特許第6162110号(P6162110)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6162110ベッドレスト、特に薄板のベッドレストのための支持要素、および複数の支持要素を備えるベッドレスト
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6162110
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】ベッドレスト、特に薄板のベッドレストのための支持要素、および複数の支持要素を備えるベッドレスト
(51)【国際特許分類】
   A47C 23/02 20060101AFI20170703BHJP
   A47C 23/06 20060101ALI20170703BHJP
   A47C 23/30 20060101ALI20170703BHJP
【FI】
   A47C23/02
   A47C23/06
   A47C23/30
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-516500(P2014-516500)
(86)(22)【出願日】2012年6月21日
(65)【公表番号】特表2014-516752(P2014-516752A)
(43)【公表日】2014年7月17日
(86)【国際出願番号】IT2012000191
(87)【国際公開番号】WO2012176226
(87)【国際公開日】20121227
【審査請求日】2015年6月12日
(31)【優先権主張番号】VI2011A000164
(32)【優先日】2011年6月21日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】513319936
【氏名又は名称】ガンドルフィ,ステファノ
【氏名又は名称原語表記】GANDOLFI,Stefano
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ガンドルフィ,ステファノ
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第05924149(US,A)
【文献】 特開昭54−092456(JP,A)
【文献】 国際公開第85/002987(WO,A1)
【文献】 欧州特許第01643883(EP,B1)
【文献】 実公昭46−030578(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 23/30
A47C 23/02
A47C 23/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄板(12)を有するベッドレストのための支持要素(11)であって、前記支持要素が:
垂直部分と、少なくとも1つの第1滑車または摺動案内(16)に接続される第1座部(23)とを持つ自由端(15)を有する中心部(13);および、
円弧状の上側部分と、長手方向スロット(22)を持つ下側部分とを有する弾性屈曲部(14)であって、前記長手方向スロット(22)を通って下方に移動可能な前記中心部(13)に摺動可能に接続される弾性屈曲部(14);
を備える支持要素(11)において、
前記弾性屈曲部(14)は、それぞれの第2および第3の滑車または摺動案内(18)を収納する少なくとも1つの第2座部(25)を両側に有し、
移動伝達要素(19)が、前記第1滑車または摺動案内(16)、第2滑車または摺動案内(18)、および第3滑車または摺動案内(18)上に配置されている、
ことを特徴とする支持要素(11)。
【請求項2】
請求項1に記載の支持要素(11)において、
前記弾性屈曲部(14)が、円弧状の上側部分と、長手方向スロット(22)を持つ下側部分とを有し、ほぼ湾曲または楕円形状である、
ことを特徴とする支持要素(11)。
【請求項3】
請求項1に記載の支持要素(11)において、
前記支持要素(11)が少なくとも1つの薄板支持部(21)を有し、
前記支持部は、複数の前記薄板(12)が挿入され、
前記支持部は、前記中心部(13)、および円弧状の上側部分と、長手方向スロット(22)を持つ下側部分とを有する前記弾性屈曲部(14)の少なくとも1つの部分と一体となっている、
