(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】一次側コイルと一次側共振器とを有する無線電源装置と、二次側共振器と二次側コイルとを有するワイヤレス受信器とを含む共振無線電源システムの代表図である。
【
図2a】一次側コイルを有する電磁誘導調理供給の代表図である。
【
図2b】電磁誘導調理電源装置と電磁誘導調理器具とを含む電磁誘導調理システムの斜視図である。
【
図2c】電磁誘導調理器具の温度を監視し、電磁誘導調理電源装置に対して情報を通信するように構成された回路を有する電磁誘導調理器具の分解組立図である。
【
図3】無線電源システムの第1の実施形態による、五徳上又は五徳内に配置された電磁誘導調理電源装置及び共振器の代表図である。
【
図4】共振器を有し、且つ電磁誘導調理器具の下に配置される五徳を含む、無線電源システムの第1の実施形態の代表図である。
【
図5】共振器を有する電磁誘導調理器具を含む無線電源システムの第2の実施形態の代表図である。
【
図6a】無線電源システムの第1の実施形態の電磁誘導調理器具の代表図である。
【
図6b】無線電源システムの第2の実施形態の電磁誘導調理器具の代表図である。
【
図6c】無線電源システムの第2の実施形態の別の電磁誘導調理器具の代表図である。
【
図7a】無線電源システムの第1の実施形態の電磁誘導調理器具の断面図である。
【
図7b】無線電源システムの第1の実施形態の電磁誘導調理器具の断面図である。
【
図7c】無線電源システムの第2の実施形態の別の電磁誘導調理器具の断面図である。
【
図8】温度フィードバック回路を有する無線電源システムの第3の実施形態の代表図である。
【
図9】無線電源システムの第3の実施形態の温度フィードバック回路のフィードバックパルスを示す。
【
図10】無線電源システムの第3の実施形態の電磁誘導調理器具の代表図である。
【
図11】無線電源システムの第4の実施形態による、電磁誘導電源装置、移動可能な共振器、及び移動可能な装置の代表図である。
【
図12】電力表示器を有する無線電源システムの第4の実施形態の代表図である。
【
図13】五徳が温度フィードバック回路を含む、本発明の1つの実施形態の斜視図である。
【
図14】五徳が温度フィードバック回路を含む、本発明の1つの実施形態の斜視図である。
【
図15】ポット、鍋、皿、又は他のアイテムなどの容器の内部に五徳を配置することができる、本発明の1つの実施形態の斜視図である。
【
図16】容器内部の五徳を示す、本発明の1つの実施形態の斜視図である。
【
図17】電磁誘導電源装置をテーブルの下に配置することができる、本発明の1つの実施形態の斜視図である。
【
図18】電磁誘導電源装置をテーブル上に配置することができる、本発明の1つの実施形態の斜視図である。
【
図19】電磁誘導受電装置によって受信されたエネルギーを、照明に電力を供給するために用いる、本発明の1つの実施形態による電磁誘導受電装置の斜視図である。
【
図20】ナプキン又はタオルを暖めるために加熱素子を用いた、本発明の1つの実施形態による電磁誘導受電装置の斜視図である。
【
図21】本発明の1つの実施形態による無線電源装置の斜視図であり、電磁誘導電力受信器は、無線で受信されたエネルギーを用いて照明に電力を供給することができる。
【
図22】電磁誘導調理器具の内部の埋込み型熱電対を示す、本発明の1つの実施形態による電磁誘導調理器具の断面図である。
【
図23】電磁誘導調理器具の内部に組み込まれた測温抵抗体(RTD)温度感知素子を示す、本発明の1つの実施形態による電磁誘導調理器具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
無線電源システムは、電磁場によって加熱される誘導調理器具に電磁場を用いて電力を伝える誘導調理電源と、誘導調理電源が適切に無線電力を誘導調理器具に供給できる範囲を拡張できる共振器と、を有してもよい。
【0016】
本発明の第1の実施形態による無線電源システムは、
図3に示される。無線電源システムは、電磁場を用いて、電力を送信する電磁誘導調理電源装置10と、電磁場の存在に応じて加熱する電磁誘導調理器具30と、電磁誘導調理電源装置10から電磁誘導調理器具30に電力を伝送する共振器22を有するパッド又は五徳20とを含む。この実施形態において、電磁誘導調理電源装置10は、例えば、
図17のシステム1700に示されるようにテーブルの下を含む様々な位置に配置されてもよい。代替的には、電磁誘導調理電源装置10は、
図18のシステム1800に示されるようにテーブルの上に配置してもよい。他の実施形態において、電磁誘導調理電源装置10は、キッチンカウンタートップ、又は他の位置の近くに配置されてもよい。
【0017】
電磁誘導調理電源装置10は、電磁場を発生するように構成された一次側コイル16と、電磁誘導調理器具30への電磁誘導送電を制御するコントローラ14とを含む。
図3の示した実施形態の電磁誘導調理電源装置10は、X軸、Y軸、及びZ軸方向にわたる範囲のような、特定の範囲又は特定の距離にわたって電力を供給するように設計されてもよい。電磁誘導調理電力10は、電磁場を介して電力送信が可能な任意のタイプの電磁誘導無線電源装置であってもよい。例えば、1つの実施形態において、電磁誘導調理電源装置10は、電力伝送効率などの多くの特性に応じて、動作周波数を変更してもよい。本明細書に用いられるようなコイルという用語は、例えば、導電性材料の1つ以上の巻き部分を含む、電磁場を発生することができる任意の構造を含む。
