしてイーグルのMEM培地を含むシャーレにHeLa細胞が1cm2あたり、約500個になるように加え、37℃で48時間培養した。培養終了後、HeLa細胞の数を計測すると同時に、位相差顕微鏡を用いて、細胞の形態を観察した。
【0022】
<実施例3>
同様の方法で、ミネラルA群のヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。
イーグルのMEM培地を含むシャーレにHeLa細胞が1cm2あたり、およそ500個になるように加え、さらに、これにミネラルA群を上記の実験と全く同じ濃度になるように加え37℃で48時間培養した。培養終了後、各濃度におけるHeLa細胞の数を計測すると同時に、位相差顕微鏡を用いて、細胞の形態を判定した。
その結果、ミネラルA群(ii)〜A群(xi)の濃度が2.8質量%までは濃度依存的にHeLa細胞の形態に、やや変化を認めたものの、細胞数に大きな変化は認められなかったが、それ以上の濃度ではHeLa細胞の発育は抑制される事が認められた。
しかし、ミネラルA群(i)では3.8質量%まではHeLa細胞の発育に影響を及ぼさなかった。この結果はミネラルA群(i)のHeLa細胞に対する毒性が低いことをしめしているが、実施例2のごとく抗菌性もまた低いという欠点をあわせ持つ。
一方、塩化ナトリウムでは1.2質量%までは濃度依存的にHeLa細胞の形態に、変化を認めたものの、細胞数に大きな変化は認められなかったが、それ以上の濃度ではHeLa細胞の発育は抑制される事が認められた。また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
【0023】
<実施例4のコントロール>
ミネラルA群の濃度による味覚試験
そこで、お湯(70℃)で簡単に作ることができるゼリエース メロン味(ハウス食品株式会社)と粉乳入りのプリンの素 プリンミクス(ハウス食品株式会社)を用いて通常の操作で作成し試食をおこなった。
パネラーは男女20歳代2名、30歳代20名、40歳代20名、50歳代20名、60歳代20名の合計100名に協力頂いた。
【0024】
<実施例4>
そこで、実施例4のコントロールと同様の方法でゼリエースのメロン味とプリンミクス(ハウス食品株式会社)を用いて、ミネラルA群(i)〜(xi)を添加した場合の食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに対する影響の比較実験をおこなった。
その結果、ミネラルA群(xi)、10質量%添加では食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに問題があるとしたパネラーが3人、問題なしとした者が78人、良く分からない者が19人、11質量%で問題があるとしたパネラーが85人、問題なしとした者が4人、良く分からない者が11人、12質量%では問題があるとしたパネラーが96人、問題なしとした者が3人、良く分からない者が1人、13質量%では93人が問題ありと指摘した。
ミネラルA群(x)の10質量%は食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに問題があるとしたパネラーが3人、問題なしとした者が90人、良く分からない者が7人、11質量%で問題があるとしたパネラーが91人、問題なしとした者が7人、良く分からない者が2人であった。
食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さが最も増すと90人以上が申告したのは0.8〜1質量%であった。
よって、食品に使用するにあたって適切な濃度範囲はミネラルA群(ii)からミネラルA群(x)において、11質量%以内と考えられる。
また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
【0025】
このことから、ミネラルが相互に働き合い相乗効果をもたらすのにイットリウムが関係していることが考えられる。
そこで、保存効果の発揮される組み合わせと量を調べる為に5、6、7、8の実験を行った。
<保存料決定の実施例5、6、7、8>
ミネラルB群として、イットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、亜鉛、ニッケル、ケイ素、及び、コバルトの含有量が細菌とヒト由来培養細胞の発育に及ぼす影響について以下に述べる。
上記ミネラルの有効質量%の判断基準を人体の常在細菌である大腸菌に対する最小発育阻止濃度の測定試験、大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定、ヒト由来培養細胞(HeLa細胞)に対する毒性試験、及び濃度による味覚試験により、保存料としての評価をした。因みに、使用したミネラル群は上記のミネラルであり、そのミネラルの各種質量%は下記の表2に示した。
【0026】
【表2】
【0027】
<実施例5のコントロール>
大腸菌に対する最小発育阻止濃度の測定試験
大腸菌の発育抑制試験のコントロールとして、2%寒天を含有するミューラー・ヒントン寒天培地(BBL社製)(以下MH液体培地と略す)をシャーレに無菌的に加えてMH寒天培地を作製した。この寒天培地にミューラー・ヒントン液体培地(以下MH液体培地と略す)で1mLあたり105cells/mLの大腸菌を含むように調整した菌液10μLを接種して、37℃で24時間培養した。培養終了後、寒天培地表面上にコロニーが発生していることを肉眼的に確認した。
【0028】
<実施例5>
大腸菌に対する発育阻止能の検討にあたっては、コントロール実験と同様の方法を用いて実施した。
すなわち、2%寒天を含有する滅菌済みMH寒天培地にミネラルB群(i)〜(xi)の濃度が0.00000001質量%、0.0000001質量%、0.000001質量%、0.00001質量%、0.0001質量%、0.001質量%、0.01質量%、0.1質量%、1質量%となるように無菌的に添加した。なお、1質量%以上の濃度の測定にあたっては、0.1質量%ずつ濃度を高め、最終的に11質量%までミネラルB群(i)〜(xi)を含有するMH寒天培地を作製した。この各寒天培地にMH液体培地で1mLあたり105cells/mLの菌濃度なるように調整した大腸菌液10μLを接種して、37℃で24時間培養した。培養終了後、寒天培地表面上にコロニーが発生しているか否かを肉眼的に観察した。
【0029】
その結果、ミネラルB群(ii)〜(xi)では4.8質量%より高い濃度を含有する寒天培地では、コロニーの発育は全く認められなかった。
また、ミネラルB群(i)では7.1質量%より高い濃度でコロニーの発育を認めなかった。
また、ミネラルB群(iii)でイットリウムを除いたものはミネラルB群(i)と同様に7.1質量%を含有する寒天培地でコロニーの発生が阻止された。
従って、ミネラルB群(ii)〜(xi)群の大腸菌に対する最小発育阻止濃度は4.7質量%であり、ミネラルB群(i)とイットリウムを除いたミネラルB群(iii)の最小発育阻止濃度は6.7質量%であることが確認された。
また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
しかし、このコロニー発育阻止能が殺菌作用に基づくものか、静菌作用に基づくものであるかは不明である。
そこで、次に大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定を行った。
【0030】
<実施例6のコントロール>
ミネラルB群の大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定
大腸菌の生菌数に対する影響をコロニー数の変化から検討した。コントロールとして、試験管に滅菌MH液体培地を分注し、この試験管に大腸菌の最終菌数が105cells/mLとなるように加え、37℃で24時間培養した。培養終了後、各培地から1mLをとり、滅菌生理食塩水で10倍連続希釈をおこなった。各希釈液から20μLを新鮮なMH寒天培地に塗抹接種した。この寒天培地を上記の条件で培養し、発生するコロニー数を計測した。
このようにミネラル成分を全く含有しない場合の発生コロニー数をコントロールとした。
【0031】
<実施例6>
次に、同様の方法でミネラルB群(i)〜(xi)の各濃度における大腸菌の生菌数に対する影響を定量的に測定した。
試験管に滅菌MH液体培地を分注し、これにミネラルB群を無菌的に加えて、各濃度のミネラルB群を含有する液体培地を作製した。
なお、ミネラルB群の添加濃度は上記の実験と全く同様とした。
この各試験管に大腸菌を最終菌数が105cells/mLとなるように加え(1% V/V)、37℃で24時間培養した。
培養終了後、各培地から1mLをとり、滅菌生理食塩水で10倍連続希釈をおこない、その20μLを新鮮なMH寒天培地に塗抹接種した。
この寒天培地を再び同条件で培養し、発生するコロニー数を計測した。
その結果、ミネラルB群(ii)〜(xi)では0.0001質量%から濃度に依存して減少し、7.5質量%でコロニーの発生が認められなかった。
このことから、ミネラルB群の大腸菌に対する最小殺菌濃度は7.5質量%であることが明らかになった。
また、ミネラルB群(i)ではコロニーの発育は0.1質量%から濃度に依存して減少し、10.8質量%で認められなくなった。
従って、最小殺菌濃度は最小発育阻止濃度よりも高く、ミネラル群の抗菌作用は静菌的であると考えられた。
しかしミネラルB群(ii)〜(xi)では0.0001質量%からコロニー数が濃度依存的に減少することから、保存剤としての有用性が期待される。
次にヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。
【0032】
<実施例7のコントロール>
ヒト由来培養細胞に対する毒性試験
ヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。コントロールとしてイーグルのMEM培地を含むシャーレにHeLa細胞が1cm2あたり、約500個になるように加え、37℃で48時間培養した。培養終了後、HeLa細胞の数を計測すると同時に、位相差顕微鏡を用いて、細胞の形態を観察した。
【0033】
<実施例7>
同様の方法で、ミネラルB群のヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。
イーグルのMEM培地を含むシャーレにHeLa細胞が1cm2あたり、およそ500個になるように加え、さらに、これにミネラルB群を上記の実験と全く同じ濃度になるように加え37℃で48時間培養した。
培養終了後、各濃度におけるHeLa細胞の数を計測すると同時に、位相差顕微鏡を用いて、細胞の形態を判定した。
その結果、ミネラルB群(ii)〜(xi)の濃度が3.8質量%までは濃度依存的にHeLa細胞の形態に、やや変化を認めたものの、細胞数に大きな変化は認められなかったが、それ以上の濃度ではHeLa細胞の発育は抑制される事が認められた。
しかし、ミネラルB群(i)では4.8質量%まではHeLa細胞の発育に影響を及ぼさなかった。この結果はミネラルB群(i)のHeLa細胞に対する毒性が低いことをしめしているが、実施例2のごとく抗菌性もまた低いという欠点をあわせ持つ。
実施例3でも述べたが、塩化ナトリウムでは1.2質量%までは濃度依存的にHeLa細胞の形態に、変化を認めたものの、細胞数に大きな変化は認められなかったが、それ以上の濃度ではHeLa細胞の発育は抑制される事が認められた。また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
【0034】
<実施例8コントロール>
ミネラルB群の濃度による味覚試験
そこで、お湯(70℃)で簡単に作ることができるゼリエース メロン味(ハウス食品株式会社)と粉乳入りのプリンの素 プリンミクス(ハウス食品株式会社)を用いて通常の操作で作成し試食をおこなった。パネラーは男女20歳代2名、30歳代20名、40歳代20名、50歳代20名、60歳代20名の合計100名に協力頂いた。
<実施例8>
そこで、実施例4のコントロールと同様の方法でゼリエースのメロン味とプリンミクス(ハウス食品株式会社)を用いて、ミネラルB群(i)〜(xi)を添加した場合の食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに対する影響の比較実験をおこなった。
