特許第6162079号(P6162079)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6162079クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6162079
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置
(51)【国際特許分類】
   C25D 13/22 20060101AFI20170703BHJP
   C25D 21/14 20060101ALI20170703BHJP
【FI】
   C25D13/22 303
   C25D21/14
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-127371(P2014-127371)
(22)【出願日】2014年6月20日
(65)【公開番号】特開2016-6216(P2016-6216A)
(43)【公開日】2016年1月14日
【審査請求日】2016年3月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】592141466
【氏名又は名称】丸仲工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079511
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 利明
(72)【発明者】
【氏名】長倉 正次
【審査官】 内藤 康彰
(56)【参考文献】
【文献】 特表2002−523626(JP,A)
【文献】 特表平10−513504(JP,A)
【文献】 特開2013−249527(JP,A)
【文献】 特開昭63−076898(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D5/00−7/12
C25D1/00−3/66
C25D9/00−9/12
C25D13/00−21/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
周回経路を複数のクランプが連続して移動するクランプ移動手段を設け、電解槽内の電解液中を前記クランプの給電接点部がメッキ行程を移動した後に該電解槽内の電解液中を移動する戻り行程を経て再び前記メッキ行程に入る周回経路を連続して移動するように構成し、メッキ行程を移動する前記クランプは、空中に配設され且つ陰極の電流を供給されたメッキ用給電レールに該クランプの上部が空中で接触されながら移動し、前記メッキ用給電レールから電解液中の給電接点部に陰極の電流を供給し、陰極の電流が供給された給電接点部でメッキ処理される被メッキ体の端部を掴持し、この給電接点部で掴持され陰極の電流を給電された被メッキ体がメッキ行程の電解液中に配設した対のメッキ用陽極の間を一方向に搬送され、この搬送過程でメッキ用陽極から析出された金属を陰極の極性が給電された被メッキ体の表面に電着する電解メッキ装置であり、戻り行程を移動する前記クランプは、空中に配設され且つ陽極の電流を供給された剥離用給電レールに該クランプの上部が空中で接触されながら移動し、前記剥離用給電レールから電解液中の給電接点部に陽極の電流を供給し、メッキ行程で給電接点部に付着した析出金属を戻り行程を移動する陽極の給電接点部から電解によって溶解し剥離できるようにした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置であって、メッキ用整流器の正極と不溶性陽極から成る前記メッキ用陽極を電気的に接続し、このメッキ用整流器の負極と前記メッキ用給電レールを電気的に接続し、このメッキ用給電レールに接触されながらメッキ行程を移動するクランプに陰極の電流を供給し、剥離用整流器の正極と前記剥離用給電レールを電気的に接続し、この剥離用整流器の負極と前記メッキ用給電レールを電気的に接続し、この剥離用給電レールに接触されながら戻り行程を移動するクランプに陽極の電流を供給し、陽極の電流を給電された戻り行程を移動するクランプは、反対の極性の電流を供給されているメッキ行程を移動するクランプから給電される陰極の被メッキ体を対極として、陽極を構成するクランプの給電接点部に付着された金属を電解によって溶解し剥離できるようにした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置。
【請求項2】
