(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前面が開口した本体ケースと、当該本体ケースの開口を開閉するドアと、前記ドアに装着したシリンダー錠の操作に連動して回動する操作レバーより当該ドアに設けたスライダをスライド移動させてドアをロック・アンロックする自動販売機のドアロック装置において、前記スライダは平板状をなすとともに平板面がドアの側面に平行に配設される態様で上下方向にスライド移動自在であり、かつ、ドアの後方に向けて突出するフック係合片を上下方向に分散して設けてなり、本体ケースはドアに配設されたスライダのフック係合片に対応する位置に係止部を設けてなり、前記ドアを閉じた状態でスライダに設けたフック係合片を本体ケースに設けた係止部に係止させてドアをロックし、前記ドアに装着したシリンダー錠の操作に連動して回動する操作レバーより前記スライダをスライド移動させて当該スライダに設けたフック係合片を本体ケースに設けた係止部から離脱させてドアをアンロックし、前記フック係合片は下方に開放した切り込みを有し、前記本体ケースに設けた前記係止部は前記フック係合片の切り込みに係合・離脱するマグネットホルダー若しくはドアスイッチのケースからなり、前記フック係合片の下方に開放した切り込みが前記マグネットホルダーのケースおよび前記ドアスイッチのケースの前壁と係合することを特徴とする自動販売機のドアロック装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態の自動販売機を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
本発明の実施の形態の自動販売機の外観を示す
図1および
図2において、1は前面が開放した直方体状の薄板鋼板により形成された外箱からなる本体ケースであり、本体ケース1の庫内は断熱仕切壁10により左右方向に2つの室に分割され、正面視左側の室が上壁,左右側壁(右側壁は断熱仕切壁10),背壁および底壁にウレタンフォームからなる断熱ボードを配設した断熱構造の商品収納室1aとして形成され、正面視右側の室が常温室1bとして形成されている。前記本体ケース1の商品収納室1a内には上下方向に複数段の商品収納ラック11が前方に引出し可能に配設され、それぞれの商品収納ラック11には仕切壁12により左右方向に複数列の商品収納通路(商品コラム)13が形成され、当該商品収納通路13には前後方向に螺旋状に延在するスパイラル部材の螺旋空間に前後一列に並べて商品が収納される。前記商品収納通路13に敷設されたスパイラル部材は、当該商品収納通路13の後端に設置されたベンドモータにより回転駆動されて前端が商品を1個ずつ搬出するスパイラル搬送装置として構成されている。また、商品収納室1aの上下複数段の商品収納ラック11の前方域には左右複数列の商品収納通路(商品コラム)13に跨る大きさのバケットユニット(不図示)が上下方向に昇降自在に配設されている。前記バケットユニットは商品収納室1aの前方域に設けた上下プーリに架け渡して配設された不図示のタイミングベルトに結合され、前記上部プーリの回転軸をステッピンモータなどの駆動手段により駆動することによりタイミングベルトを介して昇降移動するように構成されている。なお、この例では商品収納室1a内がコールド専用室として形成され、庫内下部には冷却ユニット(冷凍機のエバポレータ)が設置され、前記冷却ユニットは本体ケース1の底部であって、商品取出口1cの背後に位置する機械室に設置された圧縮機や凝縮器等と配管接続されている。
【0014】
図1および
図2において、2,3は本体ケース1の前面に不図示のヒンジ機構により観音開き式に開閉自在に設けられた第1ドア,第2ドアである。第1ドア2は、ドア本体ケース1の正面視左側に配備したケース補強枠にヒンジ機構により開閉自在に設けられたものであり、二重の透明部材(実施の形態では矩形のガラス)20の周囲に配設される上下左右の硬質ガスケット2a〜2dのそれぞれの端面を結合して額縁状に組立てることによりドア枠が形成され、二重の透明部材20により本体ケース1の商品収納室1a内に収容された商品を視認可能なように形成されている。本体ケース1との間にヒンジ機構が設けられる硬質ガスケット2cは、補強金具(不図示)で補強されてヒンジ金具が結合されるように構成されているものである。第1ドア2は、商品収納室1aの前面を閉塞する如くヒンジ機構とは反対側の硬質ガスケット2dの側面(以下、反ヒンジ側面ともいう)が断熱仕切壁10の前端の略中央まで延在する大きさを有し、断熱仕切壁10の前端に対峙する硬質ガスケット2dが断熱仕切壁10の前面に設けた軟質のシール部材11aに当接するように構成されている。また、第1ドア2の反ヒンジ側面には横断面L字状で上下方向に延在する長尺の鋼板製になる係合部材21が固着されている。