【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、交流電力線で1以上が接続されて電力を供給される負荷である照明、モータ、ソレノイド、発熱体を制御対象とするが、まず、照明を例にとって説明する。
【0007】
照明制御用途に壁スイッチが頻繁に用いられ、機械的な接点の断続で照明に供給される電力を制御する方式がほとんどであり、リレイやスイッチ電気素子を用いたオン/オフ操作に留まるのが普通である。オン/オフに加えて、照明の明るさの調節や発光ダイオード(LED)照明の色相の調節やタイマ、動作モードの調節などの様々な機能の操作は、既存のスイッチでは行い難い。
【0008】
壁スイッチに加えて、リモコンや携帯電話、またはIoT機器を用いて外部から照明を制御する場合には、これらの無線通信制御手段の受信部を照明に設けるか、あるいは、壁スイッチに設ける必要がある。照明に無線通信手段の受信部を設ける場合、電源を断続する既存の方式のスイッチで電源を切断した場合、無線通信手段の回路に電源供給それ自体が遮断されるため、別途の電源装置やバッテリを使用せざるを得ず、コスト及び手間がかかる。
【0009】
これを避けるためには、電源を断続する既存のスイッチ方式ではなく、常に電力の供給が保たれる構造のスイッチを適用し、負荷の制御のためのスイッチング手段を負荷側に設け、スイッチング手段の操作情報を遠隔で受け取って負荷を動作させる手段が配設されなければならない。
【0010】
これに対し、無線通信制御手段の受信部をスイッチ寄りに配設するときには、無線通信の制御手段で照明のオン/オフと電力線を経由して位相の制御を通じて負荷の電力調節を行うことができるが、これに加えて、様々な負荷の制御のためには、別途の通信線を架設したり、スイッチと照明との間の電力線を用いて負荷側に設けたスイッチング手段に負荷制御の信号を伝送したりする方法を付加しなければならない。スイッチを経て電力が伝送され、既存の方式の電気接点スイッチは無線通信制御手段の受信部及び制御回路の電源の生成に難点があるのが一般的である。
【0011】
別途の通信線を架設する方式はコストがかかるため除外し、電力線を介して照明制御情報を伝送する方法にはいくつかの種類がある。古典的なTriac素子を用いて位相制御方式で電力の供給量を制御して白熱灯の明るさを制御することができるが、蛍光灯や発光ダイオード(LED)などのように非線形的な特性の照明負荷の明るさを線形的に調整する新規な技術方法も多数上市されたが、この方式は、照明の明るさの調整に限られる。
【0012】
この技術においては、複数の負荷を選択的に制御したり、一つの負荷に様々な制御を行ったりするように複数のスイッチを使用し、各スイッチの操作状態の組み合わせに応じて交流電力の波形の半周期または一周期内において交流電圧波形を非線形特性を有する素子を用いて変形する方法で交流電力線を介して負荷側に制御情報を伝送し、負荷側の「制御受信部」は、伝送される交流電源の電圧波形を参照して情報を復号して複数のスイッチの操作状態の組み合わせを判断し、その判断に基づいて予め約束された通りに負荷を選択して制御するか、あるいは、予め約束された通りに負荷を様々に制御するものである。
【0013】
制御または通信において、電力線を用いた方式であって、交流基礎周波数波形に高周波の信号波形を載せて伝送する電力線通信技術は既に十分に知られており、交流電源の位相の制御による波形を変形して「0」または「1」のデータビットを対応させ、時間により流れる多数の波形の位相制御に各「0」または「1」を連続してシリアルで対応して電力線に情報を載せて伝送する位相制御通信方式も知られている。
【0014】
本発明は、高周波信号波形を載せないため電力線通信とは異なり、多数のスイッチの操作状態の組み合わせ情報を半周期または一周期の電圧波形内に全て反映する並列的な概念であり、シリアルで多数の波形を使用して情報を伝送する位相角制御通信とは異なる方式方式を利用しなければならないため、これに比較して他の長所及び短所を有する。
【0015】
本発明は、複数のスイッチを使用するが、スイッチ操作で制御しようとする場合の数が所定の場合の数以下であるため伝送すべき制御情報が限られた場合であって、半周期波形または一周期波形に制御内容の情報を全て含めて電力線を介して伝送するので、代表的に指でいくつかのスイッチを操作して照明やモータなどをオン/オフ以外の付加的な制御を行う場合であるか、あるいは、複数の制御対象から選択して制御をする場合には経済的及び技術的に有利な点がある。
【0016】
