特許第6165208号(P6165208)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6165208
(24)【登録日】2017年6月30日
(45)【発行日】2017年7月19日
(54)【発明の名称】ネズミ用毒餌剤及びネズミ用トラップ
(51)【国際特許分類】
   A01N 65/08 20090101AFI20170710BHJP
   A01N 65/20 20090101ALI20170710BHJP
   A01N 63/00 20060101ALI20170710BHJP
   A01P 11/00 20060101ALI20170710BHJP
   A01M 25/00 20060101ALI20170710BHJP
【FI】
   A01N65/08
   A01N65/20
   A01N63/00 Z
   A01P11/00
   A01M25/00 Z
【請求項の数】2
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-183186(P2015-183186)
(22)【出願日】2015年9月16日
(65)【公開番号】特開2016-65049(P2016-65049A)
(43)【公開日】2016年4月28日
【審査請求日】2016年4月18日
(31)【優先権主張番号】特願2014-191195(P2014-191195)
(32)【優先日】2014年9月19日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000100539
【氏名又は名称】アース製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田々美 健治
(72)【発明者】
【氏名】松本 繁
【審査官】 井上 千弥子
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭48−052945(JP,A)
【文献】 実公昭46−035280(JP,Y1)
【文献】 中国特許出願公開第1817131(CN,A)
【文献】 特開2008−137928(JP,A)
【文献】 特開2007−077111(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 65/08
A01P 11/00
JSTPlus/JSTChina/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サツマイモ、ピーナッツ及びカツオブシを含有するネズミ用毒餌剤であって、
前記サツマイモ、前記ピーナッツ及び前記カツオブシはそれぞれ5〜30質量%の範囲で含有され、
前記サツマイモ、前記ピーナッツ及び前記カツオブシの合計量が、毒餌剤中、15〜50質量%であることを特徴とするネズミ用毒餌剤。
【請求項2】
請求項1に記載のネズミ用毒餌剤をセットしたことを特徴とするネズミ用トラップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネズミの駆除に有用なネズミ用誘引・喫食向上剤、ネズミ用毒餌剤及びネズミ用トラップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ネズミを駆除するために殺鼠成分を含有する毒餌剤が広く用いられているが、ネズミの喫食量によって、その駆除効果が大きく変化することが知られている。毒餌剤に殺鼠成分を一定量以上配合すると、ネズミの喫食量が低下することがあり、逆に喫食量を得るために殺鼠成分の配合量を抑えると駆除効果が十分に得られなかったり、殺鼠成分に対する抵抗力を発達させる原因ともなりかねない。
そのため喫食量の低下を防止すべく、殺鼠成分と共に、適宜嗜好物質が毒餌剤に添加されている。
【0003】
ところが上記のような嗜好物質では、ネズミに十分量の殺鼠成分を摂取させるには至らず、そのためネズミを効果的に駆除することができなかった。
このような問題を解消するために、ネズミ用誘引・喫食向上剤の検討が種々行われており、例えば、炭素数20以下の脂肪酸エステルを主成分とする植物油を添加することでネズミの毒餌剤に対する喫食性を向上させること(例えば、特許文献1参照)、シーズニングオイルや海藻類がネズミに対して優れた誘引、喫食向上効果を奏すること(例えば、特許文献2参照)、等が知られている。
また、ネズミ用誘引・喫食性向上剤として米糠及び/又は米糠由来成分を用いる技術(例えば、特許文献3参照)も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−7502号公報
【特許文献2】特開2002−3325号公報
【特許文献3】特開2008−137928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術は、ネズミに対して一定の誘引・喫食性向上効果を有するものであるが、当該効果をさらに高めた誘引・喫食性向上剤の開発が望まれている。
一方、駆除対象のネズミは、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ、ハタネズミ等の多種にわたり、その誘引性や喫食性は種類により異なることから、多種のネズミに対し同等の誘引・喫食効果を発揮させることは難しいのが現状である。