【0018】
電磁誘導調理電源装置10は、また、一次側コンデンサ15と、一次側共振回路17と、インバータ13と、電源装置12と、電源入力11とを含んでもよい。電源装置12、インバータ13、及びコントローラ14は、電磁場を発生して電磁誘導調理器具30に電力を伝送するために、一次側16及び一次側共振回路17に対して電源を供給するように構成された回路を含んでもよい。
【0019】
電源装置12は、電源入力11から電力を受信し、ここで、電源入力11は、AC電源、DC電源、又は任意の別の適切なエネルギー源であってもよい。電源装置12は、電源入力11からの電力をインバータ13によって利用可能なエネルギーに変換してもよい。例えば、電源装置11は、インバータ13に対して、レール電圧(rail voltage)でDC電源を提供してもよい。いくつかの実施形態において、コントローラ14は、電磁誘導調理電源装置10の電力出力を制御するために、電源装置11からインバータ13に対して出力されるレール電圧を制御してもよい。インバータ13は、電磁場を発生するために、一次側コイル16及び一次側コンデンサ15に対してAC電源を提供するために電源装置12からのエネルギーを用いる。AC電源は、周波数、振幅、位相、デューティサイクル、又はその任意の組み合わせを有していてもよく、コントローラ14は、インバータ13の内部のスイッチのタイミングを変更することにより、調節してもよい。従って、レール電圧、デューティサイクル、振幅、周波数、位相、又はその組み合わせを制御する機能により、電磁誘導調理電源装置10は、電磁誘導調理器具30に対して伝送される電力量を制御してもよい。
【0020】
一次側コンデンサ15及び一次側コイル16は、一次側コンデンサ15及び一次側コイル16の共振周波数で付与されたAC電力によって、共振して作用するように選択されてもよい。一次側共振回路17は、共振時に動作するように選択された一次側共振コイル18と一次側共振コンデンサ19とを含む。一次側共振コイル18及び一次側コイル16は、リッツ線又はPCB配線などの導電性材料から形成されてもよい。
【0021】
上記のように、電磁誘導調理電源装置10は、電磁誘導調理器具30に対して電力を無線で伝送してもよい。動作中、一次側コイル16及び一次側コンデンサ15は、インバータ13から電力を受信し、一次側コイル16と一次側共振回路17の一次側共振コイル18との間の電磁誘導結合を介して一次側共振回路17に対してその電力を伝送することができる。一次側共振回路17は、その後、電磁誘導調理器具30に対して電力を伝送することが可能な電磁場を発生してもよい。一次側共振回路17は、高効率結合のために一次側コンデンサ15及び一次側コイル16の共振周波数と同様の共振周波数を有してもよい。
【0022】
現在の実施形態において、一次側共振コイル18は、電磁誘導調理器具30に対して電力を誘導的に伝送するための電磁場を発生する。他の実施形態において、一次側共振回路17は、一次側コイル16が電磁場を介して電磁誘導調理器具30に対して電力を伝送するように、電磁誘導調理電源装置10内に含まれなくともよい。
【0023】
開示の目的のために、本発明は、調理器具30に電力を無線で送信するための特定の電磁誘導調理電源装置10に関して記載される。しかしながら、本発明は、他の無線電源回路の使用のために充分に適しており、被駆動一次側に電力を印加することができる実質的に任意の無線電源回路も代替的に含んでもよい。例えば、本発明は、Baarmanによって「デューティサイクル制御をもつ電磁誘導電源装置(Inductive Power Supply with Duty Cycle Control)」と題されて2008年1月7日に出願された米国特許出願公開第61/019411号明細書に開示された電磁誘導電源装置、「適応性のある電磁誘導電源装置(Adaptive Inductive Power Supply)」と題されて2007年5月1日にBaarmanに対して発行された米国特許第7212414号明細書の電磁誘導電源装置、「通信による適応性のある電磁誘導電源装置(Adaptive Inductive Power Supply with Communication)」と題されて2009年4月21日にBaarmanに対して発行された米国特許第7522878号明細書の通信による電磁誘導電源装置、又は「電磁誘導電力伝送のためのコイル構成(Coil Configurations for Inductive Power Transfer)」と題されてBaarmanにより2011年6月9日に出願された米国特許出願公開第13156390号明細書の電磁誘導電源装置を含む無線電源システムに組み入れられてもよい。それら全文献は参照により全体が本明細書に援用される。
【0024】
図3、
図4、
図6a、及び
図7a〜