周回経路を複数のクランプが連続して移動するクランプ移動手段をメッキ行程の被メッキ体の搬送通路を間にした両側に設け、電解槽内の電解液中を前記クランプの給電接点部がメッキ行程を移動した後に該電解槽内の電解液中を移動する戻り行程を経て再び前記メッキ行程に入る周回経路を連続して移動するように構成し、メッキ行程を移動する前記クランプは、空中に配設され且つ陰極の電流を供給されたメッキ用給電レールに該クランプの上部が空中で接触されながら移動し、前記メッキ用給電レールから電解液中の給電接点部に陰極の電流を供給し、陰極の電流が供給された給電接点部でメッキ処理される被メッキ体の左右両端部を掴持し、この給電接点部で掴持され陰極の電流を給電された被メッキ体がメッキ行程の電解液中に配設した上下対のメッキ用陽極の間を一方向に水平搬送され、この搬送過程でメッキ用陽極から析出された金属を陰極の極性が給電された被メッキ体の表面に電着する電解メッキ装置であり、戻り行程を移動する前記クランプは、空中に配設され且つ陽極の電流を供給された剥離用給電レールに該クランプの上部が空中で接触されながら移動し、前記剥離用給電レールから電解液中の給電接点部に陽極の電流を供給し、メッキ行程で給電接点部に付着した析出金属を戻り行程を移動する陽極の給電接点部から電解によって溶解し剥離できるようにした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置であって、メッキ用整流器の正極と不溶性陽極から成る前記メッキ用陽極を電気的に接続し、このメッキ用整流器の負極と前記メッキ用給電レールを電気的に接続し、このメッキ用給電レールに接触されながらメッキ行程を移動するクランプに陰極の電流を供給し、剥離用整流器の正極と前記剥離用給電レールを電気的に接続し、この剥離用整流器の負極と前記メッキ用給電レールを電気的に接続し、この剥離用給電レールに接触されながら戻り行程を移動するクランプに陽極の電流を供給し、陽極の電流を給電された戻り行程を移動するクランプは、反対の極性の電流を供給されているメッキ行程を移動するクランプから給電される陰極の被メッキ体を対極として、陽極を構成するクランプの給電接点部に付着された金属を電解によって溶解し剥離できるようにした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置。
【請求項3】
前記クランプは、電解液中に入れられる給電接点部を含むクランプ下部の通電部の材質をチタンで形成し、該クランプのチタンの給電接点部を除いたクランプ下部の通電部を絶縁体で被覆して構成し、該クランプの給電接点部をチタンで形成した、請求項1又は2に記載のクランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置
【請求項4】
前記クランプは、電解液中に入れられる給電接点部を含むクランプ下部の通電部の材質をチタンで形成し、該クランプのチタンの給電接点部を除いたクランプ下部の通電部を絶縁体で被覆して構成し、このクランプのチタンの給電接点部に白金を被覆し、この白金を給電接点部とした、請求項1又は2に記載のクランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置
【請求項5】
前記クランプは、電解液中に入れられる給電接点部を含むクランプ下部の通電部の材質をチタンで形成し、該クランプのチタンの給電接点部を除いたクランプ下部の通電部を絶縁体で被覆して構成し、このクランプのチタンの給電接点部にイリジウムを被覆し、このイリジウムを給電接点部とした、請求項1又は2に記載のクランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置
【請求項6】
メッキ行程を移動する前記クランプは前記メッキ用給電レールにガイドされスライド接触されながら移動し、戻り行程を移動するクランプは前記剥離用給電レールにガイドされスライド接触されながら反対方向に平行に移動し、前記メッキ用給電レールと前記剥離用給電レールが樹脂製の絶縁レールを介して電気的に接続されない状態で連結され、前記メッキ用給電レールと前記剥離用給電レールと前記絶縁レールで連続する周回経路レールを構成した、請求項1又は2に記載のクランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クランプ給電による電解メッキによってクランプに付着した金属をクランプの戻り行程で電解によって剥離する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の電解処理装置には、エンドレスに回転して駆動される個々のクランプを、このクランプの戻り経路で回路板などの板状物体に金属を電着する電解室とは別槽の金属除去室の電解液中を通過させ、電解室でクランプに付着した金属を別槽の金属除去室で電解によって除去する技術が開示してある。しかし、エンドレスに回転して駆動されるクランプの搬送経路と戻り経路には、電解室と金属除去室の槽仕切り壁が介在するため、エンドレスに回転駆動されるクランプを電解室と金属除去室の間を通過させるのが技術的に困難であった。
