(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6163303
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】粒子供給装置及びこれを備えた粒子帯電量測定装置
(51)【国際特許分類】
G01R 29/24 20060101AFI20170703BHJP
G01N 27/60 20060101ALI20170703BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20170703BHJP
【FI】
G01R29/24 B
G01N27/60 F
G03G21/00
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-285186(P2012-285186)
(22)【出願日】2012年12月27日
(65)【公開番号】特開2014-126520(P2014-126520A)
(43)【公開日】2014年7月7日
【審査請求日】2015年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000113355
【氏名又は名称】ホソカワミクロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
(72)【発明者】
【氏名】笹邉 修司
(72)【発明者】
【氏名】辻 圭師
(72)【発明者】
【氏名】眞田 晃司
【審査官】
續山 浩二
(56)【参考文献】
【文献】
特開平03−269373(JP,A)
【文献】
特開平02−016586(JP,A)
【文献】
実開昭64−015024(JP,U)
【文献】
特開2011−025455(JP,A)
【文献】
特開2003−248025(JP,A)
【文献】
特開2005−190767(JP,A)
【文献】
特開昭63−152845(JP,A)
【文献】
特開平01−009482(JP,A)
【文献】
米国特許第05438885(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 29/24
G01N 27/60
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子が付着されたキャリアをキャリア支持体の表面に吸着保持して移動させ、前記キャリアに向けてガスを噴出することで、キャリアから粒子を分離して供給する粒子供給装置であって、
前記キャリア支持体に吸着保持された前記キャリアに向けて粒子分離用の前記ガスを噴出するノズルを、キャリア支持体のキャリア吸着部に対して接近及び離間させるノズル位置調節手段と、ノズル先端を中心として前記ノズルを傾斜させてガス噴出角度を変更可能にするノズル角調節手段とを備えるとともに、各調節手段に調節状態を示す表示用の目盛りを備え、
前記キャリア支持体は、鉛直の軸心周りに回動可能な円筒状であって、その外周に沿って環状に備えられたキャリア吸着部に前記キャリアを吸着保持するものであり、
前記キャリア支持体の鉛直方向の長さは、前記キャリア吸着部よりも鉛直下方の部分が、前記キャリア吸着部よりも鉛直上方の部分に比べて長い、
ことを特徴とする粒子供給装置。
【請求項2】
前記ノズル角調節手段は、下方に向けてガスを噴出する姿勢に前記ノズルを支持するノズルホルダと、該ノズルホルダを、ノズル先端を中心として傾斜調節および固定可能に支持するホルダ支持部材とを有し、
前記ノズル位置調節手段は、前記ホルダ支持部材を、前記キャリア支持体に対して、水平方向と上下方向とに個別に調節及び固定可能に支持する、
請求項1に記載の粒子供給装置。
【請求項3】
前記ホルダ支持部材は、前記ノズルホルダを、ノズル先端を中心として傾斜可能に案内する円弧状ガイドを有する、
請求項2に記載の粒子供給装置。
【請求項4】
前記ノズル位置調節手段は、前記ホルダ支持部材を、前記キャリア支持体に対して、前記水平方向および上下方向に移動調節するネジ送り手段を有する、
請求項2または3に記載の粒子供給装置。
【請求項5】
前記ノズルによる粒子分離箇所よりキャリア支持体の移動方向上手側の箇所に、粒子付きのキャリアをキャリア支持体のキャリア吸着部に向けて流下供給するキャリア供給容器を、一定の位置及び姿勢で着脱可能に支持する容器ホルダと、該容器ホルダのキャリア支持体に対する位置を変更調節可能な容器位置調節手段とを備え、該容器位置調節手段は、調節状態を示す表示用の目盛りを有する、
請求項1ないし4のいずれかに記載の粒子供給装置。
【請求項6】
前記ノズルによる粒子分離箇所よりキャリア支持体の移動方向下手側の箇所に、キャリア支持体外周のキャリア吸着部に摺接するフェルト状のスクレーパを備える、
請求項1ないし5のいずれかに記載の粒子供給装置。