【0006】
したがって本発明の目的は、従来技術よりも優れた誘引・喫食性向上効果を有し、かつ多種のネズミに対し同等の誘引・喫食向上効果を発揮し得るネズミ用誘引・喫食向上剤、ネズミ用毒餌剤及びネズミ用トラップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の天然由来の3成分のうちの2種以上を組み合わせて用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、以下の(1)〜(4)によって達成される。
(1)芋類、豆類及び魚類からなる群から選択される少なくとも2種の混合物であることを特徴とするネズミ用誘引・喫食向上剤。
(2)芋類、豆類及び魚類からなる混合物であることを特徴とする前記(1)に記載のネズミ用誘引・喫食向上剤。
(3)前記(1)又は(2)に記載のネズミ用誘引・喫食向上剤を含有することを特徴とするネズミ用毒餌剤。
(4)前記(1)又は(2)に記載のネズミ用誘引・喫食向上剤又は前記(3)に記載のネズミ用毒餌剤をセットしたことを特徴とするネズミ用トラップ。
【発明の効果】
【0009】
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤は、芋類、豆類及び魚類からなる群から選択される少なくとも2種を混合した混合物であることを特徴としているので、優れた誘引・喫食性向上効果を有し、かつ多種のネズミに対し同等の誘引・喫食向上効果を発揮することができる。そして本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤を含有したネズミ用毒餌剤は、ネズミに十分な致死量の殺鼠成分を摂取させるとともに、様々な種類のネズミに対して有効に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】対照検体の総喫食量に対する各検体の総喫食量の比率を示すグラフであって、(a)は試験例1における実施例1及び比較例1〜3の結果、(b)は試験例1における実施例2及び比較例4〜6の結果である。
図2】対照検体の総喫食量に対する各検体の総喫食量の比率を示すグラフであって、(a)は試験例1における実施例3及び比較例7〜9の結果、(b)は試験例1における実施例4及び比較例10〜12の結果である。
図3】対照検体の総喫食量に対する各検体の総喫食量の比率を示すグラフであって、試験例2における実施例5及び比較例13〜15の結果である。
図4】対照検体の総喫食量に対する各検体の総喫食量の比率を示すグラフであって、試験例3における実施例6〜9及び比較例16〜18の結果である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態をさらに詳しく説明する。
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤は、ネズミの誘引・喫食性を高めるために用いられるものであり、対象としては、例えば、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ、ハタネズミ、アカネズミ、ヒメネズミ、カヤネズミ等を含む。
【0012】
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤は、芋類、豆類及び魚類からなる群から選択される少なくとも2種の混合物である。芋類、豆類及び魚類のうちの2種以上を組み合わせた混合物を用いることで、どのような種類のネズミに対しても誘引・喫食効果を発揮することができる。
【0013】
芋類としては、例えば、サツマイモ、ジャガイモ、ヤマイモ等が挙げられ、1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。芋類は生のものを用いてもよく、加熱処理や蒸煮処理したものを用いてもよい。使用形態としては、特に限定されず、溶液状、ペースト状、粉粒状、ブロック状、すりおろし状等の任意の形態で用いることができる。この中で、蒸煮処理した芋類を適当な大きさに粉砕し、乾燥させたものを用いることができる。また市販の芋粉末を用いてもよい。本発明では、芋類としてサツマイモを用いるのが好ましい。
【0014】
芋類の含有量は、本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤中、0〜50質量%であるのが好ましく、5〜30質量%がより好ましい。芋類の含有量が上記範囲であると、豆類及び/又は魚類との相乗効果により誘引・喫食性向上の効果が十分に発揮される。
【0015】
豆類としては、例えば、ピーナッツ、大豆、インゲン等が挙げられ、1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。豆類は生のものを用いてもよく、加熱処理や蒸煮処理したものを用いてもよい。使用形態としては、特に限定されず、溶液状、ペースト状、粉粒状、ブロック状、すりおろし状等の任意の形態で用いることができる。この中で、ローストした豆類を適当な大きさに粉砕したものを用いることができる。また市販の豆粉末を用いてもよい。本発明では、豆類としてピーナッツを用いるのが好ましい。
