特許第6162014号(P6162014)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6162014
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】レーザ加工ヘッド
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/064 20140101AFI20170703BHJP
   B23K 26/142 20140101ALI20170703BHJP
【FI】
   B23K26/064 A
   B23K26/142
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-199109(P2013-199109)
(22)【出願日】2013年9月26日
(65)【公開番号】特開2015-62934(P2015-62934A)
(43)【公開日】2015年4月9日
【審査請求日】2016年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000185374
【氏名又は名称】小池酸素工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】特許業務法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大森 工
【審査官】 篠原 将之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−000648(JP,A)
【文献】 特開平09−001374(JP,A)
【文献】 特開2014−200827(JP,A)
【文献】 米国特許第05485935(US,A)
【文献】 特開2012−179615(JP,A)
【文献】 特開昭63−108991(JP,A)
【文献】 特開平06−007985(JP,A)
【文献】 特開平03−110094(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/064
B23K 26/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工ヘッド本体の上部に設けた集光レンズによって集光したレーザ光をアシストガスと共に下部に設けた照射口から被加工材に向けて照射するレーザ加工ヘッドであって、
加工ヘッド本体の側面には、上部に設けた集光レンズと下部に設けた照射口との間にアシストガス噴射部材が設けられており、
前記アシストガス噴射部材は、アシストガスを、前記集光レンズによって集光されて前記照射口から照射されるレーザ光の光軸を横断し且つ照射方向下流側に傾斜させた方向に噴射させるように構成されており、且つ先端にはアシストガスを噴射するための噴射口が形成され、該噴射口の開口面積は前記加工ヘッド本体の下部に設けた照射口の開口面積よりも小さいことを特徴とするレーザ加工ヘッド。
【請求項2】
前記アシストガス噴射部材は、アシストガスを、レーザ光の光軸に沿った方向の寸法が小さくレーザ光の光軸を横断する方向の寸法が大きい扁平状に噴射するために、扁平状に形成された噴射口又は複数の小孔からなる噴射口を有することを特徴とする請求項1に記載したレーザ加工ヘッド。
【請求項3】
前記アシストガス噴射部材は、加工ヘッド本体の側面であってレーザ光の光軸を中心とする平面視が90度の範囲内に複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載したレーザ加工ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加工材に向けてレーザ光を照射すると共にアシストガスを噴射して目的の加工を行う際に、加工部位から生じたスパッタが集光レンズに付着するのを防止し、或いは軽減し得るようにしたレーザ加工ヘッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