【0003】
この課題を解決するため、本出願人は既に、エンドレスに連続周回駆動される周回駆動手段に取付けられて一定の高さレベルで周回移動される複数のクランプを、このクランプの戻り経路でクランプに付着した金属などの付着成分を剥離する金属剥離処理槽の処理液中を通過させ、クランプに付着した金属などの付着成分の剥離を行う場合でも、電解メッキ処理槽と金属剥離処理槽の槽間の槽仕切り壁が介在する移動経路をクランプがスムーズに通過でき、且つ電解メッキ処理槽や金属剥離処理槽からの処理液の流出を大幅に減少できる装置を提案してある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63−76898号公報(特公平6−31476号公報)
【特許文献2】特開2013−249527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
背景技術の特許文献1、2の電解メッキ装置は、電解メッキ処理槽の電解メッキ行程でクランプに付着した金属は、クランプの戻り経路で電解メッキ処理槽とは別槽の液中を通過させ、クランプに付着した金属の剥離を行っている。
【0006】
このため、槽形状が複雑となり、槽間仕切り通過などの搬送機械及び搬送機器が複雑となり、剥離液(薬品)の混入の危険があり、装置の管理が難しい、等いろいろな弊害があった。
【0007】
このような実情に鑑み、本発明が解決しようとする主な課題は、クランプ給電による被メッキ体への電解メッキと、電解メッキ行程でクランプの給電接点部に付着した金属の剥離を同じ処理槽内で同時並行的にできるようにし、槽形状を単純化でき、搬送機械及び搬送機器を単純化でき、剥離薬品液が不要で、装置の管理が容易な電解メッキ装置を提供すると共に、電解メッキ行程の始部位置では、クランプの給電接点部の付着金属が常に剥離された状態にして、クランプ給電による電解メッキの品質を向上できる電解メッキ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した課題を解決するため、本発明(請求項1の発明)は、周回経路を複数のクランプが連続して移動するクランプ移動手段を設け、電解槽内の電解液中を前記クランプの給電接点部がメッキ行程を移動した後に該電解槽内の電解液中を移動する戻り行程を経て再び前記メッキ行程に入る周回経路を連続して移動するように構成し、メッキ行程を移動する前記クランプは、空中に配設され且つ陰極の電流を供給されたメッキ用給電レールに該クランプの上部が空中で接触されながら移動し、前記メッキ用給電レールから電解液中の給電接点部に陰極の電流を供給し、陰極の電流が供給された給電接点部でメッキ処理される被メッキ体の端部を掴持し、この給電接点部で掴持され陰極の電流を給電された被メッキ体がメッキ行程の電解液中に配設した対のメッキ用陽極の間を一方向に搬送され、この搬送過程でメッキ用陽極から析出された金属を陰極の極性が給電された被メッキ体の表面に電着する電解メッキ装置であり、戻り行程を移動する前記クランプは、空中に配設され且つ陽極の電流を供給された剥離用給電レールに該クランプの上部が空中で接触されながら移動し、前記剥離用給電レールから電解液中の給電接点部に陽極の電流を供給し、メッキ行程で給電接点部に付着した析出金属を戻り行程を移動する陽極の給電接点部から電解によって溶解し剥離できるようにした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置であって、メッキ用整流器の正極(プラス電極)と不溶性陽極から成る前記メッキ用陽極を電気的に接続し、このメッキ用整流器の負極(マイナス電極)と前記メッキ用給電レールを電気的に接続し、このメッキ用給電レールに接触されながらメッキ行程を移動するクランプに陰極の電流を供給し、剥離用整流器の正極(プラス電極)と前記剥離用給電レールを電気的に接続し、この剥離用整流器の負極(マイナス電極)と前記メッキ用給電レールを電気的に接続し、この剥離用給電レールに接触されながら戻り行程を移動するクランプに陽極の電流を供給し、陽極の電流を給電された戻り行程を移動するクランプは、反対の極性の電流を供給されているメッキ行程を移動するクランプから給電される陰極の被メッキ体を対極として、陽極を構成するクランプの給電接点部に付着された金属を電解によって溶解し剥離できるようにした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置を提供する。