その結果、ミネラルB群(xi)、10質量%添加では食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに問題があるとしたパネラーが5人、問題なしとした者が81人、良く分からない者が14人、11質量%で問題があるとしたパネラーが82人、問題なしとした者が4人、良く分からない者が11人、12質量%では問題があるとしたパネラーが96人、問題なしとした者が3人、良く分からない者が1人、13質量%では93人が問題ありと指摘した。
ミネラルB群(x)の10質量%は食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに問題があるとしたパネラーが3人、問題なしとした者が90人、良く分からない者が7人、11質量%で問題があるとしたパネラーが91人、問題なしとした者が7人、良く分からない者が2人であった。
食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さが最も増すと90人以上が申告したのは0.8〜1質量%であった。
よって、食品に使用するにあたって適切な濃度範囲はミネラルB群(ii)からミネラルB群(x)において、11質量%以内と考えられる。
また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
つまり、ミネラルが相互に働き合い相乗効果をもたらすのにイットリウムが関係していることが考えられる。
【0035】
そこで、保存効果の発揮される組み合わせと量を調べる為に以下の実験を行った。
<保存料決定の実施例9、10、11、12>
ミネラルC群として、イットリウム、硫黄、鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、亜鉛、ニッケル、ケイ素、コバルト、リン、ナトリウム、銅、クロム、及び、カリウムの含有量が細菌とヒト由来培養細胞の発育に及ぼす影響について以下に述べる。
上記ミネラルの有効質量%の判断基準を人体の常在細菌である大腸菌に対する最小発育阻止濃度の測定試験、大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定、ヒト由来培養細胞(HeLa細胞)に対する毒性試験、及び濃度による味覚試験により、保存料としての評価をした。因みに、使用したミネラル群は上記のミネラルであり、そのミネラルの各種質量%は下記の表3に示した。
【0036】
【表3】
【0037】
<実施例9のコントロール>
大腸菌に対する最小発育阻止濃度の測定試験
大腸菌の発育抑制試験のコントロールとして、2%寒天を含有するミューラー・ヒントン寒天培地(BBL社製)(以下MH液体培地と略す)をシャーレに無菌的に加えてMH寒天培地を作製した。この寒天培地にミューラー・ヒントン液体培地(以下MH液体培地と略す)で1mLあたり105cells/mLの大腸菌を含むように調整した菌液10μLを接種して、37℃で24時間培養した。培養終了後、寒天培地表面上にコロニーが発生していることを肉眼的に確認した。
【0038】
<実施例9>
大腸菌に対する発育阻止能の検討にあたっては、コントロール実験と同様の方法を用いて実施した。
すなわち、2%寒天を含有する滅菌済みMH寒天培地にミネラルC群(i)〜(xi)の濃度が0.00000001質量%、0.0000001質量%、0.000001質量%、0.00001質量%、0.0001質量%、0.001質量%、0.01質量%、0.1質量%、1質量%となるように無菌的に添加した。なお、1質量%以上の濃度の測定にあたっては、0.1質量%ずつ濃度を高め、最終的に11質量%までミネラルC群(i)〜(xi)を含有するMH寒天培地を作製した。この各寒天培地にMH液体培地で1mLあたり105cells/mLの菌濃度なるように調整した大腸菌液10μLを接種して、37℃で24時間培養した。培養終了後、寒天培地表面上にコロニーが発生しているか否かを肉眼的に観察した。
その結果、ミネラルC群(ii)〜(xi)では4.5質量%より高い濃度を含有する寒天培地では、コロニーの発育は全く認められなかった。
また、ミネラルC群(i)では7.0質量%より高い濃度でコロニーの発育を認めなかった。
また、ミネラルC群(iii)でイットリウムを除いたものはミネラルC群(i)と同様に7.0質量%を含有する寒天培地でコロニーの発生が阻止された。
従って、ミネラルC群(ii)〜(xi)群の大腸菌に対する最小発育阻止濃度は4.5質量%であり、ミネラルC群(i)とイットリウムを除いたミネラルC群(iii)の最小発育阻止濃度は7.0質量%であることが確認された。
また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
しかし、このコロニー発育阻止能が殺菌作用に基づくものか、静菌作用に基づくものであるかは不明である。
そこで、次に大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定を行った。
【0039】
<実施例10のコントロール>
ミネラルC群の大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定
大腸菌の生菌数に対する影響をコロニー数の変化から検討した。コントロールとして、試験管に滅菌MH液体培地を分注し、この試験管に大腸菌の最終菌数が105cells/mLとなるように加え、37℃で24時間培養した。培養終了後、各培地から1mLをとり、滅菌生理食塩水で10倍連続希釈をおこなった。各希釈液から20μLを新鮮なMH寒天培地に塗抹接種した。この寒天培地を上記の条件で培養し、発生するコロニー数を計測した。
このようにミネラル成分を全く含有しない場合の発生コロニー数をコントロールとした。
【0040】
<実施例10>
次に、同様の方法でミネラルC群(i)〜(xi)の各濃度における大腸菌の生菌数に対する影響を定量的に測定した。
試験管に滅菌MH液体培地を分注し、これにミネラルC群を無菌的に加えて、各濃度のミネラルC群を含有する液体培地を作製した。
なお、ミネラルC群の添加濃度は上記の実験と全く同様とした。
この各試験管に大腸菌を最終菌数が105cells/mLとなるように加え(1% V/V)、37℃で24時間培養した。
培養終了後、各培地から1mLをとり、滅菌生理食塩水で10倍連続希釈をおこない、その20μLを新鮮なMH寒天培地に塗抹接種した。
この寒天培地を再び同条件で培養し、発生するコロニー数を計測した。
その結果、ミネラルC群(ii)〜(xi)では0.000001質量%から濃度に依存して減少し、5.3質量%でコロニーの発生が認められなかった。
このことから、ミネラルC群の大腸菌に対する最小殺菌濃度は5.3質量%であることが明らかになった。
また、ミネラルC群(i)ではコロニーの発育は0.1質量%から濃度に依存して減少し、10.2質量%で認められなくなった。
従って、最小殺菌濃度は最小発育阻止濃度よりも高く、ミネラル群の抗菌作用は静菌的であると考えられた。
しかしミネラルC群(ii)〜(xi)0.000001質量%からコロニー数が濃度依存的に減少することから、保存剤としての有用性が期待される。
次に、ヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。
【0041】
<実施例11のコントロール>
ヒト由来培養細胞に対する毒性試験
ヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。コントロールとしてイーグルのMEM培地を含むシャーレにHeLa細胞が1cm2あたり、約500個になるように加え、37℃で48時間培養した。培養終了後、HeLa細胞の数を計測すると同時に、位相差顕微鏡を用いて、細胞の形態を観察した。
【0042】
<実施例11>
同様の方法で、ミネラルC群のヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。
イーグルのMEM培地を含むシャーレにHeLa細胞が1cm2あたり、およそ500個になるように加え、さらに、これにミネラルC群を上記の実験と全く同じ濃度になるように加え37℃で48時間培養した。
培養終了後、各濃度におけるHeLa細胞の数を計測すると同時に、位相差顕微鏡を用いて、細胞の形態を判定した。
その結果、ミネラルC群(ii)〜(xi)の濃度が3.8質量%までは濃度依存的にHeLa細胞の形態に、やや変化を認めたものの、細胞数に大きな変化は認められなかったが、それ以上の濃度ではHeLa細胞の発育は抑制される事が認められた。
しかし、ミネラルC群(i)では5.7質量%まではHeLa細胞の発育に影響を及ぼさなかった。
この結果はミネラルC群(i)のHeLa細胞に対する毒性が低いことをしめしているが、実施例2のごとく抗菌性もまた低いという欠点をあわせ持つ。
実施例3、7でも述べたが、までは濃度依存的にHeLa細胞の形態に、変化を認めたものの、細胞数に大きな変化は認められなかったが、それ以上の濃度ではHeLa細胞の発育は抑制される事が認められた。
また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
【0043】
<実施例12のコントロール>
ミネラルC群の濃度による味覚試験
そこで、お湯(70℃)で簡単に作ることができるゼリエース メロン味(ハウス食品株式会社)と粉乳入りのプリンの素 プリンミクス(ハウス食品株式会社)を用いて通常の操作で作成し試食をおこなった。パネラーは男女20歳代2名、30歳代20名、40歳代20名、50歳代20名、60歳代20名の合計100名に協力頂いた。
<実施例12>
そこで、実施例4のコントロールと同様の方法でゼリエースのメロン味とプリンミクス(ハウス食品株式会社)を用いて、ミネラルC群(i)〜(xi)を添加した場合の食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに対する影響の比較実験をおこなった。
その結果、ミネラルC群(xi)、10質量%添加では食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに問題があるとしたパネラーが2人、問題なしとした者が81人、良く分からない者が17人、11質量%で問題があるとしたパネラーが80人、問題なしとした者が11人、良く分からない者が9人、12質量%では問題があるとしたパネラーが94人、問題なしとした者が5人、良く分からない者が1人、13質量%では90人が問題ありと指摘した。
ミネラルC群(x)の10質量%は食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに問題があるとしたパネラーが3人、問題なしとした者が90人、良く分からない者が7人、11質量%で問題があるとしたパネラーが91人、問題なしとした者が7人、良く分からない者が2人であった。
食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さが最も増すと90人以上が申告したのは0.8〜1質量%であった。
よって、食品に使用するにあたって適切な濃度範囲はミネラルC群(ii)からミネラルC群(x)において、11質量%以内と考えられる。
また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
【0044】
実施例10の最小殺菌濃度の測定の結果はミネラルC群が0.000001質量%の濃度以上から効果が表れることが分った。
実施例12の結果はミネラルC群が11質量%の濃度から風味に変化をもたらすことが判明した。
また、塩化ナトリウムでは1.2質量%までは濃度依存的にHeLa細胞の形態に、やや変化を認めたものの、細胞数に大きな変化は認められなかったが、2質量%以上ではHeLa細胞の発育は抑制される事が認められた。
つまり、実施例12の結果はミネラルA群のヒト由来培養細胞に対する毒性が塩化ナトリウムより低いことが判明した。
これらの結果からミネラルA群の殺菌性は0.001質量%程度から発揮され、ミネラルB群の殺菌性は0.0001質量%程度から発揮され、ミネラルC群の殺菌性は0.000001質量%程度から発揮されることが明らかになった。