【請求項7】
前記ノズルからガスを断続して噴出するための電磁弁を前記ノズルホルダに備える、
請求項2ないし4のいずれかに記載の粒子供給装置。
【請求項8】
前記電磁弁に加圧ガスを供給するバッファータンクを備える、
請求項7に記載の粒子供給装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の構造の粒子供給装置を備え、キャリアから分離した粒子を帯電量測定部に落下供給する、
ことを特徴とする粒子帯電量測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーなどの微細な粒子を連続供給する装置、及び、これを備えた粒子帯電量測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粒子供給装置及びこれを備えた粒子帯電量測定装置としては、例えば特許文献1に示されているように、複写機用のトナーなどの微細な粒子が付着された磁性体からなるキャリアを、ロート状のキャリア供給容器を介してキャリア支持体の外周に向けて供給し、キャリア支持体の外周に備えられたキャリア吸着保持部にキャリアを磁力によって吸着保持させ、キャリア支持体の回転に伴って移動するキャリアに向けてノズルから噴出したガスを吹き付けることで、キャリアから粒子を吹き飛ばして分離し、分離した粒子を帯電量測定部に落下供給するように構成したものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平3−269373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記構成の粒子帯電量測定装置においては、ノズルからのガス噴出角度が変わるとキャリアから分離される粒子の量が変化して帯電量測定部への粒子供給量が変ることになる。測定者によって、ノズルの位置と傾斜角度が変わることになり、測定値の調整セットにばらつきが生じ、測定精度に影響を及ぼすという課題がある。
【0005】
また、この粒子帯電量測定装置においては、キャリアをキャリア支持体に供給するためのキャリア供給容器は、ノズルが配備された粒子分離箇所からキャリア回転方向上手側に設定されたキャリア供給箇所に脱着可能に配備されており、試料が代わる度に取り外して清掃し、再度装着する。このキャリア供給容器を再装着する際の装着位置の再現性が悪いものとなっており、キャリア供給容器のキャリア出口とキャリア支持体との間隔が一定せず、キャリアの供給量にばらつきが生じて、測定精度に影響を及ぼすという課題もあった。
【0006】
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、測定者および目測による調節のばらつきを低減して再現性を高いものにし、キャリアからの粒子の分離供給を的確に行うことができる粒子供給装置及びこれを備えた粒子帯電量測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
【0008】
(1)本発明は、粒子が付着されたキャリアをキャリア支持体の表面に吸着保持して移動させ、前記キャリアに向けてガスを噴出することで、キャリアから粒子を分離して供給する粒子供給装置であって、
前記キャリア支持体に吸着保持された前記キャリアに向けて粒子分離用の前記ガスを噴出するノズルを、キャリア支持体のキャリア吸着部に対して接近及び離間させるノズル位置調節手段と、ノズル先端を中心として前記ノズルを傾斜させてガス噴出角度を変更可能にするノズル角調節手段とを備えるとともに、各調節手段に調節状態を示す表示用の目盛りを備え
、
前記キャリア支持体は、鉛直の軸心周りに回動可能な円筒状であって、その外周に沿って環状に備えられたキャリア吸着部に前記キャリアを吸着保持するものであり、
前記キャリア支持体の鉛直方向の長さは、前記キャリア吸着部よりも鉛直下方の部分が、前記キャリア吸着部よりも鉛直上方の部分に比べて長い。
【0009】
本発明によると、表示用の目盛りを見て調節状態を確認してノズルの位置調節および角度調節を行うことができるので、ノズルの設定を高い再現精度で行うことができ、測定者が代わっても所定のノズルの位置および角度に設定してキャリアからの粒子の分離を的確に行うことができる。
【0010】
特に、ノズル角度の調節を行ってもノズル先端位置が変化しないので、角度設定を速やかに行うことができる。
【0011】
(2)本発明の好ましい実施態様では、
前記ノズル角調節手段は、下方に向けてガスを噴出する姿勢に前記ノズルを支持するノズルホルダと、該ノズルホルダを、ノズル先端を中心として傾斜調節および固定可能に支持するホルダ支持部材とを有し、前記ノズル位置調節手段は、前記ホルダ支持部材を、
前記キャリア支持体に対して、水平方向と上下方向とに個別に調節及び固定可能に支持する。
