【文献】
Webar スマホでオトクなカンタンバーコード決済,[online],WebMoney Corporation,2016年10月 7日,URL,https://web.archive.org/web/20150316100443/http://www.webmoney.jp/webar/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
コンテンツを提供するコンテンツ会社システムと、少なくとも前記コンテンツの購入に利用可能な残高をチャージするための決済サービスを提供するサービス会社システムとを含むプリペイド決済システムであって、
前記コンテンツ会社システムが、利用者によって選択された決済方法に従って、前記利用者からの残高チャージ要求を識別する取引ID及び金額情報を含むバーコード発行依頼を前記サービス会社システムに送信する手段と、
前記サービス会社システムが、受信した前記バーコード発行依頼に応じて、前記取引ID及び前記金額情報を含むバーコードを生成し、前記コンテンツ会社システムに送信する手段と、
前記コンテンツ会社システムが、受信した前記バーコードを携帯端末に送信する手段と、
前記バーコードで決済された後、前記サービス会社システムが、前記バーコードに含まれる前記取引ID及び前記金額情報を受信し、前記コンテンツ会社システムに送信する手段と、
前記コンテンツ会社システムが、前記取引ID及び前記金額情報を受信して、前記金額情報に応じて、前記取引IDに従って識別された前記利用者の前記残高をチャージする手段と
を備えたことを特徴とするプリペイド決済システム。
コンテンツを提供するコンテンツ会社システムと、少なくとも前記コンテンツの購入に利用可能な残高をチャージするための決済サービスを提供するサービス会社システムとを含むプリペイド決済システムにおけるプリペイド決済方法であって、
前記コンテンツ会社システムが、利用者によって選択された決済方法に従って、前記利用者からの残高チャージ要求を識別する取引ID及び金額情報を含むバーコード発行依頼を前記サービス会社システムに送信することと、
前記サービス会社システムが、受信した前記バーコード発行依頼に応じて、前記取引ID及び前記金額情報を含むバーコードを生成し、前記コンテンツ会社システムに送信することと、
前記コンテンツ会社システムが、受信した前記バーコードを携帯端末に送信することと、
前記バーコードで決済された後、前記サービス会社システムが、前記バーコードに含まれる前記取引ID及び前記金額情報を受信し、前記コンテンツ会社システムに送信することと、
前記コンテンツ会社システムが、前記取引ID及び前記金額情報を受信して、前記金額情報に応じて、前記取引IDに従って識別された前記利用者の前記残高をチャージすることと
を含むプリペイド決済方法。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末に実装されたアプリやPCサイト内などにおいて、電子書籍、音楽、ゲーム、ゲームにおいて使用されるカードや武器、課金対象となる追加機能などのコンテンツを購入することが行なわれている。アプリやPCサイト内などでコンテンツを購入するためには、当該アプリやPCサイト内などで使用可能な電子マネー等の残高を有している必要があり、コンテンツの価格に対して残高が不足している場合には、少なくとも不足分を充当するために、電子マネー等を購入する必要がある。電子マネー等を購入する手段の一つとして、プリペイドカードを利用する方法がある。プリペイドカードは、コンビニエンスストア(以下、コンビニと呼ぶ)等の店舗において、POS機能を備えたレジスタ(以下、POSレジと呼ぶ)により、プリペイドカードに記載されたバーコードを読み取り、利用者が代金を支払うことで、プリペイドカードに記載されたマネー番号が有効化され、利用可能となる。利用者は、有効化されたプリペイドカードのマネー番号をアプリやPCサイトなどに入力することで、電子マネー等の残高をチャージすることができる。
【0003】
図6は、そのようなプリペイドカードを利用した従来の決済方法の概要を示す図である。
【0004】
従来の方法によると、まず、アプリやPCサイトなどのコンテンツを提供するコンテンツ会社601は、プリペイドカードの作成をカード作成会社602に依頼する。そして、カード会社602によって作成されたプリペイドカードは、配送業者によってコンビニの各店舗603へ配送される。カードを受け取ったコンビニの店舗603では、それを陳列し、販売する。店舗603では、プリペイドカードに記載されたバーコードをPOSレジにて読み込み、代金を受け取ることで決済を行なう。また、店舗603では、多様な種類の電子マネーについて、各種プリペイドカードが販売されている。
【0005】
