特許第6162180号(P6162180)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6162180通信システムにおける初期取得のための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6162180
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】通信システムにおける初期取得のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/16 20060101AFI20170703BHJP
   H04B 1/18 20060101ALI20170703BHJP
【FI】
   H04B1/16 R
   H04B1/18 C
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-134672(P2015-134672)
(22)【出願日】2015年7月3日
(62)【分割の表示】特願2013-134180(P2013-134180)の分割
【原出願日】2010年6月16日
(65)【公開番号】特開2015-228666(P2015-228666A)
(43)【公開日】2015年12月17日
【審査請求日】2015年8月3日
(31)【優先権主張番号】61/187,566
(32)【優先日】2009年6月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/796,009
(32)【優先日】2010年6月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】レミ・ジェイ.・ガースキ
(72)【発明者】
【氏名】マティアス・ブレーラー
(72)【発明者】
【氏名】ラグー・エヌ.・チャッラ
【審査官】 佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−501547(JP,A)
【文献】 特開平06−244754(JP,A)
【文献】 特開2004−112079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/16
H04B 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムにおける初期取得を行うための方法であって、
それぞれが時分割複信(TDD)フォーマットに従って同じ通信局との通信のためのダウンリンクおよびアップリンク信号を二重化する第1および第2のアンテナを有するTDDシステムにおいて、初期取得の間、予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行すること
ここにおいて、前記初期取得をサポートするために、前記実行することは、受信機の前記第1のアンテナおよび第1の増幅器を介して受信される第1の信号に対して、第1の増幅器利得状態を実行し、同時に、前記受信機の前記第2のアンテナおよび第2の増幅器を介して受信される第2の信号に対して、少なくとも第2の増幅器利得状態を実行することを含み、
既知信号が検出されるまで前記予め定義された順序で実行される前記複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定すること
を備える、方法。
【請求項2】
の予め定義された順番および第2の予め定義された順番は、前記複数の予め定められた増幅器利得状態の中での最高利得状態と、前記複数の予め定められた増幅器利得状態の中での最低利得状態とでそれぞれ開始する、請求項1に定義される方法。
【請求項3】
通信デバイスにおいて初期取得を行うための装置であって、
それぞれが時分割複信(TDD)フォーマットに従って同じ通信局との通信のためのダウンリンクおよびアップリンク信号を二重化する第1および第2のアンテナを有するTDDシステムにおいて、初期取得の間、予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行するために構成されるサーチャ
ここにおいて、前記初期取得をサポートするために、前記サーチャは、受信機の前記第1のアンテナおよび第1の増幅器を介して受信される第1の信号に対して、第1の増幅器利得状態を実行し、同時に、前記受信機の前記第2のアンテナおよび第2の増幅器を介して受信される第2の信号に対して、第2の増幅器利得状態を実行するようにさらに構成され
既知信号が検出されるまで前記予め定義された順序で実行される前記複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定するように構成される初期取得ユニットと
を備える、装置。
【請求項4】
の予め定義された順番および第2の予め定義された順番は、前記複数の予め定められた増幅器利得状態の中での最高利得状態と、前記複数の予め定められた増幅器利得状態の中で最低利得状態とでそれぞれ開始する、請求項3に定義される装置。
【請求項5】
通信デバイスにおいて初期取得を行うための装置であって、
それぞれが時分割複信(TDD)フォーマットに従って同じ通信局との通信のためのダウンリンクおよびアップリンク信号を二重化する第1および第2のアンテナを有するTDDシステムにおいて、初期取得の間、予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行するために構成される少なくとも一つのプロセッサを含み、
ここにおいて、前記初期取得をサポートするために、前記実行することは、受信機の前記第1のアンテナおよび第1の増幅器を介して受信される第1の信号に対して、第1の増幅器利得状態を実行し、同時に、前記受信機の前記第2のアンテナおよび第2の増幅器を介して受信される第2の信号に対して、少なくとも第2の増幅器利得状態を実行することを含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、既知信号が検出されるまで前記予め定義された順序で実行される前記複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定するために構成される、
装置。
【請求項6】
の予め定義された順番および第2の予め定義された順番は、前記複数の予め定められた増幅器利得状態の中での最高利得状態と、前記複数の予め定められた増幅器利得状態の中での最低利得状態とでそれぞれ開始する、請求項5に定義される装置。
【請求項7】
通信デバイスにおいて初期取得を行うための装置であって、
それぞれが時分割複信(TDD)フォーマットに従って同じ通信局との通信のためのダウンリンクおよびアップリンク信号を二重化する第1および第2のアンテナを有するTDDシステムにおいて、初期取得の間、予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行するための手段
ここにおいて、前記初期取得をサポートするために、前記実行することは、受信機の前記第1のアンテナおよび第1の増幅器を介して受信される第1の信号に対して、第1の増幅器利得状態を実行し、同時に、前記受信機の前記第2のアンテナおよび第2の増幅器を介して受信される第2の信号に対して、少なくとも第2の増幅器利得状態を実行することを含み、
既知信号が検出されるまで前記予め定義された順序で実行される前記複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定するための手段
を備える、装置。
【請求項8】
の予め定義された順番および第2の予め定義された順番は、前記複数の予め定められた増幅器利得状態の中での最高利得状態と、前記複数の予め定められた増幅器利得状態の中での最低利得状態とでそれぞれ開始する、請求項7に定義される装置。
【請求項9】
通信システムにおける初期取得をサポートするコンピュータプログラムであって、
