特許第6163496号(P6163496)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6163496
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】弁を作動させる装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   F04B 39/10 20060101AFI20170703BHJP
   F16K 31/524 20060101ALI20170703BHJP
   F16K 31/53 20060101ALI20170703BHJP
   F16K 31/52 20060101ALI20170703BHJP
   F16K 31/50 20060101ALI20170703BHJP
【FI】
   F04B39/10 L
   F16K31/524 A
   F16K31/53
   F16K31/52
   F16K31/50 Z
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-549411(P2014-549411)
(86)(22)【出願日】2012年12月17日
(65)【公表番号】特表2015-503696(P2015-503696A)
(43)【公表日】2015年2月2日
(86)【国際出願番号】EP2012075727
(87)【国際公開番号】WO2013098104
(87)【国際公開日】20130704
【審査請求日】2015年12月11日
(31)【優先権主張番号】MI2011A002392
(32)【優先日】2011年12月27日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】505347503
【氏名又は名称】ヌオーヴォ ピニォーネ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】トグナレッリ,レオナルド
(72)【発明者】
【氏名】バガーリ,リカルド
【審査官】 岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−307307(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0058552(US,A1)
【文献】 特開2004−353533(JP,A)
【文献】 特表2006−510863(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/10
F16K 31/524
F16K 31/53
F16K 31/52
F16K 31/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
石油・ガス産業用往復圧縮機に使用可能な弁組立体において、
前記往復圧縮機の外側に配置され、変位をもたらすように構成されるアクチュエータと、
前記アクチュエータに接続されると共に、前記アクチュエータから前記往復圧縮機の弁の弁閉じ部材に前記変位を伝達するように構成される軸と、
高圧の流体が存在する前記往復圧縮機の内側に配置され、前記軸に接続されると共に、前記アクチュエータによりもたらされる前記変位及び/又は前記変位に付随する力を増幅させるように構成される変位伝達機構と、
を含む、弁組立体。
【請求項2】
前記アクチュエータは角変位をもたらし、前記変位伝達機構は、前記圧縮機本体の内側において、前記軸と前記弁の前記弁閉じ部材との間に配置され、
前記変位伝達機構は、前記角変位を線形変位に変換して前記弁の前記弁閉じ部材を作動させるように構成される、
請求項1に記載の弁組立体。
【請求項3】
前記軸は、(1)回転軸の周りで回転するように構成され、且つ(2)自身の長さの大部分にわたって前記回転軸の周りにおいて細い円筒形状を有し、且つ(3)前記回転軸と実質的に平行をなすと共に前記回転軸から所定の距離にあるセグメントを持つU字形部分を有し、
前記変位伝達機構は、
(A)前記回転軸と実質的に平行をなすと共に前記回転軸から前記所定の距離にある前記軸の前記セグメントに接続される第1の端部を有する接続ロッドと、
(B)前記接続ロッドの第2の端部と前記弁の前記弁閉じ部材とに接続されるアクチュエータ軸と、
を含む、
請求項1又は2に記載の弁組立体。
【請求項4】
前記変位伝達機構は、
前記軸のねじ付き端部がその内側に挿入されるねじ付きチャネルを有するねじジャッキと、
第1の端部において前記ねじジャッキに接触すると共に、前記第1の端部の反対側にある第2の端部に取り付けられる前記弁の前記弁閉じ部材を有するアクチュエータ軸と、
を含む、請求項1又は2に記載の弁組立体。
【請求項5】
前記変位伝達機構は、
