(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態による機器保守システム(以下、単に、機器保守システムとも称する)を説明するための構成図である。機器保守システムは、携帯端末10とサーバ20とを含む。本実施形態において、機器保守システムは、携帯端末10、サーバ20に加え、管理装置30を備える。携帯端末10とサーバ20とは、ネットワーク(例えば、インターネット)を介して互いに通信可能である。また、携帯端末10は、ネットワーク(例えば、無線LAN)を介して、また、記憶媒体を介して、管理装置30に記憶されている情報を取得可能である。
【0018】
管理装置30は、保守対象機器(保守対象の機器)90を管理(例えば、制御、診断)し、保守対象機器90に関する種々の情報、例えば保守対象機器90における警告情報(アラーム)を記憶する。即ち、管理装置30は、保守対象機器90のアラームログを記憶する。警告情報は、少なくとも保守対象機器の何れの部品における警告であるかを特定する情報(例えば、部品ID)を含む。管理装置30の具体例は、パーソナルコンピュータである。
【0019】
保守対象機器90は、複数の構成部品のうちの少なくとも一部の部品が、経時的に取扱方法が変化する部品(使用開始以後の経過時間に応じて取扱方法が異なる部品)である、機器である。つまり、経時的に取扱方法が変化する部品を含んで構成される機器であれば、保守対象機器90に該当する。保守対象機器90の具体例は、ガスタービンである。
【0020】
携帯端末10は、保守対象機器90の保守作業に携帯され、当該保守作業において閲覧される閲覧情報を表示する。携帯端末10の具体例は、例えば、
図9〜
図11に示すような、タッチディスプレイを有するタブレット端末やスマートフォンである。
【0021】
閲覧情報は、保守対象機器90の保守員(保守技術者)が、保守作業において必要に応じて閲覧する情報である。閲覧情報には、例えば、操作マニュアル(以下、単に、マニュアルとも称する)、系統線図(P&I線図)の情報などが含まれる。
【0022】
サーバ20は、上述の閲覧情報を記憶し、携帯端末10に送信する。例えば、サーバ20は、保守対象機器90を構成するある部品のマニュアルの情報(マニュアル情報)を携帯端末10に送信する。
【0023】
図2は、携帯端末10、サーバ20、管理装置30の機能ブロック図の一例である。携帯端末10は、
図2(a)に示すように、制御部11、操作受付部12、表示部13、撮像部14、位置取得部15、時計部16、通信部18、及び、記憶部19を備える。タッチディスプレイを有する携帯端末10においては、タッチディスプレイが操作受付部12及び表示部13に相当する。
【0024】
制御部11は、携帯端末10全体を制御する。操作受付部12は、操作者(保守員)の操作(例えば、タッチ)を入力情報として受け付ける。表示部13は、メニュー画面や閲覧情報などの種々の情報を表示する。撮像部14は、操作者に操作に応じて被写体(保守対象機器90(保守対象機器90の部品))を撮像する。撮像部14は、例えば、レンズ、撮像素子などを含むカメラユニットである。撮像部14によって得られた画像(撮像画像。スルー画像を含む。)は、制御部11の制御などによって表示部13や通信部18に供給される。
【0025】
位置取得部15は、例えば、GPSシステムによって現在位置を取得する。時計部16は、現在時刻を出力する。通信部18は、外部(例えば、サーバ20、管理装置30)と通信する。例えば、通信部18は、撮像部14による部品の撮像画像をサーバ20に送信する。また、通信部18は、管理装置30から取得した情報(例えば、警告情報)をサーバ20に送信してもよい。また、通信部18は、時計部16から得られる時刻情報(現在時刻)をサーバ20に送信してもよい。また、通信部18は、部品の注文情報や、保守作業後の作業実績情報を所定のサーバ(サーバ20であってもよいしサーバ20とは異なるサーバであってもよい)に送信する。記憶部19は、各種プログラムや、通信部18を介して取得した情報などの種々の情報を記憶する。また、記憶部19は、ユーザIDを記憶してもよい。
【0026】
サーバ20は、
図2(b)に示すように、制御部21、通信部28、及び、記憶部29を備える。制御部21は、サーバ20全体を制御する。例えば、制御部21は、通信部28を介して携帯端末10から受信した情報に応じたマニュアル情報の当該携帯端末10への送信を制御する。記憶部29は、各種プログラムや、通信部28を介して携帯端末10に送信する情報などの種々の情報を記憶する。例えば、記憶部29は、保守対象機器90を構成する夫々の部品に関するマニュアル情報を閲覧情報として記憶する。通信部28は、外部(例えば、携帯端末10や他のサーバ)と通信する。なお、制御部21は、
図2(b)に示すように、機器判別部22、部品判別部23、閲覧情報選択部24、画像処理部25を備える。以下、
図3〜
図8を用いて詳しく説明する。
図3〜
図8は、サーバ20に記憶される情報の一例である。
【0027】
記憶部29は、保守対象機器90を構成する少なくとも一部の部品の夫々について、保守対象機器29への装着後の期間(以下、使用期間とも称する)に応じた複数のマニュアル情報を記憶する。
【0028】
例えば、記憶部29は、
図3(a)に示すように、部品IDに対応付けて、使用期間とマニュアルNoの組を記憶する。部品IDは、部品を識別する識別情報である。マニュアルNoは、マニュアル情報(マニュアルの実体であるデータ)を識別する識別情報であって、記憶部29は、
図3(b)に示すように、マニュアルNoに対応付けてマニュアル情報も記憶している(
図7の場合も同様)。なお、説明の便宜上、夫々の部品IDについて、1つ目の使用期間とマニュアルNoの組をマニュアル(V1)とし、2つ目の使用期間とマニュアルNoの組をマニュアル(V2)とし、3つ目の使用期間とマニュアルNoの組をマニュアル(V3)としている。なお、図中(表内)の「…」は記載の省略を表し、「−」は記憶無(設定無)を表している。他の図も同様である。
【0029】
図3(a)に示す例では、記憶部29は、部品ID「B00101」について、使用期間「0〜365」とマニュアルNo「B00101−V1」の組、使用期間「366〜1095」とマニュアルNo「B00101−V2」の組、使用期間「1096〜」とマニュアルNo「B00101−V3」の組を記憶している。また、記憶部29は、部品ID「B00102」について、使用期間「0〜730」とマニュアルNo「B00102−V1」の組、使用期間「731〜」とマニュアルNo「B00102−V2」の組を記憶している。また、記憶部29は、部品ID「B00103」について、使用期間「0〜」とマニュアルNo「B00103−V1」の組を記憶している。
【0030】
つまり、
図3に示す例では、記憶部29は、部品ID「B00101」の部品について、使用期間が0日(1日経過前)〜365日であるときに閲覧する情報としてマニュアルNo「B00101−V1」によって識別されるマニュアル情報を記憶し、使用期間が365日〜1095日であるときに閲覧する情報としてマニュアルNo「B00101−V2」によって識別されるマニュアル情報を記憶し、使用期間が1096日以降であるときに閲覧する情報としてマニュアルNo「B00101−V3」によって識別されるマニュアル情報を記憶している。また、記憶部29は、部品ID「B00102」の部品について、使用期間が0日(1日経過前)〜730日であるときに閲覧する情報としてマニュアルNo「B00102−V1」によって識別されるマニュアル情報を記憶し、使用期間が731日以降であるときに閲覧する情報としてマニュアルNo「B00102−V2」によって識別されるマニュアル情報を記憶している。また、記憶部29は、部品ID「B00103」の部品について、使用期間が0日以降であるときに(即ち、使用期間に関係なく)閲覧する情報としてマニュアルNo「B00103−V1」によって識別されるマニュアル情報を記憶している。