この結果は、ミネラルが相互に働き合い相乗効果をもたらしていることが考えられる。
また、上記ミネラルは酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもよい。
また、ミネラルC群(iii)でイットリウムを除いたものはミネラルC群(i)と同様であった。
【0045】
また、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の観点からは、スーパーオキシドアニオン(・O2-)を酸素と過酸化水素へ不均化する酸化還元酵素である。活性中心に銅イオン(CuSOD)と亜鉛イオン(ZnSOD)、またはマンガンイオン(MnSOD)や先に述べた鉄イオン(FeSOD)のように二価または三価の金属イオンを持った酵素で、CuSOD、ZnSODは細胞質にMnSODはミトコンドリアに多く局在している。酸化ストレスを減少させる役割を持つ。最近、ニッケルを持つ酵素(NiSOD)も発見されている。また、がん細胞では活性酸素が高頻度に産生されており、SODの阻害に感受性を示す場合があるため、抗がん剤の標的として研究が行われている。これらの観点からも、ミネラル成分の補給は大切である。
つまり、ミネラルが相互に働き合い相乗効果をもたらすのにイットリウムが関係していることが考えられる。
そこで草炭から精製したミネラルA、B、C、Dを用いて、同様に13、14、15、16の実験を行った。
草炭から精製したミネラルA〜Dについて、三重県工業研究所 窯業研究室にて、蛍光X分析を行った結果を表4〜表7に示した。
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
これらのデータをまとめたものを表8に示した。
【0046】
【表8】
【0047】
<保存料決定の実施例13、14、15、16>
草炭から精製したミネラルの含有量が細菌とヒト由来培養細胞の発育に及ぼす影響について以下に述べる。
上記ミネラルの有効質量%の判断基準を人体の常在細菌である大腸菌に対する最小発育阻止濃度の測定試験、大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定、ヒト由来培養細胞(HeLa細胞)に対する毒性試験、及び濃度による味覚試験により、保存料としての評価をした。
【0048】
ミネラルは純物質の他、酸化物、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物である保存料である。というのは蛍光X線分析では炭化物は検出されない。Sが70%以上含有されることは硫化物の割合の多い混合物の可能性が大きい。
また、草炭精製ミネラルBにおいてClが4.8626%ということは塩化物も含まれる。
草炭由来であれば年月による酸化や植物由来でありキレート化していることは周知の事実である。
【0049】
<実施例13のコントロール>
大腸菌に対する最小発育阻止濃度の測定試験
大腸菌の発育抑制試験のコントロールとして、2%寒天を含有するミューラー・ヒントン寒天培地(BBL社製)(以下MH液体培地と略す)をシャーレに無菌的に加えてMH寒天培地を作製した。この寒天培地にミューラー・ヒントン液体培地(以下MH液体培地と略す)で1mLあたり105cells/mLの大腸菌を含むように調整した菌液10μLを接種して、37℃で24時間培養した。培養終了後、寒天培地表面上にコロニーが発生していることを肉眼的に確認した。
【0050】
<実施例13>
大腸菌に対する発育阻止能の検討にあたっては、コントロール実験と同様の方法を用いて実施した。
すなわち、2%寒天を含有する滅菌済みMH寒天培地に草炭精製ミネラルA、B、C、Dの濃度が0.00000001質量%、0.0000001質量%、0.000001質量%、0.00001質量%、0.0001質量%、0.001質量%、0.01質量%、0.1質量%、1質量%となるように無菌的に添加した。なお、1質量%以上の濃度の測定にあたっては、0.1質量%ずつ濃度を高め、最終的に10質量%まで草炭精製ミネラルA、B、C、Dを含有するMH寒天培地を作製した。この各寒天培地にMH液体培地で1mLあたり105cells/mLの菌濃度なるように調整した大腸菌液10μLを接種して、37℃で24時間培養した。培養終了後、寒天培地表面上にコロニーが発生しているか否かを肉眼的に観察した。
その結果、草炭精製ミネラルA、B、C、草炭精製ミネラルAとBの等量混合物では5.1質量%より高い濃度を含有する寒天培地では、コロニーの発育は全く認められなかった。
また、草炭精製ミネラルDでは7.1質量%より高い濃度でコロニーの発育を認めなかった。
また、草炭精製ミネラルDでイットリウムを含んでいないミネラルC群(i)とほぼ同様に7.1質量%を含有する寒天培地でコロニーの発生が阻止された。
従って、草炭精製ミネラルA、B、Cの大腸菌に対する最小発育阻止濃度は5.2質量%であり、草炭精製ミネラルD(イットリウムを含んでいない)の最小発育阻止濃度は7.1質量%であることが確認された。
このことにより、草炭精製ミネラルA、B、C、Dに多く含まれるアルミニウムや草炭精製ミネラルCに含まれる鉛は大腸菌に対する最小発育阻止濃度に影響を与えないと考えられる。
また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
しかし、このコロニー発育阻止能が殺菌作用に基づくものか、静菌作用に基づくものであるかは不明である。
そこで、次に大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定を行った。
【0051】
<実施例14のコントロール>
草炭精製ミネラルの大腸菌に対する最小殺菌濃度の測定
大腸菌の生菌数に対する影響をコロニー数の変化から検討した。コントロールとして、試験管に滅菌MH液体培地を分注し、この試験管に大腸菌の最終菌数が105cells/mLとなるように加え、37℃で24時間培養した。培養終了後、各培地から1mLをとり、滅菌生理食塩水で10倍連続希釈をおこなった。各希釈液から20μLを新鮮なMH寒天培地に塗抹接種した。この寒天培地を上記の条件で培養し、発生するコロニー数を計測した。
このようにミネラル成分を全く含有しない場合の発生コロニー数をコントロールとした。
【0052】
<実施例14>
次に、同様の方法で草炭精製ミネラルA、B、C、D、草炭精製ミネラルAとBの等量混合物の各濃度における大腸菌の生菌数に対する影響を定量的に測定した。
試験管に滅菌MH液体培地を分注し、これに草炭精製ミネラルを無菌的に加えて、各濃度の草炭精製ミネラルを含有する液体培地を作製した。なお、草炭精製ミネラルの添加濃度は上記の実験と全く同様とした。
この各試験管に大腸菌を最終菌数が105cells/mLとなるように加え(1% V/V)、37℃で24時間培養した。
培養終了後、各培地から1mLをとり、滅菌生理食塩水で10倍連続希釈をおこない、その20μLを新鮮なMH寒天培地に塗抹接種した。
この寒天培地を再び同条件で培養し、発生するコロニー数を計測した。
その結果、草炭精製ミネラルA、B、C、草炭精製ミネラルAとBの等量混合物では0.000001質量%から濃度に依存して減少し、8.1質量%でコロニーの発生が認められなかった。このことから、草炭精製ミネラルの大腸菌に対する最小殺菌濃度は8.1質量%であることが明らかになった。
また、草炭精製ミネラルDではコロニーの発育は0.1質量%から濃度に依存して減少し、10.8質量%で認められなくなった。
従って、最小殺菌濃度は最小発育阻止濃度よりも高く、ミネラル群の抗菌作用は静菌的であると考えられた。
これらの結果により、草炭精製ミネラルA、B、C、Dに多く含まれるアルミニウムや草炭精製ミネラルCに含まれる鉛は大腸菌に対する最小殺菌濃度に24時間では影響を与えないと考えられる。
しかし草炭精製ミネラルA、B、Cでは0.001質量%からコロニー数が濃度依存的に減少することから、保存剤としての有用性が期待される。
次にヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。
【0053】
<実施例15のコントロール>
ヒト由来培養細胞に対する毒性試験
ヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。コントロールとしてイーグルのMEM培地を含むシャーレにHeLa細胞が1cm2あたり、約500個になるように加え、37℃で48時間培養した。培養終了後、HeLa細胞の数を計測すると同時に、位相差顕微鏡を用いて、細胞の形態を観察した。
【0054】
<実施例15>
同様の方法で、草炭精製ミネラルのヒト由来培養細胞に対する濃度による毒性試験を行った。
イーグルのMEM培地を含むシャーレにHeLa細胞が1cm2あたり、およそ500個になるように加え、さらに、これに草炭精製ミネラルを上記の実験と全く同じ濃度になるように加え37℃で48時間培養した。培養終了後、各濃度におけるHeLa細胞の数を計測すると同時に、位相差顕微鏡を用いて、細胞の形態を判定した。
その結果、草炭精製ミネラルA、B、Cの濃度が3.8質量%までは濃度依存的にHeLa細胞の形態に、やや変化を認めたものの、細胞数に大きな変化は認められなかったが、それ以上の濃度ではHeLa細胞の発育は抑制される事が認められた。
ここで、Cに含まれる鉛の量では48時間ではHeLa細胞に影響を与えないことが考えられる。
しかし、草炭精製ミネラルDでは4.2質量%まではHeLa細胞の発育に影響を及ぼさなかった。この結果は草炭精製ミネラルDのHeLa細胞に対する毒性が低いことをしめしているが、実施例2のごとく抗菌性もまた低いという欠点をあわせ持つ。
このことにより、アルミニウムは48時間ではHeLa細胞に影響を与えないと考えられる。
一方、実施例3、7、11でも述べたが、塩化ナトリウムでは1.8質量%までは濃度依存的にHeLa細胞の形態に、変化を認めたものの、細胞数に大きな変化は認められなかったが、それ以上の濃度ではHeLa細胞の発育は抑制される事が認められた。
また、上記ミネラル成分は酸化物を用いても、炭化物、塩化物、硫化物、キレート物を用いてもほぼ同様の結果を得た。
【0055】
<実施例16のコントロール>
草炭精製ミネラルA、B、Dの濃度による味覚試験
そこで、お湯(70℃)で簡単に作ることができるゼリエース メロン味(ハウス食品株式会社)と粉乳入りのプリンの素 プリンミクス(ハウス食品株式会社)を用いて通常の操作で作成し試食をおこなった。パネラーは男女20歳代2名、30歳代20名、40歳代20名、50歳代20名、60歳代20名の合計100名に協力頂いた。
【0056】
<実施例16>
そこで、実施例4のコントロールと同様の方法でゼリエースのメロン味とプリンミクス(ハウス食品株式会社)を用いて、草炭精製ミネラルA、B、Dを添加した場合の食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに対する影響の比較実験をおこなった。
ここで、草炭精製ミネラルA、B、C、DのうちCは重金属である鉛(Pb)が入っているので試食実験から除いた。草炭精製ミネラルA、B、Dを用いた。
その結果、草炭精製ミネラルAの10質量%添加では食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに問題があるとしたパネラーが5人、問題なしとした者が85人、良く分からない者が10人、11質量%で問題があるとしたパネラーが83人、問題なしとした者が5人、良く分からない者が12人、12質量%では問題があるとしたパネラーが95人、問題なしとした者が3人、良く分からない者が2人、13質量%では94人が問題ありと指摘した。
【0057】
草炭精製ミネラルBの10質量%添加では食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに問題があるとしたパネラーが4人、問題なしとした者が85人、良く分からない者が11人、11質量%で問題があるとしたパネラーが82人、問題なしとした者が6人、良く分からない者が12人、12質量%では問題があるとしたパネラーが94人、問題なしとした者が2人、良く分からない者が4人、13質量%では95人が問題ありと指摘した。
