特許第6161412号(P6161412)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6161412
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】店舗状況ビジュアル統合管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20170703BHJP
   G06Q 10/10 20120101ALI20170703BHJP
【FI】
   G06Q10/06
   G06Q10/10 342
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-119583(P2013-119583)
(22)【出願日】2013年6月6日
(65)【公開番号】特開2014-238633(P2014-238633A)
(43)【公開日】2014年12月18日
【審査請求日】2016年5月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】513143238
【氏名又は名称】株式会社ライブカンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100118315
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 博道
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 潤一
(72)【発明者】
【氏名】西野 亮太
【審査官】 宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−342541(JP,A)
【文献】 特開2003−316876(JP,A)
【文献】 特開2012−099073(JP,A)
【文献】 Sweet勤怠フロー,[online],P&Wソリューションズ株式会社,2009年,[平成29年2月28日検索],URL,http://www.pw-s.com/pdf/WorkingManagementFlow.pdf
【文献】 早坂 清志,拍手喝采!エクセルの美技 シフト管理表2,アスキー ドットPC,株式会社アスキー,2006年 6月 1日,Vol.9 No.6,pp.106-109
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバは、少なくとも、
通信ネットワークを介して複数の店舗に設置される店舗処理装置から一定期間ごとに送信される期間送信データと、営業日毎に送信される日々送信データとを受信可能に形成され、期間送信データとしては少なくとも一定期間にわたって予め定めた個々のスタッフに対応した勤務シフトデータを有し、日々送信データとしては少なくとも個々のスタッフの出退勤データを有し、
前記勤務シフトデータは、スタッフと、日にちに対応した表形式に形成され、出勤するスタッフと日にちに対応する箇所に、出勤予定が表示されるように形成され、
前記サーバでは、
勤務シフトデータに記載された日にちに至った場合、対応するスタッフおよび日にちの勤務シフトデータの出退予定の表示部を、出退勤データを用い、正規時間出勤の表示、未出勤の表示、遅刻の表示、早退の表示、欠勤の表示とに変更表示した出退勤シフトデータに変更可能にするためのデータ処理部を有し、
このデータ処理後の出退勤シフトデータを店舗処理装置に表示可能に形成すると共に、
前記勤務シフトデータ及び出退勤データは共に、記号で表示されるように形成したことを特徴とする店舗状況ビジュアル統合管理システム。
【請求項2】
期間送信データとしては少なくとも予め定めた個々のスタッフの売上げ予定値を有し、日々送信データとしては少なくとも個々のスタッフの営業日の売上げ実績値を有し、
前記サーバでは、
個々のスタッフの売上げ実績値の累計をデータ処理部において演算し、売上げ予定値をとの比較において、日々送信データの送信時における達成率をデータ処理部で演算するとともに、
このデータ処理後の売上げ関係数値において、少なくとも達成率を店舗処理装置に表示可能にしたことを特徴とする請求項1記載の店舗状況ビジュアル統合管理システム。
【請求項3】
店舗処理装置は、少なくとも、
通信ネットワークを介してサーバに一定期間ごとに送信される期間送信データと、営業日毎に送信される日々送信データとを送信可能に形成され、期間送信データとしては少なくとも一定期間にわたって予め定めた個々のスタッフに対応した勤務シフトデータを有し、日々送信データとしては少なくとも個々のスタッフの出退勤データを有し、
前記勤務シフトデータは、スタッフと、日にちに対応した表形式に形成され、出勤するスタッフと日にちに対応する箇所に、出勤予定が表示されるように形成され、
