特許第6162721号(P6162721)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6162721再加熱添加剤としての粒状カーボンブラックを含むポリエステル樹脂
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6162721
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】再加熱添加剤としての粒状カーボンブラックを含むポリエステル樹脂
(51)【国際特許分類】
   C08L 67/00 20060101AFI20170703BHJP
   C08K 3/04 20060101ALI20170703BHJP
   C08J 3/20 20060101ALI20170703BHJP
   C08J 5/00 20060101ALI20170703BHJP
   B65D 1/02 20060101ALI20170703BHJP
   B65D 1/00 20060101ALI20170703BHJP
【FI】
   C08L67/00
   C08K3/04
   C08J3/20 BCFD
   C08J5/00
   B65D1/02 100
   B65D1/00 110
【請求項の数】16
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-552314(P2014-552314)
(86)(22)【出願日】2013年1月11日
(65)【公表番号】特表2015-504954(P2015-504954A)
(43)【公表日】2015年2月16日
(86)【国際出願番号】US2013021106
(87)【国際公開番号】WO2013106623
(87)【国際公開日】20130718
【審査請求日】2015年12月25日
(31)【優先権主張番号】13/349,072
(32)【優先日】2012年1月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512264781
【氏名又は名称】ディーエーケー アメリカス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100111903
【弁理士】
【氏名又は名称】永坂 友康
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ユ−ジーン トンプソン
(72)【発明者】
【氏名】ヘレン ジェーン コッド
【審査官】 岡▲崎▼ 忠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−003708(JP,A)
【文献】 特開2009−235418(JP,A)
【文献】 特開2006−233091(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0105214(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L 67/00−67/03
B65D 1/00−1/48
C08J 3/00−3/28
5/00−5/24
C08K 3/00−3/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエステル樹脂及びコポリエステル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と
平均一次粒子径が105〜145nmであるランプブラックカーボンブラック
を含み、前記ランプブラックカーボンブラックが樹脂組成物中に、この樹脂の1重量ppm〜20重量ppmの濃度で存在する樹脂組成物。
【請求項2】
前記ランプブラックカーボンブラックが樹脂組成物中に、この樹脂の2重量ppm〜10重量ppmの濃度で存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記ランプブラックカーボンブラックの平均一次粒子径が106〜130nmである、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記ランプブラックカーボンブラックが樹脂組成物中に、この樹脂の5重量ppm〜8重量ppmの濃度で存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記ランプブラックカーボンブラックが樹脂組成物中に、この樹脂の6.5重量ppm〜7.5重量ppmの濃度で存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
ポリエステル樹脂が存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
コポリエステル樹脂が存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項8】
