(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6161452
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】空調機システム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/02 20060101AFI20170703BHJP
F24F 11/04 20060101ALI20170703BHJP
【FI】
F24F11/02 S
F24F11/02 102H
F24F11/02 102T
F24F11/04 G
F24F11/02 P
【請求項の数】7
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-153174(P2013-153174)
(22)【出願日】2013年7月24日
(65)【公開番号】特開2015-21719(P2015-21719A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2015年7月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】515294031
【氏名又は名称】ジョンソンコントロールズ ヒタチ エア コンディショニング テクノロジー(ホンコン)リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】西岡 史隆
(72)【発明者】
【氏名】武内 伸至
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 智暢
【審査官】
久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−224755(JP,A)
【文献】
特開2013−015299(JP,A)
【文献】
特開2012−102927(JP,A)
【文献】
特開2012−211737(JP,A)
【文献】
特開2000−104978(JP,A)
【文献】
特開2004−150731(JP,A)
【文献】
特開2009−103426(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/02
F24F 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1室内機及び第2室内機と、前記第1室内機及び前記第2室内機と接続された室外機とを備え、
前記第1室内機及び前記第2室内機は、それぞれ、室内空間の人を検知する人検知手段と、室内空気と熱交換する熱交換器と、室内空間に吹き出す気流の風向を制御する風向板と、を有し、
前記室外機は、圧縮機と、室外空気と熱交換する室外熱交換器と、冷媒の流量を制御する膨張弁と、を有し、
暖房運転時に前記人検知手段が人を検知した場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知した室内機の気流を前記室内空間の下側方向に向け、
暖房運転時に前記人検知手段が人を検知しない場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知しない室内機の気流を前記室内空間の上側方向に向け、
冷房運転時に前記人検知手段が人を検知した場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知した室内機の気流を前記室内空間の上側方向に向け、
冷房運転時に前記人検知手段が人を検知しない場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知しない室内機の気流を前記室内空間の下側方向に向ける空調機システム。
【請求項2】
第1室内機及び第2室内機と、前記第1室内機及び前記第2室内機と接続された室外機とを備え、
前記第1室内機及び前記第2室内機は、それぞれ、室内空間の人を検知する人検知手段と、室内空気と熱交換する熱交換器と、室内空間に吹き出す気流の風向を制御する風向板と、を有し、
前記室外機は、圧縮機と、室外空気と熱交換する室外熱交換器と、冷媒の流量を制御する膨張弁と、を有し、
暖房運転時に前記人検知手段が人を検知した場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知した室内機の気流を前記室内空間の下側方向に向け、
暖房運転時に前記人検知手段が人を検知しない場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知しない室内機の気流を前記室内空間の上側方向に向け、
前記第1室内機及び前記第2室内機は、それぞれ、吸込温度を検知する吸込温度センサーを有し、
暖房運転時に前記人検知手段が人を検知せず、且つ、前記吸込温度センサーで検知した吸込温度と設定温度との差が所定値以下である場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知しない室内機の気流を前記室内空間の上側方向に向ける空調機システム。
【請求項3】
第1室内機及び第2室内機と、前記第1室内機及び前記第2室内機と接続された室外機とを備え、
