(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたペット用使い捨てオムツは、装着前の時点からペットの胴部を覆う筒状部分を備え、本体部分から延出する連結部分を尻尾の両側を経由して筒状部分の外面に連結することによりオムツとして機能させている。
このペット用使い捨てオムツであると、尻尾を穴部に通す必要はないものの、胴部を筒状部分に通さなければならない。大型の老犬であって立ち上がるのが困難な場合、胴部を筒状部分に通すのは(尻尾を穴部に通すよりも)相当な労力を人間が必要とする。
【0006】
さらに、この公報の
図1および
図2を参照すると、尻尾嵌め入れ部は背中側が開放されている形状である。このように、穴形状でない場合には尻尾を穴部に通すよりも装着が簡単になるとはいえ背中側が開放されている形状であることに加えて2本の連結部分により本体部分と連結されているだけであるので、ペットの動きおよび/または尻尾の動きにより、尻尾嵌め入れ部が下方へずれ下がることは容易に想像できる。尻尾嵌め入れ部が下方
へずれ下がれば、尻尾嵌め入れ部が端部に設けられているために肛門が露出したり、尻尾嵌め入れ部と吸水体とが離隔しているために肛門から吸水体がさらに離隔してしまったりして、排泄物が漏れてしまう可能性がある。
【0007】
さらに、この公報の
図1および
図2を参照すると、尻尾嵌め入れ部と吸水体との位置関係は一義的に決まってしまう。一方、ペットの種類(犬種、猫種)および同じ種類であっても個体により、尻尾と肛門との位置関係は様々であるので、上述のように尻尾嵌め入れ部が下方へずれ下がらなくとも、そもそも肛門の位置に吸水体が存在しない場合も考えられる。
【0008】
さらに、便の種類(主に粘度)によっては、粘度が高いと(水分が少なく硬いと)肛門からの排泄後に背中側へ盛り上がって漏れるために、肛門近傍において空間部を備えたい場合や、これに相反して粘度が低いと(水分が多く柔らかいと)肛門からの排泄後を漏れさないために、肛門近傍において空間部を備えたくない場合がある。このように1個体であってもペットの体調により装着状態を変化させたいと思っても、上述したように位置関係は一義的に決まってしまうので、装着状態を変化させることは困難である。
【0009】
本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、大型犬であっても装着が容易で、排泄物を漏らすことなく、ペットの体調等により装着状態を容易に変化させることができるペット用紙オムツを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係るペット用紙オムツは以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明に係るペット用紙オムツは、平面視で略長方形のシート状の吸水体と、前記吸水体を挟持して保持する少なくとも2層構造の本体部とを含むペット用紙オムツであって、前記本体部は、装着時においてペットの胴部を筒状に覆うための部位が前記略長方形の短辺両端側に延設されるとともに、装着時において前記ペットの尻尾が貫通する貫通部を前記吸水体の短辺近傍の位置に備え、前記本体部の非吸水面側の前記貫通部近傍に設けられ、装着時において前記吸水体を背中側へ引き上げるための調整手段を含む。
【0011】
好ましくは、前記調整手段は、前記本体部の非吸水面側に設けられた少なくとも2本の調整用テープを含み、前記調整用テープは、前記吸水体における前記貫通部側の角部近傍に対応する位置に一端が固着され他端が接着性を備えるとともに前記他端が前記吸水体から離隔する方向に接着可能に設けるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記調整用テープは、前記他端が前記短辺方向に広がるように前記一端が固着するように構成することができる。
【0012】
さらに好ましくは、前記貫通部は、前記吸水体の短辺外側の本体部に設けられた穴により形成され、前記穴の周囲において前記短辺に平行な側には前記吸水体を備えないように構成することができる。
