(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、背景技術で説明した問題点を解決し、リードフレームの開口部内に延びた複数のリードに接続され、該開口部内に配置された配線基板における複数の外部端子は基より、該外部端子と電気的に導通していない上記配線基板の導体部にもメッキ膜が被覆されていると共に、前記リードの曲がりを皆無にした配線基板ユニット
と、該配線基板ユニットの製造方
法に続くリード付き配線基板の製造方法
とを提供する、ことを課題とする。
【0007】
本発明は、前記課題を解決するため、リードフレームの開口部内に延びた複数のリードのほかに該開口部内に別途に延びたメッキ用リードを設け、且つ該メッキ用リードの先端部と上記開口部内に配置される配線基板に併設したダミー絶縁部に設けたメッキ用端子とを接続する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明の配線基板ユニット(請求項1)は、平面視で3以上の辺を有する多角形の配線基板と、平面視で内側に少なくとも1個の上記配線基板を配置する開口部を有するフレーム、および該フレームの開口部の内縁に一端が連結され、且つ他端が上記配線基板の複数の外部端子に接続された複数のリードを含むリードフレームと、を備えた配線基板ユニットであって、上記配線基板は、上記複数の外部端子および該外部端子に電気的に接続されない導体部が表面に形成された製品絶縁部と、上記多角形の少なくとも1辺を含む外縁部に形成され且つ上記導体部に電気的に接続されたメッキ用端子が表面に形成されたダミー絶縁部と
、上記複数の外部端子に主内部配線を介して導通する複数の内部端子と、上記メッキ用端子に副内部配線を介して導通する上記導体部と、を有しており、上記ダミー絶縁部は、平面視で上記複数のリードと重複しない位置に配置され、上記メッキ用端子と、上記フレームの開口部の内縁との間は、該フレームの開口部の内縁から該開口部内に延びたメッキ用リードにより接続されている、ことを特徴とする。
【0008】
これによれば、前記フレームの内側に位置する開口部内に配置された配線基板は、その製品絶縁部の表面に形成された複数の外部端子が上記フレームの内縁から開口部内に延びた複数のリードと接続され、当該配線基板のダミー絶縁部の表面に形成されたメッキ用端子が上記フレームの内縁における異なる位置から延びたメッキ用リードと接続されている。そのため、製造時のメッキ工程で、前記フレームをメッキ電源に接続することにより、複数のリードを介して、配線基板の製品絶縁部に形成された複数の外部端子の表面に電解金属メッキによるメッキ膜を被覆することができると共に、前記メッキ用リードとメッキ用端子とを介して、上記外部端子に電気的に接続されていない導体部の表面にも上記メッキ膜を被覆することができる。
しかも、前記配線基板は、フレームの内縁における異なる位置から開口部内に延びた複数のリードとメッキ用端子とによって、該開口部内で支持されているので、前記メッキ工程におけるメッキ液の流動や、その他の製造工程において、上記複数のリードに曲がりなどの不用意な変形を生じにくくなっている。
更に、製造時のメッキ工程において、前記フレームをメッキ電源に接続することで、複数のリード、複数の外部端子、および主内部配線を介して、配線基板の製品絶縁部に形成された複数の内部端子の表面に電解金属メッキによるメッキ膜が被覆され、且つ前記メッキ用リード、メッキ用端子、および副内部配線を介して、上記外部端子と電気的に接続されていない導体部の表面にもメッキ膜が被覆された配線基板ユニットとなっている。
従って、リードフレームとその開口部内に配置された配線基板とを備え、該配線基板と前記フレームとを接続する複数のリードに曲がりがなく、配線基板における複数の外部端子の表面および該外部端子に電気的に接続されていない導体部の表面にも、所望のメッキ膜を確実に被覆することができる配線基板ユニットとされている。
【0009】
尚、前記配線基板は、前記リードフレームの開口部内において、平面視において、複数個が直線状に配設される形態のほか、格子状の位置、あるいは千鳥状の位置などに配設された形態としても良い。
また、前記配線基板は、セラミックあるいはエポキシ系などの樹脂からなる。
更に、前記配線基板は、平面視において、三角形以上の正多角形(例えば、正方形)、あるいは変形多角形(例えば、長方形)の外形を有する。
また、前記配線基板のダミー絶縁部は、例えば、前記製品絶縁部に隣接する絶縁部であり、例えば、該製品絶縁部との境界に沿って分割溝を設けても良い。
更に、前記配線基板における複数の外部端子は、例えば、前記製品絶縁部における薄肉部分の表面に形成しても良い。
また、前記リードフレームは、42アロイ(Fe−42%Ni)、194合金(Cu−2.3%Fe−0.03%P)などの銅合金、コバール(Fe−29%Ni−17%Co)、あるいはステンレス鋼などの薄板を所定パターンで打ち抜き加工したものである。
【0010】
