(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6161912
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】コンバータ駆動回路、デュアルモードLLC共振コンバータシステム及びデュアルモードLLC共振コンバータの駆動方法
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20170703BHJP
【FI】
H02M3/28 Q
H02M3/28 V
H02M3/28 H
【請求項の数】15
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-16609(P2013-16609)
(22)【出願日】2013年1月31日
(65)【公開番号】特開2013-158241(P2013-158241A)
(43)【公開日】2013年8月15日
【審査請求日】2016年1月19日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0009486
(32)【優先日】2012年1月31日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517063042
【氏名又は名称】ソルエム カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】513025071
【氏名又は名称】ユニバーシティ・オブ・ソウル・インダストリー・コーオペレーション・ファウンデーション
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITY OF SEOUL INDUSTRY COOPERATION FOUNDATION
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100166420
【弁理士】
【氏名又は名称】福川 晋矢
(72)【発明者】
【氏名】ハン・デ・フン
(72)【発明者】
【氏名】イ・カン・ヨン
(72)【発明者】
【氏名】チェ・ジョン・ホ
(72)【発明者】
【氏名】キム・ホン・ジン
(72)【発明者】
【氏名】イ・チェ・ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】チャン・ユ・ジン
(72)【発明者】
【氏名】ゴン・ジョン・チョル
(72)【発明者】
【氏名】イ・ジェ・シン
【審査官】
東 昌秋
(56)【参考文献】
【文献】
特表2004−533198(JP,A)
【文献】
特開平9−84342(JP,A)
【文献】
特開2008−219978(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00−3/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアルモードLLC共振コンバータを駆動するコンバータ駆動回路において、
前記デュアルモードLLC共振コンバータから出力された電圧をフィードバックするフィードバック電圧センシング部と、
前記フィードバック電圧センシング部に連結され、フィードバックされた電圧で駆動制御電圧を生成する駆動制御電圧生成部と、
前記駆動制御電圧生成部に連結され、前記駆動制御電圧の変動範囲を制限する上限電圧及び下限電圧を生成する駆動制御電圧の限界可変設定部と、
前記駆動制御電圧生成部に連結され、前記駆動制御電圧を印加されてデュアルモードLLC共振コンバータのスィッチそれぞれのオンオフを制御するスィッチ制御信号を生成するクロック生成部と、を含み、
前記上限電圧及び前記下限電圧は、前記駆動制御電圧の変化を反映して可変され、
前記駆動制御電圧の限界可変設定部は、
限界決定電圧を印加されて前記上限電圧及び下限電圧を生成する限界電圧生成部と、
前記限界決定電圧をフィードバックされて制御電流を生成する制御電流生成部と、
前記制御電流生成部に連結され、前記制御電流を前記駆動制御電圧と比較して制御周波数信号を生成する制御周波数信号生成部と、
基準周波数信号を生成する基準周波数信号生成部と、
前記制御周波数信号生成部及び前記基準周波数信号生成部に連結され、前記制御周波数信号と前記基準周波数信号とを比較して前記限界決定電圧を調節する限界決定電圧制御部と、
を含む、コンバータ駆動回路。
【請求項2】
前記駆動制御電圧の限界可変設定部は、
前記基準周波数信号生成部に連結され、前記限界決定電圧の変化と関係のない基準電流を生成する基準電流生成部をさらに含み、
前記基準周波数信号生成部は、前記基準電流生成部から出力された基準電流を前記駆動制御電圧と比較して基準周波数信号を生成する、請求項1に記載のコンバータ駆動回路。
【請求項3】
前記限界決定電圧制御部は、
前記制御周波数信号及び前記基準周波数信号をそれぞれ印加され、前記制御周波数信号と前記基準周波数信号の位相差及び周波数を比較してその結果を出力する位相−周波数比較部と、
前記位相−周波数比較部から出力された信号を印加され、前記限界決定電圧を生成する限界決定電圧生成部と、を含む、請求項2に記載のコンバータ駆動回路。
【請求項4】
前記位相−周波数比較部は、
前記制御周波数信号生成部に連結される第1入力端と、
前記基準周波数信号生成部に連結される第2入力端と、
基準周波数が制御周波数より大きい場合、位相と周波数との相対的な差だけハイ信号を出力する第1出力端と、