前記店舗処理装置では、
勤務シフトデータに記載された日にちに至った場合、対応するスタッフおよび日にちの勤務シフトデータの出退予定の表示部を、出退勤データを用い、正規時間出勤の表示、未出勤の表示、遅刻の表示、早退の表示、欠勤の表示とに変更表示した出退勤シフトデータに変更するためのサーバのデータ処理部からのデータを受信し、
このデータ処理後の出退勤シフトデータを店舗処理装置に表示可能に形成すると共に、
前記勤務シフトデータ及び出退勤データは共に、記号で表示されるように形成したことを特徴とする店舗状況ビジュアル統合管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全店舗における個々のスタッフの一定期間の出退勤の予定データである勤務シフトデータおよび実際の全店舗の個々のスタッフの出退勤情報である出退勤データを通信ネットワークを介してリアルタイムに確認可能にする管理システムに関し、特に、勤務シフトデータに対応日の出退勤データを書き換え表示することによって、過去、現在における出退勤データと、将来にわたっての勤務シフトデータとが一体となった出退勤シフトデータのリアルタイムな表示及び管理を可能とした店舗状況ビジュアル統合管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
各店舗における個々のスタッフの翌月または翌週など一定期間における出退勤のスケジュール管理は、翌月分などの一定期間の勤務シフトデータを、表の行方向に月の初日から末日の日、あるいは週の初日から末日の日、までの日にちおよび曜日(当月のカレンダー・暦)を入力し、表の列方向には個々のスタッフの氏名が入力された各店舗毎の勤務シフト表60として作成され、個々のスタッフがそれぞれ1か月分あるいは1週間分の勤務予定を勤務シフト表60に、パソコンで「早」、「遅」、「中番」、「休み」等のように記入し、スタッフ全員の記入終了後、各店舗責任者が本部人事担当へ郵送、ファックスまたは電子メールとして送付される等により行われていた。
また、各店舗の個々のスタッフの日々の遅刻、欠勤、残業などの出退勤の管理は、パソコンまたは携帯電話等の電子メールによって、日報または週報により行われていた。
更に、全店舗の売上げおよび個々のスタッフ毎の売上げの管理は、売上数量、売上実績値がレジスターに記録保存され、店舗の責任者は、このレジスターの記録を基に各店舗の売り上げのほかに、個々のスタッフ毎の売り上げを本部に送信し、本部においては、各店舗から送付された各データをいわゆる人間系による手作業でチェックし、本部システムのサーバへは、本部スタッフが全店舗の個人および各店舗の売上データを入力し、全店舗の売上および全店舗の個々のスタッフ毎の売上げ実績値として整理されていた。また、個々のスタッフ毎の売上げ予定値を本部システムのサーバに入力してあれば、個々のスタッフ毎の予算達成率の計算を行うことも可能であった。
従来、本部においては、各店舗が保有する店舗のデータをリアルタイムに入手できない上記のような事情により、各店舗における個々のスタッフの遅刻、欠勤、残業などの出退勤データをリアルタイムに把握できないとともに、各店舗の売上げ、および個々のスタッフの売上げ予定値と売上げ実績値との乖離についてもリアルタイムに把握することができなかった。
従来は、コンピュータにより、勤務シフトスケジュール表が作成されるとともに、人件費概算額も同時に把握できる勤務シフト作成支援方式が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−66151号公報 (図4図5
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献1では、従業員の勤怠情報と人件費概算をシフトスケジュール表として容易に作成または修正することを可能とするものである。
しかしながら、特許文献1に開示されたシフトスケジュール表では、本部において各店舗の個々のスタッフの翌月または翌週など一定期間の勤怠の予定であるシフトスケジュール表と、翌月または翌週の当日各店舗から送信される勤務データとが照合されることとなっているので、勤怠情報が正常であるかまたは異常であるかをビジュアル的に一瞬に発見し、判別するようなことはできないものであった。
そこで、本発明のうち請求項1記載の発明は、サーバにおいて、出退勤の予定データである勤務シフトデータに対応日の出退勤データを書き換え表示することによって、過去、現在における出退勤データと、将来にわたっての勤務シフトデータとが一体となった出退勤シフトデータとを、本部スタッフおよび各店舗のスタッフが通信ネットワークを介して、リアルタイムな表示としてとらえることができるようにしたものである。