金属からなる被加工材を切断、或いは溶接する際に、レーザ加工法を採用することがある。このレーザ加工法は、レーザ加工ヘッドから被加工材に向けてレーザ光を照射すると共にアシストガスを噴射し、母材から発生した溶融物や蒸発物をアシストガスによって排除しつつ、或いは母材の溶融状態をアシストガスによって保護しつつ、レーザ加工ヘッドと被加工材とを相対的に移動させることで、切断し或いは溶接するものである。
【0003】
レーザ加工ヘッドは、上部にレーザ光を集光する集光レンズが設けられ、下部にレーザ光とアシストガスが通過する開口が設けられた加工ヘッド本体を有している。また、加工ヘッド本体の側面にはアシストガスを供給する供給口が設けられており、目的の加工に応じて酸素ガス、空気、窒素ガス等から選択されたアシストガスが供給される。加工ヘッド本体の下部に設けた開口はレーザ光が通過し得る径であれば良く、面積は比較的小さいのが一般的である。また、加工ヘッド本体の側面に設けたアシストガスの供給口は加工性を考慮して設定されており、面積は大きいのが一般的である。
【0004】
レーザ加工法を実施する際に、溶融した母材の一部がスパッタとして飛散し、加工ヘッド本体の外周面に付着したり、開口から噴射するアシストガスに抗して加工ヘッド本体の内部に入り込んで集光レンズに付着することがある。集光レンズにスパッタが付着すると、このスパッタにレーザ光のエネルギが吸収されて集光レンズに損傷を与える虞が生じるため、スパッタの集光レンズへの付着を防止することを目的として、幾つかの技術が提案されている。
【0005】
例えば、特許文献1に記載された発明は、集光レンズとレーザノズルとの間に保護レンズを設けた加工ヘッド本体を有している。そして、加工ヘッド本体に、保護レンズをエアカーテンで保護するためのエア吹き出しノズルを設けると共に対向する位置に着脱可能なエアカーテンカバーを設けている。アシストガスは、エア吹き出しノズルよりもレーザノズル側に設けたアシストガス噴射口からレーザビームと同軸上に噴射されるように構成されている。
【0006】
特許文献1に記載された発明では、高速のエア流からなるエアカーテンと、レーザ加工に適した流速のアシストガスが独立して作用するため、加工部位に対するシールド性の向上を実現しつつ、スパッタの巻き上げを防止することができる。
【0007】
また、特許文献2に記載された発明は、光学要素を保護することができるファイバーレーザ加工機の加工ヘッドに関するものであり、ヘッド本体に設けたレンズユニットとノズルとの間にトラップ部材を設け、アシストガスがトラップ部材に形成した絞り部を通過する際に増速することでダストの浸入を阻止し、該ダストをトラップ部材に形成した滞留捕捉部で捕捉し得るように構成されている。
【0008】
特許文献2に記載された発明では、ノズルからダストが浸入したとき、このダストがレンズユニット方向に進行しても増速したアシストガス流によって阻止され、滞留捕捉部に落下して捕捉される。このため、レンズユニットのダストが付着することがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平09−220687号公報
【特許文献2】特開2012−024811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記特許文献1に記載された発明では、加工ヘッド本体の内部にエアカーテンを形成するエアとアシストガスが同時に噴射されることとなる。特に、エアカーテンを形成するエアは流速が大きいことが必要であり、アシストガスよりも高い圧力で噴射される。このため、エアがアシストガスに混入してレーザノズルから混合ガスが噴射される虞があり、この場合、加工部位に対するアシストガスによるシールド性能が阻害される虞がある。
【0011】
また、特許文献2に記載された発明では、アシストガスがトラップ部材に形成された絞り部と径が拡大した滞留捕捉部を連続して通過することとなり、断面積の変化に伴って流れが乱れる虞があり、この場合、ノズルから噴射されるアシストガスが安定せずに加工部位の品質が不安定になる虞がある。
【0012】
本発明の目的は、加工ヘッド本体に設けた照射口からスパッタが浸入した場合でも、このスパッタをアシストガスによって集光レンズまで到達するのを防止し又は軽減し得るようにしたレーザ加工ヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本件発明者は、加工ヘッド本体の内部に入り込んだスパッタが集光レンズまで到達することを阻止するために開発を行っている。その結果、集光レンズに対するスパッタの付着を阻止するためには、レーザ光の光軸を横断させて斜め下方に向けた流れを形成することが効果的であることが判明した。また、加工ヘッド本体内部に於ける流速を上昇させたアシストガスをスパッタに衝突させることで、該スパッタの上昇を阻止することが好ましいということが判明した。