別途の通信線を接続することなく電力線に制御信号を載せて送る方法の例としては、大韓民国登録特許第10−1278125などに記載の方法があるが、このような古典的な電力線通信の場合にはコストがかかり、既存の壁スイッチの形で手軽に設け難い他、電源が供給し難いなどの問題がある。
【0017】
大韓民国登録特許第10−1187729号公報に記載の交流電流の位相を用いる電力線通信装置や、大韓民国公開特許第10−2014−0127193号公報を参照すると、マイコンを用いて伝送しようとする通信情報のデジタル値に応じて交流電気波形の連続するゼロクロシング区域に電圧の変形を引き起こして情報を伝送して通信用途に活用していることがわかる。
【0018】
同特許は、交流電気の連続的な波形の半波長または一波長の周期ごとに0または1を写像した電気波形の変形を活用して多数の周期の波形を使用してシリアルでデータを伝送する通信を行う構造であり、直列で負荷と接続された通信手段で壁の多数つのスイッチの操作組み合わせを一時点において即座で情報として伝送するのに問題があり、回路の動作に必要な電源の確保方法に問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
交流電力線でスイッチと直列で接続され、AC/DC変換装置を経て駆動される発光ダイオード(LED)照明または直流モータまたはソレノイドなどの直流負荷や交流電力線でスイッチと直列で接続される白熱電灯または蛍光灯または伝熱器具または交流モータなどの交流負荷を単にオン/オフ制御することなく、様々な機能を制御しようとすることである。
【0020】
様々な機能の制御とは、例えば、照明の明るさを調節したり、発光ダイオード(LED)照明の色相を変えたり、照明制御のタイマーを調整したり、モータは回転方向、回転量、回転時間、回転速度、時間による回転パターンの変動制御をしたりすることをいう。
【0021】
ニクロム線やその他の電気を利用する発熱体は、作動のオン/オフに加えて、目標温度値の変更を用いた間接制御にも適用可能であり、ソレノイドを制御してアクチュエータの変位制御または方向制御における制御量を段階区別して制御することも含み、照明、モータ、発熱体、ソレノイドを複数設けて選択的に制御することも含む。
【0022】
このような様々な機能の制御のためには、制御しようとする意図を入力されるために複数のスイッチを使用して各スイッチの操作状態の組み合わせに様々な機能を対応させて制御することを対象とする。
【0023】
複数のスイッチは手で操作するスイッチであってもよく、複数のタッチセンサーであってもよく、一つのタッチパッド上の複数の座標のタッチ信号センシング手段であってもよい。回す回転ノブやボリュームまたは回転時に復元力を有するジョグシャトルなどのものを手でどのような角度で回転させるかに複数のスイッチの操作状態の組み合わせを対応させると、このような回転ノブ、ボリュームまたはジョグシャトルを入力手段とする場合にも複数のスイッチに相当すると認められる。
【0024】
本発明は、交流電力線に接続された複数の負荷を選択的に制御するか、あるいは、一つの負荷にオン/オフ以外の様々な制御を複数のスイッチの操作の状態の組み合わせで行うためのものであり、複数のスイッチの適用に加えて、別途の複数の制御用通信線や電力線を架設することなく交流電力線の上に様々な制御内容を伝送して制御する方法を実現したものである。
【0025】
照明、モータ、ソレノイドまたは発熱体負荷の制御において赤外線リモコン、RFリモコン、ジグビー、Z−Wave、Wi−Fi、ブルートゥース、3Gモデム、LTEモデム、またはIoTなどの無線通信手段でも制御するか、あるいは、人体感知センサーや出入り扉開閉センサーなどのセンサーの感知値に反応して制御するか、あるいは、照度センサーなどにより当該区域の照明の明るさを自動的に制御するか、あるいは、時計、タイマーを用いて時間の条件による制御を行う場合、既存の壁スイッチの方式を適用するときに発生する問題も改善する。その最大の問題は、これらの無線通信手段またはセンサーまたはタイマーを起動するための回路の電力供給の問題である。
【0026】
既存の壁スイッチは、負荷に向かう電力を断続してオン/オフ制御を行う方式を採用するため、電力の遮断に際して負荷側の無線通信手段またはセンサーやタイマーを設ける場合、その作動回路への電力の供給が遮断されるため、壁スイッチを用いた制御と負荷側に設けられた無線通信またはセンサーまたはタイマーを用いた制御は併用し難い。
【0027】
これらの両者を併用するためには、スイッチの操作では負荷側に向かう電力は遮断されないため負荷を制御する「制御受信部」には常に電力が供給されなければならず、様々な機能の制御のために操作したスイッチの操作の組み合わせ情報が「制御受信部」に交流電力線で伝送され、「制御受信部」は、組み合わせ情報を復元して負荷の制御に活用できなければならないが、本発明は、その手段を提供する。