【0031】
即ち、
図3に示す例では、記憶部29は、部品ID「B00101」の部品、部品ID「B00102」の部品、及び、部品ID「B00103」の部品のうち、部品ID「B00101」の部品、及び、部品ID「B00102」の部品について、使用期間に応じた複数のマニュアル情報を記憶している。一方、記憶部29は、部品ID「B00103」の部品について、1つのマニュアル情報を記憶している。
【0032】
また、記憶部29は、保守対象機器90を構成する部品のうち少なくとも一部の部品の夫々について、保守対象機器90への装着日時情報(使用開始日)を記憶する。具体的には、記憶部29は、使用期間に応じた複数のマニュアル情報を記憶した部品(以下、特定部品と称する)の夫々について、保守対象機器90への装着日時情報を記憶する。
【0033】
特定部品は、保守対象機器90毎に勿論異なるが、保守対象機器90がガスタービンである場合の特定部品は、燃料制御弁、燃料制御弁サーボアクチェータ、主油ポンプなどである。なお、燃料制御弁については、1年毎に動作確認が行われ、また、2年毎に開放点検が行われる。燃料制御弁サーボアクチェータについては、2年毎の開放点検が行われる。主油ポンプについては、4年毎に開放点検が行われる。例えば、燃料制御弁の毎回(1年毎)の動作確認において毎回異なるマニュアル情報を参照する場合は、燃料制御弁の動作確認用の複数のマニュアル情報として、該燃料制御弁の使用期間1年毎に異なるものを用意(記憶)しておけばよい。また、燃料制御弁の動作確認2回毎に異なるマニュアル情報を参照する場合は、燃料制御弁の動作確認用の複数のマニュアル情報として、該燃料制御弁の使用期間2年毎に異なるものを用意しておけばよい。また、例えば、燃料制御弁の1回目の動作確認用のマニュアル情報、2〜3回目の動作確認のマニュアル情報、4回目〜7回目の動作確認のマニュアル情報、…というように同一のマニュアル情報が参照される使用期間の長さが一定でなくてもよい。燃料制御弁の開放点検用の複数のマニュアル情報、燃料制御弁サーボアクチェータの開放点検用の複数のマニュアル情報や、主油ポンプの開放点検用の複数のマニュアル情報についても同様である。これにより、特定部品の保守作業(例えば開放点検等)が行われるときには、当該特定部品の使用期間に応じた当該特定部品の当該保守作業のマニュアル情報が特定される。
【0034】
(ユーザID別、機器ID別、部品ID別に使用開始日を記憶)
例えば、記憶部29は、
図4(a)に示すように、ユーザID、機器ID及び部品IDに対応付けて使用開始日を記憶する。機器IDは、機器(保守対象機器)を識別する識別情報である。ユーザIDは、機器を導入(設置)しているユーザを識別する識別情報である。
図4(a)の如く、機器IDに対応付けて部品IDを記憶することによって、異なる機器に使用されている同一の部品を区別することができる。また、
図4(a)の如く、ユーザIDに対応付けて部品IDを記憶することによって、異なるユーザに導入されている同一の機器に使用されている同一の部品を区別することができる。
【0035】
なお、記憶部29が、ユーザID、機器ID及び部品IDに対応付けて使用開始日を記憶する場合には、ユーザID別に機器IDを記憶してもよい。これにより、あるユーザIDによって識別されるユーザ(同一のユーザ)に、異なる種類の保守対象機器90が設置されていない場合には、ユーザIDから機器IDを特定することができる。
【0036】
(設置場所ID別、機器ID別、部品ID別に使用開始日を記憶)
また、記憶部29は、
図4(b)に示すように、設置場所ID、機器ID及び部品IDに対応付けて使用開始日を記憶してもよい。設置場所IDは、機器の設置場所を識別する識別情報である。設置場所IDは、例えば、緯度経度に基づく情報であってもよいし、住所情報であってもよい。
図4(b)の如く、設置場所IDに対応付けて部品IDを記憶することによって、異なる場所に設置されている同一の機器に使用されている同一の部品を区別することができる。なお、設置場所IDによって識別される設置場所に、ユーザに関する情報を設置場所に含めて(例えば、A社、B事業所、C棟、エリアDとし)、同一のユーザに導入されている同一の機器に使用されている同一の部品を区別してもよい。
【0037】
なお、記憶部29が、設置場所ID、機器ID及び部品IDに対応付けて使用開始日を記憶する場合には、設置場所ID別に機器IDを記憶してもよい。これにより、ある設置場所IDによって識別される設置場所(同一の設定場所)に、異なる種類の保守対象機器90が設置されていない場合には、設定場所IDから当該機器の機器IDを特定することができる。
【0038】
(ユーザID別、設置場所ID別、機器ID別、部品ID別に使用開始日を記憶)
また、記憶部29は、
図4(c)に示すように、ユーザID、設置場所ID、機器ID及び部品IDに対応付けて使用開始日を記憶してもよい。なお、ユーザIDと設置場所IDの両方を記憶する場合の設置場所IDは詳細な設定場所(例えば、B事業所、C棟、エリアD、柱Eの右端)である。
図4(c)の如く、ユーザID及び設置場所IDに対応付けて部品IDを記憶することによって、同一のユーザに導入されている同一の機器に使用されている同一の部品を区別することができる。
【0039】
なお、記憶部29が、ユーザID、設置場所ID、機器ID及び部品IDに対応付けて使用開始日を記憶する場合には、ユーザID別、設置場所ID別に機器IDを記憶してもよい。これにより、ユーザIDと設置場所IDとから、機器IDを特定することができる。
【0040】
制御部21(機器判別部22)は、携帯端末10から受信した撮像画像に撮像されている保守対象機器90を判別する。具体的には、制御部21(機器判別部22)は、携帯端末10から受信した情報に基づいて撮像画像に撮像されている保守対象機器90を判別する。
【0041】
例えば、
図4(a)に示すように、記憶部29が、ユーザID別、機器ID別、部品ID別に使用開始日を記憶し、ユーザID別に機器IDを記憶する場合には、制御部21(機器判別部22)は、携帯端末10からユーザIDを取得し、取得したユーザIDに基づいて、撮像画像に撮像されている保守対象機器90を判別する。なお、携帯端末10は、撮像画像の送信前にユーザIDをサーバ20に送信してもよいし、撮像画像とともにユーザIDをサーバ20に送信してもよいし、撮像画像の送信後にユーザIDをサーバ20に送信してもよい。
【0042】
また、
図4(b)に示すように、記憶部29が、設置場所ID別、機器ID別、部品ID別に使用開始日を記憶し、設置場所ID別に機器IDを記憶する場合には、制御部21(機器判別部22)は、携帯端末10から位置情報を取得し、位置情報から設置場所IDを特定し、特定した設置場所IDに基づいて、撮像画像に撮像されている保守対象機器90を判別する。なお、携帯端末10は、撮像画像の送信前に位置情報をサーバ20に送信してもよいし、撮像画像とともに位置情報をサーバ20に送信してもよいし、撮像画像の送信後に位置情報をサーバ20に送信してもよい。
【0043】
また、
図4(c)に示すように、記憶部29が、ユーザID別、設置場所ID別、機器ID別、部品ID別に使用開始日を記憶し、ユーザID別、設置場所ID別に機器IDを記憶する場合には、制御部21(機器判別部22)は、携帯端末10からユーザID及び位置情報を取得し、位置情報から設置場所IDを特定し、取得したユーザIDと特定した設置場所IDとに基づいて、撮像画像に撮像されている保守対象機器90を判別する。
【0044】
