特許第6163642号(P6163642)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6163642
(24)【登録日】2017年6月30日
(45)【発行日】2017年7月19日
(54)【発明の名称】呼出ランプ
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20170710BHJP
   A63F 7/02 20060101ALI20170710BHJP
【FI】
   A63F5/04 512D
   A63F7/02 350A
【請求項の数】5
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2012-35110(P2012-35110)
(22)【出願日】2012年2月21日
(65)【公開番号】特開2013-169336(P2013-169336A)
(43)【公開日】2013年9月2日
【審査請求日】2014年10月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】591142507
【氏名又は名称】株式会社北電子
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】特許業務法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】塩原 康平
【審査官】 澤田 真治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−271325(JP,A)
【文献】 特開2005−204097(JP,A)
【文献】 特開2002−191837(JP,A)
【文献】 特開2000−271324(JP,A)
【文献】 特開2009−247543(JP,A)
【文献】 特開2006−042847(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対応して設けられた遊技に関する所定の情報を報知可能な報知手段を備えた呼出ランプであって、
前記報知手段を動作させる駆動手段と、
前記報知手段を動作させるときの態様として設定可能な複数段階の動作モードの中から一の動作モードを選択して設定する動作モード設定手段と、
記所定の情報を示す信号を遊技信号として受け付ける受付手段とを備え、
前記複数段階の動作モードには、前記報知手段が動作したときの消費電力が所定の電力となるように当該報知手段を動作させる第1動作モードと、前記消費電力が前記所定の電力よりも少ない電力となるように前記報知手段を動作させる第2動作モードと、を少なくとも含み、
前記動作モード設定手段は、前記第2動作モードを設定している場合において前記受付手段で前記遊技信号が受け付けられたときに、前記第1動作モードを新たに設定し、
前記駆動手段は、前記動作モード設定手段で新たに設定された前記第1動作モードにもとづいて前記報知手段を動作させ、
前記遊技信号の示す情報は、前記遊技機で異常が発生したことを示すエラー情報を含む
ことを特徴とする呼出ランプ
【請求項2】
対応して設けられた遊技機に関する所定の情報を報知可能な報知手段を備えた呼出ランプであって、
前記報知手段を動作させる駆動手段と、
前記報知手段を動作させるときの態様として設定可能な複数段階の動作モードの中から一の動作モードを選択して設定する動作モード設定手段と、
前記所定の情報を示す信号を遊技信号として受け付ける受付手段とを備え、
前記複数段階の動作モードには、前記報知手段が動作したときの消費電力が所定の電力となるように当該報知手段を動作させる第1動作モードと、前記消費電力が前記所定の電力よりも少ない電力となるように前記報知手段を動作させる第2動作モードと、を少なくとも含み、
前記動作モード設定手段は、前記第2動作モードを設定している場合において前記受付手段で前記遊技信号が受け付けられたときに、前記第1動作モードを新たに設定し、
前記駆動手段は、前記動作モード設定手段で新たに設定された前記第1動作モードにもとづいて前記報知手段を動作させ、
前記遊技信号の示す情報は、前記遊技機において利用する遊技媒体を貸し出すための遊技媒体貸出装置で異常が発生したことを示すエラー情報を含む
ことを特徴とする呼出ランプ
【請求項3】
前記動作モード設定手段は、一の動作モードにより前記報知手段を動作させる時刻として予め指定された時刻に到達したことにもとづいて、この到達した時刻に対応して定められた一の動作モードを前記報知手段に実行させる動作モードとして設定することが可能である
ことを特徴とする請求項1又は2記載の呼出ランプ
【請求項4】
前記動作モード設定手段は、予め指定された時刻に到達したことにもとづいて設定した一の動作モード中であっても、前記呼出ランプの操作に用いられるリモコン信号送信機から、他の動作モードを示すリモコン信号が送信されてきたことにもとづいて、当該他の動作モードを前記報知手段に実行させる動作モードとして変更することが可能である
ことを特徴とする請求項3に記載の呼出ランプ。
【請求項5】
前記複数段階の動作モードには、前記報知手段が動作したときの消費電力が特定の電力となるように当該報知手段を動作させる前記第2動作モードと、前記消費電力が前記特定の電力よりも少ない電力となるように前記報知手段を動作させる第3動作モードと、を少なくとも含み、
前記第3動作モードを設定している場合において前記受付手段で前記遊技信号が受け付けられたときに、前記第1動作モード及び前記第2動作モードのうち、何れか一方の動作モードに、新たに設定するかを記憶可能な記憶手段を備え、
前記動作モード設定手段は、前記第3動作モードを設定している場合において前記受付手段で前記遊技信号が受け付けられたときに、前記記憶手段に記憶された動作モードを新たに設定可能である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の呼出ランプ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、併設される遊技機に関する所定の情報を報知する報知手段を備える呼出ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スロットマシン、パチンコ機などの遊技機に併設され、遊技機に関する所定の情報を報知する報知手段を備える遊技装置が知られている。
このような遊技装置として、遊技機の上方に配置されるとともに、LEDや液晶表示器などの表示手段、音声や効果音などをスピーカから発する音出力手段などの報知手段を備え、これらの報知手段を駆動することにより、大当りやボーナスなどの遊技機の当り状態を所定の態様(例えば、LEDの点滅)で報知したり、当り状態の発生回数や当り状態になるまでに費やしたゲーム回数を所定の態様(例えば、液晶表示器に文字表示)で報知したりする遊技装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、特許文献1記載の遊技装置は、遊技機前方の椅子に遊技者が着座していることを検知する検知センサを備えており、この検知センサから出力された検知信号にもとづいて遊技者が着座していないものと判断すると、通常よりも少ない消費電力で動作する省電力モードに切り換えて、表示手段であるLEDに供給する電流のデューティ比を制御して、そのLEDの消費電力を低減するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−216326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、消費電力の低減を可能とする呼出ランプの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するため、本発明の呼出ランプは、対応して設けられた遊技に関する所定の情報を報知可能な報知手段を備えた呼出ランプであって、報知手段を動作させる駆動手段と、報知手段を動作させるときの態様として設定可能な複数段階の動作モードの中から一の動作モードを選択して設定する動作モード設定手段と、記所定の情報を示す信号を遊技信号として受け付ける受付手段とを備え、複数段階の動作モードには、報知手段が動作したときの消費電力が所定の電力となるように当該報知手段を動作させる第1動作モードと、消費電力が所定の電力よりも少ない電力となるように報知手段を動作させる第2動作モードと、を少なくとも含み、動作モード設定手段は、第2動作モードを設定している場合において受付手段で遊技信号が受け付けられたときに、第1動作モードを新たに設定し、駆動手段は、動作モード設定手段で新たに設定された第1動作モードにもとづいて報知手段を動作させ、遊技信号の示す情報は、前記遊技機で異常が発生したことを示すエラー情報を含む構成としてある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】遊技装置を含む遊技システム全体を模式的に示す概略図である。