【0028】
要するに、本発明は、付加的な電力線または通信線の追加的な架設なしに既設の電力線をそのまま活用し、複数のスイッチまたはその相当物を用いて照明を制御するか、あるいは、モータで制御される電動ブラインドや電動カーテン、電動窓、電動弁のように対象を特定の変位だけ移動させる制御を行うか、あるいは、天井に吊設されるファンの回転速度を調節するか、あるいは、ソレノイドを用いてアクチュエータ変位または方向を制御するか、あるいは、モータまたは発熱装置を経てエアコンまたはボイラーまたは暖房器を制御して室内温度を調整する経済的な方法を提供するものである。
【0029】
照明、モータ、ソレノイドまたは発熱体をオン/オフ以外の様々な制御を行うか、あるいは、複数の制御対象から選択して制御を行うためには、制御の対象を認知させるか、あるいは、制御しようとするところを入力する手段として複数のスイッチを使用する。
スイッチは、手で押下するAタイプまたはBタイプの接点スイッチに限定されず、トッグルスイッチやスライドスイッチやその他の断続の機能を行うものであれば、いずれも採用可能であり、タッチセンサーとしてタッチ信号をマイコンに入力するか、あるいは、一つのタッチパッドの上に複数の座標のタッチ地点において認識した信号をマイクロコントローラに入力するスイッチも採用可能であり、回転ノブまたはボリュームまたは復元力を有するジョグシャトルの回転角度に複数のスイッチの操作の組み合わせを対応させてスイッチの一部または全部を置き換える場合も含む。
【0030】
手で自ら断続するスイッチの場合には、複数のスイッチと複数のDIACまたはツェナーダイオード(以下、ツェナーダイオードという表現は、TVSツェナーダイオードまでも含む。)を使用してスイッチにDIACまたはツェナーダイオードを直並列で接続し、その直並列された対を再び直並列接続する様々な組み合わせの回路接続をする。
【0031】
非線形素子としてDIACまたはツェナーダイオードが使用可能であるが、DIACの場合、ブレーキオーバ現象が発生するまでオフ状態やオン状態に切り換わると、低い順方向のバイアス電圧のみが印加されるので、ツェナーダイオードに比べて多くの電力を伝送することができ、主として直流を用いる発光ダイオード(LED)照明のように直流電源装置が必須的である場合、相が変換された後に、所定の時間の低い力率を考慮すると、電力の消耗がほとんどないというメリットがある。
【0032】
回路接続された各スイッチを操作する場合、各対においてオフになったスイッチに応じて、DIACの場合に所定の電圧が印加される場合にブレーキオーバ現象が起こり、ツェナーダイオードの場合に順方向の電圧降下または逆方向の降伏電圧の降下が起こり、その重なり合い効果がこの回路の両端に現れる。この回路を「スイッチ部」と称する。
【0033】
「スイッチ部」の両端は、結果的に、複数のスイッチの操作状態の組み合わせ情報を両端の電圧降下の様相に置き換えるため、「スイッチ部」の各スイッチの押下の組み合わせが異なると、他の電圧降下の様相が両端に現れるようにスイッチとDIACまたはツェナーダイオードを上手く組み合わせて回路を構成しなければならない。n個のスイッチを使用すると、2のn乗の組み合わせが可能であるが、中でも、所望の制御種類の数に見合う分だけスイッチを操作する組み合わせに応じて「スイッチ部」の両端の電圧降下の様相が異なるように識別されるように回路を構成する。
【0034】
「スイッチ部」は、負荷を制御する「制御受信部」と交流電力線とで直列に接続され、複数の制御対象における選択または制御の内容の選択に「スイッチ部」の各スイッチの押下の組み合わせを対応させて入力され、「スイッチ部」の両端に発生する電圧降下と「制御受信部」は電源電圧を分圧に両分するため、「制御受信部」は「スイッチ部」の電圧降下の差に相当する値を感知することができ、その値を分析すると、逆に「スイッチ部」の各スイッチの押下の組み合わせを直列で接続された「制御受信部」においても判別することができ、その組み合わせに相当する負荷の制御を「制御受信部」が行うのである。
【0035】
図1は、4つのスイッチとツェナーダイオードを使用して各並列で接続して構成した後、再び直列で接続した「スイッチ部」の例である。この場合、「スイッチ部」の操作により「制御受信部」に印加される電圧の波形を
図2の左図に示す(制御受信部が抵抗のように線形特性を有する場合の例)。
【0036】
