(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記係着手段として、前記ダクトカバーの両端縁部の内側と前記両支脚の外側側面の一方にマグネット又は係合爪を設け、他方にスチール板等の吸着面又は係合孔を形成し、前記マグネットを吸着面に吸着し又は係合爪を係合孔に係止してダクトカバーを係着してなる請求項1記載のテーブルの配線ダクト装置。
前記縦ダクトは、中間脚の両支脚の間に、上段コード受けを前記支持杆に吊止部材を用いて吊り下げ状に設けるとともに、下段コード受けを高さ調節可能に設け、更に前記中間脚と上段コード受け及び下段コード受けを取り囲むように一対のダクトカバーを、両支脚の外側側面に係着手段にて取付けてなる請求項3記載のテーブルの配線ダクト装置。
前記係着手段として、前記両支脚の内側面に複数の係止部を設けた係止金具を、該係止部が支脚の端面から突出するように取付け、前記ダクトカバーの内面両側部に設けた補強部材に前記係止金具の係止部に係止する係止孔若しくは係止凹部を設け、前記係止金具の支脚への取付姿勢に応じて前記ダクトカバーの取付位置を変化させてなる請求項1記載のテーブルの配線ダクト装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、テーブルの脚に配線機能を持たせるとともに、床面から引き出したケーブルをテーブルの配置に係わらず外部に露出することなく天板下まで導くことが可能なテーブルの配線ダクト装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前述の課題解決のために、
複数の天板を横方向に連設し、該天板を支持する中間脚に配線用の縦ダクトを設けてなるテーブルにおいて、
前記中間脚は、間隔を隔てて配置した一対の支脚を備え、前記縦ダクトは、
前記中間脚の両支脚を取り囲むように、平面視略コ字形の一対のダクトカバーを対向配置し、前記両支脚の外側側面に、前記ダクトカバーの両端縁部を係着手段にて着脱可能且つ取付位置を側方へ変更可能に係着し、両支脚及び1対のダクトカバーで縦方向に連続したダクト空間が形成されたことを特徴とするテーブルの配線ダクト装置を構成した(請求項1)。
【0009】
ここで、前記係着手段として、前記ダクトカバーの両端縁部の内側と前記両支脚の外側側面の一方にマグネット又は係合爪を設け、他方にスチール板等の吸着面又は係合孔を形成し、前記マグネットを吸着面に吸着し又は係合爪を係合孔に係止してダクトカバーを係着してなることが好ましい(請求項2)。
【0010】
また、前記中間脚は、
テーブルの奥行方向の前後両側に
間隔を隔てて一対の支脚を配置し、両支脚の上端間に上向き開放した断面コ字形の支持杆を渡設するとともに、下部間に連結杆を連結してなることも好ましい(請求項3)。
【0011】
更に、前記縦ダクトは、中間脚の両支脚の間に、上段コード受けを前記支持杆に吊止部材を用いて吊り下げ状に設けるとともに、下段コード受けを高さ調節可能に設け、更に前記中間脚と上段コード受け及び下段コード受けを取り囲むように一対のダクトカバーを、両支脚の外側側面に係着手段にて取付けてなることがより好ましい(請求項4)。
【0012】
また、前記係着手段として、前記両支脚の内側面に複数の係止部を設けた係止金具を、該係止部が支脚の端面から突出するように取付け、前記ダクトカバーの内面両側部に設けた補強部材に前記係止金具の係止部に係止する係止孔若しくは係止凹部を設け、前記
係止金具の支脚への取付姿勢に応じて前記ダクトカバーの取付位置を変化させてなることも好ましい(請求項5)。
【0013】
そして、前記中間脚は、両側に板状の支脚を平行に配置し、両支脚間を複数のコード受けで連結し
て一体化し、該支脚の上端に天板を支持する中間アームの中央部と固定する凹部を設けてなることがより好ましい(請求項6)。
【発明の効果】
【0014】
以上にしてなる請求項1に係る発明のテーブルの配線ダクト装置は、
複数の天板を横方向に連設し、該天板を支持する中間脚に配線用の縦ダクトを設けてなるテーブルにおいて、
前記中間脚は、間隔を隔てて配置した一対の支脚を備え、前記縦ダクトは、
前記中間脚の両支脚を取り囲むように、平面視略コ字形の一対のダクトカバーを対向配置し、前記両支脚の外側側面に、前記ダクトカバーの両端縁部を係着手段にて着脱可能且つ取付位置を側方へ変更可能に係着し、両支脚及び1対のダクトカバーで縦方向に連続したダクト空間が形成されたので、床面からケーブルを引き出す位置が前記中間脚の位置からずれた場合に、前記ダクトカバーを側方へ付け替えて前記縦ダクトの空間内にケーブル引き出し位置を取り込むことができ、もってケーブルを露出することなく床面から天板下へ導くことができる。
【0015】
請求項2によれば、前記係着手段として、前記ダクトカバーの両端縁部の内側と前記両支脚の外側側面の一方にマグネット又は係合爪を設け、他方にスチール板等の吸着面又は係合孔を形成し、前記マグネットを吸着面に吸着し又は係合爪を係合孔に係止してダクトカバーを係着してなるので、ダクトカバーの支脚への着脱が容易であるとともに、マグネットを用いた場合、吸着面の範囲内であれば取付位置の変更も任意あるいは多段階にでき、また係合爪と係合孔を用いる場合、少なくとも最小と最大の2箇所に設ければ付け替えることができ、通常の状態での縦ダクトの空間を必要最小限の大きさにすることができる。