この係合部材21は、横断面L字状の一方の脚片が断熱仕切壁10の前端に対峙する態様で他方の脚片を第1ドア2の反ヒンジ側面にねじにより固着してなるとともに、一方の脚片からさらに反ヒンジ機構側に延在して常温室1b側に進出する複数の張出片22を備えている。そして、第1ドア2を閉じた際に常温室1b側に進出した張出片22が断熱仕切壁10の常温室1b側に配設した複数のマグネットホルダー6に設けたマグネットに吸着されるように構成されている。このマグネットホルダー6については後述するが、第1ドア2はその張出片22がマグネットに吸着されることにより商品収納室1aの前面を閉塞した状態に維持される。
【0015】
一方、第2ドア3は、背面が開放した箱形に形成された板金製になり、本体ケース1の正面視右側に配備したケース補強枠1e(
図3参照)にヒンジ機構により開閉自在に設けられている。前記ヒンジ機構は、本体ケース1のケース補強枠1eに固定したケース側ヒンジ金具1fにカール状に形成された軸部と、第2ドア3の右側ドア枠3aに固定したドア側ヒンジ金具3bにカール状に形成された軸部とに貫通させた軸(不図示)とからなる。第2ドア3は、その前面に数字キーの組合せで購入商品を指定する入力部としてのテンキー押ボタン31、このテンキー押ボタン31の上方位置に販売情報を表示する液晶ディスプレイ32、その下方に硬貨投入口33および返却レバー34が配設され、液晶ディスプレイ32の上方に紙幣挿入口35が、そして、下方部に硬貨返却口36が配設されてなる接客操作部として構成され、また、キー挿入溝を備えたシリンダー錠41が設けられている。第2ドアの背面には硬貨識別装置37,紙幣識別装置38,金庫39などが装着され、硬貨投入口33から投入された硬貨は硬貨シュート30を介して硬貨識別装置37に案内され、紙幣挿入口35から挿入された紙幣は直接紙幣識別装置38に受け入れられるように構成されている。また、第2ドア3は、常温室1bの前面を閉塞する如くヒンジ機構とは反対側の左側ドア枠3cの側面(以下、反ヒンジ側面ともいう)が断熱仕切壁10の前端の略中央まで延在する大きさを有し、第2ドア3の左側ドア枠3cの前後方向の長さが右側ドア枠3aの長さよりも短くなるように形成され、第1ドア2を閉じたうえで第2ドア3を閉じると第1ドア2に設けた横断面L字状の係合部材21の一方の脚片と前後に重なり合うとともに左側ドア枠3cの内方を向くフランジが第1ドア2の係合部材21におけるL字状屈曲部に設けたクッション1gに当接し、第2ドア3の前面が第1ドア2の前面と面一になるように構成されている。なお、第2ドア3には、矩形窓を閉塞する目隠し板300が設けられ、現金の代わりに電子マネーを搭載する場合には前記目隠し板300を取り外して現金の情報を記録したICカードをかざすアンテナ部が配設される。
【0016】
ここで、第2ドア3の前面の硬貨投入口33と第2ドア3の背面に装着した硬貨識別装置37とを連係する硬貨シュート30を
図4に示す。この硬貨シュート30は、硬貨投入口33から水平姿勢で投入された硬貨を受け入れて下り傾斜の傾斜部分を滑降させたうえで鉛直部分を介して鉛直姿勢に方向転換させる硬貨案内通路を構成するものである。硬貨シュート30は、硬貨案内通路のインサイドを形成する樹脂製の下部フレーム301と硬貨案内通路のアウトサイドを閉塞する板金製の上部ガード部材302との組立体になる。なお、
図4の(a),(b)において、340は硬貨返却レバー34の後端に連結され、硬貨識別装置37の硬貨選別機を開放させる開放レバー371に連携した返却操作部材である。
【0017】
下部フレーム301は樋状の硬貨案内通路の滑降面に硬貨投入口33から侵入した雨水を排水するスリット301aが形成され、当該スリット301aを通して排出された雨水を捕集して第2ドア3の背面側に放出する排水路が形成されている。この硬貨シュート30は、下部フレーム301をねじS1により第2ドア3のドア枠に固着して取付けることにより入口部が硬貨投入口33に対峙する一方、出口部が硬貨識別装置37の漏斗状の硬貨受入口370との間に所定の隙間をもって対峙している。所定の隙間とは硬貨識別装置37を着脱(硬貨識別装置37の下端側の軸を支点として上端側を回動させて着脱)する際に硬貨受入口370が硬貨シュート30に当接することがなく、かつ、それも多少の余裕をもたせた隙間である。この構成の硬貨シュート30は従来から良く知られているものであり、硬貨シュート30の出口部と硬貨識別装置37の漏斗状の硬貨受入口370との間に隙間がある場合、硬貨シュート310から硬貨識別装置37の硬貨受入口370に進入する硬貨の軌跡が不定であることから、硬貨シュート310の出口部から放出された硬貨が漏斗状の硬貨受入口370の内壁に衝突し、漏斗状の硬貨受入口370の内壁に衝突して跳ね返った硬貨が硬貨受入口370から飛び出してしまうことがある。