図7bに示される実施形態を参照すると、電磁誘導調理器具30は、電磁場の存在下で加熱するように構成された金属板32を有する鍋若しくはエンクロージャー、又は金属スタンピングであってもよい。特に、渦電流は、電磁場の存在に応じて金属板32内に生じてもよい。金属板32内部のこれらの渦電流は、食物などの料理品目のための熱を生成する。
図7aに示すように、金属板32は、電磁誘導調理器具30の底部の近くにプレートを備えてもよく、或いは、他の実施形態において、金属板32は、電磁誘導調理器具30の底部、側壁、又はその双方の近くに材料を備えてもよい(
図7bに示した構成)。
【0025】
電磁誘導調理器具30は、また、調理材料35と、装飾外装材33と、断熱材34とを含んでもよい。調理材料35及び装飾外装材33は、ガラス、金属、セラミック、その組み合わせ、又は電磁誘導調理器具30内部の品目を加熱するのに適切な任意のタイプの材料であってもよい。断熱材34は、金属板32又は調理材料35から装飾外装材33に熱が伝送するのを防止することができる。このように、装飾外装材33の温度は、電磁誘導調理器具30内部の温度より低くてもよい。開示の目的のために、電磁誘導調理器具30は、鍋又はエンクロージャーに関して記載されるが、電磁誘導調理器具30は、例えば、ブレンダー、トースター、電気器具、アイロン、コーヒーマグ、シート加温器、携帯電話、ポータブルコンピュータ、照明素子(例えば
図19及び
図21に示す照明素子1900など)、又は他のリモート装置を含む、電磁誘導電力を受信するように構成された任意のタイプの装置であってもよい。本明細書に記載された無線電源システムは、また、調理用途又はキッチンには限定されず、本明細書に記載された実施形態は、また、電磁誘導電源装置からリモート装置に電力を無線で伝送することに適合する。
図20に示す実施形態において、例えば、電力を無線で受信することができるリモート装置2000は、タオル又はナプキンの加温器の形式である。リモート装置2000は、五徳20又は電磁誘導調理電源装置10により誘導的に結合されることができる無線受信器2012を含み、無線受信器2012は、無線電源装置であってもよい。図示した実施形態における無線受信器2012は、タオルを暖める加熱素子に電力を供給するために無線で受信されたエネルギーを利用してもよいし、又は、無線受信器2012は、それ自体が五徳20から電力を誘導的に受信することができる加熱素子又は無線電源装置であってもよい。他の実施形態において、無線受信器2012は、リモート装置回路、例えば携帯電話又は別のリモート装置内の回路に、電力を直接供給するために用いられる電気エネルギーを提供してもよい。
【0026】
ガラスから形成される調理用材35及び装飾外装材33を有する電磁誘導調理器具30の実施形態において、ガラスは、金属板32及び断熱材34の周囲で成型されてもよい。同様に、セラミックから形成された調理用材35及び装飾外装材33を有する実施形態は、金属板32及び断熱材34が露出されないままであるようにそれらの周囲を成形されてもよい。代替的には、加熱素子は、片側上が露出されてもよい。
【0027】
図3及び
図4に示す無線電源システムの実施形態を再び参照すると、電磁誘導調理電源装置10の範囲を拡大するために、五徳20を様々な位置内に配置してもよい。例えば、
図3に示した実施形態に示されるように、五徳20は、電磁誘導調理器具30と電磁誘導調理電源装置10との間に配置されてもよい。代替的には、例えば鍋の調理領域の内部に五徳20を配置することによって、五徳20は、電磁誘導調理器具30内に移動可能に配置してもよい。
【0028】
図3及び
図4に示す実施形態において、五徳20は、電磁誘導調理電源装置10の一次側共振回路17及び電磁誘導調理器具30の金属板32に対して誘導的に結合されるように構成された共振器22を含む。共振器22は、電磁誘導調理電源装置10及び電磁誘導調理器具30のみを有する構成よりも遠い距離で、金属板32が充分な電力を効率的に受信することを可能にすることができる。例えば、共振器22を伴わなければ、カウンタートップ50の厚さは、電磁誘導調理器具30と電磁誘導調理供給10との間の効率的な無線電力伝送を妨害するかもしれない。カウンタートップ50上に五徳20を配置するなどにより電磁誘導調理器具30と電磁誘導調理電源装置10との間に五徳20を配置すると、少なくとも4kWまでの改善された電力伝送を含む、カウンタートップ50を通じた電磁誘導調理器具30に対する電力伝送を改善することができる。言いかえれば、五徳20は、範囲アダプタとして機能し、さらに接近した結合を実現するために、その厚さを減少させるために、又は、電磁誘導調理電源装置10と電磁誘導調理器具30との間の距離を減少させるために、電磁誘導調理電源装置10の近くのカウンタートップ50を切削加工することなく、効率的なエネルギー伝達を可能にすることができる。このように、御影石、木材、プラスチック、ガラス、タイル、セメント、又は同じ厚さのカウンタートップをもつ別の面物質から形成されたカウンタートップ50に、本明細書に記載されるような無線電源システムが取り付けられてもよい。例えば25.4ミリメートル(1インチ)以上の厚さのカウンタートップなどの標準的な厚さのカウンタートップも、また、無線電源システムに後付けされてもよい。開示の目的のために、無線電源システムは、カウンタートップ50に関して記載される。しかしながら、システムは、テーブル、机、家具、作業面、及び電磁誘導調理器具30をサポートすることができる他の面などのカウンタートップ以外の面の使用に充分に適している。さらに、いくつかの実施形態において、五徳20は、五徳20とともに機能するようには特に設計されなくてもよい電磁誘導調理器具に対して電力を供給するために用いられてもよい。従って、ユーザは、電磁誘導調理電源装置10とともに機能する新しい電磁誘導調理器具を購入する必要がなくなる。