次に、利用者604は、電子マネー等の購入が必要になると、コンビニの店舗603へ出向き、陳列された多くのプリペイドカードの中から所望のプリペイドカードを選択し、レジにて代金を支払うことで、そのプリペイドカードを有効化する。次いで、利用者604は、プリペイドカードに記載されたマネー番号を携帯端末上のアプリやPCサイトなどに入力して、登録することにより、電子マネー等の残高をチャージする。そうすることで、利用者604は、チャージされた残高を利用して、アプリやPCサイト内などにおいて所望のコンテンツを購入することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の方法では、プリペイドカードを実際に作成し、それを店舗に配送する必要があった。また、店舗では、配送されたプリペイドカードを陳列する必要があり、陳列するための場所も必要であった。また、プリペイドカードを作成してから販売するまでの間に、プリペイドカードを紛失してしまう可能性もあった。
【0007】
さらに、利用者は、プリペイドカードが必要になると、店舗に出向き、店舗内に陳列された多種多様なプリペイドカードの中から所望のプリペイドカードを探し出す必要があるが、「品切れ」や「人気薄」等の理由により店舗に陳列されておらず、購入できない場合もあった。これは、店舗では、一定の需要があるプリペイドカードが主に陳列され、需要の比較的少ないプリペイドカードはあまり陳列されないということを一因とする。また、所望のプリペイドカードを探し出し、代金を支払ってプリペイドカードを有効化した後も、当該プリペイドカードのマネー番号をアプリやPCサイトなどに入力して、登録する必要があった。また、利用者も、購入したプリペイドカードを紛失してしまう可能性があった。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、カード等の媒体を使用せずに、アプリやPCサイト内などで利用可能な電子マネー等の残高をチャージすることを可能にしたプリペイド型の決済システム、決済方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述したような課題を解決すべく、本発明の一実施形態に係る発明は、利用者の残高をチャージするためのプリペイド決済システムであって、前記利用者によって選択された決済方法に従って、前記利用者からの残高チャージ要求を識別する取引ID及び金額情報を含むバーコードを生成するバーコード生成手段と、前記生成されたバーコードを携帯端末に送信するバーコード送信手段と、前記バーコードが決済された後、前記バーコードに含まれた前記金額情報に応じて、前記バーコードに含まれた前記取引IDに従って識別された前記利用者の前記残高をチャージする第1の残高チャージ手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一実施形態に係るプリペイド決済システムは、前記利用者によって選択された決済方法に従って、被振込専用口座を割り当てる口座割当手段と、前記割り当てられた被振込専用口座の口座番号を、前記携帯端末に送信する口座番号送信手段と、前記被振込専用口座への被振込金額を受信する被振込金額受信手段と、前記被振込金額に基づいて、前記残高をチャージする第2の残高チャージ手段とをさらに備えてもよい。
【0011】
また、本発明の一実施形態に係る発明は、利用者の残高をチャージするためのプリペイド決済システムが実行するプリペイド決済方法であって、前記利用者によって選択された決済方法に従って、前記利用者からの残高チャージ要求を識別する取引ID及び金額情報を含むバーコードを生成することと、前記生成されたバーコードを携帯端末に送信することと、前記バーコードが決済された後、前記バーコードに含まれた前記金額情報に応じて、前記バーコードに含まれた取引IDに従って識別された前記利用者の前記残高をチャージすることとを含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一実施形態に係るプリペイド決済方法は、前記利用者によって選択された決済方法に従って、被振込専用口座を割り当てることと、前記割り当てられた被振込専用口座の口座番号を、前記携帯端末に送信する口座番号送信することと、前記被振込専用口座への被振込金額を受信することと、前記被振込金額に基づいて、前記残高をチャージすることとをさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、プリペイドカード等の媒体を使用せずに、アプリやPCサイト内などで利用可能な電子マネー等の残高をチャージすることを可能にしたプリペイド型の決済システム、決済方法、及びプログラムを提供することが可能となる。また、本発明によると、需要の少ない種類のプリペイドカードに対応した残高チャージ方法を提供することが可能となる。さらに、本発明によると、利用者は、プリペイドカードに記載されたマネー番号をアプリやPCサイト内などで入力することなく、電子マネー等の残高をチャージすることができる。また、電子マネー等の残高は、リアル店舗の店頭などにおける商品・サービスの購入に利用することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、複数の図面において同一の符号は同一物を表し、その繰り返しの説明は省略する。
