【実施例】
【0024】
本発明の実施例のメダル貸機Gを、
図1〜22の図面に基づいて説明する。
本実施例は、メダル投入器30のメダル投入口30aの口縁にメダル投入口30aを閉鎖する蓋体33が垂直に起立可能に枢着し、同蓋体33を閉じた状態で前後に進退できるようになっている。しかもメダル投入器30のメダル投入口30a下方に設けたメダル受面31は前方が高く、後方が低くなるように傾斜させ、後方の低い位置にメダル落下口31aを設けている。又貸機払出機HDから払出されるメダルは連絡通路ブロック1内のメダル誘導路11を経て、伸縮自在で中間で屈曲自在で更に先端にスライド自在で一端が開放自在なメダル開放ゲート252cを枢着した小トレイ部25を設けた例である。
更に、メダル投入器30の構造は、連絡通路ブロック1を構成する縦の区画壁10aの区画壁上端に前後に長い上方を開放した直方体容器に近い受皿状のメダル投入器30を載置して支持し、メダル投入器30の後方の下部に所定間隔離した二本の前後方向に延びたガイド片30dを対向して垂設していて、同ガイド片30dの間に連絡通路ブロック1の中間にある内部の前後に延びた縦の区画壁10aに差し込んで、メダル投入器30を前後方向に安定して進退自在としている。
【0025】
主に
図3,5,6,7〜17に本発明の要部であるメダル投入口30aがあるメダル投入器30とメダル送出シュート24と連絡通路ブロック1の構造を示している。
主に
図3〜8,10,18〜22は実施例のメダル送出シュート24の構造を示している。
そして、
図1,2はメダル貸機Gの内部の基本構造を示す図面である。
【0026】
(符号の説明)
図1〜22において、Gは実施例のメダル貸機、MHは同メダル貸機G内に設けたメダルホッパー、HDは同メダルホッパーMH内のメダルを所定枚数切り出して払出すメダルホッパーMHの下部に取付けられた払出機、MRは同払出機HDで払出されたメダルの払出路、KCはメダル貸機Gの細長の貸機ケーシング、MCONはメダル貸機Gにメダルを供給する上方に配置されたメダル供給コンベア、MSはメダル供給コンベアのメダルをメダル貸機Gへ送り出すメダル補給路、MCはメダル貸機G内に設けたメダルカウンター、KAIRはメダル投入口30aから投入したメダルを前記メダルカウンターMCへ送り、更にメダルカウンターMCでカウント後メダルをメダル回収コンベアMKAIへ送る回収路、MKAIは下方に配置されたメダル回収コンベア、STはメダル貸機Gの前面に設けた紙幣投入部、KDISはメダル枚数等を表示する表示器、KCONは貸機内の機器の制御及びメダル処理ソフトの作動、紙幣入力、貸出ボタンKBの操作信号処理・メダル情報カードの読み書き処理等を処理するコンピュータ、KBは貸機前面に設けた貸出ボタン、KCFは貸機前面壁、mはメダルを示す。又、ENDBは貸機前面に設けた清算ボタン、RWCARDはメダル情報カードの読書装置を示す。Yは遊技機、YSはそのメダル受皿である。
【0027】
図中、1はプラスチック製で一体成型された連絡通路ブロック、10は同連絡通路ブロック1のブロック外周壁、10aは連絡通路ブロック内部に設けた縦の区画壁、10bはメダル投入器30を前後に摺動させて支持する同区画壁10aの区画壁上端、10cはメダル投入器30のメダル落下口31aから下方に落下するメダルを貸機ケーシングKC内のメダルの回収路KAIRへ誘導して送る区画壁10aとブロック外周壁10と貸機内に向って傾斜した滑面板10dによって形成されたメダル排出路、10dは滑面板、10eは区画壁10aの後端で上方に突出させた器ストッパ突起、11は連絡通路ブロック1の内部に設けた傾斜したメダル誘導路、12は同メダル誘導路に接続されたメダルを排出するための前記連絡通路ブロック1の前面に前方下方に傾斜するように設けられたメダル払出ノズル、121は同メダル払出ノズルの側面にノズル方向に複数個設けた長さ調整用の係止穴、14は連絡通路ブロックを窓部15と押え枠板17で固定するための固定用張出片、15は連絡通路ブロック1を貸機前面壁KCFに取付けるための窓部、17は連絡通路ブロック1の張出片14を貸機前面壁KCFの窓部15の周縁部外面に押え付けて連絡通路ブロック1を固着する押え枠板、171は同押え枠板の枠内に連絡通路ブロック1の大部分を前方へ露出するための開口、172は押え枠板17のメダル投入口30aの右側後方口縁近くに前方に張り出して蓋体33を略垂直に保持する蓋体垂直ストッパ片である。18は貸機前面壁KCFと押え枠板17を連結するサラビスである。
