【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE ET AUX ENERGIES ALTERNATIVES
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の電気接触領域が、前記ナノワイヤにおける前記活性領域のうちの前記第1の領域の少なくとも一部にわたって延びている、請求項1または2に記載の光電子デバイス。
電気的に並列に接続された複数の部分(40〜48)を含み、該複数の部分の内部において前記発光手段が並列に接続され、前記第2の電気接触領域における電気接触が、2つの隣接する部分に対して、前記活性領域と異なる領域においてもたらされている、請求項1から3のいずれか一項に記載の光電子デバイス。
前記発光手段における前記活性領域が2つの異なる領域を含み、第2のグループの発光手段(3)が、前記基板と反対側の上側面(330)を除いて電気絶縁用材料(34)によって囲まれ、前記第2の電気接触領域が、前記第2のグループの発光手段を完全に囲むとともに、第1のグループの発光手段(2)の周辺部の上に設けられて、前記活性領域における前記第1の領域に相当する高さhにわたって前記発光手段(2)と直接接触し、それによって、これらの発光手段(2)の上側部分が露出している、請求項1から4のいずれか一項に記載の光電子デバイス。
前記発光手段が、第3の領域を有する活性領域を含み、第3のグループの発光手段(7b)が、前記高さhにわたって電気絶縁用材料によって囲まれ、前記第2の電気接触領域が、hより大きい高さh1にわたって前記第3のグループの発光手段(7b)の周辺部の上に設けられ、それによって、前記発光手段の上側部分が部分的に露出している、請求項5に記載の光電子デバイス。
前記発光手段の少なくとも一部に対して、前記活性領域の少なくとも2つの領域において電気接触がもたらされるように前記第2の電気接触領域が配置されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の光電子デバイス。
前記発光手段が、少なくとも2つの電気的に独立したグループ(60、61)の中に割り当てられており、前記少なくとも2つのグループごとに、前記活性領域における異なる領域に電力供給されるように電源が制御される、請求項7に記載の光電子デバイス。
【背景技術】
【0002】
光電子デバイス、特に、InGaN/GaNのナノワイヤに基づく発光ダイオード(LED)を作製することが実際に知られている。
【0003】
ナノワイヤは、一般に、アキシャル構造またはラジアル構造である2つの異なる構造を有し得る。
【0004】
ナノワイヤは、どちらの場合においてもnドープ領域とpドープ領域とを含み、これらの2つの領域の間には、意図せずにドープされるとともに量子井戸を含む活性領域を含んでいる。
【0005】
InGaNを用いて量子井戸を形成することは、従来技術において知られている。インジウムの濃度を増やすことにより、この3つの成分からなる物質のギャップを、約3.5eVの値であるGaNのギャップから、約0.69eVの値であるInNのギャップに下げることができる。従って理論的には、可視スペクトル全体をスキャンすることが可能である。
【0006】
アキシャル構造を有するナノワイヤでは、活性領域は、ナノワイヤの成長基板に対して平行に向いている。ラジアル構造を有するナノワイヤでは、活性領域は、成長基板から得られたナノワイヤの周りにエピタキシャルに成長している。
【0007】
得られたラジアル構造は、コア/シェル構造と称する。また、「ナノワイヤ」という用語は、コアと、軸方向の活性領域と、シェルとを含む、すべてそろった構造を指すために用いられることになる。
【0008】
アキシャル構造を有するナノワイヤは、一般に分子線エピタキシー法(MBE)によって得られ、一方、ラジアル構造を有するナノワイヤは、有機金属化学気相成長法(MOCVD)によって堆積する。
【0009】
半径方向の活性領域を有するナノワイヤの取得を可能にする方法は、多くの文献に記載されている。
【0010】
とりわけ、いわゆるパルス状成長法を説明しているUS 7 521 274、または、アンモニア流成長法を説明しているUS 7 829 445を挙げることができる。
【0011】
ラジアル構造を有するナノワイヤには、アキシャル構造を有するナノワイヤに比べて多くの利点がある。
【0012】
とりわけ、同じ基板面に対する、接合面および活性領域の容積の増加と、表面再結合の制限と、それによる電界発光の収率の増加とを挙げることができる。
【0013】
また、ラジアル構造を有するナノワイヤの電気接続は、一般に並列構成によって行われる。このため、上側の電極は、ナノワイヤのシェルへのキャリアの射出を可能にし、下側の電極は、ナノワイヤのコアの接続を確実なものとしている。電位差は、各ナノワイヤの端子において同一となっている。
【0014】
この並列接続の図は、用いられるコア、シェル、および基板の特性に依存する。
【0015】
とりわけ、上側の電極が、ナノワイヤの上側面を露出したままにしつつ、それらのナノワイヤの上側の部分を囲んでいる図を説明しているWO 2009/087319を挙げることができる。US 2005/0253138は、ナノワイヤの上側の部分を完全に囲んでいる上側電極を説明している。