ポリエステル樹脂及びコポリエステル樹脂が存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
他の樹脂をさらに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項10】
請求項1記載の組成物の製造方法であって、前記樹脂と前記樹脂の1重量ppm〜20重量ppmの量のランプブラックカーボンブラックを混合することを含む方法。
【請求項11】
前記樹脂が粉砕樹脂の形態であり、前記ランプブラックカーボンブラックが粉末の形態であり、この粉末と粉砕樹脂を混合することを含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
ランプブラックカーボンブラックと液体を含む分散液を、樹脂の製造の間の樹脂のプレポリマーと接触させることにより混合を行う、請求項10記載の方法。
【請求項13】
プレフォームの再加熱及びカラー値L*を向上させる方法であって、請求項1記載の組成物をプレフォームに成型することを含む方法。
【請求項14】
請求項1記載の組成物を含むプレフォーム。
【請求項15】
請求項1記載の組成物を含む容器。
【請求項16】
請求項14記載のプレフォームより得られる容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒径が100〜160nmであるカーボンブラック、好ましくはランプブラックカーボンブラック(ピグメントブラック6ともよばれる)を添加することによる、ポリエチレンテレフタレート樹脂から製造されるプレフォーム、瓶及び容器の改良された再加熱温度、透明度及び色に関する。
【背景技術】
【0002】
その強度、耐熱性及び耐薬品性のため、ポリエステル容器、フィルム及び繊維は、世界中で製造されている多くの消費財において不可欠なものとなっている。この点で、容器、フィルム及び繊維に用いられているほとんどの工業用ポリエステルはポリエチレンテレフタレートポリエステル(又はPET)である。
【0003】
ポリエステル樹脂、特にポリエチレンテレフタレート樹脂及びそのコポリエステルは、食品及び飲料容器のような硬質梱包材料の製造にも広く用いられている。延伸ブロー成形法により製造されたポリエステル容器は、顕著な強度及び耐破損性を有しており、また優れた気体遮断性及び官能的性質を有している。従って、そのような軽量プラスチックは、多くの消費財(例えば、炭酸ソフトドリンク、水、フルーツジュース、及びピーナッツバター)の包装においてガラスに代わって用いられている。
【0004】
従来のポリエステル樹脂容器の製造方法において、改質ポリエチレンテレフタレート樹脂が溶融相中で、約0.6dL/gの固有粘度まで重合され、その際、固相中でさらに重合され、容器形成に適したより高い固有粘度を達成する。その後、ポリエチレンテレフタレートはプレフォームに射出成形され、さらに瓶や他の容器に延伸ブロー成形される。
【0005】
延伸ブロー成形法において製造速度を速くするため、赤外オーブン中でプレフォームが加熱される。赤外線を吸収する添加剤の使用はプレフォームの加熱を速め、製造速度を速くする。不幸にも、この添加剤はプレフォームのL*カラーを低下させ、より暗くする。再加熱添加剤もプレフォームをより暗くもしくは曇らせ、これは産業上望ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、優れた透明性及び速い再加熱を維持しつつ、プレフォーム中の高いL*値を維持することができる再加熱添加剤を含むポリエチレンテレフタレート樹脂に対する要求がある。
【0007】
瓶又は容器に延伸ブロー成形されるプレフォームの製造は、製造工程のサイクル時間を向上させるための赤外吸収添加剤の使用の利益を享受する。従来の再加熱添加剤は、粒度が10〜500nmであるカーボンブラック(Pengilly:米国特許第4,408,400号、4,476,272号、4,535,118号)、残留触媒からの金属アンチモン粒子(Tindale:米国特許第5,149,936号及び5,529,744号)を含んでいる。これらは、限定するものではないが、ブラック酸化鉄、リン化鉄、亜クロム酸銅スピネル、及び窒化チタンを含んでいる。この再加熱添加剤は、各々赤外線を吸収して延伸ブロー成形工程におけるプレフォームの加熱速度を向上させる。しかしながら、各添加剤は、プレフォームのL*値をいくらか低下させ、プレフォームを暗くする。これらの添加剤はまた、プレフォームの曇りを増大させ、プレフォームをより暗くする。
【0008】
Pengillyの特許(米国特許第4,408,400号、4,476,272号、4,535,118号)には、好ましい態様は一次粒子径が15〜30nmであるファーネスもしくはチャンネルカーボンブラックのいずれかを用いることであると記載されている。好ましい添加剤濃度は、ポリエステル樹脂100万重量部あたり1.5〜3.5重量部であるとされている。
【0009】
Pengillyの特許には異なるタイプのカーボンブラックは示されていない。多くのタイプのカーボンが存在し、それぞれが特定の範囲の粒度及び特性を有している。多くの一般的なカーボンブラックのタイプは、ファーネス、サーマル、チャンネル、ランプブラック、及びボーンカーボンブラックを含む。