【0018】
そこで、前記公知の硬貨シュート30の出口部に可動カバー310が追加装備されている。前記可動カバー310は矩形平板の板金製になり、板面に2条の上下方向に延在する摺動溝311,311が形成されるとともに上端に指掛け部312が形成されている。この可動カバー310を硬貨シュート30の出口部に上下方向にスライド移動自在に装着するため、硬貨シュート30の上部ガード部材302には鉛直面303aを備えた取付金具303が固着されている。前記取付金具303の鉛直面303aには2本の段付きねじ321,322が螺着されるねじ穴がタッピングされている。前記段付きねじ321,322は可動カバー310の摺動溝311,311を介して前記取付金具303の鉛直面303aに螺着される。ここで、可動カバー310の摺動溝311,311の幅は段付きねじ321,322の胴部の径よりも大きく、かつ、段付きねじ321,322の頭部の径よりも小さく形成されている。また、可動カバー310の厚さ(板厚)は段付きねじ321,322の胴部の高さよりも小さい板厚の板金により形成されている。したがって、可動カバー310を段付きねじ321,322を介して取付金具303に取付けた状態で可動カバー310は自重により摺動溝311,311の上縁が段付きねじ321,322に当接する態様で下降位置に垂下し、かつ、揺動変位自在である。この場合、摺動溝311,311の位置および上下方向の長さは、下降位置に垂下した可動カバー310の下端が少なくとも硬貨識別装置37の硬貨受入口370の上端にまで延在し、また、指掛け部312に指を添えて上昇位置まで上昇させた可動カバー310の下端が少なくとも硬貨シュート30の出口部の下端に位置するように定められている。
【0019】
かかる構成の可動カバー310は、硬貨シュート30のアウトサイド側の出口部に上下方向にスライド移動自在に設けられており、下降位置に垂下した常時において硬貨シュート30のアウトサイド側の出口部と硬貨識別装置37の硬貨受入口370との間の隙間を閉塞している。これにより、硬貨シュート310の出口部から放出された硬貨が可動カバー310に衝突すると可動カバー310が揺動して変位することにより衝撃を吸収する。これにより、可動カバー310に衝突した硬貨は大きく跳ね返ることなく下方に落下して硬貨識別装置37の硬貨受入口370に捕集される。一方、硬貨シュート310の出口部から放出された硬貨が可動カバー310とは反対側の硬貨識別装置37の硬貨受入口370の内壁に衝突して跳ね返った場合、当該硬貨は可動カバー310に衝突して衝撃を吸収されたうえで下方に落下して硬貨識別装置37の硬貨受入口370に捕集される。したがって、可動カバー310を硬貨シュート30のアウトサイド側の出口部に上下方向にスライド移動自在で、かつ、変位可能に取付けるのみで硬貨シュート30の出口部と硬貨識別装置37の漏斗状の硬貨受入口370との間の隙間から硬貨が飛び出すのを防止することができる。また、硬貨識別装置37を着脱する際には下降した可動カバー310の指掛け部312に指を添えて上限位置まで上昇させたうえで硬貨識別装置37の装着或いは取外しを行えばよい。
【0020】
前述したように、観音開き式に開閉自在に設けられた第1ドア2,第2ドア3は、第1ドア2を閉じたうえで第2ドア3を閉じると第2ドア3の左側ドア枠3cが第1ドア2の反ヒンジ側面に設けた係合部材21と前後に重なり合うように構成されており、第1ドア2,第2ドア3の順番に閉じた後に第2ドア3に設けたシリンダー錠41のキー挿入溝にキー(不図示)を差し込んで回転させることにより第1ドア2,第2ドア3をロックするドアロック装置について
図5乃至
図7も参照して以下に説明する。なお、
図5ではドアロック装置の配置構成を分かり易くするために第2ドア3の背面に配設される硬貨識別装置37,紙幣識別装置38などについては取り外した状態を示している。
【0021】
ドアロック装置は、第2ドア3に設けたシリンダー錠41に連動して上下方向にスライド移動するとともにフック係合片40を備えたスライダ4と、本体ケース1の庫内を左右方向に2つの室に分割する断熱仕切壁10の常温室1b側に設けた係止部5(
図2参照)からなる。なお、係止部5は後述するマグネットホルダー6のケース61およびドアスイッチ7のケース71と兼用されているものである。
【0022】
前記スライダ4は、第2ドア3から分解した状態を示す
図5の(b)に示すように、上下方向に延在する平板状部材からなる。前記スライダ4は、その長辺側の両端を同一方向に折り曲げてフランジ(
図6も参照)が形成されている。また、スライダ4には、上下方向に分散してフック係合片40と段付きねじ410が取付けられるとともに上下方向の中央よりやや上方寄りに作動片4Aが取付けられている。前記フック係合片40は、