【0016】
一般に、照明を確実なものとするためには、白色光を放出する効果的なシステムを有することが望ましい。しかし、発光ダイオードは単色光である。
【0017】
そのため、単色光のLEDによって白色光を作り出すために従来技術では様々な解決策が提案されている。
【0018】
従来のプレーナ技術によって得られる白色LEDの場合、第1の解決策は、青色LEDなどの、短い波長λ1を放出するダイオードを、相補的な長い波長λ2を放出する発光団と組み合わせることからなる。この発光団は、主に黄色の範囲で発光するCeタイプの蛍光体であるYAGなどからなる。
【0019】
人間の眼によって知覚される光の色(多かれ少なかれ、はっきりとした白)は、この2つの波長λ1およびλ2の組み合わせより生じる。
【0020】
しかし、蛍光体の変換効率に関連する効率損失が著しく、また発光品質の調節が困難である。
【0021】
これらのプレーナLEDの場合、第2の解決策は、白色光をもたらすために組み合わさる、異なる可視波長を放出する少なくとも3つのLEDを用いることからなる。
【0022】
実際には、青色光を放出するLEDが、緑色光を放出するLEDと、赤色光を放出するLEDとに関連づけられる。これらのLEDは、異なる材料で作製されている。
【0023】
発光団、すなわち蛍光体がないと、蛍光体に起因する損失を克服することは可能となる。しかし実際には、演色評価数や(同一の光スペクトルを放出する黒体の温度に相当する)色温度は、着色光における各成分の割合に依存している。しかしながらこの割合は、各LEDが電気投入下で様々な電気的動作(波長のオフセット、経時変化など)を行うため、デバイスにおける調節が困難である。
【0024】
さらに、3つの色に対して50%を上まわる外部量子効率の単色ダイオードを関連づける必要がある。
【0025】
しかし、プレーナ技術では、デバイスの外部量子効率が約10%低下する緑から黄色のスペクトル領域においては特に、この性能を得ることは不可能である。
【0026】
ナノワイヤに基づくLEDに関しては、白色光を作り出すために従来技術において2つの主要な解決策が提案されている。
【0027】
第1の解決策は、蛍光体を、ナノワイヤベースの構造と普通に関連づけることからなる。
【0028】
たとえば、ナノワイヤと、そのナノワイヤの端部または面全体にわたる蛍光体層とを含む異種構造を説明しているUS 2005/0208302を挙げることができる。
【0029】
この異種構造は、プレーナLEDおよび発光団を備える構造と同じ欠点を有している。
【0030】
別の解決策は、蛍光体を用いないことと、極めて特定的な構造を提案することからなる。
【0031】
このため、US 7 045 375には、プレーナLEDの構造と、異なる波長を放出するナノワイヤLEDの構造とが関連づけられた白色発光システムが記載されている。
【0032】
この構造もまた、電気的動作が変わり得る異なる材料を用いることに関連する欠点を有している。
【0033】
また、異なる高さからなる、異なる波長を放出する複数のナノワイヤが関連づけられたデバイスを説明しているEP 2 254 164を挙げることもできる。このようなデバイスでは、ナノワイヤの高さを調節することが困難であることに留意されたい。
【0034】
最後に、従来技術で説明されているデバイスでは、用いられているナノワイヤはアキシャル構造を有している。このため、プレーナ構造に比べて放出面の損失があり、それによって効率が低下する。
【発明を実施するための形態】
【0051】
異なる図面における共通の要素は、同じ参照符号によって示される。
【0052】
図1は、コア/シェル型構造を有するナノワイヤ1を示す。
【0053】
本明細書全体を通じて、「ナノワイヤ」という用語は、細長い構造、すなわち、直径に対する高さの比(すなわち、底面幅の拡張分)が1を上まわる構造を示すことになる。
【0054】
ナノワイヤ1のコア10は、成長基板11に対して垂直な、エピタキシーによって得られた事実上のナノワイヤからなる。
【0055】
例として、この基板は、強力にnドープされたシリコンで形成され、コア10は、nドープされた窒化ガリウムで形成されている。
【0056】
従ってコア10は、コアの周辺部100にわたるm面と、コアの、基板と反対側の上側部分101におけるc面とである、異なる結晶面からなる2つのファミリーを有する。
【0057】
ナノワイヤの活性領域12は、コア10の周りに形成されている。この活性領域12は、コアの周りに半径方向に配置され、InGaN/GaNでできており、m面などの、c面に垂直な面における成長によって生じた量子井戸からなる。
【0058】
量子井戸がエピタキシャルに成長した結晶面によって、量子井戸の2つのファミリーを区別することが可能である。
【0059】
従ってこの場合、ナノワイヤ1の活性領域12は、量子井戸が半径方向となっている、周辺部の第1領域120と、量子井戸が軸方向にある、上側の第2領域121とである、2つの領域を含む。
【0060】
第1の領域120は、略垂直方向に、すなわち、基板11に対して略垂直に延びている。第2の領域121は、略水平方向に、すなわち、基板11に対して略平行に延びている。
【0061】