【0014】
上記結果から本発明に係るレーザ加工ヘッドは、加工ヘッド本体の上部に設けた集光レンズによって集光したレーザ光をアシストガスと共に下部に設けた照射口から被加工材に向けて照射するレーザ加工ヘッドであって、加工ヘッド本体の側面には、上部に設けた集光レンズと下部に設けた照射口との間にアシストガス噴射部材が設けられており、前記アシストガス噴射部材は、アシストガスを、前記集光レンズによって集光されて前記照射口から照射されるレーザ光の光軸を横断し且つ照射方向下流側に傾斜させた方向に噴射させるように構成されている。
【0015】
上記レーザ加工ヘッドに於いて、前記アシストガス噴射部材の先端にはアシストガスを噴射するための噴射口が形成されており、該噴射口の開口面積は、前記加工ヘッド本体の下部に設けた照射口の開口面積よりも小さい。
【0016】
記レーザ加工ヘッドに於いて、前記アシストガス噴射部材は、アシストガスを、レーザ光の光軸に沿った方向の寸法が小さくレーザ光の光軸を横断する方向の寸法が大きい扁平状に噴射するために、扁平状に形成された噴射口又は複数の小孔からなる噴射口を有するか、或いは加工ヘッド本体の側面であってレーザ光の光軸を中心とする平面視が90度の範囲内に複数設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るレーザ加工ヘッドでは、加工ヘッド本体の側面であって集光レンズと照射口との間にアシストガス噴射部材が設けられている。特に、アシストガス噴射部材が、アシストガスをレーザ光の光軸を横断して照射方向下流側に傾斜させて噴射させるように構成されているため、照射口から加工ヘッド本体の内部に入り込んだスパッタに対し斜め上方から吹き付けることができる。このため、スパッタが上昇しようとする動きを阻止しつつレーザ光の光軸の外方向へ押し出すことが可能となり、集光レンズへの付着を防止し或いは軽減することができる。
【0018】
特に、アシストガス噴射部材の先端に形成されたアシストガスを噴射するための噴射口の開口面積が照射口の開口面積よりも小さいことで、照射口から噴射するアシストガスの流量を確保するために噴射口に供給するアシストガスの圧力を高めることが必要となる。このため、加工ヘッド本体の内部にアシストガスの早い流れを実現することができ、このアシストガスが照射口から入り込んだスパッタに対して大きな抵抗として作用する。従って、スパッタの加工ヘッド内部に於ける上昇を阻止しつつレーザ光の光軸の外方向へ押し出して集光レンズへの付着を防止し、或いは軽減することができる。
【0019】
また、アシストガス噴射部材が、扁平状の噴射口又は複数の小孔からなる噴射口を有して形成されるか、或いはレーザ光の光軸を中心とする平面視が90度の範囲内に複数設けられることで、照射口から加工ヘッド本体の内部に入り込んだスパッタが拡散したような場合でも、これらのスパッタの上昇を阻止しつつレーザ光の光軸の外方向へ押し出して集光レンズへの付着を防止し或いは軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第1実施例に係るレーザ加工ヘッドの構成を説明する図である。
図2】第2実施例に係るレーザ加工ヘッドの構成を説明する外観図である。
図3】第2実施例に係るレーザ加工ヘッドの構成を説明する図であり、図2のIII−III断面図である。
図4】第3実施例に係るレーザ加工ヘッドの構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係るレーザ加工ヘッドについて説明する。本発明に係るレーザ加工ヘッドは、加工ヘッド本体に設けたアシストガス噴射部材によって、アシストガスを、レーザ光の光軸を横断し、且つレーザ光の照射方向下流側に傾斜させた方向に噴射させるように構成されている。このため、被加工材を溶接或いは切断した際に生じ加工ヘッド本体の内部に入り込んだスパッタに対し、アシストガスを斜め上方から吹き付けることが可能となる。この結果、スパッタの上昇を阻止しつつレーザ光の光軸の外方向へ押し出して集光レンズへの付着を防止し、或いは軽減することが可能となる。
