特許第6163559号(P6163559)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6163559指定の電子デバイスの電源モードを管理するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6163559
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】指定の電子デバイスの電源モードを管理するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/26 20060101AFI20170703BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20170703BHJP
【FI】
   G06F1/26 334Q
   H04M11/00 301
【請求項の数】20
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-534520(P2015-534520)
(86)(22)【出願日】2013年9月9日
(65)【公表番号】特表2015-532478(P2015-532478A)
(43)【公表日】2015年11月9日
(86)【国際出願番号】US2013058813
(87)【国際公開番号】WO2014051978
(87)【国際公開日】20140403
【審査請求日】2016年9月2日
(31)【優先権主張番号】13/631,703
(32)【優先日】2012年9月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ステファノフ,フリスト,ステファノフ
(72)【発明者】
【氏名】ヴュルナー,トロン,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】クシェー,アレキサンダー,フリードリッヒ
【審査官】 田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−171591(JP,A)
【文献】 特開2012−175547(JP,A)
【文献】 特開2011−232819(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0270814(US,A1)
【文献】 特開2001−088631(JP,A)
【文献】 特開2012−039635(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定の電子デバイスの電源モードを管理するためコンピュータで実行される方法であって、
モバイル電子デバイスの地理的位置を判定すること、
判定された前記モバイル電子デバイスの地理的位置と電源オフモードにある指定の電子デバイスの保管場所とを比較すること
判定された前記モバイル電子デバイスの地理的位置が前記指定の電子デバイスの近接性しきい値の範囲内である場合に前記指定の電子デバイスにウェイクアップ信号を送信すること、
を含み、
前記指定の電子デバイスは、前記ウェイクアップ信号を受信すると電源オンモードに入るように構成されており、前記方法はさらに、
前記モバイル電子デバイスの地理的位置を定期的に更新すること、
更新された前記モバイル電子デバイスの地理的位置と前記指定の電子デバイスの保管場所との距離が前記近接性しきい値を超えた場合に前記モバイル電子デバイスをリセットすること、及び、
リセットされた後に、リセットされた前記モバイル電子デバイスが前記指定の電子デバイスの前記近接性しきい値の範囲内にあると判定された場合に、前記指定の電子デバイスに他のウェイクアップ信号を送信すること、
を含む、コンピュータで実行される方法。
【請求項2】
前記ウェイクアップ信号は前記モバイル電子デバイスから送信され、前記他のウェイクアップ信号はリセットされた前記モバイル電子デバイスから送信される、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項3】
前記モバイル電子デバイスが前記近接性しきい値の範囲内にあるかどうかを判定することは、前記モバイル電子デバイスによって行なわれる、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項4】
リセットされた前記モバイル電子デバイスが前記近接性しきい値の範囲内にあるかどうかを判定することは、前記モバイル電子デバイスによって行なわれる、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項5】
前記指定の電子デバイスのユーザ指定の地理的位置を受信すること、及び、
受信された前記指定の電子デバイスのユーザ指定の地理的位置を前記保管場所として保存すること、
をさらに含む、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項6】
前記ウェイクアップ信号は、前記モバイル電子デバイスのBluetooth(登録商標)コンポーネントから送信される、請求項1記載のコンピュータで実行される方法
【請求項7】
前記指定の電子デバイスに前記ウェイクアップ信号を送信するための一つ以上の追加の条件を設定することをさらに含み、
前記ウェイクアップ信号は、判定された前記モバイル電子デバイスの地理的位置が前記指定の電子デバイスの近接性しきい値の範囲内であり、かつ、前記ウェイクアップ信号を送信するための前記一つ以上の追加の条件のそれぞれが満たされた場合に、前記指定の電子デバイスに送信される、
請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項8】
前記ウェイクアップ信号を送信するための前記一つ以上の追加の条件のうちの一つは、前記ウェイクアップ信号を前記指定の電子デバイスに送信することが許可される期間を特定するものである、請求項記載のコンピュータで実行される方法