ことを特徴とする支持要素(11)。
【請求項4】
請求項1に記載の支持要素(11)において、
前記支持要素(11)が、前記支持要素(11)をベッドフレーム(10)に固定するための固定要素(17)を受けることに適合した形成部分(26)を有する、
ことを特徴とする支持要素(11)。
【請求項5】
請求項に記載の支持要素(11)において、
前記支持要素(11)が、前記薄板支持部(21)を備える単一の部品で製造され、
前記薄板支持部(21)が、前記中心部(13)、および円弧状の上側部分と、長手方向スロット(22)を持つ下側部分とを有する前記弾性屈曲部(14)と一体となっている、
ことを特徴とする支持要素(11)。
【請求項6】
請求項1に記載の支持要素(11)において、
前記弾性屈曲部(14)が、円弧状の上側部分と、長手方向スロット(22)を持つ下側部分とを有し、2つの対称で鏡像的な部分により形成される、
ことを特徴とする支持要素(11)。
【請求項7】
ベッドレストにおいて、
フレーム(10)を備え、
請求項1に記載の支持要素が複数設けられ、
前記支持要素が、固定要素(17)を固定することによって前記フレーム(10)の少なくとも1つの領域に固定されている、
ことを特徴とするベッドレスト。
【請求項8】
請求項7に記載のベッドレストにおいて、
前記中心部(13)の移動を伝達するための滑車および/または摺動要素(20)をさらに設け、
前記滑車および/または摺動要素が前記フレーム(10)に固定され、
前記滑車および/または摺動要素が2つの前記支持要素(11)の間に配置される、
ことを特徴とするベッドレスト。
【請求項9】
請求項7に記載のベッドレストにおいて、
前記支持要素(11)が2つ以上の列で互いに接続され、
前記支持要素は前記ベッドレストの前記フレーム(10)の側面または中央に配置される、
ことを特徴とするベッドレスト。
【請求項10】
請求項8に記載のベッドレストにおいて、
前記支持要素(11)が2つ以上の列で互いに接続され、
前記支持要素は前記ベッドレストの前記フレーム(10)の側面または中央に配置される、
ことを特徴とするベッドレスト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は室内装飾に関するものであり、ベッドレスト、特に薄板のベッドレストのための支持要素、および複数の前記支持要素を備えるベッドレストについて記載する。
【0002】
新しい習慣およびニーズによる生活リズム、座業、運動不足の増加が、我々を快適さの新しい概念へとより導いている。
【0003】
この点について、人生の約1/3を過ごすベッドは特別重要であり、現代においては成功のために求められている対象である。
【0004】
ヒトを特徴づける立位は、進化の間に、脊柱が特定のS字構造を有したことを意味し、前記構造は立位での移動に最適であるが、背痛、腰痛、腰部および頸部の関節炎、椎間板ヘルニアなどの痛みを伴う症状に対して特に脆弱である。
【0005】
前記疾病を避けるために、脊柱を、均一な広がり、立位と同じ構造に維持できるベッドレストを有することは重要である。
【0006】
実際、休息時の誤った姿勢は、肉体的および精神的なバランスの再生およびその結果としての健康の再生に必要な、より深いステージの睡眠(REM)への到達を阻害または遅延させ、筋肉全体の弛緩を妨げる。
【0007】
体形および休息時にとる姿勢などの可変で個人的な要因は、最適なベッドレストを獲得する際に考慮すべき主な要素であり、最適なベッドレストは睡眠の質を進化させ、その結果として、生活の質を進化させる。
【0008】
このタイプのベッドレストは、欧州特許第1643883B1号明細書に記載され、それは、ベッドフレームの少なくとも1つの部分に横方向に配置され、薄板保持部によって前記フレームに接続された複数の薄板を備える、改良された構造のベッドレストに関するものであり、一連のステムまたはピストンが設けられ、各ステムは1つまたは複数の前記薄板に接続され、それぞれ少なくとも1つの弾性摺動要素と結合している。
【0009】
各ピストンは、ロープ、ベルト、鎖、および/またはケーブルなどの可撓性の要素によって、移動を伝達することができる第1滑車に固定され、可撓性の要素はベッドフレームに接続されており、体の最も重い部分、すなわち肩と骨盤との間の体の部分による落ち込みを、体のより軽い部分、すなわち背中および腰を支持する上向きの推力で相殺することによって、ピストンはベッドレストに横たわる体から受ける圧力に反応する。