【0028】
図中、30はメダル投入器、30aはその上方のメダル投入口、30bはメダル投入器30の器外周壁、30cは器後壁、30dはメダル投入器30の下部中央に設けた一対のガイド片、30eは器外周壁30bの左右下端と器後壁30cの後下端とのコーナー部に形成したストッパ片受凹部、31はメダル投入器30のメダル投入口30aの下方位置に設けたメダル落下口31aに向って低くなるメダル受面である。又、33は前記メダル投入口30aを閉鎖できる器外周壁30bに枢着された蓋体、331はその枢着ピン、332はピン受、333はピン軸支部、334は蓋体33の右側中央に張り出した把手である(
図5〜9,11〜14,16,17参照)。
【0029】
24は連絡通路ブロック1の前部で前方に突出したメダル払出ノズル12に取付けたメダル送出シュートである。241はメダル払出ノズル12に嵌装する角筒状のシュート筒、242は同シュート筒の先端に形成するシュートを屈曲させる屈曲部243の為の円形状の上下ある回転座面、243はシュート筒241に回動シュート244を回転可能に接続する屈曲部、244は回動シュート、244a,244bは回動シュート244の基端に設けた回転盤で、シュート筒241の回転座面242に回動シュート244の回転盤244a,244bを回転自在に回転連結ねじ244cで連結されている。244cは回転連結ねじである。又、245はメダル払出ノズル12の側面に設けた係止穴121と係合してその長さを決める加圧片である。
【0030】
25は回動シュート244の先端に設けた小トレイ部、251は同小トレイ部の小トレイ固定部、251aは同小トレイ固定部に設けたスライドアーム挿入空間、251bは挿入されるスライドアームを加圧して脱落しないようにする加圧片、252は小トレイスライド部、252aは同小トレイスライド部252が備えたスライドアームで、前記スライドアーム挿入空間251aに挿入される。252bは小トレイスライド部252のスライド底面、252cは小トレイスライド部252の先端に枢支したメダル開放ゲート、252dは同メダル開放ゲートのゲート枢支軸、252eは小トレイスライド部252のメダルの吐出口で、通常は前記開放ゲート252cで閉鎖され、メダルの小トレイを形成する。
【0031】
(払出メダルの流れ)
払出メダルの流れは主に
図1〜10,18〜22に示している。払出機HDから払出されたメダルmは、その払出路MRを経て連絡通路ブロック1のメダル誘導路11を通過し、その先端に連接したメダル払出ノズル12を経てメダル送出シュート24へ送られる。
メダル送出シュート24内のメダルmはシュート筒241、屈曲部243、回動シュート244を経て小トレイ部25へ送られ、ここに一時貯えられる。
【0032】
メダル送出シュート24は、その屈曲部243の回転座面242と回転盤244a,244bとの位置で回動シュート244は左右に回動自在となっている。又、シュート筒241は加圧片245が係合するメダル払出ノズル12の側面の複数ある係止穴121を選択することでメダル払出ノズルの長さを調整できる。
【0033】
更に、メダル払出ノズル12の先端の小トレイ部25も小トレイスライド部252をスライドして所定の長さに小トレイの寸法を調整でき、ここに貯えるメダルの枚数を増減できる。このスライド量・所定の長さで加圧片251bがスライドアーム252aを加圧してスライド長さを固定する。
【0034】
更に、小トレイ部25の先端にはメダル開放ゲート252cが開閉自在に枢支されている。通常は開放ゲート252cを降ろして小トレイ部25の先端トレイ壁を形成し、小トレイ部25でメダルmを一時貯えられるようにする。小トレイ部25のメダルを遊技機Yのメダル受皿YSへ移載するときは開放ゲート252cを上方に持ち上げれば、小トレイ部25のメダルはその開放ゲート252cがない吐出口252eからメダル受皿YSへ移動が容易にできる。
又は、貸機の払出のメダルmを小トレイ部25で一時貯えることなく、直ちにメダル受皿YSへ移動させるときは、メダル送出シュート24のシュート筒241の進退による長さ調整・屈曲部243の回転角度及び小トレイ部25のスライドの長さを調整して小トレイ部25の開放ゲート252cを持ち上げて吐出口252eを開放してメダル受皿YSへ向ければ、払出したメダルmを払出路MRからそのまま遊技機Yのメダル受皿YS内へ移動させることができる。
【0035】