なお、制御部21(機器判別部22)は、ユーザIDや位置情報に代えて、又は、加えて、下記の制御部21(部品判別部23)と同様に、撮像画像自体を利用して、撮像画像に撮像されている保守対象機器90を判別してもよい。
【0045】
制御部21(部品判別部23)は、撮像画像に撮像されている保守対象機器90の部品を判別する。具体的には、制御部21(部品判別部23)は、撮像画像に撮像されている保守対象機器90の部品を当該撮像画像から判別する。例えば、制御部21(部品判別部23)は、夫々の部品を予め撮像した比較用画像と撮像画像とを比較し、撮像画像に撮像されている部品を判別する。より詳細には、制御部21(部品判別部23)は、撮像画像の特徴量と比較用画像の特徴量の類似度に基づいて撮像画像に撮像されている部品を判別する。
【0046】
例えば、記憶部29に、
図5に示すように比較用画像を記憶させておく。
図5(a)に示す例では、記憶部29は、機器ID及び部品IDに対応付けて、複数の比較用画像の画像ID(画像ID(1)〜画像ID(n))を記憶している。画像IDは、比較用画像(比較用画像の実体であるデータ)を識別する識別情報であって、記憶部29は、
図5(b)に示すように、画像IDに対応付けて比較用画像も記憶している。なお、部品毎の比較用画像の数(画像ID(n)の「n」)は、機器ID及び部品IDに応じて異なっていてもよい。
【0047】
ある機器ID及びある部品IDに対応付けられた複数の比較用画像は、夫々、異なる角度から撮像されたものである。例えば、機器ID「K001」の部品ID「B00101」に対応付けて記憶されている、夫々の画像ID(「K001−B00101−1」、「K001−B00101−2」、…、「K001−B00101−n」)の比較用画像は、夫々、異なる角度から撮像されている。また、夫々の比較用画像は、夫々の部品が使用されている状態(機器に取り付けられた状態)で撮像されたものであることが望ましい。
【0048】
図5の如く、記憶部29に比較用画像を記憶させた場合、制御部21(部品判別部23)は、撮像画像の特徴量と、比較用画像の特徴量を算出し、夫々の特徴量が一致するか否かを比較(パターンマッチング)し、一致する程度(類似度)に基づいて、部品を判別する。
【0049】
一例として、制御部21(部品判別部23)は、撮像画像に最も類似している何れかの比較用画像を決定し、当該比較用画像に対応する部品IDの部品が、撮像画像に撮像されている部品であると判別する。例えば、
図5の例において、制御部21(部品判別部23)は、画像ID「K001−B00101−2」の比較用画像が撮像画像に最も類似していると決定したときには、画像ID「K001−B00101−2」に対応する部品ID「B00101」の部品が当該撮像画像に撮像されている部品であると判別し、画像ID「K002−B00104−1」の比較用画像が撮像画像に最も類似していると決定したときには、画像ID「K002−B00104−1」に対応する部品ID「B00104」の部品が当該撮像画像に撮像されている部品であると判別する。
【0050】
他の例として、制御部21(部品判別部23)は、所定の閾値以上、撮像画像に類似している比較用画像の数が最も多い部品IDの部品を、撮像画像に撮像されている部品であると判別してもよい。なお、当該方法の場合には、同一の機器における夫々の部品の比較用画像の数(画像ID(n)の「n」の値)は、同数か同数程度であることが好ましい。
【0051】
なお、記憶部29は、比較用画像に代えて、比較用画像の特徴量に関する特徴量情報を記憶してもよい。即ち、記憶部29は、機器ID及び部品IDに対応付けて、複数の比較用画像の特徴量情報を識別する特徴量情報ID(特徴量情報ID(1)〜特徴量情報ID(n))を記憶するとともに、特徴量情報IDに対応付けて比較用画像の特徴量情報を記憶してもよい。これにより、制御部21(部品判別部23)が、比較用画像の特徴量を算出する時間を省くことができる。
【0052】
部品を判別した制御部21(閲覧情報選択部24)は、記憶部29に記憶されている複数のマニュアル情報のなかから携帯端末10に送信する何れかのマニュアル情報を選択する。具体的には、制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別した部品(以下、判別部品とも称する)が特定部品(使用期間に応じた複数のマニュアル情報を記憶した部品)であるときには、当該判別部品の装着日時情報と当該撮像画像の撮像日時又は当該撮像画像の受信日時とから当該判別部品の使用期間を算出し、当該判別部品の複数のマニュアル情報のうち使用期間に応じた何れかのマニュアル情報を選択する。また、制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別部品が、特定部品でないときには、当該判別部品に対応するマニュアル情報の送信を制御する。
【0053】
より詳細には、例えば、制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別部品が特定部品であるか否か、即ち、判別部品の部品IDに対応付けて複数のマニュアル情報が記憶されているか否かを判断する。例えば、
図3(a)の例によれば、制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別部品の部品IDが「B00101」や「B00102」であるときには判別部品は特定部品であると判断し、判別部品の部品IDが「B00103」であるときには判別部品は特定部品でないと判断する。
【0054】
制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別部品が特定部品であると判断したときは、
図4に示した情報を参照して得られる当該判別部品の使用開始日と、撮像画像の撮像日時(又は当該撮像画像の受信日時)とから当該判別部品の使用期間を算出する。なお、制御部21(閲覧情報選択部24)は、撮像画像の付加情報のなかから撮像日時を取得してもよいし、携帯端末10から撮像日時を取得してもよい。続いて、制御部21(閲覧情報選択部24)は、
図3に示した情報を参照して、当該判別部品のマニュアル情報のうち使用期間に応じた何れかのマニュアル情報を選択する。制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別部品が特定部品ではないと判断したときは、
図3に示した情報を参照して、当該判別部品のマニュアル情報を選択する。換言すれば、制御部21(閲覧情報選択部24)は、当該判別部品に対応するマニュアル情報が使用期間に応じて2以上存在するときには当該判別部品の使用期間に応じた何れかのマニュアル情報を選択し、当該判別部品に対応するマニュアル情報が1つしか存在しないときには当該1つのマニュアル情報を選択する。
【0055】
制御部21(閲覧情報選択部24)は、選択したマニュアル情報の携帯端末10への送信を制御する。
【0056】
また、記憶部29は、部品に応じた作業メニューを選択させるメニュー画面の画面情報を記憶してもよい。例えば、記憶部29は、階層化されたメニュー画面の画面情報を記憶してもよい。
【0057】
例えば、記憶部29は、
図6に示すように、メイン、サブの2階層のメニュー画面の画面情報を記憶してもよい。即ち、記憶部29は、
図6(a)に示すように、部品IDに対応付けて、メインメニュー画面に配置される作業メニュー(メインメニュー)の文言を記憶するとともに、
図6(b)に示すように、部品ID及びメインメニューに対応付けて、サブのメニュー画面に配置される作業メニュー(サブメニュー)の文言を記憶してもよい。なお、説明の便宜上、夫々の部品IDについて、1つ目のメインメニューをメインメニュー(M1)とし、2つ目のメインメニューをメインメニュー(M2)とし、3つ目のメインメニューをメインメニュー(M3)などとしている。サブメニューについても同様である。