【請求項9】
前記モバイル電子デバイスの地理的位置は、星ナビゲーションシステムから送信される信号から得られるものである、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項10】
前記モバイル電子デバイスの地理的位置は、一つ以上の基地局から送信される信号から得られるものである、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項11】
前記ウェイクアップ信号は、前記モバイル電子デバイスから前記指定の電子デバイスに送信される、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項12】
前記モバイル電子デバイスをリセットすることは、前記モバイル電子デバイスの状態をリセットすることを含む、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項13】
前記モバイル電子デバイスをリセットすることは、前記モバイル電子デバイスのモードをリセットすることを含む、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項14】
記指定の電子デバイスの地理的位置を判定すること、及び、
判定された前記指定の電子デバイスの地理的位置を前記保管場所として保存すること、
さらにみ、
判定された前記指定の電子デバイスの地理的位置は、前記モバイル電子デバイス上にローカルに保存される、
請求項記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項15】
前記指定の電子デバイスにウェイクアップ信号を送信することは、指定された期間、前記指定の電子デバイスに前記ウェイクアップ信号を繰り返し送信することを含む、請求項記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項16】
前記指定の電子デバイスはコンピュータを含む、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項17】
前記モバイル電子デバイスをリセットすることは、前記モバイル電子デバイスを電源オフにし、次に前記モバイル電子デバイスを電源オンにすることを含む、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項18】
前記モバイル電子デバイスはスマートフォンを含む、請求項1記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項19】
指定の電子デバイスの電源モードを管理するためのシステムであって、
一つ以上のプロセッサと、
命令が記録されたメモリと、を含み、
前記命令は、前記一つ以上のプロセッサによって実行されると、前記一つ以上のプロセッサに、請求項1〜18のいずれかに記載の方法を実行させる、システム。
【請求項20】
請求項1〜18のいずれかに記載の方法をシステムに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
主題技術は、一般に電子デバイスの電源モード(power mode)を管理することに関し、詳細にはモバイル電子デバイスとの近接性(proximity)に基づいて電子デバイスの電源モードを管理することに関する。
【背景技術】
【0002】
電源オフ状態(off-power mode)にある電子デバイスは、電源の立ち上げ(power up)に長い時間を要することがある。電子デバイスの電源の立ち上げに関連するタイムコストは作業生産性の損失を招く。しかし、電子デバイスを電源オン状態(on-power mode)で維持するとエネルギー効率が良くない。
【発明の概要】
【0003】
主題技術の一態様によると、指定の電子デバイスの電源モード(power mode)を管理するためコンピュータで実行される方法が提供される。この方法は、モバイル電子デバイスの地理的位置を判定(determine)することを含む。この方法は、判定された前記モバイル電子デバイスの地理的位置と電源オフモード(power-off mode)にある指定の電子デバイスの保管場所(stored location)とを比較することをさらに含む。この方法は、判定された前記モバイル電子デバイスの地理的位置が前記指定の電子デバイスの近接性しきい値(a proximity threshold)の範囲内である場合に前記指定の電子デバイスにウェイクアップ信号(wake-up signal)を送信することを含み、前記指定の電子デバイスは、前記ウェイクアップ信号を受信すると電源オンモード(power-on mode)に入るように構成されている。
【0004】
主題技術の他の態様によると、指定の電子デバイスの電源モードを管理するためのシステムが提供される。このシステムは、一つ以上のプロセッサと、命令が記録された機械可読媒体と、を含み、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、当該プロセッサにモバイル電子デバイスの地理的位置を判定することを含む動作を実行させるものであり、そこにおいて、前記モバイル電子デバイスの地理的位置は前記モバイル電子デバイスの衛星ナビゲーションシステムコンポーネント(satellite navigation system component)から送信される信号から得られる。前記動作は、判定された前記モバイル電子デバイスの地理的位置と電源オフモードにある指定の電子デバイスの保管場所とを比較することをさらに含む。前記動作は、判定された前記モバイル電子デバイスの地理的位置が前記指定の電子デバイスの近接性しきい値の範囲内である場合に前記指定の電子デバイスにウェイクアップ信号を送信することをさらに含み、前記指定の電子デバイスは、前記ウェイクアップ信号を受信すると電源オンモードに入るように構成されている。