基準周波数が制御周波数より小さい場合、位相と周波数との相対的な差だけハイ信号を出力する第2出力端と、
を含む、請求項3に記載のコンバータ駆動回路。
【請求項5】
前記限界決定電圧生成部は、
前記第1出力端からハイ信号を印加される間に前記限界決定電圧を増加させ、
前記第2出力端からハイ信号を印加される間に前記限界決定電圧を減少させる、請求項4に記載のコンバータ駆動回路。
【請求項6】
前記限界電圧生成部は、
前記限界決定電圧が増加すると前記上限電圧を増加させ、前記下限電圧を減少させ、
前記限界決定電圧が減少すると前記上限電圧を減少させ、前記下限電圧を増加させる、請求項1に記載のコンバータ駆動回路。
【請求項7】
前記限界電圧生成部は、
前記限界決定電圧が第1端子に印加される第3アンプと、
前記第3アンプの出力端が制御端子に連結される第4トランジスタと、
前記第4トランジスタの第1端子に一端が連結され、他端が前記第3アンプの第2端子に連結される第5抵抗と、
前記第5抵抗の他端に一端が連結され、他端は接地される第6抵抗と、
前記第4トランジスタの第2端子に一端が連結され、第1他端には前記下限電圧を出力する端子が連結される第2電流ミラーと、
前記第2電流ミラーの第2他端に一端が連結され、他端には前記上限電圧を出力する端子が連結される第3電流ミラーと、
前記第2電流ミラーの第1他端に一端が連結され、他端は接地される第7抵抗と、
前記第3電流ミラーの他端に一端が連結される第8抵抗と、
を含む、請求項6に記載のコンバータ駆動回路。
【請求項8】
前記制御電流生成部は、
前記限界決定電圧が制御端子に印加される第1トランジスタと、
前記第1トランジスタの第1端子に一端が連結される第1抵抗と、
前記第1トランジスタの第2端子に一端が連結され、他端は接地される第2抵抗と、
前記第1抵抗が第1端子に連結される第2トランジスタと、
前記第2トランジスタの制御端子に出力端が連結され、第1端子には予め設定された第1基準電圧が印加され、第2端子は前記第2トランジスタの第1端子に連結される第1アンプと、
前記第2トランジスタの第1端子に一端が連結され、他端は接地される第3抵抗と、
前記第2トランジスタの第2端子に一端が連結され、他端は前記制御電流を出力する第1電流ミラーと、
を含む、請求項1に記載のコンバータ駆動回路。
【請求項9】
前記制御周波数信号生成部は、
前記制御電流を印加される入力端と、
前記入力端に一端が連結され、他端は接地される第1キャパシタと、
前記第1キャパシタの一端に第1端子が連結され、第2端子は接地される第3トランジスタと、
前記第1キャパシタの一端が第1端子に連結され、第2端子には予め設定された第2基準電圧が印加され、出力端は前記第3トランジスタの制御端子に連結される第1比較器と、
前記第1キャパシタの一端が第1端子に連結され、第2端子には前記駆動制御電圧が印加され、出力端は前記制御周波数信号を出力する第2比較器と、
を含む、請求項1に記載のコンバータ駆動回路。
【請求項10】
前記基準周波数信号生成部は、
前記基準電流を印加される入力端と、
前記入力端に一端が連結され、他端は接地される第1キャパシタと、
前記第1キャパシタの一端に第1端子が連結され、第2端子は接地される第3トランジスタと、
前記第1キャパシタの一端が第1端子に連結され、第2端子には予め設定された第2基準電圧が印加され、出力端は前記第3トランジスタの制御端子に連結される第1比較器と、
前記第1キャパシタの一端が第1端子に連結され、第2端子には前記駆動制御電圧が印加され、出力端は前記基準周波数信号を出力する第2比較器と、
を含む、請求項2に記載のコンバータ駆動回路。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載のコンバータ駆動回路と、
前記コンバータ駆動回路から出力されるスィッチ制御信号を印加されるスィッチを含むデュアルモードLLC共振コンバータと、
前記デュアルモードLLC共振コンバータに電源を供給する電源部と、
を含む、デュアルモードLLC共振コンバータシステム。
【請求項12】
デュアルモードLLC共振コンバータの駆動方法であって、
デュアルモードLLC共振コンバータから出力された電圧をフィードバックして駆動制御電圧を生成する段階と、
前記駆動制御電圧で前記デュアルモードLLC共振コンバータのスィッチそれぞれのオンオフを制御する段階と、を含み、
前記駆動制御電圧の変動範囲は、前記駆動制御電圧の変化を反映して可変される上限電圧と下限電圧との間の範囲で制限され、
前記上限電圧と下限電圧は限界決定電圧により決定され、
前記限界決定電圧は、
前記限界決定電圧の変化が反映されて生成される制御電流を前記駆動制御電圧と比較して制御周波数信号を生成し、
予め設定された基準周波数信号と前記制御周波数信号の位相差及び周波数を比較して前記限界決定電圧を生成する、デュアルモードLLC共振コンバータの駆動方法。
【請求項13】
前記基準周波数信号は、
前記限界決定電圧の変化と関係のない基準電流を前記駆動制御電圧と比較して生成される、請求項12に記載のデュアルモードLLC共振コンバータの駆動方法。
【請求項14】
前記限界決定電圧は、PLLループによって生成される、請求項13に記載のデュアルモードLLC共振コンバータの駆動方法。
【請求項15】
前記上限電圧と下限電圧は、
前記限界決定電圧が増加すると前記上限電圧を増加させ、前記下限電圧を減少させ、