量子井戸におけるこれらの2つのファミリーは、量子井戸の中の内部圧電場の存在に大きく依存する発光特性(波長および内部量子効率)を有することがすでに確証されている。
【0062】
このように、Laiらによる、”Excitation current dependent cathodoluminescence study of InGaN/GaN quantum wells grown on m−plane and c−plane GaN substrates”、JAP 106 (2009) 113104の記事への参照がなされ得る。
【0063】
また、InGaN/GaNで形成された、ラジアル構造を有する量子井戸の成長に関する最初の研究では、量子井戸がエピタキシャルに成長する結晶面に、成長機構が依存するということが示されていると思われる。
【0064】
このように、Bergbauer W.らによる、”Continuous−flux MOVPE growth of position−controlled N−face GaN nanorods and embedded InGaN quantum wells”、Nanotechnology 21 (2010) 305201の記事への参照がなされ得る。
【0065】
このため、本発明者らは、成長速度とインジウムの取り込みとが、c面またはm面において異なるという仮説をもってスタートした。このことは特に、異なる厚さ、および/または、組成を有する量子井戸と、それによる、異なる波長の発光とにつながる。
【0066】
本発明者らは、InGaN/GaNの量子井戸によって形成された活性領域をもつコア/シェル型構造を前記ナノワイヤが有する、MOCVDによって得られたナノワイヤ型のLED構造における、軸方向の有極性の量子井戸と、半径方向の無極性の量子井戸との間の発光差を、低温の陰極ルミネッセンスによって実験的に調べた。
【0067】
これらの実験では、量子井戸の2つのファミリー間の発光波長の差が約32nmから10Kであることが示された。
【0068】
従って本発明者らは、軸方向の量子井戸と、非常に離れたスペクトル範囲の中に位置している発光波長を伴う半径方向の量子井戸とをもつ、コア/シェル型構造のナノワイヤを有することが可能である点を示した。
【0069】
このように、2種類の量子井戸に対応している2つの波長は異なっているだけでなく、この2種類の量子井戸によって放出される2つのスペクトル間の部分的な重なりがそれほどないと考えることが総じて可能である。言い換えれば、2つの波長の差は、これらのスペクトルの中間部分における幅の合計の半分に少なくとも等しい。
【0070】
最後に、ナノワイヤは、活性領域12の周りに形成されたシェル13を備える。このシェルは、pドープされたGaNで形成されていてもよい。
【0071】
図2は、本発明による光電子デバイスを図によって示している。この光電子デバイスは、この場合には、
図1によって示された種類のナノワイヤ1である、2つの発光手段を備える。これらの発光手段2および3は、この場合には同様の構成を備えている。これらの発光手段2および3は、それらの電気接触領域のうちの一方の構造によってのみ区別される。
【0072】
本発明による光電子デバイスは、実際には当然ながら3つ以上の発光手段を備えることになる。
【0073】
発光手段2および3のコア20および30は、事実上のナノワイヤによって構成されており、この事実上のナノワイヤは、成長基板11の表面110に堆積した絶縁用成長マスク14によって、この成長基板11に対して垂直に、エピタキシャルに成長している。
【0074】
発光手段2は、コア20を囲んでいる活性領域22とシェル23とを含み、発光手段3は、コア30を囲んでいる活性領域32とシェル33とを含む。
【0075】
活性領域22、32の内部では、異なる発光波長に関連した量子井戸に相当する2つの領域が区分けされ得る。
【0076】
このため、略垂直な周辺領域220、320は、半径方向の量子井戸を備え、略水平な上側領域221、321は、軸方向の量子井戸を備える。
【0077】
軸方向の量子井戸は、半径方向の量子井戸に比べて応力緩和の度合いが高いことを特徴としている。従って本発明者らは、より多くのインジウムを軸方向の量子井戸に取り込むことが理論的に可能であるという仮説をもってスタートした。このことによって、半径方向の量子井戸によって作り出される光子の波長λ1よりも発光波長λ2が大きい光子を軸方向の量子井戸が作り出すことが可能となる。
【0078】
さらに本発明者らは、コア/シェル型構造における半径方向の量子井戸によって放出される光が、その構造におけるワイヤベースの形状によってたとえ誘導されたとしてもほんのわずかであることに注目した。
【0079】
このように、波長λ1の光子は、軸方向の量子井戸に到達することなく発光手段から放たれ、このことにより、従来の構造において見られた光子再吸収現象が制限される。従って、発光手段の効率が向上する。
【0080】
図2に示されている光電子デバイスは、2つの電気接触領域を備えている。
【0081】
第1の電気接触領域15は、基板における、発光手段2および3の反対側に形成されている。この第1の電気接触領域15は、基板11の面111全体にわたって広がっている。
【0082】