それぞれが時分割複信(TDD)フォーマットに従って同じ通信局との通信のためのダウンリンクおよびアップリンク信号を二重化する第1および第2のアンテナを有するTDDシステムにおいて、初期取得の間、予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行するために、コンピュータを構成するコード
ここにおいて、前記実行することは、受信機の前記第1のアンテナおよび第1の増幅器を介して受信される第1の信号に対して、第1の増幅器利得状態を実行し、同時に、前記受信機の前記第2のアンテナおよび第2の増幅器を介して受信される第2の信号に対して、少なくとも第2の増幅器利得状態を実行することを含み、
既知信号が検出されるまで前記予め定義された順序で実行される前記複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定するために前記コンピュータを構成するコード
を備える、コンピュータプログラム。
【請求項10】
の予め定義された順番および第2の予め定義された順番は、前記複数の予め定められた増幅器利得状態の中での最高利得状態と、前記複数の予め定められた増幅器利得状態の中での最低利得状態とでそれぞれ開始する、請求項9に定義されるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
本特許出願は、2009年6月16日に出願され、これについて譲受人に譲渡され、参照によりここに明確に組み込まれる「Methods and Apparatus for Initial Acquisition in a Communication System」というタイトルの仮出願第61/187,566号の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に通信システムにおける初期取得(initial acquisition)のための方法および装置に関し、より具体的には、時分割複信(TDD)システムにおいて、送受信機による初期取得の間低雑音増幅器(LNA)を設定することに関する。
【背景技術】
【0003】
通信システムにおいて、双方向通信のために双方向送信を用いることが知られている。
【0004】
特に、双方向送信は、ダウンリンク(DL)またはフォワードリンクデータ、およびアップリンク(UL)またはリバースリンクデータが双方向通信においてアレンジされる進路のことをいう。無線通信システムの例では、ダウンリンク(DL)は、基地局(BSまたはeNodeB)またはアクセスポイント(AP)から、ユーザ装置(UE)またはアクセス端末(AT)のようなモバイルデバイスへ情報を伝送する。アップリンク(UL)は、UEまたはATからBSまたはAEへ情報を伝送する。周波数分割複信(FDD)および時分割複信(TDD)という2つのタイプの周知な双方向送信スキームがある。
【0005】
FDDでは、ダウンリンク(DL)データおよびアップリンク(UL)データは、同じタイムスロットでダウンリンクサブフレームおよびアップリンクサブフレームを送信するために、一般に、2つの別個のチャネルを使用することにより分離または区別される。しかし、データトラフィックは常にチャネル帯域幅の小さな部分を占有するだけなので、FDDは非対称データサービスを処理するには非効率である。従って、TDD(Time Division Duplex(時分割複信))スキームは2つの異なるタイムスロットでダウンリンクサブフレームおよびアップリンクサブフレームを送信する1つのチャネルのみを使用するため、TDDはそのようなサービス(例えば、LTE(Long Term Evolution)またはWIMAX(IEEE 802.16))を提供するシステムにおいて使用される。それ故に、TDDはFDDより高いスペクトル効率を提供し、対称および非対称広帯域トラフィックを渡すときに、より高い柔軟性を可能にする。さらに、TDDシステムは、帯域幅の半分を使用することにより、特に、LTEまたはWiMaxにおいて提供されるような非対称データサービスに関してFDDより単純かつ安価である。
【0006】
しかし、(LTE-TDDおよびWIMAX-TDDのような)TDD無線システムの初期取得は、FDDより複雑である。これは、単一周波数帯の使用によるUL/DLタイムライン(timeline)の不確実性のために、(基地局またはモバイルデバイスのいずれかにおける)受信機は、(FDDシステムにおいてあり得るように)連続モードで、自動利得制御/低雑音増幅器(AGC/LNA (Automatic Gain Control/Low Noise Amplifier))アルゴリズムを実行できないという事実による。AGCは受信機(Rx)サンプル(ULとDLとの間で100dBの広いダイナミックレンジを含み得る)がDLまたはULから届くかどうかを知らないので、LNAは閉ループ方法で変更され得ない。従って、TDDシステムにおいて、より迅速かつ正確な初期取得の必要性がある。
【発明の概要】
【0007】
一態様によると、通信システムにおける初期取得のための方法が開示される。具体的には、該方法は、時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、予め定められた複数の増幅器利得状態を実行することを含む。利得状態が実行されると、該方法は、その後、既知信号が検出されるまで予め定義された順序で実行される複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定することを含む。
【0008】
別の態様によると、通信デバイスにおいて使用するための装置が開示される。該装置は、時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行するように構成されるサーチャを含む。利得状態が実行されると、該方法は、その後、既知信号が検出されるまで予め定義された順序で実行される複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定することを含む。該装置はまた、既知信号が検出されるまで予め定義された順序で実行される複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定するように構成される初期取得ユニットも含む。
【0009】
さらに別の態様によると、初期取得を実行するために通信デバイスにおいて使用するための装置が開示される。該装置は、時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行するように構成される少なくとも1つのプロセッサを含む。該プロセッサはまた、既知信号が検出されるまで予め定義された順序で実行される複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定するように構成される。
【0010】
さらに別の態様によると、通信デバイスにおいて使用するための装置が開示される。該装置は、時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行する手段を特徴とする。既知信号が検出されるまで予め定義された順序で実行される複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定する手段も、また該装置の一部である。
【0011】
さらにもう1つの態様によると、コンピュータ読出可能媒体を含むコンピュータプログラム製品が開示される。該媒体は、コンピュータに、時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行させるコードを含む。該媒体は、また、コンピュータに、既知信号が検出されるまで予め定義された順序で実行される複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定させるコードをも含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】多元接続無線通信システムの例を示す。