【0029】
五徳20の共振器22は、五徳20上又は五徳内に配置され、共振器22が共振周波数を有するように、上記の一次側コイル16及び一次側コンデンサ15と同様に構成された共振コイル26及び共振器コンデンサ24を含んでもよい。共振コイル26のサイズ及び形状は、用途に応じて変更してもよい。図示した実施形態において、共振コイル26は、電磁誘導調理器具30の金属板32の径にほぼ等しい径を有する。代替的には、共振コイル26の径は、金属板32の径よりも、大きくてもよいし、又は小さくてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、共振器22の共振周波数は、1kHzと10MHzとの間、図示した実施形態においては約100kHzなど、一次側共振回路17の共振周波数に実質的に同じであってもよい。他の実施形態において、共振器22は、
図6bに示した実施形態の別の共振器122と置き換えられてもよい。別の共振器122は、共振器コンデンサを伴わずに共振回路を形成してもよい。例えば、共振コイル126は、共振コイル126の内部のインダクタンス及びキャパシタンスによって自由に共振するように構成されてもよい。
【0031】
五徳20は、接着材又は締結構造を用いて、カウンタートップ50に取り付けられてもよい。代替的には、五徳20は、五徳20がカウンタートップ50上に移動可能に配置され得るように、移動可能であってもよい。五徳20は、また、電磁誘導調理器具30からカウンタートップ50への熱伝達を防止又は減少させる材料から形成された断熱材28を含んでもよい。断熱材28は、五徳20とカウンタートップ50とに間、又は電磁誘導調理器具30と五徳20の他の構成要素との間に配置されてもよく、断熱材28は、いくつかの実施形態において、断熱層として作用してもよい。1つの実施形態において、断熱材28は、シリコン材料から形成され、電磁誘導調理器具30を支持するために五徳20の面上に配置されてもよい。
【0032】
1つの実施形態において、五徳20は、
図8及び
図13〜
図16に示す実施形態に示される温度フィードバック回路70、470、570、670などの温度フィードバック回路をさらに含んでもよい。
図13〜
図16に示す様々な実施形態を参照すると、特に、五徳20と同様の五徳420、520、620は、共振器422、522、622と、関連する電子回路及び断熱材428、528、628とを含んでもよい。他の実施形態において、五徳420、520、620は、共振器422、522、622の代わりに、無線電力を受信するための二次側を含む無線受信器であってもよい。これらの他の実施形態における二次側は、従来の調理器具又は食物品目などの対象物を直接加熱することができる加熱素子に対して電力を提供してもよい。
【0033】
図13〜
図16に示す実施形態に示されるように、温度センサーは、五徳420、520、620の容器内に、又は五徳の面若しくはその近くに配置されることができ、システムが電磁誘導調理器具30若しくはターゲット装置の温度を判定することを可能にする。五徳420、520、620は、この温度を電磁誘導電源装置10に通信してもよい。
【0034】
代替的に、
図13に示した実施形態に示されるように、五徳420は、LCDスクリーンなどのディスプレイ480を含んでもよく、ディスプレイ480は現在温度を表示することができる。五徳420は、ユーザがボタン及び画面インタフェースを用いて目標温度を調節することを可能にすることができるユーザインタフェース482をさらに含んでもよく、ユーザインタフェース482は、温度フィードバック回路470とディスプレイ480を共有してもよい。この実施形態において、五徳420は、五徳420が温度を調節することを可能にして、五徳420の中へ結合されたエネルギー量を制御するために、電磁誘導電源装置10に対して通信することができる。
【0035】
さらに又は代替的に、五徳420は、それに接近して配置された加熱素子465をもつ加熱面466を含んでもよい。加熱素子465は、加熱素子465の材料内の渦電流を発生することによる電磁誘導調理電源装置10の別の磁場によって直接加熱されてもよい。1つの実施形態において、五徳420は、共振器422を含まなくてもよく、電磁誘導調理電源装置10から電力を直接受信してもよい。別の実施形態において、共振器422によって受信されたエネルギーが加熱素子465に電力を供給するために用いられる場合、加熱素子465は、間接加熱を通じて通電されてもよい。いくつかの実施形態において、間接加熱と直接加熱の両方が、加熱素子465を加熱するために用いられてもよい。例えば、電磁誘導調理電源装置10によって発生された渦電流及び共振器422から受信されたエネルギーは、加熱素子465を加熱するために互いに協働して用いられてもよい。