さらに好ましくは、前記貫通部は、前記吸水体の短辺外側の本体部に設けられた穴により形成され、前記吸水体は、前記穴の周囲において前記穴の形状に対応した形状を備えるように構成することができる。
【0013】
さらに好ましくは、前記貫通部は、前記吸水体の短辺外側の本体部に設けられた穴により形成され、前記本体部は、前記吸水体に対して前記穴を挟む位置に、前記吸水体とは別体の吸水体をさらに備えるように構成することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るペット用紙オムツによれば、大型犬であっても装着が容易で、排泄物を漏らすことなく、ペットの体調等により装着状態を容易に変化させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態に係るペット用紙オムツ(以下、単にオムツと記載する場合がある)を、図面に基づき詳しく説明する。なお、このようなオムツの構造には様々なものがあり、本発明は特定の構造に限定されるものではなく、後述する特徴部(調整手段としての調整用テープ)を備えたものであれば、どのようなペット用紙オムツの構造であっても、ペット用紙オムツを構成するシートおよび吸水体等の素材および種類、シートおよび吸水体等の大きさならびにこれらの接合方法がどのようなものであっても構わない。そのため、以下に示すペット用紙オムツにおいて、特徴部以外の構造は単なる例示でしかない。
【0017】
<実施の形態>
図1に本発明の実施の形態に係るペット用紙オムツ100の平面図を示す。
図1(A)は、外側(非吸水側、非透水側)の平面図であって、
図1(B)は、内側(吸水側、透水側、肌側)の平面図である。なお、以下においては、他の実施の形態を含めて平面図における(A)は外側平面図を(B)は内側平面図を示す。さらに、
図1に示すように、紙面上下方向をこのペット用紙オムツ100の前後方向(後述する吸水体の長辺方向、縦方向)であって、紙面上側がペットに装着した際のペットの背中側であって、紙面下側がペットに装着した際のペットの腹側である。また、紙面左右方向をこのペット用紙オムツ100の幅方向(後述する吸水体の短辺方向、横方向)である。以下においては、他の実施の形態を含めて平面図における紙面における方向も、
図1に示したペット用紙オムツの方向と同じである。
【0018】
・全体構成
図1に示すように、このペット用紙オムツ100は、平面視で略長方形のシート状の吸水体130と、吸水体130を表裏方向で挟持して保持する少なくとも2層構造からなる略長方形の本体部110とを含む。この本体部110においては、装着時においてペットの胴部を筒状に覆うための部位が略長方形の短辺両端側に延設され、胴背部112および胴腹部114を形成している。また、この本体部110においては、装着時においてペットの尻尾が貫通するU字形状の穴部150(貫通部)を吸水体130の短辺近傍の位置に備える。
【0019】
そして、特徴部として、本体部110の非吸水面側の穴部150近傍には、装着時において吸水体130を背中側へ引き上げるための調整手段を備える。さらに具体的には、この調整手段の一例として、本体部110の非吸水面側に設けられた少なくとも2本の調整用テープ(フィットテープと呼ばれることがある)160により構成される。この調整用テープ160は、吸水体130における穴部150側の角部近傍に対応する位置に一端が固着され他端が接着性を備えるとともにこの他端が吸水体130から離隔する方向(紙面でいう上方向(背中方向))に接着可能に設けられている。さらに、この調整用テープ1
60は、他端が短辺方向に広がるように一端が固着されている。
【0020】
なお、本実施の形態に係るペット用紙オムツにおいては、この調整用テープ160の他端が短辺方向に広がるように一端が固着されている広角型に限定されるものではなく、
図2に示す調整用テープ260のようにテープ端面が互いに平行な並行型であっても構わない。なお、
図1と