【0016】
請求項3によれば、前記中間脚は、
テーブルの奥行方向の前後両側に
間隔を隔てて一対の支脚を配置し、両支脚の上端間に上向き開放した断面コ字形の支持杆を渡設するとともに、下部間に連結杆を連結してなるので、天板の支持に供する中間脚に構造的な制約を設けずに一対のダクトカバーを装着するだけで縦ダクトを構成できる。
【0017】
請求項4によれば、前記縦ダクトは、中間脚の両支脚の間に、上段コード受けを前記支持杆に吊止部材を用いて吊り下げ状に設けるとともに、下段コード受けを高さ調節可能に設け、更に前記中間脚と上段コード受け及び下段コード受けを取り囲むように一対のダクトカバーを、両支脚の外側側面に係着手段にて取付けてなるので、縦ダクトのダクト空間内に大容量のケーブル収納部が設けられ、余剰ケーブルを収容することができるので、床面にケーブルがはみ出す心配がない。
【0018】
請求項5によれば、前記係着手段として、前記両支脚の内側面に複数の係止部を設けた係止金具を、該係止部が支脚の端面から突出するように取付け、前記ダクトカバーの内面両側部に設けた補強部材に前記係止金具の係止部に係止する係止孔若しくは係止凹部を設け、前記
係止金具の支脚への取付姿勢に応じて前記ダクトカバーの取付位置を変化させてなるので、簡単な構造によりダクトカバーの取付位置を多段階に変更することができ、またダクトカバーの支持状態も安定である。
【0019】
請求項6によれば、前記中間脚は、両側に板状の支脚を平行に配置し、両支脚間を複数のコード受けで連結し
て一体化し、該支脚の上端に天板を支持する中間アームの中央部と固定する凹部を設けてなるので、中間脚の構造が単純になりコスト低減化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図4】天板の端縁部にファンクションエッジを設けた状態の部分縦断面図である。
【
図5】中間脚と縦ダクトの構造を示す部分分解斜視図である。
【
図6】中間アームと中間ブラケットを示す部分平面図である。
【
図7】同じく中間アームと中間ブラケットを示す斜視図である。
【
図8】ファンクションエッジの連結部の構造を示す部分分解斜視図である。
【
図9】同じくファンクションエッジの連結部の構造を示す部分底面図である。
【
図10】テーブルのコーナー部の構造を示す分解斜視図である。
【
図11】脚ブラケットの周りの構造を示す分解斜視図である。
【
図12】同じく脚ブラケットの周りの構造を示す分解平面図である。
【
図13】天板の連結部の構造を示す一部省略した部分平面図である。
【
図14】縦ダクトの構造を示し、通常の状態の部分平面図である。
【
図15】縦ダクトの構造を示し、一方のダクトカバーを外側にずらせて係着してダクト空間を拡張した状態の部分平面図である。
【
図16】アクセスフロアと中間脚及び縦ダクトの位置関係を示し、通常の状態で縦ダクトを利用できる場合の説明用平面図である。
【
図17】アクセスフロアと中間脚及び縦ダクトの位置関係を示し、一方のダクトカバーを外側にずらせて係着してダクト空間を拡張した状態で縦ダクトを利用する場合の説明用平面図である。
【
図18】ファンクションエッジの係止レール部を利用して接続ユニットを取付けた状態の部分縦断面図である。
【
図19】接続ユニットの一部省略した全体斜視図である。
【
図20】ファンクションエッジの係止レール部を利用して接続ユニットを取付けた状態を一部省略して示した部分正面図である。
【
図21】ファンクションエッジの他の実施形態を示す部分縦断面図である。
【
図22】縦ダクトの他の実施形態を示し、ダクトカバーを支脚に最も接近させて支持した状態の縦ダクトの簡略縦断面図である。
【
図26】同じく縦ダクトの部分拡大縦断面図である。
【
図27】ダクトカバーを支脚から離して支持した状態の縦ダクトの平面図である。
【
図28】同じく縦ダクトの部分拡大縦断面図である。
【
図29】縦ダクトの更に他の実施形態を示し、ダクトカバーを支脚に最も接近させて支持した状態の縦ダクトの簡略縦断面図である。
【
図33】ダクトカバーを支脚から離して支持した状態の縦ダクトの部分拡大縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。
図1は本発明に係るテーブルの全体斜視図、
図2〜
図12はその詳細を示し、図中符号1は天板、2は棒脚、3は中間脚、4は縦ダクト、5はキャビネットをそれぞれ示している。
【0022】
本発明に係るテーブルの全体構成は、
図1及び
図2に示すように、複数の天板1,…を連設し、端部に位置する天板1の外側端おいて棒脚2,2で支持するとともに、天板1,1の連結部においては中間脚3で支持し、該中間脚3は縦ダクト4の一部を構成している。前記天板1,…の下方空間はフットフリー、ワゴンフリーとなっており、棒脚2以外のどの位置でも着座することができ、また引出し付きのキャビネット5を自由に配置することができ、前記縦ダクト4の前面側にも配置できるようになっている。