【0012】
この実施態様によると、ノズルの水平方向の位置調節、ノズルの上下方向の位置調節、および、ノズルの先端周りでの角度調節を各別に行うことで、キャリアに対して所望のガス噴出状態を得ることが容易となる。
【0013】
(3)本発明の他の実施態様では、前記ホルダ支持部材は、前記ノズルホルダを、ノズル先端を中心として傾斜可能に案内する円弧状ガイドを有する。
【0014】
この実施態様によると、ノズル先端を通る支点上に支点軸などの支点構造を設けなくても、ノズルホルダを任意に傾斜させることができ、ノズルの装着などに邪魔になることのない任意の箇所に円弧状ガイドを設置して、ノズル先端回りで所望の角度に傾斜させることができる。
【0015】
(4)本発明の更に他の実施態様では、前記ノズル位置調節手段は、前記ホルダ支持部材を、
前記キャリア支持体に対して、前記水平方向および上下方向に移動調節するネジ送り手段を有する。
【0016】
この実施態様によると、目盛りの視認と相まって、ノズルの位置調節を微細かつ容易に行うことができる。
【0017】
(5)本発明の他の実施態様では、前記ノズルによる粒子分離箇所よりキャリア支持体の移動方向上手側の箇所に、粒子付きのキャリアをキャリア支持体のキャリア吸着部に向けて流下供給するキャリア供給容器を、一定の位置及び姿勢で着脱可能に支持する容器ホルダと、該容器ホルダのキャリア支持体に対する位置を変更調節可能な容器位置調節手段とを備え、該容器位置調節手段は、調節状態を示す表示用の目盛りを有する。
【0018】
この実施態様によると、キャリア供給容器を清掃等のために取り外して再装着する際に、容易に元の位置及び姿勢に装着することができる。また、キャリアの変更等に対応してキャリア供給容器の位置を変更調節する際も、目盛りを視認することで所定の容器位置に設定することができる。
【0019】
(6)本発明の更に他の実施態様では、前記ノズルによる粒子分離箇所よりキャリア支持体の移動方向下手側の箇所に、キャリア支持体外周のキャリア吸着部に摺接するフェルト状のスクレーパを備える。
【0020】
この実施態様によると、粒子分離部を通過したキャリアは、キャリア回収部においてスクレーパで確実に掻取り除去され、キャリアの無い状態のキャリア吸着部が再びキャリア供給部に移動して、後続のキャリアの吸着保持を好適に行うことができる。
【0021】
(7)本発明の他の実施態様では、前記ノズルからガスを断続して噴出するための電磁弁を前記ノズルホルダに備える。
【0022】
この実施態様によると、電磁弁からノズル先端までの距離が短いものとなり、電磁弁の作動に対して応答良くガスの噴出制御を行うことができるとともに、電磁弁からノズル先端までのガス流通における圧力損失がほとんど無く、所望の噴出圧でガスを吹き付けて粒子の分離を好適に行うことができる。
【0023】
(8)本発明の他の実施態様では、前記電磁弁に加圧ガスを供給するバッファータンクを備える。
【0024】
この実施態様によると、電磁弁に供給されるガスの圧力が安定するので、ガスを断続して噴出させても、安定した噴出圧でのガス噴出が可能となり、粒子の分離を確実かつ安定して行うことができる。
【0025】
(9)本発明に係る粒子帯電量測定装置は、上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の粒子供給装置を備え、キャリアから分離した粒子を帯電量測定部に落下供給する。
【0026】
本発明によると、測定者および目測による調節のばらつきを低減して再現性を高いものにし、キャリアからの粒子の分離供給を的確に行って、帯電量測定部への粒子供給を安定して行い、精度の高い帯電量測定を行うことができる。
【発明の効果】
【0027】
このように、本発明によれば、測定者および目測による調節のばらつきを低減して再現性を高いものにし、キャリアからの粒子の分離供給を的確に行うことができる粒子供給装置及びこれを備えた粒子帯電量測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図3】キャリア供給部とキャリア回収部を示す正面図である。
【
図6】粒子帯電量測定装置の要部を示す一部縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態に係る粒子供給装置の概略平面図である。この粒子供給装置1は、鉛直軸心x周りに回転自在なキャリア支持体6の周囲に、その回転方向に沿ってキャリア供給部11、粒子分離部12、および、キャリア回収部13をこの順に固定配備して構成されている。キャリア供給部11は、キャリアcをキャリア支持体6に供給する。粒子分離部12は、キャリア支持体6に吸着保持されたキャリアcに対して窒素ガスなどの不活性ガスをノズル41を介して吹き付けて、キャリアcに付着されている測定対象であるトナーなどの粒子を分離して帯電量測定部3へ供給する。キャリア回収部13は、粒子が分離されたキャリアcを、キャリア支持体6から取り除いて回収する。