また、請求項2記載の発明は、サーバーが、あらかじめ定めた個々のスタッフの売り上げ予定値を有し、個々のスタッフ毎の実績値に対する達成率を演算し、本部スタッフおよび各店舗のスタッフが通信ネットワークを介して、リアルタイムな表示としてとらえることができるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
各請求項に記載された発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、本発明の特徴点を図面にしめした発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、サーバ(1)は、少なくとも、通信ネットワーク(40、50)を介して複数の店舗(2)に設置される店舗処理装置(20)から一定期間ごとに送信される期間送信データと、営業日毎に送信される日々送信データとを受信可能に形成され、期間送信データとしては少なくとも一定期間にわたって予め定めた個々のスタッフに対応した勤務シフトデータ(60A)を有し、日々送信データとしては少なくとも個々のスタッフの出退勤データを有し、勤務シフトデータ(60A)は、スタッフと、日にちに対応した表形式に形成され、出勤するスタッフと日にちに対応する箇所(61)に、出勤予定が表示されるように形成され、サーバ(1)では、勤務シフトデータ(60A)に記載された日にちに至った場合、対応するスタッフおよび日にちの勤務シフトデータ(60A)の出退予定の表示部を、出退勤データを用い、正規出勤の表示、未出勤の表示、遅刻の表示、早退の表示、欠勤の表示とに変更表示した出退勤シフトデータ(60B)に変更可能にするためのデータ処理部(10)を有し、このデータ処理後の出退勤シフトデータ(60B)を店舗処理装置(20)に表示可能に形成すると共に、前記勤務シフトデータ(60A)及び出退勤データ(60B)は共に、記号で表示されるように形成したことを特徴とする。
ここで、勤務シフトデータ(60A)は、表の行方向に月の初日から末日の日、あるいは週の初日から末日の日、までの日にちおよび曜日(当月のカレンダー・暦)を入力し、表の列方向にはスタッフの氏名が入力された各店舗の勤務シフト表60に相当するデータである。
出退勤データは、当日の個々のスタッフの勤務状態を示したデータであり、正規出勤の表示、未出勤の表示、遅刻の表示、早退の表示、欠勤の表示とが表示可能となっている。
出退勤シフトデータ(60B)は、出退勤の予定データである勤務シフトデータ(60A)に対応日の出退勤データを書き換え表示することによって、過去、現在における出退勤データと、将来にわたっての勤務シフトデータとが一体となったものである。
一定の期間は、月、週その他の期間であり、シフトデータの作成単位を意味する。
(作用)
請求項1記載の発明によれば、サーバ(1)において、出退勤の予定データである勤務シフトデータ(60A)に対応日の出退勤データを書き換え表示することによって、過去、現在における出退勤データと、将来にわたっての勤務シフトデータとが一体となった出退勤シフトデータとを、本部スタッフおよび各店舗のスタッフが通信ネットワークを介して、リアルタイムな表示としてとらえることができる。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、期間送信データとしては少なくとも予め定めた個々のスタッフの売上げ予定値を有し、日々送信データとしては少なくとも個々のスタッフの営業日の売上げ実績値を有し、サーバ(1)では、個々のスタッフの売上げ実績値の累計をデータ処理部(10)において演算し、売上げ予想値をとの比較において、日々送信データの送信時における達成率をデータ処理部(10)で演算するとともに、このデータ処理後の売上げ関係数値において、少なくとも達成率を店舗処理装置に表示可能にしたことを特徴とする。
(作用)
請求項2記載の発明によれば、毎日の売上げの程度を本部スタッフおよび各店舗のスタッフが通信ネットワークを介して、リアルタイムな表示としてとらえることができる。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、店舗処理装置(20)は、少なくとも、通信ネットワーク(40)を介してサーバ(1)に一定期間ごとに送信される期間送信データと、営業日毎に送信される日々送信データとを送信可能に形成され、期間送信データとしては少なくとも一定期間にわたって予め定めた個々のスタッフに対応した勤務シフトデータ(60A)を有し、日々送信データとしては少なくとも個々のスタッフの出退勤データを有し、前記勤務シフトデータ(60A)は、スタッフと、日にちに対応した表形式に形成され、出勤するスタッフと日にちに対応する箇所に、出勤予定が表示されるように形成され、前記店舗処理装置(20)では、勤務シフトデータ(60A)に記載された日にちに至った場合、対応するスタッフおよび日にちの勤務シフトデータ(60A)の出退予定の表示部を、出退勤データ(60B)を用い、正規時間出勤の表示、未出勤の表示、遅刻の表示、早退の表示、欠勤の表示とに変更表示した出退勤シフトデータ(60)に変更するためのサーバのデータ処理部(10)からのデータを受信し、このデータ処理後の出退勤シフトデータ(60)を店舗処理装置(20)に表示可能に形成すると共に、前記勤務シフトデータ(60A)及び出退勤データ(60B)は共に、記号で表示されるように形成したことを特徴とする。