【0005】
主題技術の他の態様によると、指定の電子デバイスの電源モードを管理するための機械可読媒体が提供される。この機械可読媒体は、そこに記録されている命令を含み、当該命令は、システムによって実行されると、当該システムにスマートフォンデバイスの地理的位置を判定することを含む動作を実行させるものであり、そこにおいて、前記モバイル電子デバイスの地理的位置は前記モバイル電子デバイスの衛星ナビゲーションシステムコンポーネントから送信される信号から得られる。前記動作は、判定された前記スマートフォンデバイスの地理的位置と、電源オフモードにあるデスクトップコンピュータの保管場所とを比較することをさらに含む。前記動作は、判定された前記スマートフォンデバイスの地理的位置が前記デスクトップコンピュータの近接性しきい値の範囲内である場合に前記デスクトップコンピュータにウェイクアップ信号を送信することをさらに含み、前記デスクトップコンピュータは、前記ウェイクアップ信号を受信すると電源オンモードに入るように構成される。
【0006】
主題技術のさらなる特徴及び利点は、以下の明細書に記載されており、一部は明細書から明らかになり、あるいは、主題技術の実施によって学習され得る。主題技術の利点は、明細書及び特許請求の範囲並びに添付図面において特に指摘されている構成によって実現され達成されるであろう。
【0007】
上述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、いずれも典型的かつ説明的なものであって、特許請求の範囲に記載された主題技術の追加的な説明を提供するものであることを理解されたい。
【0008】
添付図面は、主題技術の更なる理解を提供するために含まれて、本明細書に取り入れられて本明細書の一部を構成するものであり、主題技術の諸態様を例示し、明細書の記載とともに主題技術の原理を説明するのに役立つものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】指定の電子デバイスの電源モードを管理するための分散ネットワーク環境の一例を示している。
図2】指定の電子デバイスの電源モードを管理するためのプロセス(処理)の一例を示している。
図3】モバイル電子デバイスが指定の電子デバイスの近接性しきい値の範囲内にある場合にモバイル電子デバイスから指定の電子デバイスにウェイクアップ信号を送信することの説明図の一例を示している。
図4】主題技術のいくつかが実施される電子システムを概念的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に記載されている詳細な説明は、主題技術の様々な構成を説明することを目的としており、主題技術が実施され得る構成のみを示すものではない。主題技術は、本明細書に記載されている具体的な詳細に限定されるものではなく、このような具体的な詳細がなくても実施され得ることは、当業者にとって明らかになるであろう。いくつかの事例において、主題技術の概念が曖昧になることを回避するため、構造及び構成要素がブロック図形式で示されている。
【0011】
主題に開示によると、指定の電子デバイスの電源モードを管理するためのシステム及び方法が提供される。指定の電子デバイスは、当該電子デバイスが電源オフ状態にある間、当該指定の電子デバイスをオンにする要求を示す信号を受信することのできるハードウェアコンポーネント(例えば、ネットワークカード)を含んだ任意の電子デバイスを含むことができる。前記モバイル電子デバイス及び前記指定の電子デバイスは、初期設定フェーズ(initial setup phase)において互いを認識するようにセットアップされ得る。前記指定の電子デバイスの地理的位置は、前記モバイル電子デバイスに提供される。前記モバイル電子デバイスは、自身の地理的位置を定期的に判定し、判定された地理的位置と前記指定の電子デバイスの保管場所とを比較して前記指定の電子デバイスに対する前記モバイルデバイスの近接性を判定する。前記モバイル電子デバイスは、判定された前記モバイル電子デバイスの地理的位置が指定の電子デバイスの近接性しきい値の範囲内である場合、前記指定の電子デバイスにウェイクアップ信号を送信する。前記モバイル電子デバイスと前記指定の電子デバイスの両方によってサポートされる通信プロトコル(例えば、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)など)は、前記ウェイクアップ信号を送信するのに使用され得る。
【0012】
一例によれば、前記モバイル電子デバイスは、自身の地理的位置を定期的に判定することを継続して行ってもよく、前記指定の電子デバイスへの前記ウェイアップ信号の送信を停止した後であっても、判定された自身の地理的位置と前記指定の電子デバイスの保管位置との比較を行う。但し、前記モバイル電子デバイスは、前記近接性の範囲から外れる(離れる)と直ちにリセットされ、前記モバイル電子デバイスが近接性範囲に再び入ったときに前記指定の電子デバイスに前記ウェイクアップ信号を再び送信するようになる。
【0013】
図1は、指定の電子デバイスの電源モードを管理するためのネットワーク環境の一例を示している。ネットワーク環境100は、電子デバイス102,104と、ジオロケーションシステム(geolocation system)106,108とを含む。ジオロケーションシステムは、モバイル電子デバイス102が自身の地理的位置を判定することを可能とする信号を送信(broadcast)する一つのシステム又は一群のシステムを含む。図1の例においては、ジオロケーションシステム106が衛星ナビゲーションシステムとして示され、ジオロケーションシステム108が基地局として示されている。
【0014】