少なくとも、前記圧縮機本体の内側において前記軸の端部に取り付けられる第1の歯車と、前記第1の歯車と噛み合うと共に前記第1の歯車より小さい直径を有する第2の歯車とを含む増倍歯車と、
自身の第1の端部に取り付けられる前記第2の歯車と、自身の前記第1の端部の反対側にある第2の端部に取り付けられる前記弁の前記弁閉じ部材とを有するアクチュエータ軸と、
を含む、請求項1又は2に記載の弁組立体。
【請求項6】
前記アクチュエータは線形変位をもたらし、
前記軸は、回転軸の周りで回転するように構成され、且つ(2)自身の長さの大部分にわたって前記回転軸の周りにおいて円筒形状を有し、且つ(3)前記回転軸と実質的に平行をなすと共に前記回転軸から所定の距離にあるセグメントを持つU字形部分を有し、
前記変位伝達機構は、
前記アクチュエータに接続されると共に前記線形変位を受けるアクチュエータ軸と、
前記アクチュエータ軸に接続される第1の端部と、前記回転軸と実質的に平行をなすと共に前記回転軸から前記所定の距離にある前記軸の前記セグメントに接続される第2の端部とを有する接続ロッドと、
を備える線形−回転変換器を含む、
請求項1又は2に記載の弁組立体。
【請求項7】
石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機において、
圧縮機本体と、
前記圧縮機本体に接続される少なくとも1つの弁と、
前記少なくとも1つの弁の弁閉じ部材を作動させるように構成される弁組立体であって、
前記圧縮機本体の外側に配置され、変位をもたらすように構成されるアクチュエータと、
前記変位を前記アクチュエータから往復圧縮機の弁の弁閉じ部材に伝達するように構成される軸と、
高圧の流体が存在する前記圧縮機本体の内側に配置され、前記軸に接続されると共に、前記アクチュエータによりもたらされる前記変位及び/又は前記変位に付随する力を増幅させて前記弁の前記弁閉じ部材を作動させるように構成される変位伝達機構と、
を含む弁組立体と、
を備える、往復圧縮機。
【請求項8】
前記アクチュエータは角変位をもたらし、前記変位伝達機構は前記軸と前記弁の前記弁閉じ部材との間に配置され、
前記軸は、(1)回転軸の周りで回転するように構成され、且つ(2)自身の長さの大部分にわたって前記回転軸の周りにおいて円筒形状を有し、且つ(3)前記回転軸と実質的に平行をなすと共に前記回転軸から所定の距離にあるセグメントを持つU字形部分を有し、
前記変位伝達機構は、(A)前記回転軸と実質的に平行をなすと共に前記回転軸から前記所定の距離にある前記軸の前記セグメントに接続される第1の端部を有する接続ロッドと、(B)前記接続ロッドの第2の端部と前記弁の前記弁閉じ部材とに接続されるアクチュエータ軸とを含む、
請求項7に記載の往復圧縮機。
【請求項9】
前記変位伝達機構は、
前記軸のねじ付き端部がその内側に挿入されるねじ付きチャネルを有するねじジャッキと、
第1の端部において前記ねじジャッキに接触すると共に、前記第1の端部の反対側にある第2の端部に取り付けられる前記弁の前記弁閉じ部材を有するアクチュエータ軸とを含む、請求項7又は請求項8に記載の往復圧縮機。
【請求項10】
石油・ガス産業で用いられると共に当初は自動弁を有する往復圧縮機を改装する方法において、
前記往復圧縮機の流体経路の外側に、変位をもたらすように構成されるアクチュエータを取り付ける段階と、
前記アクチュエータに接続される軸であって、前記変位を受けると共に往復圧縮機の前記流体経路の内側に侵入し、且つ前記弁の弁閉じ部材に接続されるように構成される軸を取り付ける段階と、
前記弁の前記弁閉じ部材を作動させるために前記変位が前記軸を介して伝達される時に前記変位及び/又は前記変位に付随する力を増幅させるように構成される変位伝達機構を、高圧の流体が存在する前記往復圧縮機の内側に配置であって、前記アクチュエータと前記自動弁の前記弁閉じ部材との間に接続する段階と、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の本発明の実施形態は、一般に、石油・ガス産業において往復圧縮機に用いられる弁を作動させる装置と方法とに関し、特に、アクチュエータとアクチュエータ式弁との間における変位及び/又は変位に付随する力を増幅させる装置と方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
圧縮機は気体の圧力を増加させる機械装置であって、エンジン、タービン、発電、極低温用途、石油及びガスの精製等において見られる。その広範な用途により、圧縮機に関係する様々な機構及び技術はしばしば圧縮機の効率の向上と特定の動作環境に関係する問題の解決とを目的とする研究の対象となる。石油・ガス産業において用いられる圧縮機に関して考慮しなければならない1つの特殊性は、圧縮される流体が往々にして腐食性且つ可燃性であることである。石油・ガス産業で用いられる設備の公認の業界標準を定める機関であるアメリカ石油協会(API)は、往復圧縮機に関する最小限の要求事項一式を列挙した文書であるAPI618を発行した(この文書の2011年6月時点の版を参照により本明細書に組み込む)。