【0058】
図6(a)に示す例では、例えば、部品ID「B00101」の部品に関するメインメニュー画面には、「操作(図中のA)」、「保守(図中のB)」「交換(図中のC)」「トラブルシューティング(図中のD)」の作業メニューが設定されている。また、部品ID「B00102」の部品に関するメインメニュー画面には、「操作(図中のE)」、「交換」「トラブルシューティング」の作業メニューが設定されている。
図6(b)に示す例では、例えば、部品ID「B00101」の部品に関するメインメニュー画面の作業メニュー「操作(図中のA)」の配下のサブメニュー画面には、「概要(図中のA1)」、「調整(図中のA2)」の作業メニューが設定されている。また、部品ID「B00101」の部品に関するメインメニュー画面の作業メニュー「保守(図中のB)」の配下のサブメニュー画面には、「通常点検(図中のB1)」、「定期点検(図中のB2)」、「履歴情報(図中のB3)」の作業メニューが設定されている。また、部品ID「B00102」の部品に関するメインメニュー画面の作業メニュー「操作(図中のE)」の配下のサブメニュー画面には、「概要(図中のE1)」などの作業メニューが設定されている。
【0059】
記憶部29は、階層化されていないメニュー画面の画面情報を記憶するときには、特定部品ではない部品について作業メニューに応じた複数のマニュアル情報を記憶し、特定部品について作業メニュー及び使用期間に応じた複数のマニュアル情報を記憶してもよい。また、記憶部29は、階層化されたメニュー画面の画面情報を記憶するときには、特定部品ではない部品について最下層の作業メニューに応じた複数のマニュアル情報を記憶し、特定部品について最下層の作業メニュー及び使用期間に応じた複数のマニュアル情報を記憶してもよい。
【0060】
例えば、記憶部29は、
図6に示したように、メイン、サブの2階層のメニュー画面の画面情報を記憶するときには、
図7に示すように、部品ID、メインメニュー、及び、サブメニューに対応付けて、使用期間とマニュアルNoの組を記憶する。
【0061】
つまり、
図7に示す例では、記憶部29は、特定部品ではない部品(例えば、部品ID「B00103」の部品)について、最下層のサブメニューに応じた複数のマニュアル情報(サブメニュー「概要」に対する「B00103−M1−S1−V1」のマニュアル情報、サブメニュー「通常点検」に対する「B00103−M2−S1−V1」のマニュアル情報、サブメニュー「履歴情報」に対する「B00103−M2−S2−V1」のマニュアル情報)を記憶している。また、記憶部29は、特定部品(例えば、部品ID「B00101」の部品や部品ID「B00102」の部品)について、最下層の作業メニュー、及び、使用期間に応じた複数のマニュアル情報を記憶している。
【0062】
記憶部29が階層化されていないメニュー画面の画面情報を記憶するときには、制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別部品が特定部品でないときには当該判別部品に応じた画面情報の携帯端末10への送信を制御するとともにその後に当該携帯端末10から何れかの作業メニューが選択された旨の選択情報を受信したときには当該選択情報によって特定される作業メニューに応じた何れかのマニュアル情報の当該携帯端末10への送信を制御する。一方、制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別部品が特定部品であるときには当該判別部品に応じた画面情報の携帯端末10への送信を制御するとともにその後に当該携帯端末10から何れかの作業メニューが選択された旨の選択情報を受信したときは当該選択情報によって特定される作業メニュー及び使用期間に応じた何れかのマニュアル情報の当該携帯端末10への送信を制御する。
【0063】
記憶部29が階層化されたメニュー画面の画面情報を記憶するときには、制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別部品が特定部品でないときには当該判別部品に応じた画面情報の携帯端末10への送信を制御するとともにその後に当該携帯端末10から何れかの最下層の作業メニューが選択された旨の選択情報を受信したときには当該作業メニューに応じた何れかのマニュアル情報の携帯端末10への送信を制御する。一方、制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別部品が特定部品であるときには当該判別部品に応じた画面情報の携帯端末10への送信を制御するとともにその後に当該携帯端末10から何れかの最下層の作業メニューが選択された旨の選択情報を受信したときは当該作業メニュー及び使用期間に応じた何れかのマニュアル情報の当該携帯端末10への送信を制御する。
【0064】
つまり、携帯端末10は、ある部品αのサブメニュー画面からあるサブメニューが選択された場合には、当該サブメニューが選択された旨の選択情報をサーバ20に送信する。サーバ20の制御部21(閲覧情報選択部24)は、部品αが特定部品ではないときには、当該サブメニューに応じた何れかのマニュアル情報を選択し、携帯端末10に送信するように制御する。即ち、部品αが特定部品でないときにはサブメニューに対応する1つのマニュアル情報が特定されるので、制御部21(閲覧情報選択部24)は、そのマニュアル情報を選択して、携帯端末10に応答(送信)するように制御する。一方、サーバ20の制御部21(閲覧情報選択部24)は、部品αが特定部品であるときには、当該サブメニューと使用期間とに応じた何れかのマニュアル情報を選択し、携帯端末10に送信するように制御する。即ち、部品αが特定部品であるときには、当該サブメニューに対応する複数のマニュアル情報のなかから使用期間に対応する1つのマニュアル情報を選択して、携帯端末10に応答するように制御する。
【0065】
また、記憶部29は、保守対象機器90に関する系統線図を記憶してもよい。例えば、記憶部29は、
図8に示すように、部品IDに対応付けて、名称(部品名)、代表画像(部品の写真)、系統線図(小)、系統線図(大)などを記憶してもよい。系統線図(小)は、当該部品(対応する部品IDの部品)と当該部品の周辺とを表示する小サイズの系統線図(当該部品を略中心に局所的に表示する系統線図)である。系統線図(大)は、当該部品と当該部品の周辺とを表示する大サイズの系統線図(当該部品を略中心に比較的広範に表示する系統線図)である。なお、系統線図(小、大)のなかには、当該部品を略中心に表示しないものがあってもよい。
【0066】
記憶部29は、系統線図を記憶するときには、夫々の系統線図に表示される部品の表示位置を記憶する。例えば、系統線図毎に、部品IDと系統線図内の表示位置を記憶してもよい。具体的には、ある系統線図(大)には、部品1、部品2、…、部品nのn個の部品が表示されている場合、当該系統線図(大)について、部品1に対応付けて当該系統線図(大)内の部品1の表示位置、部品2に対応付けて当該系統線図(大)内の部品2の表示位置、…、部品nに対応付けて当該系統線図(大)内の部品nの表示位置を記憶してもよい。これにより、記憶部29を参照すれば、ある系統線図に表示されている夫々の部品の表示位置が特定できる。
【0067】
また、記憶部29は、系統線図を記憶するときには、夫々の部品が属する系統を特定するための情報(または、各系統を構成する部品を特定する情報)を記憶する。例えば、系統を識別するための系統IDと部品IDとを対応付けて記憶してもよい。これにより、記憶部29を参照すれば、ある部品が何れの系統に属しているか(または、ある系統を構成する部品が何れの部品であるか)が特定できる。
【0068】
なお、