図2】本開示された方法および装置を適用する典型的な通信システムのブロック図である。
図3】本方法および装置を用いる通信デバイスの受信機部分のブロック図である。
図4】LTEシステムにおけるTDDのためのタイプ2フレーム構造の例である。
図5】TDDシステムにおける初期取得のための典型的な方法のフロー図である。
図6】TDDシステムにおいて動作可能な送受信機での初期取得のための別の装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、TDDシステムにおいて、より迅速かつ正確なタイミング取得を提供する方法および装置を特徴とする。具体的には、本開示は、受信機における低雑音増幅器(LNA)の利得をどこに設定すべきかの不明確性の解決を含む。1つの開示される方法は、1セットの可能性あるLNA状態を選択し、LNAをこれらの状態のうちの1つにして、取得アルゴリズムを実行し、その後、取得が成功するまで、1セットのLNA状態をスキャンする。この方法は、サーチャアルゴリズムが非常に小さな信号対雑音比(SNR)を必要とし、典型的なLNA状態が使用可能なダイナミックレンジにおいてかなりオーバーラップするという認識に基づいて高速化され得る。従って、全ての可能性があるLNA状態のうちの1つの少ないサブセットは、取得を高速化するように選択され得る。初期取得は、複数のアンテナと、それぞれ異なる複数のLNA利得状態のための複数のエネルギーメトリクスを導出するのと並行して動作する異なる複数の利得状態に設定される対応する複数の受信機エンジンと、を使用することにより、さらに高速化できる。
【0014】
ここに記述される技術は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時間分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)ネットワークなどのような様々な無線通信ネットワークに使用され得る。用語「ネットワーク」および「システム」はしばしば置き換えて使用される。CDMAネットワークは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)、cdma2000などのような無線技術を実現し得る。UTRAは広帯域CDMA(W−CDMA)および低チップレート(LCR)を含む。cdma2000はIS-2000、IS-95およびIS-856規格をカバーする。TDMAネットワークは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)などのような無線技術を実現し得る。OFDMAネットワークは、UMB(Ultra Mobile Bandwidth)、E-UTRA(Evolved UTRA)、IEEE 802.11、IEEE 802.16(WiMax)、IEEE 802.20、フラッシュOFDMなどのような無線技術を実現し得る。UTRA、e-UTRA、およびGSM(登録商標)はUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)の一部である。LTE(Long Term Evolution)は、近々リリースのE-UTRAを用いるUMTSである。UTRA、E-UTRA、GSM、UMTSおよびLTEは3GPP(3rd Generation Partnership Project)という組織からの文書に示されている。cdma2000は、3GPP2(3rd Generation Partnership Project 2)という名の組織からの文書に説明されている。これらの様々な無線技術および規格は従来技術において既知である。明確にするために、技術の特定の態様は、UMBについて下記に説明され、そしてUMB用語は、下記記述の多くで使用される。
【0015】
ここに開示される方法および装置は、LTEまたはWiMaxシステムでの使用について説明されるが、開示される概念はTDDを用いる他の通信システムに適用する。さらに、上記で説明されたように、本開示は、OFDMベースのシステムに限定される必要はない。
【0016】
図1を参照すると、本方法および装置が適用される多元接続無線通信システムの一例が示される。アクセスポイント100(AP)(またはeNodeBまたは基地局)は、複数のアンテナ・グループを含み、1つは104と106とを含み、別の1つは108と110とを含み、さらに別の1つは112と114とを含む。図1では、2本のアンテナだけが各アンテナ・グループのために示されるが、より多いまたはより少ないアンテナが各アンテナ・グループに用いられ得る。アクセス端末116(AT)(またはモバイルデバイスまたはユーザ装置(UE))はアンテナ112および114と通信し、アンテナ112および114は、ダウンリンク(DL)または順方向リンク120でアクセス端末116へ情報を送信し、アップリンク(UL)または逆方向リンク118でアクセス端末116から情報を受信する。アクセス端末122は、アンテナ106および108と通信し、アンテナ106および108は、順方向リンク126でアクセス端末122へ情報を送信し、逆方向リンク124でアクセス端末122から情報を受信する。FDDシステムにおいて、通信リンク118、120、124および126は異なる周波数を通信に使用する。例えば、DL 120は、そのときUL 118によって使用される周波数とは異なる周波数を使用する。TDDシステムにおいて、単一周波数が、UL 118およびDL 120の両方のために、ULおよびDL信号を時間多重して使用される。
【0017】
通信するように設計されるアンテナおよび/またはエリアの各グループは、アクセスポイントのセクタとしばしば呼ばれる。一態様では、アンテナ・グループはそれぞれアクセスポイント100によってカバーされるエリアの1つのセクタ内のアクセス端末へ通信するように設計される。
【0018】
アクセスポイントは端末と通信するために使用される固定局でもよく、アクセスポイント、ノードB、または他の用語でもしばしば呼ばれる。アクセス端末は、アクセス端末、ユーザ装置(UE)、無線通信デバイス、端末、アクセス端末または他の用語でもしばしば呼ばれる。
【0019】
図2は、空間ダイバーシティ多重化(spatial diversity multiplexing)を提供するMIMOシステム200における、送信機システム210(アクセスポイントとしても知られる)および受信機システム250(アクセス端末としても知られる)の例のブロック図である。送信機システム210では、多数のデータストリームのトラフィックデータがデータソース212から送信(TX)データプロセッサ214に提供される。
【0020】
一態様では、各データストリームは、それぞれの送信アンテナで送信される。TXデータプロセッサ214は、各データストリームのトラフィックデータを、当該データストリームに対し選択された特定のコーディングスキームに基づき、フォーマット、符号化、およびインタリーブして、符号化データを提供する。
【0021】
各データストリームの符号化データは、OFDM技術を使用してパイロットデータと多重化され得る。パイロットデータは、通常、既知の方法で処理される既知のデータパターンであり、チャネルレスポンスを推定するために受信機システムで使用され得る。各データストリームの多重化されたパイロット及び符号化データは、その後、当該データストリームに対し選択された特定の変調スキーム(例えばBPSK、QSPK、M-PSK、またはM-QAM)に基づいて変調されて(すなわち、シンボルマッピングされて)、変調シンボルを提供する。各データストリームのデータレート、符号化および変調は、プロセッサ230によって実行される命令によって決定され得る。
【0022】
全てのデータストリーム変調シンボルは、その後、TX MIMOプロセッサ220へ提供され、ここで変調シンボル(例えば、OFDMに関する)がさらに処理される。TX MIMOプロセッサ220は、その後、NT個の変調シンボルストリームをNT個の送信機(TMTR) 222aから222tへ提供する。一態様では、TX MIMOプロセッサ220は、データストリームのシンボルとシンボルが送信されるアンテナとにビームフォーミング重みを適用する。