前記限界決定電圧が減少すると前記上限電圧を減少させ、前記下限電圧を増加させる方式により可変される、請求項13に記載のデュアルモードLLC共振コンバータの駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバータ駆動回路、デュアルモードLLC共振コンバータシステム及びデュアルモードLLC共振コンバータの駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、平面ディスプレイの技術が発達するにつれ、ディスプレイ装置が大型化しつつある。特に、PDP(Plasma Display Panel)Color TVなどの大型化の傾向に伴い、製品の大きさ及び重量の減少、また高い電力密度、効率特性、及び低電力効果が要求されており、このような要求を満たすために様々な形態の零電圧スイッチング(Zero Voltage Switcing;ZVS)DC/DCコンバータが提案された。
【0003】
一方、近年、電力密度と効率特性を具現すると同時に電力消費を抑えるために、トランスフォーマの2次側にマスター端末(Master stage)とスレーブ端末(Slave stage)とを備えるデュアルモードフィードバックLLC共振コンバータ(2
nd Dual−mode Feedback LLC Resonant Converter)に対する研究が活発に進められている。
【0004】
従来、LLC共振コンバータは、スイッチング周波数に応じて出力側の利得を調節する単一出力システム(Single−output System)である反面、前記デュアルモードフィードバックLLC共振コンバータは、スイッチング周波数及びスイッチング制御信号のデューティ比(Duty ratio)に応じて出力利得を調節する多出力システムであって、周波数の変化により2次側マスター端末の出力が変化し、デューティ比に応じて2次側スレーブ端末の出力が変化される。
【0005】
このようなデュアルモードLLC共振コンバータは、スイッチング周波数の変化によりマスター端末の出力利得が発生し、これにより、負荷の変化に対して電力供給の最適化を効果的に図ることができる。また、スイッチング信号のデューティ比の変化によりスレーブ端末の出力利得が得られる。従って、スイッチング周波数及びデューティ比を全て活用して出力利得を制御することができるため、従来のLLC共振コンバータに比べて効率性が向上し、電力消費を抑えることができる。
【0006】
一方、デュアルモードLLC共振コンバータは、スイッチング信号のデューティ比を調節するために駆動制御電圧を使用している。駆動制御電圧はコンバータの2次側でフィードバックされた電圧を所定の基準電圧と比較して生成される。
【0007】
例えば、フィードバックされた電圧が基準電圧より大きい場合、駆動制御電圧は増加し、これによってデューティ比が調節されると共にスレーブ端末の出力電圧が減少する。
【0008】
また、フィードバックされた電圧が基準電圧より小さい場合、駆動制御電圧は減少し、これによってデューティ比が調節されると共にスレーブ端末の出力電圧が増加する。
【0009】
しかし、2次側スレーブ端末の負荷が無負荷状態になると、フィードバック電圧が上昇し、これによりデューティ比が一側に過度に偏重して2次側の周波数に応じてコントロールされるマスター端末に影響を及ぼすため、デューティ比の偏重はさらに深化する。
【0010】
また、2次側スレーブ端末の負荷が過負荷状態になると、フィードバック電圧が下降し、これによりデューティ比が他側に過度に偏重して2次側の周波数に応じてコントロールされるマスター端末に影響を及ぼすため、周波数が変化する問題が発生する。
【0011】
このように、従来の駆動制御電圧によるデューティ比の制御は、2次側スレーブ端末の負荷が急変する場合、システムの安定性が維持されないという問題があった。
【0012】
一方、このような問題を解決するために、駆動制御電圧の可変範囲を所定区間内に制限する技術も提案されたが、この際、従来の駆動制御電圧の可変範囲は、固定した最大値と最小値によって制限された。
【0013】
しかし、このように固定した範囲で駆動制御電圧の可変範囲を限定する場合、周波数の変化が適切に反映されないという問題があった。
【0014】
例えば、周波数が相対的に低くなった場合には、より広い区間で駆動制御電圧が可変され、負荷及びシステムの変化を反映することによりシステムの効率をより増加させることができるが、駆動制御電圧の可変範囲が周波数の変化に関係なく固定されると、システムの効率を極大化させることが難しいという限界があった。
【0015】
一方、周波数が相対的に高くなった場合には、駆動制御電圧の可変範囲をより狭く限定してシステムの安定した運営を図るべきであるが、駆動制御電圧の可変範囲が固定されている従来の一般的なデュアルモードLLC共振コンバータでは、周波数が急激に増加する時にも通常の可変範囲で駆動制御電圧が変動するため、システムの安定性が減少されるという問題があった。
【0016】
このような問題点は、従来のデュアルモードLLC共振コンバータを様々な電子装置に適用することを妨害する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1053278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