図8に示す例では、部品毎に系統線図(小、大)を記憶しているが、異なる部品について共通の系統線図(小、大)を記憶してもよい。例えば、ある系統線図(大)に、部品ID「B00101」の部品と部品ID「B00102」の部品が表示されている場合(特に、当該系統線図における、部品ID「B00101」の部品の表示位置と部品ID「B00102」の部品の表示位置とが近接する場合)には、部品ID「B00101」に対応付けて記憶された系統線図(大)と、部品ID「B00101」に対応付けて記憶された系統線図(大)とは同一であってもよい。従って、ある系統線図(大)に保守対象機器90の全部の部品が表示される場合には、保守対象機器90に対し、1つの系統線図(大)を用意すれば足りることになる。
【0069】
記憶部29が保守対象機器90に関する系統線図を記憶するときには、制御部21(閲覧情報選択部24)は、判別部品の系統線図の携帯端末10への送信を制御する。
【0070】
制御部21(画像処理部25)は、通信部28を介して受信した警告情報に応じた領域を強調表示(ハイライト表示)させた系統線図を生成してもよい。また、制御部21(閲覧情報選択部24)は、警告情報に応じた領域を強調表示させた系統線図の携帯端末10への送信を制御する。
【0071】
また、記憶部29は、携帯端末10のとの送受信の履歴や、処理の履歴などをログ情報として記憶してもよい。
【0072】
管理装置30は、
図2(c)に示すように、制御部31、操作受付部32、表示部33、通信部38、及び、記憶部39を備える。例えば、管理装置30は、保守対象機器90における警告情報を記憶し、要求に応じて携帯端末10に送信する。
【0073】
図9〜
図11は、携帯端末10に表示される情報の一例である。
図9(a)は、携帯端末10に表示されるメニュー画面の一例である。具体的には、
図9(a)は、部品ID「B00101」の部品のメインメニュー画面である。つまり、メインメニューである「操作」「保守」「交換」「トラブルシューティング」は、
図6(a)に示した部品ID「B00101」に対応する「操作(同図中のA)」「保守(同図中のB)」「交換(同図中のC)「トラブルシューティング(同図中のD)」である。
【0074】
図9(a)のインフォメーション領域(図中I)の「Name」欄には、
図8に示した当該部品の名称「FUEL Gas Temp Control Valve」が表示されている。また、インフォメーション領域の「Onlene since」欄には、
図4に示した当該部品の使用開始日「YYYY.MM.DD」が表示されている。なお、「Actuator」欄、「TAGNo」欄、「Body」欄についても、サーバ20に記憶されたものを受信して表示している。また、インフォメーション領域の左側の画像領域(図中P)には、
図8に示した当該部品の代表画像が表示されている。
【0075】
図9(b)は、
図9(a)の表示において、画像領域(図中P)の上部の文言「P&I」の領域が選択(タッチ)されたときの表示例である。画像領域には、選択画像に代えて、
図8に示した当該部品の系統線図(小)が表示されている。即ち、携帯端末10において文言「P&I」の領域が選択された場合には、「P&I」が選択された旨の選択情報がサーバ20に送信される。制御部21(閲覧情報選択部24)は、当該部品の系統線図(小)を選択し、携帯端末10に応答(送信)するように制御する。なお、
図9(b)の表示において、画像領域(図中P)の上部の文言「Photo」の領域が選択されたときには、
図9(a)の表示に戻る。即ち、携帯端末10において文言「Photo」の領域が選択された場合には、「Photo」が選択された旨の選択情報がサーバ20に送信される。制御部21(閲覧情報選択部24)は、当該部品の代表画像を選択し、携帯端末10に応答(送信)するように制御する。
【0076】
図10(a)は、携帯端末10に表示されるメニュー画面の一例である。具体的には、
図10(a)は、
図9(a)の表示において、メインメニュー「保守」が選択(タッチ)された後に表示されるサブメニュー画面である。つまり、サブメニューである「通常点検」「定期点検」「履歴情報」は、
図6(b)に示した部品ID「B00101」及びメインメニュー「保守」に対応する「通常点検(同図中のB1)」「定期点検(同図中のB2)」「履歴情報(同図中のB3)」である。
【0077】
図10(b)は、携帯端末10に表示されるマニュアル情報の一例である。具体的には、
図10(b)は、
図10(a)の表示において、サブメニュー「定期点検」が選択(タッチ)された後に表示されるマニュアル情報である。つまり、
図10(b)のマニュアル情報は、
図7に示した部品ID「B00101」、メインメニュー「保守」、及び、サブメニュー「保守」に対応する複数のマニュアル情報(マニュアルNo「B001−M2−S2−V1」のマニュアル情報、マニュアルNo「B001−M2−S2−V2」のマニュアル情報、マニュアルNo「B001−M2−S2−V3」のマニュアル情報等)のうち、当該部品の使用期間に対応する何れかのマニュアル情報である。なお、マニュアル情報は、文字のみの情報であってもよいし、
図10(b)の如く図表を含むものであってもよいし、動画や音声を含むものであってもよい。
【0078】
図11は、携帯端末10に表示される系統線図の一例である。具体的には、
図11は、
図9(b)の表示において、画像領域(図中P)に表示されている系統線図(小)が選択(タッチ)されたときに表示される系統線図(大)の表示例である。即ち、携帯端末10において系統線図(小)が選択された場合には、系統線図(小)が選択された旨の選択情報がサーバ20に送信される。制御部21(閲覧情報選択部24)は、当該部品の系統線図(大)を選択し、携帯端末10に応答(送信)するように制御する。なお、
図11では、携帯端末10を向きを横にしている。
【0079】
図11の例においては、保守対象機器90における警告情報に応じた領域(アラームに関係する部品)が強調表示(ハイライト表示。
図11においてはドットにて表示している部分がハイライト表示)された系統線図が表示されている。具体的には、保守対象機器90における全アラームのうち当該部品(判別部品)を含む系統に関するアラームについて強調表示している。なお、
図11の表示において、アラームログの文言「All」の領域が選択(タッチ)されたときには、保守対象機器90における全アラームについて強調表示し、アラームログの文言「TAG」の領域が選択されたときには、
図11の如く、当該部品(判別部品)を含む系統に関するアラームについて強調表示する。上述したように、制御部21(画像処理部25)が、警告情報に応じた領域を強調表示させた系統線図を生成するが、態様に応じて種々の生成方法が考えられる。
【0080】
(初期表示/例1)
初期表示の例1は、初期表示(文言「All」も文言「TAG」も選択される前の表示)として、全アラームについて強調表示させる態様を想定している。携帯端末10において系統線図(小)が選択(タッチ)され、系統線図(小)が選択された旨の選択情報を携帯端末10から受信したときには、制御部21は、全系統を対象に警告情報の有無を判断する。制御部21は、全系統のうちの何れかの系統に関する警告情報があるときには、系統線図(大)における当該警告情報に応じた領域を強調表示する。例えば、制御部21は、記憶部29を参照し、当該部品の系統線図(大)における表示位置を特定し、当該特定された表示位置を強調表示する。そして、制御部21は、強調表示した系統線図(大)を携帯端末10に応答(送信)するように制御する。
【0081】
(初期表示/例2)