【0003】
圧縮機は、容積式圧縮機(例えば往復、スクリュー又はベーン圧縮機)又は動圧縮機(例えば遠心又は軸流圧縮機)として分類される。容積式圧縮機において、気体は、チャンバ内に気体を閉じ込め、然る後にそのチャンバの容積を減少させることによって圧縮される。動圧縮機では、気体は、運動エネルギーを一般にインペラ等の回転要素から圧縮機により圧縮される気体に伝達することによって圧縮される。
【0004】
図1は、石油・ガス産業において用いられる従来の2室型往復圧縮機10(即ち容積式圧縮機)の図である。圧縮はシリンダ20において行われる。圧縮される流体(例えば天然ガス)は入口30を介し且つ弁32、34を通ってシリンダ20内に導入され、圧縮後に、弁42及び44を、然る後に出口40を介して排出される。圧縮機は、循環過程で動作し、この循環過程中にシリンダ20内においてピストン50がヘッド側26とクランク側28との間で移動することにより流体が圧縮される。ピストン50はシリンダ20を、循環過程の異なる段階で作用する2つのチャンバ22及び24に分割し、チャンバ22の容積が最小値となる時にチャンバ24の容積は最大値となり、逆もまた同様である。
【0005】
吸込み弁32及び34は、異なる時期に開弁して、圧縮される(即ち第1/吸込み圧力P1を有する)流体を入口30からそれぞれチャンバ22及び24内に導入可能にする。吐出し弁42及び44は、開弁すると、圧縮された(即ち第2/吐出し圧力P2を有する)流体をそれぞれチャンバ22及び24から出口40を介して排出可能にする。ピストン50は、クランク軸60からクロスヘッド70とピストンロッド80とを介して伝達されるエネルギーにより移動する。従来的に、往復圧縮機に用いられる吸込み及び吐出し弁(例えば32、34、42及び44)は、弁の前後差圧によって閉弁状態と開弁状態との間で切り替えられる自動弁である。
【0006】
一般的な圧縮サイクルは、拡大と吸込みと圧縮と吐出しとの4つの段階を含む。圧縮された流体が圧縮サイクルの終了時点でチャンバから排出される時、送出圧力P2の少量の流体がすき間容積(即ちチャンバの最小容積)内に閉じ込められたままになる。圧縮サイクルの拡大段階及び吸込み段階では、ピストンが移動してチャンバの容積を増加させる。拡大段階の開始時点で送出弁が閉弁し(吸込み弁は閉弁したまま)、よって、流体が利用できるチャンバの容積が増加するため、閉じ込められた流体の圧力は低下する。圧縮サイクルの吸込み段階は、チャンバ内の圧力が吸込み圧力p1と等しくなって吸込み弁の開弁が起こる時点から始まる。吸込み段階では、チャンバの最大容積に達するまで、チャンバの容積と圧縮される流体(圧力p1)の量とが増加していく。
【0007】
圧縮サイクルの圧縮及び吐出し段階において、ピストンは、拡大及び圧縮段階中の移動方向とは反対の方向に移動して、チャンバの容積を減少させる。圧縮段階中は、吸込み及び送出弁の両方が閉弁し(即ちシリンダに対する流体の流入又は流出が起こらず)、チャンバの容積が減少するため、チャンバ内の流体の圧力は増大する(吸込み圧力P1から送出圧力P2へ)。圧縮サイクルの送出段階は、チャンバ内の圧力が送出圧力p2に等しくなって送出弁の開弁が起こる時点から始まる。送出段階では、チャンバの最小(すき間)容積に達するまで、送出圧力p2の流体がチャンバから排出される。
【0008】
図2は、それぞれチャンバ22で行われる圧縮サイクル(実線)とチャンバ24で行われる圧縮サイクル(破線)とに関して、圧力と容積との関係を座標方式で示すグラフである。このグラフにおいて、チャンバ22の容積Vc1は左から右へと増加する一方で、チャンバ24の容積Vc1は右から左へと増加する。拡大段階はそれぞれ1〜2と1´〜2´とに対応し、吸込み段階は2〜3と2´〜3´とに対応し、圧縮段階は3〜4と3´〜4´とに対応し、排出段階は4〜1と4´〜1´とに対応する。
【0009】
自動弁の代わりにアクチュエータ式弁を用いると、石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機の効率を高め且つすき間容積を減少させるための潜在的な利点が期待される。しかし、石油・ガス産業における往復圧縮機の運転に求められる特殊な技術的要件のために、アクチュエータ式弁の使用はまだ進んでいない。現在利用可能ないずれのアクチュエータも、より大きい力、より大きい押しのけ容積及びより短い応答時間という要件を同時に達成することはできない。加えて、石油・ガス産業において往復圧縮機にアクチュエータ式弁を使用することを更に妨げているのは、流体が可燃性であり、爆発は圧縮機を損傷させるという問題である。
【0010】