【0036】
図15〜
図16に示す実施形態において、五徳620は、電磁誘導調理器具30内に配置されてもよい。この実施形態において、五徳620は、
図16に示す調理器具30のような料理用容器内に五徳620が配置される場合、屈曲する五徳620の周辺部のまわりに、シリコンボーダー629、又は他の可撓性材料を含んでもよい。シリコンボーダー629は、調理器具又は料理用容器の底部の輪郭にフィットしてもよく、五徳620が周囲でスライドするのを実質的に防止する。五徳620は、また、五徳420内の加熱材料465と同様の加熱材料665を含んでもよく、その結果、五徳620は、調理器具30内部の食物を直接的又は間接的に加熱することができる。
図16に示した実施形態の調理器具30は、電磁誘導調理機能を伴わない従来の料理用容器であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0037】
無線電源システムの第1の実施形態のオペレーションの間に、ユーザは、五徳20上に電磁誘導調理器具30を配置し、加熱し始めるために、所望の電力レベルに電磁誘導調理電源装置10を作動させてもよい。一次側共振コイル18は、その後、電磁場を発生し始めることができ、一次側共振コイル18は、電磁場を生成するために共振器22を励磁する。共振器22の電磁場に応じて、渦電流は、食物品目を調理することができる熱を発生して、電磁誘導調理器具32の金属板32内に生じる。
【0038】
ある実施形態において、ユーザが食べ物の調理を終えると、ユーザは、共振器22なしで誘導調理器具30に密に結合された(closely couples to)別の誘導調理電源10に誘導調理器具30を配置して食べ物を暖かく保ってもよい。或いは、食物の最初の調理は、電磁誘導調理電源装置と電磁誘導調理器具30との間の密な結合(close coupling)を用いて、共振器22を伴わずに成し遂げられてもよく、例えば、電磁誘導調理器具30は、電源装置の一次側に空間的に近接し、そして、ユーザは、その後、上記の実施形態の1つによる共振器22及び電磁誘導調理電源装置10を用いて、食物の温熱を維持するために五徳20上に電磁誘導調理器具30を配置してもよい。
【0039】
図5、
図6b〜
図6c、
図7cに示す実施形態に転じると、無線電源システムの第2の実施形態は、いくつかの例外を除いて、上記の実施形態と同様であってもよい。この第2の実施形態の電磁誘導調理器具130は、上記の電磁誘導調理器具30と同様の特徴を含んでもよいが、電磁誘導調理器具130は、共振器22に結合されてもよい。
【0040】
図5に示した実施形態において、共振器22は、電磁誘導調理器具130の底部に取り付けられた共振器アタッチメント120を介して電磁誘導調理器具130に結合されてもよい。この実施形態において、第1の実施形態に関して上記のように、五徳20又はパッドを用いなくてもよい。共振器アタッチメント120は、電磁誘導調理器具30から分離されるのではなく、上記の五徳20と同一の特徴の多くを含んでもよく、共振器アタッチメント120は、電磁誘導調理器具30上又は電磁誘導調理器具内に配置されてもよい。
【0041】
図6b〜
図6c及び
図7cに示された他の実施形態において、共振器22及び122は、その2つが結合されるように、電磁誘導調理器具130内に配置されてもよい。例えば、共振器22及び122は、
図6b〜
図6cに示されるような金属板132の周辺部のまわりに配置されてもよい。より具体的には、金属板132と共振器22、122との間の電磁誘導結合を改善するために、共振器22、122を金属板132のまわりに巻き付いてもよい。共振器22、122は、断熱材134、又は共振コイル26のまわりのコーティングなどの他の断熱材によって、金属板132の熱から隔離されてもよい。さらに他の実施形態において、共振器22、122は、共振器22、122を熱ダメージから保護する、断熱材134が金属板134と共振器22、122との間に配置されてもよいように、電磁誘導調理器具130の層の中に組み込まれてもよい。
【0042】
第3の実施形態による無線電源システムを、
図8〜
図10に示す。無線電源システムは、いくつかの例外を除いて、第1及び第2の実施形態に関して上述した電磁誘導調理器具30、130と同様に、調理用材235と、装飾外装材233と、断熱材234とを有する電磁誘導調理器具230を含む。電磁誘導調理器具230は、電磁誘導調理器具230の温度を測定し、且つ電磁誘導調理電源装置に対して情報を提供するように構成された温度フィードバック回路70を含む。例えば、温度フィードバック回路70は、電磁誘導調理電源装置に対して温度情報又は電磁誘導調理器具230の温度を示す情報を提供してもよい。
【0043】
代替的に、電磁誘導調理器具330は、電磁誘導調理電源装置の電源管理などの他の機能を実行するように、又は、調理器具の食物を加熱するための熱的特性などの電磁誘導調理器具330の特性に関する付加情報を送信するように構成された回路を含んでもよい。例えば、電磁誘導調理器具330は、「スマート調理器具(Smart Cookware)」と題されて2011年7月6日にBaarmanらに対して出願された米国特許出願公開第13/143517号明細書の調理器具内に記載されものと同様の回路を含んでもよく、その文献は参照によってその全体が本明細書に援用される。