図2】遊技システムにおいて送受されるデータの種類を示すブロック図である。
図3】遊技装置の制御構成を示すブロック図である。
図4】遊技装置の外観を示す図であり、(a)は、遊技装置の一部分の正面図であり、(b)は、遊技装置の一部分の斜視図である。
図5】動作モードと報知手段の動作態様との対応を示す図表である。
図6】指定時刻−動作モード対応テーブルの構成を示す図表である。
図7】動作モード−明るさ対応テーブルの構成を示す図表である。
図8】動作モード切換処理1の手順を示すフローチャートである。
図9】動作モード切換処理2の手順を示すフローチャートである。
図10】動作モード切換処理3の手順を示すフローチャートである。
図11】動作モード切換処理4の手順を示すフローチャートである。
図12】表示演出処理1の手順を示すフローチャートである。
図13】表示演出処理2の手順を示すフローチャートである。
図14】表示演出処理3の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る遊技装置の好ましい実施形態について、各図を参照して説明する。
【0012】
遊技機の上方に配置されるとともに、LED,ランプや液晶表示器などの表示手段、音声や効果音などをスピーカから発する音出力手段などの報知手段を備える遊技装置としては、様々な形態や種類のものがあるが、本実施形態では、これらの表示手段と音出力手段を備えながらも、遊技者による操作に基づいて所定の呼出演出を行うことで遊技場の店員を呼び出す、いわゆる呼出ランプに本発明を適用した場合について説明する。
【0013】
本実施形態の呼出ランプ1は、遊技場に設置される遊技機50であって、例えば、複数のリールを回転させることによって遊技媒体であるメダルを獲得できるスロットマシンに併設され、所定の電力を消費するような態様で動作する通常動作モードと、所定の電力よりも少ない電力を消費するような態様で動作する省電力モードを設定可能となっており、かつ、省電力モードが設定されている場合において、呼出ボタンが押されるなど報知が必要となったときには、設定していた動作モードにおける消費電力よりも多い電力を消費する動作モードに切り換えて、報知手段を動作させることが可能となっている。
【0014】
このような呼出ランプ1は、遊技場における遊技システムSの一部として組み込まれ、遊技機50から、遊技の進行に伴い出力される所定の遊技信号を受信しながら、所定の遊技データ(例えば、ゲーム回数、当りの回数等)を集計・管理するように構成されている。
【0015】
遊技システムSは、図1に示すように、遊技機50、現金等の投入の代償として遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出機40、及び呼出ランプ1に加え、データ通信可能に接続された、台コンピュータ10、島コンピュータ20などの中継情報処理装置、ホールコンピュータ30などの集中情報処理装置を備え、遊技機50から呼出ランプ1に入力される遊技信号が、呼出ランプ1を介して、台コンピュータ10と島コンピュータ20を中継してホールコンピュータ30に入力されるようになっている。
また、遊技機50から出力される遊技信号は、各装置において蓄積、集計されながら、遊技者や遊技場の管理者等が解読可能なデータ形式に改変されるようになっている。
【0016】
その遊技機50から出力される遊技信号には、図2に示すように、遊技機50への遊技媒体の投入数を示す投入信号、遊技機50からの遊技媒体の払出数を示す払出信号、遊技媒体を所定の割合で費やす通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特定有利遊技状態を示す特定有利遊技状態信号、遊技機50にて異常が発生したことを示すエラー信号がある。
【0017】
ここで、特定有利遊技状態信号は、遊技機50が特定有利遊技状態で遊技を行なっている間に出力される信号であるが、その遊技機50が例えばスロットマシンの場合において、このスロットマシンが実行可能な特定有利遊技状態には、レギュラーボーナスゲーム(RB)、ビッグボーナスゲーム(BB)、アシストタイム(AT)、リプレイタイム(RT)、アシストリプレイタイム(ART)などがある。
レギュラーボーナスゲーム(RB)とは、内部抽選の結果、RBに当選すると、そのゲーム又は次回以降のゲームで所定条件が成立することで、出玉の上限値で規定されたボーナスゲームと呼ばれる特定遊技状態が開始し、そのボーナスゲーム中は、少量の払出のある小役に高確率で当選するようになっており、例えば百枚以上の遊技媒体が払い出される遊技状態をいう。
ビッグボーナスゲーム(BB)とは、内部抽選の結果、BBに当選すると、そのゲーム又は次回以降のゲームで所定条件が成立することでボーナスゲーム(特定遊技状態)が開始し、このボーナスゲーム中は、少量の払出のある小役に高確率で当選するようになっており、例えば数百枚の大量の遊技媒体が払い出されるようにゲームが制御される遊技状態をいう。
【0018】
アシストタイム(AT)とは、リールの停止順や当選した小役に対応する図柄の組合せを遊技者に報知することで、その停止順で停止ボタンが押された場合に所定の入賞配列が揃う遊技状態をいう。
リプレイタイム(RT)とは、メダルの投入なしで次回のゲームが行えるリプレイ役(再遊技)が高確率で揃う遊技状態をいう。
アシストリプレイタイム(ART)とは、再遊技が高確率で発生するとともに、液晶表示器やランプなどによって、当選した小役に対応する図柄の組合せやリールの停止順が報知(アシスト)される遊技状態をいう。
【0019】
このように、スロットマシンが実行可能な特定有利遊技状態には複数種類の遊技状態がある。そして、スロットマシンは、レギュラーボーナスゲームを実行中はRB信号を出力し、ビッグボーナスゲームを実行中はBB信号を出力し、アシストリプレイタイムを実行中はART信号を出力するなど、いずれかの特定有利遊技状態を実行中には当該特定有利遊技状態を示す遊技信号を出力するようになっている。
なお、本実施形態においては、それらRB信号、BB信号、ART信号などの特定有利遊技状態を示す遊技信号を総称して、「特定有利遊技状態信号」というものとする。
また、遊技機50がスロットマシンの場合だけでなく、例えばパチンコ機の場合においても、遊技者にとって有利な遊技状態である特定有利遊技状態(例えば、遊技球の入賞率が高まった大当り状態や、大当りの抽選確率が高まった確変状態など)で遊技が実行可能となっており、この実行中はそれら特定有利遊技状態を示す遊技信号が特定有利遊技状態信号として出力されるようになっている。
【0020】
また、遊技機50から出力されるエラー信号には、例えば、遊技媒体が遊技機50の内部で詰まったときに出力される遊技媒体詰まり信号や、遊技機50の前扉が開いた状態となっていることを示すドア開放信号などがある。
【0021】
また、遊技媒体貸出機40から出力される遊技信号には、図2に示すように、遊技媒体貸出機40にて異常が発生したことを示すエラー信号がある。
このエラー信号には、例えば、現金が投入されたにも拘わらず遊技媒体が貸出し(排出)されないことを示す貸出し遊技媒体エラー信号などがある。
【0022】
呼出ランプ1は、このような遊技信号の受信に基づいて、LEDや液晶表示器などの表示手段と、音声や効果音などをスピーカから発する音出力手段とからなる報知手段を駆動させて、所定の遊技情報を報知するように構成されている。
以下、本発明に係る遊技装置の一例である呼出ランプ1について、図3図4を参照しながら詳述する。
【0023】
[呼出ランプ]
呼出ランプ1は、表示手段と音出力手段とがそれぞれ内蔵された、二つの呼出ランプ1a,1bから構成されている。
呼出ランプ1は、図3及び図4に示すように、遊技機50及び遊技媒体貸出機40から出力される遊技信号を受信するとともに、この遊技信号を台コンピュータ10に送信する通信部5と、受信した遊技信号から生成される所定の遊技データを表示するデータ表示部2(2a,2b)と、複数のLED(光源)が内蔵され、遊技機50に関する情報を所定の光出力パターンで報知する発光部3(3a,3b)と、遊技機50に関する情報を音声や効果音からなる音出力パターンで報知する音出力部4(4a,4b)と、CPUなどの中央演算処理装置、ROM、RAMなどの記憶手段を備えるコンピュータとして構成され、通信部5から受信した遊技信号に基づいて、データ表示部2と発光部3と音出力部4とを駆動制御する制御部6と、を備えている。