【0016】
豆類の含有量は、本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤中、0〜50質量%であるのが好ましく、5〜30質量%がより好ましい。豆類の含有量が上記範囲であると、芋類及び/又は魚類との相乗効果により誘引・喫食性向上の効果が十分に発揮される。
【0017】
魚類としては、例えば、カツオ、イワシ、マグロ、サンマ、アジ、サバ等が挙げられ、1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。魚類は生のものを用いても、加熱処理や乾燥処理させたものを用いてもよいが、保存性の観点から乾燥処理させた魚類を加工して用いることが好ましい。具体的には、カツオブシ、ニボシ(カタクチイワシ)、マグロブシ等を用いることが好ましく、中でもカツオブシがより好ましい。乾燥処理した魚類は、溶液状(煮出した液体)、ペースト状、粉粒状、ブロック状等の任意の形態で用いることができる。乾燥処理した魚類は適当な大きさに粉砕したものや、薄肉片にスライスしたものを用いることができ、また市販の削り節を用いてもよい。
【0018】
魚類の含有量は、本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤中、0〜50質量%であるのが好ましく、5〜30質量%がより好ましい。魚類の含有量が上記範囲であると、芋類及び/又は豆類との相乗効果により誘引・喫食性向上の効果が十分に発揮される。
【0019】
本発明においては、芋類、豆類及び魚類からなる群から選択される少なくとも2種を用いればよく、芋類、豆類及び魚類の3種が混合された混合物であることがより好ましい。中でも、サツマイモ、ピーナッツ及びカツオブシのうちの少なくとも2種を混合した混合物が好適であり、サツマイモ、ピーナッツ及びカツオブシが混合された混合物がより好ましい。
【0020】
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤の調製方法は、ネズミが喫食できるように調製されれば公知の手段を適宜採用でき、芋類、豆類及び魚類からなる群から選択される少なくとも2種を所望の配合割合となるように混合すればよい。本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤は、粉体として用いてもよく、結合剤を用いて顆粒状、粒状等に造粒して用いることができる。
結合剤としては、例えば、グァーガム、ジャガーガム、カラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、コーンスターチ、α化デンプン等を用いることができる。
【0021】
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤は、溶液状、ペースト状、粉粒状(粉体状)、ブロック状等、所望の形態に調製したものを使用できる。
【0022】
本発明のネズミ用毒餌剤は、本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤を含有するものである。
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤をネズミ用毒餌剤に配合する場合、その配合量は、ネズミ用毒餌剤全量に対し、5質量%以上とするのがよく、10〜50質量%が好ましい。
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤がネズミ用毒餌剤に対し上記範囲であると、十分なネズミの誘引効果及び喫食効果を得ることができ、また殺鼠成分の効果を妨げることはない。
【0023】
ネズミ用毒餌剤とするために用いる殺鼠成分としては、例えば、ワルファリン、フマリン、クマテトラリル、ジフェチアロール、ブロマジオロン等のクマリン系化合物、ダイファシノン、クロロファシノン等のインダンジオン系化合物、α−ナフチルチオウレア、硫酸タリウム、シリロシド、ノルボルマイド、モノフルオロ酢酸塩、黄リン、リン化亜鉛等の急性中毒殺鼠剤が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
中でも、ジフェチアロール、ワルファリン等のクマリン系化合物を用いた毒餌剤において、本発明の誘引・喫食向上剤の効果が顕著に発揮される。
【0024】
殺鼠成分の配合量は、ネズミ用毒餌剤全体量に対し、ジフェチアロールの場合、0.001〜0.005質量%とするのが好ましい。またワルファリンの場合、0.01〜0.2質量%とするのが好ましい。
【0025】
本発明において、ネズミ用毒餌剤の調製は、公知の基材、食餌成分等の1種又は2種以上を用いて製剤化する方法を採用することができる。上記基材としては、例えば、玄米、白米、小麦、トウモロコシ、コメ、そば等の穀物粉末;トウモロコシ、クルミ等の種子や木の実等の粒類;ショ糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、黒砂糖、赤砂糖、三温糖等の糖類等が挙げられ、食餌成分としては、油揚、サツマ揚、ソーセージ、パン、バナナ、リンゴ等が挙げられる。
【0026】