図6に拡大して示すように、下方に開口した切り込みを有するものであって、スライダ4の平板面にねじS2〜S4により固着され、この実施の形態では3個のフック係合片40が取付けられている。また、段付きねじ410は、スライダ4の背面側からスライダ4の平板面にタッピングされたねじ穴に螺着されたものであって、この実施の形態では上下方向に3個の段付きねじ410が取付けられている。さらに、作動片4Aは、
図7に拡大して示すように、L字状の一方の脚片がスライダ4の平板面にねじにより固着される一方、他方の脚片には水平方向に延在する長穴4A1が形成されている。
【0023】
前記スライダ4が配設される第2ドア3の反ヒンジ側面(左側ドア枠3cの内壁)には上下方向に延在する厚板鋼板からなるケース補強枠3Aが溶接により固着され、このケース補強枠3Aの前方領域側を第2ドア3の内側に向けて突出する態様で折り曲げたUチャンネル状のガイドレール部材3A1(
図6も参照)が形成されている。このUチャンネル状のガイドレール部材3A1における第2ドア3の内側に向けて突出する板面には上下方向に延在する長溝3A21とこの長溝3A21の上部に連通するとともに長溝3A21の幅よりも大きな径の大径部3A22からなる摺動溝3A2が形成されている。この摺動溝3A2は、スライダ4に螺着した段付きねじ410と等ピッチでガイドレール部材3A1に上下方向に分散して3個形成され、また、摺動溝3A2の大径部3A22の径は前記段付きねじ410の頭部の径よりも大きく、長溝3A21の幅は前記段付きねじ410の胴部の径よりも大きく、かつ、前記段付きねじ410の頭部の径よりも小さい寸法に定められている。なお、
図5の(b)では下段の摺動溝3A2は第2ドア3の構成部材に隠れた場所に形成されており、図では見ることができない。
【0024】
ここで、前記スライダ4はUチャンネル状のガイドレール部材3A1よりも一回り大きく形成されているものであり、フック係合片40が第2ドア3の後方に向けて突出する態様で前記ガイドレール部材3A1に覆い被さるように配設される。この場合、スライダ4の背面に螺着された段付きねじ410の頭部をガイドレール部材3A1に形成した摺動溝3A2の大径部3A22を貫通させたうえでスライダ4を下降させて前記段付きねじ410の胴部を摺動溝3A2の長溝3A21に嵌め込む。これにより、スライダ4の平板面が第2ドア3の左側ドア枠3cに平行となる態様で上下方向にスライド移動自在に配設される。また、第2ドア3の左側ドア枠3cに平行に配設されたスライダ4は、第2ドア3に固着されたシリンダー錠41よりも左側ドア枠3cに近接して位置している。
【0025】
前記スライダ4の背面に螺着した段付きねじ410がガイドレール部材3A1に形成した摺動溝3A2の長溝3A21の下縁に当接した状態、すなわち、スライダ4が下限位置に下降したロック状態において、スライダ4に取付けた作動片4Aは第2ドア3に固着したシリンダー錠41の近傍に位置し、作動片4Aの他方の脚片に形成した水平方向に延在する長穴4A1がシリンダー錠41の背面に位置している。
図7に示すように、前記シリンダー錠41の内筒の後端には長方形の操作レバー43が取付けられている。この操作レバー43の長手方向に一方側にはシリンダー錠41の内筒後端の形状に一致し、かつ、内筒後端より一回り大きな矩形孔431が形成される一方、長手方向に他方側には段付きねじ44のねじ穴がタッピングされている。前記操作レバー43は、シリンダー錠41の内筒後端に矩形孔431を嵌合させたうえでナットN1によりシリンダー錠41の内筒後端に固着される。シリンダー錠41は施錠された状態にある
図7の場合、操作レバー43は長手方向が水平姿勢となり、操作レバー43のねじ穴432が作動片4Aの他方の脚片に形成した水平方向に延在する長穴4A1の一方の端部(
図7の(a)では右端側)に前後方向に重なり合うように構成されている。ここで、作動片4Aの長穴4A1の幅は、段付きねじ44の頭部の径よりも小さく、段付きねじ44の胴部の径よりも大きい寸法に定められている。そこで、作動片4A1の長穴4A1を介して段付きねじ44を操作レバー43のねじ穴432に螺合させることにより、シリンダー錠41とスライダ4が操作レバー43と作動片4Aを介して連結される。
【0026】
かかる構成により第2ドア3の前方から施錠状態のシリンダー錠41のキー挿入溝にキーを挿入してシリンダー錠41を時計方向(