【0009】
また、本発明(請求項2の発明)は、周回経路を複数のクランプが連続して移動するクランプ移動手段をメッキ行程の被メッキ体の搬送通路を間にした両側に設け、電解槽内の電解液中を前記クランプの給電接点部がメッキ行程を移動した後に該電解槽内の電解液中を移動する戻り行程を経て再び前記メッキ行程に入る周回経路を連続して移動するように構成し、メッキ行程を移動する前記クランプは、空中に配設され且つ陰極の電流を供給されたメッキ用給電レールに該クランプの上部が空中で接触されながら移動し、前記メッキ用給電レールから電解液中の給電接点部に陰極の電流を供給し、陰極の電流が供給された給電接点部でメッキ処理される被メッキ体の左右両端部を掴持し、この給電接点部で掴持され陰極の電流を給電された被メッキ体がメッキ行程の電解液中に配設した上下対のメッキ用陽極の間を一方向に水平搬送され、この搬送過程でメッキ用陽極から析出された金属を陰極の極性が給電された被メッキ体の表面に電着する電解メッキ装置であり、戻り行程を移動する前記クランプは、空中に配設され且つ陽極の電流を供給された剥離用給電レールに該クランプの上部が空中で接触されながら移動し、前記剥離用給電レールから電解液中の給電接点部に陽極の電流を供給し、メッキ行程で給電接点部に付着した析出金属を戻り行程を移動する陽極の給電接点部から電解によって溶解し剥離できるようにした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置であって、メッキ用整流器の正極(プラス電極)と不溶性陽極から成る前記メッキ用陽極を電気的に接続し、このメッキ用整流器の負極(マイナス電極)と前記メッキ用給電レールを電気的に接続し、このメッキ用給電レールに接触されながらメッキ行程を移動するクランプに陰極の電流を供給し、剥離用整流器の正極(プラス電極)と前記剥離用給電レールを電気的に接続し、この剥離用整流器の負極(マイナス電極)と前記メッキ用給電レールを電気的に接続し、この剥離用給電レールに接触されながら戻り行程を移動するクランプに陽極の電流を供給し、陽極の電流を給電された戻り行程を移動するクランプは、反対の極性の電流を供給されているメッキ行程を移動するクランプから給電される陰極の被メッキ体を対極として、陽極を構成するクランプの給電接点部に付着された金属を電解によって溶解し剥離できるようにした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置を提供する。
【0010】
また、本発明(請求項3の発明)は、前記クランプは、電解液中に入れられる給電接点部を含むクランプ下部の通電部の材質をチタンで形成し、該クランプのチタンの給電接点部を除いたクランプ下部の通電部を絶縁体で被覆して構成し、このクランプの給電接点部をチタンで形成した、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置を提供する。
【0011】
また、本発明(請求項4の発明)は、前記クランプのチタンの給電接点部に白金を被覆し、この白金を給電接点部とした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置を提供する。
【0012】
また、本発明(請求項5の発明)は、前記クランプのチタンの給電接点部にイリジウムを被覆し、このイリジウムを給電接点部とした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置を提供する。
【0013】
【0014】
また、本発明は、前記メッキ用給電レールをメッキ行程における被メッキ体の搬送方向で分離した複数本の給電レールによって形成し、分離した複数本のメッキ用給電レールに対応させてメッキ用整流器をそれぞれ配設し、前記メッキ用陽極をメッキ行程における被メッキ体の搬送方向に一定の間隔を空け複数並べて配設した不溶性陽極とし、前記各メッキ用整流器の負極(マイナス電極)と対応する各メッキ用給電レールをそれぞれ電気的に接続し、この各メッキ用整流器の正極(プラス電極)と対応する各メッキ用給電レールの近くに配設した各メッキ用陽極をそれぞれ電気的に接続し、このメッキ用給電レールに接触されながらメッキ行程を移動するクランプに陰極の電流を供給し、剥離用整流器の正極(プラス電極)と前記剥離用給電レールを電気的に接続し、この剥離用整流器の負極(マイナス電極)と前記各メッキ用給電レールをそれぞれ電気的に接続し、この剥離用給電レールに接触されながら戻り行程を移動するクランプに陽極の電流を供給し、陽極の電流を給電された戻り行程を移動するクランプは、反対の極性の電流を供給されているメッキ行程を移動するクランプから給電される陰極の被メッキ体を対極として、陽極を構成するクランプの給電接点部に付着された金属を電解によって溶解し剥離できるようにした、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置を提供する。
