【文献】
Planex ホームページ,ネットワークカメラ|有線/無線LAN両対応ネットワークカメラ:PLANEX:CS-W04G:製品特徴:,2008年 5月 5日,URL,http://www.planex.co.jp/product/camera/cs-w04g/index.shtml
【文献】
外からペットをスマホで見守り 自動追尾型ホームセキュリティーカメラ,2012年 8月29日,URL,http://gadget.itmedia.co.jp/gg/articles/1208/29/news042.html
【文献】
ソフトバンク,みまもりカメラ Z001,Z002 取扱説明書(設定編),2011年 1月,URL,http://cdn.softbank.jp/mobile/set/data/support/product/z001z002/download/pdf/z001_z002_setupguide.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の監視装置によれば、ペットに何らかの変化が起こったときに、撮像画像をサーバに送信するため、サーバ側で撮像画像を保存しておくことで、ペットの飼い主は、いつでもペットの状態を確認することができる。
【0005】
しかしながら、上記従来の監視装置では、ペットの動きを、ゲージの振動を計測する振動センサにて検出することから、遠隔監視のためには、ペットをゲージに入れておく必要がある。
【0006】
このため、上記従来の監視装置では、ペットの状態を遠隔監視するために、ペットの動きを制限してしまい、ペットに負担(延いてはストレス)を与えるという問題があった。
また、この問題を防止するために、ペットに動き検出用のセンサを装着して、そのセンサから監視装置本体に、無線で監視結果を送信するようにすることも考えられるが、このようにしても、小型犬や猫などの小動物にとっては、センサが邪魔になり、ストレスの原因となってしまう。
【0007】
また、上記従来の監視装置によれば、ペットに何らかの変化が起こったときに、カメラによる撮像画像をサーバに送信することから、その撮像画像をサーバに保存することはできるが、ペットの飼い主など、監視装置の使用者に対し、ペットの変化を直接通知することができないという問題もある。
【0008】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、監視対象となるペットにストレスを与えることなく、ペットの動きを検出して、その動きが変化したときに、その旨を使用者に直接通知することができるようにすること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するためになされた
本発明の動物の監視装置は、
監視対象領域の動画を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された動画に基づき、前記監視対象領域内にいる動物の運動状態を検出する運動状態検出手段と、
前記運動状態検出手段にて検出された前記動物の運動状態から、前記動物が所定期間以上停止しているか否かを判断する停止判定手段と、
前記停止判定手段
にて動物が所定期間以上停止していると判断されると、動物が動かなくなったことを、予め通知先として設定されている外部装置に通知
し、該通知後、前記停止判定手段にて動物が動いたと判断されると、動物が動いたことを前記外部装置に通知する通知手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の動物の監視装置において、
前記監視対象領域内にいる動物の鳴き声を検出する鳴き声検出手段と、
前記鳴き声検出手段にて検出された動物の鳴き声が所定のしきい値レベルを超えたか否かを判断する鳴き声判定手段と、
を備え、
前記通知手段は、前記鳴き声判定手段にて動物の鳴き声が所定のしきい値レベルを超えたと判断されると、当該鳴き声の判定結果を前記外部装置に通知することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の動物の監視装置において、
前記監視対象領域の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段にて検出された温度が許容範囲内にあるか否かを判定する温度判定手段と、
を備え、
前記通知手段は、前記温度判定手段にて前記温度が許容範囲内にないと判断されると、当該温度の判定結果を前記外部装置に通知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の動物の監視装置においては、撮像手段が、監視対象領域の動画を撮像し、運動状態検出手段が、撮像手段により撮像された動画に基づき、監視対象領域内にいる動物の運動状態(換言すれば動き)を検出する。
