特許第6161873号(P6161873)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6161873
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】車両のハンドル装置
(51)【国際特許分類】
   E05B 79/06 20140101AFI20170703BHJP
   B60J 5/04 20060101ALI20170703BHJP
【FI】
   E05B79/06 C
   B60J5/04 H
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-89399(P2012-89399)
(22)【出願日】2012年4月10日
(65)【公開番号】特開2013-217117(P2013-217117A)
(43)【公開日】2013年10月24日
【審査請求日】2015年1月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000170598
【氏名又は名称】株式会社アルファ
(74)【代理人】
【識別番号】100093986
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 雅男
(74)【代理人】
【識別番号】100128864
【弁理士】
【氏名又は名称】川岡 秀男
(72)【発明者】
【氏名】市川 慎冶
(72)【発明者】
【氏名】工藤 修一
【審査官】 古屋野 浩志
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−078897(JP,A)
【文献】 特開2007−101085(JP,A)
【文献】 特開2007−097339(JP,A)
【文献】 特開2011−256654(JP,A)
【文献】 特開平08−021423(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 79/06
B60J 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に固定されて操作ハンドルを保持するハンドルベースと、
ハンドルベースに設けられた軸受け部に挿入されて装着される軸部品とを有し、
前記軸部品は、ハンドルベースに形成され、弾性変形して軸部品の通過を許容する片持梁状の弾性片により抜去方向の移動が規制されて軸受け部に保持されるとともに、
ハンドルベースには、弾性片の自由端部をストッパ面に当接させて該弾性片の弾性変形範囲を規制するストッパ突部が設けられ、
かつ、前記ストッパ突部は、弾性片の弾性変形軌跡に干渉する位置まで該弾性片の自由端部側から突起状に突設して形成される車両のハンドル装置。
【請求項2】
車両に固定されて操作ハンドルを保持するハンドルベースと、
ハンドルベースに設けられた軸受け部に挿入されて装着される軸部品とを有し、
前記軸部品は、ハンドルベースに形成され、弾性変形して軸部品の通過を許容する片持梁状の弾性片により抜去方向の移動が規制されて軸受け部に保持されるとともに、
ハンドルベースには、弾性片の自由端部をストッパ面に当接させて該弾性片の弾性変形範囲を規制するストッパ突部が設けられ、
かつ、前記弾性片は、対向両側縁が立ち上がり壁により挟まれて配置されるとともに
前記ストッパ突部は、立ち上がり壁の立設方向視において、前記弾性片の自然姿勢における自由端に対する非重合位置に配置される車両のハンドル装置。
【請求項3】
前記弾性片の基端と軸部品の挿入線との間隔が、ストッパ面と軸部品の挿入線との間隔に比して大寸に形成される請求項2記載の車両のハンドル装置。
【請求項4】
前記弾性片は、自由端が属し、軸部品の挿入線に対して斜行する斜行部と、斜行部の基端から軸部品の挿入線にほぼ直交する直交基端部とを有する請求項2または3記載の車両のハンドル装置。
【請求項5】
前記操作ハンドルは長手方向一端部がハンドルベースに回転操作自在に連結されるとともに、
前記軸部品には、操作ハンドルの操作に伴って回転駆動される中継レバーが軸支される請求項1から4のいずれかに記載の車両のハンドル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のハンドル装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