【0023】
各送信機222は、それぞれのシンボルストリームを受信および処理して、1つまたは複数のアナログ信号を提供し、さらにアナログ信号を調整して(例えば、増幅、フィルタリング、アップコンバート)、MIMOチャネルでの送信に適する変調信号を提供する。送信機222aから222tからのNT個の変調信号は、その後、NT個のアンテナ224aから224tでそれぞれ送信される。
【0024】
受信機システム250では、送信された変調信号は、NR個のアンテナ252a から252rによって受信され、各アンテナ252からの受信信号は、それぞれの受信機(RCVR) 254a から254rへ提供される。各受信機254はそれぞれの受信信号を調整し(例えば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート)、調整された信号をデジタル化してサンプルを提供し、サンプルをさらに処理して、対応する「受信された」シンボルストリームを提供する。
【0025】
RXデータプロセッサ260は、その後、特定の受信機処理技術に基づいてNR個の受信機254からのNR個の受信シンボルストリームを受信および処理して、NT個の「検知された」シンボルストリームを提供する。RXデータプロセッサ260は、その後、各検知されたシンボルストリームを復調、デインタリーブ、及びデコードして、データストリームのトラフィックデータを再生する。RXデータプロセッサ260による処理は、送信機システム210でのTX MIMOプロセッサ220およびTXデータプロセッサ214によって実行されるものに相補的である。
【0026】
逆方向リンクまたはULメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を含み得る。逆方向リンクメッセージは、その後、データソース236からの多数のデータストリームのトラフィックデータも受信するTXデータプロセッサ238によって処理され、変調器280によって変調され、送信機254aから254rによって調整され、および送信機システム210へ返送される。
【0027】
送信機システム210では、受信機システム250からの変調信号は、アンテナ224によって受信され、受信機222によって調整され、復調器240によって復調され、RXデータプロセッサ242によって処理され、受信機システム250によって送信された逆方向リンクまたはULメッセージを抽出する。プロセッサ230は、その後、そのプレコーディングマトリックス(pre-coding matrix)をビームフォーミング重みを決定するために使用するかを決定し、その後、抽出されたメッセージを処理する。
【0028】
本開示は、初期取得の間、図2中の受信機254のような受信機において、LNAの利得をどこに設定すべきかの不明確性を解決することは留意すべきである。そのような受信機の実装(implementation)の1つの例として、図3はマルチプルアンテナシステムの受信機装置のブロック図を示す。マルチプルアンテナシステムについて示されているが本開示は単一アンテナデバイスにも適用できることは、当業者には言うまでもない。
【0029】
図示されるように、受信機(s)300は送信された無線信号を受信するためにアンテナ302a、302bを含む。アンテナ302a、302bはそれぞれの受信機または受信エンジン303aおよび303bへ信号を伝える。受信機303a、303bのそれぞれは、それぞれのブロック304a、304bを含み、ブロック304a、304bは、アンテナ302からの信号を増幅するための低雑音増幅器(LNA)、LNAと連結して動作する自動利得制御(AGC)、アナログ無線信号をデジタル信号に変換するアナログ・デジタル(A−D)コンバータを表す。留意すべきは、本開示の方法および装置は、所望の信号がTDDシステムにおいて識別も取得もできないような飽和(saturated)や切り捨て(truncated)にはならないLNAの正確な利得設定を探索することを含む信号の初期取得として、特に、このブロック304へ適用できることである。
【0030】
各受信機303はまた、正確な同期またはタイミングでブロック304からのデジタル信号内のサブキャリアをサンプリングするためのタイミングウィンドウ(timing window)を設定する同期ブロック306または同等のユニットを含む。シンクロナイザ306の出力は、同期されたデジタル信号であり、周波数ドメインから時間ドメインへの信号の変換のための高速フーリエ変換(FFT)308へ入力される。
【0031】
説明のために、分離したサーチャユニット310および初期取得ユニット312が図示される。これらのユニットは、ブロック304中のLNAを1セットまたは複数の可能性ある利得状態にした後、ユニット312によって決定される取得の成功まで当該セットにわたって探索することによって、初期取得のためパイロットを探索する探索処理を実行する。ユニット310および312は、分離したユニットのように示されているが、(シンクロナイザ306の一部としてのみならず)ブロック304の一部として組み込まれ得ることは留意すべきである。さらに留意すべきは、(結果として)もたらされた探索アルゴリズムは、分離したユニット310、312によってであろうと、ユニット304または306の一部として組込まれていようと、LNA 304において使用される利得仮説(gain hypotheses)間の電力差を正規化する正規化雑音メトリックの使用をさらに含み得ることである。さらに、ユニットまたはモジュール310および312は、これらのモジュールの機能を実行するコードを実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサの使用により実装され得る。
【0032】
図3の図示された例において、FFT308から出力される時間ドメイン信号は、チャネルのチャネル推定のために推定器(estimator)(図示せず)へ入力される。図3にさらに示されるように、FFT 308は、時間ドメイン信号を復調器314へ送信し、復調器は、適切に時間ドメイン信号を復調するためにチャネル推定器によって決定されるチャネル推定スキームを用いる。復調器314は、次に、デコーダ316へ復調信号を渡す。デコーダ16は情報を復号化し、結果として得られるビットストリームを、例えば、携帯電話デバイス、アクセス端末またはユーザ装置のような、送受信機が内蔵されるモバイル通信デバイスによって使用するために、出力する。
【0033】
図4は、特に、TDDフレーム構造である、LTEのフレーム構造タイプ2を図示する。ここで留意すべきは、図4の典型的なフレーム構造はLTEに特有であるが、当業者には、開示される方法および装置はTDDシステムの他のタイプ(および対応するフレーム構造)に広く適用され得ることは言うまでもないということである。
【0034】
図4から分かるように、長さTf=307200Ts=10msの各無線フレーム402は、それぞれ長さ153600Ts=5msの2つの半フレーム404および406で構成される。各半フレームは、長さ30720Tsの5つのスロットまたはサブフレーム(例えば、サブフレーム0乃至5)から構成される。図4に示される例において、半フレームは5ms長であるため、各サブフレームは1msの持続期間をもつ。
【0035】