【0010】
Harrisonら(米国特許第7,816,436号)は、再加熱特性を向上させるため、PET及びPPプレフォームに、3〜50ppmの量のサーマルもしくはファーネスカーボンブラックを用いることを記載しており、このカーボンブラックの好ましい粒子径は200〜500nmであるとされている。この特許には他のタイプのカーボンブラック材料については言及されていない。
【0011】
上記カーボンブラックのうち、ファーネスカーボンブラックは最も一般的であり、広く製造されている。ファーネス及びチャンネルカーボンブラックは一次粒子径が5〜100nmである材料である。その方法は、通常、芳香族オイルを原料として用いる。サーマルカーボンブラックはおおよそ250〜340nmという、より大きな粒子径を有している。サーマルカーボンブラックは、二重反応器システムにおいて加熱した耐火性れんがに対して水素をクラッキングにより除去することにより、天然ガスから製造される。ランプブラックカーボンブラックは、一次粒子径が100〜160nmである別種のカーボンブラックである。ランプブラックカーボンブラックは通常、高純度ワックス及び/又はオイルを燃焼させ、すすを集めることにより製造される。ランプブラック法はカーボンブラックの最も古い形成方法の1つである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
我々は、優れたプレフォーム透明性及びL*カラー値を維持しつつ、プレフォーム再加熱温度を最大にするための最適条件が存在することを見出した。驚くべきことに、100〜160nmの平均粒子径を有するカーボンブラック、特にランプブラックカーボンブラックが、ファーネスカーボンブラックよりも速い再加熱を与えるが、サーマルカーボンブラックと比較して同等の再加熱温度において曇り度を向上させる。特に、本発明は、粒子サイズが100〜160nmであるランプブラックカーボンブラックが優れたL*カラー及び透明性と共に、速い再加熱を与えること示した。
【0013】
本発明の目的は、カーボンブラック、特にランプブラックカーボンブラックを再加熱添加剤として用いることにより、延伸ブロー成形サイクル時間を速くする、プレフォームやその後の瓶及び他の容器を製造するための、ポリエステル樹脂を提供することである。そのような再加熱添加剤は、他の再加熱メカニズムと比較して、高いL*カラー値及び優れた透明性と共に、速い再加熱を与える。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】各々のカーボンブラックについての、プレフォーム再加熱温度とプレフォームL*カラー値の間の関係を示すグラフである。
図2】2つの異なる濃度における、各々の再加熱添加剤のタイプとプレフォームの%曇り値を示すグラフである。
図3】2つの異なる濃度における、各々の再加熱添加剤のタイプとプレフォームのL*カラー値を示すグラフである。
図4】2つの異なる濃度における、各々の再加熱添加剤のタイプとプレフォームの再加熱温度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
平均粒子直径が100〜160nmであるカーボンブラック添加剤、好ましくはランプブラックカーボンブラックを有するプレフォームを含むポリエステル及び/又はコポリエステルは、延伸ブロー成形工程における赤外オーブンの出口における有効な再加熱温度と、優れたカラー及び透明性との組み合わせを示す。ランプブラックカーボンブラックは通常、高純度パラフィンワックス又はオイルより製造される。また、ランプブラックカーボンブラックはピグメントブラック6ともよばれる。
【0016】
本発明の好ましい態様において、ポリエステル又はコポリエステル樹脂と、平均一次粒子径が100〜160nmであるカーボンブラックを含むポリエステル又はコポリエステル樹脂組成物が提供される。他の態様によれば、カーボンブラックの平均一次粒子径は102〜130nm、又は好ましくは105〜145nm、より好ましくは106〜130nm、107〜125nm、108〜120nm、109〜115nm、109.5〜112.5nm、又は約110nmである。好ましい平均一次粒子径は100〜160nmの間のすべて、半分、又は1/4、すなわち100.25、100.5、100.75、101、・・・159.5、159.75及び160を含む。本発明の好ましい態様において、カーボンブラックはランプブラックカーボンブラックである。一次粒子は凝集体の形態で存在していてもよい。
【0017】
この組成物は好ましくは、カーボンブラックが樹脂中に、樹脂の重量の1ppm〜20ppm、より好ましくは2〜10ppm、さらに好ましくは5〜8ppm、さらに好ましくは6.5〜7.5ppm、最も好ましくは約7ppmもしくは正確に7ppmの濃度で含まれるものである。他の好ましい態様は、最小3、4、6、10もしくは15ppm含む。更なる態様は、カーボンブラックを最大19、17、14、12、又は11ppm含む。カーボンブラックの好ましい相対量は、用いる特定の樹脂に基づいて変化する。カーボンブラックは好ましくはランプブラックカーボンブラックであり、好ましくはランプブラック法で製造されたものであり、また(CI)ピグメントブラック6もしくはCI:77266ともよばれる。