前記のような問題点を解決するために導き出された本発明は、フィードバック電圧の大きさ及び周波数の変化により駆動制御電圧の可変範囲が調節されるコンバータ駆動回路、デュアルモードLLC共振コンバータシステム、及びデュアルモードLLC共振コンバータの駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記のような目的を果たすために導き出された本発明の一実施形態によるコンバータ駆動回路は、デュアルモードLLC共振コンバータを駆動することにおいて、前記デュアルモードLLC共振コンバータから出力された電圧をフィードバックするフィードバック電圧センシング部と、前記フィードバック電圧センシング部に連結され、フィードバックされた電圧で駆動制御電圧を生成する駆動制御電圧生成部と、前記駆動制御電圧生成部に連結され、前記駆動制御電圧の変動範囲を制限する上限電圧及び下限電圧を生成する駆動制御電圧の限界可変設定部と、前記駆動制御電圧生成部に連結され、前記駆動制御電圧を印加されてデュアルモードLLC共振コンバータのスィッチそれぞれのオンオフを制御するスィッチ制御信号を生成するクロック生成部と、を含み、前記上限電圧及び前記下限電圧は、前記駆動制御電圧の変化を反映して可変されることができる。
【0020】
また、前記駆動制御電圧の限界可変設定部は、限界決定電圧を印加されて前記上限電圧及び下限電圧を生成する限界電圧生成部と、前記限界決定電圧をフィードバックされて制御電流を生成する制御電流生成部と、前記制御電流生成部に連結され、前記制御電流を前記駆動制御電圧と比較して制御周波数信号を生成する制御周波数信号生成部と、基準周波数信号を生成する基準周波数信号生成部と、前記制御周波数信号生成部及び前記基準周波数信号生成部に連結され、前記制御周波数信号と前記基準周波数信号とを比較して前記限界決定電圧を調節する限界決定電圧制御部と、を含むことができる。
【0021】
また、前記駆動制御電圧の限界可変設定部は、前記基準周波数信号生成部に連結され、前記限界決定電圧の変化と関係のない基準電流を生成する基準電流生成部をさらに含み、前記基準周波数信号生成部は、前記基準電流生成部から出力された基準電流を前記駆動制御電圧と比較して基準周波数信号を生成することができる。
【0022】
また、前記限界決定電圧制御部は、前記制御周波数信号及び前記基準周波数信号をそれぞれ印加され、前記制御周波数信号と前記基準周波数信号の位相差及び周波数を比較してその結果を出力する位相−周波数比較部と、前記位相−周波数比較部から出力された信号を印加され、前記限界決定電圧を生成する限界決定電圧生成部と、を含むことができる。
【0023】
また、前記位相−周波数比較部は、前記制御周波数信号生成部に連結される第1入力端と、前記基準周波数信号生成部に連結される第2入力端と、基準周波数が制御周波数より大きい場合、位相と周波数との相対的な差だけハイ信号を出力する第1出力端と、基準周波数が制御周波数より小さい場合、位相と周波数との相対的な差だけハイ信号を出力する第2出力端と、を含むことができる。
【0024】
また、前記限界決定電圧生成部は、前記第1出力端からハイ信号を印加される間に前記限界決定電圧を増加させ、前記第2出力端からハイ信号を印加される間に前記限界決定電圧を減少させることができる。
【0025】
また、前記限界電圧生成部は、前記限界決定電圧が増加すると前記上限電圧を増加させ、前記下限電圧を減少させ、前記限界決定電圧が減少すると前記上限電圧を減少させ、前記下限電圧を増加させることができる。
【0026】
また、前記限界電圧生成部は、前記限界決定電圧が第1端子に印加される第3アンプと、前記第3アンプの出力端が制御端子に連結される第4トランジスタと、前記第4トランジスタの第1端子に一端が連結され、他端が前記第3アンプの第2端子に連結される第5抵抗と、前記第5抵抗の他端に一端が連結され、他端は接地される第6抵抗と、前記第4トランジスタの第2端子に一端が連結され、第1他端には前記下限電圧を出力する端子が連結される第2電流ミラーと、前記第2電流ミラーの第2他端に一端が連結され、他端には前記上限電圧を出力する端子が連結される第3電流ミラーと、前記第2電流ミラーの第1他端に一端が連結され、他端は接地される第7抵抗と、前記第3電流ミラーの他端に一端が連結される第8抵抗と、を含むことができる。
【0027】
また、前記制御電流生成部は、前記限界決定電圧が制御端子に印加される第1トランジスタと、前記第1トランジスタの第1端子に一端が連結される第1抵抗と、前記第1トランジスタの第2端子に一端が連結され、他端は接地される第2抵抗と、前記第1抵抗が第1端子に連結される第2トランジスタと、前記第2トランジスタの制御端子に出力端が連結され、第1端子には予め設定された第1基準電圧が印加され、第2端子は前記第2トランジスタの第1端子に連結される第1アンプと、前記第2トランジスタの第1端子に一端が連結され、他端は接地される第3抵抗と、前記第2トランジスタの第2端子に一端が連結され、他端は前記制御電流を出力する第1電流ミラーと、を含むことができる。
【0028】
また、前記制御周波数信号生成部は、前記制御電流を印加される入力端と、前記入力端に一端が連結され、他端は接地される第1キャパシタと、前記第1キャパシタの一端に第1端子が連結され、第2端子は接地される第3トランジスタと、前記第1キャパシタの一端が第1端子に連結され、第2端子には予め設定された第2基準電圧が印加され、出力端は前記第3トランジスタの制御端子に連結される第1比較器と、前記第1キャパシタの一端が第1端子に連結され、第2端子には前記駆動制御電圧が印加され、出力端は前記制御周波数信号を出力する第2比較器と、を含むことができる。