草炭精製ミネラルAとBの等量混合物の10質量%添加では食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに問題があるとしたパネラーが3人、問題なしとした者が87人、良く分からない者が10人、11質量%で問題があるとしたパネラーが83人、問題なしとした者が7人、良く分からない者が10人、12質量%では問題があるとしたパネラーが95人、問題なしとした者が2人、良く分からない者が3人、13質量%では96人が問題ありと指摘した。
【0058】
食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さが最も増すと90人以上が申告したのは0.4〜0.8質量%であった。
草炭精製ミネラルDの10質量%添加では食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、甘さに問題があるとしたパネラーが4人、問題なしとした者が86人、良く分からない者が10人、11質量%で問題があるとしたパネラーが82人、問題なしとした者が4人、良く分からない者が14人、12質量%では問題があるとしたパネラーが94人、問題なしとした者が3人、良く分からない者が3人、13質量%では95人が問題ありと指摘した。
よって、食品に使用するにあたって適切な濃度範囲は草炭精製ミネラルA、B、草炭精製ミネラルAとBの等量混合物及びDにおいて、11質量%以内と考えられる。
【0059】
<実施例17>
また、コントロールにお吸い物を用いた。
そのお吸い物にミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルB、草炭精製ミネラルAとBの等量混合物を各々10質量%いれた場合に、ミネラルA群では0人、B群では0人、C群では0人、草炭精製ミネラルAでは2人のパネラーが指摘した。
11質量%いれた場合にミネラルA群では10人、B群12人、C群では13人、草炭精製ミネラルAでは12人のパネラーが指摘した。
15質量%いれた場合ミネラルA群では25人、B群では23人、C群では25人、草炭精製ミネラルAでは26人ではあった。
20質量%いれた場合に気がついた者はミネラルA群では50人、B群では52人、C群では56人、草炭精製ミネラルAでは57人ではあった。
25質量%いれた場合に気がついた者はミネラルA群では80人、B群では82人、C群では85人、草炭精製ミネラルAでは83人ではあった。
永谷園の松茸のお吸い物では10質量%まではは使用可能であった。
【0060】
<実施例18>
また、コントロールに永谷園のあさげを用いた。
その永谷園のあさげにミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、B、Dを各々10質量%いれた場合にミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルC、B、Dに気がついた者は0人、11質量%から14質量%まで気がついた者は0人、15質量%いれた場合に気がついた者はミネラルA群で1人、B群で3人、C群で5人、草炭精製ミネラルCで5人であった。20質量%いれた場合に気がついた者はミネラルA群で5人、B群で8人、C群で6人、草炭精製ミネラルCで7人であった。25質量%いれた場合に気がついた者はミネラルA群で54人、B群で56人、C群で59人、草炭精製ミネラルA、B、Dで58人であった。
永谷園のあさげでは15質量%までは使用可能であった。
【0061】
<実施例19>
コントロールにスガキヤの台湾ラーメンの激辛のだし汁を用いた。
そのラーメンのだし汁にミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、B、Dを各々25質量%いれた場合にミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルBに気がついた者は100人中0人であった。
味の濃いものでは25質量%でも混入を気づかれずに使用は可能であった。
【0062】
また、ここで言うミネラルとは炭素、窒素、酸素、水素と重金属であるカドニウム、鉛、水銀、ヒ素をはじめ、ウラン、プロトニウム、今話題のセシウムなどの放射能物質を除くもので、主に必須ミネラルや微量ミネラルをさす。
また、カドニウム、鉛、水銀、ヒ素をはじめ、ウラン、プロトニウム等の放射線物質が入っているものは論外であり、草炭精製ミネラルCは鉛が0.1001%含んでおり使用不可である。
実施例13でも述べたように、草炭精製ミネラルA、B、C群の大腸菌に対する最小発育阻止濃度は5.2質量%であり、草炭精製ミネラルDのイットリウムを含んでいないものでは、最小発育阻止濃度は7.1質量%であることが確認された。つまり草炭精製ミネラルにおいても抗菌作用にはイットリウムが有る方が効率がよいうことになる。
本発明の抗菌作用は、少なくともイットリウム含む硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウムを含有することを特徴とする保存料の提供であり、イットリウムの相互作用がミネラルの相乗効果を増すと考えられる。
【0063】
実施例1から19の結果を一つの目安にして食品の代表的なものの保存時間、弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感の比較実験を施行した。
味覚が偏らないための防止策として、パネラーは男女20歳代20名、30歳代20名、40歳代20名、50歳代20名、60歳代20名の合計100名を10グループに分けた。つまり、一つの比較実験にパネラーは男女20歳代2名、30歳代2名、40歳代2名、50歳代2名、60歳代2名の合計10名で施行した。
【0064】
<比較実験ミネラルA群 うどん>
詳しくは、ミネラルA群(iii)を0.00000001質量%から順次混入した「うどん」を作成した。
もう一方は通常の手順でおこなうコントロールの「うどん」を各々100玉作成し、ともに夏場の室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間、弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感、ゆであがり時間(分)の比較実験を施行した。
1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験1〜33を行い、その結果を下記の表9に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0065】
【表9】
【0066】
上記の結果、ミネラルA群では0.001質量%から保存効果が認められた。また0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上は見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性をはじめとする味質などの向上が見られたが、11質量%以上ではむしろ低下する傾向にあった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、21質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、22質量%で2人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0067】
<比較実験 ミネラルB群 うどん>
また、ミネラルB群(iii)を0.00000001質量%から順次混入した「うどん」を作成し、比較実験34〜66を同様の方法で施行した結果を表10に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0068】
【表10】
【0069】
上記の結果、ミネラルB群では0.0001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性をはじめとする味質などの向上が見られたが、11質量%以上ではむしろ低下する傾向にあった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、20質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、23質量%で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0070】
<比較実験 ミネラルC群 うどん>
また、ミネラルC群(iii)を0.00000001質量%から順次混入した「うどん」を作成し、比較実験67〜99を同様の方法で施行した結果を表11に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0071】
【表11】
【0072】
上記の結果、ミネラルC群では0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性をはじめとする味質などの向上が見られたが、11質量%以上ではむしろ低下する傾向にあった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、18質量%で軟便になったパネラーが1人、20質量%で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0073】
<比較実験 草炭精製ミネラルA うどん>
また、草炭精製ミネラルAを0.00000001質量%から順次混入した「うどん」を作成し、比較実験100〜132を同様の方法で施行した結果を表12に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0074】
【表12】
【0075】
上記の結果は草炭精製ミネラルAが0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性をはじめとする味質などの向上が見られたが、11質量%以上ではむしろ低下する傾向にあった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、18質量%で軟便になったパネラーが1人、19質量%で1人、20質量%以上で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0076】
<比較実験 草炭精製ミネラルB うどん>
また、草炭精製ミネラルBを0.00000001質量%から順次混入した「うどん」を作成し、比較実験133〜165を同様の方法で施行した結果を表13に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0077】
【表13】
【0078】
上記の結果は草炭精製ミネラルBが0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性をはじめとする味質などの向上が見られたが、11質量%以上ではむしろ低下する傾向にあった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、19質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、21質量%で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0079】
<比較実験 草炭精製ミネラルAとB同量混合物 うどん>
また、草炭精製ミネラルAとBを等量になるように加え、草炭精製ミネラルAとB同量混合物を0.00000001質量%から順次混入した「うどん」を作成し、比較実験166〜198を同様の方法で施行した結果を表14に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0080】
【表14】
【0081】
上記の結果は草炭精製ミネラルBが0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性をはじめとする味質などの向上が見られたが、11質量%以上ではむしろ低下する傾向にあった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、19質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、21質量%以上で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0082】