操作ハンドルを保持するハンドルベースに軸部品を装着した車両のハンドル装置としては、特許文献1記載のものが知られている。この従来例において、ハンドル装置のベース部材(ハンドルベース)には、ピン(軸部品)周りにハンドルが装着される。軸部品は一端に拡径部を備えており、他端を挿入先端としてピン支持部の支持孔に挿通させると、ピン支持部の手前側に配置される規制壁(弾性片)が一旦撓んで軸部品を通過させた後、原位置に復帰し、その後、軸部品の抜去方向への移動を規制する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-80254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来例において、軸部品が傾斜姿勢でピン支持部に導かれた場合、あるいは軸部品の挿入時にこじり力が付加された場合等には、弾性片が弾性域を超えて変形し、破断する虞があり、破断により、軸部品の脱落、あるいは軸部品の取り付け不能等の原因となる。
【0005】
とりわけ、軸部品の挿入操作性を良好にするために、弾性片を撓みやすく形成した場合には、破壊強度も低くなりがちであるために、より破壊に対する対策が必要となる。
【0006】
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、弾性片の破断を防止することにより、軸部品の脱落、あるいは軸部品の取り付け不能状態を確実に防止することのできる車両のハンドル装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記目的は、
車両に固定されて操作ハンドル1を保持するハンドルベース2と、
ハンドルベース2に設けられた軸受け部3に挿入されて装着される軸部品4とを有し、
前記軸部品4は、ハンドルベース2に形成され、弾性変形して軸部品4の通過を許容する片持梁状の弾性片5により抜去方向の移動が規制されて軸受け部3に保持されるとともに、
ハンドルベース2には、弾性片5の自由端部をストッパ面6に当接させて該弾性片5の弾性変形範囲を規制するストッパ突部7が設けられ、
かつ、前記ストッパ突部7は、弾性片5の弾性変形軌跡に干渉する位置まで該弾性片5の自由端部側から突起状に突設して形成される車両のハンドル装置を提供することにより達成される。
【0008】
車両のハンドル装置は、操作ハンドル1を保持するために車両に固定されるハンドルベース2と、ハンドルベース2に固定される軸部品4を有している。軸部品4は、操作ハンドル1、あるいは操作ハンドル1以外の回転動作部品の枢軸であっても、あるいは単なる長軸部材であってもよい。
【0009】
軸部品4を軸受け部3に挿入すると弾性片5は一旦弾性変形して軸部品4の通過を許容し、軸部品4の挿入操作完了とともに原位置に復帰し、復帰位置において軸部品4の抜去経路に干渉して軸部品4の抜去を防止する。
【0010】
弾性片5の弾性変形範囲を規制するストッパ突部7を設ける本発明において、軸部品4が斜め方向に挿入される等しても、弾性片5には過大な応力が発生することはないために、不用意な弾性片5の破断を確実に防止することが可能になる。
【0011】
また、ハンドル装置は、
車両に固定されて操作ハンドル1を保持するハンドルベース2と、
ハンドルベース2に設けられた軸受け部3に挿入されて装着される軸部品4とを有し、
前記軸部品4は、ハンドルベース2に形成され、弾性変形して軸部品4の通過を許容する片持梁状の弾性片5により抜去方向の移動が規制されて軸受け部3に保持されるとともに、
ハンドルベース2には、弾性片5の自由端部をストッパ面6に当接させて該弾性片5の弾性変形範囲を規制するストッパ突部7が設けられ、
かつ、前記弾性片5は、対向両側縁が立ち上がり壁8により挟まれて配置されるとともに、
前記ストッパ突部7は、立ち上がり壁8の立設方向視において、前記弾性片5の自然姿勢における自由端に対する非重合位置に配置して構成することができる。
【0012】
図6に示すように、弾性片5の対向両側縁、すなわち、弾性片5の自由端縁に隣接する辺縁を立ち上がり壁8により挟み付けることにより、弾性片5の側方(図6(a)における矢印F方向)からの他部品の衝突等による負荷から弾性片5を確実に防御することが可能になる。また、立ち上がり壁8を設けると、ハンドルベース2の射出成形に使用する成形金型の当該部位における型割りは、アンダーカットの発生を防止するために、立ち上がり壁8に沿った方向(図6(c)、(d)におけるP方向)に設定する必要があるが、この場合、図6(a)においてハッチングを示すU領域がアンダーカット領域となるために、当該アンダーカット領域(U)を形成するために、成形金型に中子等を配置する必要が生じ、成形金型の構造が複雑なる。
【0013】
これに対し、図6(b)に示すように、ストッパ突部7を、撓みの発生しない自然姿勢における弾性片5の先端との間に間隙(δ)が発生するように配置すると、アンダーカット領域(U)を発生させることなくストッパ突部7を配置することができるために、成形金型にアンダーカット解消のための中子等を配置する必要がなくなるために、成形金型の構造を簡単にすることが可能になる。
【0014】
ストッパ突部7に弾性片5が乗り上げるためには、ストッパ突部7のストッパ面6を弾性片5の軌跡に干渉する位置に配置すれば足りるが、