(作用)
請求項3記載の発明によれば、サーバ(1)において、出退勤の予定データである勤務シフトデータ(60A)に対応日の出退勤データを書き換えることによって、過去、現在における出退勤データと、将来にわたっての勤務シフトデータとが一体となった出退勤シフトデータとを店舗処理装置(20)で表示できるので、本部スタッフおよび各店舗のスタッフが通信ネットワークを介して、リアルタイムな表示としてとらえることができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、以上のように構成されることから、本発明のうち請求項1記載の発明は、サーバにおいて、出退勤の予定データである勤務シフトデータに対応日の出退勤データを書き換え表示することによって、過去、現在における出退勤データと、将来にわたっての勤務シフトデータとが一体となった出退勤シフトデータとを、本部スタッフおよび各店舗のスタッフが通信ネットワークを介して、リアルタイムな表示としてとらえることができる。
また、請求項2記載の発明は、サーバーが、あらかじめ定めた個々のスタッフの売り上げ予定値を有し、個々のスタッフ毎の実績値に対する達成率を演算し、本部スタッフおよび各店舗のスタッフが通信ネットワークを介して、リアルタイムな表示としてとらえることができるようにした。
更に、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明を店舗処理装置側からみたものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態であって、全体構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態であって、本部サーバの構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態であって、店舗処理装置の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施形態であって、スタッフ勤怠基準データテーブルを説明する図である。
図5】本発明の実施形態であって、スタッフ勤怠基準データテーブルの一部が勤務シフトデータに変更表示されることを示す、8時の状態を説明するための図である。
図6】本発明の実施形態であって、スタッフ勤怠基準データテーブルの一部が勤務シフトデータに変更表示されることを示す、10時半の状態を説明するための図である。
図7】本発明の実施形態であって、スタッフ勤怠基準データテーブルの一部が勤務シフトデータに変更表示されることを示す、12時の状態を説明するための図である。
図8】本発明の実施形態であって、スタッフ勤怠基準データテーブルの一部が勤務シフトデータに変更表示されることを示す、12時半の状態を説明するための図である。
図9】本発明の実施形態であって、スタッフ勤怠基準データテーブルの一部が勤務シフトデータに変更表示されることを示す、14時の状態を説明するための図である。
図10】本発明の実施形態であって、スタッフ勤怠基準データテーブルの一部が勤務シフトデータに変更表示されることを示す、20時の状態を説明するための図である。
図11】本発明の実施形態であって、店舗売上実績の表示画面を説明するための図面である。
図12】本発明の実施形態であって、店舗スタッフの売上げ表示及び勤怠状況を示すための表示画面を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施の形態)
本発明を利用した実施の形態を図1図12に基づき説明する。
まず、図1は本実施の形態における店舗状況ビジュアル統合管理システムの全体構成を示すブロック図である。図中A-Shop〜H-Shopはそれぞれ各店舗2を示し、各店舗2には、それぞれ店舗処理装置20が設置されている。各店舗処理装置20と本部サーバ(以下、サーバという)1とは、通信ネットワーク40としてのインターネットまたはネットワーク等を介して、接続されている。