これに対して、自動車産業における弁の作動(電気式アクチュエータを用いて行われることが最も多い)には、大きい力と短い応答時間とが求められるが、大きい押しのけ容積は求められない。加えて、自動車産業の設備には爆発の懸念はなく、実際には爆発は必要とされる現象であり、爆発によって生じる高圧は環境中に容易に放散される。
【0011】
更に、石油・ガス産業における設備とは対照的に、船舶設備(空気式又は油圧式アクチュエータを用いて行われることが最も多い)における弁の作動には、大きな力が求められ且つ大きい押しのけ容積が求められるが、作動時間は重大ではない。従って、石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機にアクチュエータ式弁を使用することを可能にする弁組立体及び方法を得ることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第8047766号明細書
【発明の概要】
【0013】
現在の本発明の概念の様々な実施形態は、石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機の弁を作動させる上での技術的問題を解決する装置と方法とを示すものである。
【0014】
1つの例証的な実施形態によれば、石油・ガス産業用往復圧縮機に用いることができる弁組立体は、変位をもたらすように構成されるアクチュエータと、アクチュエータに接続されると共にこの変位をアクチュエータから往復圧縮機の弁の弁閉じ部材に伝達するように構成される軸と、この軸に接続されると共に、アクチュエータによってもたらされる変位及び/又は変位に付随する力を増幅させるように構成される変位伝達機構とを含む。
【0015】
また他の例証的な実施形態によれば、石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機は、(1)自身の内側で流体を圧縮してその圧力を増加させる圧縮機本体と、(2)圧縮機本体に接続される弁であって、弁の弁閉じ部材の位置によって、流体が弁を通って流れることを不能にする閉弁状態と流体が弁を通って流れることを可能にする開弁状態との間で切り替わるように構成される少なくとも1つの弁と、(3)この少なくとも1つの弁に接続される弁組立体とを有する。弁組立体は、(A)変位をもたらすように構成されるアクチュエータと、(B)この変位をアクチュエータから往復圧縮機の弁の弁閉じ部材に伝達するように構成される軸と、(C)この軸に接続されると共に、変位及び/又は変位に付随する力を増幅させて弁の弁閉じ部材を作動させるように構成される変位伝達機構とを含む。
【0016】
また他の例証的な実施形態によれば、石油・ガス産業で用いられると共に当初は自動弁を有する往復圧縮機を改装する方法を提供する。この方法は、(1)往復圧縮機の流体経路の外側に、変位をもたらすように構成されるアクチュエータを取り付ける段階と、(2)アクチュエータに接続される軸であって、変位を受けると共に往復圧縮機の流体経路の内側に侵入し且つ弁の弁閉じ部材に接続されるように構成される軸を取り付ける段階と、(3)弁の弁閉じ部材を作動させるために変位が軸を介して伝達される時に、変位及び/又は変位に付随する力を増幅させるように構成される変位伝達機構をアクチュエータと自動弁の弁閉じ部材との間に接続する段階とを含む。
【0017】
本明細書に組み込まれると共に本明細書の一部分を構成する添付図面は、1つ以上の実施形態の図であり、詳細な説明と組み合わさって、これらの実施形態を説明するものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】従来の2室型往復圧縮機の略図である。
図2】一般的な圧縮サイクルを示すグラフである。
図3】例証的な実施形態に従った往復圧縮機の図である。
図4】例証的な実施形態に従った弁組立体の略図である。
図5】また他の例証的な実施形態に従った弁組立体の略図である。
図6】また他の例証的な実施形態に従った弁組立体の略図である。
図7】また他の例証的な実施形態に従った弁組立体の略図である。
図8】また他の例証的な実施形態に従った弁組立体の略図である。
図9】また他の例証的な実施形態に従った弁組立体の略図である。
図10】また他の例証的な実施形態に従った弁組立体の略図である。
図11】石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機を改装する、例証的な実施形態に従った方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の例証的な実施形態の説明では添付図面を参照する。異なる図中の同じ参照符号は同じ又は同様の要素を示す。以下の詳細な説明は本発明を制限するものではない。寧ろ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって画定される。以下に説明する実施形態は、簡単にするために、石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機の用語及び構造に関するものである。しかし、以下に説明する実施形態はこれらのシステムに制限されるわけでなく、その他のシステムにも適用可能である。