【0018】
カーボンブラックは、粉末形態で、又は液体、例えば希釈スラリー、懸濁液、もしくは分散液中の混合物の形態で加えてよい。分散液の例は、Degussa、現在のOrion Engineered Carbons製のFLAMRUSS 101又はLAMP BLACK 101ランプブラックカーボンブラックであり、商標製品として販売されている他の形態のランブブラックカーボンブラックは、CARBON BLACK BV及びCARBON BLACK V、DUREX、EAGLE GERMANTOWN、MAGECOL、TINOLITE、及びTORCH BRANDを含む。液体、例えば希釈スラリー、分散液、もしくは懸濁液中のカーボンブラックの混合物は水性であってもアルコール、例えばエチレングリコール中であってもよい。液体中のカーボンブラックの混合物の濃度には限界はないが、ある状況においては、分散液中、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、40、50、又は100wt%の顔料の分散液を与える濃度であり、他の状況においては、0.01、0.02、0.03、0.05、0.1、0.15、0.2、0.3、0.5、1、2、3、5wt%の濃度の希釈スラリーが好ましい。混合物の濃度は樹脂及び/又はプレポリマーへの添加に都合のよいように調整することができる。
【0019】
カーボンブラックは、ポリマー又はコポリマー樹脂を含むマスターバッチ樹脂組成物として樹脂に加えてもよく、これは他のポリマー又はコポリマー樹脂と混合することができる。カーボンブラックはまた、オリゴマーもしくはプレポリマーポリエステルもしくはコポリエステル前駆体もしくはペーストに加えてもよい。この添加は、重縮合の完了までのいずれの段階で行ってもよい。
【0020】
カーボンブラックと樹脂を混合する1つの方法は、カーボンブラックの粉末を粉砕した樹脂(固体、一部溶融もしくは溶融した形態のいずれか)に加え、同時にもしくはその後混合してカーボンブラックを含む樹脂のマスターバッチを形成する方法である。カーボンブラックと樹脂を混合する他の方法は、カーボンブラックの分散液を溶融した樹脂に、重縮合の完了するまでのいずれかの時点で、通常は最終の所望の粘度に達する前に加えることである。この添加は、カーボンブラック混合物(例えば希釈スラリー、懸濁液、もしくは分散液)と共に導入された液体(例えばグリコール)の除去を可能にし、所望の粘度を維持するために、グリコール(もしくは他の分散溶媒)が除去される最後において優先的に行われる。この混合は回分式でもしくは連続的に行われる。この混合は、再加熱及び色特性を最適にするように、樹脂中のカーボンブラックの分散を十分にするあらゆる方法で行ってよい。
【0021】
ポリエステルもしくはコポリエステル樹脂は、最終ポリマーが瓶もしくは容器プレフォームとして用いるに適している限り、本質的に当該分野において公知のあらゆるモノマー組成を有していてよい。本発明の組成物は、この組成物のポリマー成分の総重量を基準として、少なくとも75、85、90、95、97、98、99、99.5、99.8、もしくは99.9重量%のポリエステル樹脂、又は少なくとも75、85、90、95、97、98、99、99.5、99.8、もしくは99.9重量%のコポリエステル樹脂、又は100重量%のいずれかを含んでいてよい。この組成物は、1種以上の他のポリマー樹脂成分、例えばポリアミド、ポリオレフィン、及び/又はポリカーボネートを含んでいてもよい。組成物中の樹脂の総量は、組成物中の全ての成分の重量を基準として、少なくとも50重量%、又は好ましくは最小60、70、75、80、85、90、92.5、95、96、97、97.5、98、98.5、99、99.25、99.5、99.75、99.8、99.85、99.9、99.99、99.995、99.996、99.997、99.9975、99.9976、99.9977、99.9978、99.9979、又は99.998、99.9981、99.9982、99.9983、99.9984、99.9985、99.9986、99.9987、99.9988、99.9989、及び99.9999重量%であってよい。
【0022】
本発明の1態様は、ジカルボン酸及びジオールのモノマーユニットを反応させ、等モルもしくはほぼ等モル量で存在する反応したモノマーユニットを有するポリエステルを形成することにより製造された樹脂を含む。好ましい態様において、ジオール及びジカルボン酸材料は反応され、ほぼ等モル量で存在するモノマーユニットを有するポリマーを形成する。ジオール及びジカルボン酸は正確に等モル量ではない量で反応してもよい。例えば、ジオールはジカルボン酸よりも多い量で存在してもよい。重縮合反応の間、過剰のジオールは、減圧加熱下において通常除去される。
【0023】