【0029】
また、前記基準周波数信号生成部は、前記基準電流を印加される入力端と、前記入力端に一端が連結され、他端は接地される第1キャパシタと、前記第1キャパシタの一端に第1端子が連結され、第2端子は接地される第3トランジスタと、前記第1キャパシタの一端が第1端子に連結され、第2端子には予め設定された第2基準電圧が印加され、出力端は前記第3トランジスタの制御端子に連結される第1比較器と、前記第1キャパシタの一端が第1端子に連結され、第2端子には前記駆動制御電圧が印加され、出力端は前記基準周波数信号を出力する第2比較器と、を含むことができる。
【0030】
一方、本発明の一実施形態によるデュアルモードLLC共振コンバータシステムは前記コンバータ駆動回路と、前記コンバータ駆動回路から出力されるスィッチ制御信号を印加されるスィッチを含むデュアルモードLLC共振コンバータと、前記デュアルモードLLC共振コンバータに電源を供給する電源部と、を含むことができる。
【0031】
一方、本発明の一実施形態によるデュアルモードLLC共振コンバータの駆動方法は、デュアルモードLLC共振コンバータから出力された電圧をフィードバックして駆動制御電圧を生成する段階と、前記駆動制御電圧で前記デュアルモードLLC共振コンバータのスィッチそれぞれのオンオフを制御する段階と、を含み、前記駆動制御電圧の変動範囲は、前記駆動制御電圧の変化を反映して可変される上限電圧と下限電圧との間の範囲で制限されることができる。
【0032】
この際、前記上限電圧と下限電圧は限界決定電圧により決定され、前記限界決定電圧は、前記限界決定電圧の変化が反映されて生成される制御電流を前記駆動制御電圧と比較して制御周波数信号を生成し、予め設定された基準周波数信号と前記制御周波数信号の位相差及び周波数を比較して前記限界決定電圧を生成することができる。
【0033】
また、前記基準周波数信号は、前記限界決定電圧の変化と関係のない基準電流を前記駆動制御電圧と比較して生成されることができる。
【0034】
また、前記限界決定電圧はPLLループによって生成されることができる。
【0035】
また、前記上限電圧と下限電圧は、前記限界決定電圧が増加すると前記上限電圧を増加させ、前記下限電圧を減少させ、前記限界決定電圧が減少すると前記上限電圧を減少させ、前記下限電圧を増加させる方式により可変されることができる。
【発明の効果】
【0036】
前記のように構成された本発明は、フィードバック電圧の大きさ及び周波数の変化により駆動制御電圧の可変範囲が調節されるため、従来のデュアルモードLLCコンバータに比べてシステムの効率が改善されると同時に、システムの安定性が向上されるという有用な効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本発明の一実施形態によるデュアルモードLLC共振コンバータシステムを概略的に示した図面である。
【
図2】本発明の一実施形態によるコンバータ駆動回路を概略的に示した図面である。
【
図3】本発明の一実施形態による駆動制御電圧の限界可変設定部を概略的に示した図面である。
【
図4】本発明の一実施形態による制御電流生成部を概略的に示した図面である。
【
図5】本発明の一実施形態による基準電流生成部を概略的に示した図面である。
【
図6】本発明の一実施形態による周波数信号生成部を概略的に示した図面である。
【
図7】
図6に示された回路の作動原理を説明するための図面である。
【
図8】本発明の一実施形態による位相−周波数比較部を概略的に示した図面である。
【
図9】本発明の一実施形態による限界決定電圧生成部を概略的に示した図面である。
【
図10a】本発明の一実施形態による限界決定電圧の生成原理を説明するための図面である。
【
図10b】本発明の一実施形態による限界決定電圧の生成原理を説明するための図面である。
【
図11】本発明の一実施形態による限界電圧生成部を概略的に示した図面である。
【
図12a】本発明の一実施形態による限界電圧の生成原理を説明するための図面である。
【
図12b】本発明の一実施形態による限界電圧の生成原理を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを果たす方法は、添付図面とともに詳細に後述される実施例を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は以下で開示される実施例に限定されず、相違する様々な形態で具現されることができる。本実施例は、本発明の開示が完全になるようにするとともに、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に伝達するために提供されることができる。明細書全体において、同一参照符号は同一構成要素を示す。
【0039】
本明細書で用いられる用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を限定しようとするものではない。本明細書で、単数型は文句で特別に言及しない限り複数型も含む。明細書で用いられる「含む(comprise)」及び/または「含んでいる(comprising)」は言及された構成要素、段階、動作及び/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作及び/または素子の存在または追加を排除しない。