<比較実験 草炭精製ミネラルD うどん>
また、草炭精製ミネラルDを0.00000001質量%から順次混入した「うどん」を作成し、比較実験199〜231を同様の方法で施行した結果を表15に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0083】
【表15】
【0084】
上記の結果は草炭精製ミネラルDが0.1質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性をはじめとする味質などの向上が見られたが、11質量%以上ではむしろ低下する傾向にあった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、18質量%以上で翌日に軟便になったパネラーが1人、19質量%で1人、20質量%以上で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0085】
実施例1から19の結果を一つの目安にして食品の代表的なものの保存時間、弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感の比較実験を施行した。
味覚が偏らないための防止策として、パネラーは男女20歳代20名、30歳代20名、40歳代20名、50歳代20名、60歳代20名の合計100名を10グループに分けた。つまり、一つの比較実験にパネラーは男女20歳代2名、30歳代2名、40歳代2名、50歳代2名、60歳代2名の合計10名で施行した。
【0086】
比較実験を中華麺で施行した。
<比較実験 ミネラルA群 中華麺>
詳しくは、ミネラルA群(iii)を0.00000001質量%から順次混入した「中華麺を作成した。もう一方は通常の手順でおこなうコントロールの「中華麺」を各々100玉作成し、ともに夏場の室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)、保存時間、弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感の比較実験を施行した。1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験232〜264を行い、その結果を表16に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0087】
【表16】
【0088】
上記の結果、ミネラルA群では0.001質量%から保存効果が認められた。また0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上は見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、11質量%以上は中華麺の弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、21質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、22質量%以上で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0089】
<比較実験 ミネラルB群 中華麺>
また、ミネラルB群を0.00000001質量%から順次混入した「中華麺」を作成した。もう一方は通常の手順でおこなうコントロールの「中華麺」を各々100玉作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)中華麺の腰、味匂い、粘弾性、滑らかさ、ゆであがり時間(分)の比較実験を施行した。1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験265〜297を行い、その結果を表17に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0090】
【表17】
【0091】
上記の結果、ミネラルB群では0.0001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、11質量%以上は中華麺の弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、20質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、21質量%で1人、23質量%で下痢になったパネラーが1人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0092】
<比較実験 ミネラルC群 中華麺>
また、ミネラルC群(iii)を0.00000001質量%から順次混入した「中華麺」を作成した。もう一方は通常の手順でおこなうコントロールの「中華麺」を各々100玉作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)中華麺の腰、味匂い、粘弾性、滑らかさ、ゆであがり時間(分)の比較実験を施行した。1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験298〜330を行い、その結果を表18に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0093】
【表18】
【0094】
上記の結果、ミネラルC群では0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、11質量%以上は中華麺の弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、18質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、19質量%で1人、21質量%で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0095】
<比較実験 草炭精製ミネラルA 中華麺>
また、草炭精製ミネラルAを0.00000001質量%から順次混入した「中華麺」を作成した。もう一方は通常の手順でおこなうコントロールの「中華麺」を各々100玉作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)中華麺の腰、味匂い、粘弾性、滑らかさ、ゆであがり時間(分)の比較実験を施行した。1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験331〜363を行い、その結果を表19に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0096】
【表19】
【0097】
上記の結果は草炭精製ミネラルAが0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、11質量%以上は中華麺の弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、18質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、19質量%で2人、20質量%で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0098】
<比較実験 草炭精製ミネラルAとBの等量混合物 中華麺>
また、草炭精製ミネラルAとBの等量混合物を0.00000001質量%から順次混入した「中華麺」を作成した。もう一方は通常の手順でおこなうコントロールの「中華麺」を各々100玉作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)中華麺の腰、味匂い、粘弾性、滑らかさ、ゆであがり時間(分)の比較実験を施行した。1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験364〜396を行い、その結果を表20に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0099】
【表20】
【0100】
上記結果は草炭精製ミネラルAとBの等量混合物が0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、11質量%以上は中華麺の弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、19質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、20質量%で1人、22質量%で翌日に下痢をしたパネラーが2人いた。
その他、ゆであがり時間はミネラル群の濃度とともに少し遅延した。
【0101】
実施例1から19の結果を一つの目安にして食品の代表的なものの保存時間、弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感の比較実験を施行した。
味覚が偏らないための防止策として、パネラーは男女20歳代20名、30歳代20名、40歳代20名、50歳代20名、60歳代20名の合計100名を10グループに分けた。つまり、一つの比較実験にパネラーは男女20歳代2名、30歳代2名、40歳代2名、50歳代2名、60歳代2名の合計10名で施行した。
【0102】
<比較実験 ミネラルA群 クロワッサン>
詳しくは、ミネラルA群(iii)を0.00000001質量%から順次混入したクロワッサンを作成した。もう一方は通常の手順でおこなうコントロールのクロワッサンを各々100個作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)クロワッサンの食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、焼成時間の比較実験を施行した。この時の焼成温度は200°Cとした。
1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験397〜429を行い、その結果を表21に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0103】
【表21】
【0104】
上記の結果、ミネラルA群では0.001質量%から保存効果が認められた。また0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上は見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、11質量%以上はクロワッサンの弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、20質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、23質量%で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、焼成時間は濃度とともに少し遅延した。
【0105】
<比較実験 ミネラルB群 クロワッサン>
また、ミネラルB群(iii)を0.00000001質量%から順次混入したクロワッサンを作成した。もう一方は通常の手順でおこなうコントロールのクロワッサンを各々50斤を作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)クロワッサンの食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、焼成時間の比較実験を施行した。この時の焼成温度は200°Cとした。
1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験430〜462を行い、その結果を表22に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0106】
【表22】
【0107】