【0022】
第1実施例に係るレーザ加工ヘッドの構成について図1により説明する。図に示すレーザ加工ヘッドAは、上部に集光レンズ2が設けられ、下部にレーザ光を照射すると共にアシストガスを噴射する照射口3が設けられた加工ヘッド本体1を有している。集光レンズ2の中心と照射口3の中心は直線的に結ばれており、この直線がレーザ光4の光軸4aと一致している。
【0023】
加工ヘッド本体1は、集光レンズ2が設けられた上部側は円筒状の筒部1aとして形成され、該筒部1aに続く下部側は下方に向けて径が小さくなるテーパ部1bとして形成されている。そして、テーパ部1bの下端部分に中心に照射口3が形成されたノズル3aが着脱可能に取り付けられている。このため、径の異なる照射口3が形成された異なるノズル3aを選択的に加工ヘッド本体1に取り付けることが可能であり、異なる出力を持ったレーザ発振器に適用することが可能となる。
【0024】
加工ヘッド本体1の筒部1aであって集光レンズ2と照射口3との間には、アシストガスの噴射口6を有するアシストガス噴射部材5が設けられている。このアシストガス噴射部材5は、アシストガスを、レーザ光4の光軸4aを横断し且つレーザ光4の照射方向下流側に向けた方向に傾斜させて噴射させるように構成されている。アシストガス噴射部材5は、アシストガスを前記の如くして噴射し得るものであれば良く、構造や形状を限定するものではない。
【0025】
本実施例では、アシストガス噴射部材5は、加工ヘッド本体1の筒部1aに対し略直角に配置されると共に着脱可能に構成されている。そして、アシストガス噴射部材5を筒部1aに取り付けたとき、一方の端面(先端面5a)が加工ヘッド本体1の内部に配置され、他方の端部(後端部5b)が加工ヘッド本体1の外部に配置される。また、アシストガス噴射部材5には、後端部5bから先端面5aに向けて径の大きい穴5cが形成されている。この穴5cは先端面5aを貫通することなく、先端面5aの裏面側に到達する位置まで形成され、図示しないアシストガスの供給源と接続されている。
【0026】
アシストガス噴射部材5の先端面5aは、該アシストガス噴射部材5の中心軸に対して傾斜した傾斜面として構成されており、該先端面5aに対し略直角にアシストガスの噴射口6が形成されている。従って、噴射口6はアシストガス噴射部材5の中心軸に対して傾斜することとなり、該アシストガス噴射部材5に方向性が生じる。このため、アシストガス噴射部材5の後端部5b側の何れかに、噴射口6の噴射方向を示すために図示しないマークを形成しておくことが好ましい。
【0027】
アシストガス噴射部材5は、加工ヘッド本体1の筒部1aに対し、噴射口6の中心軸6aがレーザ光4の光軸4aを横断して下向きになるような姿勢に設定した状態で取り付けられる。噴射口6と光軸4aとのなす角は特に限定するものではない。しかし、噴射口6の中心軸6aが加工ヘッド本体1のテーパ部1bと交差したとき、中心軸6aとテーパ部1bの照射口3方向の内面とのなす各が鈍角であることが好ましい。即ち、噴射口6から噴射したアシストガスがテーパ部1bの内面と衝突したとき、該アシストガスが照射口3方向に屈折し得るような傾斜であることが好ましい。
【0028】
アシストガスを噴射する噴射口6の径(開口面積)は特に限定するものではない。しかし、照射口3の開口面積よりも小さいことが好ましい。特に、照射口3の径はノズル3aを選択することによって変更することが可能であるため、径の異なる噴射口6を形成した複数のアシストガス噴射部材5を用意しておき、照射口3の径に対応させて選択して取り付けるようにすることが好ましい。
【0029】
上記の如く構成された加工ヘッド本体1では、噴射口6の開口面積が照射口3の開口面積よりも小さいことによって、アシストガス噴射部材5の穴5cに供給されたアシストガスの供給圧Poと、噴射口6を介して供給された加工ヘッド本体1の内圧Piとの間に圧力差(Po>Pi)が生じる。また、加工ヘッド本体1の内圧Piと照射口3を介して作用する大気圧Pとの間にも圧力差(Po>Pi>P)が生じる。
【0030】