図1及び図3に示すように、サーバ1は、店舗処理装置20から通信ネットワーク40を介してデータが送信される。サーバ1は、期間送信データとしての一定期間にわたる個々のスタッフに対応した勤務シフトデータ60A、個々のスタッフの売上げ予定値等を受信し、日々送信データとしての個々のスタッフの出退勤データ、個々のスタッフの売上げ実績値等を受信する。
前記勤務シフトデータ60Aは、スタッフと、日にちに対応した表形式に形成され、出勤するスタッフと日にちに対応するシフト記載箇所61に、出勤予定が表示されるように形成されている。
【0009】
また、出退勤データは、個々のスタッフが、何時に勤務を開始し、何時に勤務を終了したのかということのデータである。
なお、店舗処理装置20として各店舗にあるパソコンを想定することもできるが、店舗に備えられている、あるいは個々のスタッフが所有しているタブレット端末、モバイルパソコン、ストフォン等の各種情報機器を想定することもできる。
サーバ1は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、HDD (Hard Disk Drive)13、時計・カレンダー部14、ネットワークコントル部15、および周辺インタフェース(I/F)を備えている。
CPU10は、期間送信データとして各店舗2から送信される勤務シフトデータ60Aあるいは個々のスタッフの売上げ予定値および日々送信データとしての出退勤データあるいは個々のスタッフの売上げ実績値が送信されるのを常時待機している。
サーバ1は、店舗処理装置20から通信ネットワーク40、50を介して送信される日々送信データとしての個々のスタッフの出退勤データを受信し、前記勤務シフトデータ60Aの対応するスタッフおよび日にちの勤務シフトデータ60Aの出退予定の対応する箇所61を、正規時間出勤の表示、未出勤の表示、遅刻の表示、早退の表示、欠勤の表示、休日出勤の表示及び残業の表示に変更表示した出退勤シフトデータ60Bに変更可能にするためのデータ処理部(CPU)10を有し、このデータ処理後の出退勤シフトデータ60Bを店舗処理装置20に表示可能に形成する。
サーバ1は、期間送信データとして、少なくとも予め定めた個々のスタッフの売上げ予定値を有し、日々送信データとしては少なくとも個々のスタッフの営業日の売上げ実績値を有する。具体的には、後述する個々のスタッフの売上げ実績値の累計をCPU10が演算し、日々送信データの送信時における達成率をCPU10で演算し、少なくとも売上げ達成率を店舗処理装置20に表示させる。
【0010】
店舗処理装置20の構成および機能を図3に基づき説明する。
図3に示すように、店舗処理装置20は、クライアントとしてインターネットまたはネットワーク等の通信ネットワーク40を介してサーバ1に接続され、各店舗2毎に設置されている。
店舗処理装置20は、文字および数字が入力可能な処理装置であり、パソコン、タブレット端末、タブレットパソコン(モバイルコンピュータ)が相当する。
店舗処理装置20の機能としては、表示画面60およびインターネットなどに接続する通信ネットワーク機能を備えるととともに、ファイルの閲覧、データ入力、 ウェブの閲覧、電子メールの送受信などの機能が備わっているものが好ましい。
図3に示すように、カードデータ読取り手段としてのICカードリーダ21は、接触型カードまたは非接触型カード、もしくは接触・非接触兼用型のカードに対応したものとなっている。具体的には、各店舗(shop)2では、正社員、アルバイト、契約社員または派遣社員などから構成されるスタッフ全員にカード22、例えば磁気カードまたはICチップを内蔵するICカードを配布し、それらのカード22には氏名およびスタッフコードが記録されている。そして、非接触型カードリーダの場合は、ICカード22をかざして記録されたデータが読み取られ、接触型ICカードリーダの場合は、ICカード22をカードリーダ21にタッチすることによりカードに記録されたデータが読み取られる。
【0011】
なお、図示しないが、カードリーダ21は、店舗処理装置20の周辺機器としてカードリーダ21を外部に設置し、USBインタフェース等を介して店舗処理装置20であるタブレット端末またはパソコンにカードデータが読取られるようにしてもよい。
店舗処理装置20であるタブレト端末20またはパソコン20には、時計機能(図示しない)が内蔵されている。
店舗処理装置20には、通信モジュールとしての通信機能(図示しない)が内蔵され、通信ネットワーク40に接続される。
店舗処理装置20は、いわゆるクライアント端末としての最小限の機能であるデータ入力機能、表示装置60、出退勤データを読取るインタフェースおよびネットワーク機能を備え、店舗処理装置20から通信ネットワークを介して送信される後述する店舗データの処理およびデータの記録をサーバ1が行っている。