【0044】
温度フィードバック回路70は、電磁誘導調理器具330の温度を感知するための温度センサー76と、フィードバックコントローラ78とを含む。フィードバックコントローラ78に電力を供給するために、温度フィードバック回路70は、また、共振器回路222と、二次側コイル71と、整流ダイオード72と、フィルタコンデンサ73とを含んでもよい。これらの構成要素は、許容量のリプルをもつ直流電源などの、フィードバックコントローラ78に対して適切な電力を供給するように、所望の通り、選択されてもよい。より具体的には、上記の共振器22と同様であってもよい共振器回路222は、電磁誘導調理電源装置から無線電力を受信し、二次側コイル71に対してその電力を伝送するように構成されてもよい。二次側コイル71は、整流ダイオード72に対するAC出力を生成するように構成されてもよく、整流ダイオード72は、図示した実施形態において半波整流出力のために構成されてもよい。フィルタコンデンサ73は、その後、フィードバックコントローラ78に電力を供給するための許容範囲内の直流電源をもたらすために整流ダイオード72の出力を平滑化してもよい。
【0045】
温度フィードバック回路70は、また、接地と、温度フィードバック回路70のフィルタコンデンサ73のDC出力との間のスイッチ75(例えば、トランジスタ)と直列に、インピーダンス素子74(例えば、抵抗素子、インダクティブ素子、容量性素子、又はその組み合わせ)を含んでもよい。フィードバックコントローラ78は、DC電源に対してインピーダンス素子74を選択的に適用するために、スイッチ75の状態を選択的に制御してもよい。インピーダンス素子74のこの選択的な用途は、温度フィードバック回路70の負荷を変調することにより、電磁誘導結合を通じて電磁誘導調理電源装置に対して情報を送信してもよい。変調は、共振器222と電磁誘導調理電源装置との間の電磁誘導結合を通じて反射インピーダンスを変更し、電磁誘導調理電源装置は、情報を復調するために、それを感知してもよい。このように、情報は、振幅変調と周波数変調とを含む、変調又は後方散乱変調を用いて送信されてもよい。開示の目的のために、情報は、温度フィードバック回路70を用いて電磁誘導調理電源装置に送信されてもよいが、他の回路トポロジーは「通信による適応性電磁誘導電源(Adaptive Inductive Power Supply with Communication)」と題されてBaarmanに対して2009年4月21日に発行された米国特許第7522878号明細書に記載されたものなどの情報を通信するために用いられてもよく、その文献は参照によってその全体が本明細書に援用される。スタンドアロンの受信器及び送信器などの他の通信システム(例えばBluetooth(登録商標))も、情報を通信するために用いられてもよい。
【0046】
動作中、温度センサー76は、フィードバックコントローラ78に対して、電磁誘導調理器具330の温度を示す信号を提供し、フィードバックコントローラ78は、電磁誘導調理器具330の温度に対応する周波数を有するパルスを発生する。例えば、
図9に示すように、パルスの周波数は、温度が高いほど高く、温度が低いほど低くてもよい。スイッチ75は、フィードバックコントローラ78から発生されたパルスに従って選択的に作動され、それによって、電磁誘導調理電源装置10に対して電磁誘導調理器具330の温度を示す情報を通信する。この情報により、電磁誘導調理電源装置10は、ユーザ所望の温度に従って、その電力出力レベルを維持又は調節してもよい。代替的に、電磁誘導調理電源装置10は、自動的に所定のタイプの食物に適切な温度サイクルを選択し、温度フィードバック回路70から受信した温度情報に基づいてその出力を制御してもよい。
【0047】
図10に示した実施形態において、電磁誘導調理器具330は、金属板232に電力を伝送するように構成された共振器22と、温度フィードバック回路70に電力を提供するように構成された共振器222とを含む。他の実施形態において、電磁誘導調理器具330は、温度フィードバック回路70の共振器222が、金属板232と温度フィードバック回路70との双方に電力を伝送するように構成され得るように、共振器22を含まなくてもよい。
【0048】
温度フィードバック回路70の一部分は、金属板232から熱的に隔離される電磁誘導調理器具330の層の中に組み込まれてもよい。例えば、断熱材234は、熱ダメージから温度フィードバック回路70の一部分を保護するために、金属板232と温度フィードバック回路70の一部分との間に配置されてもよい。温度センサー76は、電磁誘導調理器具230の正確な温度測定値を得るために、金属板232から熱的に隔離されなくてもよい。温度センサー76、及び温度センサー76とフィードバックコントローラ78との間の電気導体の一部は、断熱材234を通り抜けて突出してもよい。従って、電磁誘導調理器具230の加熱温度を測定するために、温度センサー76は、金属板232又は調理用材235に対して熱的に結合されてもよい。断熱材234、温度フィードバック回路70、及び共振器22は、上記の共振器及び断熱材と同様に、電磁誘導調理器具230内に配置されてもよい。
