特許第6162208号(P6162208)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6162208-一体型セキュリティ検査システム 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6162208
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】一体型セキュリティ検査システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/04 20060101AFI20170703BHJP
   G01N 23/10 20060101ALI20170703BHJP
【FI】
   G01N23/04
   G01N23/10
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-253497(P2015-253497)
(22)【出願日】2015年12月25日
(65)【公開番号】特開2016-126014(P2016-126014A)
(43)【公開日】2016年7月11日
【審査請求日】2015年12月25日
(31)【優先権主張番号】201410837014.9
(32)【優先日】2014年12月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515221794
【氏名又は名称】ヌクテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(74)【代理人】
【識別番号】100180699
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 渓
(72)【発明者】
【氏名】ボー タン
(72)【発明者】
【氏名】チョンロン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ジーチャン チェン
(72)【発明者】
【氏名】ユアンジン リ
(72)【発明者】
【氏名】チンチャン ワン
(72)【発明者】
【氏名】ロン ティエン
(72)【発明者】
【氏名】ヤンシャン シュイ
【審査官】 立澤 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−257751(JP,A)
【文献】 特表2014−510917(JP,A)
【文献】 特表2006−513919(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/074431(WO,A1)
【文献】 特開2009−258117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 23/04
G01N 23/10
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体型セキュリティ検査システムであって、
サーバーと、情報入力領域に位置している情報入力ユニットと、荷物検査領域に位置しているトレイ配分バインディングユニットと、セキュリティ検査イメージング仕分けユニットとを含み、
前記トレイ配分バインディングユニットは、前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットの前段に設置されており、セキュリティ検査対象荷物に識別マーク付きのセキュリティ検査トレイを配分し、
前記情報入力ユニット、前記トレイ配分バインディングユニット及び前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットはそれぞれ前記サーバーに接続され、前記情報入力ユニットは、セキュリティ検査対象者の情報を取得して前記サーバーに送信し、前記トレイ配分バインディングユニットは、前記セキュリティ検査対象者の情報と前記セキュリティ検査トレイの前記識別マークを取得して前記サーバーに送信し、前記サーバーによって前記セキュリティ検査対象者の情報と前記セキュリティ検査トレイの前記識別マークとをバインディングすることで、第1のバインディング情報を生成し、
前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは、前記セキュリティ検査対象荷物に対してセキュリティ検査を行ってセキュリティ検査画像を取得し、且つ前記セキュリティ検査対象荷物が入っている前記セキュリティ検査トレイの前記識別マークを識別して、前記セキュリティ検査画像及び前記セキュリティ検査対象荷物が入っている前記セキュリティ検査トレイの前記識別マークを前記サーバーに送信し、前記セキュリティ検査画像と前記セキュリティ検査対象荷物が入っている前記セキュリティ検査トレイの前記識別マークとをバインディングすることで、第2のバインディング情報を生成し、