更に、前記フレームの開口部が平面視で正多角形あるいは変形多角形である場合、前記リードフレームにおける複数のリードは、前記フレームの開口部を形成する内縁のうち同じ辺から互いに平行で且つ同じ配線基板における製品絶縁部の同じ辺に向かって延びているか、前記フレームの内縁のうち同じ辺から互いに接近しつつ同じ配線基板における製品絶縁部の同じ辺に向かって斜めに延びているか、あるいは、上記フレームの開口部を形成する内縁の異なる辺から異なる方向で且つ同じ配線基板における製品絶縁部の異なる辺に向かって延びている。
また、前記配線基板において、外部端子と導通する内部端子や、メッキ用端子と導通する導体部の外部に露出した表面には、同じメッキ膜(例えば、Niメッキ膜およびAuメッキ膜の2層からなるメッキ層)が被覆される。
加えて、前記フレームに接続されるメッキ用リードおよび配線基板のメッキ用端子は、該配線基板の外部端子に電気的に接続されない導体部の表面に、メッキ膜を被覆するためにのみ用いられる。
【0011】
尚、上記製品絶縁部に形成された導体部には、例えば、該製品絶縁部の表面に開口するキャビティの底面に形成された次述する複数の内部端子が例示される。また、主・副内部配線は、配線基板を構成する複数の絶縁層間に形成された配線と、該配線の両端に個別に接続され上層側の絶縁層を貫通する一対のビア導体とからなり、垂直断面において、ほぼチャンネル形状を呈する形態が例示される。
【0012】
更に、本発明には、前記配線基板は、前記製品絶縁部の表面に開口するキャビティを有し、該キャビティの底面に前記複数の内部端子と、前記メッキ用端子に前記副内部配線を介して導通する電子部品を搭載するための平板状の導体部と、を有する、配線基板ユニット(請求項
2)も含まれる。
これによれば、上記製品絶縁部の表面に開口するキャビティの底面に形成された複数の内部端子の表面には、前記複数のリード、複数の外部端子、および主内部配線を介して、それぞれメッキ膜が被覆され、且つ前記メッキ用リード、メッキ用端子、および副内部配線を介して、上記キャビティの底面に形成された平板状の導体部の表面にもメッキ膜が被覆された配線基板ユニットとなっている。
尚、前記キャビティは、平面視で製品絶縁部における表面の中央側、あるいは該表面の何れか辺側に開口すると共に、上記製品絶縁部の平坦な表面に開口する形態、あるいは該表面から立設した複数の側壁に囲まれた形態が含まれる。
【0013】
加えて、本発明には、前記配線基板は、前記キャビティを囲む前記製品絶縁部の表面に、前記メッキ用端子に前記副内部配線を介して導通する平面視で枠状の導体部を更に有している、配線基板ユニット(請求項
3)も含まれる。
これによれば、製造時のメッキ工程において、前記フレームをメッキ電源に接続することで、前記メッキ用リード、メッキ用端子、および副内部配線を介して、上記キャビティを囲む製品絶縁部の表面に形成された枠状の導体部の表面にも、メッキ膜が被覆された配線基板ユニットとなっている。
尚、上記枠状の導体部は、上記キャビティを封止するための金属蓋をロウ付けするためのシール用金属枠である。
【0014】
一方、本発明による配線基板ユニットの製造方法(請求項
4)は、平面視で3以上の辺を有する多角形の配線基板と、平面視で
端部が前記配線基板の複数の外部端子に接続された複数のリードと、を備えた
リード付き配線基
板の製造方法であって、平面視で内側に開口部を有するフレーム、前記開口部の内縁から該開口部内に延びたメッキ用リード、および上記開口部における内縁のうち前記メッキ用リードが突出する位置とは異なる位置から該開口部内に延びた複数のリードを有するリードフレームを準備する工程と、複数の外部端子および該外部端子に電気的に接続されない導体部が表面に形成された製品絶縁部と、上記多角形の少なくとも1辺を含む外縁部に形成され且つ上記導体部に電気的に接続されたメッキ用端子が表面に形成されたダミー絶縁部とを有する上記配線基板を準備する工程と、該配線基板の導体部に導通するメッキ用端子と上記フレームとを上記メッキ用リードを介して接合すると共に、上記製品絶縁部に形成された複数の外部端子と上記複数のリードとを、上記ダミー絶縁部と複数のリードとが平面視で重複しないように個別に接合することにより、上記配線基板をリードフレームの開口部内に配置する配線基板の実装工程と、該配線基板を開口部内に配置したリードフレームのフレームをメッキ電源と導通して、該フレームの表面、上記複数のリードの表面、上記メッキ用リードの表面、内部端子、および上記導体部の表面に対し、メッキ膜を被覆するメッキ工程と、
該メッキ工程の後において、少なくとも上記フレームの一部を切断して、上記複数のリードを該フレームから切り離すと共に、上記配線基板からダミー絶縁部を切り離して、上記製品絶縁部のみからなる配線基板を前記リードフレームから切り出す切断工程と、を含む、ことを特徴とする。
【0015】
これによれば、前記実装工程において、前記準備されたリードフレームの内側に位置する開口部内に前記準備された配線基板が配置され、該配線基板の製品絶縁部の表面に形成された複数の外部端子と、上記フレームの内縁から延びた複数のリードとが接合され、当該配線基板のダミー絶縁部の表面に形成されたメッキ用端子と、上記フレームの内縁における複数のリードとは異なる位置から延びたメッキ用リードとが接合される。そのため、次のメッキ工程において、複数のリードを介して、配線基板の製品絶縁部に形成された複数の外部端子の表面に電解金属メッキによるメッキ膜が被覆できると共に、前記メッキ用リードおよびメッキ用端子を介して、上記外部端子に電気的に接続されていない導体部の表面にも上記メッキ膜を被覆することができる。