特定のサブフレームは、参照410によって示されるサブフレーム1に関し具体的に示されるように、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS:Downlink Pilot Time Slot)、ガード期間(GP:Guard Period)およびアップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS:Uplink Pilot Time Slot)の3つの特別フィールドを含む。全ての構成中のサブフレーム1(410)、ならびに下記表1中の構成0、1、2および6におけるサブフレーム6(412)は、DwPTS、GPおよびUpPTSフィールドから成る。これらの特定の特別サブフレーム(「S」によって示される)は、ダウンリンク(DL)からアップリンク(UL)への切替えをサポートするために使用される。他の全てのサブフレームは、サブフレームiがスロット2iおよび2i+1から成る2つのスロットとして定義される。これらの2つのスロットは、例えば、一例として、サブフレーム0(408)の中のスロット414および416によって示される。
【表1】
【0036】
一態様では、サブフレーム0および5、ならびにDwPTSは、ダウンリンク送信のために常にリザーブされる。サポートされるアップリンク-ダウンリンク割り当てが表1に記載され、ここでは、無線フレーム中の各サブフレームについて、「D」はサブフレームがダウンリンク送信のためにリザーブされ、「U」はサブフレームがアップリンク送信のためにリザーブされ、および「S」は3つのフィールドDwPTS, GP および UpPTSをもつ特別サブフレームを示す。5msおよび10 msの両方の切替えポイント周期がサポートされる。5msの切替えポイント周期の場合には、例えば、UpPTSと、サブフレーム2および7がアップリンク送信のためにリザーブされる。10msの切替えポイント周期の場合には、DwPTSは両方の半フレームに存在するが、GPとUpPTSは第1の半フレームにのみ存在し、第2の半フレーム中のDwPTSは30720Ts=1msと等しい長さを有する。UpPTSおよびサブフレーム2はアップリンク送信のためにリザーブされ、サブフレーム7乃至9はダウンリンク送信のためにリザーブされる。
【0037】
初期取得とそれに付随する正確なLNA設定の決定とのための1つの可能性ある方法は、1セットの可能性あるLNA状態を選択し、その後、LNAをこれらの状態のうちの1つにすることである。取得アルゴリズムは各状態について実行され、サーチャアルゴリズムは、取得が成功するまで、当該LNA状態のセットをスキャンするように構成される。一例として、6個のLNA状態が予め定められる。その後、サーチャは、信号取得が成功するまで、連続してLNAを各状態にすることを開始する。しかし、各LNA状態は、パイロットを見つける(すなわち、取得のためのパイロットを見つける)ことを試みるために約10乃至20msを必要とすることは留意すべきである。6つの状態のうちの最後のLNA状態が成功する場合は、連続するLNA状態アルゴリズムは、この最悪の場合において120msまで取得の時間フレームをプッシュ(push)する。
【0038】
従って、上記の方法は、サーチャアルゴリズムが非常に小さな信号対雑音比(SNR)を必要とし、典型的なLNA状態が使用可能なダイナミックレンジにおいてかなりオーバーラップするという認識に基づいて高速化され得ることがさらに提案される。それ故に、全ての可能性あるまたは予め定められた複数のLNA状態のうちの1つの少ないサブセットは、取得を高速化するために選択され得る。
【0039】
TDDモードにおいて、初期取得より前では、アップリンク(UL)およびダウンリンク(DL)サブフレーム境界(例えば、図4を参照)は未知である。従って、別の態様によって、初期取得またはタイミング検出アルゴリズムは、誤警報または誤検出をもたらし得るULとDL送信との間のおそらく大きな電力差(例えば100dB)を確認する必要がある。
【0040】
さらに別の態様では、性能におけるわずかなロスのみで取得を決定するために、両方のアンテナ(および対応するLNA)を用いることにより、取得を2の累乗だけ高速化できる。図3の例をとると、受信機303a中のLNA 304は、予め定められたLNA利得状態のうちの1つにされ、受信機303b中のLNA 304は、同時に、予め定められたLNA利得状態のうちの別の1つにされる。さらに、各LNAからのエネルギーメトリックは、1つ1つの方法で算術的に結合される。この例において、LNAが入力電力に関して誤った状態である場合、パフォーマンスのロスは最小で害はない。さらに、LNAが誤った状態にある場合、受信機303a、303bの各LNA 304の次のLNA利得状態が設定され、探索は信号が見つけられるまで、レジューム(resumes)する。
【0041】
1つの態様では、受信機303a、303bの第1および第2の利得状態は、それぞれ最低および最高の状態であり、第3および第4のLNA利得状態は、各アンテナのLNA利得状態が互いに近づく収束する形で、増加および/または減少する。代替として、5つの利得状態の例において、利得状態2および4が最初に試みられ、失敗の場合、次に、利得状態3および5が試みられる。当業者には、取得処理の高速化をもたらすために2またはそれより多い数のアンテナのLNA利得仮説が同時にテストされる、任意の数の種々の利得状態の選択スキームが用いられることは言うまでもない。
【0042】
マルチプルアンテナシステムに関して示されたが、本開示された方法および装置はシングルアンテナシステムで実現され得る。そのような場合には、LNAは、より取得速度を上げるマルチプル時間アキュムレーション(time accumulations)と共に、複数のバースト(bursts)にわたって変化される利得状態に置かれ得る。従って、空間アキュムレーション(例えば、複数のアンテナ)または時間アキュムレーション(例えば、単一のアンテナ)のいずれかは検討される。時間アキュムレーションの特定の態様では、本方法および装置は、同じ初期取得の間、複数回のパイロットの探索にわたってLNA利得状態を変更するように構成され得る。実装(implementation)の例として、装置300は単一のアンテナ(例えば、302a)および受信機(例えば、303a)だけを含み、サーチャユニット310および初期取得ユニット312は、同じ初期取得期間の間、LNA304aの利得状態を一時的に実行するように構成される。
【0043】
図5は、一例としてLTEシステムのような通信システムにおける初期取得の方法500を示す。該方法は、まず、時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行する処理を含むブロック502を含む。予め定められた増幅器利得状態を実行することは、LNA(例えば、LNA 304)を該複数の状態のうちの1つにし、初期取得ユニット(例えば、316)または他の適切なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの任意の組合せのような初期取得アルゴリズムを実行することを含む。
【0044】
フローは、その後、ブロック504へ進み、ここでは、複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号の取得を決定する処理が行われる。探索プロセスおよびブロック504で実行される機能は、図3中のユニット318、あるいは他の適切なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれら任意の組合せのようなサーチャユニットによって実装され得る。
【0045】
ここで留意すべきは、ブロック502および504の処理がシーケンシャルに示されるが、一態様では、ブロック502の処理は取得が決定されるまでブロック504の処理と同時に実行され得ることである。すなわち、LNAは処理502によって第1の利得状態にされ、探索またはスキャン機能は、その後、処理504においてマッチするものが見つかるかどうかを決定する。マッチするものが見つかれば、さらなる探索は実施される必要はないが、マッチするものが見つからなければ、LNAはブロック502の処理を繰り返すことで次の利得状態にされ、ブロック504の処理によりマッチするものがもたらされるかどうかを決定し、マッチするものが見つかるまで、全ての複数の利得状態を通じて繰り返される。従って、ブロック502および504の処理は、複数の予め定められた利得状態の各利得状態(または複数の利得状態)について繰り返される。初期取得にマッチするものが見つかると、方法500はまた、複数のうち信号取得をもたらす利得状態に増幅器の利得を設定することをさらに含むブロック506を含む。