前記第1室内機及び前記第2室内機は、それぞれ、室内空間の人を検知する人検知手段と、室内空気と熱交換する熱交換器と、室内空間に吹き出す気流の風向を制御する風向板と、を有し、
前記室外機は、圧縮機と、室外空気と熱交換する室外熱交換器と、冷媒の流量を制御する膨張弁と、を有し、
暖房運転時に前記人検知手段が人を検知した場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知した室内機の気流を前記室内空間の下側方向に向け、
暖房運転時に前記人検知手段が人を検知しない場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知しない室内機の気流を前記室内空間の上側方向に向け、
前記第1室内機及び前記第2室内機は、それぞれ、吸込温度を検知する吸込温度センサーを有し、
前記人検知手段が人を検知せず、且つ、前記吸込温度センサーで検知した吸込温度と設定温度との差が所定値以下である場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知しない室内機の風量を増加させる空調機システム。
【請求項4】
請求項1において、
前記第1室内機及び前記第2室内機は、それぞれ、吸込温度を検知する吸込温度センサーを有し、
冷房運転時に前記人検知手段が人を検知せず、且つ、前記吸込温度センサーで検知した吸込温度と設定温度との差が所定値以下である場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知しない室内機の気流を前記室内空間の下側方向に向ける空調機システム。
【請求項5】
請求項1において、
前記第1室内機及び前記第2室内機は、それぞれ、吸込温度を検知する吸込温度センサーを有し、
前記人検知手段が人を検知せず、且つ、前記吸込温度センサーで検知した吸込温度と設定温度との差が所定値以下である場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知しない室内機の風量を増加させる空調機システム。
【請求項6】
請求項1から請求項3のいずれか1項において、
前記人検知手段が人を検知しない場合、前記第1室内機及び前記第2室内機のうち人を検知しない室内機をサーモオフ運転にする空調機システム。
【請求項7】
請求項6において、
前記第1室内機及び前記第2室内機は、それぞれ、吸込温度を検知する吸込温度センサーを有し、
前記吸込温度センサーで検知した吸込温度と設定温度との差が所定値以上となった場合、サーモオフ運転を解除し、サーモオフ運転前に運転していた冷房運転又は暖房運転に移行する空調機システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複数の室内空調機を有する空調機システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、人感センサーを備えた複数台の室内空調機により、空調対象空間において人の在否を判断し、人感センサーにより空調対象空間おける空調負荷が小さいと判断されたときは、空調対象空間の室内機が個別に省電力モードに移行するように室外制御部を制御する空気調和機を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−149858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の空気調和機では、人の在否割合又は活動量が多いほど、空調機の風量を増加し、人が不在の場合は、風量を低減する。しかしながら、1台の室外機で複数台の室内機を空調する空調機システムにおいては、人が各空調空間又は部屋に分散して室内機を同時に運転させる場合、各室内機への能力が分割されて空調能力が低下し、特に暖房時は人に直接的に強風があたると冷風感を感じるという課題がある。また、従来の省電力モードでは、不在空間に関して、一定時間、設定温度をシフトさせながらも空調を継続させるため、消費電力の低減効果が少ないという課題がある。また、暖房運転時において、人の不在時に室内機をサーモオフ又は停止し且つ室内ファンも停止してしまうと、暖房時は停止側にも多少の冷媒を流す必要がるため、室内機に熱たまりができ、人が戻ってきてもサーモオンしづらいという課題がある。
【0005】
本発明は、複数の室内空調機を有する空調機システムにおいて、在室者への快適性を維持しつつ、消費電力を低減する空調機システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の空調機システムは、第1室内機及び第2室内機と、第1室内機及び第2室内機と接続された室外機とを備え、第1室内機及び第2室内機は、それぞれ、室内空間の人を検知する人検知手段と、室内空気と熱交換する熱交換器と、室内空間に吹き出す気流の風向を制御する風向板と、を有し、室外機は、圧縮機と、室外空気と熱交換する室外熱交換器と、冷媒の流量を制御する膨張弁と、を有し、暖房運転時に人検知手段が人を検知した場合、第1室内機及び第2室内機のうち人を検知した室内機の気流を室内空間の下側方向に向け、暖房運転時に人検知手段が人を検知しない場合、第1室内機及び第2室内機のうち人を検知しない室内機の気流を室内空間の上側方向に向け