【0024】
呼出ランプ1aは、データ表示部2a、発光部3a、音出力部4a、通信部5、制御部6を備えるとともに、図4(a)に示す面と遊技機50の設置される設置面Sとが平行になるように、遊技機50の上部中央に配置されている。
一方、呼出ランプ1bは、データ表示部2b、発光部3b、音出力部4bを備えるとともに、図4(b)に示すように、設置面Sからほぼ垂直に突出するように、遊技機50の上部左側に配置されている。
すなわち、呼出ランプ1は、呼出ランプ1aと呼出ランプ1bの二つの呼出ランプから構成されるものの、呼出ランプ1aに備える制御部6により、統合制御されるように構成されている。
【0025】
各データ表示部2は、例えば、液晶表示器、液晶駆動用ドライバ回路、画像制御用のプロセッサ(VDPなど)、VRAM、画像データを記憶した画像ROMなどから構成され、制御部6からの指示に従い、所定の遊技データを、数字、文字、図形等の文字情報に変換して液晶表示器に出力するように構成されている。
また、液晶表示器は、遊技者によるタッチ操作を検出するタッチパネルからなり、所定の表示領域を指触操作することにより、遊技場の店員を呼び出す信号と、表示内容の変更を指示する信号とを制御部6に出力可能に構成され、制御部6はこの出力信号に基づいて、データ表示部2の表示内容を変更させたり、発光部3と音出力部4を駆動制御することにより、所定の呼出演出等を行わせたりするようになっている。
【0026】
各発光部3は、制御系統別に区分けされた複数のLED(L1〜L5)と、各制御系統のLEDを点灯制御するLEDドライバ回路を備え、制御部6からの指示に従い、LED(L1〜L5)を点灯制御することにより、遊技機50に関する情報を所定の光出力パターンで報知する。
【0027】
また、各発光部3は、各呼出ランプ1の周縁部に形成され、LED(L1〜L5)は、周縁部に沿って一列に配置されているとともに、LEDの光出力パターンが視認可能なように、光を拡散する所定のカット(例えば、ダイヤカット)の形成された無色又は有色透明な樹脂カバーで覆われている。
【0028】
発光部3bを覆うカバーは、図4(b)に示すように、設置面Sに対してほぼ垂直に突出するとともに、設置面Sに沿って水平方向に並んで配置される二つの透明な窓部(カバーのうちで水平方向において対向する二面を指す)を備えている。
発光部3bにおける各LEDは、二つの透明な窓部の間であって、周縁部に沿って一列に配置されている。
【0029】
また、各音出力部4は、例えば、スピーカ、PCM音源、アンプなどを備え、制御部6からの指示に従い、スピーカを駆動制御することにより、遊技機50に関する情報を所定の音出力パターンで報知する。
【0030】
このような構成により、制御部6は、例えば、遊技機50から特定有利遊技状態信号が入力されると、制御部6のROMに記憶された特定有利遊技状態中の光出力パターンに基づいて発光部3を制御してLEDを発光させるとともに、制御部6のROMに記憶された特定有利遊技状態中の音出力パターンに基づいて音出力部4を制御して、スピーカから所定の音声・効果音を出力させる。
【0031】
さらに、制御部6は、所定の電力を消費するような態様で報知手段を動作させる通常動作モードと、所定の電力よりも少ない電力を消費するような態様で報知手段を動作させる省電力モードを設定可能となっており、かつ、省電力モードが設定されている場合において、呼出ボタン21の押下を検出したり、エラー信号又は特定有利遊技状態信号の受信を確認したりしたときには、設定していた動作モードにおける消費電力よりも多い電力を消費する動作モードに切り換えて、報知手段を動作させるようになっている。
以下、このような動作を実現する手段について詳述する。
【0032】
[制御部による報知手段の動作制御]
まず、制御部6が自ら動作モード設定手段として動作し、報知手段を動作させるときの態様として設定可能な複数段階の動作モードの中から一の動作モードを選択し、この選択した動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして設定する。
ここで、動作モードには、例えば、図5に示すように、消費電力が所定の電力となる態様で報知手段を動作させる通常動作モードと、通常動作モードにおける消費電力よりも少ない消費電力となる態様で報知手段を動作させる省電力モード(エコモード)がある。
また、省電力モードには、消費電力の異なる二以上の区分モードを設定可能となっている。例えば、図5においては、省電力モードをさらに複数段階に区分した区分モードとして、省電力モード1(エコモード1)と、省電力モード2(エコモード2)と、省電力モード3(エコモード3)の3段階の区分モードが設定可能となっている。
【0033】
これら各動作モードに対しては、報知手段の動作の態様が報知手段ごとに規定されている。例えば、図5に示すように、報知手段がデータ表示部2の場合には、通常動作モードに対応して、カット割合が0%の光量で表示させることが規定され、省電力モード1に対応して、カット割合が20%の光量で表示させることが規定され、省電力モード2に対応して、カット割合が40%の光量で表示させることが規定され、省電力モード3に対応して、カット割合が100%の光量で表示させることが規定されている。
これらの規定にしたがって、例えば、制御部6が通常動作モードを設定したときは、カット割合が0%の光量でデータ表示部2に遊技情報を表示させる。また、制御部6が省電力モード1を設定したときは、カット割合が20%の光量でデータ表示部2に遊技情報を表示させる。なお、省電力モード3は、光量のカット割合が100%であるため、データ表示部2には遊技情報が表示されないこととなる。また、通常動作モードは、光量のカット割合が0%であるため、データ表示部2が発光可能な最大の光量で遊技情報を表示する。
【0034】
また、発光部3、音出力部4、物理的な動きをもって所定の遊技情報を報知する可動部(図示せず)についても同様に、制御部6が、それら発光部3の光量、音出力部4の音量、可動部の動作速度を、設定した動作モードに対応したカット割合だけ減じた光量、音量、動作速度によって、それら発光部3、音出力部4、可動部を動作させる。
このように、制御部6は、複数段階の動作モードの中から一の動作モードを設定可能となっており、特に省電力モードを設定したときは、報知手段が、通常動作モードにより動作したときの消費電力よりも少ない消費電力で動作することから、消費電力の低減を図ることができる。
【0035】
なお、可動部とは、前述したように、物理的な動きをもって所定の遊技情報を報知するものをいうが、この可動部の具体例を列記すると、例えば、所定の動物やキャラクターなどを模したデザインで立体的に形成されたミニチュアの人形、表面全体に多数の鏡面板が付された球状のミラーボール、楕円形状に配設されたレールの上を走行する列車の模型などが挙げられる。そして、制御部6がそれら人形やミラーボールを回転させたり、列車を走行させたりするなど、物理的な動作をさせることで、所定の遊技情報を報知するものである。さらに、制御部6が、それら可動部の回転速度や走行速度を、設定した動作モードに対応する速度のカット割合に応じて減速制御することで、当該可動部の動作により消費する電力を抑制することができる。
また、図5においては、各動作モードに対応する報知手段の態様を光量等のカット割合で表しているが、その態様は、カット割合で表すことに限るものではなく、例えば、通常動作モードにおける光量等を基準(100%)とし、この基準に対する光量等の比率(80%、60%、0%など)で表したり、あるいは、光量そのもので表したり、さらには、それら光量等に対応した消費電力[W]などで表したりすることもできる。
【0036】
また、制御部6が、呼出ランプ1の内部基板上に配設された動作モード切換スイッチ7aにて選択されている一の動作モードを特定し、この選択されている一の動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして設定する。
動作モード切換スイッチ7aは、遊技場の店員により操作可能なディップスイッチなどの切換スイッチであって、複数段階の動作モードの中から一の動作モードを選択可能となっている。