前記サーバーは、前記第1のバインディング情報と前記第2のバインディング情報に基づいて、前記セキュリティ検査対象者の情報と前記セキュリティ検査画像情報をマッチングさせて、記憶する
ことを特徴とする一体型セキュリティ検査システム。
【請求項2】
前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは、X線セキュリティ検査機器及び/又はトレース型爆発物探知装置を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の一体型セキュリティ検査システム。
【請求項3】
前記X線セキュリティ検査機器は、デュアルビューセキュリティ検査機、シングルビューセキュリティ検査機、及びCTセキュリティ検査機の中のいずれか1つである
ことを特徴とする請求項2に記載の一体型セキュリティ検査システム。
【請求項4】
前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは荷物仕分け装置を更に含み、
前記荷物仕分け装置は前記X線セキュリティ検査機器のセキュリティ検査通路の出口に設置されており、
前記X線セキュリティ検査機器により疑わしい前記セキュリティ検査対象荷物が検出された場合、不審荷物送出装置を始動させて、疑わしい前記セキュリティ検査対象荷物を前記不審荷物輸送装置に送出し、
前記X線セキュリティ検査機器により検出された前記セキュリティ検査対象荷物が正常な荷物である場合、前記不審荷物送出装置を始動させず、正常な前記セキュリティ検査対象荷物を正常荷物輸送装置に送出する
ことを特徴とする請求項2に記載の一体型セキュリティ検査システム。
【請求項5】
前記荷物検査領域に位置している再検査ユニットを更に含み、
前記再検査ユニットは、前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットの後ろに設置されており、前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットによって仕分けされた疑わしい物品が入っている前記セキュリティ検査対象荷物を検査することに用いられる
ことを特徴とする請求項1に記載の一体型セキュリティ検査システム。
【請求項6】
人体検査領域に位置している人体機械検査ユニットと人体手動検査ユニットとを更に含み、前記人体機械検査ユニットは前記人体手動検査ユニットの前方に設置されており、
上記の人体機械検査ユニットにより前記セキュリティ検査対象者に疑わしい情報があると検出された場合、前記人体手動検査ユニットによって前記セキュリティ検査対象者を検査する
ことを特徴とする請求項1に記載の一体型セキュリティ検査システム。
【請求項7】
前記人体機械検査ユニットは、人体セキュリティ検査機器及び/又はゲート式金属探知装置であり、前記人体手動検査ユニットは、手持ち金属探知装置である
ことを特徴とする請求項6に記載の一体型セキュリティ検査システム。
【請求項8】
前記人体機械検査ユニットの前に、前記人体検査領域に入る前記セキュリティ検査対象者の数を制限するための自動セキュリティドアが更に設置されている
ことを特徴とする請求項6に記載の一体型セキュリティ検査システム。
【請求項9】
前記荷物検査領域に位置している空トレイ識別収集システムを更に含み、前記空トレイ識別収集システム及び前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは自動輸送システムによって接続され、且つ前記自動輸送システムによって前記セキュリティ検査対象荷物と前記セキュリティ検査トレイを輸送し、
前記空トレイ識別収集システムは、前記セキュリティ検査トレイを識別した後に、空の輸送セキュリティ検査トレイを収集してタイムリーに前記トレイ配分バインディングユニットへ搬送して使用に備える