第2の電気接触領域16は、発光手段2および3の上に形成されている。
【0083】
図2は、発光手段3が、絶縁用材料のまったくないシェルの上側面330を除くシェル33の周りに、絶縁用材料で形成された覆い34を備えていることを示している。
【0084】
第2の電気接触領域は、すべての発光手段の間に設けられている。第2の電気接触領域の部分160は、絶縁用成長マスク14と接触している。
【0085】
第2の電気接触領域は、部分160の連続性において発光手段3を完全に囲んでいる。従って、電気接触領域の部分161は、絶縁用の覆い34によって発光手段3の周辺部からは絶縁されているが、シェル33の上側面330とは直接的に接触している。
【0086】
最後に、第2の電気接触領域16は、同様に部分160の拡張と連続性とにおいて発光手段2の周辺部にも設けられ、シェル23と直接的に接触している。しかし、第2の電気接触領域におけるこの部分162は、発光手段2の高さhにわたってのみ延びているため、コア20の軸方向においてコア20を越えては延びておらず、言い換えれば、活性領域22における周辺領域220を越えては延びていない。
【0087】
このように、第2の電気接触領域16は、発光手段2の上側領域221を除いて連続的である。
【0088】
すなわち、第2の電気接触領域は、すべての発光手段の間で延びており、また、半径方向の量子井戸が位置している、発光手段の垂直領域220、320に少なくとも部分的に沿って延びている。
【0089】
このように、第2の電気接触領域16は、発光手段2および3の垂直領域220、320の上で連続的であり、発光手段3の上側領域321においても連続的である。
【0090】
従って第2の電気接触領域におけるこの構造は、一連の別のパッドによって形成される構造と異なっている。
【0091】
第2の電気接触領域16におけるこの特定の構造により、第1の電気接触領域15と第2の電気接触領域16との間に電圧差が印加されると、発光手段2が発光波長λ1の光子を生成し、発光手段3が発光波長λ2の光子を放出することになる。
【0092】
人間の眼によって知覚される光の感覚は、波長λ1と波長λ2の組み合わせによって生じることになる。
【0093】
本発明による光電子デバイスの巨視的なスペクトルは、実際には、手段3の種類の発光手段の数に対する、手段2の種類の発光手段の数の比によって求められる。
【0094】
このため、この比を変更することによって、光電子デバイスにおける巨視的なスペクトルを変更することが可能である。
【0095】
また、光電子デバイスにおける巨視的なスペクトルは、第2の電気接触領域の構造を選択することによっても適合し得る。
【0096】
次に、
図3aから
図3hを参照して、
図2に示されている光電子デバイスを得るための方法を説明する。
【0097】
図3aは、基板の上に成長マスクが形成される、本方法における第1のステップを示す。
【0098】
こうして、後に形成されることになるp型の電気接触領域と基板11との間の短絡を防ぐため、電気絶縁用材料でできた層が基板11の上に堆積する。
【0099】
この基板は、強力にnドープされたシリコン基板でもよく、400μmの厚さを有していてもよい。
【0100】
この層は、特に、SiO
2またはSiNなどのSixNyOzで形成されていてもよい。
【0101】
次に、この絶縁用材料の層の上にエッチングマスクが塗布される。このエッチングマスクは、従来のナノインプリント技術またはリソグラフィ技術によって構成されてもよい。
【0102】
次に、
図3aに示されている絶縁用成長マスク14の取得を可能にするエッチングステップが行われる。この成長マスクは、いかなる絶縁用材料も有していない領域140を特徴とする。
【0103】
図3bは、発光手段2、3を形成することになるナノワイヤのコア20、30における局部的な成長のステップを示す。
【0104】
この成長は、MOCVD、MBE、またはHVPE(ハイブリッド気相エピタキシー法)などの、触媒作用を及ぼされることのない従来の技術によって領域140においてもたらされる。
【0105】
これらのコアは、特にn型の窒化ガリウムで形成されてもよい。
【0106】
本発明における好ましい手段によれば、この成長は、低い比率のV/IIIと、シランのフローと、(大気圧に近い)高圧下におけるベクトルガスとしての窒素とを用いて、MOCVDによってもたらされる。
【0107】
これらのコアは、シリコン基板11の上でエピタキシャルに成長し、そのシリコン基板11との良好な電気的導通を有する。
【0108】
代替実施形態においては、Ti、Pt、W、Al、B、SiC、SiN、AlN、Th、およびMg3N2からなる薄い層が、基板11と、コア20および30との間に挿入されてもよい。
【0109】
この薄い層は、いかなるガリウムの攻撃からも基板11を保護し得る。また、この薄い層は、ナノワイヤの成長のための良好な境界面を提供する。
【0110】
この層は、この場合には、ナノワイヤのコアと基板との間の電気的導通が変らないように十分に薄い必要がある。
【0111】
図3cは、活性領域とナノワイヤのシェルとの成長がもたらされる、本方法における別のステップを示す。
【0112】