そのため、リードフレームとその開口部内に配置された配線基板とを備え、該配線基板と前記フレームとを接続する複数のリードに曲がりがなく、配線基板における複数の外部端子の表面と共に、該外部端子に電気的に接続されていない導体部の表面にも、所望のメッキ膜が被覆された配線基板ユニット
が得られている。
従って、
前記製品絶縁部のみからなる配線基板と、その表面に形成された複数の外部端子に一端部(先端部)が個別に接合された複数のリードとを備えた所要数のリード付き配線基板を確実に提供することができる。
を確実に提供できる。
【0016】
尚、前記切断工程の後における前記配線基板の切断面には、前記メッキ用端子と導体部とを導通していた副内部配線の断面が露出するが、微細な断面であるゆえ悪影響を生じにくい。但し、絶縁剤の塗膜により上記断面を覆っても良い。
また、複数のリードの基端部の付近に隣接する前記フレームの一部を併有する形態のリード付き配線基板としても良い。更に、かかる形態の該リード付き配線基板において、複数のリードをそれぞれ基端部側の位置で切断し、所望の長さのリードを有するリード付き配線基板を提供することも可能である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、一形態の配線基板ユニット1を示す平面図、
図2(A)は、
図1中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図、
図2(B)は、(A)中の一点鎖線部分Bの部分拡大図である。
上記配線基板ユニット1は、
図1に示すように、平面視で外形が長方形(四角形)を呈する3個(複数)の配線基板10と、該3個の配線基板10を開口部4内において直線状に配置したリードフレーム2とからなる。
上記リードフレーム2は、例えば、厚みが約0.1〜0.2mmの42アロイからなり、平面視の外形が長方形の枠状で且つ内側にほぼ相似形の開口部4を有するフレーム3と、該フレーム3の下辺における内縁3aから互いに隣接する3本(複数)ずつ3組が上記開口部4内に垂直に延びた複数のリード5と、上記フレーム3の上辺における内縁3aから垂直で且つ上記各組ごとの中央のリード5とほぼ対向して上記開口部4内に延びた3本のメッキ用リード7とを備えている。
【0019】
一方、前記配線基板10は、
図1,
図2(A),(B)に示すように、平面視の外形が4つの辺を有する縦長の長方形を呈し、比較的大きい製品絶縁部11と比較的小さいダミー絶縁部12とからなる。これらの絶縁部11,12は、例えば、アルミナを主成分とするセラミック層s1〜s4を積層したもので、
図2(B)中における仮想の破線で区分され、両者の境界に沿って、当該配線基板10の裏面に断面逆V字形状の分割溝13が形成されている。尚、上記絶縁部11,12は、ムライトなどの高温焼成セラミック、ガラス−セラミックなどの低温焼成セラミック、または、エポキシ系などの樹脂からなる絶縁材により構成しても良い。
上記製品絶縁部11は、セラミック層s1,s2からなる平板部分の上方に平面視で四角枠形状を呈するセラミック層s3,s4を積層したものであり、
図1,
図2(A),(B)において、該製品絶縁部11の薄肉部分の表面には、3個(複数)の外部端子14が直線状に形成されている。かかる3個の外部端子14には、前記1組3本のリードごと5の先端部が、例えば、Agからなるロウ材9を介して個別にロウ付け(接合)されている。
【0020】
また、前記セラミック層s3,s4の内側には、平面視で四方が側壁15に囲まれ、且つ前記セラミック層s2の表面の一部を底面とするキャビティ16が形成され、該キャビティ16の矩形状の底面には、左右に沿った3個の内部端子17と、平面視が矩形状で且つ平板状である1つの導体部18とが形成されている。
図2(B)に示すように、前記3個の外部端子14と3個の内部端子17とは、前記セラミック層s2を貫通するビア導体、およびセラミック層s1,s2間に形成された配線からなり、垂直断面がほぼチャンネル形状を呈する3組の主内部配線21を介して、個別に導通可能とされている。更に、前記導体部18の表面には、追ってICチップなどの半導体素子や発光素子などの電子部品20が実装され、該電子部品20の上面に位置する3個の電極(図示せず)と前記3個の内部端子17との間は、追ってワイヤ22を介して個別に導通される。
【0021】
また、
図1,
図2(B)に示すように、前記ダミー絶縁部12は、平面視で前記複数のリード5と重複しない位置に形成されている。該ダミー絶縁部12を構成するセラミック層s2の表面には、横長のメッキ用端子23が形成され、かかるメッキ用端子23には、前記同様のAgのロウ材9を介して、前記メッキ用リード7の先端部がロウ付け(接続)されている。前記製品絶縁部11側の導体部18とメッキ用端子23とは、前記セラミック層s2を貫通するビア導体と、セラミック層s1,s2間に形成された配線とからなる副内部配線24を介して、導通可能とされている。更に、前記キャビティ16を形成する側壁15の表面には、平面視で枠状の導体部19が形成され、該導体部19は、側壁15を厚み方向に沿って貫通するビア導体25を介して副内部配線24に接続されている。
