特許第6162641号(P6162641)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6162641
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】運動装置
(51)【国際特許分類】
   F16C 29/06 20060101AFI20170703BHJP
【FI】
   F16C29/06
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-101678(P2014-101678)
(22)【出願日】2014年5月15日
(65)【公開番号】特開2015-218792(P2015-218792A)
(43)【公開日】2015年12月7日
【審査請求日】2016年5月19日
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390029805
【氏名又は名称】THK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(72)【発明者】
【氏名】望月 廣昭
(72)【発明者】
【氏名】栗林 宏臣
(72)【発明者】
【氏名】金子 彰斗
【審査官】 上谷 公治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−082879(JP,A)
【文献】 特開2004−036786(JP,A)
【文献】 特開2008−275069(JP,A)
【文献】 特開平09−042283(JP,A)
【文献】 特開平05−044724(JP,A)
【文献】 特開平03−144114(JP,A)
【文献】 特開昭59−208218(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 29/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道体と、
前記軌道体との間に形成された複数の無限循環路を転動する転動体を介して前記軌道体に沿って移動可能な移動体と、を備える運動装置であって、
前記移動体は、
前記移動する移動方向の端面に、隣り合う前記無限循環路のそれぞれに対応する転動体方向転換路の内周部が隣り合って形成された移動体本体と、
前記移動体本体の前記端面に取り付けられて、隣り合う前記無限循環路のそれぞれに対応する転動体方向転換路の外周部が隣り合って形成された蓋体と、を有し、
前記移動体本体及び前記蓋体は、隣り合う前記内周部の間、及び、隣り合う前記外周部の間のそれぞれに設けられた位置決め手段の嵌め合いにより、位置決めされており、
前記位置決め手段は、
前記移動体本体及び前記蓋体のいずれか一方に形成された凹部と、
前記移動体本体及び前記蓋体の他方に形成されて、前記凹部に当接する凸部と、を有し、
前記凹部は、前記移動体の前記端面に形成されたねじ孔を挟んだ両側に、互いに背中合わせとなるように平行に形成され、
前記凸部は、前記移動体の前記端面に対向する前記蓋体の裏面を貫通して形成されたボルト挿通孔を挟んだ両側に、互いに正面合せになるように平行に形成されていることを特徴とする運動装置。
【請求項2】
前記移動体本体は、前記無限循環路の負荷転動体通路側と無負荷転動体通路側の少なくともいずれか一方に形成された循環片収容部を有し、
前記蓋体は、前記移動体に向かって突出して前記外周部の一部を形成すると共に前記循環片収容部に収容される循環片を有し、
前記凸部は、前記循環片と一体で設けられていることを特徴とする請求項1に記載の運動装置。
【請求項3】
前記無負荷転動体通路側の前記循環片収容部に収容される前記循環片は、前記隣り合う前記外周部のそれぞれの外側に形成されて、互いに連なる円弧状の案内面を有することを特徴とする請求項2に記載の運動装置。
【請求項4】
前記負荷転動体通路側の前記循環片収容部に収容される前記循環片は、前記転動体を前記転動体方向転換路に掬い上げる掬い部を有し、
前記無負荷転動体通路側の前記循環片収容部に収容される前記循環片は、前記負荷転動体通路側の前記循環片収容部に収容される前記循環片よりも突出して設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の運動装置。
【請求項5】
前記負荷転動体通路側の前記循環片収容部に収容される前記循環片は、前記転動体を前記転動体方向転換路に掬い上げる掬い部を有し、
前記掬い部は、二つの外方片を有し、
前記循環片収容部は、前記二つの外方片のそれぞれの外側面に当接していることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の運動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
リニアガイド等の運動装置は、軌道体、移動体及び転動体を備える。移動体には、負荷転動体転走路と無負荷転動体転走路と転動体方向転換路が設けられる。