、冷房運転時に人検知手段が人を検知した場合、第1室内機及び第2室内機のうち人を検知した室内機の気流を室内空間の上側方向に向け、冷房運転時に人検知手段が人を検知しない場合、第1室内機及び第2室内機のうち人を検知しない室内機の気流を室内空間の下側方向に向ける。
【発明の効果】
【0007】
複数の室内空調機を有する空調機システムにおいて、在室者への快適性を維持しつつ、消費電力を低減する空調機システムを提供することを課題とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
まず、本発明の第1の実施例について図面を用いて説明する。本実施例の空調機システムは、第1室内機及び第2室内機と、第1室内機及び第2室内機と接続された室外機とを備え、第1室内機及び第2室内機は、それぞれ、室内空間の人の存在を検知するカメラと、室内空気と熱交換する熱交換器と、室内空間に吹き出す気流の風向を制御する風向板と、を有し、室外機は、圧縮機と、室外空気と熱交換する室外熱交換器と、冷媒の流量を制御する膨張弁と、有し、カメラが人の存在を検知した場合、人の存在を検知した室内機の気流を在室者に向け、カメラが人の存在を検知しない場合、人の存在を検知しない室内機をサーモオフ運転にするとともに、暖房運転であった場合は気流を上方向に向け、冷房運転であった場合は気流を下方向に向ける。在室者が検知された室内機では在室者に向けて風向を制御するとともに、在室者が検知されない室内機では送風運転(サーモオフ運転)により部屋の上部に溜まった暖気又は部屋の下部に溜まった冷気を循環させて溜まった暖気又は冷気により空気調和することにより、在室者への快適性を維持しつつ、消費電力を低減することができる。
【0010】
本発明の第1の実施例について図面を用いて説明する。
図1は空気調和機の制御システムの概略構成図であり、
図2は空気調和機のサイクル構成図である。
【0011】
図2に示すように、空気調和機システムは、1台の室外機30に複数の(本実施例では2台の)室内機10a、10bが並列に冷媒配管で接続される。室外機30の内部には、圧縮機31と、室外熱交換器32と、膨張弁33a、33bと、四方弁35を有する。室内機10a、10bの内部には、それぞれ室内熱交換器11a、11bを有する。なお、室内機の台数は2台に限らず複数台の室内機から構成される。
【0012】
70は冷房時の冷媒の流れる向きを示す矢印であり、室外機30の室外熱交換器32を凝縮器とし、各室内器10a、10bの各室内熱交換器11a、11bを蒸発器とする。71は暖房時の冷媒の流れる向きを示す矢印であり、各室内機の各室内熱交換器を凝縮器とし、室外機30の室外熱交換器32を蒸発器とする。冷暖房の切替えは四方弁35で行い、冷房時は実線、暖房時は破線の向きに切り替えられる。
【0013】
冷媒の流量を各室内機毎に調節できる膨張弁33が室外機に取り付けられているため、各室内機において異なる冷房能力、暖房能力とすることができる。また、室内膨張弁の開度を各々調整することができ、各室内機を個別に運転及び停止するように制御することができる。冷房時は停止側の室内機への膨張弁を全閉にする。暖房時は冷媒のたまりこみによる冷媒不足を防止するため、停止側の室内機へも冷媒を少量流すようにする。
【0014】
図1に示すように、空気調和機1は、建物H内に配置される複数の室内機10を、室外に配置される1台の室外機30で運転するマルチタイプの空気調和機である。室内機10に設置されたカメラ15(可視カメラ)は、空調空間の人の在否及び位置を認識する。
【0015】
一般的に暖房時には暖気が上に上昇することから、人が在室する室内機のルーバー17aは下向きに設定され、暖気が下向きに吹出される。本実施例においては、可視カメラ15により、在室者がいなくなった室内機10bのルーバー17bを上向きに設定し、部屋の上部にたまった暖気を循環させ部屋全体を温める。この際、室内機10bには少量の冷媒が流れる状態とし(少なくとも室内機10aに流れる冷媒よりも少量とし)、室内ファン16bによる送風運転モードとする。圧縮機の回転数は、2台運転モードから1台運転モードに低下させることにより、消費電力の低減を図る。送風運転モード(サーモオフし、室内ファン16bで送風)の継続期間は、リモコン50bの設定温度と室内機10bの吸込温度との差がある一定以内の場合とし、設定温度と吸込温度の差がある一定値以上離れた場合には、送風のみの運転を止め、室内機をサーモオン(各室内機の空調の運転開始)し、通常通り冷媒を流して空調する。
【0016】
また、本サイクルのように、暖房時に冷媒のたまりこみを防止するため、サーモオフ(各室内機の空調の運転を停止)した室内機へも冷媒を少量循環させる場合、室内機が熱こもりをおこし、その後のサーモオン復帰がしづらい問題があった。しかし、本実施例によれば、不在時において送風運転モードとすることにより、室内機の熱こもりが防止され、その後人が戻ってきた場合もサーモオン復帰がしやすくなる。
【0017】
一方、冷房時には冷気は下に下降することから、可視カメラ15により人の在室が判断された場合は、室内機のルーバー17aは上向きに設定し、在室者がいないときには、ルーバー17bを下向きに設定し、部屋の下部にたまった冷気を循環させて部屋全体を冷房する。
【0018】