モバイル電子デバイス102は、自身の地理的位置を判定するためのハードウェア及びソフトウェアコンポーネントを備えた任意の電子デバイスを含むことができる。図1の例において、モバイル電子デバイス102はスマートフォンデバイスとして示されている。モバイル電子デバイスの他の例には、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、PDAなどが含まれる。指定の電子デバイス104は、電子デバイスが電源オフ状態にある間も信号を受信することのできるハードウェアコンポーネント(例えば、ネットワークカード)を含んだ任意の電子デバイスを含むことができる。例えば、指定の電子デバイスは、当該指定の電子デバイスが電源オフ状態にある間も信号を受信可能な状態のままであるネットワークカードを含むことができる。また、指定の電子デバイス104は、ウェイクアップ信号を受信すると速やかに電源オンモードに入るように構成される。図1の例において、指定の電子デバイス104はデスクトップコンピュータとして示されている。指定の電子デバイス104の他の例には、ラップトップコンピュータ、ワークステーションなどが含まれる。
【0015】
衛星ナビゲーションシステム106は、モバイル電子デバイスに信号を送信(broadcast)する複数の衛星を含む。衛星ナビゲーションシステムの例には、全地球測位システム(GPS)、ガリレオシステム、全地球航法衛星システム(GLONASS)、Compassナビゲーションシステム(Compass)などが含まれる。一例において、モバイル電子デバイス102は、衛星ナビゲーションシステム106の一つ以上の衛星までの距離を測定する。そして、モバイル電子デバイス102は、測定されたモバイル電子デバイス102と衛星ナビゲーションシステム106の一つ以上の衛星との距離に基づいて、自身の地理的位置を判定する。
【0016】
基地局108は、モバイル電子デバイス102と通信する単一セルサイト又は複数セルサイトのネットワークであり得る。基地局108は、種々の通信プロトコル(例えば、WiMAX、Wi−Fi、CDMAなど)のための通信装置(例えば、アンテナ、トランシーバなど)を含むことができる。モバイル電子デバイス102は、一つ以上の基地局108までの距離を測定し、測定されたモバイル電子デバイス102と一つ以上の基地局108との距離に基づいて、自身の地理的位置を判定することができる。
【0017】
モバイル電子デバイス102は、ジオロケーションシステム106及び/又は基地局108と通信して、当該モバイル電子デバイスの地理的位置を確立することができる。モバイル電子デバイス102は、判定されたモバイル電子デバイスの地理的位置と電源オフモードにある指定の電子デバイスの保管場所とを比較する。一例において、モバイル電子デバイス102は、ユーザ入力を介して指定の電子デバイス104の地理的位置を受信し、受信された指定の電子デバイス104の地理的位置をその保管場所として保存することができる。
【0018】
モバイル電子デバイス102は、判定された当該モバイル電子デバイスの地理的位置が指定の電子デバイス104の近接性しきい値の範囲内である場合、指定の電子デバイスにウェイクアップ信号を送信する。指定の電子デバイス104は、前記ウェイクアップ信号を受信すると速やかに電源オンモードに入る。前記近接性しきい値は、あらかじめ選択され又はユーザによって指定されたものとすることができる。モバイル電子デバイス102と指定の電子デバイス104との間の距離の比較は、定期的に行われる場合もあれば、モバイル電子デバイスの地理的位置が更新されるたびに行われる場合もある。
【0019】
モバイル電子デバイス102は、モバイル電子デバイス102が指定の電子デバイス104の近接性の範囲内であると判断すると、モバイル電子デバイス102及び指定の電子デバイス104によってサポートされている通信プロトコルを使用して、指定の電子デバイス104に前記ウェイクアップ信号を送信することができる。前記通信プロトコルの例には、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi、近距離通信(NFC:Near Field Communication)、イーサネット(登録商標)などが含まれる。
【0020】
モバイル電子デバイス102は、指定の電子デバイス104が確実に前記ウェイクアップ信号を受信できるようにするため、指定された期間、指定の電子デバイス104に前記ウェイクアップ信号を繰り返し送信することができる。前記電子デバイスは、前記指定の電子デバイスに前記ウェイクアップ信号を送信するための追加の前提条件を指定することができる。この場合、前記ウェイクアップ信号は、モバイル電子デバイス102が指定の電子デバイス104の近接性の範囲内であり且つ前記ウェイクアップ信号を送信するための前記前提条件が満たされた場合に、指定の電子デバイス104に送信される。
【0021】
モバイル電子デバイス102は、指定の電子デバイス104に前記ウェイクアップ信号を送信した後、自身の地理的位置を定期的に更新すると共に指定の電子デバイス104への自身の近接性を計算することができる。その後、モバイル電子デバイスは、直近に判定された自身の地理的位置と指定の電子デバイス104の保管場所との距離が前記近接性しきい値を超えた場合、指定の電子デバイス104にウェイクアップ信号を送信した後にリセットモードに入ることができる。モバイル電子デバイス102は、前記リセットモードに入った後、自身が指定の電子デバイスの近接性しきい値の範囲内にあると判定した場合に、指定の電子デバイス104に前記ウェイクアップ信号とは別のウェイクアップ信号を送信する。
【0022】
図2は、指定の電子デバイスの電源モードを管理するためのプロセス(処理)の一例を示している。プロセス200における各動作が特定の順序で示されているが、特定の複数の動作は異なる順序で又は同時に実行され得る。
【0023】