【0023】
前記棒脚2は、
図2及び
図11に示すように、脚ブラケット6を介して天板1の下面に取付けられ、両脚ブラッケト6,6間にエンドアーム7を連結している。前記中間脚3は、
図2及び
図5に示すように、上端に中間アーム8が側面視略T字状に取付けられ、該中間アーム8は天板1,1の連結部に沿って配置されている。そして、隣接する前記中間脚3,3の上端間には、
図2及び
図5に示すように、ファンクションビーム9,9が間隔を置いて平行に連結され、更に前記エンドアーム7の中間部と中間脚3の上端間にもファンクションビーム9,9が連結されている。そして、
図2、
図5〜
図9に示すように、前記中間アーム8の先端には中間ブラケット10,10が固定され、前記各天板1,…を前記中間脚3、脚ブラケット6、エンドアーム7、ファンクションビーム9、中間ブラケット10に載置し、前記脚ブラケット6を天板1下面にネジ止めするとともに、前記エンドアーム7、中間アーム8及び中間ブラケット10に側設された取付片11,…を用いて天板1下面にネジ止めしている。
【0024】
更に、
図1〜
図4に示すように、前記各天板1の縁部には、側端面から下面縁部を覆うようにファンクションエッジ12が設けられ、直線状に連続する部分においては、
図1、
図4、
図8及び
図9に示すように、両ファンクションエッジ12,12を平面視略T字形の連結金具13と断面略L字形の連結板14とで連結するとともに、
図1、
図10〜
図12に示すように、前記連結金具13を前記中間ブラケット10に連結する一方、コーナー部においては、交差する両ファンクションエッジ12,12の端部を45度にカットし、その端部をコーナーブラケット15で連結している。そして、前記ファンクションエッジ12を天板1下面にネジ止めするとともに、前記コーナーブラケット15も前記ブラケット6と同時に天板1下面にネジ止めする。
【0025】
前記天板1の上で使用するノート型パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型PC等の電子機器に、電源を供給したり、LANケーブル等の通信線を接続したりするには、
図16及び
図17に示すように、アクセスフロアAの表面に敷き詰めたタイルカーペットTの接合部分から各種のケーブルC1を引き出し、
図5、
図13〜
図17に示すような前記縦ダクト4の内部を通して天板1の下面に導き、それから前記ファンクションビーム9に沿って配線したり、天板1の下面に適宜設けた横ダクトを通して、最終的に
図18〜
図20に示すように、前記ファンクションエッジ12に取付けた接続ユニット16にケーブルCを接続しておき、天板1の下面で周縁部(手元部)において、前記接続ユニット16に電子機器からのケーブルC2を接続する。また、天板1の上にLANシート(株式会社イトーキの登録商標)を配置した場合にも前記縦ダクト4を利用して通信線を配線する。
【0026】
次に、各部の詳細を更に説明する。本発明に係るテーブルの四隅に設けた前記棒脚2は、
図11に示すように、前記脚ブラケット6を介して天板1の下面にネジ止めされる。前記脚ブラケット6には、平面視略四角形であり、内方へ向いた角部に嵌合部17を突設し、角パイプで作成した前記エンドアーム7の端部を該嵌合部17に外嵌し、ネジ止め連結できるようになっている。また、前記脚ブラケット6には、前記嵌合部17と対角位置にある他の角部に前記コーナーブラケット15を接合できるようになっているとともに、この角部の両側の辺縁に天板1から所定間隔を隔てた鍔部18,18を形成している。前記棒脚2は、前記脚ブラケット6の下面に突設した円柱状の固定筒19に外嵌し、上方から挿通したネジで引き付けて連結している。
【0027】
また、本発明に係るテーブルの奥行方向の中央部で、前記天板1,1を連結する位置に設けた前記中間脚3は、
図5及び
図13に示すように、
奥行方向の前後両側に
一対の支脚20,20を間隔を隔てて配置し、両支脚20,20の上端間に上向き開放した断面コ字形の支持杆21を渡設するとともに、下部間に連結杆22を連結し、更にそれぞれの支脚20の下端には左右方向へ向いた接地杆23を逆T字状に設け、該接地杆23の両端部にはアジャスター24,24を設けた構造である。前記支脚20は、断面コ字形の杆体25,25を左右に配し、前記支持杆21は両杆体25,25の上端に挟むように固定し、両杆体25,25を囲むように側板26が設けられている。尚、前記接地杆23を省略して前記両支脚20,20の下端に直接又は間接的にアジャスター24,24を設けることもある。
【0028】
そして、
図6及び
図7に示すような前記中間アーム8の中央部を、前記中間脚3の支持杆21の凹溝内に嵌合し、下方からネジ止めしている。前記中間アーム8は、角パイプで形成され、両端部に前記中間ブラケット10,10を取付け、中間部には前記取付片11,…の他に前記中間脚3の近傍位置に偏平な連結片27,27を設けている。また、前記中間脚3の両支脚20,20の上端左右両側には、前記ファンクションビーム9の端部を外嵌してネジ止め連結するための嵌合部28,28を突設している。