なお、店舗処理装置20は、各店舗に設置されるキャッシュレジスタ(図示しない、以下同様)と連動させて、キャッシュレジスタは操作するスタッフIDを読み込み、リアルタイムにスタッフID、売上品目コード、および金額データを店舗内LANにより店舗処理装置20へ自動送信し、店舗処理装置20がスタッフ毎の売上データを集計処理するように形成してもよい。もちろん、スタッフID、売上品目コード、および金額データをサーバ1に送信し、サーバ1でスタッフ毎の売上データを集計処理するように形成することもできる。
図4は勤務シフトデータの一例である。
この勤務シフトデータ60Aは、スタッフと、日にちに対応した表形式に形成され、出勤するスタッフと日にちに対応するシフト記載箇所61に、出勤予定が表示されるように形成されている。
図4に示すように、勤務シフトデータ60Aは、たとえば、翌月分または翌週分などの一定期間の各店舗のスタッフの勤務シフトのデータであり、各スタッフの欄と、日にちの欄から構成され、出勤するスタッフと日にちに対応する箇所に、出勤予定が表示される表形式のデータである。
この図4に示した実施例によると、出勤予定として、
早番(E): 9:30〜18:30
遅番(L):12:30〜21:30
中番(M):11:00〜20:00
休日:無印
として示した。ここでは、勤務時間が把握できるように記載されていれば、記号でなく色等で表示することもできるし、色と記号とで表示することもできる。
また、雇用形態欄65fは、雇用形態である、
S:社員
K:契約社員
A:アルバイト
H:派遣社員
を略語で記載したものである。
【0012】
なおここで、勤務シフトデータ60Aへの書き込みは、各スタッフの欄と日にちの欄との交点にカーソルを位置させてクリックすると、出勤予定の一覧がプルダウンメニューとして表記され、このプルダウンメニューとしての出勤予定の該当部分をクリックすることによって、個々のスタッフと出勤日と出勤予定とが記載されることとなっている。
また、新人が入った来たとき、あるいはアルバイトから契約社員等に変更になったような場合、サーバ1で変更させることもできるが、勤務シフトデータ60Aを開け、特定のスタッフら対応した雇用形態欄65fにカーソルを位置させてクリックすると、雇用形態の一覧がプルダウンメニューとして表記され、このプルダウンメニューとしての雇用形態の該当部分をクリックすることによって、個々のスタッフの雇用形態が記載あるいは変更されることとなっている。
【0013】
また、この図4では、1日から31日までの勤務シフトデータ60Aが示されている。従ってこの状態では、勤務が開始していない、すなわち前月の状態となっている。
図5は、6日までの勤務が終了し、7日の勤務が開始する前の午前8時の段階となっている。ここでは、日々送信データとしての出退勤データの入力に伴って、6日までの表記が、勤務シフトデータ60Aから、勤怠情報に変更されている。
図6は、7日の午前10時半を示している。
早番のS.Kita氏は、店舗端末装置20のカードリーダー21によって、9時10分の出勤が確認されている。従って、図6では、日々送信データとしての出退勤データによって、早番のS.Kita氏が正規時間に出勤していることとなり、以前の勤務シフトデータ60Aの「E」が、正規時間出勤の「G」に変更されている。
【0014】
ここで用いられている記号としては、「G」が正規時間出勤、「X」が未出勤、「A」が遅刻、「B」が早退、「C」が欠勤、「D」が休日出勤、「W」が残業である。
また、「X」については、出勤時間を経過しても出勤がない場合であり、欠勤か遅刻かがわからない状態である。従って、確定していないので、フラッシュ表示させたりすることもできる。
図7は、7日の12時を示している。
この時間までには、早番と中番とが出勤している時間となっている。しかしながら、店舗端末装置20のカードリーダー21によっては、中番のT.Ogawa氏は正規時間の出勤が確認されているものの、O.Arai氏は、出勤が確認されていない。従って、図6では、T.Ogawa氏は、以前の勤務シフトデータ60Aの「M」が正規時間出勤の「G」に変更されているもの、O.Arai氏は、以前の勤務シフトデータ60Aの「M」が未出勤の「X」に変更されている。ここで、未出勤としたのは、遅刻か欠勤かが不明だからである。
【0015】
図8は7日の12時半を示している。
この時間までには遅番も出勤しているので、Y.Sato氏は、以前の勤務シフトデータ60Aの「M」が正規時間出勤の「G」に変更されている。O.Arai氏は、未出勤の「X」のままである。
図9は7日の14時を示している。
この14時の少し前に、店舗端末装置20のカードリーダー21によっては、中番のO.Arai氏の出勤が確認された。そこで、O.Arai氏は、未出勤の「X」から遅刻の「A」に変更表示されている。
【0016】
図10は7日の20時を示している。またこの図10は、図9と異なり、O.Arai氏が未出勤のままとなっている場合を示している。