ブロックS202において、モバイル電子デバイス(例えば、スマートフォンデバイス、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、PDAなど)は、自身の地理的位置を判定する。また、モバイル電子デバイス102は、指定の電子デバイス104(例えば、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータなど)の地理的位置も入手する。一例において、モバイル電子デバイス102は、指定の電子デバイス104の地理的位置のユーザ入力を受信し、受信した指定の電子デバイス104の地理的位置を前記保管場所として保存する。他の例において、モバイル電子デバイス102は、初期設定フェーズ中に指定の電子デバイス104から指定の電子デバイス104の地理的位置を含むデータパケットを受信し、受信した指定の電子デバイス104の地理的位置を前記保管場所として保管する。
【0024】
ブロックS204において、モバイル電子デバイス102は、指定の電子デバイス104(例えば、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータなど)までの距離を算出する。ブロックS206において、指定の電子デバイス104がモバイル電子デバイス102に近接する範囲内にない場合、プロセスはブロックS202に戻り、モバイル電子デバイス102は自身の地理的位置を判定する処理を繰り返す。代わって、指定の電子デバイス104がモバイル電子デバイス102に近接する範囲内にある場合、プロセスはブロックS208に進む。
【0025】
ブロックS208において、モバイル電子デバイス102は、指定の電子デバイス104に信号を送信して指定の電子デバイスの電源を入れる。モバイル電子デバイス102は、指定された期間、指定の電子デバイス104に前記ウェイクアップ信号を繰り返し送信することができる。このウェイクアップ信号は、前記モバイル電子デバイスと前記指定の電子デバイスの両方によってサポートされる通信プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fiなど)によって送信され得る。
【0026】
モバイル電子デバイス102は、ウェイクアップ信号を送信するために満たすことが要求される一つ以上の追加の前提条件を指定してもよい。前記一つ以上の追加の前提条件は、あらかじめ設定され又はユーザによって指定され得る。条件の一例には、前記ウェイクアップ信号を前記指定の電子デバイスに送信することが許可される期間(例えば、1日のうちの特定の数時間、1週間のうちの特定の数日、1ヶ月のうちの特定の数日、特定の数日中の特定の数時間など)を特定することを含む。このような条件の下では、モバイル電子デバイス102は、指定の時間内であって且つ両電子デバイスが互いの近接範囲内にあるときにのみ、指定の電子デバイス104に前記ウェイクアップ信号を送信することになる。
【0027】
ブロックS210において、モバイル電子デバイス102は、モバイル電子デバイス102の地理的位置を判定する。ブロックS212において、モバイル電子デバイス102は指定の電子デバイス104への自身の近さ(近接性)を算出する。ブロックS214において、モバイル電子デバイス102は、自身が指定の電子デバイス104の近接性の範囲内にないかどうかを判定する。モバイル電子デバイス102と指定の電子デバイス104との間の距離がしきい値の範囲内のままである場合、プロセスはブロックS210に戻り、ブロックS210、S212及びS214に記載された処理が繰り返される。モバイル電子デバイス102が常にブロックS210、S212及びS214を繰り返してしまうことを防止するため、タイミング遅延が含められ得る。代わって、モバイル電子デバイス102と指定の電子デバイス104との間の距離が前記しきい値を超えた場合、モバイル電子デバイス102はリセットモードに入り、プロセスはブロックS202に戻る。
【0028】
図3は、モバイル電子デバイスが指定の電子デバイスの近接性しきい値の範囲内にある場合に前記モバイル電子デバイスから前記指定の電子デバイスにウェイクアップ信号を送信することに関する説明図の一例を提供している。図3に示されている点線の円は、指定の電子デバイス304の近接性のしきい値を示している。モバイル電子デバイスは、スマートフォンデバイス302及びタブレットコンピュータ306として示されている。指定の電子デバイスはデスクトップコンピュータ304として示されている。スマートフォンデバイス302及びタブレットコンピュータ306は、いずれもデスクトップコンピュータ304の地理的位置を含んでいる。一例において、デスクトップコンピュータは、電子デバイス302及び304のそれぞれが互いに認識するようにセットアップされたたときに、デスクトップコンピュータの地理的位置をスマートフォン302に提供する。他の例において、タブレットコンピュータ306は、ユーザによって指定されたデスクトップコンピュータ304の位置を保存している。
【0029】
スマートフォンデバイス302及びタブレットコンピュータ306は、いずれもそれぞれのモバイル電子デバイスにそれぞれの地理的位置を提供するハードウェア及びソフトウェアを含んでいる。図3に示されるように、スマートフォンデバイス302は衛星ナビゲーションシステム106から送信される信号に基づいて自身の地理的位置を入手する。図3に示されるように、タブレットコンピュータ306は基地局108から送信される信号から自身の地理的位置を入手する。スマートフォンデバイス302及びタブレットコンピュータ306は、それぞれの地理的位置とデスクトップコンピュータ304の位置と距離を定期的に算出して、デスクトップコンピュータ304に対するそれぞれの近さ(近接性)を判定する。
【0030】
スマートフォンデバイス302は、デスクトップコンピュータ304の近接範囲に入ると、デスクトップコンピュータ304に直接(例えば、Bluetooth(登録商標)を介して)ウェイクアップ信号を送信する。同様に、タブレットコンピュータ306は、デスクトップコンピュータ304の近接範囲に入ると、ネットワーキングデバイス307(例えば、ルータ)を介してデスクトップコンピュータ304にウェイクアップ信号を送信する。デスクトップコンピュータ304は、電源オフ状態にあるときでも前記ウェイクアップ信号を受信できるハードウェアコンポーネント(例えば、ネットワークカード)を含む。前記ウェイクアップ信号を受信すると、前記ハードウェアコンポーネントはデスクトップコンピュータ304への電源投入を開始する。