前記弾性片5の基端と軸部品4の挿入線との間隔が、ストッパ面6と軸部品4の挿入線との間隔に比して大寸に形成されるハンドル装置を構成すると、図7に示すように、弾性片5の先端軌跡のストッパ面6に対する干渉幅、すなわち、弾性片5のストッパ面6への乗り上げ面がdだけ大きくなるために、ストッパ突部7の信頼性を高めることが可能になる。
【0015】
なお、図6において白丸は弾性片5の弾性変形基端を示す。
【0016】
この場合、
前記弾性片5は、自由端が属し、軸部品4の挿入線に対して斜行する斜行部9と、斜行部9の基端から軸部品4の挿入線にほぼ直交する直交基端部10とを有する車両のハンドル装置を構成すると、弾性片5の長さを長くすることなく変形基端位置を低くすることができるために、狭い領域に弾性片5を配置することが可能になる。図7はこの作用の説明図で、(a)は直状梁として同一の乗り上げ代の増加dを確保するために弾性変形基端をmだけ下げるためには、弾性片5を(L)だけ伸ばす必要があることを示し、(b)は、弾性片5の形状を屈曲形状とすることにより、全長を長くすることなく、かつ、ストッパ面6の乗り上げ寸法を(D)だけ大きくすることができることを示す。
なお、本発明によれば、
車両に固定されて操作ハンドル1を保持するハンドルベース2と、
ハンドルベース2に設けられた軸受け部3に挿入されて装着される軸部品4とを有し、
前記軸部品4は、ハンドルベース2に形成され、弾性変形して軸部品4の通過を許容する片持梁状の弾性片5により抜去方向の移動が規制されて軸受け部3に保持されるとともに、
ハンドルベース2には、弾性片5の自由端部をストッパ面6に当接させて該弾性片5の弾性変形範囲を規制するストッパ突部7が設けられる車両のハンドル装置を提供することも可能である。


【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、軸部品の脱落、あるいは軸部品の取り付け不能状態を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)の1B方向矢視図である。
図2】本発明の要部を示す図で、(a)は図1(b)の2A方向矢視図、(b)は図2(a)の2B-2B線断面図である。
図3】操作ハンドルの動作を示す図で、(a)は図2(b)の3A-3A線断面図、(b)は操作ハンドルを作動位置に回転させた状態の図2(b)の3A-3A線断面図である。
図4】ハンドルベースを表面方向から見た斜視図である。
図5】本発明の要部を示す図で、(a)はハンドルベースの表面図、(b)は(a)の5B-5B線断面図、(c)は(b)の5C方向矢視図、(d)はストッパ部の作用を示す断面図である。
図6】本発明の作用を示す図で、(a)はアンダーカット領域に発生を示す正面図、(b)は本発明によりアンダーカット領域が解消された状態を示す正面図、(c)は(a)の6C-6C線断面図、(d)は(b)の6D-6D線断面図である。
図7】本発明の作用を示す図で、(a)は弾性片を直状梁として構成された場合の断面図、(b)は屈曲形状に形成された場合の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1以下に示すように、ハンドル装置は、図外のドアパネルに固定される合成樹脂材を射出成形して製せられるハンドルベース2と、ハンドルベース2に連結される操作ハンドル1とを有して形成される。
【0020】
図1(b)に示すように、操作ハンドル1は、一端部にヒンジ脚1aを有しており、該ヒンジ脚1aの凹部1bをハンドルベース2に形成されるヒンジ突部2aに嵌合させることによって嵌合部を回転中心とした回転操作が可能なようにハンドルベース2に連結される。操作ハンドル1のヒンジ突部2aと嵌合解除方向の移動を規制するために、ハンドルベース2には、ストッパブロック12が連結される。
【0021】
ハンドル装置のドアへの取り付けは、ハンドルベース2をドアパネルの内壁に沿わせて固定した後、ドア外側から操作ハンドル1を連結し、次いで、ドア外側からストッパブロック12をハンドルベース2に連結して行われる。
【0022】
また、上記ハンドルベース2には突片状の軸受け部3間に架設される枢軸(軸部品4)周りに中継レバー11とカウンタウエイト13が回転自在に連結される。中継レバー11は入力部11aと出力部11bとを有しており、アーム状に形成される入力部11aは、操作ハンドル1の一端に形成される係止部1cに係止し、出力部11bには、ケーブル装置等を介してドア内に配置されるドアロック装置14に連結される。
【0023】
カウンタウエイトは、図3(a)状態で時計回り方向に中継レバー11に係止するとともに、この状態から反時計回りには中継レバー11に対して独立に回転可能に中継レバー11に外嵌され、車両への側方衝突時の操作ハンドル1の慣性によるドア開放方向への操作力を相殺するために設けられる。
【0024】