【0013】
そして、停止判定手段が、運動状態検出手段にて検出された動物の運動状態から、動物が所定期間以上停止しているか否かを判断し、停止判定手段
にて動物が所定期間以上停止していると判断されると、通知手段が、動物が動かなくなったことを、予め通知先として設定されている外部装置に通知する。
また、通知手段は、前記停止判定手段にて動物が動いたと判断されると、動物が動いたことを外部装置に通知する。
【0014】
つまり、通知手段は、停止判定手段にて、動物が所定時間以上停止していると判定されたとき、及び、動物が停止状態から動き始めたと判定されたときに、動物の状態が変化したものとして、その旨を外部装置に通知するのである。
【0015】
そして、このように、本発明の監視装置においては、撮像手段により撮像された動画に基づき、動物の動きを検出することから、動物にストレスを与えることなく、動物の動きを検出することができる。
【0016】
また、通知手段は、動物が座るか眠って、所定期間以上停止したとき、或いは、動物が動き出したときに、その旨を外部装置に通知するものであるため、上述した従来装置のように、その通知の際に撮像手段により撮像された動画(撮像画像)を送信する必要はない。
【0017】
このため、本発明の監視装置によれば、動物の動きを通知するためのデータ量を少なくして、その通知を短時間で行うことができる。
また、この通知を受信する外部装置側では、画像データを処理する必要がないので、使用者は、外部装置として、画像データを処理する機能のない情報処理端末を利用することができる。
【0018】
よって、本発明の監視装置によれば、外部装置として利用可能な情報処理端末の種類を拡大することができる。
次に、請求項2に記載の動物の監視装置には、動物の鳴き声を検出する鳴き声検出手段と、鳴き声検出手段にて検出された動物の鳴き声が所定のしきい値レベルを超えたか否かを判断する鳴き声判定手段とが備えられている。
【0019】
そして、通知手段は、鳴き声判定手段にて動物の鳴き声が所定のしきい値レベルを超えたと判断された際にも、その鳴き声の判定結果を外部装置に通知する。
従って、本発明の監視装置によれば、例えば、監視対象領域に不審者が侵入して、動物が大きな音で鳴いているときにも、その旨を、外部装置に通知することができる。よって、使用者は、その通知を受けて、監視対象領域に向かうなど、適正な対応をとることができる。
【0020】
また次に、請求項3に記載の監視装置には、監視対象領域の温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段にて検出された温度が許容範囲内にあるか否かを判定する温度判定手段とが備えられている。
【0021】
そして、通知手段は、温度判定手段にて温度が許容範囲内にないと判断された際にも、その温度の判定結果を外部装置に通知する。
従って、本発明の監視装置によれば、例えば、空調装置が故障して動物のいる部屋の温度が異常に上昇(或いは低下)したような場合に、その旨を、外部装置に通知することができる。よって、使用者は、その通知を受けて、監視対象領域に向かうなど、適正な対応をとることができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
本実施形態の監視装置10は、住宅等、建造物内の所望の部屋に設置されて、その部屋の住人が外出しているときに、その部屋で飼われているペット(犬、猫等の動物)を監視するのに用いられるものである。
【0024】
図1に示すように、監視装置10には、棚や机の上に設置可能に形成された筐体内に、
図2に示す各種構成部品を収納することにより構成されており、筐体の前面には、焦電型赤外線センサ12、撮像手段としてのCMOSカメラ14、照度センサ16、表示部18、及び、マイク19が設けられている。
【0025】
また、
図2に示すように、監視装置10には、上記各部に加えて、無線LANの親機に接続するための無線通信部(所謂、子機)20、通信線を介して建造物内に設置されたLANに接続するための有線通信部22、無線LAN接続用のスイッチや監視装置初期化用のスイッチ等からなる操作部24、周囲温度を検出するための温度センサ25、メモリカード装着用のカードスロット26、監視装置10内の各部に電源供給を行う電源部28、及び、制御部30を備える。
【0026】
なお、電源部28は、充放電可能な電池を内蔵しており、外部のACアダプタから電源供給を受けて電池を充電するためのDCジャック29を備える。
次に、制御部30は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータ(マイコン)にて構成されており、上記各部が接続されている。
【0027】