初期表示の例2は、初期表示として、当該部品(判別部品)を含む系統に関するアラームについて強調表示させる態様を想定している。携帯端末10において系統線図(小)が選択(タッチ)され、系統線図(小)が選択された旨の選択情報を携帯端末10から受信したときには、制御部21は、当該部品を含む系統に関する警告情報の有無を判断する。制御部21は、当該部品を含む系統に関する警告情報があるときには、例1と同様、系統線図(大)における当該警告情報に応じた領域を強調表示する。そして、制御部21は、強調表示した系統線図(大)を携帯端末10に応答(送信)するように制御する。
【0082】
(初期表示/例3)
初期表示の例3は、初期表示としてはアラームについて強調表示させない態様を想定している。携帯端末10において系統線図(小)が選択(タッチ)され、系統線図(小)が選択された旨の選択情報を携帯端末10から受信したときには、制御部21は、警告情報の有無を判断せずに、強調表示のない系統線図(大)を携帯端末10に応答(送信)するように制御する。その後、制御部21は、文言「All」が選択された旨の選択情報を携帯端末10から受信したときは上記例1と同様の処理を実行し、文言「TAG」が選択された旨の選択情報を携帯端末10から受信したときは上記例2と同様の処理を実行する。
【0083】
(強調表示の表示態様/例1)
強調表示の表示態様の例1は、強調用の情報(例えば強調用画像)を付加する態様を想定している。例えば、記憶部29に、予め、部品毎に強調用画像を記憶しておく。制御部21は、系統線図(大)においてある部品について強調表示するときには、記憶部29に記憶されている複数の強調用画像のなかから当該部品の強調用画像を選択する。そして、制御部21は、当該部品の系統線図(大)における表示位置に、当該部品の強調用画像を重畳させる(貼り付ける)。そして、制御部21は、強調用画像を重畳させた系統線図(大)を携帯端末10に応答(送信)するように制御する。なお、制御部21は、系統線図(大)において強調表示をしないときには、強調用画像を重畳させていない元々の系統線図(大)を携帯端末10に応答(送信)するように制御する。
【0084】
(強調表示の表示態様/例2)
強調表示の表示態様の例2は、通常の情報(例えば通常用画像)から構成された系統線図(大)と、強調用の情報(例えば強調用画像)を用意し、通常用の情報を強調用の情報に差し替える態様を想定している。例えば、記憶部29に、予め、部品毎に、通常用画像と強調用画像とを記憶しておく。制御部21は、系統線図(大)においてある部品について強調表示するときには、記憶部29に記憶されている複数の強調用画像のなかから当該部品の強調用画像を選択し、全部の部品について通常用画像から構成されている元々の系統線図(大)に対して、当該部品(強調表示させる部品)に対応する通常用画像を当該部品の強調用画像と差し替える。そして、制御部21は、当該部品について強調用画像に差し替えた系統線図(大)を携帯端末10に応答(送信)するように制御する。なお、制御部21は、系統線図(大)において強調表示をしないときには、上述の元々の系統線図(大)を携帯端末10に応答(送信)するように制御する。
【0085】
なお、携帯端末10は、保守対象機器90における警告情報が存在するときには、サーバ20が、警告情報の有無を判断(強調表示の要否を判断)する迄に、当該警告情報をサーバ20に送信する。例えば、管理装置30から警告情報を取得した携帯端末10は、撮像画像とともに警告情報をサーバ20に送信してもよいし、系統線図(小)が選択された旨の選択情報とともに警告情報をサーバ20に送信してもよい。なお、アラームを初期表示しない場合(初期表示の例3の態様の場合)には、文言「All」又は文言「TAG」が選択された旨の選択情報とともに警告情報をサーバ20に送信してもよい。
【0086】
図12〜
図14は、携帯端末10及びサーバ20の動作の一例を示すフローチャートである。
図12のフローチャートは、携帯端末10が、スルー画像をサーバ20に送信し、サーバ20が、携帯端末10から取得したスルー画像などに基づいて部品を判別し、携帯端末10にマニュアル情報を送信する動作の一例を表している。
図12の左側のフローチャートは携帯端末10の動作、右側はサーバ20の動作を表している。
【0087】
なお、
図12のフローチャートは、携帯端末10の位置情報に基づいて保守対象機器90を判別する例を表している。記憶部29は、
図4(b)に示すように、設置場所IDに対応付けて機器IDを記憶しているものとする。また、携帯端末10は、
図12のフローチャートの開始前(スルー画像を送信前)に、既に、保守対象機器90の設置位置の位置情報をサーバ20に送信しているものとする。
【0088】
携帯端末10は、保守対象機器90の一の部品のスルー画像を取得する(ステップS10)。例えば、操作者(保守員)が、撮像部14(カメラ)を起動させ、当該部品を被写体として当該部品にレンズを向けることによって、携帯端末10は、当該部品のスルー画像を取得する。なお、スルー画像は、携帯端末10(表示部13)に表示される。
【0089】
携帯端末10は、スルー画像をサーバ20に送信する(ステップS12)。具体的には、撮像対象が固定されていると判断されたときに、携帯端末10は、そのときのスルー画像をサーバ20に送信してもよい。例えば、スルー画像の撮像範囲(撮像対象)が、所定時間、殆ど変化しなかったとき(撮像範囲の動きの程度が所定の基準値未満である状態のまま所定時間が経過したとき)に、そのときのスルー画像をサーバ20に送信してもよい。また、携帯端末10は、スルー画像とともに現在の時刻情報をサーバ20に送信する(ステップS12)。なお、携帯端末10は、撮像時刻を付加情報として含むスルー画像を送信するときには、スルー画像のみをサーバ20に送信してもよい。
【0090】
サーバ20は、スルー画像及び時刻情報を携帯端末10から受信する(ステップS40)。なお、携帯端末10が、撮像時刻を付加情報として含むスルー画像を送信したときには、サーバ20は、スルー画像のみを携帯端末10から受信する。
【0091】
サーバ20は、スルー画像内の部品を判別する(ステップS42)。具体的には、まず、サーバ20は、携帯端末10から受信した位置情報に基づいて設置場所IDを特定する。続いて、サーバ20は、設置場所IDに基づいてスルー画像内の保守対象機器90を判別する。続いて、サーバ20は、スルー画像の特徴量と比較用画像の特徴量の類似度に基づいて、スルー画像内の部品が、上述の如く判別した保守対象機器90の何れの部品であるかを判別する。
【0092】
部品を判別したサーバ20は、当該部品に対応するメインメニュー画面(画面情報)を携帯端末10に送信する(ステップS44)。具体的には、サーバ20は、当該部品に対応するメインメニューの文言を記憶部29から抽出し、抽出した文言を配置したメインメニュー画面を送信する。
【0093】
携帯端末10は、メインメニュー画面をサーバ20から受信する(ステップS14)。携帯端末10は、操作者の操作によってメインメニュー画面上の一のメインメニューの選択を受け付けて(ステップS16)、当該メインメニューが選択された旨の選択情報をサーバ20に送信する(ステップS18)。
【0094】
サーバ20は、メインメニューが選択された旨の選択情報を携帯端末10から受信するステップS46)。サーバ20は、受信したメインメニューに対応するサブメニュー画面(画面情報)を携帯端末10に送信する(ステップS48)。具体的には、サーバ20は、当該部品及び当該メインメニューに対応するサブメニューの文言を記憶部29から抽出し、抽出した文言を配置したサブメニュー画面を送信する。
【0095】
携帯端末10は、サブメニュー画面をサーバ20から受信する(ステップS20)。携帯端末10は、操作者の操作によってサブメニュー画面上の一のサブメニューの選択を受け付けて(ステップS22)、当該サブメニューが選択された旨の選択情報をサーバ20に送信する(ステップS24)。