【0029】
前記縦ダクト4は、前記中間脚3を用いて構成されている。前記縦ダクト4は、
図5に示すように、両支脚20,20の間に、上段コード受け29を前記支持杆21に吊止部材30を用いて吊り下げ状に設けるとともに、下段コード受け31を高さ調節可能に設け、更に前記中間脚3の両支脚20,20と上段コード受け29及び下段コード受け31を取り囲むように一対のダクトカバー32,32を対向配置し、該ダクトカバー32,32の両端縁部を両支脚20,20の外側側面に係着手段にて着脱可能且つ取付位置を側方へ変更可能に設けて構成されている。尚、前記縦ダクト4に対応する天板1にはコード引出し口を設けても良い。
【0030】
前記ファンクションエッジ12は、
図3及び
図7に示すように、前記天板1の側端面から下面縁部にかけて覆う形状になっており、複数の機能を備えている。先ず、前記ファンクションエッジ12は、前述の文字通り天板1のエッジ機能、天板1の補強機能、前記接続ユニット16等を取付けるオプション取付機能を備えている。前記ファンクションエッジ12は、アルミ押出し型材で作成されており、前記天板1の下面に接合する基板33の前端から立ち上がり前記天板1の側端面を覆う側面板34を有し、該側面板34の上縁から内方へ前記天板1の上面縁部を僅かに覆うことが可能な幅の狭い保護片35を延設し、エッジ機能を構成している。そして、前記ファンクションエッジ12の基板33を前記天板1の下面に取付け、前記側面板34で天板1の側端面を覆い、前記保護片35を天板1の上面端縁に係合した状態で配置する。このように、前記天板1の側端部が完全にファンクションエッジ12で覆われるので、該天板1の端部は切りっ放しで良く、特別な加工は不要となる。そのため、天板1は厚みさえ合わせれば、層構造は任意にでき、図示したように、木製のベース部1Aの上にガラス板1Bを接合した複合板にも対応できる。
【0031】
更に、前記ファンクションエッジ12は、前記側面板34から下方へ延長し、それから後方へ前記基板33と平行に延びた下面板36を有し、該下面板36の後端に下方へ垂下板37を形成し、前記基板33の後端部から垂下した後面板38と前記垂下板37の下端を底面板39で連結して、中空の断面略L字形の本体部40を形成し、補強機能を構成している。
【0032】
そして、前記ファンクションエッジ12は、前記基板33の後方延長部と前記底面板39の後方延長部の両端部から互いに接近する方向に延びた上下の係止板41,41と両係止板41,41の間に開口溝42を備えた内部に空間を有する係止レール部43を形成し、オプション取付機能を構成している。尚、前記係止板41,41の端部には、それぞれ外側、つまり天板1の端部側へ向けて延びた補強片44を形成し、前記係止板41とで断面略L字状の係止レール部43を構成している。勿論、前記係止レール部43も補強機能の一部を構成する。更に、前記下面板36の前後中間位置に凹溝45を形成するとともに、該凹溝45の開口縁に対応する前記下面板36の部分を延長して突片46,46を形成し、第二のオプション取付機能を構成している。つまり、本実施形態では、前記ファンクションエッジ12は、前記天板1の下面に取付ける補強機能を備えた中空の本体部40を有するとともに、該本体部40の内側に後方へ向いた係止レール部43を有し、該係止レール部43を用いて他部材を取付けるオプション取付機能を備えているのである。更に、前記ファンクションエッジ12の本体部40の下面に、開口縁に突片46,46を有する凹溝45を形成して、第二のオプション取付機能としている。
【0033】
更に詳しくは、前記ファンクションエッジ12を前記天板1の下面にネジ止めするには、前記凹溝45内に開口47を形成し、それに対応する基板33に取付孔48を形成し、前記開口47から挿入したネジ49を取付孔48に挿入して天板1の下面に埋設したオニメナット等に螺合する。ここで、前記開口47は、ネジ49の頭部49Aが通過するのに十分な大きさを有し、前記ネジ49を天板1の下面へ螺合した状態でも頭部49Aが凹溝45内に突出しないように寸法設定され、ネジ49の存在を目立たなくしているとともに、前記凹溝45を利用する場合に支障がないようにしている。尚、前記凹溝45は、本発明に係るテーブルを移動させる際に、指を掛ける場合にも利用できる。
【0034】
次に、前記天板1,1の接合部において、隣接する前記ファンクションエッジ12,12を前記連結金具13と連結板14を用いて直線状に連結する構造を
図8及び
図9に基づいて説明する。前記連結金具13は、厚さの厚い金属板からなる縦長断面四角形の芯金50の中央部に挿入杆51を平面視略T字形に側設し、前記芯金50の両側部には前後に開口した二つの螺孔52,52を形成するとともに、前記挿入杆51にも上下に開口した螺孔53,53を形成している。前記挿入杆51は上向きに開口した断面略コ字形の部材であり、内部にナットを溶接し、該ナットに連通する通孔を底面に形成して前記螺孔53,53とした。また、前記連結板14は、厚さの薄い金属板を折曲形成した部材であり、幅の広い垂直片54と幅が狭い水平片55とからなる。