このように、メダル送出シュート24はシュート筒241の進退による長さ調整・屈曲部243の回転角度調整及び小トレイ部25のスライド調整することで、その先端の小トレイ部25の位置を広い範囲で所定の位置に配置できる。これによって、メダル貸機Gと遊技機Yのメダル受皿YSとの種々の配置寸法においても、小トレイ部25を適切な位置にでき、しかもメダルの遊技機Yのメダル受皿YSへの移載操作を大巾に容易且つ軽減できる。
【0036】
(メダル投入について)
メダル投入のメダルの流れ及び蓋の開閉とメダル投入器の動きは、主に
図1,2,3〜8,10〜17に示している。
ゲームを清算する場合、又はメダル受皿YSのメダルが多くなってメダルをメダル貸機Gへ戻してメダル受皿YSを空にしてメダル受け入れを可能にし、戻したメダルはメダル情報として電気的に処理するようにする場合に、遊技者が使用したメダル受皿YS内のメダルmをメダル投入器30のメダル投入口30aへ投入する。通常、メダル投入口30aは
図3,5,15,19,20に示すように蓋体33で閉鎖されている。しかも、
図14に示すようにメダル投入器30及びその蓋体33とも貸機ケーシングKC内にそれらの後部が挿入されるようになっている。蓋体33の後部は貸機前面壁KCFの窓部15から貸機内に挿入していて、蓋体33の後方上面は窓部15の上の内周縁に当って蓋体33が上方向へ回動することを止めている。これによって、蓋体33のメダル投入口30aの閉鎖状態を保持する。このように、蓋体33はこの位置でメダル投入口30aを閉鎖状態に保持して異物の投入ができない状態となっている。
【0037】
メダル投入口30aにメダルを投入する場合は、遊技者は
図16,17に示すようにメダル投入器30を前方に引出すと蓋体33は窓部15の上内周縁からの拘束がなくなり、蓋体33は枢着ピン331まわりに回動して開くことができる。蓋体33を回動する際、蓋体33の中央右側にある把手334に指を掛けて指を持ち上げれば、蓋体33は容易に回動できる。そして、蓋体33が回動すると略垂直の位置でメダル投入口30aの後方口縁上方位置に突設させた押え枠板17の蓋体垂直ストッパ片172に当って、垂直又はやや左側に少し傾く略垂直で保持される。
蓋体33を開いて垂直の状態にして、手の平内に収めたメダルmをメダル投入口30aに落下させる(
図16,17参照)。メダル投入口30aを超えて左方向に落下するメダルは垂直な蓋体33の内面に当って右方向に返されて、メダル投入口30aに落下すること及びメダル投入口30aも前方に長くなることでメダルの零れが少なく、メダルmをメダル投入口30aへ確実に投入できる。
【0038】
メダル投入口30a内に落下したメダルmは、
図6〜17に示すように後方と右側に低くなるように傾いたメダル受面31に落下し、その傾斜に従って後方・右側に滑りながらメダル投入器30のメダル落下口31aからメダル排出路10cへ落下し、貸機内のメダルカウンターMCへメダルを送る回収路KAIRへ送り出す。
【0039】
回収路KAIRに送り出されたメダルはメダルカウンターMCでカウントされ、メダル枚数は電気的信号としてコンピュータKCONで記憶され、メダル計算の処理及びメダルカードの書き込みに利用される。又、表示器KDISで必要情報が表示される。メダルカウンターMCを経たメダルは貸機下方に配装されたメダル回収コンベアMKAIへ送られる。
【0040】
本発明は、メダル投入口30aを前後させるのに、別体のメダル投入器30の後方下部に設けた一対のガイド片30dの間に連絡通路ブロック1の中央にある前後方向の縦の区画壁10aを挿入することで、メダル投入器30を前後方向に安定的に移動可能にしている。メダル投入器30は、連絡通路ブロック1のブロック外周壁10の上端及び複数の区画壁上端10bに置かれて摺動して前後できるようになっている。しかも、メダル投入器30の押し込みはその後方下端のストッパ片受凹部30eが連絡通路ブロック1のブロック外周壁10の左右の上方後端の固定された器ストッパ突起10eと当って停止される。又、
図6,17に示すようにメダル投入器30の引出しの停止は、その器後壁30cの上端部分が押え枠板17の開口171の上方開口周縁と当ってなされる。
【0041】
このように、連絡通路ブロック1には前後進退するメダル投入器30のメダル投入口と、その排出路及び払出メダルのメダル誘導路とその前面にトレイ又はメダル送出シュートを設け、これら機能をコンパクトに集約している。