【0096】
サーバ20は、サブメニューが選択された旨の選択情報を携帯端末10から受信する(ステップS50)。サーバ20は、受信したサブメニューに対応するマニュアル情報(図において「マニュアル」と表記)を選択する(ステップS52)。具体的には、サーバ20は、ステップS42において判別した部品(判別部品)が特定部品(使用期間に応じた複数のマニュアル情報を記憶した部品)であるときには、当該判別部品の装着日時情報と当該撮像画像の撮像日時又は当該撮像画像の受信日時とから当該判別部品の使用期間を算出し、当該判別部品のメインメニュー及びサブメニューに対応する複数のマニュアル情報のうち使用期間に応じた何れかのマニュアル情報を選択する。また、サーバ20は、ステップS42において判別した部品(判別部品)が特定部品でないときには、当該判別部品のメインメニュー及びサブメニューに対応するマニュアル情報を選択する。換言すれば、サーバ20は、当該判別部品のメインメニュー及びサブメニューに対応するマニュアル情報が使用期間に応じて2以上存在するときには当該判別部品の使用期間に応じた何れかのマニュアル情報を選択し、当該判別部品のメインメニュー及びサブメニューに対応するマニュアル情報が1つしか存在しないときには当該1つのマニュアル情報を選択する。
【0097】
サーバ20は、ステップS52において選択したマニュアル情報を携帯端末10へ送信する(ステップS54)。サーバ20は、上記ステップS40〜ステップS54において処理した処理内容をログ情報として記憶部29に記憶する(ステップS56)。そして、サーバ20側のフローチャートは終了する。
【0098】
携帯端末10は、マニュアル情報をサーバ20から受信し(ステップS26)、表示する(ステップS28)。つまり、携帯端末10の表示部13には、ステップS10において取得されたスルー画像内の部品のマニュアル情報であって、メニュー画面(メインメニュー画面、サブメニュー画面)から操作者が選択(タッチ)したメニュー(メインメニュー、サブメニュー)に対応するマニュアル情報が表示される。そして、携帯端末10側のフローチャートは終了する。
【0099】
なお、
図12のフローチャートは、携帯端末10が、スルー画像をサーバ20に送信し、サーバ20が、携帯端末10から取得したスルー画像などに基づいて部品を判別し、携帯端末10にマニュアル情報を送信する動作の一例を表したが、携帯端末10が、シャッターを押下後の撮像画像(スルー画像を含まない)をサーバ20に送信し、サーバ20が、携帯端末10から取得した撮像画像などに基づいて部品を判別し、携帯端末10にマニュアル情報を送信する場合も同様である。
【0100】
なお、
図12のフローチャートは、メイン、サブの2階層のメニュー画面を有する態様であったが、メニュー画面が1階層、又は、3階層以上の態様であっても、メニュー画面を有しない態様であっても同様である。
【0101】
例えば、1階層の態様では、サブメニュー画面に関する処理(即ち、サーバ20側のステップS48及びステップS50、携帯端末10側のステップS20、ステップS22及びステップS24)を省略し、ステップS52において、サーバ20は、サブメニューに代えてメインメニューに対応するマニュアル情報を選択すればよい。より詳細には、サーバ20は、ステップS42において判別した部品(判別部品)が特定部品であるときには、当該判別部品の装着日時情報と当該撮像画像の撮像日時又は当該撮像画像の受信日時とから当該判別部品の使用期間を算出し、当該判別部品のメインメニューに対応する複数のマニュアル情報のうち使用期間に応じた何れかのマニュアル情報を選択すればよい。また、サーバ20は、ステップS42において判別した部品(判別部品)が特定部品でないときには、当該判別部品のメインメニューに対応するマニュアル情報を選択すればよい。なお、当該態様の場合には、記憶部29は、部品ID及びメインメニューに対応付けてマニュアル情報を記憶する。
【0102】
また例えば、メニュー画面を有しない態様では、メニュー画面に関する処理(即ち、サーバ20側のステップS44〜ステップS50、携帯端末10側のステップS14〜ステップS24)を省略し、ステップS52において、サーバ20は、判別部品に対応するマニュアル情報を選択すればよい。より詳細には、サーバ20は、ステップS42において判別した部品(判別部品)が特定部品であるときには、当該判別部品の装着日時情報と当該撮像画像の撮像日時又は当該撮像画像の受信日時とから当該判別部品の使用期間を算出し、当該判別部品に対応する複数のマニュアル情報のうち使用期間に応じた何れかのマニュアル情報を選択すればよい。また、サーバ20は、ステップS42において判別した部品(判別部品)が特定部品でないときには、当該判別部品に対応するマニュアル情報を選択すればよい。なお、当該態様の場合には、記憶部29は、
図3に示すように、部品に対応付けてマニュアル情報を記憶する。
【0103】
なお、携帯端末10が、スルー画像をサーバ20に送信し、サーバ20が、携帯端末10から取得したスルー画像などに基づいて部品を判別し、携帯端末10にマニュアル情報を送信する態様においては、携帯端末10は、スルー画像に重畳させてマニュアル情報を表示させてもよい。即ち、拡張現実(AR:Augmented Reality)として、マニュアル情報を表示してもよい。
【0104】
図13のフローチャートは、携帯端末10において系統線図(大)が表示されるまでの動作の一例を表している。
図13の左側のフローチャートは携帯端末10の動作、右側はサーバ20の動作を表している。
図13のフローチャートは、系統線図(小)を表示させるための第1の操作(例えば、
図9(a)の文言「P&I」の領域のタッチ)があったときに開始する。なお、
図13のフローチャートの開始時において、携帯端末10は、
図9(a)に示すようなメインメニュー画面を表示しているものとする。なお、系統線図(大)の初期表示は、判別部品を含む系統のアラームについて強調表示させる態様とする(上記の例2)。なお、保守対象機器90における警告情報が存在するときには、携帯端末10は、
図13のフローチャートの開始前に、当該警告情報をサーバ20に送信しているものとする。
【0105】
携帯端末10は、第1の操作(例えば、
図9(a)の文言「P&I」の領域のタッチ)があった旨の操作情報(「P&I」が選択された旨の選択情報)をサーバ20に送信する(ステップS100)。
【0106】
サーバ20は、第1の操作があった旨の操作情報を携帯端末10から受信する(ステップS120)。第1の操作があった旨の操作情報を受信したサーバ20は、判別部品(
図9(a)の部品)に対応する系統線図(小)を選択し(ステップS122)、携帯端末10に送信する(ステップS124)。
【0107】
携帯端末10は、系統線図(小)をサーバ20から受信し(ステップS102)、表示部13に表示する(ステップS104)。つまり、携帯端末10の表示部13には、
図9(a)に代えて、
図9(b)に示すように、系統線図(小)が表示される。携帯端末10は、系統線図(大)を表示させるための第2の操作(例えば、ステップS104において表示した系統線図(小)の領域のタッチ)を受け付ける(ステップS106)。携帯端末10は、第2の操作があった旨の操作情報(系統線図(小)が選択された旨の選択情報)をサーバ20に送信する(ステップS108)。
【0108】
サーバ20は、第2の操作があった旨の操作情報を携帯端末10から受信する(ステップS126)。第2の操作があった旨の操作情報を受信したサーバ20は、判別部品(