【0020】
本明細書全体を通じて「1つの実施形態」又は「実施形態」という表現は、ある実施形態と関連して説明される特定の特徴、構造又は特性が開示の本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。よって、本明細書全体を通じて様々な箇所に見られる「1つの実施形態において」又は「実施形態において」という言いまわしは必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。更に、こうした特定の特徴、構造又は特性は1つ以上の実施形態においていかなる適切な態様で組み合わされてもよい。
【0021】
以下に説明する実施形態の1つの目的は、往復圧縮機において1つ以上のアクチュエータ式弁を使用することを可能にする装置(即ち弁組立体)及び方法を提供することにある。アクチュエータ式弁はリニア(並進移動)弁又はロータリ(回転)弁であってよい。アクチュエータは、線形変位をもたらす線形アクチュエータ又は角変位をもたらす回転アクチュエータであってよい。(1つ以上の)弁の弁閉じ部を動作させるように構成され且つ接続される(1つ以上の)アクチュエータは、アクチュエータが可燃性の流体と直接接触しないように、好ましくは往復圧縮機の本体の外側に取り付けられる。
【0022】
現在は、空気式、油圧式及び電気式のアクチュエータが市販されている。油圧式及び空気式アクチュエータは必要なレベルの力を実現することができるが、力及び変位を実現する時間は、石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機の弁の作動に必要とされる短い時間をはるかに超える。電気式アクチュエータは所要の応答時間で動作することができるが、十分な力及び/又は変位をもたらすわけではない(例えば、一般に1〜2mmの線形変位又は40°までの角変位しかもたらさない)。従って、例証的な実施形態に従った、以下に記載の様々な弁組立体が、アクチュエータにより石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機の弁に供給される変位及び/又は力を増幅させる。変位及び/又は力を増幅させることにより、現在利用可能なアクチュエータを石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機に用いることが可能になる。
【0023】
アクチュエータ式弁332を有する往復圧縮機300の例証的な実施形態を図3に略図で示す。圧縮機300は2室型往復圧縮機である。しかし、図4〜10に示すものと同様の実施形態に従った弁組立体は、単室型往復圧縮機にも使用可能である。圧縮はシリンダ320のチャンバ322及び324内で行われる。圧縮対象の流体(例えば天然ガス)は入口330を介してシリンダ320内に導入され、圧縮後に出口340を介して排出される。チャンバ322及び324の容積は、ピストン350がシリンダ320の縦軸に沿って移動して、ヘッド側326の方への移動とクランク側328の方への移動とを交互に行うことによって変化する。ピストン350はシリンダ320を、循環過程の異なる段階で作用する2つのチャンバ322及び324に分割し、チャンバ322の容積が最小値となる時にチャンバ324の容積は最大値となり、逆もまた同様である。
【0024】
吸込み弁332及び334は、開弁すると、圧縮される(即ち第1圧力P1を有する)流体を入口330からそれぞれチャンバ322及び324内に導入可能にする。吐出し弁342及び344は、開弁すると、圧縮された(即ち第2圧力P2を有する)流体をそれぞれチャンバ322及び324から出口340を介して排出可能にする。ピストン350は、例えばクランク軸(図示せず)からクロスヘッド(図示せず)とピストンロッド380とを介してエネルギーを受けることにより移動する。図3において、弁332、334、342及び344は、シリンダ320の側壁に配置されるものとして示されている。しかし、弁332及び342と334及び344とは、それぞれシリンダ320のヘッド側326及び/又はクランク側328に配置されてもよい。
【0025】