【0046】
前述のように、一態様では、ブロック502で使用される複数の予め定められた増幅器利得状態は、可能性あるまたは予め定められた増幅器利得状態のより大きなセットのうちの1つの少ないサブセットから成る。これはパイロットのさらに高速な取得を提供する。
【0047】
初期取得を高速化する別の方法は、複数のアンテナおよびそれぞれの受信機(例えば、302および303)の使用である。この代替として、第2のアンテナ(例えば、302b)を介した第2の受信信号に対して実行される複数の増幅器利得状態のうちの少なくとも第2の利得状態と同時に、複数の増幅器利得状態のうちの第1の利得状態が第1のアンテナ(例えば、302a)を介した第1の受信信号に対して実行される。第1および第2の同時に実行される利得状態は、初期取得のためのパイロットをもたらさなければ、該方法は、次の2つの利得状態を試みることを決定し(すなわち、第3および第4の利得状態が、第1および第2のアンテナからの信号に対して実行される)、取得が決定されるまで繰り返す。この方法のさらに別の態様では、第1および第2の利得状態は、複数の予め定められた利得状態の中で、それぞれ、最低および最高利得状態(すなわち、下限および上限)である。取得がこれらの状態のいずれにおいても成功しない場合、次の第3および第4の利得状態は、利得状態の限界からそれぞれ一定量増加および減少させた利得状態であるので、次に選択される利得状態は初期取得が決定されるまでに中間の利得状態に収束するようになる。
【0048】
図6は、TDDシステムにおいて動作可能な送受信機での初期取得のための別の装置を示す。図示されるように、装置602は一例として送受信機デバイス600に用いられる。装置602は、時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行する手段604を含む。一例では、手段604は、特定の利得状態(例えば、サーチャ310)の設定を命令するためのユニットまたはモジュールと連結した1つまたは複数の受信機チェーン(例えば、303)によって実装され得る。装置602はまた、装置内の他の手段との間で通信する手段606を含み、通信結合のためのコミュニケーションバス(communication bus)または他の同等の手段によって実装され得る。
【0049】
装置602はまた、手段604によって通信されるような複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号の信号取得を決定する手段608を含む。一例として、手段608は、特定の利得状態の設定を命令するためのユニットまたはモジュール(例えば、サーチャ310)、および初期取得を決定するためのユニット(例えば、初期取得モジュール312)、あるいは同等のハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せと連結した1つまたは複数の受信機チェーン(例えば、303)によって実装され得る。
【0050】
複数の利得状態のうち信号取得をもたらす利得状態に、増幅器利得状態を設定する手段610も含まれる。この手段610は、受信機チェーン303のうちの少なくとも1つと連結した初期取得モジュール312によって行われ得る。さらに、装置602は、手段604、606、または610によって行われる1つまたは複数の手段または機能を実装または支援するためのプロセッサ612および付随するメモリ614を含み得る。
【0051】
先の開示を考慮すると、本装置および方法がTDDシステムで動作可能な受信機における低雑音増幅器(LNA)の利得をどこに設定すべきかの不明確性へのより迅速な解決をもたらすことは、当業者には言うまでもない。従って、これはTDDシステムにおいて、より迅速かつ正確な初期取得をもたらす。
【0052】
当業者にはさらに、様々な実例となる論理ブロック、モジュール、回路、およびここに開示される例に関連して記述されるアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることは、言うまでもない。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明白に示すために、様々な実例となるコンポーネント、ブロック、モジュール、回路およびステップは、それらの機能に関して概ね上記で説明された。そのような機能がハードウェアまたはソフトウェアとして実装されるかどうかは、全体のシステムに課される設計制約および特定のアプリケーションに依存する。当業者は、各特定のアプリケーションについて様々な方法で説明される機能を実装し得るが、そのような実装決定は本発明の範囲から逸脱すると解釈されるべきでない。
【0053】
開示される処理におけるステップの特定の順序または体系は、単に典型的なアプローチの例であることは理解される。設計の選択(preferences)に基づいて、処理におけるステップの特定の順序または体系は、本開示の範囲内で再調整され得ることは理解される。付随する方法は、一例の順序における様々なステップの本エレメントをクレームし、示された特定の順序または体系に限定されることを意味しない。
【0054】
当業者には、情報および信号は様々な異なる技術(technologies and techniques)のうちのいずれを使用して表わされ得ることは言うまでもない。例えば、上記説明全体を通して言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または粒子、光場または粒子、またはそれら任意の組合せによって表され得る。
【0055】
当業者にはさらに、ここで開示された例に関連して記述された様々な実例となる論理ブロック、モジュール、回路およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることは言うまでもない。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明白に示すために、様々な実例となるコンポーネント、ブロック、モジュール、回路およびステップは、それらの機能に関して概ね上記で説明された。そのような機能がハードウェアまたはソフトウェアとして実装されるかどうかは、全体のシステムに課される設計制約および特定のアプリケーションに依存する。当業者は、各特定のアプリケーションのための様々な方法において説明される機能を実装し得るが、そのような実装決定は本発明の範囲から逸脱すると解釈されるべきでない。
【0056】
ここで開示された例に関連して記述された様々な実例となる論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、DSP(digital signal processor)、ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array signal)または他のPLD(programmable logic device)、個別のゲート(gate)またはトランジスタロジック(transistor logic)、個別のハードウェアコンポーネントまたはここに記述された機能を実行するために設計された任意のそれらの組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでもよいが、代案では、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラまたはステートマシン(state machine)でもよい。プロセッサはまた、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコア(core)と連結した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または他のそのような構成のような、コンピュータデバイスの組合せとして実現され得る。