「スイッチ部」の操作がないときには、点線の波形のように正常的な正弦波の電源電圧が「制御受信部」に印加されるが、「スイッチ部」の各スイッチが押下されることにより、それと並列で接続されたツェナーダイオードの降伏電圧の電圧降下が起こり、それが重なり合った結果、「スイッチ部」の両端には電圧の降下が起こり、「制御受信部」は、「スイッチ部」と直列で接続されて交流電気電圧を分圧するため、分圧された波形を示したのである。(極性に応じて発生する順方向のバイアス電圧降下は相対的に低い値であるため無視した。)
【0037】
「制御受信部」において分圧された交流電気の半周期または一周期の電圧波形において「スイッチ部」のスイッチ操作状態の組み合わせを判断するために極性が変わる時点の電圧が0Vに留まる時間を参照することが実際に実現する最も便利な方法である。
【0038】
「スイッチ部」の電圧降下で分圧された波形もその大きさが減ると、いわばゼロクロシングと呼ばれる区間の幅も広くなることが
図2の波形図から確認できる。0Vのゼロクロシング区間の周りにおいて電圧をフォトカップラーなど様々な手段でデジタル信号に変換し、再びマイクロコントローラポートに入力して周期的に発生するゼロクロシング信号の繰り返し周期を記憶していて、普段とは異なるように入力される場合に位相の時点差から
図2に示すように「スイッチ部」のスイッチ操作の状況を類推することができる。
【0039】
このようなゼロクロシング区間の位相時点の変動により各スイッチの操作状態の組み合わせの情報をマッピングすることができるので、複数のツェナーダイオードとスイッチの組み合わせにより構成された既存の「スイッチ部」とは異なる構造であり、且つ、同様にゼロクロシング区間の変動を引き起こす手段が考えられる。その結果、「制御受信部」において感知する交流電気電圧波形は、
図2の右図の通りである。相異点は、「スイッチ部」の電圧降下が半周期または一周期の全体の波形において起こる代わりに、ゼロクロシング区間においてのみ電圧の変更があることである。
【0040】
スイッチ操作状態の組み合わせ情報に基づいて、
図2の左側の波形図に示すように、ツェナーダイオードにより全体の周期の電圧が減少されるか、あるいは、右側の波形図に示すように、DIAC素子によりブレーキオーバの発生時点による波形が変形され、より便利には、マイクロコントローラを用いて複数のスイッチの入力を受けてスイッチの操作に応じて金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)またはTriacなどのスイッチング素子を制御する交流電力のターンオン時間を変更することができる。
【0041】
スイッチング素子として一つの逆方向の寄生ダイオード付き金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を用いてもよく、逆方向に2つを直列で接続して用いてもよく、ブリッジダイオードを経て一つの金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を用いて両方向のスイッチング動作をするものをいずれも含む。
【0042】
また、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)と略同じ電圧でスイッチングする絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の場合、主として高圧電源スイッチング用途であるため、数十V以下の低い電圧を制御する本発明の用途には不向きであると思われるが、これを排除するわけではない。
【0043】
通常のトランジスタの場合もベース電流の駆動方式であるが、オンになった場合に金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)よりも高いインピーダンスを有するという問題があるが、本発明において金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)のような機能をするので、追加の言及がなくても本発明の内容に含まれる。同様に、Triacの代わりにブリッジダイオード及びSCRを用いてもよく、2つのSCRを逆方向に用いてもよい。
【0044】
このように入力される複数のスイッチ操作状態の組み合わせ情報に基づいてゼロクロシング寄りにおいて所定の時間にスイッチング素子をオン及びオフにするように制御すると、ゼロクロシングの位相区間の開始または終止の位相時点に各スイッチの操作状態の組み合わせ情報をマッピングすることができ、「制御受信部」とはその情報を共有することができる。このような手段は、「スイッチ部」とは異なり、「スイッチ機能部」と称し、「スイッチ部」及び「スイッチ機能部」は選択的に適用すればよい。