本発明の組成物に有用な好適なポリエステルは当該分野において公知であり、テレフタル酸(TPA)、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジメチル-2,6-ナフタレンジカルボキシレート(NDC)、加水分解した2,6-ナフタレンジカルボン酸(HNDA)、より選ばれる1種以上のカルボン酸成分、及びエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、プロピレングリコール(1,2-プロパンジオール)、2-メチル-1,3-プロパンジオール、及び2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)及びこれらの混合物より選ばれる1種以上のジオール成分より形成される。本発明の好ましいポリエステルは、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(エチレンナフタレート)(PEN)、ポリ(エチレンイソフタレート)(PEI)、及びポリ(トリメチレンテレフタレート)(PTT)、ポリ(トリメチレンナフタレート)(PTN)を含み、最も好ましくはポリ(エチレンテレフタレート)(PET)である。
【0024】
本発明のポリエステルは、当業者に公知の方法を用いて製造することができる。好適なポリエステルは、2〜40個、好ましくは6〜20個、より好ましくは8〜14個の炭素原子を有するジカルボン酸と2〜20個、好ましくは6〜12個の炭素原子を含むグリコール、ジオールもしくはポリオールのような1種以上の多価アルコールとの反応により、従来の方法によって製造される。
【0025】
本発明のポリエステル含有組成物を製造するために好ましい実施態様において用いることのできるジカルボン酸は、2〜20個、好ましくは6〜12個の炭素原子を有するアルキルジカルボン酸、及び8〜24個、好ましくは8〜16個の炭素原子を含むアリールもしくはアルキル置換アリールジカルボン酸を含む。さらに、4〜20個の炭素原子を有するアルキルジカルボン酸ジエステルもしくは10〜20個の炭素原子を有するアルキル置換アリールジカルボン酸エステルも用いることができる。
【0026】
本発明のポリエステルのジカルボン酸成分は、所望により30モルパーセントまで、好ましくは25モルパーセントまで、より好ましくは20モルパーセントまでの1種以上の異なるジカルボン酸で改質してもよい。本発明の他の態様において、ポリエステルは10モル%未満、好ましくは8モル%未満、最も好ましくは3〜6モル%の1種以上の異なるジカルボン酸により改質されている。そのような追加ジカルボン酸は、好ましくは8〜14個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸、好ましくは4〜12個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸、又は好ましくは8〜12個の炭素原子を有する環式脂肪族ジカルボン酸を含む。他の態様は追加ジカルボン酸を用いない。
【0027】
本発明の樹脂組成物中にテレフタル酸と共に主要もしくは少量比で含ませるジカルボン酸の例は、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸(及び1,4-、1,5-、2,7-及び1,2-、1,3-、1,6-、1,7-、1,8-、2,3-、2,4-、2,5-、2,8-異性体)、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサンジ酢酸、ジフェニル-4,4'-ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、二安息香酸、ヘキサヒドロフタル酸、ビス-p-カルボキシフェノキシエタン、及びこれらの混合物を含む。好ましいジカルボン酸は、イソフタル酸及びテレフタル酸を含む。好ましい態様において、これらのコモノマーは各々1%以上、好ましくは2%以上、より好ましくは3%以上、元雄も好ましくは4%以上、さらには5%以上、あるいは6%以上の量で用いられる。
【0028】
本発明の好ましい態様において、ポリエステルマトリックス樹脂は5〜30モル%のイソフタル酸及び1〜15モル%のナフタレンジカルボン酸、より好ましくは2〜10モル%のナフタレンジカルボン酸。さらにより好ましくは4〜8モル%のナフタレンジカルボン酸を、反応したモノマーユニットの形態で含む。
【0029】
透明な容器用途のテレフタレートポリエステルは、テレフタル酸及びエチレングリコール、又はテレフタル酸及び1,4-シクロヘキサンジオールのいずれかより製造される。好適なジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、マレイン酸及びフマル酸、及びこれらの混合物を含む。ポリエステルもしくはコポリエステルの製造に用いられるジカルボン酸のエステルは、1種以上のC1−C6アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル及びこれらの混合物)をエステルユニット、例えばジメチルテレフタレート(DMT)中に含んでもよい。