【0016】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係るプリペイド決済方法の概要を示す図である。
【0017】
本発明の一実施形態に係るプリペイド決済方法によると、携帯端末上に実装されたアプリやPCサイトなどにおいて電子マネー等の残高をチャージする場合、まず、利用者101は携帯端末を介して、当該アプリやPCサイトなどのコンテンツを提供するコンテンツ会社102に、残高チャージ要求を送信する(1)。残高チャージ要求には、利用者101が指定したプリペイド決済方法(ここでは、コンビニにおける現金入金、以下、コンビニ現金入金と呼ぶ)、及び金額情報が含まれる。次いで、残高チャージ要求を受信したコンテンツ会社102は、指定されたプリペイド決済方法に従って、バーコード作成要求を、プリペイド型決済サービスを提供するサービス会社103に送信する(2)。バーコード作成要求を受信したサービス会社103は、バーコードを作成して記憶し、コンテンツ会社102に提供する(3)。コンテンツ会社102は、提供されたバーコードを、利用者101の携帯端末へ送信する(4)。携帯端末は、受信したバーコードを表示することができる。利用者101は、バーコードの受信を確認すると、POSレジを備えたコンビニ等の店舗104に出向く。店舗104では、携帯端末に表示されたバーコードをPOSレジによって読み取り、利用者101から代金を受け取ることで、決済を行なう(5)。決済処理が行われた後、店舗104のPOSレジからサービス会社103へ入金情報が通知される(6)。サービス会社103は入金通知を受信すると、コンテンツ会社102へバーコード情報とともに入金情報を通知する(7)。コンテンツ会社102は、受信したバーコード情報及び入金情報に基づいて、利用者101の残高をチャージする。バーコードは、利用者101による残高チャージ要求と関連付けられているため、利用者101はマネー番号を入力することなく、自動的に利用者101の残高をチャージすることができる。
【0018】
このように、本発明の一実施形態に係るプリペイド決済方法によると、従来の決済方法と比較して、プリペイドカード等の媒体を使用せずに、アプリやPCサイト内などで利用可能な電子マネー等の残高をチャージすることができる。本プリペイド決済方法は、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末上にプリペイドカードを電子的に実装したものと考えることができる。また、チャージした電子マネー等の残高は、コンテンツ会社102が提供するコンテンツの購入に限らず、リアル店舗の店頭などにおける商品・サービスの購入に利用することもできる。
【0019】
(第2の実施形態)
次に、本発明の一実施形態に係る別のプリペイド決済方法の概要を説明する。本実施形態では、バーコードを利用した決済の代わりに、被振込専用口座の口座番号を発行して、利用者が当該被振込専用口座に対して振込入金を行なうことにより、残高のチャージを行なう。本方法は、バーコードを利用した上記実施形態とともに実装することができ、利用者101が携帯端末上で決済方法を選択することにより使い分けることができる。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態に係る別のプリペイド決済方法の概要を示す図である。本プリペイド決済方法は、
図1を参照して上述したプリペイド決済方法に加えて、利用者が選択可能な決済方法の1つであり、利用者に対して多様な決済方法を提供するものである。本プリペイド決済方法は、アプリやPCサイト内などで利用可能な電子マネー等の残高をチャージするために、銀行口座への振込入金を利用する。また、プリペイドカードでは一般的に購入金額が指定されているが、本プリペイド決済方法によると、チャージする金額を利用者が自由に(銀行による制限のもとではあるが)指定して入金することができる。
【0021】