【0045】
「スイッチ機能部」は、
図5に示すように、マイクロコントローラ及び金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)素子を用いてもよく、
図4に示すように、論理ゲート回路またはTimer ICと金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)素子により構成してもよく、トランジスタ及び金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の組み合わせ回路により構成してもよく、
図6に示すようにTriac素子を活用して同じ機能を行うように構成してもよい。
【0046】
「スイッチ部」または「スイッチ機能部」及び「制御受信部」は、交流電力線に接続されるため、分圧の形であり、「スイッチ部」または「スイッチ機能部」の複数のスイッチ操作に応じて、
図2の右図の電圧波形の電気が「制御受信部」に供給される。
【0047】
「スイッチ部」または「スイッチ機能部」の複数の各スイッチの操作状態の組み合わせ情報は、「制御受信部」においては電圧降下の様相にマッピングされるか、あるいは、ゼロクロシング寄りにおいて位相制御で0Vから正常の交流電圧に戻る 「ターンオン位相時点」または正常の交流電圧から0Vに落ちる「ターンオフ位相時点」にマッピングされる。
【0048】
「制御受信部」は、「スイッチ部」を適用した場合、分圧で伝送される交流電気の電圧波形の電圧降下の様相を判断するか、あるいは、「ターンオン位相時点」や「ターンオフ位相時点」を判断してそこにマッピングされた複数のスイッチの操作状態の組み合わせ、さらに、そこにマッピングされた制御対象の選択または制御内容の選択の通りに予め約束されたところに従い照明、モータ、アクチュエータのソレノイドまたはニクロム線などの発熱体を制御するものである。
【0049】
「制御受信部」においては、半周期または一周期の電力波形のみを分析しても複数のスイッチの操作状態の組み合わせ情報を手軽に把握することができ、次の周期のものは検証用に用いることもできるので、信頼性の高い制御を可能にする。
【0050】
ある一時点における複数のスイッチを操作した状態の組み合わせに制御内容情報を全て含めて伝送するので、オン/オフ以外の様々な場合の負荷制御情報を手軽に伝送することができる。
【0051】
スイッチとTriacまたは金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)などのスイッチング素子とマイクロコントローラまたはロジックまたはトランジスタにより構成された電子回路の組み合わせである「スイッチ機能部」やDIACまたはツェナーダイオードなどの非線形特性素子とスイッチの組み合わせにより構成された「スイッチ部」を用いて「制御受信部」にスイッチ操作情報を伝送することは非常に経済的である。
【0052】
大韓民国公開特許第10−2014−0127193号公報の特許は、通信の用途に関するものであり、複数の周期波形にシリアルで時間をおいてデータ情報を伝送するのに対し(明細書の
図6を参照)、本発明の方法は一つの波長の交流電気波形内に複数のスイッチの一時の操作状態の組み合わせ情報を並列的に載せて伝送することができるので、「制御受信部」は、交流電気の一周期の電圧波形のみを分析しても制御しようとする意図を早い時間に十分に把握することができて効率的である。
【0053】
本発明においては、スイッチを操作しても、「制御受信部」側に全周期の電力を遮断しないので、「制御受信部」の動作のために必要な基本電源は常に供給される。
【0054】
別途の制御のための追加通信線の配線が不要であり、負荷に電力を供給する既存の電力線をそのまま活用し、既存のスイッチを「スイッチ部」または「スイッチ機能部」に取り替え、負荷側においては印加される波形を分析する「制御受信部」モジュールを追加すると、経済的に様々な複数の負荷の選択制御をはじめとして様々な内容の制御を経済的に行うことができるというメリットがある。
【0055】
「制御受信部」においては、スイッチ操作状態の組み合わせの判別された値に基づいて予め定められた負荷を制御する方法で自ら負荷を制御するか、あるいは、追加的に赤外線無線リモコン信号または無線通信モジュールに入力信号または電気的に分離された有線通信上の信号と選択的に負荷を制御することができ、主として負荷に流れる電力量を制御したり、負荷に流れる電流の極性を変更したりするなどの動作をする。