移動体は、移動体本体の両端面に蓋体を装着することにより形成される。転動体が軌道体と移動体との間で無限循環することにより、軌道体と移動体は、相対的に運動する。
【0003】
移動体には、転動体方向転換路が移動体本体と蓋体とに形成されるものがある。下記特許文献1には、移動体本体の端面に、転動体方向転換路の内周部が形成され、その端面に装着される蓋体に、転動体方向転換路の外周部が形成されるものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平1−44925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている転動体方向転換路の内周部と外周部の合わせ面は平面である。このため、移動体を組み立てる際に、移動体本体と蓋体との位置決め調整を行う必要があり、組み立てに時間がかかっていた。また、例えば、軌道体が複数の部材を継いで形成されている場合、その継ぎ部を面取りして段差となる角を落としており、その面取り部に転動体が衝突すると、その際の大きな衝突荷重で、移動体本体と蓋体との位置ずれが生じるおそれがあった。特に、小型の運動装置の場合には、一本のボルトを用いて蓋体を移動体本体の端面に取り付けることがあり、蓋体が移動体のボルトを中心にして回転する方向に位置ずれし易い。
【0006】
本発明は、移動体の組み立て性を向上でき、また、衝突荷重等を受けた際の移動体本体と蓋体との位置ずれを防止できる運動装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施態様に係る運動装置は、軌道体と、前記軌道体との間に形成された複数の無限循環路を転動する転動体を介して前記軌道体に沿って移動可能な移動体と、を備える運動装置であって、前記移動体は、前記移動する移動方向の端面に、隣り合う前記無限循環路のそれぞれに対応する転動体方向転換路の内周部が隣り合って形成された移動体本体と、前記移動体本体の前記端面に取り付けられて、隣り合う前記無限循環路のそれぞれに対応する転動体方向転換路の外周部が隣り合って形成された蓋体と、を有し、前記移動体本体及び前記蓋体は、隣り合う前記内周部の間、及び、隣り合う前記外周部の間のそれぞれに設けられた位置決め手段の嵌め合いにより、位置決めされており、前記位置決め手段は、前記移動体本体及び前記蓋体のいずれか一方に形成された凹部と、前記移動体本体及び前記蓋体の他方に形成されて、前記凹部に当接する凸部と、を有し、前記凹部は、前記移動体の前記端面に形成されたねじ孔を挟んだ両側に、互いに背中合わせとなるように平行に形成され、前記凸部は、前記移動体の前記端面に対向する前記蓋体の裏面を貫通して形成されたボルト挿通孔を挟んだ両側に、互いに正面合せになるように平行に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の運動装置は、移動体の組み立て性を向上でき、また、衝突荷重等を受けた際の移動体本体と蓋体との位置ずれを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係るリニアガイド1を示す斜視図である。
図2】リニアガイド1を示す正面図(一部断面図)である。
図3】軌道レール10を示す図であって、(a)上面図、(b)IIIb−IIIb断面図である。
図4】スライダ20を示す図であって、(a)斜視図、(b)内側面図である。
図5】(a)ブロック21を示す斜視図、(b)エンドプレート41を示す斜視図である。
図6】ブロック21を示す図であって、(a)正面図、(b)VIIIb−VIIIb断面図、(c)VIIIc−VIIIc断面図である。
図7】エンドプレート41を示す図であって、(a)正面図、(b)上面図、(c)内側面図、(d)裏面図、(e)VIIe矢視図である。
図8】エンドプレート41を示す図であって、図7(d)における、(a)IXa−IXa断面図、(b)IXb−IXb断面図である。
図9】エンドプレート41をブロック21に取り付ける工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態に係るリニアガイド1について、図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るリニアガイド1を示す斜視図である。
図2は、リニアガイド1を示す正面図(一部断面図)である。
【0011】
リニアガイド(運動装置)1は、一対の軌道レール10及び複数(四つ)のスライダ20等を備える。
四つのスライダ20は、一対の軌道レール10に沿って移動可能に装着される。一つの軌道レール10に対して二つのスライダ20が装着される。四つのスライダ20は、連結部材等(不図示)を介して連結される。
【0012】