このため、加工ヘッド本体1の内部には、アシストガスの供給圧Po、加工ヘッド本体1の内圧Piの差に応じたアシストガスの流れが生じる。このときの加工ヘッド本体1の内部に於けるアシストガスの流速は、従来の加工ヘッドに於けるアシストガスの流速と比較して充分に大きいものとなる。
【0031】
従来の加工ヘッドの場合、アシストガスの供給源と加工ヘッドを接続する部材の口径が大きく、アシストガスの供給圧と加工ヘッド本体の内圧との間に殆ど差が生じることがない(Po=Pi)。このように、加工ヘッド内のアシストガスは加圧された状態(Po)にあり、且つ加工ヘッドの断面積は照射口の断面積に比較すると充分に大きい。このため、照射口からアシストガスを噴射したとき、加工ヘッド内に於けるアシストガスの流速は小さい。
【0032】
即ち、レーザ加工ヘッドAの加工ヘッド本体1の内部に於けるアシストガスの流速を従来の流速よりも上昇させることが可能となり、この速度エネルギを加工ヘッド1の内部に入り込んだスパッタに対して抵抗として作用させることが可能となる。特に、噴射口6から噴射されたアシストガスが、レーザ光4の照射方向下流側に向けて傾斜しているため、このアシストガスは上昇するスパッタに対し斜め上方から作用することとなり、確実にスパッタの上昇を阻止することが可能となる。
【0033】
また、噴射口6から噴射されたアシストガスはレーザ光4の光軸4aを横断し、対向する加工ヘッド本体1のテーパ部1bに衝突して照射口3方向に屈折した後、レーザ光4と共に照射口3から目的の加工部位に噴射され、溶接又は切断を含む目的の加工を進めることが可能である。
【0034】
次に第2実施例に係るレーザ加工ヘッドBの構成について、図2図3により説明する。尚、本実施例に於いて、前述の第1実施例と同一の部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する(以下同様)。
【0035】
本実施例に係るレーザ加工ヘッドBは、加工ヘッド本体1に二つのアシストガス噴射部材5を略水平方向に並べて配置して構成されている。図3に示すように、夫々のアシストガス噴射部材5は、何れもレーザ光4の光軸4aを横断してアシストガスを噴射し得るように、レーザ光4の光軸4aを中心として平面内の角度が90度の範囲内に収まるように配置されている。このため、二つのアシストガス噴射部材5の噴射口6から噴射されたアシストガスは、レーザ光4の光軸4aに沿った方向(縦方向)の寸法が小さく、光軸4aを横断する方向(横方向)の寸法が大きい扁平状に噴射される。
【0036】
このように、アシストガスを扁平状に噴射することで、該アシストガスによって確実に集光レンズ2の面の全領域を保護することが可能となる。
【0037】
尚、アシストガスを扁平状に噴射するために、前述の第2実施例のように二つのアシストガス噴射部材5を略水平方向に並べる以外に、アシストガス噴射部材の先端部分を扁平に形成すると共に該先端部分に扁平な噴射口を形成しても良い。この場合、予め噴射口を形成したアシストガス噴射部材の先端部分をプレス加工することで構成することが可能である。また、アシストガス噴射部材の先端部分を扁平に形成した後、扁平に沿って先端面側から複数の小孔を形成しても良い。
【0038】
次に第3実施例に係るレーザ加工ヘッドCの構成について図4により説明する。本実施例では、レーザ加工ヘッドCは、二つのアシストガス噴射部材5をレーザ光4の光軸4aに沿って縦方向に配置して構成されている。このように、アシストガスの流れを縦方向に配列することによって、加工ヘッド本体1の照射口3から内部に入り込んだスパッタに対し、2度に渡ってアシストガスによる抵抗を作用させることが可能となり、スパッタの上昇を効果的に防ぐことが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
上記の如く構成した本発明のレーザ加工ヘッドでは、集光レンズに対するスパッタの付着を防ぎ或いは軽減させることが可能であり、切断或いは溶接の何れにも対応することが可能である。
【符号の説明】
【0040】
A、B、C レーザ加工ヘッド
1 加工ヘッド本体
1a 筒部
1b テーパ部
2 集光レンズ
3 照射口
3a ノズル
4 レーザ光
4a 光軸
5 アシストガス噴射部材
5a 先端面
5b 後端部
5c 穴
6 噴射口
6a 中心軸
図1
図2
図3
図4