そして必要に応じてコーン油、米ヌカ油、大豆油、オリーブ油、綿実油等の植物油;魚油、豚油、牛油等の動物油;水、酒(例えば紹興酒、ビール、日本酒、赤ワイン等)、アルコール、グリセリン等の液体;シーズニングオイル、海藻類、ハチミツ、マヨネーズ、醤油、水あめ、めんつゆ、焼肉のたれ、すりごま、ふりかけ、黒酢等の1種又は2種以上を添加してもよい。
【0027】
さらにチーズ香料、バター香料、ピーナッツ香料、ピーチ香料、ストロベリー香料、ミルク香料等の香料;エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、dl−α−トコフェロール、ノルジヒドログアヤレチック酸、メチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、グアヤク脂、L−システィン塩酸塩等の安定化剤;安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、ジフェニル、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム等の保存剤;トウガラシ末等の誤食防止剤;アマランス、アマランスアルミニウムレーキ、エリスロシン、エリスロシンアルミニウムレーキ、ニューコクシン、フロキシン、ローズベンガル、アシドレッド、タートラジン、タートラジンアルミニウムレーキ、サンセットイエローFCF、サンセットイエローFCFアルミニウムレーキ、ファストグリーンFCF、ファストグリーンFCFアルミニウムレーキ、ブリリアントブルーFCF、ブリリアントブルーFCFアルミニウムレーキ、インジゴカルミン、インジゴカルミンアルミニウムレーキ、β−カロチン、銅クロロフィル等の色素等を添加してもよい。
【0028】
本発明におけるネズミ用毒餌剤は、顆粒状、ブロック状、細粒状、ペースト状、ゲル状、ビスケット状、ダンゴ状等の形態に調製したものを使用することができる。
【0029】
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤及びネズミ用毒餌剤は、ネズミ用トラップ(粘着トラップ、捕獲トラップ等)にセット(併置したり、トラップ内に置いたり)して使用することができる。例えば、ネズミ用誘引・喫食向上剤又はネズミ用毒餌剤をかご型のネズミ捕り器の中に設置し、ネズミ用誘引・喫食向上剤又はネズミ用毒餌剤により誘き出されたネズミがネズミ用誘引・喫食向上剤又はネズミ用毒餌剤を喫食している間にネズミ捕り器の罠が発動して捕獲することができる。ネズミ捕り器にネズミ用毒餌剤が設置されている場合は、喫食したネズミを致死させることが可能である。
【実施例】
【0030】
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明は下記例に限定されるものではない。
【0031】
なお、試験例で用いた成分は以下のとおりである。
サツマイモ粉:仙波糖化工業株式会社製「さつまパウダー100DE」(14メッシュを通過したもの)
ピーナッツ粉:株式会社千葉加豆屋製「ピーナッツ粉末」(12メッシュを通過したもの)
カツオブシ粉:ヤマヒデ食品株式会社製「本ぶし粉」(12.7メッシュを通過したもの)
【0032】
<試験例1>
(検体の作製)
表1に記載の配合成分を、表に記載の割合(質量%)で混合し、対照検体、検体1〜4を作製した。
小麦粉、トウモロコシデンプン、精製白糖及び誘引成分(サツマイモ粉、ピーナッツ粉、カツオブシ粉)を均一に混合し、混合物Aを得た。混合物Aに、プロピレングリコール/ポリエチレングリコール混合物を添加し、混合物Bを得た。混合物Bに安息香酸デナトニウムを溶かした常水を混合し、直径約5mmの棒状の顆粒物を成形した。その後、乾燥させて各検体を作製した。
【0033】
【表1】
【0034】
(実施例1)
検体1と対照検体をそれぞれ約30gずつトレイに取り、縦24cm×横38cm×高さ20cmのゲージ内の中央付近に並べて設置した。ゲージを室温25℃、湿度60%に設定した試験室に載置し、ドブネズミ(雌、生後3ヶ月以上の成獣)を1頭入れて自由に喫食させ、検体1と対照検体の3日間の総喫食量(g)をそれぞれ計測した。餌が少なくなったときは適宜追加した。なお、試験室の明暗条件は7:00〜19:00点灯とした。
対照検体の3日間の総喫食量に対する検体1の3日間の総喫食量の比率を求め、表2及び図1(a)に示した。
【0035】
(比較例1〜3)
検体1に代えて検体2〜4を用いたこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表2及び図1(a)に示す。
【0036】
(実施例2)
別のドブネズミ(雌、生後3ヶ月以上の成獣)を用い、実施例1と同様に喫食量を調べた。結果を表2及び図1(b)に示す。
【0037】
(比較例4〜6)
別のドブネズミ(雌、生後3ヶ月以上の成獣)を用いた以外は、比較例1〜3と同様の試験を行った。結果を表2及び図1(b)に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
(実施例3及び比較例7〜9)
被験ネズミとしてクマネズミ(雄、生後3ヶ月以上の成獣)を用いたこと以外は、上記実施例1及び比較例1〜3と同様の試験を行った。結果を表3及び図2(a)に示す。
【0040】
(実施例4及び比較例10〜12)