尚、前記外部端子14、内部端子17、導体部18,19、メッキ用端子23、および主・副内部配線21,24、は、例えば、W、Mo、またはCuからなる。
【0022】
図2(C)は、前記配線基板ユニット1から、前記分割溝13に沿ってダミー絶縁部12を切断および除去することにより、絶縁部として製品絶縁部11のみとした配線基板10pと、3本のリード5と、該3本のリード5に隣接する前記フレーム3の下辺を2箇所で切断して残った部分フレーム3bとからなるリード付き配線基板26を示す平面図である。かかるリード付き配線基板26は、前記配線基板ユニット1から3個が得られる。尚、上記配線基板10pの切断された側面には、副内部配線24の切断面が露出している。
更に、上記リード付き配線基板26から、上記部分フレーム3bと、これに隣接する3本のリード5の基端部側とを切断および除去することで、
図2(D)に示すように、所望の長さである3本のリード5を含むリード付き配線基板28が得られる。かかるリード付き配線基板28は、素子搭載用である枠状の導体部18の表面上に前記電子部品20を実装し、且つ該電子部品20の各電極と前記3個の内部端子17とをワイヤ22により個別に導通することで、各種の電子機器などにおける所定部分に配設することが可能となる。
【0023】
図3は、異なる形態の配線基板ユニット1aの一部を示す平面図、
図4(A)は、
図3中におけるY−Y線の矢視に沿った部分垂直断面図である。
上記配線基板ユニット1aは、
図3に示すように、前記同様のリードフレーム2aと、そのフレーム3の開口部4内に配置した複数の配線基板30とを備えている。上記リードフレーム2aは、前記同様のフレーム3と、該フレーム3の下辺における開口部4の内縁3aから垂直に延びたリード5と、該リード5の両側に位置し且つ上記内縁3aから左右対称に傾斜して延びた左右一対のリード6と、該フレーム3の上辺の内縁3aから上記リード5とほぼ対向して垂直に延びた前記同様で複数のメッキ用リード7とを備えている。上記リード5とこれを挟んだ左右一対のリード6とは、配線基板30ごとに対応した「複数のリード」である。
【0024】
一方、上記配線基板30は、
図3,
図4(A)に示すように、前記同様の複数のセラミック層s1〜s4を積層してなり、平面視で8つの辺を有する変形八角形の外形を呈し、
図3中の仮想の一点鎖線で示す境界の下側に位置し且つ5つの辺を有する変形六角形の製品絶縁部31と、上記境界の上側に位置し且つ3つの辺を有する平面視が台形状のダミー絶縁部32とからなる。
上記製品絶縁部31は、
図3,
図4(A)に示すように、その表面の上方に平面視で四角枠形状の側壁40とその内側のキャビティ36とを備えると共に、
図3で下辺付近の表面に形成した横長の外部端子34と、
図3で左右の側辺付近の表面に個別に縦長に形成した左右一対の外部端子35とを有している。上記キャビティ38の底面には、上記3つの外部端子34,35に前記同様の主内部配線41を介して個別に導通する3個の内部端子37と、平面視が矩形状で且つ全体が平板状である1個の導体部38とが形成されている。更に、キャビティ36を囲む上記側壁40の表面には、平面視で枠状の導体部39が形成されている。上記外部端子34,35には、前記リード5,6ごとの先端部が、前記同様のAgのロウ材を介して、個別に前記ロウ材9を介してロウ付けされている。
【0025】
また、前記ダミー絶縁部32は、
図3に示すように、複数のリード5,6と重複しない位置に配置されている。該ダミー絶縁部32は、
図3で上辺の付近における表面に、横長のメッキ用端子43が形成され、該メッキ用端子43には、前記メッキ用リード7の先端部が前記同様にロウ付け(接続)されている。更に、
図4(A)に示すように、製品絶縁部31側の前記導体部38とメッキ用端子43とは、前記同様の副内部配線44を介して導通していると共に、該副内部配線44には、上記導体部39から延びたビア導体45が接続されている。加えて、
図4(A)に示すように、配線基板30の裏面には、前記製品絶縁部31とダミー絶縁部32との境界に沿って、前記同様の分割溝33が形成されている。
そして、前記配線基板ユニット1と同様に、
図3に示すように、フレーム3の下辺の内縁3aから開口部4内に延びたリード5の先端部を配線基板30ごとの製品絶縁部31の外部端子34と、左右一対のリード6の先端部ごとを製品絶縁部31における一対の外部端子35と個別に接合し、更にフレーム3の上辺の内縁3aから開口部4内に延びたメッキ用リード7の先端部を配線基板30ごとにおけるダミー絶縁部42のメッキ用端子43に接合することより、前記配線基板ユニット1aが構成されている。
【0026】
図4(B)は、前記配線基板ユニット1aから、前記分割溝33に沿って前記ダミー絶縁部32を切断および除去することで、製品絶縁部31のみとした配線基板30pと、3本のリード5,6と、該リード5,6に隣接する前記フレーム3の下辺を2箇所で切断して残った部分フレーム3cとからなるリード付き配線基板46を示す平面図である。