【0010】
したがって、前記の技術的な解決策は、ピストンおよびばね、およびその他の接続要素など、複数の異なる要素を有し、構造が非常に精巧で、構築が高価となる欠点がある。
【0011】
さらに、第2の欠点として、システムを構成しているさまざまな部品間の、連続する機械的な摩擦を含む相互作用があり、それは結果として連続使用による早期の摩耗をもたらす。
【0012】
機械部品がベッドフレームの中に配置され、前記構成要素がすぐに使用可能および/または取り外し可能ではないという事実から、前述特許によるシステムは点検整備が難しいという別の欠点があり、さらに、多くの機械的要素が設けられるため、一度それらをベッドフレームから取り外すと、それらのうちの少なくとも1つを失う危険性がある。
【0013】
最後には、複数の要素が存在することで、構造の全体重量が増加し、破損の増加、および要素のわずかな移動、ならびに倉庫管理、負担などに関連した問題も生じる。
【0014】
したがって、本発明の目的は、ベッドレスト、特に薄板のベッドレストのための支持要素、および複数の前記支持要素を備えるベッドレストを、単純で経済的な方法で、また簡単な点検整備が可能なものとして製作することで、従来技術の欠点を解消することである。
【0015】
本発明の他の目的は、ベッドレスト、特に薄板のベッドレストのための支持要素、および複数の前記支持要素を備える適切なベッドレストを提供することであり、それは、脊柱を整形外科的に正しく支持し、横になっている体の解剖学的構造に対する、ベッドレストの能動的な反応を実現するものである。
【0016】
本発明の他の目的は、ベッドレスト、特に薄板のベッドレストのための支持要素、および複数の前記支持要素を備えるベッドレストを提供することであり、それは、美しさが眠りの完全なシステムと統合され、また、全身の弛緩および完全な生理的な健康を使用者に保証できるものである。
【0017】
本発明の他の目的は、ベッドレスト、特に薄板のベッドレストのための支持要素、および複数の前記支持要素を備えるベッドレストを提供することであり、それは、休息および弛緩のための完璧な解決策を得ることができ、睡眠に関する問題をすべて解決できるものである。
【0018】
本発明のさらなる目的は、ベッドレスト、特に薄板のベッドレストのための支持要素、および複数の前記支持要素を備えるベッドレストを提供することであり、それは、個人的な要因の作用として、体がマットレス上に与える圧力の異なる領域に基づいて、常に正しい姿勢を保証し、そして、各使用者に「オーダーメイド」の睡眠をもたらすものである。
【0019】
本発明の他の目的は、ベッドレスト、特に薄板のベッドレストのための支持要素、および複数の前記支持要素を備えるベッドレストを提供することであり、それは、複雑な技術または高価な構成要素を使用することなく、簡単で安価に製作できるものである。
【0020】
添付の請求項1および7による、ベッドレスト、特に薄板のベッドレストのための支持要素、および複数の前記支持要素を備えるベッドレストを提供することにより、本発明における、上記の目的ならびにその他の目的は達成される。
【0021】
有利には、本発明によるベッドレストは、各体形(手足が長い、やせ型、肥満、細いなど)、各体重、および各個人の要求に対して、また、休息中に横になった体のいくつかの重量配分をもたらす、睡眠中に想定されるさまざまな姿勢(主に、うつ伏せ、仰向け、および横向き)に応じて、高品質の休息を保証する。
【0022】
実際、本発明によるベッドレストの支持構造により、横断方向の薄板は、横になっている体のさまざまな解剖学的領域によって及ぼされる体重に対して、等しい強度でベッドレストの長さに沿って均等に配置された上向きの推力によって、能動的に反応することができ、それによって、脊柱の整形外科的に正しい支持による全体としての快適さを保証し、また、筋系全体の弛緩、適切な体温の維持、ならびに、ダニ、バクテリア、カビ、および粉末から保護された十分な衛生環境を保証する。
【0023】
ベッドレストは、固定型および関節式型のどちらでも利用可能であり、手動または(遠隔制御も含む)電動の傾き調整を有してもよく、ベッドレストの傾き調節が可能であるため、睡眠、リラックス、さらに読書のための理想的な解決策となる。
【0024】