上記の結果、ミネラルB群では0.0001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、11質量%以上はクロワッサンの弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、20質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、22質量%で翌日に下痢をしたパネラーが1人いた。
その他、焼成時間は濃度とともに少し遅延した。
【0108】
<比較実験 ミネラルC群 クロワッサン>
また、ミネラルC群(iii)を0.00000001質量%から順次混入したクロワッサンを作成した。もう一方は通常の手順でおこなうコントロールのクロワッサンを各々100個作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)クロワッサンの食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、焼成時間の比較実験を施行した。この時の焼成温度は200°Cとした。
1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験463〜495を行い、その結果を表23に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0109】
【表23】
【0110】
上記の結果、ミネラルC群では0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、11質量%以上はクロワッサンの弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、18質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、19質量%で1人、21質量%で翌日に下痢をしたパネラーが1人、23質量%で1人いた。
その他、焼成時間は濃度とともに少し遅延した。
【0111】
<比較実験 草炭精製ミネラルAとBの同量混合物 クロワッサン>
また、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物を0.00000001質量%から順次混入したクロワッサンを作成した。もう一方は通常の手順でおこなうコントロールのクロワッサンを各々100個作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)クロワッサンの食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、焼成時間の比較実験を施行した。この時の焼成温度は200°Cとした。
1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験496〜528を行い、その結果を表24に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0112】
【表24】
【0113】
上記の結果は草炭精製ミネラルAとBの同量混合物が0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。しかし、0.1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、11質量%以上はクロワッサンの弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、0.1質量%以上11質量%以内が弾力性をはじめとする味質などの向上に関係し、保存時間とは関係がなかった。また、18質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、19質量%で軟便になったパネラーが1人、20質量%で軟便になったパネラーが1人、21質量%1人、23質量%で翌日に下痢をしたパネラーが1人、24質量%で1人いた。
その他、焼成時間は濃度とともに少し遅延した。
【0114】
実施例1から19の結果を一つの目安にして食品の代表的なものの保存時間、弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感の比較実験を施行した。
味覚が偏らないための防止策として、パネラーは男女20歳代20名、30歳代20名、40歳代20名、50歳代20名、60歳代20名の合計100名を10グループに分けた。つまり、一つの比較実験にパネラーは男女20歳代2名、30歳代2名、40歳代2名、50歳代2名、60歳代2名の合計10名で施行した。
【0115】
比較実験を食パンで行った。
<比較実験 ミネラルA群 食パン>
詳しくは、ミネラルA群(iii)を0.00000001質量%から順次混入した食パンを作成した。もう一方は通常の手順でおこなうコントロールの食パンを、各々50斤を作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)食パンの食感、味匂い、粘弾性、滑らかさ、焼成時間の比較実験を行った。この時の焼成温度は200°Cとした。
1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、比較実験529〜561を行い、その結果を表25に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0116】
【表25】
【0117】
上記の結果、ミネラルA群では0.001質量%から保存効果が認められた。また0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上は見られなかった。しかし、1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、16質量%以上は食パンの弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、1質量%以上16質量%以内が弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質の向上に関係し、保存時間と弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質の向上は関係なかった。
また、18質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、19質量%で軟便になったパネラーが2人、23質量%で翌日に下痢をしたパネラーが2人いた。
その他、焼成時間は濃度とともに少し遅延した。
【0118】
<比較実験 ミネラルB群 食パン>
また、ミネラルB群(iii)でも同様に比較実験562〜594を行い、その結果を表26に示した。
【表26】
【0119】
上記の結果、ミネラルB群では0.0001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、16質量%以上は食パンの弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、1質量%以上16質量%以内が弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質の向上に関係し、保存時間と弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質の向上は関係なかった。また、18質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、19質量%で軟便になったパネラーが2人、22質量%で翌日に下痢をしたパネラーが2人いた。
その他、焼成時間は濃度とともに少し遅延した。
【0120】
<比較実験 ミネラルC群 食パン>
また、ミネラルC群(iii)でも同様に比較実験594_2〜626を行い、その結果を表27に示した。
【表27】
【0121】
上記の結果、ミネラルC群では0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、16質量%以上は食パンの弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、1質量%以上16質量%以内が弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質の向上に関係し、保存時間と弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質の向上は関係なかった。また、18質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、19質量%で軟便になったパネラーが2人、21質量%で翌日に下痢をしたパネラーが2人いた。
その他、焼成時間は濃度とともに少し遅延した。
【0122】
<比較実験 草炭精製ミネラルA 食パン>
また、草炭精製ミネラルAでも同様に比較実験627〜659を行い、その結果を表28に示した。
【表28】
【0123】
上記の結果は草炭精製ミネラルAが0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、16質量%以上は食パンの弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、1質量%以上16質量%以内が弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質の向上に関係し、保存時間と弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質の向上は関係なかった。また、18質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、19質量%で軟便になったパネラーが2人、20質量%で翌日に下痢をしたパネラーが2人いた。
その他、焼成時間は濃度とともに少し遅延した。
【0124】
<比較実験 草炭精製ミネラルAとBの同量混合物 食パン>
また、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物でも同様に比較実験660〜692を行い、その結果を表29に示した。
【表29】
【0125】
上記の結果は草炭精製ミネラルAとBの同量混合物が0.000001質量%から保存効果が認められた。しかし、0.001質量%では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。1質量%以上から弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の向上が見られた。また、16質量%以上は食パンの弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、及び、食感の向上が見られなかった。つまり、1質量%以上16質量%以内が弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質の向上に関係し、保存時間と弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質の向上は関係なかった。また、18質量%で翌日に軟便になったパネラーが1人、19質量%で軟便になったパネラーが2人、20質量%で翌日に下痢をしたパネラーが2人いた。
その他、焼成時間は濃度とともに少し遅延した。
この結果はミネラルC群とほぼ同様の結果であった。
【0126】
その結果、A群(i)は0.001質量%では効果を見いだせなかったが、A群(ii)からA群(xi)はほぼ同様に0.001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、B群(i)は0.0001質量%では効果を見いだせなかったが、B群(ii)からB群(xi)とほぼ同様に0.0001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、C群(i)は0.000001質量%では効果を見いだせなかったが、C群(ii)からC群(xi)とほぼ同様に0.000001質量%以上で保存効果が見いだせた。