【0031】
上記の特徴及び適用例の多くは、コンピュータ可読記憶媒体(コンピュータ可読媒体ともいう)に記録された一組の命令として特定されるソフトウェア処理として実施される。これらの命令が一つ以上の処理装置(例えば、一つ以上のプロセッサ、複数のコアプロセッサ(cores of processors)、或いはその他の処理装置)によって実行される場合、これらの命令は、当該命令に示されているアクションを前記一つ以上の処理装置に実行させる。前記コンピュータ可読媒体は、例えば、CD−ROM、フラッシュドライブ、RAMチップ、ハードドライブ、EPROMなどを含むが、これらに限定されるものではない。前記コンピュータ可読媒体は、無線方式又は有線接続により通過する搬送波及び電子信号を含まない。
【0032】
本明細書において、「ソフトウェア」という用語は、読み取り専用メモリに常駐するファームウェア又は磁気記憶装置に保存されたアプリケーションを含むものであり、どちらもプロセッサによる処理のためにメモリに読み込まれ得る。また、いくつかの実施例において、主題開示の複数のソフトウェアの態様は、主題開示の別のソフトウェア態様でありつつ、より大きいプログラムのサブパートとして実施され得る。いくつかの実施例において、複数のソフトウェア態様は別々のプログラムとして実施され得る。最後に、本明細書に記載されている一つのソフトウェアの態様を一緒に実現する複数の別々のプログラムの任意の組み合わせは主題開示の範囲内である。いくつかに実施例において、ソフトウェアプログラムは、一つ以上の電子システム上で動作するようにインストールされた場合、当該ソフトウェアプログラムの動作を実行する一つ以上の特定の機械実現例(specific machine implementations)を決める。
【0033】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト又はコードとしても知られている)は、コンパイル済み又は解釈済み言語、宣言型又は手続き型言語を含む任意形式のプログラミング言語で作成され得り、また、スタンドアロン・プログラムとして、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン若しくはオブジェクトとして、又はコンピューティング環境での使用に適したその他のユニットとしてを含む任意の形で配備され得る。コンピュータプログラムは、必ずしもその必要はないが、ファイルシステム内のファイルに対応することができる。プログラムは、その他のプログラム又はデータを保持する一つのファイルの一部分(例えば、マークアップ言語ドキュメントに保存された一つ以上のスクリプト)内に、当該プログラム専用の単一ファイル内に、複数の協調ファイル(例えば、一つ以上のモジュール、サブプログラム又はコードの一部分を保存したファイル)内に保存され得る。コンピュータプログラムは、一つのコンピュータ上で実行されるか、又は、一つのサイトに位置するか若しくは複数のサイトに分散されて通信ネットワークによって相互接続されている複数のコンピュータ上で実行するように、配備され得る。
【0034】
図4は、それにより主題技術のいくつかの実施例が実現される電子システムを概念的に示している。特定の諸態様において、コンピュータシステム400は、ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせを使用して、電子デバイス102、104内において又は他のエンティティ内に統合されて又は複数のエンティティ間で分散されて、実施され得る。
【0035】
コンピュータシステム400(例えば、電子デバイス102、104及びアクセスポイント108)は、情報を伝達するためのバス408又はその他の通信メカニズムと、情報を処理するためにバス408と結合されたプロセッサ402と、を含む。一例として、コンピュータシステム400は一つ以上のプロセッサ402で実現され得る。プロセッサ402は、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、コントローラ、状態機械(ステートマシン)、ゲーテッド・ロジック、個別ハードウェアコンポーネント又は計算若しくはその他の情報操作を実行できる任意のその他の適切なエンティティであり得る。
【0036】
コンピュータシステム400は、ハードウェアに加えて、該当するコンピュータプログラムのための実行環境を作成するコードを含むことができる。前記コードは、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又は、プロセッサ402によって実行すべき命令及び情報を保存するためにバス408に結合された実装メモリ(included memory)404に保存されたそれらの一つ以上の組み合わせを構成するコードであり、実装メモリ404は、例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ディスク、CD−ROM、DVD、又は、任意のその他の適切な記憶装置などである。プロセッサ402及びメモリ404は、特殊目的論理回路によって補足され、又はそれに組み込まれたりされ得る。
【0037】