図2とにおいて異なるのはこの調整用テープの傾きおよび吸水体の背中側短辺形状だけであってその他の構成は同じであり、同じ構成には同じ参照符号を付してある。また、以下に示す他の実施の形態に係るペット用紙オムツにおいても、調整用テープは広角型であるとして説明するが、
図2に示す並行型であっても構わない。
【0021】
本実施の形態を含み、本発明に係るペット用紙オムツは、このように特徴部としての調整手段(調整用テープ)を備える。この特徴部を含めて、本実施の形態に係るペット用紙オムツ100の構成について説明する。なお、公知技術に基づく構成については、詳しく説明しなくても当業者であれば実施できる範囲において詳しく説明していない部分がある。
【0022】
・本体部
本体部110は、吸水体130、吸水体130を挟持する外側の非吸水性シートおよび内側の吸水性シートを含んで構成され、このような非吸水性(非透水性)シートおよび吸水性(透水性)シートは、各1層の計2層に限定されるものではなく、ペットの排泄物(水分)を吸水体130に吸水させて、このペット用紙オムツ100の外部に浸透しない構成であれば、大きさおよび素材等については特に限定されるものではない。
【0023】
本体部110から延設された胴背部112および胴腹部114は、ペットの胴体に巻着されて、胴回りテープ貼着部(サイズ調整ベルトやターゲットシートと呼ばれることがある)120に胴回りテープ(スムーズテープやファスニングテープと呼ばれることがある)122を外側かつ左右から回り込ませて接着することにより、ペット用紙オムツ100をペットの胴体に装着する。このため、胴背部112の中央部近傍には非吸水面側には胴回りテープ貼着部120が、胴腹部114の両端近傍には、胴回りテープ122がそれぞれ設けられている。なお、
図1においては一方の胴回りテープ122を胴回りテープ貼着部120に接着可能な状態で示している。
【0024】
胴回りテープ122は、本体部110の幅方向と平行な方向に延び、この胴回りテープ122は、たとえば、メカニカルファスナー(面ファスナー)の雄側であるフック部122Bと、胴回りテープ122が折り畳まれて収納されている場合の接着部122Cおよび接着部122Cが貼着されている剥離部122Dと、接着部122Cを剥離する際に把持する把持部122Aとを備える。この胴回りテープ122は、折り返し線122Eで折り返されて接着部122Cが剥離部122Dに貼着されて収納され、把持部122Aを把持して接着部122Cを剥離部122Dから剥離することにより胴回りテープ貼着部120に接着可能な状態となる。この胴回りテープ122が接着される胴回りテープ貼着部120は、胴回りテープ122のフック部122Bにメカニカルファスナーの雄側が使用される場合にはこのフック部122Bの構造に対応し、メカニカルファスナーの雌側(ループ)が使用される。このように胴回りテープ貼着部120および胴回りテープ122を構成することにより、胴回りテープ122を胴回りテープ貼着部120へ接着/離隔を繰り返すことができる。胴回りテープ122を胴回りテープ貼着部120へ適切かつ左右均等に接着させるために、胴回りテープ貼着部120には、背中側であることを示すイラストおよび/または中央位置が明記された目盛りを付したイラストを設けることも好ましい。
【0025】
・穴部
本体部110において、吸水体130の背中側短辺近傍の位置に穴部150が設けられる。この穴部150の形状はU字形状であって、背中側において直線状に本体部110に接続され、腹側においてU字状に切り込みが入れられて形成されている。このU字状の穴部150の大きさ(幅方向長さおよび前後方向の切れ込み長さ)は、このペット用紙オムツ100の全体の大きさ(代表的には胴背部112と胴腹部114とが接合されることにより形成される胴回り長さ)により決定されるペットの尻尾形状に対応させて決定される。なお、穴部150の形状は、図示したU字形状に限定されるものではなく、U字以外の
丸穴等であっても、穴ではなく直線状のスリットであっても十字状のスリットであっても構わず、装着時においてペットの尻尾が貫通する貫通部を形成することができれば構わない。なお、穴部150は、吸水体130を貫通して設けられていても構わない。