【0031】
ここで、粒子帯電量測定装置は、
図3に示すように、箱状に組上げられた粒子供給装置の下に配置されている部材(一点鎖線にて表している)を基台の天板2とし、その天板2の上に粒子供給装置1を搭載配備するとともに、天板2の下方に帯電量測定部3を配備した構造となっている。
【0032】
図6に示すように、粒子供給装置1は、天板2上に支柱10を介して固定配備したフレーム4に電磁コイル5を装着支持するとともに、この電磁コイル5の下方に、キャリア支持体6を鉛直軸心x周りに回転自在に装着し、天板2上に台座7を介して縦向き姿勢で配備した減速機付きのモータ8とキャリア支持体6とをベルト9を介して巻き掛け連動して、キャリア支持体6を一定の速度で一定方向に駆動回転するよう構成し、かつ、キャリア支持体6の周囲に、その回転方向に沿って、上述のようにキャリア供給部11、粒子分離部12、および、キャリア回収部13をこの順に固定配備して構成されている。
【0033】
キャリア支持体6は、キャリア吸着部15となる磁性金属からなるリング状部材を、硬質樹脂材からなる非磁性体16で上下から挟持連結して中空の筒状に構成され、その内部に、
図1に示すように、電磁コイル5によって励磁される扇形の電磁石17が固定配備されている。電磁石17の円弧状外周は、キャリア供給部11から粒子分離部12に至る範囲でリング部材15の内周に近接対向され、この範囲においてリング部材15が励磁されて、鉄粉などの磁性体からなるキャリアcをリング部材15の外周面で電磁吸着して保持するように構成されている。
【0034】
図2〜
図4に示すように、キャリア供給部11は、ロート状に形成されたキャリア供給容器21に収容したトナーなどの粒子が付着したキャリアcを、キャリア支持体6におけるリング部材15の外周面に形成されたキャリア吸着部15に向けて自重で流下供給するものであり、キャリア供給容器21から延出された流下管21aに外嵌固着した支持ブロック22が、容器ホルダ23の下部に固定した保持部23aに一定の位置および姿勢で脱着自在に嵌合支持され、セットネジ24によって固定されるようになっている。
【0035】
従って、清掃等のためにセットネジト24を緩めてキャリア供給容器21を保持部23aから取り外した後、再度、支持ブロック22を保持部23aに嵌め込むだけで、キャリア供給容器21を正しく元の位置および姿勢に装着することができる。
【0036】
容器ホルダ23は、前記フレーム4に連結されたブラケット25に支持された縦長の水平移動金具26に上下スライド移動可能に嵌合支持され、キャリア支持体6に接近および離間できるように水平方向および上下方向に位置調節可能となっている。
【0037】
詳述すると、水平移動金具26は、その上端部がブラケット25に対して水平移動可能に嵌合案内されるとともに、ブラケット25に装着した調節ネジ27によって水平にネジ送り移動可能に支持されている。また、この水平移動金具26に上下スライド可能に嵌合された容器ホルダ23は、調節ネジ28によって上下にネジ送り移動可能、かつ、セットネジ29の締め込みによって固定可能に支持されており、これら2方向のネジ送り移動によって容器ホルダ23の位置を調節し、キャリア供給容器21における流下管21aの下端とキャリア支持体6におけるキャリ吸着部15との間隔、及び、キャリア吸着部15に対する流下管21a下端の上下方向への位置調節を行うように構成されている。
【0038】
また、各調節箇所には、水平方向および上下方向の調節位置を目視確認する目盛り30,31が備えられており、測定者が代わっても流下管21aの下端を正しく所定位置に設定することができるものとなっている。
【0039】
図2および
図5〜
図7に示すように、粒子分離部12には、キャリア支持体6に吸着保持されて回動してくるキャリアcに窒素ガスなどの不活性ガスをノズル41を介して吹き付けて、キャリアcに付着されている測定対象であるトナーなどの粒子を分離して落下供給するものであり、ノズルホルダ42の下部にノズル41が所定の角度位置に下向き姿勢で装着されるとともに、このノズル41からのガス噴出を断続制御する電磁弁43もノズルホルダ42に装備支持されている。
【0040】
ノズルホルダ42は、前記フレーム4に連結されたブラケット44に水平移動金具45と上下移動金具46を介して、ノズル41の先端をキャリア支持体6に接近および離間できるように水平方向と上下方向とに位置調節可能、かつ、傾斜調節可能に支持されている。
【0041】