命令は、メモリ404に保管され、データ指向言語(例えば、SQL、dBase)、システム言語(例えば、C、Objective−C、C++、アセンブリ)、アーキテクチャ言語(例えば、Java(登録商標)、.NET)、及びアプリケーション言語(例えば、PHP、Ruby、Perl、Python)などのコンピュータ言語を含むがこれらに限定されない当業者にとって周知の任意の方法により、一つ以上のコンピュータプログラム製品、すなわち、コンピュータシステム400による実行のために又はその動作を制御するためにコンピュータ可読媒体上にコード化されたコンピュータプログラム命令からなる一つ以上のモジュールで実現され得る。命令はまた、配列言語、アスペクト指向言語、アセンブリ言語、オーサリング言語、コマンドライン・インターフェース言語、コンパイル済み言語、コンカレント言語、カーリーブラケット言語、データフロー型言語、データ構造化言語、宣言形言語、難解言語、拡張言語、第4世代言語、関数型言語、対話型言語、解釈済み言語、反復型言語、リストベース言語、リトル言語、ロジックベース言語、機械語、マクロ言語、メタプログラミング言語、マルチパラダイム言語、数値解析、非英語ベース言語、オブジェクト指向クラスベース言語、オブジェクト指向プロトタイプベース言語、オフサイドルール言語、手続き型言語、反射言語、ルールベース言語、スクリプト言語、スタックベース言語、同期言語、構文処理言語、ビジュアル言語、ヴィルト言語、及びXMLベース言語などのコンピュータ言語で実現され得る。メモリ404はまた、プロセッサ402によって実行されるべき命令の実行中に一時変数又はその他の中間情報を保存するために使用され得る。
【0038】
本明細書で論じられているコンピュータプログラムは必ずしもファイルシステム内の一つのファイルに対応するわけではない。一つのプログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部分(例えば、マークアップ言語ドキュメントに保存された一つ以上のスクリプト)内に、当該プログラム専用の単一ファイル内に、又は、複数の協調ファイル(例えば、一つ以上のモジュール、サブプログラム又はコードの一部を保存するファイル)内に、保存され得る。コンピュータプログラムは、一つコンピュータ上で又は一つのサイトに位置するか若しくは複数のサイトに分散されて通信ネットワークによって相互接続されている複数のコンピュータ上で実行されるように配備され得る。本明細書に記載されているプロセス及び論理フローは、入力データについて操作し、出力を生成することによって機能を果たすために一つ以上のコンピュータプログラムを実行する一つ以上のプログラム可能プロセッサによって実行され得る。
【0039】
コンピュータシステム400は、情報及び命令を保存するためにバス408に結合された、磁気ディスク又は光ディスクなどのデータ記憶装置406を更に含む。コンピュータシステム400は、入出力モジュール410を介して様々な装置に結合され得る。入出力モジュール410は、任意の入出力モジュールであり得る。典型的な入出力モジュール410は、USBポートなどのデータポートを含む。入出力モジュール410は通信モジュール412に接続するように構成される。典型的な通信モジュール412は、イーサネットカード及びモデムなどのネットワーキング・インターフェース・カードを含む。特定の諸態様において、入出力モジュール410は、入力装置414及び/又は出力装置416などの複数の装置に接続するように構成される。典型的な入力装置414は、それによりユーザがコンピュータシステム400に入力を提供することができるキーボード及びポインティングデバイス、例えば、マウス又はトラックボールを含む。ユーザとの対話を可能にするために、触覚入力装置、視覚入力装置、音声入力装置又はブレインコンピュータ・インターフェース・デバイスなどのその他の種類の入力装置414が使用され得る。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形の感覚フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック又は触覚フィードバックであり得るし、ユーザからの入力は、音響、音声、触覚、又は脳波入力を含む任意の形で受信され得る。典型的な出力装置416は、ユーザに対して情報を表示するためのCRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニターなどの表示装置を含む。
【0040】
本開示の一態様によると、電子デバイス102,104及びアクセスポイント106は、メモリ404内に含まれる一つ以上の命令からなる一つ以上のシーケンスを実行するプロセッサ402に応答するコンピュータシステム400を使用して実現され得る。このような命令は、データ記憶装置406などの他の機械可読媒体からメモリ404内に読み込まれ得る。メインメモリ404内に含まれる命令のシーケンスを実行することにより、プロセッサ402は、本明細書に記載されているプロセスの各ステップを実行する。多重処理構成の一つ以上のプロセッサもまた、メモリ404内に含まれる命令のシーケンスを実行するために使用され得る。別の態様においては、本開示の様々な態様を実現するため、ソフトウェア命令の代わりに又はそれと組み合わせてハードワイヤード回路が使用され得る。このため、本開示の諸態様は、ハードウェア回路とソフトウェアの任意の特定の組み合わせに限定されるものではない。
【0041】
本明細書に記載された主題の様々な態様は、バックエンドコンポーネント、例えば、データサーバを含むか、ミドルウェアコンポーネント、例えば、アプリケーションサーバを含むか、フロントエンドコンポーネント、例えば、それを通じてユーザが本明細書に記載されている主題の実現例と対話可能なグラフィカル・ユーザ・インターフェース又はアプリケーションを有したコンピューティングコンピュータを含むか、又は、一つ以上のこのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント若しくはフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含んだコンピューティングシステムにおいて実現され得る。前記システムのコンポーネントは、任意の形態又は手段のデジタルデータ通信、例えば、通信ネットワークによって相互接続され得る。前記通信ネットワークは、例えば、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、キャンパス・エリア・ネットワーク(CAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、ブロードバンド・ネットワーク(BBN)、インターネットなどのうちの任意の一つ又は複数を含むことができる。さらに、前記通信ネットワークは、それらに限定されるものではないが、例えば、バスネットワーク、星状ネットワーク、環状ネットワーク、網目状ネットワーク、星状バスネットワーク、木状又は階層ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の一つ又は複数を含むことができる。前記通信モジュールは、例えばモデムやイーサネットカードであり得る。