可撓性の薄板は、横になっている体の荷重に弾力的に反応し、それらは必要な部分にのみ与えられ、それによって、体の落下を防止し、脊柱の生理的に正しい姿勢、筋系の弛緩、マットレスの水分の発散を可能とし、完全に衛生的な状況および理想的な微気候での睡眠を常に保証する。
【0025】
したがって、ベッドレストは、体重および睡眠中にとる体の姿勢に関係なく、体に対して調節され、それにより、体が水に浮くときに得られる全身の弛緩に似た、強い安心感を与え、さらに、薄板が外周フレームに含まれない場合、中央部および端部で均等に可撓性があり、それにより、使用者に優れた快適性を保証する。
【0026】
さらにまた、本発明によるベッドレストの構造の主要素は、単一の型で、かなり安価な材料で製造でき、それにより、ベッドレスト全体の製作費を大幅に減らすことができる。
【0027】
本発明によるベッドレストのための支持要素の技術的な特徴および利点は、本発明の好ましい実施形態に関連した以下の説明から、明細書の概略図を参照して明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、横になっている体の荷重がベッドレストに配置されたときの、本発明による、改良された構造を備えたベッドレストの一部の略斜視図を示す。
図2図2は、本発明の第1の実施形態による改良された構造を備えたベッドレストの一部の略側面図を示す。
図3図3は、本発明の第2の実施形態による改良された構造を備えたベッドレストの一部の略側面図を示す。
図4図4は、本発明による改良された構造を備えたベッドレストの技術要素の拡大正面図を示す。
図5図5は、図4に示す要素の斜視図を示す。
【0029】
本発明の目的であるベッドレストの構造は、フレームを備え、フレームは図では一般に10で示され、中央支持本体から成り、複数の要素11が固定され、一対の薄板12が角度可変の薄板保持部または接合部によって各要素11の上部に接続され、薄板12はベッドレストに直角に配置されて、通常、マットレス(図示せず)の支持部を構成する。
【0030】
上述の図を参照すると、各要素11はそれぞれのほぼ垂直な中心部13を有し、各要素は一組の薄板12にしっかりと接続される。
【0031】
さらにまた、各中心部13は円弧状弾性屈曲部14と結合し、円弧状弾性屈曲部14は、しっかりと接続された一組の薄板12と中心部13の端部15との間に位置し、端部15は薄板12の反対側にあり、摺動可能に接続される。
【0032】
換言すれば、図1に示すように、矢印Aの方向に沿った垂直圧に従って、要素11の中心部13は接続された一組の薄板12とともに下方に動くことができ、下側端部15は要素11の弾性屈曲部14の下側部分を通過する。
【0033】
各中心部13の端部15は、移動を伝達するために、それぞれの滑車または摺動案内16に接続される。
【0034】
2本のピン17が中心部13の横に設けられ、ピン17によって要素11がフレーム10に固定され、さらなる滑車または摺動案内18が、移動を伝達するために、ピン17より上に設けられる。
【0035】
各滑車または摺動案内16、18は、図では一般に19で示されるベルト、ロープ、鎖、またはケーブルなどの可撓性の要素によって平行移動を伝達するために使用される。
【0036】
別の好ましい実施形態では、図3に示すように、移動を伝達できる追加の摺動案内要素20がフレーム10に固定され、要素11の間に所定の距離で配置される。
【0037】
さらに、要素11は、1つまたは2つ以上の列で互いに接続してもよく、側面または中央でベッドフレーム10に配置され、薄板12は整列して、公知の装置によって、ベッドレストの端部に摺動可能に固定される。
【0038】
さらに、要素11は、ベッドフレーム10全体に、または、フレーム10の事前に決めた部分または区域だけに対応させて配置してもよく、例えば、要素11は、脊柱を支持するマットレスの領域に対応しているベッドレストの中心部に配置してもよく、それは、通常、うつ伏せ、仰向け、または横向きの姿勢で、肩と骨盤との間の体の部分を置く位置である。
【0039】
最終的に、各要素11は垂直に変位し、それによりベッドレストは体の解剖学的構造に適応でき、肩および骨盤などの体の最も重くて大きい部分を受けとめ、体重および横になっている体の構造に関係なく、腰部一帯などのより多くの支持を必要とする体の部分を強く保持する。これは均圧の原理のために生じ、ベッドレストの1つまたは複数の薄板または部分の下降が、ベッドレストのその他の薄板の上昇に対応する。