軌道レール10が延在する方向(スライダ20の移動方向)をX方向と言う。軌道レール10とスライダ20が重なり合う方向をY方向(厚み方向)と言う。X方向及びY方向に垂直な方向をZ方向(幅方向)と言う。X方向、Y方向、Z方向は互いに直交する。
X方向の中央は、ねじ穴33に向かう方向、X方向の外側は、ねじ穴33から離れる方向を示す。
Y方向又はZ方向の中央は、ねじ穴32に向かう方向、Y方向又はZ方向の外側は、ねじ穴32から離れる方向を示す。
【0013】
図3は、軌道レール10を示す図であって、(a)上面図、(b)IIIb−IIIb断面図である。
一対の軌道レール10は、X方向において線対称な形状を有する。以下では、一対の軌道レール10のうち、軌道レール10A(図1参照)について説明する。
【0014】
軌道レール(軌道体)10は、X方向に延在する鉄鋼製部材であり、X方向に垂直な断面が略矩形状に形成される。
軌道レール10Aの外周面のうち、+Y方向を向く内側面11には、+Y方向に略三角形状に突出する突部15がX方向に沿って設けられる。この突部15には、X方向に沿って延びる一対の転動体転走面16が設けられる。一対の転動体転走面16は、突部15において相互に約90度の角度で背中合わせに形成される。
【0015】
軌道レール10Aには、Z方向に貫通する複数のボルト取付穴18が、X方向において間隔を空けて設けられる。軌道レール10Aは、ボルト取付穴18に挿通したボルト(不図示)によりベース部材等(不図示)に固定(敷設)される。
二つの軌道レール10は、互に内側面11を向き合わせて平行に敷設される。
【0016】
図4は、スライダ20を示す図であって、(a)斜視図、(b)内側面図である。
図5(a)は、ブロック21を示す斜視図、図5(b)はエンドプレート41を示す斜視図である。
図6は、ブロック21を示す図であって、(a)正面図、(b)VIIIb−VIIIb断面図、(c)VIIIc−VIIIc断面図である。
図7は、エンドプレート41を示す図であって、(a)正面図、(b)上面図、(c)内側面図、(d)裏面図、(e)VIIe矢視図である。
【0017】
四つのスライダ(移動体)20は、同一形状である。以下では、四つのスライダ20のうち、スライダ20A(図1参照)について説明する。
一対のエンドプレート41は、同一形状である。以下では、一対のエンドプレート41のうち、エンドプレート41A(図4(a),(b)参照)について説明する。
【0018】
スライダ20は、直方体状のブロック21及び一対のエンドプレート41等を備える。一対のエンドプレート41は、ブロック21のX方向の両端面22にそれぞれ取り付けられる。
【0019】
スライダ20は、さらに複数のボール60を備える。スライダ20の内部には、無端の長円環状又は楕円環状をなす無限循環路Lが二つ形成される。複数のボール60は、二つの無限循環路Lの内部において転走可能に保持される。
【0020】
無限循環路Lは、X方向に延びる一対の直線状部分と、この一対の直線状部分の端部同士を連結する一対の半円弧曲線状部分とから構成される。直線状部分の一方は負荷転動体通路L1、他方は無負荷転動体通路L2である。一対の半円弧曲線状部分は、転動体方向転換路L3である。
【0021】
ブロック(移動体本体)21は、X方向に延びる金属製部材であり、X方向に垂直な断面が略矩形状に形成される。
ブロック21の内側面23には、軌道レール10の突部15に対向するように、+Y方向に略三角形状に窪んだ窪部25がX方向に沿って設けられる。窪部25には、軌道レール10の突部15が僅かな隙間を隔てて配置される。
この窪部25には、X方向に沿って延びる一対の転動体転走面26が設けられる。一対の転動体転走面26は、窪部25において、相互に約90度の角度で正面合わせに形成される。
【0022】
ブロック21には、X方向に沿って延びる二つの円形の無負荷転動体通路L2(貫通孔27)が貫通して形成される。
ブロック21の端面22には、転動体方向転換路L3の一部である方向転換路内周面(内周部)31が形成される。この方向転換路内周面31は、転動体転走面26(負荷転動体通路L1)と無負荷転動体通路L2に連続的に繋がるように形成される。
【0023】
軌道レール10にスライダ20(ブロック21)を装着すると、軌道レール10の二つの転動体転走面16とブロック21の二つの転動体転走面26が対向配置される。
そして、転動体転走面16と転動体転走面26の間に形成される空間(X方向に延在する円形孔)は、負荷転動体通路L1となる。
【0024】
エンドプレート(蓋体)41は、平板状の樹脂成形部材であり、ブロック21の端面22に固定される。
エンドプレート41は、ブロック21と同様に、X方向に垂直な断面が略矩形状に形成される。エンドプレート41の内側面43には、軌道レール10の突部15に対向するように、+Y方向に略三角形状に窪んだ窪部45がX方向に沿って設けられる。窪部45には、軌道レール10の突部15が僅かな隙間を隔てて配置される。
【0025】
エンドプレート41の裏面(対向面)44は、ブロック21の端面22に対向する面である。