【0057】
ここで開示された例に関連して記述された方法、処理、またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはその2つの組合せで直接的に具体化され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または技術の中で知られている記憶媒体の任意の他の形式に存在し得る。典型的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、および記憶媒体へ情報を書き込めるようにプロセッサに連結され得る。代替として、記憶媒体はプロセッサに不可欠であり得る。プロセッサおよび記憶媒体はASICに存在し得る。ASICはユーザ端末に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体はユーザ端末における個別のコンポーネントとして存在し得る。
【0058】
単語「典型的」は、ここでは「例(example、instance、illustration)として役に立つ」という意味で使用される。「典型的」とここに記述された任意の例も、他の例よりも好ましいまたは有利であると必ずしも解釈されない。
【0059】
開示された例の上記説明は任意の当業者が本発明を作るまたは使用できるように提供される。これらの例への様々な変更は当業者には容易に明白となり、また、ここで定義される一般的な原理は、発明の精神または範囲から逸脱せずに、他の例に適用され得る。従って、本発明は、ここに示された例に限定されることを意図するものではなく、ここに開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲まで許容されることを意図する。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
通信システムにおける初期取得のための方法であって、
時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行することと、
既知信号が検出されるまで前記予め定義された順序で実行される前記複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定することと、
を含む方法。
[C2]
前記少なくとも1つの増幅器の利得を、前記複数のうち初期取得をもたらす利得状態に設定することをさらに含む、C1に定義される方法。
[C3]
前記複数の予め定められた増幅器利得状態は、可能性あるまたは予め定められた増幅器利得状態のより大きなセットのうちの1つの少ないサブセットを含む、C1に定義される方法。
[C4]
前記複数のうちの第1の利得状態が第1のアンテナを介した第1の受信信号に対して実行されるのと同時に、前記複数のうちの少なくとも第2の利得状態が第2のアンテナを介した第2の受信信号に対して実行される、C1に定義される方法。
[C5]
初期取得が前記第1および第2の利得状態を用いて決定されないとき、前記複数のうちの少なくとも第3の利得状態が前記第1のアンテナを介した第1の受信信号に対して実行されると同時に、前記複数のうちの少なくとも第4の利得状態が前記第2のアンテナを介した前記第2の受信信号に対して実行される、C4に定義される方法。
[C6]
前記第1の利得状態は前記複数の中で前記増幅器の最高利得状態であり、前記第2の利得状態は前記複数の予め定められた利得状態の中で前記増幅器の最低利得状態である、C5に定義される方法。
[C7]
受信機の第1のアンテナを介して受信される信号に対して前記複数の増幅器利得状態のうちの少なくとも1つを実行することと、前記受信機の少なくとも第2のアンテナを介して受信される信号に対して前記複数の増幅器利得状態のうちの他の少なくとも1つを実行することと、をさらに含み、
前記第1のアンテナに関する前記複数の増幅器利得状態のうちの前記少なくとも1つと、前記第2のアンテナに関する前記複数の増幅器利得状態のうちの前記他の少なくとも1つとのためのエネルギーメトリックは、初期取得を得るための既知パイロットを探索するために結合される、
C1に定義される方法。
[C8]
前記複数の予め定められた増幅器利得状態を実行することは、同じ初期取得期間の間、複数回の前記パイロットの探索にわたって前記増幅器利得状態を変更することを含む、
C1に定義される方法。
[C9]
前記少なくとも1つの増幅器は、受信機における低雑音増幅器(LNA)である、
C1に定義される方法。
[C10]
通信デバイスにおいて使用するための装置であって、
時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行するように構成されるサーチャと、
既知信号が検出されるまで前記予め定義された順序で実行される前記複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定するように構成される初期取得ユニットと、
を含む装置。
[C11]
前記初期取得ユニットは、前記少なくとも1つの増幅器の利得を、前記複数のうち初期取得をもたらす利得状態に設定するようにさらに構成される、C10に定義される装置。
[C12]
前記複数の予め定められた増幅器利得状態は、可能性あるまたは予め定められた増幅器利得状態のより大きなセットのうちの1つの少ないサブセットを含む、C10に定義される装置。
[C13]
前記サーチャは、前記複数のうちの第1の利得状態を第1のアンテナを介した第1の受信信号に対して実行するのと同時に、前記複数のうちの少なくとも第2の利得状態を第2のアンテナを介した第2の受信信号に対して実行するようにさらに構成される、C10に定義される装置。
[C14]
初期取得が前記第1および第2の利得状態を用いて決定されないとき、前記複数のうちの少なくとも第3の利得状態が前記第1のアンテナを介した第1の受信信号に対して実行されると同時に、前記複数のうちの少なくとも第4の利得状態が前記第2のアンテナを介した前記第2の受信信号に対して実行される、C13に定義される装置。
[C15]
前記第1の利得状態は前記複数の中で前記増幅器の最高利得状態であり、前記第2の利得状態は前記複数の予め定められた利得状態の中で前記増幅器の最低利得状態である、C14に定義される装置。
[C16]
前記サーチャは、受信機の第1のアンテナを介して受信される信号に対して前記複数の増幅器利得状態のうちの少なくとも1つを実行し、前記受信機の少なくとも第2のアンテナを介して受信される信号に対して前記複数の増幅器利得状態のうちの他の少なくとも1つを実行するように、さらに構成され、
前記第1のアンテナに関する前記複数の増幅器利得状態のうちの前記少なくとも1つと、前記第2のアンテナに関する前記複数の増幅器利得状態のうちの前記他の少なくとも1つとのためのエネルギーメトリックは、初期取得を得るための既知パイロットを探索するために結合される、
C10に定義される装置。
[C17]
前記サーチャは、同じ初期取得期間の間、複数回の前記パイロットの探索にわたって前記増幅器利得状態を変更するようにさらに構成される、
C10に定義される装置。
[C18]
前記少なくとも1つの増幅器は、受信機における低雑音増幅器(LNA)である、
C10に定義される装置。
[C19]
初期取得を実行するために通信デバイスにおいて使用するための装置であって、
時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行し、および
既知信号が検出されるまで前記予め定義された順序で実行される前記複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定するように構成される、
少なくとも1つのプロセッサを含む装置。
[C20]