【0040】
したがって、ベッドレストおよびマットレスは互いに能動的に相互作用し、互いに適応して、事前に決めた目的を完全に達成することを保証する。
【0041】
例えば、この場合、非弾性の張力をかけたケーブルによって起こる周知の均圧の原理により、要素11および11’が、ベッドレストの上で横になっている体によって及ぼされる圧力に反応し、横になっている体のより軽い部分を支持するために、体の最も重い部分によって引き起こされたベッドレストの(矢印Aの方向の)沈下を、隣接した要素11’に与えられる(矢印Bの方向の)上向きの推力で相殺することは、添付の図1から明らかである。
【0042】
実際、(ベッドレストの特定の部分に関連する)一定数の要素11の下向きの推力(矢印A)は、ベルト19および滑車または摺動案内16、18による移動の伝達のため、および、ベッドフレーム10に固定された要素11の弾性屈曲部14の圧縮のために、その他の要素11’の反対方向の推力(矢印B)に、必然的に対応する。
【0043】
同じことは、先に上がった要素11が下がるときに、それぞれの弾性屈曲部14の移動のために、同様に、そして構造の任意の組合せで起こり、ベッドレストのその他の領域におけるそれぞれのその他の要素11の対応する上昇が得られる。
【0044】
これにより、脊柱の形状および解剖学的構造に対する完全な適応性が得られるが、それは、本発明の構造が、肩および骨盤などの、横になっている体のより重くて大きい部分を受けとめることができるためであり、さらに、弛緩しているときでさえも、横になっている体の重さおよび静止位置に関係なく、脊柱を自然な構造に維持できる。また、本発明の構造は、安全で、実用的で、信頼性が高いだけでなく、とても単純で、非常に安価な機械式システムを使用する。
【0045】
実際、図4に示すように、要素11は単一の部品で構成され、薄板(この図には示されていない)のための支持部21と、ほぼ台形で垂直の方向に摺動する、支持部と一体の中心部13と、円弧状で弾性屈曲する部分14の上側部分とを備える。
【0046】
前記部分14は、ほぼ円弧状または楕円で、中心部13より大きい厚さを有し、その下側部分に、中心部13が挿入される長手方向スロット22が設けられる。
【0047】
座部23は、要素11の中心部の端部15に設けられ、第1の滑車が挿入されるほぼ円形の先端24を有し、その他の座部25は、ベルトまたはケーブル19の移動のためのその他の摺動滑車が収納される円弧状部分の周辺部に沿って形成される。
【0048】
座部、または座部25と反対側の凹部26は、フレーム10を固定するために使用されるピン17を収納することができる。
【0049】
さらにまた、有利には、上述の支持要素は、単一の型で、そしてプラスチックなどの比較的安価な材料で製造でき、最終的に、本発明の好ましい、しかし限定していない実施形態において、摺動案内およびピンで形づくられる型を有することができ、それはベッドフレームに直接固定することができる。
【0050】
あるいは、前述のように、中心部13および円弧状弾性屈曲部14は、2つの別個の要素で構成されてもよく、さらに、円弧状弾性部分14は、材料の成形技術および性能上の理由で、2つの対称で鏡像的な部分として製造することができる。
【0051】
したがって、上記の説明から、ベッドレストのための支持要素およびベッドレストの特性が形を成し、それは本発明の目的であり、それらの利点とともに明らかである。
【0052】
特に、利点は以下のとおりである。
− 脊柱のための「能動的な」支持、
− 使用者のための優れた「快適性」、
− 優れた換気、
− 軽量構造、
− 低価格およびいくつかの利点。
【0053】
最後に、本発明の概念に固有の新規性原理を逸脱しない範囲で、多数のその他の変形形態が、本発明のベッドレストのための支持要素およびベッドレストに対して製造可能であることは明らかであり、さらに、本発明の実践実施において、示された要素の材料、形状、および寸法は、要件によって任意であってよく、それらはその他の技術的に等しい要素で置換可能であることは明らかである。
【0054】
例えばベルト19は、任意の材料から製造され、滑車間の移動の伝達に適合した、非弾性の張力をかけたケーブルに、好都合に置換可能である。
図1
図2
図3
図4
図5