更に、上記リード付き配線基板46から、上記部分フレーム3cと、これに隣接する3本のリード5,6の基端部側とを切断および除去することにより、
図4(C)に示すように、所望の長さである3本のリード5,6を含むリード付き配線基板48が得られる。かかるリード付き配線基板48も、素子搭載用の導体部38の表面上に前記電子部品20を実装し、且つ該電子部品20の各電極と前記3個の内部端子37とをワイヤ22により個別に導通することで、各種の電子機器などにおける所定部分に配設することが可能となる。
【0027】
図5(A)は、更に異なる形態の配線基板ユニット1bを示す平面図、
図5(B)は、(A)中のH−H線の矢視に沿った配線基板50の垂直断面図、
図5(C)は、(A)中のV−V線の矢視に沿った配線基板50の垂直断面図である。
上記配線基板ユニット1bは、
図5(A)に示すように、前記同様のリードフレーム2bと、そのフレーム3の開口部4内に配置した2個(複数)の配線基板50とを備えている。上記リードフレーム2bは、前記同様のフレーム3と、該フレーム3の下辺における開口部4側の内縁3aから直角に延びた左右一対(2本)で且つ2組のリード5と、上記フレーム3における左右の側辺の内縁3aから開口部4内に直角で且つ左右対称に延びた一対のメッキ用リード8とを備えている。
【0028】
一方、前記配線基板50は、
図5(A)〜(C)に示すように、前記同様のセラミック層s1〜s4を積層してなり、平面視の外形がほぼ正方形を呈し、比較的大きな長方形の製品絶縁部51と、該製品絶縁部51における一方の長辺に隣接する比較的小さく且つ細長い長方形のダミー絶縁部52とを備えている。該配線基板50の裏面には、
図4(C)中の破線で示す製品絶縁部51とダミー絶縁部52との境界に沿って、前記同様の分割溝53が形成されている。
上記製品絶縁部51は、その表面の上方に平面視で四角枠形状の側壁55とその内側のキャビティ56と、
図5(A)の下辺付近の表面に形成した左右一対(複数)の外部端子54とを有している。該一対の外部端子54には、前記一対のリード5の先端部が、前記ロウ材9を介して、個別にロウ付けされている。上記キャビティ56の底面には、一対の外部端子54に前記同様の主内部配線61を介して個別に導通した2個の内部端子57と、前記同様の平板状で1個の導体部58とが形成されている。また、キャビティ56を囲む上記側壁55の表面には、平面視で枠状の導体部59が形成されている。
【0029】
前記ダミー絶縁部52には、
図5(A)で上辺側における表面に、メッキ用端子63が形成され、該メッキ用端子63には、前記メッキ用リード8の先端部が前記同様にロウ付け(接続)されている。更に、
図5(B)に示すように、製品絶縁部51側の導体部58とメッキ用端子63とは、前記同様の副内部配線64を介して導通し、該副内部配線64には、前記導体部59から延び且つ該副内部配線64と導通するビア導体65が接続されている。
そして、前記配線基板ユニット1と同様に、
図5(A)に示すように、フレーム3の下辺の内縁3aから開口部4内に延びたリード5の先端部を、配線基板50の製品絶縁部51の外部端子54と個別に接合すると共に、上記フレーム3における左または右の側辺の内縁3aから開口部4内に延びたメッキ用リード8の先端部を、配線基板50ごとのダミー絶縁部52のメッキ用端子63に接合することで、前記配線基板ユニット1bが構成されている。
【0030】
図6(A)は、前記配線基板ユニット1bから、前記分割溝53に沿ってダミー絶縁部52を切断および除去して、製品絶縁部51のみとした配線基板50pと、各リード5と、該リード5に隣接するフレーム3の下辺を2箇所で切断して残った部分フレーム3bとからなるリード付き配線基板66を示す平面図である。
更に、上記リード付き配線基板66から、上記部分フレーム3bと、これに隣接する一対のリード5の基端部側とを切断および除去することにより、
図6(B)に示すように、所望の長さである2本のリード5を含むリード付き配線基板58が得られる。かかるリード付き配線基板58も、素子搭載用の導体部58の表面上に前記電子部品20を実装し、且つ該電子部品20の各電極と前記2個の内部端子57とをワイヤ22により個別に導通することで、各種の電子機器などにおける所定部分に配設することが可能となる。
【0031】
以上のような配線基板ユニット1,1a,1bによれば、前記フレーム3の内側に位置する開口部4内に配置された配線基板10,30,50は、それらの製品絶縁部11,31,51の表面に形成された複数の外部端子14,34,35,54が上記フレーム3の内縁から延びた複数のリード5,6と個別に接続され、該配線基板10,30,50のダミー絶縁部12,32,52の表面に形成されたメッキ用端子23,43,63が上記フレーム3の内縁における複数のリード5,6が延びた辺とは異なる辺から延びたメッキ用リード7,8と接続されている。そのため、製造時のメッキ工程で前記フレーム3をメッキ電源に接続することで、複数のリード5,6、複数の外部端子14,34,35,54、および主内部配線21,41,61を介して、前記製品絶縁部11,31,51に形成された内部端子17,37,57の表面に電解金属メッキによるメッキ膜が被覆されると共に、前記メッキ用リード7,8、メッキ用端子23,43,63、および副内部配線24,44,64を介して、上記外部端子14,34,35,54に電気的に接続されていない平板状の導体部18,38,58および枠状の導体部19,39,59の表面にも上記メッキ膜が被覆される。