【0035】
前記ファンクションエッジ12の本体部40には、前記垂下板37、後面板38、底面板39及び基板33で囲まれた縦長の嵌合空間56が形成され、該嵌合空間56に前記連結金具13の芯金50の半分が嵌合される。この際、前記挿入杆51は、前記後面板38と、上側の係止板41及び補強片44の一部に形成した切欠部57を通して内側、つまり天板1の中央側へ向けて開口溝42から突出する。また、前記ファンクションエッジ12の側面板34と基板33の内側に沿って形成した嵌合部58に前記連結板14が嵌入される。前記ファンクションエッジ12の側面板34の近傍に嵌合部58を設け、直線状に隣接する両ファンクションエッジ12,12の嵌合部58に連結板14の両端部を嵌入することで、位置ずれを端縁に近いところで防止でき、より正確に連結できる。前記嵌合部58は、前記側面板34の内側上端に形成した下向き係合溝59と、前記基板33の手前側の外側縁部に設けた段落ち部60に形成した外向き係合溝61とで構成している。
図4に示すように、前記ファンクションエッジ12を前記天板1に取付けた際に、前記天板1の側端面と側面板34及び基板33の段落ち部60との間に断面略L字形の空間が形成され、この空間内に前記連結板14を挿入して、垂直片54の上縁を前記下向き係合溝59に係合するとともに、水平片55の端部を前記外向き係合溝61に係合する。そして、前記ファンクションエッジ12の開口溝42内で、前記後面板38に形成した通孔62,62から挿入したネジ63,63を前記芯金50の螺孔52,52に螺合して強固に両ファンクションエッジ12,12を連結するとともに、前記連結板14を前記嵌合部58に嵌合することにより、側面板34と保護片35に位置ずれが無く連結することができる。そして、前記連結金具13の挿入杆51は、前記中間ブラケット10の先端面に開口した支持孔64に嵌入し、該中間ブラケット10の下方から挿入したネジ65,65を前記螺孔53,53に螺合して連結する。
【0036】
また、テーブルのコーナー部においては、
図10〜
図12に示すように、前記コーナーブラケット15の基部には、前記ファンクションエッジ12の嵌合空間56に嵌入する嵌合片66,66を両側に突設するとともに、コーナー部のR面を形成するコーナー端面板67に前記嵌合部58に係合する断面略L字形の係合片68,68を両側に突設している。前記ファンクションエッジ12を天板1のコーナー部に取付けるには、前記係止レール部43の端部の開口溝42を前記脚ブラケット6の鍔部18に係合させて仮支持しながら、他端側を前記連結金具13と連結板14を用いて他のファンクションエッジ12に連結し、そして側端に位置するファンクションエッジ12の両端部に前記コーナーブラケット15,15を前述のように嵌合した状態で、該ファンクションエッジ12の開口溝42を両側の脚ブラケット6,6の鍔部18,18に係合すると同時に、両コーナーブラケット15,15の嵌合片66と係合片68を前後縁に設けた前記ファンクションエッジ12,12の端部に嵌合し、それから前述のように、ネジ49,…で天板1の下面に螺合する。
【0037】
次に、
図5、
図13〜
図17に基づいて、前記縦ダクト4によるアクセスフロアAからのケーブルCの配線例を説明する。前記縦ダクト4は、中間脚3の両支脚20,20の側板26,26の外面に、平面視略コ字形の1対のダクトカバー32,32の端縁部を係着手段により着脱可能且つ水平方向で取付位置を側方へ変更可能に係着できるようになっている。前記両支脚20,20の側板26,26及び1対のダクトカバー32,32で縦方向に連続したダクト空間が形成される。前記係着手段として、前記ダクトカバー32の両端縁部69,69の内側と前記両支脚20,20の側板26,26の一方にマグネット70,…を設け、他方面をスチール板等の吸着面71とし、前記マグネット70,…を吸着面71に吸着することによって前記ダクトカバー32を保持している。本実施形態では、ダクトカバー32の両端縁部69,69にマグネット70,…を設けている。そして、前記吸着面71に対する前記マグネット70,…による吸着位置を変えることにより、左右方向、つまり前記テーブルの長手方向にダクトカバー32の取付位置を変えることができる。ここで、前記ダクトカバー32の位置調節量を大きくするためには、前記中間脚3の両支脚20,20の側板26,26の横幅を広くすれば良い。尚、本実施形態では、係着手段としてマグネットとスチール板等の吸着面としたが、面ファスナーを用いることや、係合爪と係合孔、係止孔とフックを用いても良い。これらは、前記ダクトカバー32を少なくとも2段階に付け替えることができるように、前記両支脚20,20の側板26,26に左右方向に複数設ける。
【0038】
図14は、両ダクトカバー32,32を最も接近させて係着した状態を示し、
図15は一方のダクトカバー32を左右方向に変化させてダクト空間を拡張させて係着した状態を示している。