弁の弁閉じ部材の両側の差圧によって開く自動弁とは対照的に、図3の332のようなアクチュエータ式弁は、図3の337のようなアクチュエータが弁−アクチュエータ結合機構335を介して弁332の弁閉じ部材333に伝達される力を加えて、以って弁閉じ部材333の線形変位又は角変位を誘導すると開く。アクチュエータ式弁は自動弁より信頼性が高く、石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機の効率を高め且つすき間容積を減少させるための利点をもたらす。往復圧縮機300の1つ以上の弁をアクチュエータ式弁とすることができる。一部の実施形態では、アクチュエータ式弁と自動弁との組合せも想到され、例えば吸込み弁をアクチュエータ式にする一方で吐出し弁を自動弁としてもよい。
【0026】
図4は、例証的な実施形態に従った弁組立体400の略図である。圧縮機本体420の外側に配置されるアクチュエータ410は、圧縮機本体420の内側に侵入する軸430に角変位を行わせるように構成される。
【0027】
軸430は、それぞれカバー軸支持体440及び450に近接してカラー432及び434を有する。軸430を取り付けやすくするために、カラー432及び434の少なくとも一方は取外し可能であってよい(即ち、軸430とカラー432及び434とが一体として形成されない)。カバー支持体440及び450とカバー460とは弁組立体400を収容し且つ支持するように互いに組み付けられる。それぞれカバー支持体440及び450とカバー460との間に配置される固定シール442及び452は圧縮機の内側の高圧の流体が圧縮機の外側に漏出しないことを確実にする。これらの固定シールはOリングであってよい。
【0028】
カラー432とカバー軸支持体440との間に配置されるスラスト軸受444及びカラー434とカバー支持体450との間に配置されるスラスト軸受454は、圧縮機本体の内側の流体(例えば天然ガス)と、アクチュエータ410が配置される、圧縮機本体の外側の環境との間の圧力差による力(内側から外側に向かって指す矢印を参照)を除去するように構成される。スラスト軸受とは異なるその他の種類の軸受を用いてもよい。軸430とカバー460との間に配置される運動用シール446は、圧縮機の内側の高圧の流体が圧縮機の外側に漏出しないことを確実にする。これらの運動用シールはラビリンスシールであってよい。
【0029】
カム436は、カラー432及び434間において軸430に取り付けられる(軸と一緒に回転する)。カム436は軸430の回転軸に対して非対称の形状を有する。カム436は、リニア弁(例えばポッパー弁又はリング弁)の弁閉じ部材(図示せず)に接続されるアクチュエータ軸470と接触するように構成される。カム436の形状により、アクチュエータ410によって軸430に伝達される回転変位は弁閉じ部材の線形変位に変換される。
【0030】
このように、カム436により、組立体400を用いて、電気式アクチュエータによってもたらされる角変位(例えば40°まで)を増幅させると共に往復圧縮機の弁を作動させるために必要とされる線形変位(例えば5〜10mm)に変換することができる。
【0031】
図5は、また他の例証的な実施形態に従った弁組立体500の略図である。弁組立体500の一部の構成要素は図4の弁組立体400の構成要素と同様であって、従って同じ符号が付けられており、繰り返しを避けるために再び説明することはしない。しかし、同様の構成要素でも実質的に異なる特性を有することがある。圧縮機本体420の外側に配置されるアクチュエータ410は、圧縮機本体420の内側に侵入する軸530に角変位を行わせるように構成される。軸530は、カバー軸支持体440及び450に近接してカラー532及び534を有する。カバー支持体440及び450とカバー460とは弁組立体500を収容し且つ支持するように互いに組み付けられる。
【0032】
軸530は、自身の回転軸に対して実質的に平行をなすが回転軸から所定の有意な(即ち、その部分に取り付けられる要素の動きに影響を及ぼすほど顕著な)距離にある部分536を有するように構成される。接続ロッド570が部分536に取り付けられる。接続ロッド570の、部分536側の端部572は、部分536と一緒に回転する一方で、アクチュエータ軸575に接続される反対側の端部574は線形変位を行う。この線形変位はアクチュエータ軸575を介して弁の弁閉じ部材(図示せず)に伝達される。
【0033】
このように、軸530と接続ロッド570との形状により、アクチュエータ410によって引き起こされる軸の相対的に小さい角変位は弁閉じ部材の実質的な線形変位に変換される。
【0034】
図6は、また他の例証的な実施形態に従った弁組立体600の略図である。弁組立体600において、アクチュエータ610によって起こされる線形変位は、線形−回転変換器620により角変位に変換される。図6において、アクチュエータ610と線形−回転変換器620とのいずれもが圧縮機本体630の外側に配置される。しかし、また別の実施形態では、線形−回転変換器620は圧縮機本体630の内側に配置されてよい。ただし、圧縮機本体630の内側の可動部品の個数を少なくして、例えば蓄積された電荷によって火花が発生する可能性を低くすることが望ましい。