【0032】
しかも、前記配線基板1,1a,1bは、フレーム3における開口部4の内縁3aにおける異なる位置から開口部4内に延びる複数のリード5,6とメッキ用端子7,8とによって支持されているので、前記メッキ工程におけるメッキ液の流動や、その他の製造工程において、上記複数のリード5,6に曲がりなどの変形が生じ難くなっている。
従って、リードフレーム2,2a,2bとそれらの開口部4内に配置された複数の配線基板10,30,50とを備え、該配線基板10,30,50と前記フレーム3とを接続する複数のリード5,6に曲がりがなく、上記配線基板10,30,50における複数の外部端子14,34,35,54の表面および該外部端子14,34,35,54に電気的に接続されていない平板状の導体部18,38,58および枠状の導体部19,39,59の表面にも、所望のメッキ膜が確実に被覆された配線基板ユニット1,1a,1bとなっている。
【0033】
以下において、前記配線基板ユニット1およびリード付き配線基板26,28の製造方法について説明する。
予め、
図7に示すようなリードフレーム2を準備する工程を行った。該リードフレーム2を得るには、42アロイなどからなり、例えば、
図7で左右方向に沿って連続する帯状の金属薄板(図示せず)を用意し、該金属薄板に対して、所定の断面形状(パターン)を有するポンチおよびダイによる打ち抜き加工を、該金属薄板の長手方向に沿って複数回にわたり施した。
次いで、打ち抜いた領域ごとに上記金属薄板を切断した。その結果、
図7に示すように、平面視で内側に外形とほぼ相似形の開口部4を有する四角枠状のフレーム3と、該フレーム3の下辺における内縁3aから互いに隣接する3本ずつ3組が開口部4内に垂直に延びた複数のリード5と、上記フレーム3の上辺における内縁3aから垂直で且つ上記各組における中央のリード5とほぼ対向して上記開口部4内に延びた3本のメッキ用リード7とを備えたリードフレーム2が得られた。
尚、前記リードフレーム2a,2bを準備する工程も、それぞれ専用の断面形状を有するポンチとダイを用いることで、上記と同様に成形することができる。
【0034】
前記リードフレーム2の準備と並行して配線基板10を準備する工程を行った。
予め、アルミナを主成分とする4枚のグリーンシートを用意し、このうち、追って前記セラミック層s1,s2となる2枚のグリーンシートg1,g2をそのままとし、追って前記セラミック層s3,s4となる2枚のグリーンシートg3,g4に対し、平面視で長方形状の抜き孔を有するダイと、前記抜き孔よりも小さい長方形状の断面を有するポンチとを用いた打ち抜き加工を施して、
図8に示すように、平面視で四角枠形状を呈し且つ追って前記キャビティ16用の貫通孔16hを内側に有する2つの枠形グリーンシートg3,g4とした。次に、該シートg3,g4ごとに厚み方向に沿ってビアホールを打ち抜き、該ビアホールごとにWまたはMo粉末を含む導電性ペーストを充填して、未焼成のビア導体25vを形成した。更に、最上層となる枠形グリーンシートg4の表面に、上記同様の導電性ペーストをスクリーン印刷して、平面視が枠状である未焼成の導体部19を形成した。
【0035】
一方、追って前記セラミック層s2となる平坦なグリーンシートg2に対し、小径のポンチによる打ち抜き加工を行って、複数のビアホールを形成し、該ビアホールごとに前記同様の導電性ペーストを充填して、
図8に示すように、追って前記主・副内部配線21,24の一部となる複数の未焼成のビア導体21v,24vを形成した。次いで、該ビア導体21v,24vが形成されたグリーンシートg2の表面における所定の位置に、スクリーン印刷により上記同様の導電性ペーストを所定のパターンに印刷して、未焼成の外部端子14、内部端子17、平板状の導体部18、およびメッキ用端子23を所要数ずつ形成した。
また、追って前記セラミック層s1となる平坦なグリーンシートg1の表面に対し、上記同様の導電性ペーストをスクリーン印刷することにより、前記主・副内部配線21,24の一部となる未焼成の配線21f,24fを形成した。加えて、該グリーンシートg1の裏面における所定の位置に、ナイフを一定の深さまで挿入して断面逆V字形状の前記分割溝13を形成した。
【0036】
更に、
図8中の矢印で示すように、前記グリーンシートg1〜g4を積層および圧着した後、得られたグリーンシート積層体に対し脱脂および焼成を施した。
その結果、
図9に示すように、セラミック層s1〜s4が積層され、裏面の分割溝13を挟んで隣接する製品絶縁部11とダミー絶縁部12とからなり、該製品絶縁部11の表面に位置する3個の外部端子14と、キャビティ16の底面に位置する3個の内部端子17および平板状の導体部18と、キャビティ16を形成する側壁15の表面に位置する枠状の導体部19と、上記外部端子14および内部端子17間を導通する3組の主内部配線21と、上記ダミー絶縁部12の表面に位置するメッキ用端子23と、該端子23と上記導体部18,19との間を導通する副内部配線24と、を備えた配線基板10を形成することができた。