ことを特徴とする請求項1に記載の一体型セキュリティ検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一体型セキュリティ検査システムに関し、セキュリティ検査の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来のセキュリティ検査システムは、一般的に、ボーダーチェックポイント、空港、鉄道駅、バスステーションなどの公共の場所に用いられる。ボーダーチェックポイント、空港、鉄道駅、バスステーションなどの場所は、人が多く、不審者が銃やナイフなどの禁制品を持って、違法行為を行うチャンスを探していることが多いため、多数の死傷者と財産損失をもたらし、社会に極めて悪い影響を及ぼす場合が多く、これらの現象の発生を杜絶するために、セキュリティ検査システムはこれらの場所で重要な役割を果たしている。
【0003】
従来の旅客セキュリティ検査通路は様々なセキュリティ検査製品の簡単な集積であり、セキュリティ検査操作者の協調によってセキュリティ検査を行うため、人件費が高く、セキュリティ検査の全体効率が低く、旅客の人やバッグの管理が混乱していることなどの欠陥が存在する。人件費を低下させ、セキュリティ検査効率を向上させ、旅客者とバッグの管理を規範化するために、以上の要件を満たすように、特に、高度に統合され、人件費を低下させる一体型セキュリティデバイスを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的問題は、セキュリティ管理用のセキュリティ検査管理システムにおいて人件費が高いことである。本発明は、高度に統合でき、人件費を低下させるセキュリティ管理用のセキュリティ検査管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の発明目的を実現するために、本発明は、一体型セキュリティ検査システムを提供し、サーバーと、情報入力領域に位置している情報入力ユニットと、荷物検査領域に位置しているトレイ配分バインディングユニットと、セキュリティ検査イメージング仕分けユニットとを含み、前記トレイ配分バインディングユニットは、前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットの前段に設置されており、セキュリティ検査対象荷物に識別マーク付きのセキュリティ検査トレイを配分し、前記情報入力ユニット、前記トレイ配分バインディングユニット及び前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットはそれぞれ前記サーバーに接続され、前記情報入力ユニットは、セキュリティ検査対象者の情報を取得して前記サーバーに送信し、前記トレイ配分バインディングユニットは、前記セキュリティ検査対象者の情報と前記セキュリティ検査トレイの前記識別マークを取得して前記サーバーに送信し、前記サーバーによって前記セキュリティ検査対象者の情報と前記セキュリティ検査トレイの前記識別マークとをバインディングすることで、第1のバインディング情報を生成し、前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは、前記セキュリティ検査対象荷物に対してセキュリティ検査を行ってセキュリティ検査画像を取得し、且つ前記セキュリティ検査対象荷物が入っている前記セキュリティ検査トレイの前記識別マークを識別して、前記セキュリティ検査画像及び前記セキュリティ検査対象荷物が入っている前記セキュリティ検査トレイの前記識別マークを前記サーバーに送信し、前記セキュリティ検査画像と前記セキュリティ検査対象荷物が入っている前記セキュリティ検査トレイの前記識別マークとをバインディングすることで、第2のバインディング情報を生成し、前記サーバーは、前記第1のバインディング情報と前記第2のバインディング情報に基づいて、前記セキュリティ検査対象者の情報と前記セキュリティ検査画像情報をマッチングさせて、記憶することを特徴とする。
【0006】
好ましくは、前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは、X線セキュリティ検査機器及び/又はトレース型爆発物探知装置を含む。
【0007】
好ましくは、前記X線セキュリティ検査機器は、デュアルビューセキュリティ検査機、シングルビューセキュリティ検査機、及びCTセキュリティ検査機の中のいずれか1つである。
【0008】
好ましくは、前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは荷物仕分け装置を更に含み、前記荷物仕分け装置は前記X線セキュリティ検査機器のセキュリティ検査通路の出口に設置されており、前記X線セキュリティ検査機器は疑わしい前記セキュリティ検査対象荷物が検出された場合、不審荷物送出装置を始動させて、疑わしい前記セキュリティ検査対象荷物を前記不審荷物輸送装置に送出し、前記X線セキュリティ検査機器により検出された前記セキュリティ検査対象荷物が正常な荷物である場合、前記不審荷物送出装置を始動させず、正常な前記セキュリティ検査対象荷物を正常荷物輸送装置に送出する。