【0030】
2〜8個の炭素原子を含む多価グリコールもしくはジオールが好ましく、ジオールはエチレングリコールを含む。4〜12個の炭素原子を有するグリコールエーテルもしくはジオールをグリコールもしくはジオールに代えて用いてもよい。エチレングリコール及び1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)に加えて好適なグリコールは、ジエチレングリコール、プロピレングリコール(1,2-プロパンジオール)、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、1,2-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ペンタエリトリトール、同様のグリコール及びジオール、及びこれらの混合物を含む。これらの化合物及びこの化合物を用いたポリエステル及びコポリエステルの製造方法は、当該分野において公知である。
【0031】
さらに、グリコール成分は、所望により15モルパーセントまで、好ましくは10モルパーセントまで、より好ましくは5、4、2もしくは1モルパーセントまでの1種以上のエチレングリコールとは異なるジオールにより改質されていてもよい。
【0032】
そのような追加ジオールは、好ましくは6〜20個の炭素原子を有する環式脂肪族ジオール、又は好ましくは3〜20個の炭素原子を有する脂肪族ジオールを含む。そのようなジオールの例は、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、プロパン-1,3-ジオール、ブタン-1,4-ジオール、ペンタン-1,5-ジオール、ヘキサン-1,6-ジオール、ヘキサン-1,4-ジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、3-メチルペンタンジオール-(2,4)、2-メチルペンタンジオール-(1,4)、2,2,4-トリメチルペンタンジオール-(1,3)、2-エチルヘキサンジオール-(1,3)、2,2-ジメチルプロパンジオール-(1,3)、ヘキサンジオール-(1,3)、1,4-ジ(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1,1,3,3-テトラメチルシクロブタン、2,2-ビス(3-ヒドロキシエトキシフェニル)-プロパン、ネオペンチルグリコール、2,2-ビス(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)-プロパン、これらの混合物を含む。
【0033】
ポリエステルは、2種以上の上記ジオールより製造される。ポリエステルはまた、少量の3官能性もしくは4官能性コモノマー、例えば無水トリメリット酸、トリメチロールプロパン、ピロメリット二無水物、ペンタエリトリトール、及び当該分野において公知の多酸もしくはポリオールを形成する他のポリエステルを含んでもよい。
【0034】
本発明のPET組成物は、共重合したIPAモノマーユニットを含むPET樹脂を含んでもよい。本発明は、少なくとも低IPA及び高IPAPET樹脂を包含する。例えば、IPAモノマーユニットの量が6モル%以下であるPET樹脂を含む低IPA組成物(i)である。好ましい態様において、低IPA樹脂はIPAモノマーユニットを5モル%以下含む。最も好ましくは、低IPAPET樹脂は、ジカルボン酸モノマーユニットの総モル数を基準として、2〜4モル%の重合したIPAモノマーユニットを含む。以後、少量のIPAモノマーユニットを含むPET樹脂を低IPAPET樹脂とよぶ。他のPET樹脂は、高IPAPET樹脂であり、例えば、PETポリマー中のジカルボン酸の総モル数を基準として、IPAモノマーが10〜30モル%、好ましくは15〜28モル%、より好ましくは20〜25モル%、最も好ましくは約25モル%存在する高いIPAPET樹脂(ii)である。他の範囲は、10〜28%、12〜30%であり、さらに14%、16%、18%、20%、22%、24%及び26%である。
【0035】
他の好ましい態様において、本発明のPET組成物は、無機充填材のような1種以上の添加剤又は他の樹脂と共に上記の低IPA樹脂もしくは高IPA樹脂のようなPETマトリックス樹脂を含んでもよい。好ましくは、低IPA樹脂を含む組成物は、組成物の総重量を基準として2〜8重量%の樹脂を含む。より好ましくは、他の樹脂は低IPAPETマトリックス樹脂中に3〜6重量%、より好ましくは4〜5重量%の量で存在する。
【0036】
他の好ましい態様において、本発明のPET組成物は、マトリックス及び他の樹脂として高IPA樹脂を含む。他の樹脂は、組成物の総重量を基準として、1重量%以下、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%以下、最も好ましくは0.4重量%未満の量で高IPAPET樹脂のマトリックス中に存在する。
【0037】