図9(a)の部品)に対応する系統線図(大)を選択する(ステップS128)。サーバ20は、判別部品を含む系統にアラーム(警告情報)があるか否かを判断する(ステップS130)。サーバ20は、判別部品を含む系統にアラームがあると判断したときには(ステップS130:Yes)、ステップS138にて選択した系統線図(大)における当該アラームに応じた領域を強調表示する(ステップS132)。一方、サーバ20は、判別部品を含む系統にアラームがないと判断したときには(ステップS130:No)、強調表示を行わない。ステップS132、又は、ステップS130(No)に続いて、サーバ20は、系統線図(大)を携帯端末10に送信する(ステップS134)。即ち、アラームがあるときには強調表示を施された系統線図(大)が携帯端末10に送信され、アラームがないときには強調表示を施されていない系統線図(大)が携帯端末10に送信される。そして、サーバ20側のフローチャートは終了する。
【0109】
携帯端末10は、系統線図(大)をサーバ20から受信し(ステップS110)、表示部13に表示する(ステップS112)。そして、携帯端末10側のフローチャートは終了する。
【0110】
なお、
図13のフローチャートでは、第1の操作によって系統線図(小)がサーバ20から携帯端末10に送信され、第2の操作によって系統線図(大)がサーバ20から携帯端末10に送信される態様であるが、第1の操作によって系統線図(小)及び系統線図(大)がサーバ20から携帯端末10に送信されるようにしてもよい。なお、第1の操作によって系統線図(小)及び系統線図(大)がサーバ20から携帯端末10に送信される態様では、携帯端末10は、第1の操作の後に系統線図(小)及び系統線図(大)を受信したときに系統線図(小)及び系統線図(大)を共に表示してもよいし、第1の操作の後に系統線図(小)及び系統線図(大)を受信したときには系統線図(小)のみを表示し、第2の操作があった後に系統線図(大)を初めて表示してもよい。
【0111】
また、
図13のフローチャートでは、第1の操作によって系統線図(小)を表示し、第2の操作によって系統線図(大)を表示する態様であるが、第1の操作によって系統線図(小)を表示せずに最初から系統線図(大)を表示してもよい。
【0112】
図14(a)のフローチャートは、サーバ20が作業実績情報を携帯端末10から取得する動作の一例を表している。
図14(a)の左側のフローチャートは携帯端末10の動作、右側はサーバ20の動作を表している。
【0113】
携帯端末10は、作業実績情報の入力を受け付ける(ステップS200)。つまり、操作者が、例えば、携帯端末10に表示されたマニュアル情報を参照しつつ保守作業を実行し、作業完了後に、作業実績情報を携帯端末10に入力する。なお、サーバ20は、マニュアル情報の送信するときに、作業実績情報の入力欄を有する作業実績入力画面を送信し、携帯端末10は、当該作業実績入力画面を介して、作業実績情報の入力を受け付けるようにしてもよい。携帯端末10は、作業実績情報をサーバ20に送信する(ステップS202)。なお、携帯端末10は、作業時間(後述)を算出したときは、作業実績情報とともに作業時間をサーバ20に送信する。そして、携帯端末10側のフローチャートは終了する。
【0114】
サーバ20は、作業実績情報を携帯端末10から受信する(ステップS210)。サーバ20は、作業実績情報を記憶部29に記憶する。なお、サーバ20は、作業時間とともに、作業実績情報を記憶部29に記憶してもよい。なお、作業時間は、サーバ20側において、例えば、マニュアル情報の送信時刻と作業実績情報の受信時刻の差から算出してもよいし、携帯端末10側において、例えば、マニュアル情報の受信時刻と作業実績情報の送信時刻の差から算出してもよい。そして、携帯端末10側のフローチャートは終了する。
【0115】
図14(b)のフローチャートは、サーバ20が注文情報を携帯端末10から取得する動作の一例を表している。
図14(b)の左側のフローチャートは携帯端末10の動作、右側はサーバ20の動作を表している。なお、携帯端末10が注文情報を送信する宛先は、サーバ20であってもよいし、サーバ20とは異なる他のサーバであってもよいが、本フローチャートにおいては、サーバ20に注文情報を送信するものとする。
【0116】
携帯端末10は、部品の注文情報の入力を受け付ける(ステップS300)。つまり、操作者が、例えば、保守作業において、部品が必要なときには、当該部品の注文情報を携帯端末10に入力する。なお、サーバ20は、マニュアル情報の送信するときに、注文情報の入力欄を有する注文画面を送信し、携帯端末10は、当該注文画面を介して、注文情報の入力を受け付けるようにしてもよい。携帯端末10は、注文情報をサーバ20に送信する(ステップS302)。
【0117】
サーバ20は、注文情報を携帯端末10から受信する(ステップS310)。サーバ20は、注文情報を記憶部29に記憶する(ステップS312)。サーバ20は、確認情報(注文受付情報)を携帯端末10に送信する(ステップS314)。そして、サーバ20側のフローチャートは終了する。
【0118】
携帯端末10は、確認情報をサーバ20から受信し(ステップS304)、表示部13に表示する(ステップS306)。そして、携帯端末10側のフローチャートは終了する。
【0119】
図14(b)のフローチャートは、注文情報をサーバ20に送信するが、サーバ20とは異なる他のサーバに送信するときには、サーバ20は、携帯端末10が当該他のサーバから注文画面を取得するためのリンク情報をマニュアル情報とともに送信してもよい。
【0120】
以上、上記の実施形態によれば、経時的に取扱方法が変化する部品(特定部品)であっても、経過時間に応じた適切な取扱説明書を表示させることができるようになる。
【0121】
なお、上記の実施形態では、保守対象機器90における警告情報を管理装置30が記憶し、携帯端末10は管理装置30から警告情報を取得するが、携帯端末10が保守対象機器90から直接、警告情報を取得してもよい。なお、携帯端末10が保守対象機器90から直接、警告情報を取得する態様とするときには、管理装置30はなくてもよい。即ち、機器保守システムは、携帯端末10及びサーバ20から構成されるものとしてもよい。
【0122】
また、上記の実施形態では、警告情報に応じて系統線図を強調表示させているが、系統線図に強調表示を行わない態様としてもよい。なお、系統線図に強調表示を行わない態様とするときには、管理装置30はなくてもよい。即ち、機器保守システムは、携帯端末10及びサーバ20から構成されるものとしてもよい。また、系統線図に強調表示を行わない態様とするときには、サーバ20(制御部21)は、強調表示に関する処理を実行する機能(画像処理部25)を有しなくてもよい。また、そもそも携帯端末10に系統線図自体を表示しない場合も、警告情報は不要であるので、同様である。
【0123】
また、上記の実施形態では、
図1に示すように、サーバ20は1つであるように記載しているが、サーバ20は2以上のサーバ(例えば、サーバ20A、サーバ20B、サーバ20C)によって構成されるものであってもよい。即ち、例えば、機器判別部22、部品判別部23、閲覧情報選択部24、画像処理部25や記憶部29が、サーバ20A、サーバ20B、サーバ20Cに分散されていればよい。
【0124】
なお、上記の機器保守システム全体、携帯端末10、サーバ20、又は、管理装置30の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、機器保守システム全体、携帯端末10、サーバ20、又は、管理装置30の上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0125】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0126】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。