【0009】
好ましくは、前記荷物検査領域に位置している再検査ユニットを更に含み、前記再検査ユニットは、前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットの後ろに設置されており、前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットによって仕分けされた疑わしい物品が入っている前記セキュリティ検査対象荷物を検査することに用いられる。
【0010】
好ましくは、人体検査領域に位置している人体機械検査ユニットと人体手動検査ユニットとを更に含み、前記人体機械検査ユニットは前記人体手動検査ユニットの前に設置されており、上記の人体機械検査ユニットにより前記セキュリティ検査対象者に疑わしい情報があると検出された場合、前記人体手動検査ユニットによって前記セキュリティ検査対象者を検査する。
【0011】
好ましくは、前記人体機械検査ユニットは、人体セキュリティ検査機器及び/又はゲート式金属探知装置であり、前記人体手動検査ユニットは、セキュリティ検査者及び手持ち金属探知装置である。
【0012】
好ましくは、前記人体機械検査ユニットの前に、前記人体検査領域に入る前記セキュリティ検査対象者の数を制限するための自動セキュリティドアが更に設置されている。
【0013】
好ましくは、前記荷物検査領域に位置している空トレイ識別収集システムを更に含み、前記空トレイ識別収集システム及び前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは自動輸送システムによって接続され、且つ前記自動輸送システムによって前記セキュリティ検査対象荷物と前記セキュリティ検査トレイを輸送し、前記空トレイ識別収集システムは前記セキュリティ検査トレイを識別した後に、空の輸送セキュリティ検査トレイを収集してタイムリーに前記トレイ配分バインディングユニットに搬送して使用に備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明による一体型セキュリティ検査システムは、セキュリティ検査が高度に自動化され、人件費を低下させ、セキュリティ検査の効率を向上させ、セキュリティ検査時にセキュリティ検査対象者の人とバッグの分離を実現し、セキュリティ検査通路全体が整然としており、セキュリティ検査対象者情報とセキュリティ検査対象荷物のセキュリティ検査情報をバインディングして、セキュリティ検査情報をより完備させ、セキュリティ検査対象者情報とセキュリティ検査画像情報を遡及可能にさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は本発明における一体型セキュリティ検査システムのレイアウト模式図である。
図2図2は本発明における一体型セキュリティ検査システムの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面と実施例を参照して、本発明の具体的な実施形態をより詳しく説明する。以下の実施例は本発明を説明するためのものであるが、本発明の範囲を限定するためのものではない。
【0017】
本発明は一体型セキュリティ検査システムを提供し、図1に示すように、該一体型セキュリティ検査システムは、サーバー(図示せず)、情報入力領域に位置している情報入力ユニット、荷物検査領域に位置しているトレイ配分バインディングユニット及びセキュリティ検査イメージング仕分けユニットを含み、前記トレイ配分バインディングユニットは、前記セキュリティ検査イメージング仕分けユニットの前段に設置され、前記トレイ配分バインディングユニットは、セキュリティ検査対象荷物のために識別マーク付きのセキュリティ検査トレイを配分する。図2に示すように、情報入力ユニット、トレイ配分バインディングユニット及びセキュリティ検査イメージング仕分けユニットはそれぞれサーバーに接続される。情報入力ユニットは、セキュリティ検査対象者の情報を取得してサーバーに送信する。トレイ配分バインディングユニットは、セキュリティ検査対象者の情報とセキュリティ検査トレイの識別マークを取得してサーバーに送信し、サーバーによってセキュリティ検査対象者の情報とセキュリティ検査トレイの識別マークとをバインディングすることで第1のバインディング情報を生成する。セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは、セキュリティ検査対象荷物に対してセキュリティ検査を行うことでセキュリティ検査画像を取得し、セキュリティ検査対象荷物が入っているセキュリティ検査トレイの識別マークを識別して、セキュリティ検査画像及びセキュリティ検査対象荷物が入っているセキュリティ検査トレイの識別マークをサーバーに送信し、サーバーによってセキュリティ検査画像とセキュリティ検査対象荷物が入っているセキュリティ検査トレイの識別マークとをバインディングすることで第2のバインディング情報を生成する。サーバーは、第1のバインディング情報と第2のバインディング情報に基づいてセキュリティ検査対象者の情報とセキュリティ検査画像情報をマッチングして、記憶する。以下で、本発明による一体型セキュリティ検査システムを詳しく説明する。
【0018】
図1に示すように、情報入力ユニットは、情報入力領域に位置しており、セキュリティ検査対象者の情報を取得するために用いられる。例えば、この一体型セキュリティ検査システムを空港で使用する場合、搭乗券を走査することによってセキュリティ検査対象者のフライトナンバ-、身元などの情報を取得する。この一体型セキュリティ検査システムをその他の場所(例えば、税関、バスステーションなど)で使用する場合、セキュリティ検査対象者の身元証明書を走査するか、或いは公共セキュリティシステムのネットワークを通じてセキュリティ検査対象者の身元情報を取得することができる。手入力によってセキュリティ検査対象者の情報を取得してもよい。情報入力ユニットは、取得したセキュリティ検査対象者の情報をサーバーに送信する。
【0019】
図1図2に示すように、本発明による一体型セキュリティ検査通路において、荷物検査領域に位置しているトレイ配分バインディングユニットはセキュリティ検査イメージング仕分けユニットの前段に設置されている。トレイ配分バインディングユニットとセキュリティ検査イメージング仕分けユニットは自動輸送システムによって接続され、自動輸送システムによってセキュリティ検査対象荷物とセキュリティ検査トレイを搬送する。セキュリティ検査対象者はセキュリティ検査対象荷物を持って当該一体型セキュリティ検査システムを通過する際に、セキュリティ検査対象者とセキュリティ検査対象荷物に対して個別にセキュリティ検査を行う必要がある。セキュリティ検査対象荷物を、所定のセキュリティ検査トレイ内に置いて、順次にセキュリティ検査システムを通過させる必要がある。トレイ配分バインディングユニットは、現在のセキュリティ検査対象荷物にセキュリティ検査対象荷物を入れるためのセキュリティ検査トレイを割り当てる必要がある。割り当てられたセキュリティ検査トレイに識別マーク(RFIDであってもよく、バーコード或いはその他のマーク情報であってもよい)が設置されている。トレイ配分バインディングユニットは、セキュリティ検査対象者の情報とセキュリティ検査トレイの識別マークを取得してサーバーに送信し、サーバーによってセキュリティ検査対象者の情報とセキュリティ検査トレイの識別マークとをバインディングすることで第1のバインディング情報を生成する。ここで、ユニットがセキュリティ検査対象者の情報を取得する際に、走査によって取得(例えば搭乗券、身元証明書などの走査)してもよく、直接に入力してもよく、勿論、直接にサーバーから取得してもよい。トレイ配分バインディングユニットが現在のセキュリティ検査対象荷物にセキュリティ検査トレイを割り当てる際に、手動割り当てであってよく、自動割り当てであってもよい。自動割り当ての場合に、相応した自動化制御システムによってユーザ(セキュリティ検査者又はセキュリティ検査対象者)の命令に応じて自動的にセキュリティ検査対象荷物にセキュリティ検査トレイを割り当てることができる。トレイ配分バインディングユニットは、取得したセキュリティ検査対象者情報とセキュリティ検査トレイの識別マークをサーバーに送信し、サーバーによってセキュリティ検査対象者の情報とセキュリティ検査トレイの識別マークとをバインディングすることで、第1のバインディング情報を生成する。
【0020】