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの増幅器の利得を、前記複数のうち初期取得をもたらす利得状態に設定するようにさらに構成される、C19に定義される装置。
[C21]
前記複数の予め定められた増幅器利得状態は、可能性あるまたは予め定められた増幅器利得状態のより大きなセットのうちの1つの少ないサブセットを含む、C19に定義される装置。
[C22]
前記複数のうちの第1の利得状態が第1のアンテナを介した第1の受信信号に対して実行されるのと同時に、第2のアンテナを介した第2の受信信号に対して前記複数のうちの少なくとも第2の利得状態が実行される、C19に定義される装置。
[C23]
初期取得が前記第1および第2の利得状態を用いて決定されないとき、前記複数のうちの少なくとも第3の利得状態が前記第1のアンテナを介した第1の受信信号に対して実行されると同時に、前記複数のうちの少なくとも第4の利得状態が前記第2のアンテナを介した前記第2の受信信号に対して実行される、C22に定義される装置。
[C24]
前記第1の利得状態は前記複数の中で前記増幅器の最高利得状態であり、前記第2の利得状態は前記複数の予め定められた利得状態の中で前記増幅器の最低利得状態である、C23に定義される装置。
[C25]
前記少なくとも1つのプロセッサは、受信機の第1のアンテナを介して受信される信号に対して前記複数の増幅器利得状態のうちの少なくとも1つを実行し、前記受信機の少なくとも第2のアンテナを介して受信される信号に対して前記複数の増幅器利得状態のうちの他の少なくとも1つを実行するように、さらに構成され、
前記第1のアンテナに関する前記複数の増幅器利得状態のうちの前記少なくとも1つと、前記第2のアンテナに関する前記複数の増幅器利得状態のうちの前記他の少なくとも1つとのためのエネルギーメトリックは、初期取得を得るための既知パイロットを探索するために結合される、
C19に定義される装置。
[C26]
前記複数の予め定められた増幅器利得状態を実行することは、同じ初期取得期間の間、複数回の前記パイロットの探索にわたって前記増幅器利得状態を変更することを含む、
C19に定義される装置。
[C27]
前記少なくとも1つの増幅器は、受信機における低雑音増幅器(LNA)である、
C19に定義される装置。
[C28]
通信デバイスにおいて使用するための装置であって、
時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行する手段と、
既知信号が検出されるまで前記予め定義された順序で実行される前記複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定する手段と、
を備える装置。
[C29]
前記少なくとも1つの増幅器の利得を、前記複数のうち初期取得をもたらす利得状態に設定する手段をさらに備える、C28に定義される装置。
[C30]
前記複数の予め定められた増幅器利得状態は、可能性あるまたは予め定められた増幅器利得状態のより大きなセットのうちの1つの少ないサブセットを含む、C28に定義される装置。
[C31]
前記複数のうちの第1の利得状態が第1のアンテナを介した第1の受信信号に対して実行されるのと同時に、前記複数のうちの少なくとも第2の利得状態が第2のアンテナを介した第2の受信信号に対して実行される、C28に定義される装置。
[C32]
初期取得が前記第1および第2の利得状態を用いて決定されないとき、前記複数のうちの少なくとも第3の利得状態が前記第1のアンテナを介した第1の受信信号に対して実行されるのと同時に、前記複数のうちの少なくとも第4の利得状態が前記第2のアンテナを介した前記第2の受信信号に対して実行される、C31に定義される装置。
[C33]
前記第1の利得状態は前記複数の中で前記増幅器の最高利得状態であり、前記第2の利得状態は前記複数の予め定められた利得状態の中で前記増幅器の最低利得状態である、C32に定義される装置。
[C34]
受信機の第1のアンテナを介して受信される信号に対して前記複数の増幅器利得状態のうちの少なくとも1つを実行し、前記受信機の少なくとも第2のアンテナを介して受信される信号に対して前記複数の増幅器利得状態のうちの他の少なくとも1つを実行する手段、をさらに含み、
前記第1のアンテナに関する前記複数の増幅器利得状態のうちの前記少なくとも1つと、前記第2のアンテナに関する前記複数の増幅器利得状態のうちの前記他の少なくとも1つとのためのエネルギーメトリックは、初期取得を得るための既知パイロットを探索するために結合される、
C28に定義される装置。
[C35]
前記複数の増幅器利得状態のうちの少なくとも1つを実行する手段は、同じ初期取得期間の間、複数回の前記パイロットの探索にわたって前記増幅器利得状態を変更するように構成される、
C28に定義される装置。
[C36]
前記少なくとも1つの増幅器は、受信機における低雑音増幅器(LNA)である、
C28に定義される装置。
[C37]
コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ可読媒体は、
コンピュータに、時分割複信(TDD)システムにおいて、初期取得の間予め定義された順序で、少なくとも1つの増幅器に対して、複数の予め定められた増幅器利得状態を実行させるコードと、
コンピュータに、既知信号が検出されるまで前記予め定義された順序で実行される前記複数の予め定められた増幅器利得状態にわたって探索することに基づいて、受信信号から初期取得を決定させるコードと、
を含むコンピュータプログラム製品。
[C38]
前記コンピュータ可読媒体は、
コンピュータに、前記少なくとも1つの増幅器の利得を、前記複数のうちの初期取得をもたらす利得状態に設定させるコード、
をさらに含むC37に定義されるコンピュータプログラム製品。
[C39]
前記複数の予め定められた増幅器利得状態は、可能性あるまたは予め定められた増幅器利得状態のより大きなセットのうちの1つの少ないサブセットを含む、C37に定義されるコンピュータプログラム製品。
[C40]
前記複数のうちの第1の利得状態が第1のアンテナを介した第1の受信信号に対して実行されるのと同時に、前記複数のうちの少なくとも第2の利得状態が第2のアンテナを介した第2の受信信号に対して実行される、C37に定義されるコンピュータプログラム製品。
[C41]
初期取得が前記第1および第2の利得状態を用いて決定されないとき、前記複数のうちの少なくとも第3の利得状態が前記第1のアンテナを介した第1の受信信号に対して実行されるのと同時に、前記複数のうちの少なくとも第4の利得状態が前記第2のアンテナを介した前記第2の受信信号に対して実行される、C40に定義されるコンピュータプログラム製品。
[C42]
前記第1の利得状態は前記複数の中で前記増幅器の最高利得状態であり、前記第2の利得状態は前記複数の予め定められた利得状態の中で前記増幅器の最低利得状態である、C41に定義されるコンピュータプログラム製品。
[C43]
前記コンピュータ可読媒体は、
コンピュータに、受信機の第1のアンテナを介して受信される信号に対して前記複数の増幅器利得状態のうちの少なくとも1つを実行させ、前記受信機の第2のアンテナを介して受信される信号に対して前記複数の増幅器利得状態のうちの他の少なくとも1つを実行させるコード、を含み、
前記第1のアンテナに関する前記複数の増幅器利得状態のうちの前記少なくとも1つと、前記第2のアンテナに関する前記複数の増幅器利得状態のうちの前記他の少なくとも1つとのためのエネルギーメトリックは、初期取得を得るための既知パイロットを探索するために結合される、
C37に定義されるコンピュータプログラム製品。
[C44]
前記コンピュータ可読媒体は、
コンピュータに、同じ初期取得期間の間、複数回の前記パイロットの探索にわたって前記増幅器利得状態を変更させるコード
をさらに含むC37に定義されるコンピュータプログラム製品。
[C45]
前記少なくとも1つの増幅器は、受信機における低雑音増幅器(LNA)である、
C37に定義されるコンピュータプログラム製品。
図1
図2
図3
図4
図5
図6