【0040】
以下、添付の図面を参照して本発明の構成及び作用効果についてより詳細に説明する。
【0041】
図1は本発明の一実施形態によるデュアルモードLLC共振コンバータシステムを概略的に示した図面である。
【0042】
図1を参照すると、本発明の一実施形態によるデュアルモードLLC共振コンバータシステムは、大きく電源部30、デュアルモードLLC共振コンバータ20、コンバータ駆動回路10を含むことができる。
【0043】
電源部30は、一般的に広く適用されている力率改善装置(Power Factor Correction;PFC)を含むことができる。
【0044】
デュアルモードLLC共振コンバータ20は、一次側に第1スィッチM1と第2スィッチM2が備えられ、二次側はマスター端末とスレーブ端末を含むことができる。
【0045】
コンバータ駆動回路10は、デュアルモードLLC共振コンバータの出力電圧をフィードバックされて出力電圧の変化により最適化したスィッチ制御信号S1、S2を生成し、第1スィッチM1及び第2スィッチM2に印加する機能を行う。
【0046】
図1に示されたように、スィッチ制御信号S1、S2はトランスフォーマを介してデュアルモードLLC共振コンバータ20の第1スィッチM1及び第2スィッチM2それぞれの制御端子に連結されるようにすることで、コンバータ駆動回路10とデュアルモードLLC共振コンバータ20との間の絶縁性を確保することができ、直接連結される場合に比べて電力消費を抑えることができる。
【0047】
図2は本発明の一実施形態によるコンバータ駆動回路10を概略的に示した図面である。
【0048】
図2を参照すると、本発明の一実施形態によるコンバータ駆動回路10は、フィードバック電圧センシング部11、駆動制御電圧生成部12、駆動制御電圧の限界可変設定部100及びクロック生成部13を含むことができる。
【0049】
フィードバック電圧センシング部11は、デュアルモードLLC共振コンバータ20から出力された電圧をフィードバックして駆動制御電圧生成部12に伝達する機能を行い、通常のセンシング抵抗などにより具現されることができる。
【0050】
駆動制御電圧生成部12は、フィードバックされた電圧を印加されてデュアルモードLLC共振コンバータ20の第1スィッチM1及び第2スィッチM2のデューティ比を調節するための駆動制御電圧を生成する。
【0051】
一方、駆動制御電圧生成部12は所定の範囲内で可変的に決定される駆動制御電圧を生成する。
【0052】
駆動制御電圧の限界可変設定部100は駆動制御電圧生成部12に連結され、駆動制御電圧V
CPの変動範囲を制限する上限電圧Vmax及び下限電圧Vminを生成する機能を行う。
【0053】
この際、駆動制御電圧の限界可変設定部100は上限電圧Vmax及び下限電圧Vminを生成する際に駆動制御電圧V
CPを反映する。
【0054】
クロック生成部は駆動制御電圧生成部12に連結され、駆動制御電圧V
CPを印加されてデュアルモードLLC共振コンバータ20の第1スィッチM1及び第2スィッチM2それぞれのオンオフを制御するスィッチ制御信号S1、S2を生成する機能を行う。
【0055】
図3は本発明の一実施形態による駆動制御電圧の限界可変設定部100を概略的に示した図面である。
【0056】
図3を参照すると、本発明の一実施形態による駆動制御電圧の限界可変設定部100は、制御電流生成部110、基準電流生成部120、制御周波数信号生成部130、基準周波数信号生成部130’、位相−周波数比較部140、限界決定電圧生成部150及び限界電圧生成部160を含むことができる。
【0057】
限界電圧生成部160は、限界決定電圧生成部150から出力される限界決定電圧Vcを印加され、限界決定電圧Vcの変化を反映して上限電圧Vmax及び下限電圧Vminを生成し、出力する。
【0058】
この際、限界決定電圧Vcは、制御電流生成部110にフィードバックされ、制御電流生成部110では限界決定電圧Vcの変化により変化される制御電流I
Dが生成される。
【0059】
一方、基準電流生成部120は制御電流生成部110と異なり、限界決定電圧Vcの変化が反映されていない所定の基準電流I
Rを生成して出力する。
【0060】
また、制御周波数信号生成部130と基準周波数信号生成部130’は、制御電流及び基準電流それぞれを印加されて駆動制御電圧V
CPと比較して制御周波数信号V
FD及び基準周波数信号V
FRを生成する機能を行う。
【0061】
位相−周波数比較部140は、制御周波数信号生成部130及び基準周波数信号生成部130’に連結され、制御周波数信号と基準周波数信号の位相差及び周波数を比較してその結果を出力する機能を行う。
【0062】
限界決定電圧生成部150は、位相−周波数比較部140に連結され、位相−周波数比較結果に応じて限界決定電圧Vcを生成する機能を行う。
【0063】
図4は本発明の一実施形態による制御電流生成部110を概略的に示した図面である。
【0064】
図4を参照すると、制御電流生成部110は、第1トランジスタQ1、第1抵抗RGT1、第2抵抗RGT2、第2トランジスタM11、第1アンプAmp1、第3抵抗RGT、第1電流ミラーCM1を含むことができる。
【0065】
第1トランジスタQ1は、第1抵抗RGT1と第2抵抗RGT2との間に備えられ、制御端子に限界決定電圧Vcが印加される。
【0066】