【0015】
また、本発明(請求項6の発明)は、メッキ行程を移動する前記クランプは前記メッキ用給電レールにガイドされスライド接触されながら移動し、戻り行程を移動するクランプは前記剥離用給電レールにガイドされスライド接触されながら反対方向に平行に移動し、前記メッキ用給電レールと前記剥離用給電レールが樹脂製の絶縁レールを介して電気的に接続されない状態で連結され、前記メッキ用給電レールと前記剥離用給電レールと前記絶縁レールで連続する周回経路レールを構成した、クランプ付着金属を電解剥離するクランプ給電による電解メッキ装置を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の電解メッキ装置によれば、同じ電解槽内でクランプ給電による被メッキ体への電解メッキと、電解メッキ行程でクランプの給電接点部に付着した金属の電解剥離を同時並行的にできる。よって、本発明の電解メッキ装置は、槽形状を単純化でき、搬送機械及び搬送機器を単純化でき、剥離薬品液が不要で、装置の管理が容易である。しかも、電解メッキ行程と戻り行程(電解剥離行程)を周回移動するクランプの給電接点部は、電解剥離行程を通過した電解メッキ行程の始部位置では、常に付着金属が剥離された状態となるため、クランプ給電による電解メッキの品質を向上できる。さらに、本発明によれば、陽極の電流を給電された戻り行程(電解剥離行程)を移動するクランプは、反対の極性の電流を供給されているメッキ行程を移動するクランプから給電される陰極の被メッキ体を対極として、陽極を構成するクランプの給電接点部に付着された金属を電解によって溶解し剥離できるようにした。このように、対極としての陰極を電解メッキ行程と電解剥離行程で共有(兼用)しているため、戻り行程(電解剥離行程)で給電接点部から溶解剥離された溶解金属(例えば、溶解Cu)はメッキ行程を移動する被メッキ体に向け電解液中を移動し、メッキ行程を移動する被メッキ体に電着される。よって、戻り行程(電解剥離行程)でクランプの給電接点部から剥離された溶解金属(例えば、溶解Cu)を有効活用でき、電解メッキ及び電解剥離の効率を向上させることができる。これは、電解メッキ行程と電解剥離行程を同じ電解槽内で行うことに起因した大きなメリットである。
【0017】
また、本発明(請求項3の発明)によれば、クランプの給電接点部をチタンで形成してあるため、メッキ行程ではチタンの給電接点部から被メッキ体へ陰極の電流を給電でき、戻り行程(電解剥離行程)においても陽極を構成するチタンの給電接点部それ自体は電解によって溶解されず、メッキ行程で給電接点部に付着した金属(例えば、銅メッキの場合は銅)のみを電解によって効率良く溶解し剥離できる。
【0018】
また、本発明(請求項4、5の発明)によれば、チタン製の給電接点部に白金又はイリジウムを被覆して形成したものであれば、給電接点部をチタンで形成した場合に比べ低い電圧(三分の一程度の電圧)でも同等の大きさの電流を供給できるため、メッキ行程では給電接点部から被メッキ体へ陰極の電流を効率良く給電でき、戻り行程(電解剥離行程)においても陽極を構成する給電接点部それ自体は電解によって溶解されず、メッキ行程で給電接点部に付着した金属(例えば、銅メッキの場合は銅)のみを電解によって更に効率良く溶解し剥離できる。
【0019】
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本装置の概略平面図である。
図2】本装置の概略側面図である。
図3】クランプの実施例を示す、(A)は側面図、(B)は正面図である。
図4】クランプの給電接点部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の好ましい実施形態を図1図4に基づき説明する。図1,2の電解メッキ装置は、周回経路を複数のクランプ3が連続して移動するクランプ移動手段2をメッキ行程Aの被メッキ体P(例えばプリント配線基板)の搬送通路を間にした両側に設け、電解槽1内の電解液W中を前記クランプ3の給電接点部4(図3図4に示したように、この給電接点部4を除いたクランプ3の下部は電解液Wの液面の上まで絶縁体5で被覆してある。)