尚、前記配線基板30,50も、以上と同様な工程によって準備することができる。また、前記配線基板10,30,50を準備する前記工程は、それぞれ多数個取りの形態により行っても良い。
【0037】
次に、3個の前記配線基板10を、前記リードフレーム2に実装する工程を行った。即ち、
図10(A)中の矢印で示すように、配線基板10を、前記リードフレーム2におけるフレーム3の下辺から開口部4内に延びた前記3本のリード5の先端部と、配線基板10ごとの製品絶縁部11における3個の外部端子14とを前記ロウ材9を介して個別にロウ付けして接続した。更に、上記フレーム3の上辺から開口部4内に延びた前記メッキ用リード7ごとの先端部と、上記配線基板10ごとのダミー絶縁部12におけるメッキ用端子23とを、上記同様にロウ付けして接続した。
その結果、
図10(B)に示すように、リードフレーム2におけるフレーム3の開口部4内に延びた3本のリード5およびメッキ用リード7の各先端部と、製品絶縁部11の各外部端子14およびダミー絶縁部12のメッキ用端子23とが個別に接合されることにより、リードフレーム2と、該リードフレーム2の開口部4内に実装された3個の配線基板10と、からなる未メッキ状態の配線基板ユニット(1)が得られた。
尚、前記リードフレーム2a,2bの開口部4内ごとに、所要数の前記配線基板30,50を配置し、前記同様の実装工程を施すことによって、未メッキ状態の配線基板ユニット(1a,1b)を得ることができる。
【0038】
更に、
図10(B)に示すように、前記配線基板ユニット(1)を構成するリードフレーム2のフレーム3における上辺をメッキ電極(電源)70に接続して、該配線基板ユニット(1)を、図示しない電解Niメッキ液中および電解Auメッキ液中に浸漬し且つ通電する電解Niメッキおよび電解Auメッキ(メッキ工程)を順次行った。
その結果、リードフレーム2における全ての露出面と、配線基板10ごとの外部端子14、内部端子17、導体部18,19、およびメッキ用端子23の表面に対し、Niメッキ膜およびAuメッキ膜からなるメッキ層(図示せず)が被覆されることよって、前記
図1で示した配線基板ユニット1を得ることができた。
尚、前記リードフレーム2a,2bおよび所要数の前記配線基板30,50からなる未メッキ状態の配線基板ユニット(1a,1b)に対しても、上記同様のメッキ工程を施すことで、前記配線基板ユニット1a,1bを得ることができる。
【0039】
前記メッキ工程では、前記フレーム3の下辺から、各リード5、各外部端子14、および主内部配線21を介して、内部端子17に通電できると共に、前記フレーム3の上辺から、各メッキ用リード7、各メッキ用端子23、および副内部配線24を介して、前記導体部18,19に通電しているので、内部端子17ごとの表面と、前記導体部18,19ごとの表面とを同時に前記メッキ層により被覆できた。
しかも、電解Niメッキ液中および電解Auメッキ液中での浸漬時において、これらのメッキ液が流動しても、各配線基板10は、前記フレーム3の下辺と3本のリード5を介して接続され、且つ該フレーム3の上辺とメッキ用リード7を介して接続されていると共に、上記リード5とメッキ用リード7とが開口部4内でほぼ対向しているので、各リード5,7に曲がりなどの変形は生じなかった。
更に、前記実装工程からメッキ工程への搬送時や、前記メッキ電極70への接続時(ラッキング)および該メッキ電極52からの除去時(アンラッキング)において、各リード5,7に、不用意な曲がりなどの変形は生じなかった。
【0040】
以上のような配線基板ユニット1の製造方法によれば、前記各準備工程で準備されたリードフレーム2と配線基板10とは、前記実装工程で該配線基板10の製品絶縁部11の表面に形成された3個の外部端子14と前記フレーム3から開口部4内に延びた3本のリード5の先端部とが個別に接合され、該配線基板10のダミー絶縁部12の表面に形成されたメッキ用端子23とフレーム3から開口部4内に延びたメッキ用リード7の先端部とが接合された。その結果、メッキ工程において、配線基板10ごとの内部端子17、導体部18,19の表面に対し、メッキ膜を確実に被覆することができた。しかも、メッキ工程における前記メッキ液の流動を受けても、配線基板10とこれに接続された各リード5,7とが該メッキ液中で揺動しなくなるか、揺動する事態を著しく抑制できた。また、配線基板10が実装されたリードフレーム2をメッキ電極70に接続したり、該メッキ電極70から除去する際でも、上記各リード5,7の曲がりは皆無であった。更に、上記実装工程の後や工程間の搬送時においても、配線基板10に接続された上記各リード5,7が、不用意に曲がるなどの変形は生じなかった。
従って、前記リードフレーム2と、そのフレーム3の内側における開口部4内に延びた3本のリード5に製品絶縁部11が接続され、且つダミー絶縁部12がメッキ用リード7を介してフレーム3に接続された配線基板10とからなり、形状安定性および寸法精度に優れた配線基板ユニット1を確実に製造できた。