次に、本発明の第2の実施例について図面を用いて説明する。本実施例の空調機システムは、第1室内機及び第2室内機と、第1室内機及び第2室内機と接続された室外機とを備え、第1室内機及び第2室内機は、それぞれ、室内空間の在室者を検知するカメラと、室内空気と熱交換する熱交換器と、室内空間に吹き出す気流の風向を制御する風向板と、を有し、室外機は、圧縮機と、室外空気と熱交換する室外熱交換器と、冷媒の流量を制御する膨張弁と、有し、カメラが人の存在を検知した場合、人の存在を検知した室内機の熱交換器の温度が所定値以下であれば、在室者への気流を減少させ、カメラが人の存在を検知しない場合、室内温度と設定温度との差が所定値以下であれば、暖房運転であった場合は気流を上方向に向け、冷房運転であった場合は気流を下方に向ける。複数台の室内機が同時に運転され熱交換器の温度が低下した場合は在室者への気流を減少させて体感温度を向上させるとともに、在室者が検知されない場合は、部屋の上部に溜まった暖気又は部屋の下部に溜まった冷気を循環させて溜まった暖気又は冷気により空気調和することにより、在室者への快適性を維持しつつ、消費電力を低減することができる。
【0019】
図3は本実施例の空調機システムにおいて個別運転を行う際の制御情報の伝達を示したブロック図である。実線の矢印は設定情報及び検知情報の伝送を示し、破線の矢印は制御指令情報の伝送を示す。室内機10a、10bは、空調対象空間における人体の在否及び位置を検知する可視カメラ15a、15b、吸込温度を検知する吸込温度センサー14a、14b、熱交換器の温度を検知する温度センサー13a、13b、室内制御部12a、12b、風量を制御のための室内ファン16a、16b、風向制御のためのルーバー17a、17bを備える。室外機30は、圧縮機31と、圧縮機の容量を制御する室外制御部34を備える。室内機を複数台接続し、それぞれの室内機を個別運転または同時運転することを可能とし、その運転方式も選択可能とする。
【0020】
室内側には設定温度及び設定風量、上下風向を設定するリモコン50a、50bを備える。リモコン50a、50bは対となる室内制御部12a、12bと各々接続され、これらの室内制御部は室外制御部34と接続される。以下、室内機10aを代表して操作を説明する。
【0021】
空気調和機は、1台の室外機30で複数の室内機の運転状態や発停を個別に制御する個別運転が可能である。リモコン50aからの運転開始の情報(例えば設定温度や設定風量)と、熱交温度、可視カメラ15aにより検知された人の在否や人の位置情報とが室内制御部12aに送信され、これらの情報に基づいて、リモコン50aで設定された設定風向及び設定風量が室内制御部12aで適切な設定風向及び設定風量の情報に変更される。この変更された情報が室内制御部12aから室外制御部34に送信される。他の室内機においても同様の情報が送受信され、情報は室外制御部34に集約される。
【0022】
各室内機で受信した情報に基づいて、室外制御部34は、各室内機それぞれの空調対象空間の空調負荷及びこれらの空調対象空間に基づく空調空間全体の空調負荷を算出する。この算出結果に基づいて、室外制御部34が圧縮機31を容量制御する。
【0023】
ここで、本実施例の空調機システムにおいては、室内機の熱交換温度がある一定値以上低く、人の位置情報から、風があたる位置に人がいる場合は、在室者に風が当らないように室内機を制御する。具体的には、室内ファン16aの回転数を低減したり、ルーバー17aの開度及び風向きを調整するように室外制御部34から室内制御部12aへ情報が送信される。そして、室内機毎に個別に制御されるように室内制御部12aが室内ファン16a及びルーバー17を制御する。従来空気調和機では、人の在否割合が高いほど、つまり人がたくさんいる時は、空調負荷が大きいとして、風量を増加していたが、複数台運転時で能力不足ぎみの場合は、室内機の熱交換温度が低下し、在室者に対して暖房時は冷風感のある風があたることになるという課題があった。本実施例においては、人が空調機の風向近くにいる際には、風量を低減し、快適さを優先し、人が空調機の送風範囲内から遠くにいる際は、能力を高めるため風量を増加することを特徴とする。
【0024】
図4は本実施例の空調機システムの制御図である。人の在室時には、熱交換器の温度が所定値以下の場合には、風量を通常より低下させるとともに、冷媒の循環量(つまり、圧縮機の回転数)は設定値のままとし、吹出し温度を暖房時は暖かく、冷房時は冷たくし、人の体感を向上させる。一方、不在時には、吸込温度と設定温度の差をみながら、差が小さい場合には、設定より風量を上昇して、暖房運転であった場合は気流を上方向に向け、冷房運転であった場合は気流を下方向に向けることにより、空調空間全体の空気を循環させ、溜まった暖気又は冷気を有効利用して、部屋の全体の温度むらを低減する。
【符号の説明】
【0025】
1…空気調和機、10a、10b…室内機、11a、11b…室内熱交換器、12a、12b…室内制御部、13a、13b…熱交換器温度センサー、14a、14b…吸込温度センサー、15a、15b…可視カメラ、16a、16b…室内ファン、17a、17b…ルーバー、30…室外機、31…圧縮機、32…室外熱交換器、33a、33b…室外膨張弁、34…室外制御部、35…四方弁、50a、50b…リモコン、70…冷房時の冷媒の流れる向きを示す矢印、71…暖房時の冷媒の流れる向きを示す矢印