制御部6は、店員により動作モード切換スイッチ7aが操作されて一の動作モードが選択されると、この選択された一の動作モードを示す動作モード指示信号を受け付け、この受け付けた動作モード指示信号の示す動作モードを特定し、この特定した動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして設定する。
【0037】
なお、動作モード切換スイッチ7aは、呼出ランプ1に電源が供給されているか否かに関係なく、動作モードを切換可能となっている。つまり、動作モード切換スイッチ7aにおける動作モードの切換操作は、呼出ランプ1に電源が供給されているときに行われることがあり、また、呼出ランプ1に電源が供給されていないときに行われることもある。前者の場合、制御部6は、その切換操作に伴って動作モード切換スイッチ7aから送られてきた動作モード指示信号を受け付け、この動作モード指示信号の示す動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして設定する。一方、後者の場合は、呼出ランプ1に電源が投入されたときに、動作モード切換スイッチ7aから送られてきた動作モード指示信号を制御部6が受け付け、この動作モード指示信号の示す動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして設定する。
【0038】
また、制御部6が、呼出ランプ1の操作に用いるリモコン信号送信機60から送信されリモコン信号受信部7bで受信されたリモコン信号を受け付けると、このリモコン信号の示す動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして設定する。
リモコン信号送信機60は、呼出ランプ1とは別個独立して形成された小型の信号送信機であって、店員の操作により、複数の動作モードの中から一の動作モードを選択可能となっており、選択された動作モードを示すリモコン信号を呼出ランプ1に対し離間した近距離から送信可能な構成となっている。
リモコン信号受信部7bは、例えば、呼出ランプ1の前面下部などに配設されており、リモコン信号送信機60から送信されてきたリモコン信号を受信する。このリモコン信号受信部7bでリモコン信号が受信されると、制御部6がそのリモコン信号を受け付けるとともに、そのリモコン信号の示す動作モードを解析し、報知手段に実行させる動作モードとして設定する。
このような内容で制御部6が動作することにより、店員がリモコン信号送信機60を操作して一の動作モードを選択すると、この選択した動作モードにより報知手段を動作させることができる。
【0039】
また、制御部6が所定の時刻に達したことを確認すると、その所定の時刻に対応して定められた一の動作モードを設定する。
例えば、制御部6は、時間を計測する計時部(図示せず)から現在の時刻を取得するとともに、制御部6の記憶手段に記憶された「指定時刻−動作モード対応テーブル」(図6)を参照し、現在の時刻がその「指定時刻−動作モード対応テーブル」において指定されている時刻(指定時刻)に達しているか否かを判断する。そして、現在の時刻がその「指定時刻−動作モード対応テーブル」において指定されている時刻に達しているときは、その達した時刻に対応する動作モードを設定する。
例えば、制御部6が計時部から現在の時刻として10:00を取得して、「指定時刻−動作モード対応テーブル」を参照し、その「指定時刻−動作モード対応テーブル」において指定された時刻(指定時刻)である10:00に達しているものと判断すると、その10:00に対応する省電力モード2を設定する。
【0040】
このような内容で制御部6が動作することにより、指定時刻に到達した時点で自動的に所定の動作モードが設定され、この設定された動作モードにより報知手段を動作させることができる。
そして、「指定時刻−動作モード対応テーブル」において指定される時刻に、例えば、遊技場の開店時刻や閉店時刻を指定しておくことで、それら開店時刻等になると、自動的に所定の動作モードが設定されるようにすることができる。特に、指定時刻に閉店時刻を加え、この閉店時刻に対応する動作モードを省電力モード3とすることにより、閉店時刻に到達した時点で自動的に報知手段による報知を終了させることができる。
【0041】
また、制御部6が、遊技場内に設置された光センサ70から出力されセンサ信号受信部7cで受信された光検知信号を受け付けると、この光検知信号の示す明るさを解析し、この明るさに対応した動作モードを選択し、この選択した動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして設定する。
光センサ70は、遊技場内の明るさを検知できる箇所、例えば、遊技機50の上方など、遊技機50毎又は遊技機島毎に設けられた明るさ検知手段であって、検知した明るさに応じた電流値を示す信号(光検知信号)を出力する。制御部6は、その光検知信号の示す電流値にもとづいて、遊技場内における光センサ70が設置された箇所の明るさを特定する。
また、制御部6は、その明るさを特定すると、制御部6の記憶手段に記憶された「動作モード−明るさ対応テーブル」(図7)を参照し、特定した明るさに対応する動作モードを選択する。例えば、特定した明るさが650[ルクス]であるときは、この明るさに対応した「省電力モード2」が選択される。また、特定した明るさが1100[ルクス]であるときは、この明るさに対応した「通常動作モード」が選択される。そして、制御部6は、この選択した動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして設定する。
【0042】
このような内容で制御部6が動作することにより、遊技場内の明るさに応じて動作モードを設定し、この設定した動作モードにより報知手段を動作させることができる。例えば、スロットマシンの設置エリアのように遊技場内の照明が比較的暗くしているような場合には、報知手段である発光部3の光量を少なく抑えるように省電力モードを設定することで、報知手段の消費電力を低減できる。一方、パチンコ機の設置エリアのように遊技場内の照明を明るくしているような場合には、報知手段である発光部3を明るく発光させて目立った演出を行わせるように通常動作モードを設定することで、報知手段による報知を効果的に遊技者に伝えることが可能となる。
【0043】
なお、図7に示した「動作モード−明るさ対応テーブル」においては、動作モードを切り換える閾値として1000[ルクス]や800[ルクス]などの明るさを指定しているが、動作モードを切り換える閾値は、それら指定された数値に限るものではなく、任意好適な明るさを指定することができる。
また、図7に示した「動作モード−明るさ対応テーブル」においては、遊技場内の明るさが明るくなるに従って消費電力の多い動作モードへ移行するように、それら遊技場内の明るさと動作モードが対応付けられているが、このような対応付けに限るものではなく、例えば、遊技場内の明るさが暗くなるに従って消費電力の多い動作モードへ移行するように、それら遊技場内の明るさと動作モードとを対応付けることもできる。
【0044】
また、以上の説明においては、制御部6が自ら動作モード設定手段として動作する場合においてその動作モードを切り換える処理として、動作モード切換スイッチ7aが操作されたときに動作モードを切り換える処理、リモコン信号送信機60が操作されたときに動作モードを切り換える処理、所定の時刻に達したときに動作モードを切り換える処理、遊技場内の明るさが変化したときに動作モードを切り換える処理を挙げたが、制御部6は、これらの各処理の中から一又は二以上の処理を実行可能とすることができる。
さらに、制御部6は、上述した動作モードを切り換える処理を複合的に採用する場合は、処理毎に優先順位を設けることができる。例えば、「リモコン信号送信機60が操作されたときに動作モードを切り換える処理」の優先順位を「所定の時刻に達したときに動作モードを切り換える処理」の優先順位よりも高くしておくことで、所定の時刻に達したことにより省電力モード1から省電力モード2に切り換えられた場合でも、店員がリモコン信号送信機60を操作して、その省電力モード2を省電力モード1や通常動作モードに変更することが可能となる。
【0045】
また、制御部6が自ら駆動手段として動作し、設定した動作モードにより報知手段を動作させる。例えば、制御部6は、当該制御部6の記憶手段に記憶されている「動作モードと報知手段の動作態様」の対応テーブル(図5)を参照し、設定した動作モードに対応した光量を特定し、この特定した光量により、報知手段であるデータ表示部2の光度を制御して、所定の遊技情報を表示させる。また、設定した動作モードに対応した光量で、報知手段である発光部3の発光輝度を制御して、所定の遊技情報を報知させる。音出力部4や可動部についても同様である。