裏面44には、転動体方向転換路L3の一部である方向転換路外周面(外周部)51が形成される。
ブロック21にエンドプレート41を装着すると、ブロック21の方向転換路内周面31とエンドプレート41の方向転換路外周面51が向き合って重なる。方向転換路外周面51は、ブロック21の負荷転動体通路L1と無負荷転動体通路L2に連続的に繋がるように接続する。
そして、方向転換路内周面31と方向転換路外周面51により形成される空間(半円弧状に湾曲する円形孔)は、転動体方向転換路L3となる。
【0026】
ボール(転動体)40は、金属製の球形部材である。複数のボール60は、軌道レール10とスライダ20の間(負荷転動体通路L1)に介在して、軌道レール10に対するスライダ20の移動を円滑に行わせる。
複数のボール60は、無限循環路Lの内部にほぼ隙間無く配設されて、無限循環路Lを循環する。複数のボール60を介して、スライダ20が軌道レール10に沿って往復移動可能に支持される。
【0027】
ブロック21の詳細形状について説明する。
+X方向を向く端面22と−X方向を向く端面22の形状は同一である。以下では、ブロック21のうち、−X方向を向く端面22A(図5(a)参照)の形状について説明する。
【0028】
図6(a)に示すように、ブロック21の端面22Aの中央には、ねじ穴32が設けられる。このねじ穴32には、エンドプレート41Aを取り付けたときに、ボルト(不図示)が螺合される。
端面22Aの+Y方向には、二つの無負荷転動体通路L2(貫通孔27)がZ方向に並んで開口する。
端面22Aの−Y方向には、二つの負荷転動体通路L1(転動体転走面26)がZ方向に並んで開口する。二つの転動体転走面26は、端面22Aにおいて180度を超える角度の円弧形状に開口する。
【0029】
端面22Aには、Y方向に沿って、二つの転動体方向転換路L3の方向転換路内周面31が開口(露出)する。二つの方向転換路内周面31は、ねじ穴32を挟んでZ方向の両側に線対称に形成される。二つの方向転換路内周面31は、弓状に湾曲する。二つの方向転換路内周面31は、端面22AのY方向の中央において直線状(内周面31f)であり、端面22AのY方向の外側において円弧状(内周面31g)である。方向転換路内周面31は、貫通孔27と転動体転走面26にそれぞれ連続的に繋がる。
【0030】
図6(b)に示すように、窪部25には、二つの負荷転動体通路L1(転動体転走面26)がX方向に沿って直線状に形成される。
転動体転走面26の両端には、それぞれ転動体方向転換路L3の方向転換路内周面31(内周面31g)が連続的に繋がる。方向転換路内周面31(内周面31g)は、窪部25において、X方向の外側に向かうに従って徐々にZ方向の外側に向かう。つまり、二つの方向転換路内周面31は、互いに離れる方向に向かう。
【0031】
図6(c)に示すように、ブロック21の中央には、ねじ穴33が設けられる。このねじ穴33には、ブロック21(スライダ20)に連結部材等(不図示)を取り付けるときに、ボルト(不図示)が螺合される。
図6(a)に示すように、ブロック21の+Y方向には、無負荷転動体通路L2(貫通孔27)がX方向に沿って直線状に貫通する。
ブロック21の−Y方向には、負荷転動体通路L1(転動体転走面26)がX方向に沿って直線状に貫通する。
負荷転動体通路L1と無負荷転動体通路L2の両端には、それぞれ転動体方向転換路L3の方向転換路内周面31(内周面31g)が連続的に繋がる。方向転換路内周面31(内周面31g)は、X方向の外側に向かうに従って徐々にY方向の中央(内周面31f)に向かう。
【0032】
このように、転動体方向転換路L3の方向転換路内周面31は、Z方向から見ると、負荷転動体通路L1(転動体転走面26)と無負荷転動体通路L2(貫通孔27)に連続的に繋がる半円弧曲線状に湾曲する。
また、転動体方向転換路L3の方向転換路内周面31は、X方向から見ると、中央(内周面31f)が直線状で外側(内周面31g)が弓状に湾曲する。
【0033】
図6(a)に示すように、貫通孔27と内周面31gの外側には、端面22AからX方向に向けて凹状に形成された空間(案内片収容部(循環片収容部)35)が設けられる。案内片収容部35は、二つの円弧を繋げたような形状に形成される。
この案内片収容部35は、後述するエンドプレート41の案内片(循環片)55が収容される空間である。
図6(c)に示すように、案内片収容部35は、内周面31gに沿って形成されるため、Y方向の外側に向かうに従って徐々にX方向に向けて深く彫り込まれるように形成される。
案内片収容部35の内側面には、貫通孔27を向く摺接面35sが形成される。この摺接面35sは、エンドプレート41の案内片55の外側面(案内面)55sに当接(摺接)する。
案内片収容部35の最深部には、X方向に対して垂直な底面35tが形成される。この底面35tは、エンドプレート41の案内片55の先端面55tに対向する。
【0034】