このステップの間に、たとえば比較的厚いInGaNの層、すなわち、InGaN/GaNで形成された量子井戸からなる活性領域21、31が半径方向に堆積する。
【0113】
好ましい成長方法によれば、量子井戸の成長は、シランのフローを維持するか、またはそれを維持せずに、ベクトルガスとしての窒素を用いながら、V/IIIの比率を増やすとともに作動圧力を低下させることによって行われる。
【0114】
次に活性領域の周りにシェル23、33が形成される。このシェルは、p型のGaN(またはInGaN)でできている。
【0115】
好ましい成長方法によれば、pドープは、高いV/IIIの比率と、低い圧力と、任意選択によるシランのフローと、ベクトルガスとしての水素とを用いて行われる。
【0116】
このように、pn接合を有するLEDが形成される。
【0117】
また、活性領域における量子井戸の成長のための条件は、コアの壁に沿う種の拡散を変化させるために、すなわち、活性領域における軸方向の量子井戸、または半径方向の量子井戸におけるインジウムの取り込みを促進するように選択するために、変更されてもよい。本発明者らは実際に、軸方向の量子井戸だけがかかわっているという仮説をもってスタートした後、両方の種類の量子井戸においてインジウムの取り込みが促進され得るという点に注目している。このことは、量子井戸に関連する波長λ1およびλ2を良好に区別し得ることになる。
【0118】
従って、このステップの終わりには、半径方向の量子井戸と、軸方向の量子井戸とが、異なる発光波長を有することになる。
【0119】
図3dは、電気絶縁材料からなる層18を堆積させるステップを示す。
【0120】
この材料は、たとえば、ポリマーまたはSiO
2からなっていてもよい。
【0121】
この層18は次に、
図3eに示されているように、発光手段3の周りの覆い34を維持するために従来のリソグラフィ技術によってエッチングされる。
【0122】
図3fおよび
図3gは、発光手段2および3の上に電気接触領域を形成するステップを示す。
【0123】
図3fに示されている第1のステップでは、導電材料からなる層18が成長マスク14の面全体にわたって形成され、それによって発光手段2および3の周りにも形成される。従って、この層18は連続的となる。
【0124】
この導電材料は、発光手段2および3からの光の抽出を可能にするために半透明である。
【0125】
このため、この層18は、たとえば薄い金属層(Ni/Au、Pd/Au、またはPt/Au)、またはITO(インジウムスズ酸化物)の層の形態であってもよい。
【0126】
第2のステップでは、層18が発光手段2の上側部分においてエッチングされる。このエッチングは、従来のリソグラフィのステップの間に行われてもよい。
【0127】
このように、これらの2つのステップの終わりには、電気接触領域16が形成されている。この電気接触領域16は、p型の電気接点である。
【0128】
図2を参照して説明されたように、この第2の電気接触領域は、マスク14と接触している部分160と、発光手段3を完全に囲んでいる部分161と、電気接触領域が発光手段2のコア20を越えて延びないように発光手段2の高さhにわたってのみ延びている部分162とを含む。部分161および162は、部分160と連続している。
【0129】
このように、電気接触領域16は、部分162によって、発光手段2上にいわゆる周辺接点を形成し、部分161によって、発光手段3上にいわゆる平面接点を形成している。
【0130】
図3hは、基板における、発光手段2および3の反対側に別の電気接触領域15が形成される、本方法における最終ステップを示す。
【0131】
この別の電気接触領域は、Ni/Auなどの金属層を堆積させることによって得ることができる。
【0132】
光電子デバイスは、上記で示されたように複数の発光手段2、3を備えることになる。
【0133】
従って、2種類の電気接続図が想定され得る。
【0134】
異なる発光手段は、互いに対してそれぞれ直列に接続されてもよい。
【0135】
図4は、光電子デバイスが9つの異なる部分からなる、別の種類の接続図を示す。すなわち、部分40〜44は、電気接触領域16が周辺接点を形成しているナノワイヤである手段2の種類の発光手段だけを含み、部分45〜48は、平面電気接点を備えるナノワイヤである手段3の種類の発光手段だけを含んでいる。
【0136】
これらの発光手段は、それぞれの部分の内部で電気的に並列に接続され、また異なる部分どうしも互いに電気的に並列に接続されている。
【0137】
こうして、2つの隣接する部分に対しては、第2の電気接触領域における電気接触が、活性領域における異なる領域にもたらされている。
【0138】
図5は、本発明による光電子デバイスにおける第1の代替実施形態の説明図である。
【0139】
図2に示されている光電子デバイスにおけるこの代替実施形態では、すべての発光手段が、発光波長λ1の光子、または発光波長λ2の光子を生成し得る。
【0140】
そのため、この光電子デバイスは、
図1に示されているナノワイヤ1をそれぞれが含む複数の発光手段5を含む。これらのナノワイヤは、基板11からの成長によって得られ、基板11における、ナノワイヤ1と反対側の面には、第1の電気接触領域15が形成されている。
【0141】
この発光手段5は、第2の電気接触領域の構造によって発光手段2または3と区別される。