第2トランジスタM11は第2端子が第1電流ミラーCM1の一端に連結され、第1端子は第1抵抗RGT1の他端及び第3抵抗RGTの一端に連結される。
【0067】
第1アンプAmp1は第1端子に所定の第1基準電圧Vr1が印加され、第2端子には第2トランジスタM11の第2端子が連結され、出力端は第2トランジスタM11の制御端子に連結される。
【0068】
これにより、制御電流生成部110は限界決定電圧Vcを印加されて第1基準電圧Vr1と比較し、その比較結果に応じて生成される制御電流I
Dを第1電流ミラーCM1を介して出力することができる。
【0069】
図5は本発明の一実施形態による基準電流生成部120を概略的に示した図面である。
【0070】
図5を参照すると、基準電流生成部120は、第4抵抗RRT、トランジスタM21及び所定の第2基準電圧Vr2によって一定に生成される基準電流I
Rを生成し、出力する。
【0071】
図6は本発明の一実施形態による周波数信号生成部130を概略的に示した図面であり、
図7は
図6に示された回路の作動原理を説明するための図面である。
【0072】
図6を参照すると、周波数信号生成部130は入力端を介して基準電流I
Rを入力されて基準周波数信号V
FRを出力したり、制御電流I
Dを入力端を介して入力されて制御周波数信号V
FDを出力したりすることができる。
【0073】
第1キャパシタC31は、入力端と接地端子との間に連結され、入力された電流による電圧値V
C31を第1比較器COMP1の非反転端子に印加する。また、第1比較器COMP1の反転端子には所定の上限値V
Hが印加される。
【0074】
この際、第1キャパシタC31の一端には第3トランジスタM31の第1端子が連結され、第3トランジスタM31の第2端子は接地され、第1比較器COMP1の出力端が第3トランジスタM31の制御端子に印加される。
【0075】
これにより、基準電流または制御電流が第1キャパシタC31に充電されることによって電圧値V
C31は増加し、所定の上限値V
Hに逹すると第3トランジスタM31がターンオンされ、第1キャパシタC31に充電された電圧が除去されると共に電圧値V
C31が0に減少される過程を
図7に示したように繰り返す。
【0076】
一方、電圧値V
C31は第2比較器COMP2の非反転端子にも連結されるが、この際、第2比較器COMP2の反転端子に駆動制御電圧V
CPが印加されることにより、
図7に示したように、電圧値V
C31と駆動制御電圧V
CPとを比較して第2比較器COMP2の出力端に矩形波状の周波数信号V
Fが出力される。
【0077】
また、前記のように、基準電流I
Rは限界決定電圧Vcの変動が反映されず、所定の値で一定に維持され、制御電流I
Dは限界決定電圧Vcの変動によりその大きさと周波数が可変する特性を有する。
【0078】
また、基準周波数信号V
FRと制御周波数信号V
FDは、駆動制御電圧V
CPとの比較によって生成されるため、駆動制御電圧V
CPの変動が反映される。
【0079】
これにより、基準周波数信号V
FRは駆動制御電圧V
CPの変動のみが反映された特性を有し、制御周波数信号V
FDは、限界決定電圧Vcの変動及び駆動制御電圧V
CPの変動が全て反映された特性を有する。
【0080】
図8は本発明の一実施形態による位相−周波数比較部140を概略的に示した図面である。
【0081】
図8を参照すると、位相−周波数比較部140は、制御周波数信号V
FDを入力される第1入力端、基準周波数信号V
FRを入力される第2入力端、第1出力端UP及び第2出力端DNを含むことができる。
【0082】
この際、複数個の論理素子の組み合わせからなる位相−周波数比較部(Phase Frequency Detector;PFD)140は、信号の位相及び周波数を比較する手段として既に広く使用されている構成であるため詳細な説明は省略する。
【0083】
一方、基準水波数が制御周波数より大きい場合、位相と周波数との相対的な差だけ第1出力端UPにハイ信号が出力され、制御周波数が基準周波数より大きい場合、位相と周波数の差だけ第2出力端DNにハイ信号が出力される。
【0084】
また、第1出力端UPの信号がハイからローに変化される際、第2出力端DNの信号は瞬間的にハイに発生される。これは内部的なリセット信号によって発生されるリセットディレイ(Reset Delay)である。
【0085】
このような位相−周波数比較部140の第1出力端UPと第2出力端DNの出力信号は
図10a及び
図10bで確認することができる。
【0086】
図9は本発明の一実施形態による限界決定電圧生成部150を概略的に示した図面であり、
図10a及び
図10bは本発明の一実施形態による限界決定電圧Vcの生成原理を説明するための図面である。
【0087】
図9、
図10a及び
図10bを参照すると、限界決定電圧生成部150は、位相−周波数比較部140の第1出力端UPからハイ信号を印加される間に限界決定電圧Vcを増加させ、位相−周波数比較部140の第2出力端DNからハイ信号を印加される間に限界決定電圧Vcを減少させる方式により限界決定電圧Vcを生成する。
【0088】
一方、
図9に示したように、本発明の一実施形態による限界決定電圧生成部150は、公知のチャージポンプ(Charge Pump;CP)151とループフィルター(Loop Filter;LP)152により具現されることができる。
【0089】
図11は本発明の一実施形態による限界電圧生成部160を概略的に示した図面であり、