図6(a)に示すように、転動体転走面26と内周面31gの外側には、端面22Aから+X方向に向けて形成された空間(掬い片収容部(循環片収容部)36)が設けられる。掬い片収容部36は、ブロック21の外周面に沿う形状に形成される。
この掬い片収容部36は、後述するエンドプレート41の掬い片(循環片)56を覆うものであり、本実施形態では、掬い片56が挿入される凹部として設けられている。
図6(b)に示すように、掬い片収容部36は、転動体転走面26よりも、Z方向の外側に設けられる。
図6(c)に示すように、掬い片収容部36は、内周面31gに沿って形成されるため、Y方向の外側に向かうに従って徐々にX方向に向けて深く彫り込まれるように形成される。
掬い片収容部36の内側面には、転動体転走面26を向く第一当接面36sが形成される。第一当接面36sは、Z方向及びY方向の中央を向く。この第一当接面36sは、エンドプレート41の掬い片56(外方片56p)の外側面56sに当接する。
掬い片収容部36の最深部には、X方向に対して垂直な第二当接面36tが形成される。この第二当接面36tは、エンドプレート41の掬い片56(外方片56p)の先端面56tに当接する。
【0035】
図6(a)に示すように、掬い片収容部36は、案内片収容部35よりも、ブロック21の外周面に近づくように広く形成される。このため、掬い片収容部36は、案内片収容部35よりも、厚い部材を収容することができる。言い換えれば、掬い片収容部36に収容される部材(掬い片56)は、案内片収容部35に収容される部材(案内片55)よりも厚くなる。
【0036】
図6(b)に示すように、案内片収容部35(底面35t)は、掬い片収容部36(第二当接面36t)よりも、X方向において向けて深く彫り込まれるように形成される。このため、案内片収容部35は、エンドプレート41をブロック21に取り付けるときに、掬い片収容部36よりも先に、案内片55を収容することができる。言い換えれば、エンドプレート41をブロック21に取り付けるときに、案内片55は、掬い片56が掬い片収容部36に収容される前に、案内片収容部35に収容される。
【0037】
図6(a)に示すように、端面22Aのねじ穴32のY方向の両側(外側)には、Y方向の外側を向く位置決め部37A,37Bがそれぞれ設けられる。この二つの位置決め部(凹部、位置決め手段)37A,37Bは、端面22Aから+X方向に向けて垂直に掘り込まれて、互いに背中合わせになるように平行に形成される。
この二つの位置決め部37A,37Bは、エンドプレート41をブロック21に取り付けるときに、エンドプレート41のY方向の移動とX方向回りの回転を抑止(位置決め)する機能を有する。
【0038】
図6(a),(c)に示すように、二つの位置決め部37A,37BのY方向の外側には、+X方向に向けて徐々に深く形成される斜面38A,38Bがそれぞれ設けられる。
斜面38Aは、位置決め部37Aに繋がるように形成される。斜面38Bは、位置決め部37Bと窪部25の底部に繋がるように形成される。
この二つの斜面38A,38Bは、案内片55と掬い片56(中央片56q)のそれぞれの厚みを大きくする機能を有する。を斜面38A,38Bを設けたことにより、案内片55と掬い片56(中央片56q)が配置される空間を大きくなる。このため、案内片55と掬い片56(中央片56q)を厚くすることができる。
【0039】
次に、エンドプレート41の詳細形状について図8を追加参照しつつ説明する。
図8は、エンドプレート41を示す図であって、図7(d)における、(a)IXa−IXa断面図、(b)IXb−IXb断面図である。
【0040】
図7(d)に示すように、エンドプレート41Aの裏面44の中央には、ボルト挿通穴52が設けられる。このボルト挿通穴52には、エンドプレート41をブロック21に取り付けるときに、ボルト(不図示)が挿通される。
【0041】
裏面44には、Y方向に沿って、二つの転動体方向転換路L3の方向転換路外周面51が開口(露出)する。二つの方向転換路外周面51は、ボルト挿通穴52を挟んでZ方向の両側に線対称に形成される。二つの方向転換路外周面51は、弓状に湾曲する。二つの方向転換路外周面51は、裏面44のY方向の中央において直線状(外周面51f)であり、裏面44のY方向の外側において円弧状(外周面51g)である。
二つの方向転換路外周面51は、ブロック21の二つの方向転換路内周面31に一対一に対応して形成される。
【0042】
図8(b)に示すように、方向転換路外周面51は、半円弧状に形成される。
図7(d)に示すように、外周面51fは、裏面44よりも−X方向に掘り込まれ、Y方向の外側に向かうに従って徐々に+X方向に突き出る。外周面51gは、さらにY方向の外側に向かうに従って+X方向に突き出る。
図7(d),図8(a)に示すように、方向転換路外周面51は、裏面44よりも+X方向に突き出るに従って徐々にZ方向の中央に向かう。つまり、二つの方向転換路外周面51は、互いに近づく方向に向かう。