【0142】
この第2の電気接触領域51は、実際には2つの部分510および511でできている。
【0143】
第1の部分510は、発光手段2に向けて形成された種類の、ナノワイヤ1の周りの周辺電気接点を形成している。
【0144】
このため、この部分510は、絶縁用マスク14と接触し、また、シェル13の周辺部分と直接的に接触している。すなわち、部分510は、ナノワイヤ1の高さhに相当する、活性領域12における第1の領域120の少なくとも一部にわたる電気接点を形成しており、そのため、ナノワイヤ1のコア10を越えては延びていない。
【0145】
また、絶縁用材料のまったくないシェル13の上側面130を除くナノワイヤ1の周りには、絶縁用材料の層52が存在している。
【0146】
第2の部分511は、すべての発光手段5を覆っており、層52がある場合には、そのすべての層52と接触し、あるいは、絶縁用材料のないシェル13の上側面130と接触している。そのため、部分511は、絶縁層52によってナノワイヤ1の周辺部分から絶縁されているが、シェルの上側面130とは電気的に直接接触している。従ってこの部分511は、発光手段3の上にある電気接点と同様の電気接点を作り出している。
【0147】
このように、部分510は、上側領域121の所、すなわちコア10を越えた所を除いては連続的であり、部分511は完全に連続的である。
【0148】
この同じグループの発光手段5は、領域51の構造により、電気接触領域15および510の間に適切な電圧差を印加することによって波長λ1の光子を生成し、または、電気接触領域15および511の間に適切な電圧差が印加された時に発光波長λ2の光子を生成し得る。このため、この同じグループの発光手段5は、発光波長λ1の光子だけか、または、発光波長λ2の光子だけを放出し得る。
【0149】
このように、本発明による光電子デバイスは、電気的に独立である少なくとも2つのグループの発光手段5を関連づけることによって得られることになる。
【0150】
図6には、本発明による光電子デバイスにおけるこのような例が示されている。
【0151】
このように、この光電子デバイスは、電気的に独立である、発光手段5における2つのグループ60および61を含んでいる。この光電子デバイスは、当然ながら、発光手段における3つ以上のグループを含んでいてもよい。
【0152】
第1のグループ60の電源は、第1の電気接触領域15と、第2の接点51における部分510との間に電圧差が印加されるように制御される。このため、グループ60の発光手段5は、発光波長λ1の光子を生成することになる。
【0153】
一方、第2のグループ61の発光手段5の電源は、第1の電気接触領域と、第2の電気接触領域51における部分511との間に電圧差が印加されるように制御される。このため、第2のグループ61の発光手段5は、波長λ2の光子を放出することになる。
【0154】
得られる光電子デバイスの巨視的なスペクトルは、グループ60および61のそれぞれに印加される動作電圧を変調することによって制御されてもよい。実際に、各グループによって放出される光の強度は、発光手段を通って流れる電流、すなわち、発光手段の端子における電圧に依存する。
【0155】
この巨視的なスペクトルは、各グループに存在する発光手段の数にも依存する。
【0156】
最後に、各グループに存在する発光手段の数が異なる場合、巨視的なスペクトルは、第1のグループ60が波長λ2の光子を放出し、第2のグループ61が波長λ1の光子を放出するように、接続図を反転させることによって変更されてもよい。
【0157】
次に、コア/シェル構造を同様に有するナノワイヤ7を示している
図7を参照する。
【0158】
このナノワイヤのコア70は、成長基板11に対して垂直な、エピタキシーによって得られた事実上のナノワイヤからなる。
【0159】
コア70は、この例では、コア70の周辺部700にわたるm面と、コア70の、基板と反対側の上側部分701におけるc面と、周辺部700および上側部分701の間に位置している、コア70の円錐台状部分702にわたるr面とである、3つの結晶面を有する。コア70におけるこの特定の形態は、特定の成長条件の下で得られてもよい。この点に関しては、上記Bergbauer W.らによる記事への参照がなされ得る。
【0160】
参照符号72は、コア70の周りに形成された、ナノワイヤの活性領域を示す。
【0161】
この活性領域は、量子井戸がエピタキシャルに成長した結晶面に従い、量子井戸の3つのファミリーを含む。これらの3つのファミリーは、量子井戸が半径方向にある、第1周辺領域720と、量子井戸が軸方向にある第2領域721と、量子井戸がr面によって傾いている第3領域722とである、3つの異なる領域の間に割り当てられている。
【0162】
第1の領域720は、略垂直方向、すなわち、基板11に対して略垂直に延びている。第2の領域721は、略水平方向、すなわち、基板11に対して略平行に延びている。最後に、第3の領域722は、基板に対して傾いて延び、第1の領域と第2の領域とをつないでいる。
【0163】
図8は、
図7に示されているナノワイヤ7の種類の3つの発光手段を含む、本発明による光電子デバイスを図によって示す。
【0164】