【0026】
・吸水体
吸水体130は、尿および軟便に含まれる水分などの液体を吸収して吸収した液体を保持するための部材である。吸水体130は、外側の非吸水性シート(液不透過性のバックシート)および内側の吸水性シート(液透過性のトップシート)により挟持されている。吸水体130の形状は略長方形であって、穴部150の周囲において穴部150の形状に対応して切り欠いた形状を備える。すなわち、略長方形の形状を備えた吸水体130の背中側の短辺は、穴部150のU字型に対応した凹部132を備える。さらに、この吸水体130は、穴部150の周囲において短辺に平行な側には設けられていない。
【0027】
さらに、本体部110は、この吸水体130に対して穴部150を挟む位置に、吸水体130とは別体の吸水体140をさらに備える。この吸水体140も平面視で略長方形であって、吸水体130の凹部132と穴部150を中心に対象となるような凹部142を備える。また、吸水体130の背中側短辺において、凹部132以外の部分は、このペット用紙オムツ100の幅方向に対して斜めとなっているが、
図2に示す吸水体230のように、ペット用紙オムツ200の幅方向に対して平行であっても構わない。
【0028】
これらの吸水体130および吸水体140を構成する吸収性材料には,公知の材料を採用することができる。吸収性材料としては、たとえば、フラップパルプ、高吸収性ポリマーまたは親水性シートを用いることができる。また、これらのうちの1種類を単独で用いても構わないし、これらの2種類以上を併用しても構わない。このような吸収性材料は、通常、単層または複数層のマット状に形成されて用いられる。また、吸収性材料は、不織布によって周囲を被包されてパルプやポリマーが外部に投出しないよう保護されていることも好ましい。
【0029】
・立体ギャザー
このペット用紙オムツ100には、ペットからの排泄物を漏らさないように、本体部110の幅方向端部に装着時にペットの肌側へ立設する立体ギャザー118を備える。さらに、このペット用紙オムツ100には、立体ギャザー118と相俟ってペットから排泄された排泄物を外部へ漏らさないように、胴背部112と胴腹部114とが接合された装着時におけるペット下肢(後脚)の周りを適度に締め付ける弾性伸縮部116を備える。この弾性伸縮部116として、たとえば、複数の糸状弾性ゴムが多層から構成されるシートの間に設けられている。
・特徴部(調整手段、調整用テープ)
上述したように、本実施の形態に係るペット用紙オムツ100を含み本発明に係るペット用紙オムツは、特徴部として調整手段を備え、その調整手段の一例として調整用テープ160を備える。以下、この調整用テープ160について詳しく説明する。
【0030】
図1および
図2に示すように、調整用テープ160(この段落において調整用テープ260を含む)は、平面視において、吸水体130(この段落において吸水体230を含む)の角部近傍に対応する位置に重なるように、その一端が接着されて固定されている(固着されている)。このように、吸水体130に対する調整用テープ160の固着位置は、装着方法において後述するように、吸水体130を調整用テープ160により背中側へ引き上げる作用を発現するために重要である。
【0031】
また、この調整用テープ160および調整用テープ260は、上述した胴回り用テープの先端と同じような構成を備える。すなわち、調整用テープ160および調整用テープ260の固着端とは反対側の一端は、フック部122Bに対応するフック部、接着部122Cに対応する接着部、剥離部122Dに対応する剥離部および把持部122Aに相当する把持部を備える。そして、この調整用テープ160および調整用テープ260のフック部の構造に対応し、胴回りテープ貼着部120に相当するメカニカルファスナーの雌側(ループ)が、非吸水面であって吸水体130から背中方向へ離隔する領域(
図3において調整用テープ160が伸張した場合の先端部分の領域)に使用される。なお、本実施の形態