【0035】
更に、図6では、アクチュエータ610は線形−回転変換器620から分離されて示されている。しかし、また別の実施形態では、アクチュエータ610と線形−回転変換器620の要素とを同じハウジングの内側に取り付けることができる。
【0036】
アクチュエータ610により起こされる線形変位は、アクチュエータ軸640を介して接続ロッド650に伝達される。接続ロッド650は、アクチュエータ軸640に取り付けられる一方の端部652と軸660の部分662に取り付けられる反対側の端部654とを有する。軸660は、実質的に平行をなすが部分662から有意な距離にある軸の周りで回転するように構成される。軸660の形状により、アクチュエータ610により起こされる相対的に小さい線形変位が軸660の実質的な角変位を生み出す。線形−回転変換器620の内側において、軸660は軸受670によって支持される。
【0037】
軸660は圧縮機本体630の内側に侵入するように構成され、圧縮機本体の内側において軸660の端部は回転弁の可動部690に接続される。軸660はカラー664を有する。スラスト軸受680はカラー664と圧縮機本体630のカバー632との間に配置される。スラスト軸受680は圧縮機本体630の内側の流体と環境との間における圧力差による力を減衰させる。カバー632と軸660との間に配置される運動用シール682は圧縮機本体630の内側の流体が圧縮機本体の外側に漏出するのを防ぐ。
【0038】
このように、線形−回転変換器620により、組立体600は、(電気式)アクチュエータによって起こされる線形変位を増幅させると共に、往復圧縮機の回転弁を作動させることができる角変位に変換する。
【0039】
図7はまた他の例証的な実施形態に従った弁組立体700の略図である。圧縮機本体720の外側に配置されるアクチュエータ710は軸730に角変位を行わせる。軸730はカバー740を貫通して圧縮機本体720の内側に侵入する。カラー732を有する軸730は、カラー732とカバー740との間に配置されるスラスト軸受750の方へと押圧される。スラスト軸受750は圧縮機の内側の流体と環境(アクチュエータ710が配置される)との間における圧力差による力を減衰させる。カバー740と軸730との間に配置される運動用シール752は圧縮機本体720の内側の流体が圧縮機本体の外側に漏出するのを防ぐ。
【0040】
圧縮機本体730の内側において、軸730の角変位はねじジャッキ機構760により線形変位に変換される。ねじジャッキ機構760は、カバー740とシリンダ本体720との間に配置されるねじジャッキカバー770に固定的に取り付けられる。ねじジャッキ機構760はめねじを有し、軸730はおねじを有して、以って角変位は線形変位に変換される。例えば、ねじジャッキ機構760は、リニア弁(例えばポペット弁又はリング弁)の弁閉じ部材790に取り付けられるアクチュエータ軸780を押圧する。
【0041】
このように、ねじジャッキにより、組立体700を用いて、通常的に電気式アクチュエータによりもたらされる力を増幅させると共に、角変位を往復圧縮機のリニア弁を作動させるために必要とされる線形変位に変換することができる。
【0042】
図8は、更にまた他の例証的な実施形態に従った弁組立体800の略図である。圧縮機本体820の外側に配置されるアクチュエータ810は軸830に角変位を行わせる。軸830はカバー840を貫通して圧縮機本体の内側に侵入する。軸830は、その長さの大部分に沿った軸直径より大きい直径を有するカラー832を有する。カラー832とカバー840との間に配置されるスラスト軸受850は圧縮機本体820の内側の流体と環境との間における圧力差による力を減衰させる。カバー840と軸830との間に配置される運動用シール852は圧縮機本体820の内側の流体が圧縮機本体の外側に漏出するのを防ぐ。
【0043】
更に、弁組立体800はアクチュエータ軸860を含み、このアクチュエータ軸の第1の端部862にロータリ弁の弁閉じ部材870が取り付けられる。ロータリ弁は固定弁座880も含む。第1の位置において、弁座880を貫通する開口882がロータリ弁870を貫通する開口872と重なり合うと、弁が開く。ロータリ弁の弁閉じ部材870を弁座880に対して回転させて第2の位置につけることにより、開口872及び882はもはや重なり合わなくなって、弁が閉じる。
【0044】