図15〜
図17に示すように、前記アクセスフロアAは、1辺が50cmの正方形の床材72を隙間無く敷き詰め、両側縁の中央部にケーブルCの引出口73,73を設けている。前記床材72は、隣接する他の床材72同士は90度回転させた状態に交互に配列させ、どの位置でも4辺に接近して引出口73が位置するようにしている。そして、前記アクセスフロアAの上には1辺が50cmの正方形のタイルカーペットTを中心が床材72の頂角に位置するように半分ずらせて敷き詰めている。つまり、前記床材72の引出口73は、タイルカーペットTの側縁に位置するので、該タイルカーペットTの側縁を若干捲れば、前記引出口73の穴HからケーブルCを引き出すことができる。
【0039】
本実施形態では、前記縦ダクト4の通常状態における外形寸法は315mm角の正方形としている。但し、角部には丸みを設けている。通常、本発明に係るテーブルを所望位置に設置したとき、
図16に示すように、大抵の場合には通常状態における前記縦ダクト4の内部に何れかの引出口73が位置するので、該当する引出口73の穴HからケーブルCを引き出し、タイルカーペットTの隙間から両ダクトカバー32,32間のダクト空間を通して天板1に配線することができる。特に、前記縦ダクト4は一つのテーブルに複数設けた場合には、その確率はさらに高まる。しかし、不幸にも、全ての縦ダクト4の内部に一つも引出口73が位置しない場合もある。
図15に示すように、前記ダクトカバー32を側方へずらして係着することにより、ダクト空間の内部に引出口73を取り込むことができる。
図17に示すように、縦ダクト4の中心が床材72の頂角に位置する最悪条件の場合にも、前記ダクトカバー32を側方へずらしてダクト空間の内部に引出口73の穴Hを取り込むことができるようにするには、前記ダクトカバー32の取付位置を92.5mmだけ変えられるようにすれば良い。そのためには、前記中間脚3の支脚20の側板26の幅を最低185mmは必要であり、重ねしろを考慮すれば実際には22〜23cm程度あれば十分である。この程度であれば、両ダクトカバー32,32を再接近させた通常状態でも、干渉することなく内部に側板26を位置させることができる。
【0040】
前記縦ダクト4を用いて天板1下面まで配線したケーブルCは、テーブルの下面縁部に設けた前記接続ユニット16まで配線され、天板1上で使用する電子機器に対する電源コードやLANケーブルを手元で接続することができる。前記接続ユニット16は、
図18〜
図20に示すように、接続ボックス74と、前記ファンクションエッジ12の係止レール部43に取付けるための取付金具75とからなり、前記接続ボックス74には、電源コードC2のコンセントを接続する差込口76が前面に複数形成されている。前記差込口76は、LANケーブルの場合にはRJ−45等のコネクターを設ける。前記取付金具75は、金属板をクランク状に屈曲した取付部材77の下部を前記接続ボックス74の背面に取付け、上部に設けた締結具78を用いて前記ファンクションエッジ12の係止レール部43に取付ける。
【0041】
前記取付金具75の取付部材77は、前記接続ボックス74の背面にネジ79,79を用いて取付ける取付板80と、該取付板80から手前側に直角に折曲した屈曲板81と、該屈曲板81の手前端から垂直に立ち上がった支持板82とからなり、前記締結具78は前記支持板82の通孔83,83に後側から挿通した締結ネジ84,84の端部に螺合したコマ片85,85とからなっている。前記コマ片85は、短尺寸法が前記係止レール部43の開口溝42の開口幅よりも小さく、長尺寸法が前記係止レール部43の内部空間の上下寸法より大きく、両端を斜めにカットして前記基板33と底面板39に当接する当接部86,86を形成した正面視で平行四辺形の形状である。
【0042】
そして、前記接続ユニット16は、
図18及び
図19に示すように、前記取付部材77の取付板80を前記接続ボックス74の背面に接合するとともに、前記屈曲板81を該接続ボックス74の上面に接合した状態で、取付板80をネジ79,79で取付け、前記取付部材77の支持板82に前記締結具78,78を装着し、ユニット化する。それから、
図19に示すように、前記締結具78,78のコマ片85,85を水平に直列させた状態で、前記ファンクションエッジ12の係止レール部43の開口溝42に後方から挿入し、前記接続ボックス74の上面を底面板39に当接した状態で前記締結ネジ84を締付けると、最初は前記コマ片85は供回りするが、当接部86,86が前記基板33と底面板39に当接してからは回転が規制され徐々に引き付けられ、遂には前記係止板41,41に形成した補強片44,44に当接し、該コマ片85と前記支持板82とで補強片44,44を締付けて取付ける。
【0043】
前記接続ユニット16を前記ファンクションエッジ12に取付けた状態では、前記接続ボックス74の前面は、前記ファンクションエッジ12の垂下板37と略面一となる。つまり、前記接続ボックス74の差込口76の位置は、前記天板1の端縁から後退した位置になる。それにより、前記接続ボックス74の差込口76に天板1の上面に置いた電子機器からのケーブルC2のプラグ87を接続した際に、ケーブルC2が天板1の端縁から大きく突出することがなくなる。また、前記締結具78,78を緩めれば、前記接続ユニット16は前記ファンクションエッジ12の係止レール部43に沿った任意の位置に移動させることができる。