すなわち、水平移動金具45は、ブラケット44に対してガイド軸47を介して水平移動可能に支持され、調節ネジ48によって水平方向にネジ送り移動可能にされるとともに、セットネジ49の締め込みによって固定可能に支持されている。また、上下移動金具46は、水平移動金具45に対してガイド軸50を介して上下移動可能に案内支持され、調節ネジ51によって上下方向にネジ送り移動可能にされるとともに、セットネジ52の締め込みによって固定可能に支持されている。これら2方向のネジ送り移動によってノズルホルダ42を移動させて、ノズル41の先端とキャリア支持体6におけるキャリア吸着部15との間隔、および、キャリア吸着部15に対するノズル41の先端の上下方向への位置調節を行うように構成されている。
【0042】
また、上下移動金具46にはホルダ支持部材53が一体連結され、このホルダ支持部材53に円弧溝として形成した円弧状ガイド54に、ノズルホルダ42の背面上部に突設した円弧状の突起55が嵌合されており、円弧状ガイド54に沿って突起55が案内移動されることで、ノズルホルダ42を介してノズル41を任意の位置角度に設定できるようになっている。また、セットネジ56を締め込むことで、任意の傾斜位置でノズルホルダ42を固定することができるようになっている。
【0043】
ここで、円弧状ガイド54は、その曲率中心yが、ノズルホルダ42に装着固定されたノズル41の先端位置に相当するよう設定されており、従って、ノズル41の先端を中心としてノズルホルダ42を円弧状ガイド54に沿って移動させることで、ノズル41をその先端を中心として任意の角度に変更することが可能となっている。
【0044】
また、各調節箇所には、
図2、
図6および
図7に示すように、水平方向および上下方向の調節位置を目視確認する目盛り57,58、ならびに、ノズル角度を目視確認する目盛り59が備えられており、測定者が代わってもノズル41の下端位置、および、ノズル角度を所定の位置および角度に正しく設定することができるものとなっている。
【0045】
図1、
図2および
図3に示されるキャリア回収部13は、粒子分離処理を経た後に、キャリア支持体6に付着残留しているキャリアcをキャリア吸着部15から取り除いて回収するものであり、フレーム4に調節軸61を介して高さ調節可能に装着したホルダ62にフェルトからなるスクレーパ63を挟持装着し、このスクレーパ63をキャリア支持体6の外周全体に押し付けるよう構成されている。このスクレーパ63によって、測定値に影響を及ぼす残留キャリアcを略完全に回収することができる。
【0046】
帯電量測定部3は、粒子分離部12の直下方で行われるものであり、
図6に示すように、キャリアcから分離されて落下供給される粒子を円筒状のフード65の内部に回収するとともに、フード内に縦向きに配備されたフィルタ付き吸引管66に粒子を吸引導入して周知構造の帯電量測定部3に送り込むよう構成されている。
【0047】
なお、ノズル41からのガス噴出制御を行う電磁弁43は、
図5に示すように、加圧したガスを貯留したバッファータンク66にホース67を介して接続されており、断続的にガス噴出制御を行う際に、噴出開始時点でのガス噴出圧が低下することが未然に回避されるようになっている。
【0048】
この実施形態の粒子帯電量測定装置は以上のように構成されており、キャリア支持体6を一定低速で一定方向に回転させながら、キャリア供給部11においてキャリア支持体6のキャリア吸着部15にキャリアcを所定量ずつ吸着保持させ、吸着保持されたキャリアcが粒子分離部12に至ると、ノズル41からのガス吹き付けによってキャリアcに付着していた粒子は分離されて落下し、吸引管66を介して帯電量測定部3に送り込まれて粒子径および帯電量分布が測定される。キャリア支持体6の非磁性体16の上下方向の長さは、
図6に示すように、キャリア吸着部15の上方の非磁性体16に比べて、下方の非磁性体16を長くしており、吹き飛ばされた粒子が、再びキャリア支持体6の底面などに再付着しないようにしている。
【0049】
粒子分離部12を通過したキャリアcは、キャリア回収部13においてスクレーパ63で掻取り除去され、キャリアcの無い状態のキャリア吸着部15が再びキャリア供給部11に移動してゆく。
【0050】
(他の実施形態)
上記実施形態とは逆に、円弧状ガイド54をホルダ支持部材53の前面に突設するとともに、この円弧状ガイド54に係合する円弧状の溝をノズルホルダ42の背面に形成して、ノズルホルダ42を、ノズル先端を通る支点y周りに角度調節することもできる。
【0051】
キャリア支持体6を停止させた状態で、粒子分離部12のノズル41からガスを吹き付けてキャリアcから粒子を分離して帯電量測定部3へ供給してもよい。
【符号の説明】
【0052】
3 帯電量測定部
6 キャリア支持体
41 ノズル
42 ノズルホルダ
53 ホルダ支持部材
54 円弧状ガイド
57 目盛り
58 目盛り
59 目盛り
63 スクレーパ
66 バッファータンク
c キャリア
x 軸心
y 支点