本発明の一実施形態に係る別のプリペイド決済方法によると、まず、利用者101は携帯端末を介して、コンテンツ会社102に残高チャージ要求を送信する(1)。残高チャージ要求には、利用者101が指定したプリペイド決済方法が含まれる。次いで、残高チャージ要求を受信したコンテンツ会社102は、指定されたプリペイド決済方法に従って、口座番号発行要求をサービス会社103に送信する(2)。口座番号発行要求を受信したサービス会社103は、被振込専用口座の口座番号を割り当て、コンテンツ会社102に提供する(3)。コンテンツ会社102は、提供された口座番号を、利用者101の携帯端末へ送信する(4)。携帯端末は、受信した口座番号を表示することができる。利用者101は、口座番号を確認すると、当該口座番号宛に振込入金を行なう(5)。振込は、銀行システム201のインターネットバンキング202を利用することで行なうことができる。もちろん、振込は、ATM端末や銀行の店舗にて行なってもよい。指定された口座番号の口座への振込処理が行なわれると、銀行システム201からサービス会社103へ入金情報が通知される(6)。サービス会社103は入金通知を受信すると、コンテンツ会社102へ入金された金額情報を通知する(7)。コンテンツ会社102は、受信した金額情報に基づいて、残高をチャージする。
【0022】
このように、本発明の一実施形態に係る別のプリペイド決済方法によると、従来の方法と比較して、プリペイドカード等の媒体を使用せずに、アプリやPCサイト内などで利用可能な電子マネー等の残高をチャージすることができる。また、
図1を参照して説明したプリペイド決済方法に加えて、利用者に、多様なプリペイド決済方法を提供することを可能にする。また、チャージした電子マネー等の残高は、コンテンツ会社102が提供するコンテンツの購入に限らず、リアル店舗の店頭などにおける商品・サービスの購入に利用することもできる。
【0023】
以下では、上述したプリペイド決済方法の概要について、より詳細に説明する。
【0024】
図3は、本発明の一実施形態に係るプリペイド決済システム300の構成を示す図である。以下に、
図3を参照して、本発明の一実施形態に係るプリペイド決済システム300の構成について説明する。
【0025】
本発明の一実施形態に係るプリペイド決済システム300は、利用者端末301と、コンテンツ会社システム311と、サービス会社システム321と、POSレジ341と、銀行システム351とを含む。
【0026】
利用者端末301は、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末であり、アプリ302やブラウザソフトを実装し、コンテンツ会社311とネットワークを介して通信可能に接続される。また、利用者端末301は、インターネットを介して銀行システム351が提供するインターネットバンキングシステムにアクセスしてログインすることで、残高・入出金明細の照会や、振替・振込などの各種機能を利用することができる。
【0027】
コンテンツ会社システム311は、チャージ要求受信部312と、バーコード発行依頼送信部313と、口座番号発行依頼送信部314と、バーコード受信部315と、口座番号受信部316と、顧客管理データベース(以下、DBとする)317と、決済結果受信部318とを備える。
【0028】
チャージ要求受信部312は、利用者端末301から残高のチャージ要求を受信し、当該チャージ要求に対応する取引IDを生成して、利用者のユーザIDと関連付けて顧客管理DB317に記憶する。バーコード発行依頼送信部313は、チャージ要求において利用者が選択したプリペイド決済方法(ここでは、コンビニ現金入金)に従って、金額情報及び取引IDを含むバーコード発行依頼をサービス会社システム321に送信する。口座番号発行依頼送信部314は、利用者が選択した決済方法(ここでは、銀行による振込入金)に従って、取引IDを含む口座番号発行依頼をサービス会社システム321に送信する。バーコード受信部315は、サービス会社システム321から、発行されたバーコードを受信する。口座番号受信部316は、サービス会社システム321から、発行された口座番号を受信する。顧客管理DB317は、利用者毎に付与されたユーザIDと、当該ユーザIDに対応する電子マネー等の残高とを記憶する。利用者は、顧客管理DB317に記憶された電子マネー等の残高を利用して、アプリやPCサイト内などでコンテンツを購入することができる。また、顧客管理DB317は、受信したチャージ要求に対応する取引IDを記憶する。コンテンツ会社システム311は、当該取引IDを利用してチャージ要求を識別し、サービス会社システム321と情報をやり取りする。決済結果受信部318は、サービス会社システム321から取引ID及び金額情報を受信し、取引IDに関連付けられたユーザIDの残高にチャージする。すなわち、決済結果受信部318は、コンテンツ会社システム311における残高チャージ手段として機能する。また、残高チャージ手段は、POSレジ341からの決済情報に基づいて残高チャージを行なう場合には第1の残高チャージ手段として、また、銀行システム351からの入金通知に基づいて残高チャージを行なう場合には第2の残高チャージ手段としてみなすことができる。