これらの発光手段7a、7b、および7cは、これらの発光手段における第2の電気接触領域の構造によって互いと異なっており、第1の電気接触領域15は、基板11における、ナノワイヤと反対側の面111の上に形成されて連続的となっている。
【0165】
本発明による光電子デバイスは、実際には当然ながら、手段7a、7b、および7cの種類の4つ以上の発光手段を備えることになる。
【0166】
こうして、発光手段7a〜7cのそれぞれは、異なる発光波長に関連した量子井戸に対応する3つの領域を含む活性領域を有する。この活性領域は、発光波長λ1の光子を生成することができる、略垂直な周辺領域720a〜720cと、発光波長λ2の光子を生成することができる、略水平な上側領域721a〜721cと、発光波長λ3の光子を生成することができる、傾いている中間領域722a〜722cとを含む。
【0167】
次に、第2の電気接触領域17をさらに詳しく説明する。
【0168】
図8は、発光手段7bが、シェル73bの周辺部分730bにおいて、絶縁用材料からなる覆い74bを含むことを示している。
【0169】
また、発光手段7cは、絶縁用材料のまったくないシェル73cの上側面731cを除くシェル73cの周りに、絶縁用材料からなる覆い74cを含む。
【0170】
第2の電気接触領域17は、発光手段7a〜7cの上に設けられているため、これらの発光手段の間のマスク14と接触している。第2の電気接触領域17は、エッチングされた連続的な層から形成されている。
【0171】
こうして、第2の電気接触領域は、発光手段7cを完全に覆っている。このため、第2の電気接触領域は、第2の電気接触領域が直接的に接触している発光手段7cの上側面731cを除き、発光手段7cから電気的に絶縁されている。
【0172】
さらに、この第2の電気接触領域は、シェル73aの周辺部分730aの周囲に設けられ、シェル73aの周辺部分と電気的に直接接触している。しかし、第2の電気接触領域は、シェル73aの中間部分732aと上側部分731aとによって画定された、発光手段7aの上側の部分の周りには延びておらず、言い換えれば、活性領域の周辺領域720aを越えては延びていない。
【0173】
第2の電気接触領域は、発光手段7bに関しては、絶縁用の覆い74bの周りに延びている。また第2の電気接触領域は、シェル73bの中間部分732bにわたって部分的に延びている。すなわち、第2の電気接触領域は、高さh1にわたって発光手段7bの周辺部に設けられ、それによって、発光手段7bの上側部分は部分的に露出している。発光手段7bにおけるこの上側部分は、この場合にはシェル73bの上側面731bで終わっている部分732bである。
【0174】
このように、第2の接触領域17は、発光手段7bの上側領域721b、ならびに、発光手段7aにおける上側領域721aおよび中間領域722aを除く、すべての発光手段にわたって延びている層である。
【0175】
言い換えれば、第2の領域17は、すべての発光手段の間にわたって延び、また、半径方向の量子井戸が位置している、発光手段の垂直領域720a、720b、および720cの少なくとも一部にわたって延びている。このため、層17は、発光手段の垂直領域720a、720b、および720cでは連続的である。また層17は、発光手段7cの上側領域721cと、発光手段7bの中間領域722bとにおいても連続的である。
【0176】
第2の電気接触領域17におけるこの特定の構造により、第1の接触領域15と、第2の接触領域17との間の電圧差は、発光手段7aによる発光波長λ1の光子と、発光手段7bによる発光波長λ3の光子と、発光手段7cによる波長λ2の光子との生成をもたらす。
【0177】
こうして、人間の眼によって知覚される光の感覚は、波長λ1、λ2、およびλ3の組み合わせによって生じることになる。
【0178】
図8によるデバイスによって放出される光は、演色評価数(CRI)および相関色温度(CCT)に関して、
図1によるデバイスによって放出される光より高品質のものである。
【0179】
図2を参照して説明されたように、この光電子デバイスにおける巨視的なスペクトルは、それぞれの種類7a、7b、および7cに対応する発光手段の数によって求められる。
【0180】
図8に示されている光電子デバイスを得るための方法は、
図3a〜
図3hを参照して説明された方法から簡単に導き出される。
【0181】
次に、
図8による光電子デバイスの代替実施形態を示している
図9を参照する。この代替実施形態は、
図5に示されている代替実施形態と同様である。
【0182】
図9は、第2の電気接触領域81に関する、発光手段7a〜7cに対して説明された3種類の電気接点をそれぞれが備える発光手段のグループを実際に示している。
【0183】
第1の電気接触領域15は、基板11における、発光手段8の反対側に形成されている。
【0184】
発光手段8のそれぞれは、
図7に示されているナノワイヤ7を備える。ナノワイヤ7については、再度詳しくは説明しない。
【0185】
第2の電気接触領域81は、3つの部分810、811、および812からなる。
【0186】
第1の部分810は、発光手段7aに対して説明されたように、ナノワイヤにおけるシェル73の周辺部分730の周りに電気接点を形成している。