図12a及び
図12bは本発明の一実施形態による限界電圧の生成原理を説明するための図面である。
【0090】
図11を参照すると、本発明の一実施形態による限界電圧生成部160は、第3アンプAmp3、第4トランジスタM51、第5抵抗R61、第6抵抗R62、第7抵抗Rmin、第8抵抗Rmax、第2電流ミラーCM2及び第3電流ミラーCM3を含むことができる。
【0091】
第3アンプAmp3の第1端子には限界決定電圧Vcが印加され、その出力端は第4トランジスタM51の制御端子に連結される。
【0092】
第4トランジスタM51の第1端子は第5抵抗R61に連結され、第5抵抗R61は第6抵抗R62に連結される。
【0093】
この際、第5抵抗R61及び第6抵抗R62の連結ノードは、第3アンプAmp3の第2端子に連結される。
【0094】
また、第4トランジスタM51の第2端子は第2電流ミラーCM2の一端に連結され、第2電流ミラーCM2の第1他端は第7抵抗Rminに連結され、第2電流ミラーCM2の第2他端は第3電流ミラーCM3の一端に連結される。
【0095】
また、第3電流ミラーCM3の他端は第8抵抗Rmaxに連結される。
【0096】
第2電流ミラーCM2の第1他端と第7抵抗Rminとの間のノードから下限電圧Vminが出力されることができ、第8抵抗Rmaxと第3電流ミラーCM3の他端との間のノードから上限電圧Vmaxが出力されることができる。
【0097】
これにより、限界電圧生成部160は、限界決定電圧Vcが増加すると上限電圧Vmaxを増加させ、下限電圧Vminを減少させ、限界決定電圧Vcが減少すると上限電圧Vmaxを減少させ、下限電圧Vminを増加させる方式により作動して限界電圧を生成することができる。
【0098】
即ち、周波数の差が相対的に大きく発生すると限界決定電圧Vcが上昇すると共に、上限電圧Vmaxと下限電圧Vminとの間の幅が広くなり、周波数の差が相対的に小さく発生すると限界決定電圧Vcが下降すると共に、上限電圧Vmaxと下限電圧Vminとの間の幅が狭くなる。
【0099】
このように上限電圧Vmax及び下限電圧Vminが周波数の相対的な差によって変動されることにより、駆動制御電圧V
CPの変動範囲が調節されることができ、また、駆動制御電圧V
CPの変動範囲が調節されることによってデュアルモードLLCコンバータの効率が改善されたり安定性が向上されたりすることができる。
【0100】
本発明の一実施形態によるデュアルLLC共振コンバータの駆動方法は、駆動制御電圧V
CPの変化を反映して可変される上限電圧Vmaxと下限電圧Vminとの間の範囲で駆動制御電圧V
CPの変動範囲を制限することにより、デュアルLLC共振コンバータを駆動することができる。
【0101】
この際、上限電圧Vmaxと下限電圧Vminは限界決定電圧Vcにより決定され、限界決定電圧Vcは限界決定電圧Vcの変化が反映されて生成される制御電流I
Dを駆動制御電圧V
CPと比較して制御周波数信号V
FDを生成した後、予め設定された基準周波数と制御周波数の位相差及び周波数を比較して限界決定電圧Vcが生成されることができる。
【0102】
この際、基準周波数信号V
FDは限界決定電圧Vcの変化に関係なく生成される基準電流I
Rを駆動制御電圧V
CPと比較して生成されることができる。
【0103】
また、このような限界決定電圧VcはPLLループによって生成されることができる。
【0104】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、上述の内容は本発明の好ましい実施形態を示して説明するものに過ぎず、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で用いることができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、述べた開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。上述の実施例は本発明を実施する際に最善の状態を説明するためのものであり、本発明のような他の発明を用いるにおいて当業界に公知された他の状態での実施、そして発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。従って、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むと解釈されるべきであろう。
【符号の説明】
【0105】
10 コンバータ駆動回路
11 フィードバック電圧センシング部
12 駆動制御電圧生成部
13 クロック生成部
20 デュアルモードLLCコンバータ
30 電源部
100 駆動制御電圧の限界可変設定部
110 制御電流生成部
120 基準電流生成部
130 制御周波数信号生成部
130’ 基準周波数信号生成部
140 位相−周波数比較部
150 限界決定電圧生成部
160 限界電圧生成部
Q1 第1トランジスタ
M11 第2トランジスタ
M31 第3トランジスタ
M51 第4トランジスタ
RGT1 第1抵抗
RGT2 第2抵抗
RGT 第3抵抗
RRT 第4抵抗
Amp1 第1アンプ
Amp2 第2アンプ
Amp3 第3アンプ
CM1 第1電流ミラー
CM2 第2電流ミラー
CM3 第3電流ミラー
C31 第1キャパシタ
COMP1 第1比較器
COMP2 第2比較器
UP 第1出力端
DN 第2出力端