【0043】
このように、転動体方向転換路L3の方向転換路外周面51は、Z方向から見ると、半円弧曲線状に湾曲する。
また、転動体方向転換路L3の方向転換路外周面51は、X方向から見ると、中央(外周面51f)が直線状で外側(外周面51g)が弓状に湾曲する。
【0044】
図7(d)に示すように、+Y方向側の外周面51gの外側には、裏面44から+X方向に向けて凸状に形成された部位(案内片55)が設けられる。案内片55は、二つの円弧を繋げたような形状に形成される。
この案内片55は、前述したブロック21の案内片収容部35に収容される部位である。
案内片55は、外周面51gに沿って形成されるため、Y方向の外側に向かうに従って徐々に+X方向に向けて高く突き出るように形成される(図7(b)参照)。
案内片55の外側面には、Y方向の外側を向く外側面55sが形成される。外側面55sは、隣り合う方向転換路外周面51のそれぞれの外側に形成されて、互いに連なる円弧状に形成される。この外側面55sは、ブロック21の案内片収容部35の摺接面35sに当接する。
案内片55の最先端には、+X方向を向く先端面55tが形成される。この先端面55tは、ブロック21の案内片収容部35の底面35tに対向する。
【0045】
図7(d),図8(b)に示すように、−Y方向側の外周面51gの外側には、裏面44から+X方向に向けて凸状に形成された部位(掬い片56)が設けられる。掬い片56は、窪部45に繋がるように配置される(図4(a)参照)。
掬い片56は、ボール60の進行方向に向かって徐々にZ方向における間隔が狭くなる舟底状に形成され、本実施形態では、Z方向の外側に配置された二つの外方片56pと、Z方向の中央に配置された一つの中央片56qとを有し、舟底が二連で形成される(図4(b)参照)。
外方片56pは、図7(c)に示す方向から視ると略J字形状に形成される。この外方片56pは、前述したブロックの掬い片収容部36に収容される部位である。
中央片56qは、図7(c)に示す方向から視ると略三角形状に形成される。この中央片56qは、前述したブロックの斜面38Bに沿って配置される部位である。
この外方片56pと中央片56qは、一体で設けられている。
図4(b)に示すように、外方片56pと中央片56qのそれぞれの間には、−X方向に切り込まれるスリット(掬い部)56vが設けられる。スリット56vは、ブロック21に向かって突出して設けられている掬い片56において、当該突出する側と反対側に向かって徐々に幅が狭くなり、本実施形態では、複数(2つ)の無限循環路Lに対応して複数(2つ)形成されている。
このスリット56vは、ブロック21の負荷転動体通路L1を転走するボール60がエンドプレート41の無負荷転動体通路L2に徐々に乗り移るようにする機能を有する。ボール60は、負荷転動体通路L1から無負荷転動体通路L2に乗り移るときに、掬い片56のスリット56vを進行して、徐々に負荷転動体通路L1から掬い上げられる。
【0046】
図7(d)に示すように、掬い片56は、外周面51gに沿って形成されるため、Y方向の外側に向かうに従って徐々に+X方向に向けて高く突き出るように形成される。
図7(c)に示すように、掬い片56の外方片56pの外側面には、Z方向及びY方向の外側を向く外側面56sが形成される。この第一当接面(外側面)56sは、ブロック21の掬い片収容部36の第一当接面36sに当接する。
掬い片56の外方片56pの最先端には、+X方向を向く先端面56tが形成される。この第二当接面(先端面)56tは、ブロック21の掬い片収容部36の第二当接面36tに当接する。
このように、掬い片56の外方片56pは、第一当接面56sが第一当接面36sに当接し、第二当接面56tが第二当接面36tに当接した状態でブロック21の掬い片収容部36に覆われる。
【0047】
図7(d)に示すように、掬い片56の外方片56pは、案内片55よりも厚く形成される。前述したように、掬い片収容部36は、案内片収容部35よりも広く形成される(図6(a)参照)。このため、掬い片56の外方片56pを案内片55よりも厚くすることができる。したがって、外方片56pの強度を高めることができる。
【0048】
図7(b)に示すように、案内片55は、掬い片56よりも、+X方向に向けて高く突き出るように形成される。すなわち、無負荷転動体通路L2側の案内片55は、負荷転動体通路L1側の掬い片56よりも突出して設けられている。このため、案内片55は、エンドプレート41をブロック21に取り付けるときに、掬い片56が掬い片収容部36に収容される前に、案内片収容部35に収容される。したがって、エンドプレート41をブロック21に取り付けるときに、案内片55と案内片収容部35は、案内機構として作用する。
【0049】
図7(d),図8(b)に示すように、裏面44のボルト挿通穴52のY方向の両側(外側)には、Y方向の中央を向く被位置決め部57A,57Bがそれぞれ設けられる。この二つの被位置決め部(凸部、位置決め手段)57A,57Bは、裏面44から+X方向に向けて垂直に立ち上がって、互いに正面合わせになるように平行に形成される。