に係るペット用紙オムツ100においては、最外層のバックシートにこのメカニカルファスナーの雌側(ループ)の機能を持たせている。また、胴回りテープ貼着部120と同じような構成のシートを最外層のバックシートに貼付しても構わない。さらに、胴回りテープ貼着部120を拡大させて、調整用テープ160のフック部または調整用テープ260のフック部を接着するようにしても構わない。
【0032】
調整手段として調整用テープをこのように備えるために、
図3に示すように、穴部150の位置を調整することができる。
図3は、調整用テープ160を収納した状態と調整用テープ160を伸張させて調整用テープ160のフック部を背中側に接着した状態とにおける穴部150の位置の調整長さを示す。
図3に示すように、この調整手段である調整用テープ160により、穴部150の下端位置が背中側へ引き上げられ穴部150の開口面積が縮められ、吸水体130が背中側へ引き上げられていることがわかる。この場合において、穴部150の周囲において短辺に平行な側には吸水体130は設けられていないので、穴部150の位置が調整されたり、穴部150の開口面積が縮められたり、吸水体130が背中側へ引き上げられたりすることを阻害しない。
【0033】
・装着方法
以上のような構成を備えた本実施の形態に係るペット用紙オムツ100のペットへの装着方法を
図4および
図5を参照して説明する。
まず、
図4(A)に示すように、このペット用紙オムツ100の吸水面がペットの肌側になるように、たとえば背中側のイラストが付いた胴回りテープ貼着部120が上方になるように、ペットの臀部にペット用紙オムツ100をあてる。このとき、立体ギャザー118を十分に立てることが好ましい。次いで、
図4(B)に示すように、ペットの尻尾を穴部150に通して、U字型の切れ込みを矢示A方向(外側)へ出す。次いで、
図4(C)に示すように、折り畳まれて収納されている胴回りテープ122の把持部122Aを指先で把持して接着部122Cを剥離部122Dから外して、胴回りテープ122を矢示B方向へ伸張させて、胴回りテープ122をペットの背中側へ回す。
【0034】
次いで、
図5(A)に示すように、胴背部112を矢示C方向へ引っ張りつつ、胴腹部114をペットの体(腹部および下肢)に沿わせながら、たとえば中央位置が明記された目盛りを付したイラストを目印に胴回りテープ122を胴回りテープ貼着部120に左右対称に接着する。このとき、メカニカルファスナーの作用により、胴回りテープ貼着部120は、何度でも胴回りテープ貼着部120に付け直しすることができる。
【0035】
次いで、
図5(B)に示すように、折り畳まれて収納されている左右の調整用テープ160の把持部(把持部122Aに対応)を指先で把持して接着部(接着部122Cに対応)を剥離部(剥離部122Dに対応)から外して、左右の調整用テープ160を矢示D方向へ伸張させて、尻尾周りに隙間ができないようにペット用紙オムツ100を矢示E方向へ引き上げながら調整する。このとき、このペット用紙オムツ100が装着されるペットの体調を鑑みると、粘度の高い硬い便が出そうな場合には肛門近傍において空間部を備えるように、粘度の低い柔らかい便や下痢便が出そうな場合には肛門近傍において空間部を備えないように、調整することが好ましい。
【0036】
次いで、
図5(C)に示すように、調整したペットの尻尾周りに合わせて左右の調整用テープ160を、このペット用紙オムツ100の非吸水面であって吸水体130から背中方向へ離隔する領域で接着する。このとき、メカニカルファスナーの作用により、左右の調整用テープ160は、何度でも付け直しすることができる。
以上のようにして、本実施の形態に係るペット用紙オムツによると、止着式(テープ式、オープンタイプ)のペット用紙オムツにおいて、装着時に吸水体を背中側へ引き上げるための調整手段(調整用テープ)を備えたために、ペットへの装着が容易で、排泄物を漏らすことなく、ペットの体調等により装着状態を容易に変化させることができる。
【0037】
<他の実施の形態>
以下、本発明の他の実施の形態に係るペット用紙オムツ300について説明する。なお、以下に説明する他の実施の形態に係るペット用紙オムツ300〜700は、上述した第1の実施の形態に係るペット用紙オムツ100と吸水体の形状およびその形状の差異によ