がメッキ行程Aを移動した後に該電解槽1内の電解液W中を移動する戻り行程Bを経て再び前記メッキ行程Aに入る周回経路Cを連続して移動するように構成し、メッキ行程Aを移動する前記クランプ3は、空中に配設され且つ陰極の電流を供給されたメッキ用給電レール6に沿って該クランプ3の上部が空中でスライド接触されながら移動し、前記メッキ用給電レール6から電解液W中の給電接点部4に陰極の電流を供給し、陰極の電流が供給された給電接点部4でメッキ処理される被メッキ体Pの左右両端部を掴持し、この給電接点部4で掴持され陰極の電流を給電された被メッキ体Pがメッキ行程Aの電解液W中に配設した上下対のメッキ用陽極(不溶性陽極)7(上部陽極7A、下部陽極7B)の間を一方向に水平搬送され、この搬送過程で上下対のメッキ用陽極(不溶性陽極)7から析出された金属を陰極の極性を給電された被メッキ体Pの表面に電着するものである。
【0022】
前記クランプ移動手段2は、エンドレスに周回駆動される駆動チェーン8(図3を参照)に等間隔をおいて多数のクランプ3(図1ではクランプ3を周回経路Cの一部範囲のみで表示したが、周回経路Cの全範囲に亘り等間隔に取付けてある。)を取付けてある。駆動チェーン8は、スプロケット(図示せず。)に掛けられ、搬送駆動用モータ(図示せず。)によって一方のスプロケットを回転駆動させて、エンドレスに周回駆動されるように成っている。メッキ行程Aの搬送通路を間にした両側に設けたクランプ移動手段2,2は、同じ速度で周回駆動されるように成っている。このクランプ移動手段2,2による被メッキ体Pの搬送速度は、1分当たり0.5m〜2mとしてあり、被メッキ体Pのメッキ処理条件によって搬送速度を変更可能にしてある。
【0023】
図1は、被メッキ体(プリント配線基板)Pが板面を上下にした水平状態で左側から搬入駆動ローラなどの搬入手段で電解槽1に供給され、該電解槽1を水平状態で連続的に矢印の方向に搬送させて通過し、電解メッキ処理後に電解槽1から搬出駆動ローラなどの搬出手段で右方向へ搬出される、装置の概略平面図を示している。なお、水平状態の被メッキ体Pを電解槽1に搬入する横長の搬入口(図示せず。)、水平状態の被メッキ体Pを電解槽1から搬出する横長の搬出口(図示せず。)には、この搬入口と搬出口に対応する電解槽1の内側に上下のシールローラ(図示せず。)を水平に配設し、電解液Wが搬入口や搬出口から流出しないようにシールしている。
【0024】
図1,2に二点鎖線の枠で囲んで示した戻り行程(電解剥離行程)Bを移動するクランプ3は、空中に配設され且つ陽極の電流を供給された剥離用給電レール10に沿って該クランプ3の上部が空中でスライド接触されながら移動し、前記剥離用給電レール10から電解液W中の給電接点部4に陽極の電流を供給し、メッキ行程Aで給電接点部4に付着した析出金属を戻り行程(電解剥離行程)Bを移動する陽極のクランプ接点部4から電解によって溶解し剥離できるようにした。
【0025】
本発明では、前記クランプ3は、電解液W中に入れられる給電接点部4を含むクランプ下部の通電部の材質をチタンで形成したことを特徴とし、図3図4に示したように、チタンの給電接点部4を除いたクランプ下部の通電部を絶縁体5で被覆(好ましくは、塩ビゾルコーティング処理)してある。よって、電解液W中に入れられたクランプ下部はチタンの給電接点部4のみ電解液Wと触れることになる。給電接点部4としては、チタン製の給電接点部に白金を塗布し被覆したものがさらに好ましく、チタン製の給電接点部にイリジウムを塗布し被覆したものがさらに好ましい。クランプ3の給電接点部4(掴持面)は、図4に示したように、クランプの移動方向に細長く形成し、メッキ処理される被メッキ体Pの側縁部を的確に掴持できるようにすると共に、被メッキ体Pのメッキ面を広く確保できるようにしてある。
【0026】
本発明ではクランプ3の給電接点部4をチタンで形成してあるため、メッキ行程Aではチタンの給電接点部4から被メッキ体Pへ陰極の電流を給電でき、戻り行程(電解剥離行程)Bにおいても陽極を構成するチタンの給電接点部4それ自体は電解によって溶解されず、メッキ行程Aで給電接点部4に付着した金属(例えば銅メッキの場合は銅)のみを電解によって効率良く溶解し剥離できる。
【0027】
また、チタン製の給電接点部4に白金やイリジウムを被覆して形成したものであれば、給電接点部4をチタンで形成した場合に比べ低い電圧(三分の一程度の電圧)でも同等の大きさの電流を供給できるため、メッキ行程Aでは給電接点部4から被メッキ体Pへ陰極の電流を効率良く給電でき、戻り行程(電解剥離行程)Bにおいても陽極を構成する給電接点部4それ自体は電解によって溶解されず、メッキ行程Aで給電接点部4に付着した金属(例えば銅メッキの場合は銅)のみを電解によって更に効率良く溶解し剥離できる。
【0028】