【0049】
図22に例えば示される他の実施形態において、熱電対又は温度センサー776は、本明細書に記載された金属板32、132、232と同様であってもよい金属板732又は加熱素子を製造する金属層の中へ埋め込むことができる。この実施形態において、PZT材料778、又は圧電セラミック材料は、金属板732の層780、782、784の内部に成型される。図示した実施形態において、PZT材料778の厚さは、約0.3ミリメートル(0.012インチ)であり、断熱材779の厚さは、約0.8ミリメートル(0.032インチ)である。これらの構成要素の厚さ及びサイズを、所望の通りに変更してもよい。この実施形態における断熱材779は、ガラス繊維断熱材であってもよく、金属板732からPZT材料778のリードを断熱することができ、センサーのために、及び処理のために、約500°Cまでの温度安定性を維持してもよい。
【0050】
この実施形態における温度センサー776は、ベース層780内に埋め込まれ、ベース層780はアルミニウムの1つ以上の層から形成されてもよい。ベース層780は、外側層782、784に接合されてもよく、外側層782、784は、様々な材料から形成されてもよい。図示した実施形態において、外側層782は、304ステンレス鋼であり、外側層784は、430磁性ステンレス鋼である。
【0051】
金属板732の積層及び接合は、様々な製造技術を用いて成し遂げられてもよい。例えば、1つ以上の温度センサー776が、ベース層780を形成するアルミニウムの2層内に配置されてもよい。この積み重ねは、アルミニウムの再結晶温度まで予熱されてもよく、再結晶温度は、グレードによってわずかに異なり得る。その後、層は、圧によって結合されることができ、結果として金属の拡散接合層になる。
【0052】
1セットのワイヤは、電磁誘導調理装置の内部の電子機器又は回路に対して、PZT材料778の両方の終端を接続してもよい。代替的に、PZT材料778に対する単一のワイヤ接続が用いられ、PZT材料778の1つの終端部が金属板732の本体に接続されて接地電極を作る。電磁誘導調理装置内部の電子機器は、PZT材料778の正の終端と金属板732の本体との間のキャパシタンスを測定してもよい。
【0053】
図23に例えば示す別の他の実施形態において、温度センサー886は、
図22に関して記載された実施形態と同様に、但しいくつかの例外を除いて、金属板832内に埋め込まれてもよい。抵抗温度検出器(測温抵抗体)に基づくサーミスタなどのセンサー886が、PZTに基づく温度センサー776の代わりに用いられてもよい。温度センサー886は、断熱材879により断熱され、
図22の実施形態に関して記載された断熱材779及び層780、782、784と同様の層880、882、884内に埋め込まれてもよい。この実施形態において、温度センサー876の測温抵抗体材料878は、セラミック基板890及びガラスコート白金元素892がある薄膜プラチナ測温抵抗体であってもよい。本発明がプラチナ測温抵抗体センサーに限定されず、任意の測温抵抗体に基づくセンサー又は任意の温度センサーが用いられてもよいことは理解されるべきである。
【0054】
図23の図示した実施形態において、測温抵抗体材料878は、セラミック基板890及びガラスコート白金元素892中のその最も広いポイントで厚さ約1.32ミリメートル(0.052インチ)である。断熱材879から温度センサー876の先端までの温度センサー876の長さは、約3.35ミリメートル(0.132インチ)である。温度センサー776の構成要素の寸法及びサイズ並びに特徴を、所望の通りに変更してもよい。
【0055】
この実施形態における温度センサー876は、ベース層880内に埋め込まれ、ベース層880はアルミニウムの1つ以上の層から形成されてもよい。ベース層880は、外側層882及び外側層884のそれぞれに接合されてもよく、図示した実施形態において、外側層882及び外側層884は、304ステンレス鋼及び430磁性ステンレス鋼である。本発明は、これらの材料選択に限定されなく、正確には、リストアップされた材料選択は例であって、電磁誘導調理器具内の金属板832に適する任意のタイプの材料が用いられてもよいことは理解されるべきである。
【0056】
図11〜
図12は、無線電源システムの第4の実施形態を示す。無線電源装置310及びパッド320は、いくつかの例外を除いて、上記の電磁誘導調理電源装置10及び五徳20とそれぞれ同様である。上記のように、電磁誘導調理電源装置10は、キッチン又は電磁誘導調理器具内の加熱金属に限定されない。電磁誘導調理電源装置10、310は、電磁誘導調理器具、電気器具、携帯型装置、携帯電話、又は他の装置を含む装置60に電力を供給するように構成されてもよい。図示した実施形態におけるパッド320は、また、無線電源装置310から携帯型装置60までの様々な距離の電力伝送を改善する、上記の五徳20と同様の範囲アダプタとして機能してもよい。
【0057】
装置60は、二次側61と、二次共振コンデンサ62と、整流器63と、DC/DCコンバータ64と、負荷65とを含んでもよい。二次側61及び二次共振コンデンサ62は、二次タンク回路66を形成し、上記の一次側コイル16及び一次側コンデンサ15の構造と同様の構造を有してもよい。