また、必要ではないが、ポリエステル及び/又は他の熱可塑性組成物に通常用いられている添加剤が本発明の樹脂組成物中に存在してよい。そのような添加剤は、限定するものではないが、着色剤、トナー、顔料、ガラス繊維、充填材、衝撃改質剤、酸化防止剤、安定剤、難燃剤、再加熱助剤、アセトアルデヒド減少化合物、酸素除去剤、バリア強化材及びこれらの混合物を含む。ブロッキング防止剤も他の潤滑剤と共に存在してよい。充填材は、有機もしくは無機材料、例えばクレー、もしくは他のポリマー材料を含んでよい。
【0038】
無機充填材は樹脂中に、組成物の総重量を基準として0.05〜2.0重量%の量で存在してもよい。より好ましくは、無機充填材は、0.1〜2.0重量%、さらにより好ましくは0.5〜1.5重量%、最も好ましくは約1重量%の量で存在する。
【0039】
有機充填材は好ましくは10重量%以下の量で存在してもよい。より好ましくは、有機充填材は1〜8重量%の量で存在する。さらにより好ましくは、有機充填材は、組成物の総重量を基準として、3〜6重量%の量で存在する。最も好ましくは、有機充填材は約5重量%の量で存在する。
【0040】
ポリマーポリエステル組成物(例えばPET組成物)は、ポリマー充填材、例えば粉末アミドベースポリマー(例えばナイロン)又は他の熱可塑性材料と混合してもよい。
【0041】
本発明の樹脂の製造用の好適な触媒は、ポリエステルの重合用のあらゆる触媒であってよく、例えば、限定するものではないが、アンチモン、チタン、ゲルマニウムもしくは亜鉛、又はこれらの組合せをベースとする触媒を含む。
【0042】
本発明又は樹脂組成物に用いられるポリエステルもしくはコポリエステルは、0.60〜0.95、より好ましくは0.65〜0.90、0.68〜0.88、0.75〜0.85、0.77〜0.87、又は0.80〜0.85の固有粘度(IV)を有する。ある場合には、例えば水瓶用途には、0.72〜0.76のIVが、そしてCSD/ビール瓶用途には0.81〜0.85のIVが望ましい。
【0043】
樹脂又は組成物の色は、ハンターラボカラースケール:カラーL、カラーb、及びカラーaにより、又はCIEカラースケーツ:カラーL*、カラーb*及びカラーa*により測定される。本発明の態様によるプレフォームのカラーL*の値は、66.0〜82.0である。好ましくは、最小カラー値L*は、少なくとも68.0、又は少なくとも69.0、70.0、70.5、70.75又は71.0であり、好ましい最大値は80.0、78.0、76.0、75.0、74.0、73.75、又は73.5以下である。望ましいポリエステル組成物の色は、−4.4〜+1.6、又は−2.0〜+0.5、又は−2.0〜+0.1の範囲内のa*座標値を有する。b*座標値について、プレフォームは−8.6〜+10.2、又は−3.0以上、又は−1.5以上、5.0未満、又は4.0未満、又は3.8未満、又は3.0以下、又は2.6以下のb*座標値を有する。
【0044】
本発明のプレフォームの曇り度は、10%以下、好ましくは7%以下、又は6.75、6.5、6.25、6、5.75、5.5、5.25もしくは5%以下である。本発明の態様により、この曇り度は0.2、0.15、0.10もしくは0.05%減少してもよい。
【0045】
再加熱添加剤を加えることなく本発明のカーボンブラックを用いることにより向上する再加熱温度差は、少なくとも4℃、より好ましくは少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15℃である。これらの差は、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.10、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、及び/又は0.50のあらゆる組み合わせで達成可能である。望ましい再加熱温度差は、加えるカーボンブラックの量(上記のあらゆる量)を選択することにより、及び所望により特定の樹脂組成、ブレンド、及び/又はモノマー成分を選択することにより、L*カラー値に対してバランスがとられる。
【0046】
上記のような特定の濃度において特定の平均粒子直径を有するカーボンブラックを用いることにより、再加熱特性、曇り度%及びプレフォーム中の色品質を含む様々な最適な特性が達成される。
【0047】
本発明者らは、良好なプレフォーム透明性及びL*カラー値を維持しつつプレフォーム再加熱温度を最大にするための最適条件が存在することを見出した。驚くべきことに、本発明によるカーボンブラック、特にランプブラックカーボンブラックは、ファーネスカーボンブラックよりも速い再加熱を与えるが、サーマルカーボンブラックと比較して等しい再加熱温度において曇り度を向上させる。本発明の態様を以下の実施例により説明するが、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0048】
特定のカーボンブラック粉末を再加熱添加剤を含まない粉砕したPET樹脂と混合してマスターバッチを形成することにより樹脂サンプルを製造した。このマスターバッチ樹脂を2軸押出機を用いて、再加熱添加剤を含まないPET樹脂に混合した。2軸押出機供給速度内に固定した速度でロスインウェイトフィーダーを用いてこの2軸押出機内でマスターバッチ濃度を維持した。2つの異なる濃度において各カーボンブラック種を製造した。