この二つの被位置決め部57A,57Bは、エンドプレート41をブロック21に取り付けるときに、ブロック21の位置決め部37A,37Bにそれぞれ密着する。これにより、エンドプレート41のY方向の移動とX方向回りの回転が抑止(位置決め)される。
【0050】
図7(d),図8(b)に示すように、二つの被位置決め部57A,57BのY方向の外側には、+X方向に向けて徐々に突き出る斜面58A,58Bがそれぞれ設けられる。
斜面58Aは、被位置決め部57Aと案内片55とが一体で繋がるように形成される。斜面58Bは、被位置決め部57Bと掬い片56の中央片56qとが一体で繋がるように形成される。
この二つの斜面58A,58Bは、ブロック21の斜面38A,38Bにそれぞれ沿うに形成される。このため、案内片55と掬い片56(中央片56q)のそれぞれの厚みを大きくすることができる。したがって、案内片55と掬い片56(中央片56q)の強度を高めることができる。
【0051】
続いて、エンドプレート41をブロック21に取り付ける工程について説明する。
図9は、エンドプレート41をブロック21に取り付ける工程を示す図である。図9では、ボール60の図示を省略する。
以下では、ブロック21の+X方向の端面22に、エンドプレート41が予め取り付けられた状態から説明を始める。
【0052】
最初に、図9(a)に示すように、エンドプレート41が下方になるようにして、ブロック21を作業台等に載置する。
次に、ブロック21の−X方向の端面22Aに開口する転動体転走面26と貫通孔27から、無限循環路Lに向けて複数のボール60を挿入する。ブロック21の端面22Aに露出する転動体方向転換路L3の方向転換路内周面31に対しても複数のボール60を挿入(配置)する。そして、無限循環路Lの全域に亘って複数のボール60を配置する。
【0053】
転動体転走面26は、180度を超える角度の円弧形状に形成されるので、複数のボール60は転動体転走面26から窪部25側へ脱落しない。
ブロック21の方向転換路内周面31は、端面22Aから+X方向に彫り込まれるように形成されるので、エンドプレート41を取り付ける前であっても、ボール60は方向転換路内周面31から脱落しない。
貫通孔27の外周側には、二つの円弧を繋げたような形状に形成された摺接面35s(案内片収容部35)が設けられるので、一方の貫通孔27に挿入しようとしたボール60が、隣接する他方の貫通孔27に挿入されることもない。一方の貫通孔27に挿入しようとしたボール60は、摺接面35sに沿って落下するので、隣接する他方の貫通孔27に誤挿入されることがない。
【0054】
最後に、エンドプレート41Aをブロック21の端面22Aに取り付ける。
エンドプレート41の取り付けにおいては、先ず、エンドプレート41の案内片55をブロック21の案内片収容部35に向け、掬い片56を掬い片収容部36に向ける。
次に、エンドプレート41Aをブロック21に向けて+X方向に移動させると、掬い片56が掬い片収容部36に収容され始める前に、案内片55が案内片収容部35に収容され始める。案内片55は、掬い片56よりも+X方向に向けて高く突き出るように形成されているからである。
【0055】
さらにエンドプレート41Aをブロック21に向けて+X方向に移動させると、図9(b)に示すように、案内片55の外側面55sが案内片収容部35の摺接面35sに摺接する。
このため、エンドプレート41Aをブロック21に取り付けるときに、案内片55と案内片収容部35は、掬い片56を掬い片収容部36に収容するための案内機構として作用する。
特に、掬い片56の外方片56pは、厚みが薄いため、組立時に破損しやすい。しかし、スライダ20では、エンドプレート41とブロック21に、案内片55と案内片収容部35からなる案内機構を設けたので、掬い片56の外方片56pに損傷を与えることなく、エンドプレート41をブロック21の端面22に取り付けることができる。
【0056】
次に、エンドプレート41Aの裏面44をブロック21の端面22に当接させる。
これにより、ブロック21の一対の位置決め部37A,37Bに対して、エンドプレート41Aの一対の被位置決め部57A,57Bが嵌合する。位置決め部37A,37Bに対して被位置決め部57A,57Bが嵌合するので、エンドプレート41Aは、ブロック21に対して位置決めされる。また、これにより、エンドプレート41Aは、ブロック21に対するY方向への移動及びX方向回りの回転が抑止される。
このように、ブロック21及びエンドプレート41を、隣り合う方向転換路内周面31の間に設けた位置決め部37A,37Bと、隣り合う方向転換路外周面51の間に設けた被位置決め部57A,57Bとの嵌め合いによって位置決めしたので、方向転換路内周面31と方向転換路外周面51が正確に向き合って重なり、滑らかな転動体方向転換路L3が形成される。また、転動体方向転換路L3が負荷転動体通路L1と無負荷転動体通路L2に対して正確に連結するので、段差のない無限循環路Lが形成される。