メッキ行程Aを移動するクランプ3は前記メッキ用給電レール6にガイドされスライド接触されながら移動し、戻り行程(電解剥離行程)Bを移動するクランプ3は前記剥離用給電レール10にガイドされスライド接触されながら反対方向に平行に移動する。メッキ用給電レール6は、断面矩形状の導電金属材から成り、メッキ行程における被メッキ体の搬送方向で分離した複数本(図1の実施例では、二等分した2本のレール6A,6Bとしたが、これに限定されないことは勿論である。)の給電レールで形成した。分離した給電レール6の分離幅はクランプがレールに沿ってスムーズに移動するのに支障のないものとしてある。なお、このメッキ用給電レール6はメッキ行程Aの全範囲にわたって直線状に延ばした1本のレールで形成しても良い。剥離用給電レール10はメッキ用給電レール6と同形な断面矩形状の導電金属材から成り、図1に二点鎖線の枠で囲んだ直線の戻り行程(電解剥離行程)Bの全範囲にわたって延ばして固定的に設けてある。図1に示したように、平行な前記メッキ用給電レール6と前記剥離用給電レール10は半環状の樹脂製の絶縁レール11を介して電気的には接続されない状態で連結され、前記メッキ用給電レール6と前記剥離用給電レール10と前記絶縁レール11で連続する周回経路レールを構成してある。半環状の樹脂製の絶縁レール11はクランプの旋回移動を助けるため前記給電レール6,10に比べ幅の狭い断面矩形状にしてある。
【0029】
前記メッキ用陽極(不溶性陽極)7は、板状(ラス板などの有孔板状を含む)の不溶性の陽極(上部陽極7A、下部陽極7B)を用いている。板状の不溶性陽極(上部陽極7A、下部陽極7B)は、それぞれ複数の単位から構成され、複数の板状の上部陽極7Aと下部陽極7Bは、電解液Wの液中を水平搬送される板状の被メッキ体Pの水平な搬送通過面の上下位置に該被メッキ体Pの板面と平行に配設され、かつ該被メッキ体Pの搬送方向に一定の間隔を空けて並べて配設されている。図1ではメッキ用陽極(不溶性陽極)を一部のみ示したが、メッキ行程Aの全範囲にわたって配設してある。
【0030】
図2に示したように、メッキ用整流器(供給電源)12の負極(マイナス電極)とメッキ用給電レール6を電気的に接続し、このメッキ用整流器(供給電源)12の正極(プラス電極)とメッキ用陽極(不溶性陽極)7をそれぞれ電気的に接続し、このメッキ用給電レール6にスライド接触されながらメッキ行程Aを移動するクランプ3(被メッキ体P)に陰極の電流を供給し、剥離用整流器(供給電源)13の正極(プラス電極)と前記剥離用給電レール10を電気的に接続し、この剥離用整流器13の負極(マイナス電極)とメッキ用給電レール6を電気的に接続し、この剥離用給電レール10にスライド接触されながら戻り行程(電解剥離行程)Bを移動するクランプに陽極の電流を供給、陽極の電流を給電された戻り行程(電解剥離行程)Bを移動するクランプ3は、反対の極性の電流を供給されているメッキ行程Aを移動するクランプ3から給電される陰極の被メッキ体Pを対極として、陽極を構成するクランプ3の給電接点部4に付着された金属を電解によって溶解し剥離できるようにした。
【0031】
図1の実施例では、分離したメッキ用給電レール6A,6B(図1では、左右2本ずつ合計4本)に対応させてメッキ用整流器(供給電源)12(12A,12B,12C,12D)をそれぞれ配設し、前記メッキ用陽極(不溶性陽極)7をメッキ行程Aにおける被メッキ体Pの搬送方向に一定の間隔を空け複数並べて配設してある。図1図2に示したように、各メッキ用整流器(供給電源)12(12A,12B,12C,12D)の負極(マイナス電極)と対応する各メッキ用給電レール6(6A,6B)をそれぞれ電気的に接続し、この各メッキ用整流器(供給電源)12(12A,12B,12C,12D)の正極(プラス電極)と対応する各メッキ用給電レール6(6A,6B)の近くに配設した各メッキ用陽極(不溶性陽極)7をそれぞれ電気的に接続し、このメッキ用給電レール6にスライド接触されながらメッキ行程Aを移動するクランプ3(被メッキ体P)に陰極の電流を供給し、剥離用整流器(供給電源)13の正極(プラス電極)と前記剥離用給電レール10を電気的に接続し、この剥離用整流器13の負極(マイナス電極)と各メッキ用給電レール6(6A,6B)をそれぞれ電気的に接続し、この剥離用給電レール10にスライド接触されながら戻り行程(電解剥離行程)Bを移動するクランプに陽極の電流を供給、陽極の電流を給電された戻り行程(電解剥離行程)Bを移動するクランプ3は、反対の極性の電流を供給されているメッキ行程Aを移動するクランプ3から給電される陰極の被メッキ体Pを対極として、陽極を構成するクランプ3の給電接点部4に付着された金属を電解によって溶解し剥離できるようにした。
【0032】