【0029】
サービス会社システム321は、バーコード発行依頼受信部322、バーコード生成部323、バーコード管理部324、バーコード送信部325、決済情報受信部326、口座番号発行依頼受信部327、被振込専用口座割当部328、被振込専用口座管理部329、口座番号送信部330、入金通知受信部331、決済結果送信部332を備える。
【0030】
バーコード発行依頼受信部322は、金額情報及び取引IDを含むバーコード発行依頼を、コンテンツ会社システム311から受信する。バーコード生成部323は、バーコード発行依頼を受信したことに応じて、金額情報及び取引IDを含むバーコードを生成し、バーコード管理部324に記憶する。バーコードは、従来のバーコードのフォーマットを使用して生成することができ、金額情報はもちろんその従来のフォーマットに含まれているが、取引IDは、自由使用欄として規定されている領域を利用して含めることができる。したがって、POSレジにおけるバーコードの読取等に関する処理は従来の処理を利用することができる。バーコード送信部325は、生成したバーコードを、取引IDとともにコンテンツ会社システム311に送信する。決済情報受信部326は、POSレジ341から決済情報を受信する。
【0031】
口座番号発行依頼受信部327は、取引IDを含む口座番号発行依頼をコンテンツ会社システム311から受信する。被振込専用口座割当部328は、口座番号発行依頼に対して、銀行から事前に割り当てられた被振込専用口座を管理する被振込専用口座管理部328から、新たな被振込専用口座を割り当て、被振込専用口座管理部329に取引IDとともに記憶する。被振込専用口座を利用すると、当該被振込専用口座宛に振込入金があった場合に、振込入金を行った利用者を特定することができる。口座番号送信部330は、割り当てた被振込専用口座の口座番号を、取引IDとともにコンテンツ会社システム311に送信する。入金通知受信部331は、銀行システム351から、所定の被振込専用口座宛に入金があった旨の入金通知を受信する。入金通知には、振込入金が行なわれた被振込専用口座の口座番号と、振込入金の被振込金額が含まれる。
【0032】
決済結果送信部332は、POSレジ341からの決済情報、または銀行システム351からの入金通知を受信すると、決済情報または入金通知に基づき、取引ID及び金額情報をコンテンツ会社システム311に送信する。
【0033】
POSレジ341は、コンビニ等の店舗が備える、POS機能を備えたレジスタであり、ネットワークを介してサービス会社システム321と通信可能に接続される。POSレジ341は、所定のバーコードについて決済を行うと、決済情報をサービス会社システム321に送信する。
【0034】
銀行システム351は、勘定系システム352、インターネットバンキングシステム353、入金通知部354、振込入金DB355、被振込専用口座管理DB356を備える。
【0035】
勘定系システム352は、銀行の営業店端末、ATM、インターネットバンキング等が受け付けた振込入金を処理する。特に、本発明の一実施形態によると、被振込専用口座宛に振り込まれた入金は、被振込専用口座DB356を参照し、被振込専用口座に関連付けられた口座に入金される。振込入金DB355は、振込入金データを記憶する。インターネットバンキングシステム353は、インターネットを介して、振込入金機能を提供する。入金通知部354は、所定の被振込専用口座宛の振込入金が処理されると、サービス会社システム321に入金通知を送信する。
【0036】
上述したコンテンツ会社システム311、サービス会社システム321、及び銀行システム351の各機能部は、1つまたは複数のコンピュータによって実装することができる。当該1つまたは複数のコンピュータは、メモリ等の記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムを処理装置(CPU)が実行することによって統括的に制御され、各機能部の機能を実現する。また、コンテンツ会社システム311及びサービス会社システム321は、一体として、本発明の一実施形態に係るプリペイド決済方法を実現するシステムとみなすことができる。
【0037】
図4は、本発明の一実施形態に係るプリペイド決済方法の詳細な処理フローを示す。本プリペイド決済方法は、携帯端末上で表示されるバーコードを利用したプリペイド決済方法である。
【0038】