【0046】
また、制御部6が複数段階の動作モードの中から省電力モードを選択して設定すると、この設定した省電力モードに対応する省電力モード表示部22を点灯させる。例えば、制御部6が省電力モード1(エコモード1)を設定したときは、この省電力モード1に対応した省電力モード表示部22の「ECO1」を点灯させる。また、制御部6が省電力モード3(エコモード3)を設定したときは、この省電力モード3に対応した省電力モード表示部22の「ECO3」を点灯させる。
このように省電力モード表示部22を点灯させることで、これを視認した遊技者や店員は、呼出ランプ1が省電力モードで動作していることを認識できる。また、遊技場が省エネに貢献していることを遊技者にアピールすることができる。
【0047】
また、制御部6が自ら受付手段として動作し、通信部5で受信された特定有利遊技状態信号やエラー信号、呼出ボタン21が押されたことを示す呼出し信号などの報知を指示する信号(報知指示信号)を受け付けると、報知手段を駆動制御して、特定有利遊技状態信号の示す特定有利遊技情報、エラー信号の示すエラー情報、呼出し信号の示す呼出し情報を報知させる。
ここで、報知指示信号を受け付けた時点で設定されている報知手段の動作モードが省電力モードであるときは、制御部6は、その省電力モードにより報知手段を動作させたときの消費電力よりも多くの電力を消費するような動作モードを新たに設定し、この新たに設定した動作モードで、報知手段を動作させる。例えば、設定されている動作モードが省電力モード2であるときは、制御部6は、その省電力モード2における消費電力よりも多くの電力を消費するような動作モードとして通常動作モード又は省電力モード1を新たに設定し、この新たに設定した動作モードで、報知手段を動作させる。
【0048】
これにより、報知手段は、消費電力が多い動作モードで動作するため、データ表示部2が高光度で遊技情報を表示したり、発光部3が高輝度で発光して遊技情報を報知したり、音出力部4が大音量で演出音を出力したりするなどして、遊技者に対して高い演出効果を発揮できる。
また、呼出ボタン21が押された場合には、発光部3を高輝度で発光させることが可能となるので、店員は、その発光部3の点灯を容易に発見でき、即座にその遊技機50に駆け付けることができる。
さらに、特定有利遊技状態信号などの報知を指示する信号を受信していない通常の状態においては省電力モードで報知手段を動作させておき、報知を指示する信号を受信したときには消費電力が多い動作モードで動作させるようにすることで、通常状態では消費電力を抑制して省電力化を図りつつ、報知を指示する信号を受信したときには、高輝度大音量で報知手段を動作させて効果的な報知を実現できる。
【0049】
なお、新たに動作モードを設定するときにおいて、それまでに設定されていた動作モードから新たに設定する動作モードへ移行する移行パターンには、次のようなものがある。例えば、1段階上の動作モードへ移行するパターン(例:省電力モード2から省電力モード1へ移行するパターン)、2段階上の動作モードへ移行するパターン(例:省電力モード2から通常動作モードへ移行するパターン、すなわち動作モードの飛び越し)、通常動作モードへ移行するパターン(設定されている動作モードが省電力モード1〜3のいずれであっても必ず通常動作モードへ移行するパターン)などがある。制御部6は、それら各移行パターンの中から一つの移行パターンを選択して記憶手段に記憶させておき、省電力モードを設定中に報知指示信号を受け付けると、その選択した移行パターンにしたがって移行した後の動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして新たに設定する。また、制御部6は、すべての報知手段(データ表示部2、発光部3、音出力部4、可動部)に対して同じ移行パターンを選択することができ、あるいは、それら報知手段毎に異なる移行パターンを選択することもできる。
【0050】
また、制御部6が通信部5を受信手段又は送信手段として動作させ、その通信部5で受信された特定有利遊技状態信号を受け付けると、隣接している呼出ランプ1が存在しているか否かを確認し、確認の結果、隣接している呼出ランプ1が存在しているときは、その呼出ランプ1へ特定有利遊技状態信号を送信する。
例えば、図1に示すように、複数の遊技機50のそれぞれに対応して呼出ランプ1(1−1〜1−n)が設けられており、それら呼出ランプ1の各間は、遊技機島毎に、所定の信号を送受信可能に接続されている。ここで、例えば、呼出ランプ1−3が、遊技機50−3から特定有利遊技状態信号を受信すると、この呼出ランプ1−3の制御部6が隣接している呼出ランプ1が存在しているか否かを確認する。確認の結果、隣接している呼出ランプ1として、呼出ランプ1−2と呼出ランプ1−4の存在が確認されると、それら呼出ランプ1−2、1−4に対して、特定有利遊技状態信号を送信する。
【0051】
特定有利遊技状態信号を受信した呼出ランプ1−2、1−4の制御部6は、呼出ランプ1−3の制御部6と同様、隣接している呼出ランプ1が存在しているか否かを確認し、確認の結果、隣接している呼出ランプ1が存在しているときは、その呼出ランプ1へ特定有利遊技状態信号を送信する。
このようにして、一の遊技機島に設置された複数の呼出ランプ1(1−1〜1−n)のすべてに対して特定有利遊技状態信号が送信されると、これら特定有利遊技状態信号を受信した複数の呼出ランプ1(1−1〜1−n)の制御部6が、自己の呼出ランプ1に設けられた報知手段を、所定の態様により動作させる。これにより、一の遊技機50で特定有利遊技状態の遊技が開始されたことを、当該遊技機島に設置されているすべての呼出ランプ1において盛大に祝福するような装飾演出を実現できる。
また、隣接する呼出ランプ1から特定有利遊技状態信号を受信した呼出ランプ1において省電力モードが設定されているときは、この呼出ランプ1の制御部6が、その省電力モードにおける消費電力よりも多い電力を消費する態様の動作モードを選択し、この選択した動作モードで報知手段を動作させるようにする。これにより、特定有利遊技状態の遊技が開始した遊技機50に併設されている呼出ランプ1だけでなく、この呼出ランプ1が設置された遊技機島におけるすべての呼出ランプ1においても特定有利遊技状態の演出効果を高めることができ、周囲の遊技者から注目を集める華やかな態様でその装飾演出を実行させることができる。
【0052】
なお、一の遊技機島に設置されている複数の呼出ランプ1(1−1〜1−n)のそれぞれにおいて隣接する呼出ランプ1からの特定有利遊技状態信号が受信され、新たな動作モードが設定された場合に、それら複数の呼出ランプ1(1−1〜1−n)毎に異なる動作モードが設定されてしまうと、遊技機島の全体を見たときに、統一感の無い演出が実行されてしまうことになる。このような状況が発生しないようにするために、それら複数の呼出ランプ1(1−1〜1−n)のそれぞれにおいて同一の動作モードが設定されるような処理を実行させる。例えば、隣接する呼出ランプ1から特定有利遊技状態信号を受信したときには必ず通常動作モードに移行して報知手段に報知を実行させるように、それら複数の呼出ランプ1(1−1〜1−n)の各制御部6により実行されるプログラムを設計しておく。あるいは、隣接する呼出ランプ1に特定有利遊技状態信号を送信するときに、特定の動作モードを指示する動作モード指定信号も併せて送信するようにし、この動作モード指定信号を受信した呼出ランプ1の制御部6が、その動作モード指定信号により指示された一の動作モードを設定し、この設定した動作モードにより報知手段を動作させるようにする。これらの処理のうち少なくとも一方を実行することにより、複数の呼出ランプ1(1−1〜1−n)のすべてにおいて同一の動作モードが設定されるので、遊技機島の全体で統一感のある装飾演出を実現できる。
【0053】
また、隣接する呼出ランプ1から特定有利遊技状態信号を受信しても報知手段の動作モードを切り換えない呼出ランプ1に対しては、隣接する呼出ランプ1が、特定有利遊技状態信号とともに、動作モードを切り換えるように指示する内容の信号(動作モード切換信号)を一緒に送信するようにしてもよい。なお、この動作モード切換信号と前述した動作モード指定信号との相違点は、これらの信号の受信がトリガとなって動作モードの切り換えが実行されるか否かにある。すなわち、前者の動作モード切換信号は、隣接する呼出ランプ1が特定有利遊技状態信号を受信しても報知手段の動作モードを切り換えないことを前提に、その呼出ランプ1に動作モードの切り換えを実行させるものである。これに対し、後者の動作モード指定信号は、隣接する呼出ランプ1が特定有利遊技状態信号を受信することで動作モードの切り換えを実行することを前提に、その切換後の動作モードを当該動作モード指定信号により指定するものである。なお、動作モード切換信号においても、切換後の動作モードを指定する内容を含ませることができる。これにより、遊技機島に設置された複数の呼出ランプ1においてその動作モード切換信号が受信されたときには、それら複数の呼出ランプ1のすべてにおいて同一の動作モードを設定させることができる。