そして、制御部30は、無線通信部20若しくは有線通信部22を介して外部の通信端末から入力される各種指令に従い動作し、例えば、CMOSカメラ(以下、単にカメラという)14による撮像画像が要求されると、撮像画像を表示用の動画データに変換して、撮像画像を要求してきた通信端末に送信する。
【0028】
また、制御部30は、撮像画像を外部の通信端末に送信していないときには、ペットの動き、鳴き声、及び、室内温度を周期的に検出する。
そして、ペットの動きに変化があったときや、ペットの鳴き声が異常に大きくなったとき、或いは、室内温度が許容範囲から外れたときには、監視対象領域にて状態変化があったと判断して、無線通信部20若しくは有線通信部22を介して、予め情報の通知先として登録されている外部の通信端末に、その旨(状態変化)を電子メールにて通知する。
【0029】
なお、外部の通信端末としては、無線通信部20や有線通信部22を介して接続されるLAN(ローカルエリアネットワーク)に直接接続されたパソコン等の情報処理端末、LANがルータやISP(インターネットサービスプロバイダ)等を介して接続されるインターネット上の情報処理端末、インターネットに携帯電話回線等の無線通信網を介して接続される携帯電話やスマートホン等の携帯端末、等を挙げることができる。
【0030】
以下、制御部30による撮像画像の送信動作及び状態変化の通知動作について説明する。
制御部30は、メインルーチンの一つとして、
図4に示す動体検知処理を繰り返し実行することで、カメラ14により撮像された撮像画像の中から動体を検知し、これをペットとして認識する。
【0031】
つまり、
図4に示すように、動体検知処理では、S100(Sはステップを表す)にて、カメラ14から撮像画像を読み込み、S110にて、その撮像画像上で、動体の周囲に生じるモーションベクトルから、移動中の動体32(換言すればペット)を検知する(
図3(a)参照)。
【0032】
そして、続くS120では、撮像画像内で、S110にて検知した動体32の周囲を囲むように、動体周囲枠34(
図3(a)参照)を生成し、動体検知処理を一旦終了する。
なお、S120にて生成される動体周囲枠34は、撮像画像内での動体32の位置及び大きさを表すデータとなる。
【0033】
また、制御部30は、外部の通信端末から撮像画像が要求されているときには、カメラ14による撮像画像を、送信用の動画データに圧縮して送信する。
そして、この画像送信時には、制御部30は、
図4に示す拡大表示処理を実行することで、動体32であるペットが停止した際に、その動体32部分を拡大した動画データを生成して、外部の通信端末に送信する。
【0034】
すなわち、
図4に示す拡大表示処理では、まず、S200にて、動体検知処理にて生成された最新の動体周囲枠34を読み込み、続く210にて、その動体周囲枠34の変化から、動体32が停止したか否かを判断することにより、動体32が停止するのを待つ。
【0035】
そして、S210にて、動体32が停止したと判断されると、S220に移行して、動体検知処理で過去に検出された動体周囲枠サイズのnフレーム分(最新の動体周囲枠34を含む動体周囲枠n個分のサイズ、n:複数値)を読み込み、その平均サイズ(詳しくは平均動体周囲枠サイズ)を算出する。
【0036】
また、続くS220では、S200で読み込んだ最新の動体周囲枠34の周囲に、表示維持枠36を設定する。
図3(b)に示すように、表示維持枠36は、動体周囲枠34の所定値倍に設定されるものであり、その倍率は、表示維持枠36が、動体32を拡大表示したときの表示画面の外枠(以下、拡大表示枠という)38よりも小さくなるように設定されている。
【0037】
次に、S240では、平均動体周囲枠サイズ(縦・横)が、拡大表示枠38の縦・横、1/2の大きさとなるよう、撮像画像をリサイズし、S250にて、そのリサイズした画像における動体32の中心が、表示画面中心となるよう、撮像画像中の表示領域(つまり、拡大表示枠38)を設定する。
【0038】
そして、S260では、その設定した拡大表示枠38内の画像データを、外部の通信端末での動体32の拡大表示用の画像データとして出力することで、拡大表示を開始する。
なお、S260の処理後は、カメラ14からの撮像画像の内、S250にて設定された拡大表示枠38内の画像データ(つまり拡大画像)が、監視画像として外部の通信端末に継続的に出力される。
【0039】
このため、外部の通信端末側では、
図3(c)に示すように、動体32であるペットにズームインした拡大画像(動画)を表示することができる。
次に、S260による監視画像の拡大画像への切り換えは、S210にて動体32が停止したと判定されてから、所定時間(例えば、1秒間)経過した後に実施され、所定時間が経過する間に動体32が動いた場合には、S200に移行する。