図1図2に示すように、トレイ配分バインディングユニットは現在のセキュリティ検査対象荷物にセキュリティ検査対象荷物を入れるためのセキュリティ検査トレイを割り当てた後に、セキュリティ検査対象荷物付きのセキュリティ検査トレイをセキュリティ検査イメージング仕分けユニットに輸送する。セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは通過しているセキュリティ検査対象荷物に対して放射線イメージングを行い、セキュリティ検査対象荷物のセキュリティ検査画像を得て、且つセキュリティ検査トレイに設置された識別マークを取得する。セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは、セキュリティ検査画像及びセキュリティ検査対象荷物が入っているセキュリティ検査トレイの識別マークをサーバーに送信し、サーバーによってセキュリティ検査画像とセキュリティ検査対象荷物が入っているセキュリティ検査トレイの識別マークとをバインディングすることで第2のバインディング情報を生成する。同時に、セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは、放射線イメージングされたセキュリティ検査画像に基づいて、セキュリティ検査対象荷物に疑わしい物品があるか否かを判定する。セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは、X線セキュリティ検査機器であってもよく、トレース型爆発物探知装置などのセキュリティ検査対象荷物に対するセキュリティ検査機器であってもよい。勿論、両方を組み合わせて使用することもできる。セキュリティ検査イメージング仕分けユニットとしてのX線セキュリティ検査機器は、デュアルビューセキュリティ検査機であってもよく、シングルビューセキュリティ検査機又はCTセキュリティ検査機であってもよい。セキュリティ検査イメージング仕分けユニットとしてのX線セキュリティ検査機器は、デュアルビューセキュリティ検査機であることが好ましい。セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは、放射線イメージングされたセキュリティ検査画像に基づいてセキュリティ検査対象荷物を判定して仕分けし、疑わしい物品があると、次の検査を行い、疑わしい物品がないと、セキュリティ検査対象者により持ち帰えられるように、セキュリティ検査対象荷物を所定の領域に輸送する。セキュリティ検査イメージング仕分けユニットは、セキュリティ検査対象荷物を仕分けする際に、手動仕分けを採用してもよく、荷物仕分け装置を使用してセキュリティ検査後のセキュリティ検査対象荷物を自動的に区別および仕分けしてもよい(図示せず)。具体的に、荷物仕分け装置は、X線セキュリティ検査機器のセキュリティ検査通路の出口に設置され、X線セキュリティ検査機器により疑わしいセキュリティ検査対象荷物が検出された場合に、疑わしい荷物送出装置を始動させて、疑わしい荷物を不審荷物輸送装置へ送出し、X線セキュリティ検査機器により検出されたセキュリティ検査対象荷物が正常な荷物である場合に、疑わしい荷物送出装置を始動させず、セキュリティ検査対象者により持ち帰られるように、正常なセキュリティ検査対象荷物を正常荷物輸送装置へ送出して所定の領域に輸送する。
【0021】
図2に示すように、サーバーは、トレイ配分バインディングユニットから送信された、取得されたセキュリティ検査対象者の情報とセキュリティ検査トレイの識別マークを受信した後に、セキュリティ検査対象者の情報とセキュリティ検査トレイの識別マークをバインディングして、第1のバインディング情報を生成する。サーバーは、セキュリティ検査イメージング仕分けユニットから送信された、セキュリティ検査対象荷物に対してセキュリティ検査を行うことで得られたセキュリティ検査画像及びセキュリティ検査対象荷物が入っているセキュリティ検査トレイを識別する識別マークを受信した後に、セキュリティ検査画像及びセキュリティ検査対象荷物が入っているセキュリティ検査トレイの識別マークをバインディングして第2のバインディング情報を生成する。また、第1のバインディング情報及び第2のバインディング情報はいずれもセキュリティ検査トレイの識別マークを有する。サーバーは、第1のバインディング情報と第2のバインディング情報におけるセキュリティ検査トレイの識別マークに基づいて、セキュリティ検査対象者の情報及びセキュリティ検査画像情報をマッチングさせてサーバーに記憶する。後で、必要があればサーバーからセキュリティ検査対象者情報及びセキュリティ検査画像情報を検索することができる。
【0022】