尚、前記配線基板ユニット1a,1bの各製造方法についても、それぞれ上記同様の効果を奏することが可能である。
【0041】
図11(A)は、前記配線基板ユニット1から、前記分割溝13に沿って配線基板10からダミー絶縁部12を切断・除去し、3本のリード5に隣接する前記フレーム3の下辺を2箇所(一部)で切断する切断工程により得られ、製品絶縁部11のみからなる配線基板10pと、その外部端子14に接続した3本のリード5と、部分フレーム3bとからなるリード付き配線基板26の平面図を示す。該リード付き配線基板26は、前記配線基板ユニット1から3個が得られた。
更に、上記リード付き配線基板36から、上記部分フレーム3bと、これに隣接する一対のリード5の基端部側とを、
図11(A)中の破線で示す位置で切断・除去する切断工程を行うことにより、3個の前記リード付き配線基板28を得ることができた。
【0042】
また、
図11(B)は、前記配線基板ユニット1aに対し、前記同様の切断工程を施すことにより得られ、製品絶縁部31のみからなる配線基板30pと、その外部端子34に接続した3本のリード5,6と、部分フレーム3cとからなるリード付き配線基板46の平面図を示す。該リード付き配線基板46から、上記部分フレーム3cと、これに隣接するリード5,6の基端部側とを、
図11(B)中の破線で示す位置で切断・除去する切断工程を行うことにより、複数の前記リード付き配線基板48を得ることができた。
更に、
図11(C)は、前記配線基板ユニット1bに対し、前記同様の切断工程を施すことにより得られ、製品絶縁部51のみからなる配線基板50pと、その外部端子54に接続した3本のリード5と、部分フレーム3bとからなるリード付き配線基板66の平面図を示す。該リード付き配線基板66から、上記部分フレーム3bと、これに隣接する各リード5の基端部側とを、
図11(C)中の破線で示す位置で切断・除去する切断工程を行うことにより、2個の前記リード付き配線基板68を得ることができた。
【0043】
本発明は、以上において説明した各形態に限定されるものではない。
例えば、前記リードフレームは、194合金などの銅合金、コバール、あるいはステンレス鋼などの薄板を所定のパターンで打ち抜き加工したものでも良い。
また、前記フレームの外形と、その内側に位置する開口部の形状とは、平面視において、互いにほぼ相似形の三角形あるいは五角形以上の正多角形あるいは変形多角形を呈するほか、互いにほぼ相似形の円形、長円形、楕円形などであっても良い。
更に、前記開口部は、1つのリードフレーム内に複数個が開設されていても良く、該開口部内ごとに1個または複数の配線基板を配置する形態としても良い。
また、前記複数のリードは、4本以上でも良く、これらは、前記フレームにおける内縁の異なる辺から任意の角度で前記開口部内に延び、且つそれらの先端部が同じ配線基板の製品絶縁部における複数の外部端子付近に延びていても良い。
【0044】
更に、前記複数のリードとメッキ用リードとは、前記各形態のように、前記フレームに囲まれた開口部内において、ほぼ対向する位置、あるいは互いの延長線が直交する位置に限らず、互いの延長線が90度超から180度未満の鈍角で交差するように前記フレームにおける内縁の各辺から延びた形態であっても良い。
また、前記配線基板は、平面視で三角形または五角形以上の正多角形または変形多角形を呈する外形を有する形態や、前記キャビティのない平板状でも良い。
更に、前記配線基板は、例えば、エポキシ系などの樹脂からなる製品絶縁部とダミー絶縁部とからなる形態としても良い。かかる形態の場合、前記外部端子や導電体などの導体部分は、各種のフォリソグラフィ技術によって形成される。
加えて、前記リード5,6とメッキ用リード7,8との接続は、前記ロウ付けに限らず、各種の溶接(レーザ溶接や電子ビーム溶接など)、あるいは金属粉末を含む各種の導電性接着剤によって接合しても良い。
【符号の説明】
【0046】
1,1a,1b……………………………………配線基板ユニット
2,2a,2b……………………………………リードフレーム
3……………………………………………………フレーム
3a…………………………………………………内縁
4……………………………………………………開口部
5,6………………………………………………リード
7,8………………………………………………メッキ用リード
10,10p,30,30p,50,50p…配線基板
11,31,51…………………………………製品絶縁部
12,32,52…………………………………ダミー絶縁部
14,34,35,54…………………………外部端子
17,37,57…………………………………内部端子
18,38,58…………………………………平板状の導体部
19,39,59…………………………………枠状の導体部
21,41,61…………………………………主内部配線
23,43,63…………………………………メッキ用端子
24,44,64…………………………………副内部配線
26,28,46,48,66,68…………リード付き配線基板
70…………………………………………………メッキ電極(メッキ電源)