O.Arai氏は中番であるので、勤務時間が20時までである。従ってこの20時に達した時点で、O.Arai氏は、未出勤の「X」から欠勤の「C」に変更表示されている。また、早番のS.Kita氏は、定時の18時半に勤務を終了してしまうと、18時半から20時まで2人シフトとなり、他のスタッフが忙しくなるので、O.Arai氏の勤務時間である20時まで残業を行うこととなった。店舗端末装置20のカードリーダー21によって、S.Kita氏が20時まで勤務していたことが確認されると、S.Kita氏は「G」から「W」に変更表示される。
【0017】
このようにして、図9あるいは図10のように変更表示されながら、7日の営業が終了することとなっている。
このように、勤務シフトデータ60Aのうち、勤務日が経過した部分は勤怠データとして用いて、全体で出退勤シフトデータ60Bとして用いると、以前の勤怠データと将来の勤務シフトデータとを同時にみることができ、勤務状況の管理が行いやすい。
なお、店舗端末装置20のカードリーダー21にカード22を認識されたときに、店舗端末装置20の表示画面60に、「出勤」「退勤」「早退」「遅刻」「休憩入り」「休憩戻り」等の表示を行うように形成し、カード20を認識したときの表示し、該当した箇所にタッチすることによって対応した処理が行えるようにすることもできる。
【0018】
また、出退勤シフトデータ60Bでは、あらかじめ入力されている勤務シフトデータ60Aとの関係において、そのときの状態を表示しているが、店舗端末装置20によって管理されている時間データによって、給与計算等が行えるようにすることもできる。
次に、期間送信データとして、少なくとも予め定めた個々のスタッフの売上げ予定値を有し、日々送信データとしては少なくとも個々のスタッフの営業日の売上げ実績値を用いた場合について説明する。
このとき、サーバ1は、期間送信データとして、少なくとも予め定めた個々のスタッフの売上げ予定値を有し、日々送信データとしては少なくとも個々のスタッフの営業日の売上げ実績値を有する。
更に、売上げ実績値は、各店舗に設置されるキャッシュレジスタ(図示しない、以下同様)と連動させて、キャッシュレジスタは操作するスタッフIDを読み込み、リアルタイムにスタッフID、売上品目コード、および金額データを店舗内LANにより店舗処理装置20へ自動送信し、店舗処理装置20がスタッフ毎の売上データを集計処理し、その値をサーバ1に送信するように形成してもよい。もちろん、スタッフID、売上品目コード、および金額データをサーバ1に送信し、サーバ1でスタッフ毎の売上データを集計処理するように形成することもできる。
このようにすると、サーバー1には、個々のスタッフの売上げ予定値と、対応するスタッフの売上げ実績値とが記憶されることとなるので、演算することによって、達成率等の出力が可能となっている。
例えば、売上げ実績値は、前日までの分が閲覧可能であるとした場合、図10の「A-Shop」をクリックすると、6日までの売上げ実績値が得られることとなる。このとき、個々のスタッフの売上げ予定値がサーバ1に既に入力されているので、「A-Shop」全体の売上げ予定値が得られる。
すると、例えば、図11に示すように、月次予定値、前日である6日までの日割り予定値、前日実績値、日割実績値、6日までの目標達成率等を表示させることが可能となっている。もちろんここに、前年実績値、前年日割実績値等を合わせて表示することも可能である。
また、図10の「S-Kita」氏の7日に対応する「W」をクリックすると、「S-Kita」氏の前日である6日までの、月次予定値、日割り予定値、前日実績値、日割実績値、6日までの目標達成率等を、図12のように表示させることが可能となっている。もちろんここに、前年実績値、前年日割実績値等を合わせて表示することも可能である。
更に、「欠勤」「遅刻」「早退」の回数を同時に表示するようにすることもできる。
【符号の説明】
【0019】
1 サーバ 2 店舗/Shop
10 CPU(データ処理部) 11 ROM
12 RAM(データ記憶部) 13 HDD(データ記憶部)
14 時計・カレンダー機能
15 ネットワークコントロール部 16 内部バス
20 店舗端末装置(タブレット端末、モバイルパソコン、スマートフォン、情報機器)
21 カードリーダ 22 カード(ICカード)
30 店舗売上入力画面 40 インターネット
50 ネットワーク/LAN 60(70) 勤務シフト表(基本画面)
60A 勤務シフトデータ(データ入力操作画面)
61 区画(セル:日にちに対応する箇所)
61A 色分け表示 62 ハイライト表示
62A、B プルダウンメニュー 62C 勤務形態一覧表
64A、B ポッアップ表示
図1
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図12