【0044】
図21には前記ファンクションエッジ12を他の実施形態を示している。本実施形態のファンクションエッジ12は、前記天板1上にこぼした水等の液体が前記保護片35と天板1の隙間から浸入し、基板33の上に溜まることを防止できる構造とした。この場合、前記天板1の下面縁部を斜めにカットして面取り部88を形成している。そして、前記ファンクションエッジ12は、前記基板33の手前側部分を前記面取り部88に対応した傾斜板89とし、該傾斜板89の中間部に全長にわたり排水溝90を形成し、該排水溝90と下面板36との適所に排水孔91,91を形成している。その他の構造で前述のものと異なるところは、前記下面板36の手前端部分を下方へ膨出させ(膨出部36A)、その後方に前記垂下板37に至るまでを凹溝45とし、前記本体部40の中空部の手前端(外側縁部)に上下に対向させて係合溝59,61を形成し、嵌合部58としたところにある。尚、前記凹溝45の開口縁には突片46を設けない。この場合、前記下面板36の手前側膨出部36Aは前記凹溝45に指を掛けるのに適したものとなり、また内部は樋状になるので排水溝としての機能を有し、こぼれた液体は最終的にこの膨出部36Aに形成された排水孔91から外部に排水される。また、前記ファンクションエッジ12,12同士を連結する場合、係止レール部43に沿って形成された嵌合空間56には前記同様な連結金具13の芯金50を挿入するが、前記本体部40の内部に設けた前記嵌合部58には単純な厚板状の連結板14を上下の係合溝59,61に係合させて挿入する。その他の構造は前記同様であるので、同一符号を付してその説明は省略する。
【0045】
次に、
図22〜
図28に基づいて、本発明に係る縦ダクト4の他の実施形態を中間脚3とともに説明する。先ず、前記縦ダクト4の骨格となる中間脚3の構造を説明する。本実施形態の中間脚3は、両側に剛性の高い板状の支脚20,20を対面させて並行に配し、両支脚20,20間に、コード類を受ける受部材92、上段コード受け29及び下段コード受け31を連結することにより構造的に剛性を高め、前記各支脚20の下端にはアジャスター24,24を設けている。そして、前記支脚20,20の上端中央部に、前記中間アーム8の中央部を嵌合して固定するための凹部93,93を形成し、凹部93内には固定板94が設けられている。そして、前記同様のダクトカバー32,32を前記両支脚20,20の外側面95に被さるように支持し、内部にダクト空間を形成して縦ダクト4を構成している。
【0046】
前記ダクトカバー32は、前記支脚20の内側面96に取付けた係止金具97を用いて、内外に多段階位置に係止できるようになっている。尚、前記ダクトカバー32の両コーナー部の内側には、
図22〜
図24に示すように、アングル状の補強部材98.98が固着されており、該補強部材98の前記支脚20に対面する面の上下部には、前記係止金具97に係止する係止孔99と係止凹部100を形成している。本発明における係着手段は、前記係止金具97及び係止孔99と係止凹部100で構成している。前記係止凹部100は、補強部材98の下端を切り欠いて設けた。前記係止孔99及び係止凹部100の上部は同じ形状となっており、位置決め精度を高めるために、前記係止金具97の板厚に相当する狭い係合溝101となっている。
【0047】
前記係止金具97は、
図25に示すように、長尺の板部材であり、長手方向に沿った一側縁の一端部に端部側へ向けてフック状の第1係止部102を形成し、他端部には間隔を隔てて中央寄りから凹部となった第2係止部103、第3係止部104が形成されている。また、前記係止金具97の長手方向に沿った他側縁、即ち前記第1係止部102を設けた側とは反対側の中央部に三角形状の当止片105を突設するとともに、前記第1係止部102を形成した部分の略中央部に取付孔106を形成し、該取付孔106の周囲に該取付孔106の中心から等距離位置に3個のダボ107,…を、係止金具97の長手方向に2個、前記第1係止部102を形成したフック部の側面に1個突設している。一方、前記支脚20の内側面96の上下部の両側縁部に、つまり4箇所に前記係止金具97をネジ止めするための螺孔108,…を形成するとともに、該螺孔108の周囲に前記ダボ107,…のいずれか嵌合する孔109,…を三箇所に設けている。尚、前記係止金具97は、左右で半対称形であるから2種を用意する。
【0048】
先ず、
図22及び
図26に示すように、前記係止金具97を垂直にして、前記第1係止部102が前記支脚20の端部から突出する姿勢で、ネジ110を前記取付孔106に挿通して、支脚20の螺孔108に螺合する。このとき、係止金具97の長手方向の二つのダボ107,107が、内側面96の上下の孔109,109に嵌合して正確な角度に保持される。そして、各係止金具97の第1係止部102に前記ダクトカバー32の係止孔99及び係止凹部100を係止する。このとき、前記補強部材98は支脚20の端面に当接し、最も接近した位置にダクトカバー32が支持され、内部のダクト空間は最も狭くなる。