図7の(a)では矢印Aの反時計方向)に略90度回転させると操作レバー43を介して段付きねじ44がシリンダー錠41の内筒を中心に時計方向に旋回しつつ作動片4Aの長穴4A1の右端側から左端側に移動してスライダ4を上昇させる。シリンダー錠41を時計方向に90度回転させるとスライダ4が上限位置まで上昇(アンロック状態)し、その際スライダ4に螺着した段付きねじ410は、ケース補強枠3Aのガイドレール部材3A1に形成した摺動溝3A2の大径部3A22より下方の長溝3A21内に位置している。スライダ4が上限位置まで上昇したアンロック状態からシリンダー錠41を反時計方向に90度回転させると上述の動作と逆の動作によりスライダ4が下降して
図7の(a)のロック状態となる。このように、シリンダー錠41に連動してスライダ4が上下方向にスライド移動し、スライダ4に固着したフック係合片40も同様に上下方向にスライド移動する。
【0027】
一方、前記フック係合片40と係合・離脱する係止部5(
図2参照)は、本体ケース1の庫内を左右方向に2つの室に分割する断熱仕切壁10の常温室1b側に設けられており、この実施の形態では係止部5としてマグネットホルダー6のケース61およびドアスイッチ7のケース71が兼用されているものであり、以下、このマグネットホルダー6とドアスイッチ7について説明する。
【0028】
前記マグネットホルダー6は、
図2に示すように、上下方向の3箇所に分散して配置され、
図8の(a)では分散して配置されたマグネットホルダー6の取付状態を拡大して示し、(b)および(c)では上部のマグネットホルダー6の斜視図および分解図を示す。
図8に示すように、マグネットホルダー6は、薄い箱形の容器形状をなすケース61を備えている。このケース61は、薄い箱形の容器を断熱仕切壁10に被せたように取付けられるものであり、以下の説明において前後・上下・左右とは、このように断熱仕切壁10に取付けた状態、すなわち、
図8の(a)に白抜き矢印で示す自動販売機の正面から見た状態を指すものである。
【0029】
前記ケース61は、上面,下面および左側面が開放した厚板鋼板製になり、前壁から左側面側に折り曲げたフランジ61aおよび後壁から後方側に折り曲げたフランジ61bにそれぞれ2個のねじ挿通穴(図では、フランジ61aのねじ挿通穴61a1の一部が見えてり、その他のねじ挿通穴はケース61に隠れて見えない)が形成されている。ケース61の前壁には上下方向に長い開口61cが形成され、この開口61cはフランジ61aにまで延在している。また、ケース61の右側壁にはフランジ61aに形成したねじ挿通穴61a1,61a2を覗くことが可能な工具挿入孔が形成されている。
【0030】
前記ケース61の前壁に形成された開口61cにはマグネット取付基台62が取付けられる。マグネット取付基台62は、板状のマグネット60が露出するように埋め込まれた胴部621と、上下に張り出す鍔622,622からなる合成樹脂製になり、胴部621における鍔622,622の背後には弾性変形可能な三角状の係止爪623,623が形成されている。マグネット取付基台62の鍔622は、ケース61の前壁に形成された開口61cよりも大きく形成される一方、胴部621は開口61cよりも小さく形成されている。このマグネット取付基台62は、その胴部621をケース61の前方から開口61cに挿入し、係止爪623,623が開口61cの縁部を乗り越えるように押し込むと弾性変形した係止爪623,623が元の状態に復元してケース61の前壁の背面に回り込むことによりケース61の前壁に装着される。このように、マグネット取付基台62が一体化されたマグネットホルダー6は、断熱仕切壁10の上段,中段に配設して取付けられ、下段にはマグネット取付基台62が装着されていないマグネットホルダー6(ケース61)が配設される。マグネットホルダー6の断熱仕切壁10への取付けは、ケース61のフランジ61a,1bに形成したそれぞれのねじ挿通穴61a1,61a2等を介してねじにより固定される。なお、断熱仕切壁10は、常温室1b側に露出したウレタンフォームからなる断熱ボード覆うように板金が貼着され、マグネットホルダー6を固定するねじを取付けることができるように構成されているものである。
【0031】
かかる構成のマグネットホルダー6は、断熱仕切壁10の常温室1b側に上下に分散してマグネット60が前方を向く態様で取付けられる。この場合、上段および中段のマグネットホルダー6の取付け位置は、観音開き式の第1ドア2,第2ドア3を開放した状態から第1ドア2を閉じて第1ドア2の硬質ガスケット2dが断熱仕切壁10の前面に設けた軟質ガスケット11aに当接した際、第1ドア2の反ヒンジ側面に設けた係合部材21の張出片22がマグネットホルダー6の前壁に取付けられたマグネット60に当接して吸着される位置に定められている。したがって、第1ドア2を閉じると第1ドア2がマグネット60に吸着されて第1ドア2による商品収納室1aの断熱状態が維持される。なお、下段のマグネットホルダー6は、第1ドア2よりも下方に位置しているので、第1ドア2を吸着するマグネット60(マグネット取付基台62)が装着されておらず、マグネットホルダー6のケース61のみが取付けられているものである。