市販のアクチュエータは相対的に小さい角変位(例えば40°まで)をもたらす。しかし、効率的なロータリ弁は実質的により広い角開口(例えば120°)を必要とする。少なくともこのより広い角開口と等しい、弁座880に対するロータリ弁の弁閉じ部材870の回転を達成するために、アクチュエータ810によってもたらされる角変位を増倍歯車機構890により増幅させる。増倍歯車機構890は、軸830の端部に取り付けられる第1の歯車892と、アクチュエータ軸860の第2の端部864に取り付けられる第2の歯車894とを含む(第2の端部864は第1の端部862の反対側である)。第2のカラーを軸830上において第1の歯車892より軸の端部に近接させて取り付けること又は形成させることができる。第1の歯車892の半径は第2の歯車894の半径より大きく、歯車892及び894の周方向変位は同じであるため、歯車892の角変位(アクチュエータ890によりもたらされる角変位と等しい)が、ロータリ弁の弁閉じ部材870を第1の位置(例えば閉弁位置)と第2の(例えば開弁)位置との間で切り替えるために必要とされる、歯車894のより広い角変位を生み出す。カバー840と圧縮機本体820の壁部との間に配置される増倍歯車カバー896は増倍歯車890の支持構造となる。
【0045】
要約すると、図4〜8に、石油・ガス産業用往復圧縮機に使用可能な弁組立体を示す。これらの弁組立体は、圧縮機本体の外側に配置されるアクチュエータを含み、このアクチュエータは、圧縮機本体の内側に侵入する、アクチュエータによってもたらされる(線形又は角)変位を伝達する軸に接続される。軸と弁の弁閉じ部材との間の変位伝達機構が変位及び/又は変位に付随する力を増幅させる。
【0046】
複雑な弁組立体を示す図4〜8とは異なり、図9及び10には、アクチュエータによりもたらされる変位を増幅させる機構であって、圧縮機本体の内側又は外側に配置される機構が示されている。図9において、支点920の周りで旋回するように構成されるレバー910は、アクチュエータ930によりもたらされる線形変位を増幅させて、アクチュエータ軸940を介して、リニア弁(例えばポペット弁又はリング弁)の弁閉じ部材950を作動させて弁を開弁状態と閉弁状態との間で切り替えることができるだけの線形変位をもたらす。
【0047】
図10において、アクチュエータ960によりもたらされる線形変位は、接続ロッド970を介して伝達されると共に角変位に変換されて、回転弁の弁閉じ部材980を作動させる。
【0048】
流体がその中で圧縮されるシリンダであって、弁の前後差圧によって開弁状態と閉弁状態との間で切り替わるように構成される自動弁を介して流体がシリンダに流入又はシリンダから流出するシリンダを有する既存の往復圧縮機を、アクチュエータ式弁を有するものに改良(改装)することができる。図11は、石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機を改装する、例証的な実施形態に従った方法1000を示す流れ図である。方法1000は、変位をもたらすように構成されるアクチュエータを、往復圧縮機の流体経路の外側に取り付ける段階S1010を含む。方法1000は、更に、アクチュエータに接続される軸であって、変位を受けると共に往復圧縮機の流体経路の内側に侵入し且つ弁の弁閉じ部材に接続されるように構成される軸を取り付ける段階S1020を含む。その後、方法1000は、弁の弁閉じ部材を作動させるために変位が軸を介して伝達される時に、変位及び変位に付随する力の少なくとも一方を増幅させるように構成される変位伝達機構をアクチュエータと自動弁の弁閉じ部材との間に接続する段階S1030を含む。
【0049】
開示の例証的な実施形態は、石油・ガス産業で用いられる往復圧縮機のアクチュエータと弁との間において変位及び/又は力を増幅させる弁組立体を提供するものである。この説明は本発明を制限することを意図するものではないことを理解されたい。寧ろ、例証的な実施形態は、添付の特許請求の範囲により画定される本発明の精神及び範囲に含まれる代替物、改変形態及び均等物を網羅することを意図している。更に、例証的な実施形態の詳細な説明には、特許請求の範囲に示す本発明を包括的に理解するために数多くの具体的な詳細事項が示されている。しかし、当業者には、このような具体的な詳細事項を用いずに様々な実施形態を実施できることが理解されよう。
【0050】
本発明の例証的な実施形態の特徴及び要素は、特定の組合せで説明されているが、各特徴又は要素は、実施形態のその他の特徴及び要素を伴わずに単独で、或いは本明細書に開示のその他の特徴及び要素と様々に組み合わされ又は組み合されずに使用可能である。
【0051】
本明細書は、開示の本発明の例を用いて、あらゆる装置又はシステムの製作及び使用と本明細書に組み込まれるあらゆる方法の実行とを含めて、あらゆる当業者が本発明を実施することを可能にするものである。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲により画定されると共に、当業者が想到するその他の例を含みうる。このようなその他の例は、特許請求の範囲内に含まれることを意図している。
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11