【0057】
最後に、エンドプレート41Aのボルト挿通穴52にボルト(不図示)を挿通してブロック21のねじ穴32に螺合する。
このようにして、ブロック21にエンドプレート41Aが取り付けられる。
【0058】
エンドプレート41Aをブロック21に取り付けると、掬い片56の外方片56pの外側面56sが掬い片収容部36の第一当接面36sに当接する。同時に、掬い片56の外方片56pの先端面56tが掬い片収容部36の第二当接面36tに当接する。
掬い片56の外方片56pは、複数のボール60が無限循環路Lを循環する際に、ボール60からY方向及びZ方向の外側に向かう力を受ける。
掬い片56の外方片56pは、厚みが薄いため、ボール60から力を受けると損傷(変形)するおそれがある。外方片56pが損傷すると、ボール60が無限循環路Lから脱落する。
しかし、スライダ20では、掬い片56の外方片56pがブロック21の掬い片収容部36に収容される。そして、外側面56sが第一当接面36sに、先端面56tが第二当接面36tに、それぞれ当接する。このため、掬い片56の外方片56pがボール60から力を受けたとしても、外方片56pは、掬い片収容部36(第一当接面36s、第二当接面36t)に支持されるので、外方片56pが損傷(変形)することはない。したがって、ボール60が無限循環路Lから脱落することもない。
【0059】
掬い片56の中央片56qは、掬い片収容部36に収容されないももの、ブロック21に斜面38Bを設けたので、中央片56qをブロック21に向かって突出する側と反対側に向かって徐々に厚くなるように形成することができる。このため、掬い片56の中央片56qがボール60から力を受けたとしても、中央片56qは、損傷(変形)することはない。したがって、ボール60が無限循環路Lから脱落することもない。
【0060】
本実施形態に係るリニアガイド1は、エンドプレート41Aをブロック21に取り付けるときに、案内片55と案内片収容部35は、掬い片56を掬い片収容部36に収容するための案内機構として作用する。掬い片56の外方片56pは組立時に破損しやすいが、案内片55と案内片収容部35からなる案内機構を設けたので、掬い片56の外方片56pに損傷を与えることなく、エンドプレート41をブロック21の端面22に取り付けることができる。
また、ブロック21の一対の位置決め部37A,37Bに対して、エンドプレート41Aの一対の被位置決め部57A,57Bが嵌合するので、エンドプレート41は、ブロック21に対して位置決めされる。これにより、方向転換路内周面31と方向転換路外周面51が正確に向き合って重なって、滑らかな転動体方向転換路L3が形成される。また、転動体方向転換路L3が負荷転動体通路L1と無負荷転動体通路L2に対して正確に連結して、段差のない無限循環路Lが形成される。したがって、スライダ20の組み立て性を向上でき、また、衝突荷重等を受けた際のブロック21とエンドプレート41との位置ずれを防止できる。
【0061】
上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0062】
転動体は、ローラに限らずボールであってもよい。リテーナを有しない場合であってもよい。
【0063】
位置決め部37A,37Bと被位置決め部57A,57Bは、いずれか一方が平行な二面であればよい。例えば、被位置決め部57Bに代えて、位置決め部37Bに当接する突起を設けてもよい。この場合であっても、ブロック21に対するエンドプレート41のY方向の移動とX方向回りの回転を抑止(位置決め)できる。
【0064】
スライダ20(ブロック21、エンドプレート41)は、軌道レール10に対して鞍状に跨るものであってもよい。
無限循環路Lは、二条に限らず、四条などであってもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 リニアガイド(運動装置) 10 軌道レール(軌道体) 16 転動体転走面 20 スライダ(移動体) 21 ブロック(移動体本体) 22 端面 31 方向転換路内周面(内周部) 35 案内片収容部(循環片収容部) 35s 摺接面 36 掬い片収容部(循環片収容部) 36s 第一当接面 36t 第二当接面 37A,37B 位置決め部(凹部、位置決め手段) 41 エンドプレート(蓋体) 44 裏面(対向面) 51 方向転換路外周面(外周部) 55 案内片 55s 外側面(案内面) 56 掬い片(循環片) 56v スリット(掬い部) 57A,57B 被位置決め部(凸部、位置決め手段) 60 ボール(転動体) L 無限循環路 L1 負荷転動体通路 L2 無負荷転動体通路 L3 転動体方向転換路
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図9