【0049】
次に、前記ダクトカバー32を外側に変位させて支持する例を
図27及び
図28に基づいて説明する。それには、前記係止金具97を水平にして、前記第2係止部103、第3係止部104を上に向けた状態で、前記ネジ110を前記取付孔106に挿通して、支脚20の螺孔108に螺合する。このとき、前記係止金具97の端部と第1係止部102のフック部に設けたダボ107,107が、内側面96の内側と上方の孔109,109に嵌合して正確な角度に保持される。そして、水平状態の前記係止金具97の端部から前記ダクトカバー32の係止孔99に挿入し、前記係止凹部100を前記第2係止部103又は第3係止部104に係止する。前記第2係止部103に係止した場合には、前記当止片105が前記補強部材98に当止してそれ以上の内方変位を規制する。前記第2係止部103に係止した場合(実線)が、前記ダクトカバー32を二番目に外側に変位させた態様であり、また第3係止部104に係止した場合(想像線)が、前記ダクトカバー32を三番目、つまり最も外側に変位させた態様である。
【0050】
最後に、
図29〜
図33に基づいて、本発明に係る縦ダクト4の更に他の実施形態を説明する。本実施形態は、
図22〜
図28に示した実施形態の変形例であり、基本構成は前述の実施形態と同様であるので、同一構成には同一符号を付して、その説明は省略する。本実施形態も前記ダクトカバー32は、前記支脚20の内側面96に取付けた係止金具111を用いて、内外に2段階位置に係止できるようになっている。また、前記ダクトカバー32の両コーナー部の内側に設けた補強部材98.98は、本実施形態では、直交した二つの側面98A,98Aのコーナー部に面取り部98Bを形成した形状であり、前記支脚20の端面に対面する一つの側面98Aの上下部には、前記係止金具111に係止する係止孔99と係止凹部100を形成している。本発明における係着手段は、前記係止金具111及び係止孔99と係止凹部100で構成している。前記係止孔99及び係止凹部100の上部は同じ形状となっており、位置決め精度を高めるために、前記係止金具111の板厚に相当する上端までテーパー状の係合溝101となっている。
【0051】
前記係止金具111は、
図32に示すように、長尺の板部材であり、長手方向に沿った一側縁の一端部に端部側へ向けてフック状の第1係止部102を形成し、他端部には凹部となった第2係止部103が形成されている。本実施形態の第1係止部102と第2係止部103は、凹部の底部を深く切り込み、前記補強部材98の内外から挟持した状態で形成できる形状である。また、前記係止金具111の長手方向に沿った他側縁、即ち前記第1係止部102を設けた側とは反対側に三角形状の当止片105を突設するとともに、前記第1係止部102を形成した部分の略中央部に取付孔106を形成し、該取付孔106の周囲に該取付孔106の中心から等距離位置に3個のダボ107,…を、係止金具111の長手方向に2個、前記第1係止部102を形成したフック部の側面に1個突設している。一方、前記支脚20の内側面96の上下部の両側縁部に、つまり4箇所に前記係止金具111をネジ止めするための螺孔108,…を形成するとともに、該螺孔108の周囲に前記ダボ107,…のいずれか嵌合する孔109,…を三箇所に設けている。尚、前記係止金具111は、左右で半対称形であるから2種を用意する。
【0052】
先ず、
図29に示すように、前記係止金具111を垂直にして、前記第1係止部102が前記支脚20の端部から突出する姿勢で、ネジ110を前記取付孔106に挿通して、支脚20の螺孔108に螺合する。このとき、係止金具111の長手方向の二つのダボ107,107が、内側面96の上下の孔109,109に嵌合して正確な角度に保持される。そして、各係止金具111の第1係止部102に前記ダクトカバー32の係止孔99及び係止凹部100を係止する。このとき、前記補強部材98は係止金具111の側縁に当接し、最も接近した位置にダクトカバー32が支持され、内部のダクト空間は最も狭くなる。
【0053】
次に、前記ダクトカバー32を外側に変位させて支持する例を
図33に基づいて説明する。それには、前記係止金具111を水平にして、前記第2係止部103を上に向けた状態で、前記ネジ110を前記取付孔106に挿通して、支脚20の螺孔108に螺合する。このとき、前記係止金具111の端部と第1係止部102のフック部に設けたダボ107,107が、内側面96の内側と上方の孔109,109に嵌合して正確な角度に保持される。そして、水平状態の前記係止金具111の端部から前記ダクトカバー32の係止孔99に挿入し、前記係止凹部100を前記第2係止部103に係止する。前記ダクトカバー32が持ち上がって、第2係止部103から係止孔99が外れた場合には、前記当止片105が前記補強部材98に当止してそれ以上の内方変位を規制する。