【0032】
次に、ドアスイッチ7は、
図2に示すように、断熱仕切壁10の上下方向の略中段位置に配設され、このドアスイッチ7を
図9に拡大して示し、
図8の(a)にも図示している。
図9に示すようにドアスイッチ7は、薄い箱形の容器形状をなすケース71を備えている。このケース71は、薄い箱形の容器を断熱仕切壁10に被せたように取付けられるものであり、以下の説明において前後・上下・左右とは、このように断熱仕切壁10に取付けた状態、すなわち、
図9に白抜き矢印で示す自動販売機の正面から見た状態を指すものである。
【0033】
ドアスイッチ7は、ケース71にラッチ部材72と復帰ばね73が内蔵され、ケース71の下壁に押釦スイッチ74を取付けてなるものである。ケース71は上面と左側面が開放した厚板鋼板製になり、前壁から左側面側(開放面側ともいう)に折り曲げたタブ付きフランジ71aのタブにねじ挿通穴が形成され、後壁から開放面側とは反対方向に折り曲げたフランジ71bに2個のねじ挿通穴(
図9ではケース71に隠れて見えない)が形成され、それぞれのねじ挿通穴を介してねじにより断熱仕切壁10に取付けられる。また、ケース71の前壁の下部側には開口71cが形成されるとともに右側面壁(底面ともいう)にはねじ穴がタッピングされている。
【0034】
前記ケース71に内蔵されたラッチ部材72は矩形基台721と矩形基台721の上下縁から同一方向に折り曲げた上下のフランジ722,723と後縁から切り起こされたばね係止片724(
図10参照も参照)からなる。矩形基台721の板面には鉛直方向に延在する鉛直溝720aと水平方向に延在する水平溝720bの組み合わせからなる一対の摺動溝720が上下および左右方向にずらして形成されている。また、上下のフランジ722,723は矩形基台721よりも前方に延在する態様でダブルホールドされた片が形成され、下フランジ723における前方に延在する片が第1ドア2により押圧される第1ドア検出片723aとして形成され、上フランジ722における前方に延在する片がラッチ片722aとして形成されている。なお、ダブルホールドされた第1ドア検出片723aからは下方に延在するストッパ片723bが形成されている。前記ラッチ部材72は、摺動溝720,720に挿通されるとともにケース71の底面にタッピングされたねじ穴に螺着された段付きねじ75,75によりケース71にスライド移動自在に取付けられる。ケース71に段付きねじ75,75を介して取付けられたラッチ部材72は、ケース71の前壁における開口71cの上方に設けたねじ係止穴71dとラッチ部材72の後縁から切り起こされたばね係止片724との間に張架された復帰ばね73により常時前方に向けて付勢されている。
【0035】
ここで、第1ドア検出片723aおよびラッチ片722aは、ラッチ部材72が前後方向にスライド移動することにより第1ドア検出片723aがケース71の前壁に形成した開口71cを介して、また、ラッチ片722aがケース71の前壁の上縁の上方域から前方に出没自在である。この場合、第1ドア検出片723aがケース71の前壁に形成した開口71cの上縁の近傍に位置するように、第1ドア検出片723a,ラッチ片722a,開口71cの位置がそれぞれ定められている。そして、第1ドア検出片723aおよびラッチ片722aは、復帰ばね73の付勢力により段付きねじ75,75が摺動溝720,720の水平溝720b,720bの端縁に位置する待機状態でケース71の前壁より前方に突出している。この待機状態でラッチ部材72の下フランジ723が押釦スイッチ74の押釦741と非接触状態で対峙している。
【0036】
かかる構成のドアスイッチ7は、断熱仕切壁10の常温室1a側にラッチ片722aおよび第1ドア検出片723aが前方を向く態様で取付けられる。この場合、第1ドア検出片723aが第1ドア2の反ヒンジ側面に設けた係合部材21の複数の張出片22の一つに対峙する位置に定められている。そして、観音開き式の第1ドア2,第2ドア3が開放されている場合には、
図10の(a),(d)に示すように、ラッチ片722aおよび第1ドア検出片723aが前方に突出した待機状態となる。この待機状態において、第1ドア2が閉じられると、ドアスイッチ7のケース71の前壁より前方に突出した第1ドア検出片723aが第1ドア2に設けた係合部材21の張出片22に当接して押圧される。これにより、第1ドア検出片723aを介してラッチ部材72が復帰ばね73(