以上の構成の下、操作ハンドル1を図1(b)において実線で示す初期位置から鎖線で示す動作回転位置まで回転操作すると、図3(a)に示すように、操作ハンドル1の一端は表面側に向けて(以下、本明細書において、図1(a)を基準に左側を「前方」、上側を「上方」、図1(a)における紙面手前側を「表面」とする)矢印方向に移動する。操作ハンドル1の移動に伴って係止部が矢印方向に移動すると、中継レバー11は図3(a)に示す初期回転位置から反時計回りに回転し、図3(b)に示す動作回転位置に移動し、ドアロック装置14を作動させる。
【0025】
上記中継レバー11を初期位置側に付勢するために中継レバー11にはトーションスプリング15が巻装される。トーションスプリング15は、中継レバー11の入力部11aに操作ハンドル1の係止部1cを押さえ付ける方向の付勢力を付与し、該操作ハンドル1を初期位置に保持する。
【0026】
図3に示すように、トーションスプリング15は、一方の脚部15aが固定端としてハンドルベース2に、他方の脚部15bが可動端として中継レバー11に外嵌されるカウンタウエイト13に係止され、付勢力はカウンタウエイト13を経由して中継レバー11に伝達される。カウンタウエイトは、図3の状態で時計回り方向に中継レバー11に係止するとともに、この状態から反時計回りには中継レバー11に対して独立に回転可能であり、車両への側方衝突時の操作ハンドル1の慣性によるドア開放方向への操作力を相殺するために設けられる。
【0027】
図4、5に上記枢軸4の取付部の構造の詳細を示す。図5に示すように、枢軸4は軸部4aの一端にフランジ状頭部4bを有して形成され、ハンドルベース2の前端部下方側縁に突設されて前後方向に向き合う一対の軸受け部3の各々には軸部4aが挿通可能な貫通孔3aが開設される。
【0028】
また、後方の軸受け部3には、後方に向けて突出する抜け止め部16が設けられ、該抜け止め部16に弾性片5とストッパ突部7とが形成される。抜け止め部16は、対向する一対の立ち上がり壁8の後端縁間を連結片16aで連結して表裏に開口する枠状に形成され、弾性片5は、抜け止め部16の裏面開口を閉塞するように連結片16aの裏面側端面から前方に向けて突設される
この弾性片5は前方に行くに従って漸次裏面側に移動し、自由端縁が図5(c)に示すように、貫通孔3aをやや閉塞する位置に至る傾斜面により形成される斜行部9と、斜行部9の弾性変形を可能にするために該斜行部9を側壁から切り離すスリットをさらに連結片16a中間部まで延ばして弾性変形能を与えた直交基端部10とを有して屈折断面形状に形成される。
【0029】
したがってこの実施の形態において、中継レバー11の装着は、図5(b)に示すように、中継レバー11を所定位置に保持した状態で枢軸4を貫通孔に挿入することにより行われる。枢軸4の挿入により、弾性片5はやや弾性変形して軸部の通過を許容した後、フランジ状頭部4bの通過時にはさらに弾性変形し、フランジ状頭部4bが通過すると、弾性復元力により原位置に復帰すると、図2(b)に示すように、フランジ状頭部4bの復路を閉塞し、枢軸4の抜去が規制される。
【0030】
また、弾性片5は両側縁が抜け止め部16の側壁を構成する立ち上がり壁8に挟まれているために、弾性片5に他の部品の衝接等による負荷が与えられることが防止され、不用意な破損が防がれる。
【0031】
一方、上記ストッパ突部7は、軸受け部3から突起状に突設され、図5(d)に示すように、弾性片5の弾性変形の範囲を制限する。図5(a)に示すように、このストッパ突部7の後端縁と弾性片5の自由端縁、すなわち前端縁との間には、表裏方向から見て間隙が設定されており、図5(b)において矢印Pで示すように、ハンドルベース2の成形時の成形金型の抜き方向に対してストッパ突部7がアンダーカット要素となることが防がれる。
【0032】
したがってこの実施の形態において、枢軸4が斜め方向に挿入される等して、軸受け部3に過大な曲げ荷重が負荷されても、図5(d)に示すように、軸受け部3はストッパ突部7に当接することから過大な曲げ変形が発生することがなく、不用意な破壊から守られる。
【0033】
また、軸受け部3の固定端となる直交基端部10の下端はストッパ突部7のストッパ面6から裏面側に離れているために、軸受け部3が弾性変形した際の自由端部のストッパ面6への当接面積が大きくなるため、ストッパ突部7からの脱落が防止され、動作信頼性が向上する。
【0034】
さらに、ストッパ突部7の後端縁と弾性片5の自由端縁との間に表裏方向から見て間隙が設定されるために、抜け止め部16の成形に際してストッパ突部7がアンダーカット要素とならないために、成形金型に中子等を使用することが不要となる。
【符号の説明】
【0035】
1 操作ハンドル
2 ハンドルベース
3 軸受け部
4 軸部品
5 弾性片
6 ストッパ面
7 ストッパ突部
8 立ち上がり壁
9 斜行部
10 直交基端部
11 中継レバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7