【0040】
また、S260にて、拡大表示を開始した後は、S270に移行し、動体検知処理にて生成された動体周囲枠34を読み込む。そして、続くS280では、その読み込んだ動体周囲枠34が、S230にて設定した表示維持枠36の外に出たか否かを判断する。
【0041】
S280にて、動体周囲枠34は表示維持枠36の外に出ていないと判断されると、再度S270に移行し、S280にて、動体周囲枠34は表示維持枠36の外に出たと判断されると、動体32が大きく移動したと判断して、S290に移行し、拡大表示を終了する。
【0042】
なお、拡大表示の終了は、外部の通信端末へ送信する監視画像を、拡大画像から、カメラ14による撮像画像に切り換えることにより行われ、外部の通信端末側では、表示画面が、ペットからズームアウトした通常の監視画像に戻ることになる。
【0043】
次に、制御部30は、上述した拡大表示処理を含む撮像画像の送信処理を実行していないときには、
図5に示す状態変化通知処理を実行する。
この状態変化通知処理は、ペットの動き、鳴き声、及び、室内温度を、所定周期で繰り返し計測し、その計測結果に何らかの変化があった場合に、その旨を外部の通信端末に通知するための処理であり、一定時間毎の割込処理として実行される。
【0044】
図5に示すように、状態変化通知処理が開始されると、S300にて、動体検知処理にて生成された最新の動体周囲枠の中心座標を取得し、S310にて、その中心座標の前回値からの変化量を、ペットの運動量として算出する。
【0045】
次に、S320では、制御部30の起動時にリセット状態に初期設定される停止フラグが、セットされているか否かを判断する。
そして、停止フラグがセットされていなければ(つまりリセット状態であれば)、S330に移行して、S310にて過去所定時間(数分)内に検出された運動量を読み込み、その読み込んだ運動量の全てが、予め設定された停止判定用しきい値以下であるか否かを判断することにより、動体32であるペットが動きを停止したか否かを判断する。
【0046】
つまり、S330では、S310にて過去所定時間内に検出された運動量が全てしきい値以下であるとき、ペットが座るか或いは眠りに入って、動きを停止したと判断し、S310にて過去所定期間内に検出された運動量の少なくとも一つがしきい値よりも大きいときには、ペットは動いていると判断するのである。
【0047】
そして、S330にて、ペットが動きを停止したと判断されると、S340に移行し、無線通信部20若しくは有線通信部22を介して、予め情報の通知先として登録されている外部の通信端末に、ペットが動かなくなったことを電子メールにて通知する。また、続くS350では、停止フラグをセットし、S390に移行する。
【0048】
一方、S320にて、停止フラグはセットされていると判断された場合、つまり、S350の処理にてペットが停止していることを外部の通信端末に通知してから、ペットの停止状態が続いている場合には、S360に移行する。
【0049】
そして、S360では、S310にて検出されたペットの運動量が、上述した停止判定用しきい値を越えたか否かを判断することにより、ペットが動いたか否かを判断し、ペットが動いていなければ、S390に移行する。
【0050】
また、S360にて、ペットが動いたと判断されると、S370に移行し、無線通信部20若しくは有線通信部22を介して、予め情報の通知先として登録されている外部の通信端末に、ペットが動いたことを電子メールにて通知する。そして、続くS380では、停止フラグをリセットし、S390に移行する。
【0051】
次に、S390では、マイク19を介して入力される音声信号の信号レベル(換言すれば音量)を計測し、S400にて、その計測された音量が所定のしきい値を越えているか否かを判断することで、ペットが大きな音で鳴いたか否かを判断する。
【0052】
そして、S400にて、ペットが鳴いたと判断されると、S410に移行し、無線通信部20若しくは有線通信部22を介して、予め情報の通知先として登録されている外部の通信端末に、ペットが鳴いていることを電子メールにて通知し、S420に移行する。また、S400にて、ペットが鳴いたと判断されない場合には、そのままS420に移行する。
【0053】
次に、S420では、温度センサ25を介して室内温度を計測し、S430にて、その計測された室内温度は、予め設定された許容範囲内にあるか否かを判断する。なお、許容範囲は、ペットを飼育する上で必要な温度の上下限値にて設定されている。
【0054】
そして、S430にて、室内温度は許容範囲内にあると判断された場合には、当該状態変化通知処理を一旦終了する。
また、S430にて、室内温度は許容範囲内にないと判断された場合には、S440に移行し、無線通信部20若しくは有線通信部22を介して、予め情報の通知先として登録されている外部の通信端末に、室内温度が異常である旨を電子メールにて通知した後、当該状態変化通知処理を一旦終了する。