る調整用テープの位置が異なる。それ以外は、第1の実施の形態と同じであるので、上述した説明と重複する部分についてはここでは繰り返さない。
【0038】
図6に示すように、他の実施の形態に係るペット用紙オムツ300は、ペット用紙オムツ100の吸水体130の凹部132および吸水体140の凹部142に替えて、吸水体330のV字部332および吸水体340のV字部342を備える。そして、このV字部332の角部に対応する位置に調整用テープ360の一端が固着されている。
図7に示すように、さらに他の実施の形態に係るペット用紙オムツ400は、ペット用紙オムツ100の吸水体130の凹部132および吸水体140の凹部142に替えて、吸水体430のU字部432および吸水体440のU字部442を備える。そして、このU字部432の角部に対応する位置に調整用テープ460の一端が固着されている。
【0039】
図8に示すように、さらに他の実施の形態に係るペット用紙オムツ500は、
図1に示すペット用紙オムツ100において、吸水体140を備えないものである。
図9に示すように、さらに他の実施の形態に係るペット用紙オムツ600は、
図6に示すペット用紙オムツ300において、吸水体340を備えないものである。
図10に示すように、さらに他の実施の形態に係るペット用紙オムツ700は、
図7に示すペット用紙オムツ400において、吸水体440を備えないものである。
【0040】
なお、
図6〜
図10を参照して説明した実施の形態に係るペット用紙オムツにおける調整用テープは広角型であるが、上述したように並行型であっても構わない。
さらに、上述した実施の形態に係る全てのペット用紙オムツにおいて、調整用テープが少なくとも2本必要であって、2本の場合、穴部150を対称として左右に振り分けられて設けられる。また、
図11に示す他の実施の形態に係るペット用紙オムツ800は、
図1に示すペット用紙オムツ100において、2本の調整用テープ160を接着側(フック側)端部は2本のままで固着端を1本にした調整用テープ860を備える。本発明に係るペット用紙オムツの調整用テープには、このようなV字型(さらにはY字型)の調整用テープ860も包含する。また、
図12に示す他の実施の形態に係るペット用紙オムツ900は、
図2に示すペット用紙オムツ200において、2本の調整用テープ260を接着側(フック側)端部は2本のままで固着端を1本にした調整用テープ960を備える。本発明に係るペット用紙オムツの調整用テープには、このようなコの字型の調整用テープ960も包含する。
【0041】
以上のようにして、
図6〜
図12を参照して説明した実施の形態に係るペット用紙オムツによると、止着式(テープ式、オープンタイプ)のペット用紙オムツにおいて、装着時に吸水体を背中側へ引き上げるための調整手段(調整用テープ)を備えたために、ペットへの装着が容易で、排泄物を漏らすことなく、ペットの体調等により装着状態を容易に変化させることができる。
【0042】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0044】
100 ペット用紙オムツ
110 本体部
120 胴回りテープ貼着部(サイズ調整ベルト、ターゲットシート)
122 胴回りテープ(スムーズテープ、ファスニングテープ)
130 吸水体
140 上部吸水体
150 穴部(貫通部)
160 調整用テープ(フィットテープ)
200 ペット用紙オムツ(凹切れ込み上下吸水体・並行調整用テープ)
300 ペット用紙オムツ(V切れ込み上下吸水体・広角調整用テープ)
400 ペット用紙オムツ(U切れ込み上下吸水体・広角調整用テープ)
500 ペット用紙オムツ(凹切れ込み下吸水体・広角調整用テープ)
600 ペット用紙オムツ(V切れ込み下吸水体・広角調整用テープ)
700 ペット用紙オムツ(U切れ込み下吸水体・広角調整用テープ)
800 ペット用紙オムツ(凹切れ込み上下吸水体・広角V字調整用テープ)
900 ペット用紙オムツ(凹切れ込み上下吸水体・並行コの字調整用テープ)