また、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物はC群(xi)とほぼ同様に0.000001質量%〜0.01質量%で保存効果が見いだせた。
つまり、ミネラルA群は0.001質量%以上、ミネラルB群は0.0001質量%以上、ミネラルC群、及び、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物が0.000001質量%、以上の場合保存効果が増した。
しかし、この濃度では弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感、とは無関係であった。
【0127】
今までの食品にミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、B、Dの結果、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物の弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感に関してはイットリウムの有無に関わらず、0.1質量から10質量%が概ねの適量の濃度であることが判明した。
そこで、各種、食品に対して保存実験を行った。
【0128】
<比較実験 ミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、Dの濃度によるご飯の保存時間>
詳しくは、ミネラルA群(i)、ミネラルA群(iii)、B群(iii)、C群(iii)、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルDを0.00000001質量%から順次、ご飯に入れてゆでた後に、気温32℃〜35℃、湿度65%〜70%に調整した部屋で放置し、保存時間(保存効果)の比較実験693〜725を行い、その結果を表30に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0129】
【表30】
【0130】
その結果、A群(i)は0.001質量%では効果を見いだせなかったが、A群(ii)からA群(xi)はほぼ同様に0.001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、B群(i)は0.0001質量%では効果を見いだせなかったが、B群(ii)からB群(xi)とほぼ同様に0.0001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、C群(i)は0.000001質量%では効果を見いだせなかったが、C群(ii)からC群(xi)とほぼ同様に0.000001質量%以上で保存効果が見いだせた。
つまり、A群は0.001質量%以上、B群は0.0001質量%以上、C群、草炭精製ミネラルAが0.000001質量%以上の場合明らかに保存効果が増した。
草炭精製ミネラルDは0.1質量%以上で保存効果が増した。これは、A群(i)とほぼ同じ結果であった。つまり、イットリウムの含有量は0.0001質量%以上でなければ抗菌効果がない。
しかし味覚面においてはA群、B群、C群、草炭精製ミネラルAともに11質量%以上になると、苦味やミネラル臭が残り、味が落ちるなどの点が好ましくないため、保存性の効果は高いものの、実質的に使いづらく適正なところは0.00001質量%から10質量%の範囲である。
【0131】
今までの食品にミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、B、Dの結果、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物の弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感に関してはイットリウムの有無に関わらず、0.1質量から10質量%が概ねの適量の濃度であることが判明した。
そこで、各種、食品に対して保存実験を行った。
【0132】
<比較実験 ミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物、Dの濃度によるパスタの保存時間>
パスタにミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物、草炭精製ミネラルDを入れて保存実験を施行した。
詳しくは、ミネラルC群(i)、ミネラルA群(iii)、B群(iii)、C群(iii)、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物、草炭精製ミネラルDを0.00000001質量%から順次混入したパスタを作成した。
もう一方は通常の手順でコントロールの少し固めのパスタを作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)の比較実験726〜758を行い、その結果を表31に示した。
軟らかめのパスタとコントロールでは約8時間の差が生じた。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0133】
【表31】
【0134】
パスタにミネラル各種を入れて保存実験を施行した結果、ミネラルA群(iii)、B群(iii)、C群(iii)、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物には保存効果が認められたが、ミネラルC群(i)、草炭精製ミネラルDでは0.1質量%まではほとんど認められなかった。
このことはイットリウムが保存効果には必要であることが考えられる。
【0135】
せんべいにミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルDを混入して保存実験をおこなった。
<比較実験 ミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA及びDの濃度によるせんべいの保存時間>
詳しくは、調味料として醤油にミネラルC群(i)、ミネラルA群(iii)、B群(iii)、C群(iii)、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルDを0.00000001質量%から順次いれて、煎餅に塗布し250℃で焼成した。
保存実験に付き条件をきつくし、気温35℃〜38℃、湿度90%〜95%に調整した部屋で放置し、保存時間(保存効果)の比較実験759〜791を行い、その結果を表32に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0136】
【表32】
【0137】
その結果、A群(i)は0.001質量%では効果を見いだせなかったが、A群(ii)からA群(xi)はほぼ同様に0.001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、B群(i)は0.0001質量%では効果を見いだせなかったが、B群(ii)からB群(xi)とほぼ同様に0.0001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、C群(i)は0.000001質量%では効果を見いだせなかったが、C群(ii)からC群(xi)とほぼ同様に0.000001質量%以上で保存効果が見いだせた。
つまり、A群は0.001質量%以上、B群は0.0001質量%以上、C群、草炭精製ミネラルAが0.000001質量%以上の場合明らかに保存効果が増した。
草炭精製ミネラルDはA群(i)とほぼ同じ結果であった。つまり、イットリウムの含有量は0.0001質量%以上でなければ抗菌効果がない。
しかし味覚面においてはA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルDともに11質量%以上になると、苦味やミネラル臭が残り、味が落ちるなどの点が好ましくないため、保存性の効果は高いものの、実質的に使いづらく適正なところは0.00001質量%から10質量%の範囲である。
【0138】
今までの食品にミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、B、Dの結果、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物の弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感に関しては0.1質量から10質量%が概ねの適量の濃度であることが判明した。
そこで、各種、食品に対して保存実験を行った。
【0139】
竹輪にミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルAとDの同量混合物、草炭精製ミネラルDを入れて保存実験をおこなった。
<比較実験 ミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルAとDの同量混合物、及び草炭精製ミネラルDの濃度による竹輪の保存時間>
詳しくは、ミネラルC群(i)、ミネラルA群(iii)、ミネラルB群(iii)、ミネラルC群(iii)、草炭精製ミネラルAとDの同量混合物、草炭精製ミネラルDを0.00000001質量%から順次混入した竹輪を作成した。
もう一方は通常の手順でおこなうコントロールの竹輪を作成し、ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度65%〜70%)で放置し、保存時間(保存効果)の比較実験792〜824を行い、その結果を表33に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0140】
【表33】
【0141】
竹輪にミネラルA群(iii)、B群(iii)、C群(iii)、草炭精製ミネラルAとDの同量混合物には保存効果が認められたが、ミネラルC群(i)と草炭精製ミネラルDでは0.1質量%まではほとんど認められなかった。
このことはイットリウムが保存効果には必要ということが考えられる。
【0142】
調味料として食塩にミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルAを混入して、焼き魚の保存実験をおこなった。
<比較実験 ミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルAとDの同量混合物、及び草炭精製ミネラルDの濃度による焼き魚の保存時間>
詳しくは、ミネラルA群(i)、ミネラルA群(iii)、B群(iii)、C群(iii)、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルAとDの同量混合物、草炭精製ミネラルDを0.00000001質量%から順次、魚に振りかけて焼いた。
ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度65%〜70%)で放置し、保存時間(保存効果)の比較実験825〜857を行い、その結果を表34に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0143】
【表34】
【0144】
その結果、A群(i)は0.001質量%では効果を見いだせなかったが、A群(ii)からA群(xi)はほぼ同様に0.001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、B群(i)は0.0001質量%では効果を見いだせなかったが、B群(ii)からB群(xi)とほぼ同様に0.0001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、C群(i)は0.000001質量%では効果を見いだせなかったが、C群(ii)からC群(xi)とほぼ同様に0.000001質量%以上で保存効果が見いだせた。
つまり、A群は0.001質量%以上、B群は0.0001質量%以上、C群、草炭精製ミネラルAが0.000001質量%以上の場合明らかに保存効果が増した。
草炭精製ミネラルDは0.1質量%以上で保存効果が増した。これは、A群(i)とほぼ同じ結果であった。つまり、イットリウムの含有量は0.0001質量%以上でなければ抗菌効果がない。