【0042】
コンピューティングシステム400は、電子デバイス102,104とアクセスポイント106とを含むことができる。電子デバイス102,104とアクセスポイント106とは一般に互いに離れたところにある。電子デバイス102,104とアクセスポイント106の関係は、それぞれのコンピュータ上で実行されて相互に電子デバイス−電子デバイス又は電子デバイス−アクセスポイントの関係を有するコンピュータプログラムによって発生する。コンピュータシステム400は、例えば、タッチスクリーンデバイス、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ又はタブレットコンピュータであり得るが、これらに限定されるものではない。コンピュータシステム400はまた、他のデバイス、例えば、それらに限定されるものではないが、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、モバイル・オーディオ・プレーヤ、全地球測位システム(GPS)受信機、ビデオゲームコンソール及び/又はテレビジョンのセットトップボックスに組み込まれ得る。
【0043】
本明細書で使用される「機械可読記憶媒体」又は「コンピュータ可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサ402への命令の提供に関与する任意の媒体又はメディアを指している。このような媒体は、限定されるものではないが、不揮発性媒体、揮発性媒体及び伝送媒体を含む多くの形態を取ることができる。不揮発性媒体は、例えば、データ記憶装置406などの光ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メモリ404などのダイナミックメモリを含む。伝送媒体は、バス408を含むワイヤを含んだ同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含む。機械可読媒体の一般的な形態は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意のその他の磁気媒体、CD−ROM、DVD、任意のその他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを有する任意のその他の物理的媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEPROM、任意のその他のメモリチップ又はカートリッジ、又は、そこからコンピュータが読み取ることができる任意のその他の媒体を含む。前記機械可読記憶媒体は、機械可読記憶装置、機械可読記憶基材、メモリデバイス、機械可読伝搬信号をもたらす物質の組成物、或いはこれらのうちの一つ又は複数の組み合わせであり得る。
【0044】
本明細書は多くの具体例を含んでいるが、これらは特許請求の範囲に記載された発明を制限するものと解釈すべきではなく、むしろ主題の特定の実施例についての記述と解釈すべきである。逆に言えば、単一の実現例に関連して記載されている様々な特徴は、複数の実現例で別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションで実現され得る。さらに、諸特徴は、特定の組み合わせにおける作用として上記で説明されており、それ自体が最初にクレームされ得るが、クレームされた組み合わせのうちの一つ又は複数の特徴は、場合によっては、その組み合わせから削除することができ、クレームされた組み合わせは、サブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形例を対象とし得る。
【0045】
同様に、動作は特定の順序で図面内に記載されているが、これは、望ましい結果を達成するために、このような動作を示されている特定の順序で若しくは連続した順序で実行すること又は例示されているすべての動作を実行することを要求しているものと理解すべきではない。特定の情況では、マルチタスク及び並列処理の方が有利である可能性もある。さらに、上記の諸態様内の様々なシステムコンポーネントの分離は、すべての態様でこのような分離を要求しているものと理解すべきではなく、記載されたプログラムコンポーネント及びシステムは、一般に単一ソフトウェア製品にまとめて統合されたり、複数のソフトウェア製品内にパッケージ化されたりし得ることを理解されたい。
【0046】
本明細書の主題は、特定の態様に関して記載されているが、その他の態様においてを実実施され得るものであり、それらも特許請求の範囲に記載された発明の範囲内のものである。例えば、特許請求の範囲に列挙されているアクションは、異なる順序で実行されることも可能であり、依然として望ましい結果を達成することができる。一例として、添付図面に記載されている処理(プロセス)は、望ましい結果を達成するために、必ずしも示されている特定の順序又は連続した順序を要求するわけではない。特定の実施例では、マルチタスク及び並列処理の方が有利である可能性もある。その他の変形例は特許請求の範囲の範囲内である。
図1
図2
図3
図4