図10では摺動溝720と段付きねじ75との関係が明瞭となるように復帰ばね73は点線で示している)を引き伸ばしながら後方にスライド移動する。ラッチ部材72の後方への移動により一対の摺動溝720の水平溝720bに挿通された段付きねじ75は水平溝720b内を相対移動したうえで、第1ドア2における係合部材21の張出片22がマグネットホルダー6のケース61の前壁に取付けられたマグネット60に吸着されると水平溝720bと鉛直溝720aとの交差点に位置してその状態が維持される(
図10の(b))。この場合、ラッチ部材72のラッチ片722aはケース71の前壁より後方に位置している。なお、後方へ移動するラッチ部材72の姿勢は、一対の摺動溝720の水平溝720bにそれぞれ挿通された段付きねじ75により上下のフランジ622,623が水平状態の姿勢に維持されている。次いで、第2ドア3を閉じると、第2ドア3の左側ドア枠3cが第1ドア2に設けた係合部材21に覆い被さって前後に重なり合う。
【0037】
ここで、第2ドア3を閉じる際にドアロック装置のシリンダー錠41は解錠状態にあるのでスライダ4が上限位置に上昇し、これに伴いスライダ4に固着したフック係合片40も上限位置に上昇している。このように、シリンダー錠4が解錠状態でスライダ4が上昇位置に上昇した状態にある第2ドア3の左側ドア枠3cを第1ドア2に設けた係合部材21に重なり合うように閉じると、中段のフック係合片40がドアスイッチ7の上方域に進入し、フック係合片40の下方に開口した切り込みがドアスイッチ7のケース71の前壁の上方に位置する。上段および下段のフック係合片40の下方に開口した切り込みは、上段および下段のマグネットホルダー6のケース61の前壁の上方に位置する。第2ドア3を閉じた状態で、第2ドア3の前方から解錠状態のシリンダー錠41のキー挿入溝にキーを挿入してシリンダー錠41を反時計方向(
図7の(a)では矢印Aと反対の方向)に略90度回転させる(施錠する)とシリンダー錠41の内筒の後端に固着された操作レバー43を介して段付きねじ44がシリンダー錠41の内筒を中心に反時計方向に旋回してスライダ4を下降させる。スライダ4とともに下降するフック係合片40がドアスイッチ7のラッチ部材72の上フランジ722に当接してラッチ部材72を下方に押圧する。この場合、ドアスイッチ7のケース71(およびマグネットホルダー6のケース61)の前壁がフック係合片40の下方に開口した切り込みに進入(
図11参照)するので、マグネットホルダー6およびドアスイッチ7によってフック係合片40(スライダ4)の下降が妨げられることはない。フック係合片40により下方に押圧されるラッチ部材72は、段付きねじ65がラッチ部材72の一対の摺動溝720の水平溝720bと鉛直溝720aの交差点にそれぞれ位置しているので鉛直方向に下方にスライドする。ラッチ部材72の下方へのスライドによりラッチ部材72の下フランジ723が押釦スイッチ74の押釦741に当接して押圧する。これにより押釦スイッチ74は作動して第1ドア2および第2ドア3の閉塞状態信号を送信する(
図10の(c))。また、
図11に示すように、スライダ4に固着したフック係合片40の下方に開口した切り込みがマグネットホルダー6のケース61およびドアスイッチ7のケース71の前壁と係合することにより第1ドア2および第2ドア3がロックされる。この場合、ドアスイッチ7のケース71に内蔵された復帰ばね73は、
図10の(c)に示すように、ケース71の前壁に係止された前方側が高く、ラッチ部材72の矩形基台721の後縁から切り起こされたばね係止片724に係止された後方側が低くなるように前上がりに傾斜して後方に移動したラッチ部材72を前方側に引き上げるような力をラッチ部材72に付与している。
【0038】
ドアロック装置によりロックされた第1ドア2および第2ドア3をアンロックする場合、第2ドア3の前方から施錠状態のシリンダー錠41のキー挿入溝にキーを挿入してシリンダー錠41を時計方向(
図7の(a)では矢印Aと反対の時計方向)に略90度回転させると操作レバー43を介して段付きねじ44がシリンダー錠41の内筒を中心に時計方向に旋回してスライダ4を上昇させてフック係合片40をマグネットホルダー6のケース61およびドアスイッチ7のケース71の前壁から離脱させる。これにより第2ドア3を開放した後、第1ドア2を開放することができる。ここで、第1ドア2および第2ドア3がロックされている場合、ドアスイッチ7のケース71に内蔵された復帰ばね73は、