このように、対極としての陰極を電解メッキ行程Aと電解剥離行程Bで共有(兼用)しているため、戻り行程(電解剥離行程)Bで給電接点部4から溶解剥離された溶解金属(例えば、溶解Cu)はメッキ行程Aを移動する被メッキ体Pに向け電解液中を矢印Fのように移動し、メッキ行程Aを移動する被メッキ体Pに電着される。よって、戻り行程(電解剥離行程)Bでクランプ3の給電接点部4から剥離された溶解金属(例えば、溶解Cu)を有効活用でき、電解メッキ及び電解剥離の効率を向上させることができる。これは、電解メッキ行程Aと電解剥離行程Bを同じ電解槽1内で行うことに起因した大きなメリットである。
【0033】
また、図1の実施例では、分離したメッキ用給電レール6A,6B(図1では、左右2本ずつ合計4本)に対応させてメッキ用整流器(供給電源)12(12A,12B,12C,12D)をそれぞれ配設してあるため、メッキ行程Aを搬送されながら電解メッキされる被メッキ体Pの電解メッキの均一化を図ることができる。
【0034】
前記クランプ3は、図2にその概略構成を示し、図3及び図4に詳細な実施例を示したように、上方部分が空中で電流を給電され、下方部分が電解槽1の電解液Wの液中を移動可能な位置に配される上下方向に長い構造を有し、下端部に板状の被メッキ体Pの端部を上下方向において掴持及び開放する給電接点部4(上接点部4bと下接点部4a)を備えている。この給電接点部4を除く通電材から成るクランプ3の電解液中での接触部分は前述したように絶縁体5で被覆処理してある。図2,3に示したクランプ3は、エンドレスに周回駆動される駆動チェーン8に取付けられる共に前記メッキ用給電レール6又は前記剥離用給電レール10にスライド係合されるスライド係合部14を持つ固定側クランプ杆15(この固定側クランプ杆15の下端部に下接点部4aを形成してある。)と、この固定側クランプ杆15に上下動自在に保持される可動側クランプ杆16を備え、この可動側クランプ杆16の下端部に形成した上接点部4bは、圧縮バネ17のバネ圧によって下動され、常態において給電接点部4(上接点部4bと下接点部4a)を上下方向に閉じた状態に制御してある。メッキ行程Aの始部位置と終部位置におけるクランプ移動経路に高低差のあるクランプ開閉ガイド18を配設し、クランプ3がクランプ開閉ガイド18の位置を通過する際に、クランプ3の上方部分に設けたクランプ開閉制御手段19がクランプ開閉ガイド18の高位ガイド面部に係合され、前記圧縮バネ17のバネ圧に抗して前記可動側クランプ杆16の上接点部4bを固定側クランプ杆15の下接点部4aから離間されるように上動させ、給電接点部4を上下方向に離間させた開状態に制御できるようにしてある。これによって、メッキ行程Aの始部を通過するクランプ3を開状態から被メッキ体Pの側端部を掴持可能な閉状態に制御し、メッキ行程Aの終部を通過するクランプ3を閉状態から被メッキ体Pの側端部を開放可能な開状態に制御できるようにしている。
【0035】
電解剥離の全行程に前記したクランプ開閉ガイド18を直線状に延ばして配設し、図2に示したように、戻り行程(電解剥離行程)Bを移動するクランプ3の給電接点部4は電解剥離の全行程で上下接点部4a,4bを上下方向に離間させた開状態となるようにしてある。戻り行程(電解剥離行程)Bにおいて給電接点部4の上下接点部4a,4bを離間させたことによって、給電接点部4に付着した金属の電解剥離を促進できる。
【0036】
図3に示したように、前記クランプ開閉制御手段19は、略L字型の反転レバー20の屈曲部を支点部として固定側(この実施例では前記スライド係合部14の外側面)に支点軸21によって反転自在に軸着し、この反転レバー20の下方アーム部20bの先端を可動側クランプ杆16の上部にピン軸を介して回動自在に連結し、反転レバー20の上方アーム部20aの先端に回転ローラ22を取付けて構成し、この回転ローラ22がクランプ3の周回経路に沿うクランプ開位置に設けたクランプ開閉ガイド18の上面部に沿って転動する係合状態において、上方アーム部20aが前記支点軸21を軸心として上方向に反転し、下方アーム部20bに連結された可動側クランプ杆16を圧縮バネ17のバネ圧に抗して上動させ、可動側クランプ杆16の上接点部4bと固定側クランプ杆15の下接点部4aを上下方向に離間させた開状態に制御できるように構成してある。
【符号の説明】
【0037】
1 電解槽
W 電解液
P 被メッキ体(プリント配線基板)
A メッキ行程
B 戻り行程(電解剥離行程)
2 クランプ移動手段
3 クランプ
4 クランプの給電接点部
5 クランプの絶縁体
6 メッキ用給電レール
7 メッキ用陽極(不溶性陽極)
10 剥離用給電レール
11 絶縁レール
12 メッキ用整流器
13 剥離用整流器
図1
図2
図3
図4