【0187】
絶縁用材料の層82は、シェル73の上側面731の中間部分732を除き、第2の電気接触領域における第1の部分810の上に存在している。従ってこの層82は、発光手段7bに対して説明された覆い74bと同様の絶縁用の覆いをナノワイヤ7の周りに作り出している。
【0188】
第2の電気接触領域81における第2の部分811は、この層82にわたって延びており、さらに、シェル73の中間部分732にわたっても部分的に延びている。
【0189】
言い換えれば、シェルの中間部分732と上側面731とによって形成されたナノワイヤ7の上側の部分には、部分的にはいかなる電気接点もない。
【0190】
このように、この第2の部分811は、発光手段7bに対して説明された電気接点と同様の電気接点を形成している。
【0191】
最後に、第2の部分811の上には、絶縁用材料からなる第2の層83が堆積している。このため、ナノワイヤ7におけるシェル73の上側面731だけには絶縁用材料が存在しない。
【0192】
絶縁用材料からなる層83の上には、第2の電気接触領域における第3の部分812が連続的に堆積している。そのため、この第3の部分は、ナノワイヤ7におけるシェルの上側面731と電気的に直接接触している。
【0193】
このように、発光手段8のそれぞれは、発光手段7a、7b、および7cに対して説明された、第2の電気接触領域における3種類の電気接点を備えている。
【0194】
従って実際に、
図9に示されている3つの発光手段8は、第1の電気接触領域15と、第2の電気接触領域81における第1の部分810との間に電圧差が印加された場合には、発光波長λ1の光子を放出し得る。接触領域15と、部分811との間に印加される電圧差は、発光波長λ3の光子を生成し得る。最後に、電気接触領域15と、部分812との間に印加される電圧差は、発光波長λ2の光子を生成し得る。
【0195】
図6を参照して説明されたように、本発明による光電子デバイスは、電気的に独立している複数のグループの発光手段8によって形成されてもよい。
【0196】
図6に示されているデバイスに対して注目された点は、
図9に示されているデバイスに対しても有効である。
【0197】
図示されているすべての実施形態において、電気接触が、連続的な導電層によって、活性領域における少なくとも1つの領域の上にもたらされる。このことは、別のパッドによってもたらされた電気接触に比べた利点を提示する。パッドの製造は、実際にはより複雑であり、パッドを互いと接続するためのワイヤ接続が必要となる。
【0198】
また、これらのパッドは、一般にはいわゆるリフトオフ技術によって得られる点に留意されたい。しかし、この技術は、典型的にはm面に相当する活性領域の周辺領域である垂直面に対しては実施することができない。
【0199】
図10は、nドープされたGaNのナノワイヤの成長が、nドープされたGaNの基板18の上でもたらされる、本発明における別の代替実施形態を示す。
【0200】
基板11は、この場合には必ずしも導電性でなく、たとえばサファイアで形成されていてもよい。
【0201】
上記で説明されたように、p型の第2の電気接触領域16が形成される。
【0202】
一方、基板18の上には、n型の第1の電気接触領域19が形成される。このことは、成長マスク14と、第1の電気接触領域16とをエッチングする予備ステップを必要とする。
【0203】
次に、
図10に示されているデバイスの代替実施形態を示す
図11を参照する。
図11では、発光手段における直列の電気接続が行われている。
【0204】
このデバイスは2つの発光手段2および3を含んでおり、これらの発光手段の間には、電流がpn接合を通って流れないためにコア90が光学的に不活性となっているナノワイヤ9が配置されている。
【0205】
第2の電気接触領域16は、部分162によって発光手段2の上に周辺接点を形成し、部分161によって発光手段3の上に平面接点を形成している。
【0206】
第2の領域16は、これらの2つの部分161および162の間において、成長マスクと接触している部分160を含んでおり、この部分160は、ナノワイヤ9のコア90と接触している部分163によって延びている。
【0207】
図11は、ナノワイヤ9の活性部分92とシェル93との上側の部分が取り除かれ、絶縁体34が、発光手段3の周りだけでなく、ナノワイヤの、この上側の部分におけるコア90の周りにも存在していることを示している。
【0208】
一方、コア90の上側面900は、第2の電気接触領域の部分163と直接接触している。このようにして、発光手段2におけるp型の接点領域162と、発光手段3におけるn型の接点領域との間の電気接続が確立される。ナノワイヤ9のコア90は、実際には基板18によって発光手段3のコア30に接続されている。このことによって、発光手段2および3の直列構成が確実なものとなる。
【0209】
デバイスにおけるこの代替実施形態は、動作電圧を上げることと、動作電圧をセクタの電圧に近づけることとの利点を有する。このように、このデバイスは、より効率的となる。
【0210】
特許請求の範囲に記載されている技術的な特徴の後に挿入されている参照符号は、これらの特徴の理解を容易にし得るためだけに意図されており、特許請求の範囲を限定することはない。