図10の(c)に示すように、前上がりに傾斜して後方に移動したラッチ部材72を前方側に引き上げるように付勢した状態にある。この状態からシリンダー錠41の解錠に連動してフック係合片40が上昇すると、ラッチ部材72は復帰ばね73によりラッチ部材72を前方側へ引き上げる付勢力により上方へスライド、つまり、ラッチ部材72に形成した一対の摺動溝720の鉛直溝720aに位置する段付きねじ65に沿って上方へスライドし、鉛直溝720aに対して相対的に移動する段付きねじ65が摺動溝720の鉛直溝720aと水平溝720bの交差点に差し掛かるとラッチ部材72の上フランジ722から前方に延在するラッチ片722aがケース71の前壁の上縁より上方域に進出する。ラッチ部材72のラッチ片722aがケース71の前壁の上縁より上方域に進出するとラッチ片72の前方への移動が許容されるので、復帰ばね73の付勢力により段付きねじ65が摺動溝720の水平溝720bの端縁に移動する一方、とラッチ部材72が前方にスライドしてラッチ片722aおよび第1ドア検出片723aがケース71の前壁よりも前方に突出する待機状態に復帰する。
【0039】
さて、前述では観音開き式の第1ドア2および第2ドア3を正常に閉じた場合、すなわち、第1ドア2を閉じたうえで第2ドア3を閉じた場合のドアスイッチ7の動作について説明したが、人為的ミスにより第2ドア3,第1ドア2の順に閉じた場合のドアスイッチ7の動作について以下に説明する。第1ドア2を閉じる前に第2ドア3を閉じた場合、第2ドア3の左側ドア枠3cの内方を向くフランジは、第1ドア2の係合部材21に対峙して第1ドア2の反ヒンジ側面における係合部材21の屈曲部に設けたクッション1g(
図3参照)に当接してドアスイッチ7におけるラッチ部材72の前方に突出したラッチ片722aおよび第1ドア検出片723aの前方域に位置している。つまり、第2ドア3の左側ドア枠3cの内方を向くフランジは、ドアスイッチ7におけるラッチ部材72の前方に突出したラッチ片722aおよび第1ドア検出片723aに当接することがないようにラッチ片722aおよび第1ドア検出片723aとは奥行き方向に離隔して構成されている。したがって、ドアスイッチ7におけるラッチ部材72のラッチ片722aは、ケース71の前壁の上縁よりも前方に突出した状態を維持している。このため、第2ドア3を閉じたうえでシリンダー錠41のキー挿入溝にキーを差し込んでシリンダー錠41を解錠状態から施錠状態にすべく操作(回転)した場合、スライダ4に固着されたフック係合片40がラッチ部材72の上フランジ722に当接しても、ラッチ部材72のラッチ片722aがケース71の前壁より前方に突出してラッチされているのでシリンダー錠41を施錠状態に操作(回転)することがない。つまり、ドアロック装置によりドアをロックしようとしてもドアをロックすることができない。したがって、人為的ミスにより第1ドア2,第2ドア3を閉じる順番を間違えた場合には、ドアスイッチ7が第2ドア3のロックを阻止して誤操作を防止することができる。
【0040】
前述したように、この実施の形態に係る自動販売機のドアロック装置においては、前面が開口した本体ケース1と、当該本体ケース1の開口を開閉するドア(第2ドア3)と、前記ドア(第2ドア3)に装着したシリンダー錠41の操作に連動して回動する操作レバー43より当該ドア(第2ドア3)に設けたスライダ4をスライド移動させてドア(第2ドア3)をロック・アンロックする自動販売機のドアロック装置において、前記スライダ4は平板状をなすとともに平板面がドア(第2ドア3)の側面(左側ドア枠3c)に平行に配設される態様で上下方向にスライド移動自在であり、かつ、ドア(第2ドア3)の後方に向けて突出するフック係合片40を上下方向に分散して設けてなり、本体ケース1はドア(第2ドア3)に配設されたスライダ4のフック係合片40に対応する位置に係止部5を設けてなり、前記ドア1を閉じた状態でスライダ4に設けたフック係合片40を本体ケース1に設けた係止部5に係止させてドア(第2ドア3)をロックし、前記ドア(第2ドア3)に装着したシリンダー錠41の操作に連動して回動する操作レバー43より前記スライダ4をスライド移動させて当該スライダ4に設けたフック係合片40を本体ケース1に設けた係止部5から離脱させてドア(第2ドア3)をアンロックすることにより、スライダ4は平板状であって平板面がドア(第2ドア3)の側面(左側ドア枠3c)に平行に配設されることからスライダ4の左右方向の幅を狭くすることができるのでドアロック装置の省スペース化が可能となるという効果を奏する。
【0041】
なお、前述した実施の形態においてはドアロック装置を観音開き式に開閉自在な第1ドア、第2ドアに適用したものについて説明したが、ドアロック装置はドアが左右に分割されることなく一枚のドア体からなるものにも適用することができるものであり、ドアの幅方向寸法に占めるドアロック装置の割合を小さくすることができるものである。
【0042】
また、前述した実施の形態においてはスライダ4のフック係合片40と係合・離脱する係止部5はマグネットホルダー6のケース61およびドアスイッチ7のケース71を兼用したものについて説明したが、係止部5として専用の部品を用いることもできるものである。したがって、実施の形態により本発明が限定されるものではない。