ステップ401において、利用者端末301は、電子マネー等の残高をチャージするために利用者が選択し、入力した決済方法を受け取る。本プリペイド決済方法では、利用者は、コンビニ現金入金を選択し、さらに、金額情報としてチャージ金額を指定して、利用者端末301に入力する。ステップ403において、利用者端末301は、利用者のユーザID、入力された決済方法、及び金額情報を含むチャージ要求を、コンテンツ会社システム311に送信する。
【0039】
次いで、ステップ405において、コンテンツ会社システム311は、利用者端末301から送信されたチャージ要求を受信する。ステップ407において、コンテンツ会社システム311は、受信したチャージ要求に対応する取引IDを生成し、生成した取引IDをユーザIDと関連付けて記憶する。次いで、ステップ409において、チャージ要求に含まれる金額情報及び取引IDを含むバーコード発行依頼を、サービス会社システム321に送信する。
【0040】
次いで、ステップ411において、サービス会社システム321は、コンテンツ会社システム311からバーコード発行依頼を受信する。ステップ413において、サービス会社システム321は、バーコード発行依頼から、金額情報及び取引IDを含むバーコードを生成する。ステップ415において、サービス会社システム321は、取引IDと生成したバーコードを、コンテンツ会社311に送信する。
【0041】
ステップ417において、コンテンツ会社システム311は、サービス会社システム321から取引ID及びバーコードを受信する。ステップ418において、コンテンツ会社311は、受信したバーコードを、受信した取引IDに基づいて、対応するユーザIDに関連付けて記憶する。ステップ419において、コンテンツ会社システム311は、バーコードをユーザIDに対応する利用者端末301に送信する。
【0042】
ステップ421において、利用者端末301は、コンテンツ会社システム311からバーコードを受信する。ステップ423において、利用者は、コンビニの店舗に出向き、利用者端末301が表示するバーコードを店員に提示する。
【0043】
ステップ425において、コンビニの店員はPOSレジ341のバーコード読取装置によってバーコードを読み取り、バーコードに符号化されている金額について決済を行なう。利用者は、提示された金額を現金決済する。決済が完了すると、ステップ427において、POSレジ341は、決済した金額情報及びバーコードに符号化されている取引IDを、サービス会社システム321に送信する。
【0044】
ステップ429において、サービス会社システム321は、POSレジ341から金額情報及び取引IDを受信する。次いで、ステップ431において、サービス会社システム321は、受信した金額情報及び取引IDをコンテンツ会社システム311に送信する。
【0045】
ステップ433において、コンテンツ会社システム311は、取引ID及び金額情報を受信する。次いで、ステップ435において、コンテンツ会社システム311は、受信した金額を、取引IDに関連付けられたユーザIDの残高にチャージする。コンテンツ会社システム311において残高がチャージされると、利用者は、当該残高を使用して、アプリやPCサイト内などで提供される所望のコンテンツを購入することができるようになる。
【0046】
以上説明したように、本発明の一実施形態に係るプリペイド決済方法によると、バーコード及びマネー番号が印刷されたプリペイドカード等の媒体の代わりに、携帯端末上でバーコードを表示し、POSレジで決済することで、電子マネー等の残高をチャージすることができる。本プリペイド決済方法によると、プリペイドカードを実際に作成し、それを店舗に配送する必要もなく、店舗では、プリペイドカードを陳列する必要もなくすことができる。また、プリペイドカードを作成してから販売するまでの間に、紛失してしまうこともなくすることができる。さらに、利用者にとっては、店舗内に陳列された多種多様なプリペイドカードの中から所望のプリペイドカードを探し出す必要がなくなり、決済した後も、残高が自動的にチャージされるので、当該プリペイドカードのマネー番号を入力する手間もなくすことができる。また、利用者にとっても、購入したプリペイドカードを紛失してしまうリスクをなくすことができる。簡潔に述べると、本プリペイド決済方法の特徴は、携帯端末上で電子的にプリペイドカードを提供することで、従来のプリペイドカードに更なる利便性を提供することにある。
【0047】
図5は、本発明の一実施形態に係る別のプリペイド決済方法の詳細な処理フローを示す。本プリペイド決済方法は、残高をチャージするために銀行口座への振込入金を利用したプリペイド決済方法である。
【0048】
ステップ501において、利用者端末301は、電子マネー等の残高をチャージするために利用者が選択し、入力したプリペイド決済方法を受け取る。本プリペイド決済方法では、利用者は、銀行による振込入金を選択し、利用者端末301に入力する。ステップ503において、利用者端末301は、利用者のユーザID、及び、入力された決済方法を含むチャージ要求を、コンテンツ会社システム311に送信する。