【0058】
整流器63は、二次タンク回路66から受信された信号をDC/DCコンバータ64のための整流出力に変換するための回路を含んでもよい。例えば、整流器63は、二次タンク回路66から受信された交流信号を全波整流出力に変換してもよい。他の実施形態において、整流器63は、また、DC/DCコンバータ64への実質的なDC出力に整流出力を平滑化するための回路を含んでもよい。現在の実施形態において、DC/DCコンバータ64は、整流入力を受信し、且つ負荷65に対して電力を提供するための回路を含んでもよい。DC/DCコンバータ64は、負荷65が適正量のエネルギーを受信するように、負荷65に対する電力を検出して調整してもよい。負荷65は、デバイス回路、コントローラ、バッテリ、モータ、又はその組み合わせなどの任意のタイプの電気インピーダンスを含んでもよい。他の実施形態において、装置60が負荷65から分離可能なように、負荷65は、装置60に対して外部的に接続されてもよいし、さらなる他の実施形態において、DC/DCコンバータ64は、省略されてもよく、負荷65は、整流器63に対して直接接続されてもよい。
【0059】
現在の実施形態において、コントローラ(図示せず)は、様々な技術を用いて、無線電源装置310と無線で通信してもよい。例えば、コントローラは、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、又はIrDAのプロトコルを介して、無線電源装置310と無線で通信するために送受信回路(図示せず)を用いてもよい。別の例として、上記のように、コントローラは、変調技術を用いて、二次タンク回路66を通じて無線で通信することができてもよい。
【0060】
装置60及び無線電源装置310は、動作パラメータなどの情報を交換してもよい。動作パラメータは、回路測定値、回路特性、又は装置識別情報を含んでもよい。他の実施形態において、装置60及び無線電源装置310は、相互に通信しなくてもよい。これらの実施形態において、無線電源装置310は、装置60の反射インピーダンスを識別することにより装置60の動作パラメータを検出してもよい。さらに別の他の実施形態において、無線電源装置310は、動作パラメータを送受信する装置60に接続された別の装置と通信してもよい。
【0061】
図11に示した実施形態において、パッド320は、上記のような共振器22及び断熱材28と同様の共振器322及び断熱材328を含む。パッド320は、また、本明細書の他の実施形態に記載のように、面に取り付けられてもよいし、又はポ移動可能であってもよい。パッド320は、また、
図12の他の実施形態に示したように、電力が利用可能である旨の視覚的表示をユーザに対して提供する、電磁場の存在に呼応して点灯するLED346を有する通電表示器340を含んでもよい。通電表示器340は、電力二次側342と、電磁場から無線電力を受信してLED346を通電するように構成された電力共振コンデンサ344とを含んでもよい。さらに他の実施形態において、電力二次側342及び電力共振コンデンサ344は、存在しなくてもよく、通電表示器340のLED346は、共振器322などのパッド320の他の回路に接続されてもよい。
【0062】
「垂直(vertical)」、「水平(horizontal)」、「最上部(top)」、「最下部(bottom)」、「上部(upper)」、「下部(lower)」、「内部(inner)」、「内側(inwardly)」、「外部(outer)」及び「外側(outwardly)」などの方向性の用語は、図に示される実施形態の配置に基づいて本発明を説明することを支援するために用いられる。方向性の用語の使用は、本発明を任意の特定の配置に限定するように解釈されるべきでない。
【0063】
上記の説明は、本発明の現在の実施形態の説明である。添付された請求項内に定義されるような本発明の精神及び広範囲の態様から逸脱せずに、様々な修正及び変更を行うことができ、均等論を含む特許法の原理に従って解釈されるべきである。この開示は、説明のために示されており、本発明のすべての実施形態の網羅的な説明として解釈されるべきではないし、又は、示されたこれらの実施形態に関して図示又は記載された特定要素に、特許請求の範囲の範囲を限定するように解釈されるべきではない。例えば、限定ではなく、記載された発明のあらゆる個別の構成要素は、実質的に同様の機能を提供する、又は他の点では適切な動作を提供する別の構成要素と置き換えられてもよい。これは、例えば、当業者に現在知られていそうなものなどの現在既知の別の構成要素や、当業者が開発に際して代替手段として認識するかもしれないものなどの今後開発されるかもしれない別の構成要素を含む。さらに、開示された実施形態は、協調して記載され、且つ有益性の一群を協力的に提供する複数の特徴を含む。本発明は、発行された特許請求の範囲において明示的に示されない限り、これらの特徴の全部を含む実施形態、又は明示された有益性の全部を提供する実施形態のみに限定されない。例えば、冠詞「a(不定冠詞)」「an(不定冠詞)」「the(定冠詞)」又は「said(定冠詞)」を用いて単数の構成要素をクレームするあらゆる言及は、構成要素を単数に限定するように解釈することはできない。