【0054】
さらに、本実施形態においては、複数の呼出ランプ1(1−1〜1−n)におけるそれぞれの制御部6が、特定有利遊技状態信号を隣接する呼出ランプ1へ送信するとともに、自己の呼出ランプ1の報知手段を動作させることとしているが、この構成に限るものではなく、例えば、複数の呼出ランプ1(1−1〜1−n)を統括する制御部を遊技機島毎に設けておき、一の呼出ランプ1から特定有利遊技状態信号を受信すると、当該遊技機島に設置されているすべての呼出ランプ1に対して、その特定有利遊技状態の遊技が開始したことを報知させるようにすることもできる。
【0055】
以上のような制御部6の動作は、図8図14に示すフローチャートに従ったプログラム(ROMに記憶)をCPUが実行することで実現される。以下、これらのフローチャートを参照しながら、制御部6の動作の流れを説明する。
【0056】
図8図11に示すフローチャートは、任意のタイミング又は所定のタイミングで動作モードを切り換える処理を実行するための処理手順を示したフローチャートであり、図12図14に示すフローチャートは、報知手段による報知を実行する際に動作モードを切り換える処理を実行するための処理手順を示したフローチャートとなっている。
具体的には、図8に示すフローチャートでは、動作モード切換スイッチ7aを操作して動作モードを切り換える動作モード切換処理1を表し、図9に示すフローチャートでは、リモコン信号送信機60の操作により動作モードを切り換える動作モード切換処理2を表し、図10に示すフローチャートでは、所定の時刻に達すると動作モードを切り換える動作モード切換処理3を表し、図11に示すフローチャートでは、所定の明るさを検知すると動作モードを切り換える動作モード切換処理4を表し、図12に示すフローチャートでは、エラー信号を受信した場合に報知手段を動作させる表示演出処理1を表し、図13に示すフローチャートでは、特定有利遊技状態信号を受信した場合に報知手段を動作させる表示演出処理2を表し、図14に示すフローチャートでは、特定有利遊技状態信号を受信した場合に遊技機島全体で報知手段を動作させる表示演出処理3を表したものとなっている。
以下、図8図14に示すフローチャートを参照しながら、各フローチャートに示された処理手順について説明する。
【0057】
[報知制御方法]
(1)動作モード切換スイッチを操作して動作モードを切り換える処理
図8に示すように、制御部6は、動作モード切換スイッチ7aからの動作モード指示信号を受け付けて、その動作モード切換スイッチ7aにて選択されている動作モードを特定する(S10)。
次いで、制御部6は、特定した動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして設定する(S11)。
そして、制御部6は、報知手段に実行させる動作モードとして省電力モードを設定したときは、省電力モード表示部22の表示項目のうち、設定した省電力モードに対応した表示項目のLEDを点灯させる(S12)。
その後、制御部6は、設定した動作モードにより報知手段を動作させる(S13)。
【0058】
遊技場の店員により動作モード切換スイッチ7aが操作されて、新たに一の動作モードが選択されると、この選択された一の動作モードを示す動作モード指示信号が制御部6で受け付けられる(S14−Yes)。
この動作モード指示信号を受け付けた制御部6が、動作モード指示信号の示す一の動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして新たに設定する(S15)。そして、制御部6は、報知手段に実行させる動作モードとして省電力モードを新たに設定したときは、省電力モード表示部22の表示項目のうち、設定した省電力モードに対応した表示項目のLEDを点灯させる(S16)。その後、制御部6は、設定した動作モードにより報知手段を動作させる(S17)。
【0059】
このように、動作モード切換スイッチ7aを操作して一の動作モードを選択することにより、その選択された動作モードで報知手段を動作させることができる。
【0060】
(2)リモコン信号送信機の操作により動作モードを切り換える処理
図9に示すように、制御部6は、現在設定されている動作モードにより報知手段を動作させる(S20)。
遊技場の店員によりリモコン信号送信機60が操作されて、新たに一の動作モードが選択されると、この選択された一の動作モードを示すリモコン信号がリモコン信号受信部7bで受信され、制御部6で受け付けられる(S21−Yes)。
制御部6が、そのリモコン信号の示す一の動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして新たに設定する(S22)。そして、制御部6は、報知手段に実行させる動作モードとして省電力モードを新たに設定したときは、省電力モード表示部22の表示項目のうち、設定した省電力モードに対応した表示項目のLEDを点灯させる(S23)。その後、制御部6は、設定した動作モードにより報知手段を動作させる(S24)。
【0061】
このように、リモコン信号送信機60を操作して動作モードを選択することにより、この選択した動作モードにより報知手段を動作させることができる。
【0062】
(3)所定の時刻に達すると動作モードを切り換える処理
図10に示すように、制御部6は、現在設定されている動作モードにより報知手段を動作させる(S30)。
制御部6が、計時手段から現在の時刻を取得するとともに、制御部6の記憶手段に記憶されている「指定時刻−動作モード対応テーブル」(図7)を参照し、その取得した時刻が「指定時刻−動作モード対応テーブル」により指定された時刻(指定時刻)に到達したか否かを判断する(S31)。
判断の結果、計時手段から取得した時刻が指定時刻に到達していないときは(S31−No)、制御部6は、現在設定されている動作モードで報知手段を動作させる(S30)。
一方、計時手段から取得した時刻が指定時刻に到達しているときは(S31−Yes)、制御部6が、その到達した時刻に対応する一の動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして新たに設定する(S32)。そして、制御部6は、報知手段に実行させる動作モードとして省電力モードを新たに設定したときは、省電力モード表示部22の表示項目のうち、設定した動作モードに対応した表示項目のLEDを点灯させる(S33)。その後、制御部6は、設定した動作モードにより報知手段を動作させる(S34)。
【0063】
このように、所定の時刻に達すると、自動的に、報知手段の動作モードを所定の動作モードに切り換えることができる。そして、この切り換えた動作モードにより報知手段を動作させることができる。
【0064】
(4)所定の明るさを検知すると動作モードを切り換える処理
図11に示すように、制御部6は、現在設定されている動作モードにより報知手段を動作させる(S40)。
光センサ70が遊技場内の明るさを検知し、この検知した明るさに応じた電流値を示す光検知信号を出力すると、この出力された光検知信号がセンサ信号受信部7cで受信され制御部6で受け付けられる(S41)。制御部6がその光検知信号の示す電流値にもとづいて光センサ70で検知された明るさ(遊技場内の明るさ)を特定し(S42)、制御部6の記憶手段に記憶されている「明るさ−動作モード対応テーブル」(図6)を参照し、その特定した明るさに対応した動作モードを選択する(S43)。
そして、この選択した動作モードが現在設定されている動作モードと同じか否かを判断する(S44)。
判断の結果、選択した動作モードが現在設定されている動作モードと同じであるときは(S44−Yes)、制御部6は、現在設定されている動作モードで報知手段を動作させる(S40)。
一方、選択した動作モードが現在設定されている動作モードと同じでないときは(S44−No)、制御部6が、その選択した動作モードを報知手段に実行させる動作モードとして新たに設定する(S45)。そして、制御部6は、報知手段に実行させる動作モードとして省電力モードを新たに設定したときは、省電力モード表示部22の表示項目のうち、設定した省電力モードに対応した表示項目のLEDを点灯させる(S46)。その後、制御部6は、設定した動作モードにより報知手段を動作させる(S47)。