しかし味覚面においてはA群、B群、C群、草炭精製ミネラルAともに11質量%以上になると、苦味やミネラル臭が残り、味が落ちるなどの点が好ましくないため、保存性の効果は高いものの、実質的に使いづらく適正なところは0.00001質量%から10質量%の範囲である。
【0145】
調味料としてコショウにミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルD、を混入して、卵焼きの保存実験をおこなった。
<比較実験 ミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物、及び草炭精製ミネラルDの濃度による卵焼きの保存時間>
詳しくは、ミネラルC群(i)、ミネラルA群(iii)、B群(iii)、C群(iii)、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物、草炭精製ミネラルDを0.00000001質量%から順次、卵焼きに振りかけた。
ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)の比較実験858〜890を行い、その結果を表35に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0146】
【表35】
【0147】
その結果、A群(i)は0.001質量%では効果を見いだせなかったが、A群(ii)からA群(xi)はほぼ同様に0.001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、B群(i)は0.0001質量%では効果を見いだせなかったが、B群(ii)からB群(xi)とほぼ同様に0.0001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、C群(i)は0.000001質量%では効果を見いだせなかったが、C群(ii)からC群(xi)とほぼ同様に0.000001質量%以上で保存効果が見いだせた。
つまり、A群は0.001質量%以上、B群は0.0001質量%以上、C群、草炭精製ミネラルAが0.000001質量%以上の場合保存効果が増した。
草炭精製ミネラルDは1質量%以上で少し保存効果を増したものの、殆ど保存効果がなかった。これは、A群(i)とほぼ同じ結果であった。つまり、イットリウムの含有量は0.0001質量%以上でなければ抗菌効果が少ない。
しかし味覚面においてはA群、B群、C群、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルB、草炭精製ミネラルDともに11質量%以上になると、苦味やミネラル臭が残り、味が落ちるなどの点が好ましくないため、保存性の効果は高いものの、実質的に使いづらく適正なところは0.00001質量%から10質量%の範囲である。
また、振りかける場合は効率が悪いことも分かった。
【0148】
生肉にミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物、草炭精製ミネラルDを噴霧して保存実験をおこなった。
<比較実験 ミネラルA群、B群、C群、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物、及び草炭精製ミネラルDの濃度による生肉の保存時間>
詳しくは、ミネラルB群(i)、ミネラルA群(iii)、B群(iii)、C群(iii)、草炭精製ミネラルAとBの同量混合物、草炭精製ミネラルDを0.00000001質量%から順次、水に溶かし生肉に噴霧した。ともに室内(気温30℃〜32℃、湿度60%〜65%)で放置し、保存時間(保存効果)の比較実験891〜923を行い、その結果を表36に示した。
保存時間は、30分未満は切り捨て、30分以上は切り上げとする。
【0149】
【表36】
【0150】
その結果、A群(i)は0.001質量%では効果を見いだせなかったが、A群(ii)からA群(xi)はほぼ同様に0.001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、B群(i)は0.0001質量%では効果を見いだせなかったが、B群(ii)からB群(xi)とほぼ同様に0.0001質量%以上で保存効果が見いだせた。
同様に、C群(i)は0.000001質量%では効果を見いだせなかったが、C群(ii)からC群(xi)とほぼ同様に0.000001質量%以上で保存効果が見いだせた。
つまり、A群は0.001質量%以上、B群は0.0001質量%以上、C群が0.000001質量%以上の場合明らかに保存効果が増した。
草炭精製ミネラルAとBの同量混合物は0.000001質量%以上で保存効果が見いだせた。しかし、草炭精製ミネラルDは殆ど保存効果を見いだせなかった。
しかし味覚面においてはA群、B群、C群ともに11質量%以上になると、苦味やミネラル臭が残り、味が落ちるなどの点が好ましくないため、保存性の効果は高いものの、実質的に使いづらく適正なところは0.00001質量%から10質量%の範囲である。
【0151】
また、イチゴジャムにミネラルA群、B群、C群、0.5質量%混入したものは約3年2ヶ月を過ぎても大丈夫であった。
草炭精製ミネラルAとBの同量混合物、及び草炭精製ミネラルDの0.5質量%混入したものは3年1ヶ月を過ぎても大丈夫であった。
同様に健康食品の錠剤にミネラルA群、B群、C群、0.5質量%混入したものは約3年1ヶ月過ぎても大丈夫であった。
草炭精製ミネラルAとBの同量混合物、及び草炭精製ミネラルDの0.5質量%混入したものは3年を過ぎても大丈夫であった。
また、紅茶、緑茶、ウーロン茶、牛乳等の各種飲料や、うすくち醤油は0.5質量%混入したものは味がまろやかになった。味覚の面での比較実験では0.4質量%から0.8質量%が美味しさを引き出すメルクマールであった。
【0152】
<比較実験 スポンジケーキにはミネラルC群(iii)の何質量%の時にもっとも美味しいか>
そこで、スポンジケーキ(15cm丸形)におけるミネラルC群(iii)の何質量%の時にもっとも美味しいかを比較実験924〜964として行った。その結果を表37に示した。
【表37】
【0153】
0.4質量%から0.5質量%の時が最も弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質、食感など、美味しいことがわかった。
つまり、ケーキ類で最も美味しさを強調するには0.4から0.5質量%が好ましいことが示唆された。
焼成時間に大差は見られなかった。
【0154】
次に生存寿命の動物実験を行った。
<比較実験 ニュージランドブラックマウスの生存寿命>
比較的寿命の短いニュージランドブラックマウスというシェーグレン症候群という唾液腺の自己免疫疾患を発症するマウスをコントロールを含めて37匹を用いて、常温、常室温で飼育した。
ニュージランドブラックマウスのコントロールの餌はミネラルを除いた餌を与えた。その寿命は657日であった。その餌にミネラルA群(iii)、ミネラルB群(iii)、ミネラルC群(iii)、を0.0000001質量%〜5質量%を添加した餌を作成し、飼育の比較実験965〜976結果を表38に示した。
【0155】
【表38】
【0156】
その結果、毎日の食事では1質量%の時が最も効果を発揮する。
最も良い結果は1質量%のミネラルを摂取するのが健康に良い様に考えられる。
ニュージランドブラックマウスにおいては最高で1ヶ月以上長生きすることは珍しいことであり、メカニズムの解明が望まれる。
また、ミネラルC群、ミネラルB群、ミネラルA群の順に生体には有効に働くと考えられる。
【0157】
次に体調の改善の比較実験を行った。
<比較実験 健康食品としての錠剤>
パネラーは糖尿病、間接リュウマチ、肩こり、腰痛、膝関節痛、偏頭痛、目のかすみ、頭のもやもや感、等を有する男女40歳代50人、50歳代50人、60歳代50人、70歳代50人の合計200人で各々1週間服用し、次の比較実験には1週間を開け、再度、服用してもらった。
例外として、腫瘍マーカーが減少したと訴える者1人表れた。その他、リュウマチ因子の減少と指のこわばりが減少したと訴える者9人、糖尿病が軽減したしたと訴える者21人は1週間を空けるのを拒否し、1週間を開けずに次々と連続服用した。
健康食品としての錠剤500mg中449mgを糖にし、50mgを滑沢剤として三菱化学フーズのリョートーシュガーエステルB-370Fを使用し、ミネラルA群(iii)の1mgを混入した1mg/500mgの錠剤を作成した。1mg以上の濃度錠剤の作成にあたっては、1mgずつ濃度を高め、最終的に10mg/500mgまで作成し、次からは20mg/500mg、30mg/500mg、40mg/500mg、50mg/500mgの錠剤を制作した。
同様にミネラルB群(iii)、ミネラルC群(iii)、草炭精製ミネラルA、草炭精製ミネラルAとDの同量混合物を含有する錠剤を同様に作製した。
1人が良い+1、悪い−1、分らないは±0として、男100人、女100人を用い比較実験977〜1027を行い、1週間後の結果を表39に示した。
例えば、12mgの場合は10mg/500mg、と2mg/500mg、の2錠を飲む。17mgの場合は10mg/500mg、と7mg/500mg、の2錠を飲む。25mgの場合は20mg/500mg、5mg/500mg、を2錠飲む。
【0158】
【表39】
【0159】
以上の結果、ミネラルA群は1日の摂取量33mg、ミネラルB群は17mg、ミネラルC群は11mg、草炭精製ミネラルAは12mg、草炭精製ミネラルAとDの等量混合物12mgで100人が、体調が良くなったと訴えた。
特に、ミネラルC群では20mgで肩こりがとれた、30mgで精力が増したと訴える者、ミネラルC群(iii)の50mg摂取においては、肩こりがとれたと訴える者23人、腫瘍マーカーが減少したと訴える者8人、リュウマチ因子の減少と指のこわばりが減少したと訴える者18人、生理不順が改善したと訴える者8人、精力回復したと訴える者16人、糖尿病が軽減したしたと訴える者29人、髪の毛が伸びるのがはやくなったと訴える者30人、膝の痛みが軽減したと訴える者12人、目がはっきりしたと訴える者6人。目が疲れにくいと訴える者10人、頭がすっきりしたと訴える者25人であった。
【0160】
また、草炭精製ミネラルAの50mg摂取においては、肩こりがとれたと訴える者25人、腫瘍マーカーが減少したと訴える者8人、リュウマチ因子の減少と指のこわばりが減少したと訴える者18人は続けて服用しており変わらず18人であった。
糖尿病が軽減したしたと訴える者が2人増し31人、髪の毛が伸びるのがはやくなったと訴える者32人、膝の痛みが軽減したと訴える者15人、目がはっきりしたと訴える者12人。目が疲れにくいと訴える者18人、頭がすっきりしたと訴える者25人であった。
【0161】
草炭精製ミネラルAとBの等量混合物の50mg摂取においては、肩こりがとれたと訴える者30人、腫瘍マーカーが減少したと訴える者8人、リュウマチ因子の減少と指のこわばりが減少したと訴える者18人、はそのまま変わらず、糖尿病が軽減したしたと訴える者が38人、髪の毛が伸びるのがはやくなったと訴える者40人、膝の痛みが軽減したと訴える者16人、目がはっきりしたと訴える者15人。目が疲れにくいと訴える者20人、頭がすっきりしたと訴える者26人、が自己申告してくれた。(重複回答)
【0162】
また、比較実験535の0.1質量%以上になるとニュージンランドブラックマウスの寿命が短くなりだす理由は基礎新陳代謝が上がり過ぎる事が考えられる。
人間とニュージンランドブラックマウスとでは体重が違い過ぎるので一概に言えないが、ミネラルC群(iii)では人間においては1日11mgから新陳代謝が上がることが考えられる。
このように、ミネラルを補給することで、体調の改善が認められた。
このように、本実施形態によれば、保存時間、弾力性、保形性、粘性、歯切れ性、歯ごたえ性、味質向上、食感向上の食品適性に優れた食品を提供し、現代人のミネラル不足を補うためイットリウム含み、少なくとも硫黄、鉄、マグネシウム、及び、カルシウム、その他ミネラル成分から構成されることを特徴とする保存料を提供できた。また、この保存料を用いた安全性の高い食物を提供することが出来た。