被験ネズミとしてクマネズミ(雌、生後3ヶ月以上の成獣)を用いたこと以外は、上記実施例1及び比較例1〜3と同様の試験を行った。結果を表3及び図2(b)に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
表2、3及び図1、2の結果から、本発明のネズミ用誘引・喫食性向上剤(サツマイモ、ピーナッツ及びカツオブシの混合物)を配合した検体1は、誘引成分を1種のみ含有する検体2〜4に比べて優れた誘引・喫食性向上効果を有することがわかった。また、多種のネズミに対し同等の誘引・喫食向上効果を発現し得ることもわかった。
【0043】
<試験例2>
試験例1で作製した検体1〜4と対照検体を用いて、以下の喫食試験を行った。
【0044】
(実施例5、比較例13〜15)
表4に記載したように、検体と対照検体をそれぞれ約30gずつトレイに取り、縦24cm×横38cm×高さ20cmのゲージ内の中央付近に並べて設置した。ゲージを室温25℃、湿度60%に設定した試験室に載置し、1頭のクマネズミ(雄又は雌の何れか1頭、生後3ヶ月以上の成獣)を入れて自由に喫食させ、検体と対照検体の3日間の総喫食量(g)をそれぞれ計測した。餌が少なくなったときは適宜追加した。なお、試験室の明暗条件は7:00〜19:00点灯とした。
試験は2回繰り返して行い、検体と対照検体の3日間の総喫食量の平均値を求めた。なお、各例において、使用したクマネズミの性別は同一である。
対照検体の3日間の総喫食量(平均値)に対する検体の3日間の総喫食量(平均値)の比率を求め、表4及び図3に示した。
【0045】
【表4】
【0046】
表4及び図3の結果から、実施例5において本発明の効果がより顕著にみられ、本発明のネズミ用誘引・喫食性向上剤(サツマイモ、ピーナッツ及びカツオブシの混合物)を配合した検体1は、検体2〜4に比べて優れた誘引・喫食性向上効果を有することがわかった。
【0047】
<試験例3>
(検体の作製)
下記表5に記載の配合成分を、表に記載の割合(質量%)で混合し、対照検体及び検体1〜7を作製した。
小麦粉、トウモロコシデンプン、精製白糖及び誘引成分(サツマイモ粉、ピーナッツ粉、カツオブシ粉)を均一に混合し、混合物Aを得た。混合物Aに、プロピレングリコール/ポリエチレングリコール混合物を添加し、混合物Bを得た。混合物Bに安息香酸デナトニウムを溶かした常水を混合し、直径約5mmの棒状の顆粒物を成形した。その後、乾燥させて各検体を作製した。
【0048】
【表5】
【0049】
上記作製した検体1〜7と対照検体を用いて、以下の喫食試験を行った。
【0050】
(実施例6〜9、比較例16〜18)
表6に記載したように、検体と対照検体をそれぞれ約30gずつトレイに取り、縦24cm×横38cm×高さ20cmのゲージ内の中央付近に並べて設置した。ゲージを室温25℃、湿度60%に設定した試験室に載置し、1頭のドブネズミ(雄又は雌の何れか1頭、生後3ヶ月以上の成獣)を入れて自由に喫食させ、検体と対照検体の3日間の総喫食量(g)をそれぞれ計測した。餌が少なくなったときは適宜追加した。なお、試験室の明暗条件は7:00〜19:00点灯とした。
試験は3回繰り返して行い、検体と対照検体の3日間の総喫食量の平均値を求めた。なお、各例において、使用したドブネズミの性別は同一である。
対照検体の3日間の総喫食量(平均値)に対する検体の3日間の総喫食量(平均値)の比率を求め、表6及び図4に示した。
【0051】
【表6】
【0052】
表6及び図4の結果から、サツマイモ、ピーナッツ及びカツオブシを含有した検体1、及びサツマイモ、ピーナッツ及びカツオブシのうちの2種を含有した検体5〜7は、検体2〜4に比べて優れた誘引・喫食性向上効果を有することがわかった。
【0053】
<試験例4>
(検体の作製)
下記表7に記載の配合成分を、表に記載の割合(質量%)で混合し、対照検体及び検体8を作製した。
小麦粉、トウモロコシデンプン、精製白糖及び誘引成分(サツマイモ粉、ピーナッツ粉、カツオブシ粉)を均一に混合し、混合物Aを得た。混合物Aに、ジフェチアロールを溶解したプロピレングリコール/ポリエチレングリコール混合物を添加し、混合物Bを得た。混合物Bに安息香酸デナトニウムを溶かした常水を混合し、直径約5mmの棒状の顆粒物を成形した。その後、乾燥させて各検体を作製した。
【0054】
【表7】
【0055】
(実施例10)
検体8と対照検体をそれぞれ約30gずつトレイに取り、縦24cm×横38cm×高さ20cmのゲージ内の中央付近に並べて設置した。ゲージを室温25℃、湿度60%に設定した試験室に載置し、ドブネズミ(雌、生後3ヶ月以上の成獣)を1頭入れて自由に喫食させ、検体8と対照検体の1日目、2日目及び3日目の喫食量(g)をそれぞれ計測した。餌が少なくなったときは適宜追加した。なお、試験室の明暗条件は7:00〜19:00点灯とした。
試験は2回繰り返して行い、その平均値を求めた。各試験日における喫食量(喫食前後の各検体の質量の差)と総喫食量を、下記表8に示す。
【0056】
【表8】
【0057】
上記の結果から、ジフェチアロール(殺鼠成分)を含有させた毒餌剤に本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤を配合することにより、ネズミに対する誘引・喫食効果が十分に得られることがわかった。
図1
図2
図3
図4