【0065】
このように、遊技場内の明るさが変化すると、自動的に、報知手段の動作モードをその明るさに応じた動作モードに切り換え、この切り換えた動作モードにより報知手段を動作させることができる。
【0066】
(5)エラー信号を受信した場合に報知手段を動作させる処理
図12に示すように、制御部6は、現在設定されている動作モードにより報知手段を動作させる(S50)。
また、制御部6は、通信部5にてエラー信号が受信されたか否かを判断する(S51)。
判断の結果、通信部5にてエラー信号が受信されていないときは(S51−No)、引き続き、現在設定されている動作モードにより報知手段を動作させる(S50)。
一方、通信部5にてエラー信号が受信されたときは(S51−Yes)、制御部6は、現在設定されている動作モードが省電力モードであるか否かを判断する(省電力モード中?、S52)。
【0067】
判断の結果、現在設定されている動作モードが省電力モードでないときは(S52−No)、消費電力が最大となる態様で報知手段を動作させる(S53)。なお、消費電力が最大となる態様が通常動作モードにより報知手段を動作させたときの態様と同じであるときは、現在設定されている通常動作モードにより報知手段を動作させるようにする。
一方、現在設定されている動作モードが省電力モードであるときは(S52−Yes)、その現在設定されている省電力モードの区分モードよりも消費電力が多い動作モードにより報知手段を動作させる(S54)。
その後、制御部6は、エラー状態が解除されたか否かを判断し(S55)、エラー状態が解除されたことを検知すると(S55−Yes)、エラー信号を受信する前の動作モードにより報知手段を動作させる(S56)。
【0068】
このように、呼出ランプ1が遊技機50や遊技媒体貸出機40からエラー信号を受信したときは、そのエラー信号の受信時点で省電力モードが設定されていた場合でも、多くの電力を消費する態様で報知手段を動作させることができる。このため、省電力モードの設定中であっても、報知手段である発光部3を高輝度で発光させるなど、目立つ態様で報知手段を動作させることができることから、エラーが発生したことを遊技者や店員に確実に報知できる。
【0069】
なお、この(5)においては、呼出ランプ1が図4(a)に示す表示装置と図4(b)に示す表示機の両方を備え、これらを統括制御する制御部6が表示装置に備えられており、この制御部6が遊技機50等の外部装置からエラー信号を受信した場合を前提としているが、これに限るものではなく、例えば、図4(a)に示す表示装置と図4(b)に示す表示機のそれぞれに制御部が備えられており、一の制御部が外部装置からエラー信号を受信すると、他の制御部が一の制御部からそのエラー信号を受け付けて、当該他の制御部が搭載された表示機又は表示装置の報知手段を動作させるとともに、一の制御部が搭載された表示装置又は表示機の報知手段を動作させるようにすることもできる。
【0070】
また、この(5)では、制御部6がエラー信号を受け付けた場合の処理について説明したが、例えば、制御部6が呼出ボタン21の押下を検知した場合においても同様の処理を行うことができる。すなわち、制御部6が呼出ボタン21の押下を検知したときに省電力モードが設定されていたときは、現在設定されている省電力モードの区分モードよりも消費電力が多い動作モードにより報知手段を動作させる。これにより、報知手段である発光部3が高輝度で発光するので、呼出ボタン21が押されたことを店員に確実に報知できる。
【0071】
(6)特定有利遊技状態信号を受信した場合に報知手段を動作させる処理
図13に示すように、制御部6は、現在設定されている動作モードにより報知手段を動作させる(S60)。
また、制御部6は、通信部5にて特定有利遊技状態信号が受信されたか否かを判断する(S61)。
判断の結果、通信部5にて特定有利遊技状態信号が受信されていないときは(S61−No)、引き続き、現在設定されている動作モードにより報知手段を動作させる(S60)。
一方、通信部5にて特定有利遊技状態信号が受信されたときは(S61−Yes)、制御部6は、現在設定されている動作モードが省電力モードであるか否かを判断する(エコモード中?、S62)。
【0072】
判断の結果、現在設定されている動作モードが省電力モードでないときは(S62−No)、消費電力が最大となる態様で報知手段を動作させる(S63)。なお、消費電力が最大となる態様が通常動作モードにより報知手段を動作させたときの態様と同じであるときは、現在設定されている通常動作モードにより報知手段を動作させる。
一方、現在設定されている動作モードが省電力モードであるときは(S62−Yes)、その現在設定されている動作モードの区分モードよりも消費電力が多い動作モードにより報知手段を動作させる(S64)。
その後、制御部6は、特定有利遊技状態信号の受信が終了したか否かを判断し(S65)、特定有利遊技状態信号の受信が終了したことを検知すると(S65−Yes)、特定有利遊技状態信号の受信開始前の動作モードにより報知手段を動作させる(S66)。
【0073】
このように、呼出ランプ1が遊技機50から特定有利遊技状態信号を受信したときは、その特定有利遊技状態信号の受信時点で省電力モードが設定されていた場合でも、多くの電力を消費する態様で報知手段を動作させることができる。このため、省電力モードの設定中であっても、報知手段である発光部3を高輝度で発光させるなど、目立つ態様で報知手段を動作させることができることから、特定有利遊技状態での遊技が行われていることを他の遊技者や店員に確実に報知できる。
【0074】
(7)特定有利遊技状態信号を受信した場合に遊技機島全体で報知手段を動作させる処理
前述した(6)と以下に説明する(7)との相違点は、前者が、特定有利遊技状態信号を受信した呼出ランプ1にて報知を実行するのに対し、後者が、一の遊技機島に設置された複数の呼出ランプ1にて報知を実行する点にある。つまり、遊技機50から特定有利遊技状態信号を受信した呼出ランプ1にて報知を実行する処理については共通しており、この共通の処理を示す図13のS60〜S64と図14のS70〜S74とは同じ内容である。このため、図14のS70〜S74の説明は省略する。
【0075】
通信部5にて特定有利遊技状態信号が受信されたことにより、制御部6が報知手段を動作させると(S73、S74)、制御部6は、通信可能に接続された隣接する呼出ランプ1が存在するか否かを判断する(S75)。判断の結果、隣接する呼出ランプ1が存在するときは(S75−Yes)、この隣接する呼出ランプ1へ特定有利遊技状態信号を送信する(S76)。
一方、隣接する呼出ランプ1が存在しないときは(S75−No)、特定有利遊技状態信号の送信は行わない。
その後、制御部6は、特定有利遊技状態信号の受信が終了したか否かを判断し(S77)、特定有利遊技状態信号の受信が終了したことを検知すると(S77−Yes)、特定有利遊技状態信号の受信開始前の動作モードにより報知手段を動作させる(S78)。
【0076】
このように、呼出ランプ1が遊技機50から特定有利遊技状態信号を受信した場合において隣接する呼出ランプ1が存在しているときは、その隣接する呼出ランプ1へ特定有利遊技状態信号を送信することで、この隣接する呼出ランプ1においても報知手段を動作させることができる。また、この隣接する呼出ランプ1にて省電力モードが設定されている場合には、その省電力モードよりも多くの電力を消費する態様で報知手段を動作させる。これにより、遊技機50が特定有利遊技状態で遊技を実行していることを、当該遊技機50が設置された遊技機島におけるすべての呼出ランプ1にて盛大に発光演出を実演することができる。
【0077】
なお、図14に示すフローチャートのうち、S71に記載の「特定有利遊技状態信号 受信?」は、遊技機50から送信されてきた特定有利遊技状態信号の受信と、隣接する呼出ランプ1から送信されてきた特定有利遊技状態信号の受信の両方を含む。これにより、隣接する呼出ランプ1から特定有利遊技状態信号の受信した呼出ランプ1において、省電力モードが設定されていた場合でも、多くの電力を消費する態様で報知手段を動作させることができ、同じ遊技機島に設置されたいずれかの遊技機50が特定有利遊技状態であることを報知できる。
【0078】
また、図14に示すフローチャートのうち、S77に記載の「特定有利遊技状態信号 受信終了?」は、遊技機50から送信されてきた特定有利遊技状態信号の受信終了と、隣接する呼出ランプ1から送信されてきた特定有利遊技状態信号の受信終了の両方を含む。