【0049】
2つの異なる濃度におけるカーボンブラック種を以下の表に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
2つの樹脂(すなわち1つは還元されたアンチモン粒子を含み、他方は再加熱添加剤を含まない)を対照として用いた。再加熱添加剤を添加後、回転真空ドライヤーにて各樹脂を結晶化させ、固化させ、最終SSP IVを0.80dl/gとした。
【0052】
1個取りArburg射出機を用いて樹脂をプレフォームに加工し、厚さ4.06mmを有する48gのプレフォームを得た。このプレフォームを最適の射出成型条件にて加工し、目視により欠陥のないプレフォームを得た。各カーボンブラックタイプから1セット6個のプレフォームについて、オハイオ州HollandのPlastic Technologies, Inc.によりプレフォームの色及び曇り度を測定した。
【0053】
還元した金属アンチモン粒子を有する樹脂からのプレフォームを2リットルの瓶に加工し、再加熱テスト用のオーブン条件を確立した。再加熱テストは、プレフォームの仕上げ面の下1.5インチ及び固定位置において、オーブンの出口でプレフォーム温度を測定した。このプレフォーム温度は1つのオーブンアウトプットあたり3つのプレフォームを用いて、60、65、70、75及び80%のオーブンアウトプットにて各カーボンブラックタイプについて測定した。オーブンアウトプットに対するプレフォーム温度の得られた一次方程式を用いて、70%アウトプットにおけるプレフォーム温度を算出した。
【0054】
図1は、各カーボンブラックタイプについてのプレフォーム温度とプレフォームL*カラーの間の関係を示す。この図は、再加熱速度とL*カラーの間の関係が、ランプブラックカーボンブラックとサーマルカーボンブラックについて実質的に同じであることを示している。ランプブラックカーボンブラックとサーマルカーボンブラックは共にファーネスカーボンブラックもしくは対照のいずれよりもズット良好であった。
【0055】
図2は、2つの濃度における各カーボンブラックタイプについてのプレフォーム曇り度を示している。この図において、ファーネスカーボンブラックは優れた透明性を有していたが、ランプブラックカーボンブラックはサーマルカーボンブラックよりもさらなる向上を示している。
【0056】
図3及び4は、各カーボンブラックタイプについてプレフォームL*カラー及び再加熱温度を示している。本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]−[20]に記載する。
[1]
ポリエステル樹脂及びコポリエステル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と
平均一次粒子径が100〜160nmであるカーボンブラック
を含む樹脂組成物。
[2]
前記カーボンブラックが樹脂中に、この樹脂の1重量ppm〜20重量ppmの濃度で存在する、項目1記載の組成物。
[3]
前記カーボンブラックが樹脂中に、この樹脂の2重量ppm〜10重量ppmの濃度で存在する、項目1記載の組成物。
[4]
前記カーボンブラックがランプブラック法により製造されるランプブラックカーボンブラックである、項目1記載の組成物。
[5]
カーボンブラックの平均一次粒子径が102〜150nmである、項目1記載の組成物。
[6]
カーボンブラックの平均一次粒子径が105〜145nmである、項目1記載の組成物。
[7]
カーボンブラックの平均一次粒子径が106〜130nmである、項目1記載の組成物。
[8]
前記カーボンブラックが樹脂中に、この樹脂の5重量ppm〜8重量ppmの濃度で存在する、項目1記載の組成物。
[9]
前記カーボンブラックが樹脂中に、この樹脂の6.5重量ppm〜7.5重量ppmの濃度で存在する、項目1記載の組成物。
[10]
ポリエステル樹脂が存在する、項目1記載の組成物。
[11]
コポリエステル樹脂が存在する、項目1記載の組成物。
[12]
ポリエステル樹脂及びコポリエステル樹脂が存在する、項目1記載の組成物。
[13]
他の樹脂をさらに含む、項目1記載の組成物。
[14]
項目1記載の組成物の製造方法であって、前記樹脂と前記カーボンブラックを混合することを含む方法。
[15]
前記樹脂が粉砕樹脂の形態であり、前記カーボンブラックが粉末の形態であり、この粉末と粉砕樹脂を混合することを含む、項目14記載の方法。
[16]
カーボンブラックと液体を含む分散液を、樹脂の製造の間の樹脂のプレポリマーと接触させることにより混合を行う、項目14記載の方法。
[17]
プレフォームの再加熱及びカラー値L*を向上させる方法であって、項目1記載の組成物をプレフォームに成型することを含む方法。
[18]
項目1記載の組成物を含むプレフォーム。
[19]
項目1記載の組成物を含む瓶又は容器。
[20]
項目18記載のプレフォームより得られる瓶又は容器。
図1
図2
図3
図4