図1に示すように、本発明による一体型セキュリティ検査通路は、荷物検査領域に位置している再検査ユニットを更に含み、当該再検査ユニットは、セキュリティ検査イメージング仕分けユニットによって仕分けされた疑わしい物品が入っているセキュリティ検査対象荷物を検査するためのユニットである。再検査ユニットは、セキュリティ検査イメージング仕分けユニットと組み合わせて使用される。具体的に、セキュリティ検査イメージング仕分けユニットはセキュリティ検査画像に基づいて、セキュリティ検査対象荷物に疑わしい物品が入っているか否かを判断し、セキュリティ検査対象荷物に疑わしい物品が入っていると、セキュリティ検査対象荷物を再検査ユニットに仕分けしてセキュリティ検査対象荷物に対して再度検査を行う。再検査ユニットは、疑わしい物品が入っているセキュリティ検査対象荷物を再検査する際に、手動でバッグを開けて検査することで、実際に疑わしい物品が入っているか否かをさらに確定することができる。手動でバッグを開けて検査した後に、更にX線セキュリティ検査機器によって再検査することができ、検査が終了した後に、セキュリティ検査対象者により持ち帰られるように、検査対象荷物を所定の領域に輸送する。再検査ユニットのX線セキュリティ検査機器は、シングルビューセキュリティ検査機であることが好ましい。再検査ユニットにより検出されたセキュリティ検査対象荷物に問題がない場合、セキュリティ検査対象者により持ち帰られるように、所定の領域に搬送される。
【0023】
図1に示すように、発明による一体型セキュリティ検査通路は人体検査領域に位置している人体機械検査ユニット及び人体手動検査ユニットを更に含み、人体機械検査ユニットは人体手動検査ユニットの前方に設置されている。人体機械検査ユニットがセキュリティ検査対象者を検査してパスさせた後、セキュリティ検査対象者は、直接的に人体検査領域から歩き出すか、或いは直接的に荷物受け取り領域へ移動してセキュリティ検査対象荷物を受け取ることができる。人体機械検査ユニットの検査によってセキュリティ検査対象者に疑わしい情報がある(例えば、人体機械検査ユニットが警報する)場合、セキュリティ検査対象者は人体手動検査ユニットを通過しなければならず、手持ちセキュリティ検査機器によって人体を更に検査する。人体手動検査ユニットがセキュリティ検査対象者を検査してパスさせた後、セキュリティ検査対象者は、直接的に人体検査領域から歩き出すか、或いは直接的に荷物受け取り領域へ移動してセキュリティ検査対象荷物を受け取ることができる。本発明において、人体機械検査ユニットは人体セキュリティ検査機器(図示せず)及び/又はゲート式金属探知装置(例えば、金属検出ゲート)であることが好ましい。
【0024】
更にセキュリティ検査対象者の人の流れを制御するとともに分散させるために、人体機械検査ユニットの前に自動セキュリティドアが更に設置されている。自動セキュリティドアを通過したセキュリティ検査対象者のみが人体機械検査ユニットに入ることができ、更に、手動検査によって人体を検査する。
【0025】
本発明の一実施例において、更に人件費を低下させるために、荷物検査領域の末端に空トレイ識別収集システムが更に設置されている。空トレイ識別収集システム及びセキュリティ検査イメージング仕分けユニットは自動輸送システムによって接続され、セキュリティ検査対象荷物及びセキュリティ検査トレイを搬送する。セキュリティ検査対象者がセキュリティ検査対象荷物を持ち帰った後、セキュリティ検査トレイが空トレイ識別収集システムに輸送され、空トレイ識別収集システムは、セキュリティ検査トレイを識別した後、空セキュリティ検査トレイを収集して、タイムリーにトレイ配分バインディングユニットへ搬送して使用に備える。本発明は空トレイ識別収集システムによって、セキュリティ検査トレイの管理を規範化して、セキュリティ検査対象荷物の自動仕分けを実現し、セキュリティ検査者の参与を減少させる。
【0026】
以上のように、本発明による一体型セキュリティ検査通路は、自動セキュリティドアによって人の流れを制御するとともに分散させ、セキュリティ検査時にセキュリティ検査対象者の人とバッグの分離を実現し、セキュリティ検査通路全体が整然としており、自動輸送システム及びX線セキュリティ検査機器によってセキュリティ検査対象荷物を検査するとともに仕分けし、セキュリティ統合情報システムによってセキュリティ検査対象荷物のセキュリティ検査情報とセキュリティ検査対象者情報との間のバインディングを実現し、セキュリティ検査情報をより完備させ、且つ遡及可能にさせ、空トレイ識別技術によって空セキュリティ検査トレイの自動回収を実現する。本発明の全体はモジュラーデザインであり、自動化の統合度が高く、従来の人件費を低下させ、セキュリティ検査の効率を向上させ、空港、税関などの場所のセキュリティ検査のニーズを満たす。
【0027】
以上の実施形態は本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明を制限するものではなく、当業者は、本発明の宗旨と範囲を逸脱しない場合、様々な変化と変形を行うことができるため、全ての等価した技術案も本発明の範囲に含まれ、本発明の特許保護の範囲は請求項によって限定されるべきである。
図1
図2