ここで、前者の処理は、特定有利遊技状態による遊技を開始した遊技機50に対応して設けられている呼出ランプ1において実行される処理であり、後者の処理は、その呼出ランプ1が設けられている遊技機島に設置された他の呼出ランプ1において実行される処理である。
これらの処理について、さらに説明する。前者の処理は、遊技機50が特定有利遊技状態の開始から終了までの間中、特定有利遊技状態信号を出力し続ける場合において、この遊技機50に対応して設けられた呼出ランプ1がその特定有利遊技状態信号をその間受信し続けるときに、当該呼出ランプ1の制御部6が、その特定有利遊技状態信号の受信が終了したか否かを判断し、その特定有利遊技状態信号の受信が終了したものと判断すると、その遊技機50にて特定有利遊技状態による遊技が終了したものと認識して、報知手段による特定有利遊技状態の演出を終了させるものである。
【0079】
一方、後者の処理は、遊技機50が特定有利遊技状態の開始から終了までの間中、特定有利遊技状態信号を出力し続ける場合において、この特定有利遊技状態信号をその間受信し続ける呼出ランプ1が、隣接する呼出ランプ1へその特定有利遊技状態信号をその間送信し続けるときに、この隣接する呼出ランプ1において、その特定有利遊技状態信号の受信が終了したか否かを判断し、その特定有利遊技状態信号の受信が終了したものと判断すると、その遊技機50にて特定有利遊技状態による遊技が終了したものと認識して、報知手段による特定有利遊技状態の演出を終了させるものである。
これらの処理を実行することにより、特定有利遊技状態による遊技が実行されている遊技機50に対応して設けられた呼出ランプ1だけでなく、この呼出ランプ1が設けられた遊技機島に設置されている他の呼出ランプ1においても、その遊技機50にて特定有利遊技状態による遊技が終了したことを認識でき、これにより、それら呼出ランプ1のすべてにおいて、報知手段による特定有利遊技状態の演出を一斉に終了させることができる。
【0080】
ただし、呼出ランプ1の中には、遊技機50から特定有利遊技状態信号を受信すると、この受信したことを示す信号を隣接する呼出ランプ1に1パルスのみ送信するものがある。このような信号を送信する呼出ランプ1においては、特定有利遊技状態信号の受信が終了した時点で、この終了を示す信号を隣接する呼出ランプ1に送信させるようにする。これにより、隣接する呼出ランプ1においても、遊技機50で特定有利遊技状態による遊技が終了したことを認識できる。そして、その特定有利遊技状態による遊技の終了に伴って、それら呼出ランプ1のそれぞれにおいて、特定有利遊技状態の演出を同時に終了させることができる。
【0081】
さらに、呼出ランプ1の中には、遊技機50から特定有利遊技状態信号を受信すると、この受信したことを示す信号を隣接する呼出ランプ1に1パルスのみ送信するとともに、この信号を受信した隣接する呼出ランプ1が予め設定された演出時間において報知手段による特定有利遊技状態の演出を行い、その演出時間の経過後に特定有利遊技状態の演出を終了させるものもある。このような呼出ランプ1では、特定有利遊技状態信号を受信したことを示す信号のみを隣接する呼出ランプ1に送信し、特定有利遊技状態信号の受信終了を示す信号を送信する必要はない。
【0082】
また、この(7)では、制御部6が特定有利遊技状態信号を受け付けた場合の処理について説明したが、例えば、制御部6がエラー信号を受け付けた場合や呼出ボタン21の押下を検知した場合においても同様の処理を行うことができる。すなわち、制御部6がエラー信号を受け付けたときにそのエラー信号を隣接する呼出ランプ1へ送信し、そのエラー信号を受信した呼出ランプ1において省電力モードが設定されていたときは、現在設定されている省電力モードの区分モードよりも消費電力が多い動作モードにより報知手段を動作させる。これにより、遊技機50等でエラーが発生したことや呼出ボタン21が押されたことを、遊技機島の全体で報知でき、その報知を店員が容易かつ即座に気付くことができる。しかも、遊技機島の島端に配置された発光装置(図示せず)も同時に発光するようにすれば、さらに店員がその報知を見つけやすくなる。
【0083】
以上説明したように、本実施形態の遊技装置によれば、動作モード切換スイッチやリモコン信号送信機を操作することで報知手段の動作モードを切換可能となっているので、店員が任意のタイミングでそれらを操作して動作モードを簡便に切り換えることができる。このため、特許文献1記載の遊技装置のように遊技機前方の椅子に遊技者が着座していないときだけしか省電力モードに移行できないのではなく、任意のタイミングで省電力モードに移行可能なため、遊技機の稼働率に関係なく消費電力を低減できる。
【0084】
また、省電力モードを実行中に報知を指示する信号を受信すると、その省電力モードにおける消費電力よりも多い電力を消費するように遊技装置を動作させるので、遊技者に対して効果的に遊技情報を報知できる。
さらに、省電力モードを実行中に、機器異常が発生したり、呼出ボタンが押されたりした場合でも、その省電力モードにおける消費電力よりも多い電力を消費するように遊技装置を動作させて報知させるので、店員がその報知された遊技情報を容易に発見できる。
【0085】
以上、本発明の遊技装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技装置は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、呼出ランプの構成として、図4(a)に示した呼出ランプと図4(b)に示した表示機との両方を含む構成について説明したが、呼出ランプの構成は、その構成に限るものではなく、例えば、図4(a)に示した呼出ランプと図4(b)に示した表示機の一方のみを備えた構成することもできる。
【0086】
また、図5に示した動作モードは、通常動作モードと複数段階の省電力モードとを含む4段階の動作モードとしているが、動作モードは、4段階に限るものではなく、任意の数で構成することができる。例えば、通常動作モードと1段階の省電力モードの計2段階とすることもできる。この場合、通常動作モードの光量カット割合を0%、省電力モードの光量のカット割合を100%とし、報知手段による報知の仕様をON/OFFで切り換えるようにすることもできる。
【0087】
さらに、図5に示した図表においては、データ表示部、発光部、音出力部、可動部のいずれもが同じ動作モードで動作するようになっているが、この構成に限るものではなく、それらデータ表示部等のそれぞれに対して個別に動作モードを設定するようにしてもよい。
この場合、動作モード設定手段として動作する制御部は、発光部に対する消費電力の削減の割合が、データ表示部に対する消費電力の削減の割合よりも多くなるように、発光部及びデータ表示部のそれぞれの動作モードを設定する。例えば、データ表示部に対して省電力モード1を設定するときは、発光部に対して省電力モード2を設定する。このように、発光部に対する消費電力の削減の割合をデータ表示部よりも多くすることで、発光部にて消費電力を削減しつつ、データ表示部にて遊技情報の表示を見やすいものとすることができる。
【0088】
また、上述した実施形態においては、遊技機からのエラー信号や特定有利遊技状態信号、遊技媒体貸出機からのエラー信号が通信部で受信され制御部で受け付けられたとき、あるいは、呼出ボタンが押されたことを制御部が検知したときに、報知手段を動作させることとしているが、この構成に限るものではなく、例えば、遊技機等で異常が発生したとき、呼出ボタンが押されたとき、遊技機が特定有利遊技状態のとき、のいずれかの場合に発光する発光素子の近傍に光センサを設け、この光センサからの光検知信号を制御部が受け付けて報知手段を動作させるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、スロットマシンを例に挙げて説明したが、遊技機はスロットマシンに限るものではなく、パチンコ機やその他の遊技機であってもよい。
【符号の説明】
【0090】
1 呼出ランプ
2(2a,2b) データ表示部
21 呼出ボタン
22 省電力モード表示部
3(3a,3b) 発光部(報知手段)
4(4a,4b) 音出力部(報知手段)
5 通信部(受信手段)
6 制御部(記憶手段)
10 台コンピュータ
20 島コンピュータ
30 ホールコンピュータ
40 遊技媒体貸出機
50 遊技機
60 リモコン信号送信機
70 光センサ
S 遊技システム
図1
図2
図3
図4
図5
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