【0055】
以上説明したように、本実施形態の監視装置10においては、外部の通信端末からの要求に従いカメラ14による撮像画像を送信していないときには、その撮像画像から、ペットの動き(運動量)を検出する。
【0056】
そして、その検出されたペットの動き(運動量)が予め設定された設定時間以上しきい値以下であれば、ペットが設定時間以上停止していると判断して、外部の通信端末にその旨を電子メールにて通知する。
【0057】
また、外部の通信端末にペットの動きが止まったことを通知した後、ペットが動き出すと、外部の通信端末にその旨を電子メールにて通知する。
従って、本実施形態の監視装置10によれば、外部の通信端末、延いてはこの通信端末を所持する使用者に対し、ペットの動きの変化を逐次通知することができ、使用者は、この通知によって、ペットの状態を検知することができる。
【0058】
そして、本実施形態では、ペットの動きを、カメラ14による撮像画像に基づき検出することから、従来装置のようにペットを測定用のゲージに入れたり、或いは、ペットにセンサを装着したりすることなく、ペットの動きを検出することができる。
【0059】
よって、本実施形態の監視装置10によれば、ペットの動きを検出するために、ペットの動きを制限して、ペットにストレスを与えるのを防止できる。
また、本実施形態の監視装置10においては、ペットの動きを監視するだけでなく、ペットの鳴き声及び室内温度についても監視し、ペットの鳴き声が大きい場合や、室内温度が許容範囲から外れた場合にも、その旨を、電子メールにて外部の通信端末に通知する。
【0060】
従って、この通知によって、使用者は、ペットが置かれた室内の環境変化を検知し、その検知結果に対応する適切な処置を行うことができる。
また特に、本実施形態の監視装置10は、外部の通信端末からの要求に従い、カメラ14による撮像画像を送信することもできることから、使用者は、監視装置10から何らかの通知を受けた際には、撮像画像を表示可能な通信端末を利用して、カメラ14による撮像画像を取得し、現在のペットの状態或いは室内の状態を確認することができる。
【0061】
また、本実施形態の監視装置10は、ペットの状態変化等を、電子メールにて外部の通信端末に送信することから、撮像画像を送信するようにした場合に比べて、その通知の際に送信するデータ量を少なくすることができ、通知を短時間で行うことができる。
【0062】
よって、本実施形態の監視装置10によれば、使用者が、外出先で、ペットや室内の状態を確認する際に、極めて使い勝手の良い監視装置となる。
なお、本実施形態において、マイコンからなる制御部30は、本発明の運動状態検出手段、停止判定手段、通知手段、鳴き声検出手段、鳴き声判定手段、温度検出手段、及び、温度判定手段に相当する。
【0063】
そして、特に、制御部30において実行される制御処理の内、
図4に示した動体検知処理及び
図5のS300及びS310にて実行される処理は、本発明の運動状態検出手段として機能する。また、
図5の状態変化通知処理にて実行される処理の内、S330及びS360の処理は、本発明の停止判定手段として機能し、S340及びS370の処理は、本発明の通知手段として機能する。
【0064】
また、S390にて実行される処理及びこの処理で用いられるマイク19は、本発明の鳴き声検出手段として機能し、S400にて実行される処理は、本発明の鳴き声判定手段として機能し、S410にて実行される処理は、本発明の通知手段として機能する。
【0065】
また、S420にて実行される処理及びこの処理で用いられる温度センサ25は、本発明の温度検出手段として機能し、S430にて実行される処理は、本発明の温度判定手段として機能し、S440にて実行される処理は、本発明の通知手段として機能する。
【0066】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態では、ペットの動きが変化したとき、ペットの鳴き声が異常であるとき、及び、室内温度が許容範囲外であるときに、その旨を、外部の通信端末に通知するものとして説明した。
【0067】
しかし、ペットの鳴き声の異常や室内温度の異常は必ずしも通知する必要はなく、カメラ14による撮像画像を処理して得られるペットの動きを通知するようにすれば、本発明の所期の目的は達成できる。
【0068】
また、外部の通信端末(換言すれば使用者)には、ペットの鳴き声の異常や室内温度の異常とは別に、他の物理量から判定し得る異常を通知するようにしてもよい。なお、他の物理量から判定し得る異常としては、例えば、振動センサやジャイロによる検出結果から判定し得る地震の発生を挙げることができる。