【0049】
次いで、ステップ505において、コンテンツ会社システム311は、利用者端末301から送信されたチャージ要求を受信する。ステップ507において、コンテンツ会社システム311は、受信したチャージ要求に対応する取引IDを生成し、生成した取引IDをユーザIDと関連付けて記憶する。次いで、ステップ509において、取引IDを含む口座番号発行要求を、サービス会社システム321に送信する。
【0050】
次いで、ステップ511において、サービス会社システム321は、コンテンツ会社システム311から口座番号発行要求を受信する。ステップ513において、コンテンツ会社システム321は、口座番号発行要求に含まれる取引IDに、新たな被振込専用口座の口座番号を割り当てる。被振込専用口座とは、銀行から事前に割り当てられた口座であり、サービス会社システム321により複数の被振込専用口座が記憶され、管理されている。銀行では、被振込専用口座に入金があると、自動的に所定の取りまとめ口座に入金される。コンテンツ会社システム311は、被振込専用口座の口座番号とユーザIDと関連付けて記憶しておくことで、被振込専用口座に入金があると、入金を行なった利用者を特定することができる。
【0051】
次いで、ステップ515において、サービス会社システム321は、取引IDと割り当てた被振込専用口座の口座番号を、コンテンツ会社システム311に送信する。
【0052】
ステップ517において、コンテンツ会社システム311は、サービス会社システム321から取引ID及び口座番号を受信する。ステップ519において、コンテンツ会社システム311は、受信した口座番号を、受信した取引IDに基づいて、対応するユーザIDに関連付けて記憶する。ステップ521において、コンテンツ会社システム311は、口座番号を、ユーザIDに対応する利用者端末301に送信する。
【0053】
ステップ523において、利用者端末301は、コンテンツ会社システム311から口座番号を受信する。ステップ525において、利用者は、利用者端末301が表示する口座番号宛に振込入金する。振込入金は、インターネットバンキング、ATM、銀行の店頭などで行なうことができ、特定のチャネルに限定されない。
【0054】
ステップ527において、銀行システム351は、振込処理を行い、被振込専用口座に対する振込入金データを記憶する。銀行システム351は、サービス会社に割り当てた複数の被振込専用口座を記憶しており、当該被振込専用口座に対して振込入金が行なわれると、ステップ529において、銀行システム351は、振込入金が行なわれた被振込専用口座の口座番号と振込入金の被振込金額の金額情報を含む入金通知を、サービス会社システム321に送信する。
【0055】
ステップ531において、サービス会社システム321は、銀行システム351から入金通知を受信する。ステップ533において、サービス会社システム321は、入金通知に含まれた口座番号に対応する取引IDと、金額情報を、コンテンツ会社システム311に送信する。
【0056】
ステップ535において、コンテンツ会社システム311は、取引ID及び入金された金額情報を、サービス会社システム321から受信する。ステップ537において、コンテンツ会社システム311は、受信した金額情報に基づき、取引IDに関連付けられたユーザIDの残高をチャージする。コンテンツ会社システム311において残高がチャージされると、利用者は、当該残高を使用して、アプリやPCサイト内などで提供される所望の商品・サービス・コンテンツを購入することができるようになる。
【0057】
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る別のプリペイド決済方法によると、チャージ要求に対して被振込専用口座を割り当て、当該被振込専用口座に振込入金を行なうことで、電子マネー等の残高をチャージすることができる。本プリペイド決済方法によると、プリペイドカードを実際に作成し、それを店舗に配送する必要もなく、店舗では、プリペイドカードを陳列する必要もなくすことができる。また、プリペイドカードを作成してから販売するまでの間に、紛失してしまうリスクもなくすことができる。さらに、利用者にとっては、店舗内に陳列された多種多様なプリペイドカードの中から所望のプリペイドカードを探し出す必要がなくなり、決済した後も、残高が自動的にチャージされるので、当該プリペイドカードのマネー番号を入力する手間もなくすことができる。また、利用者にとっても、購入したプリペイドカードを紛失してしまうリスクをなくすことができる。また、振込入金にインターネットバンキングを利用することにより、店舗に出向かなくても残高をチャージすることが可能になる。