特許第6165239号(P6165239)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6165239CSFBシナリオにおいて音声及び非音声通話を処理する方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6165239
(24)【登録日】2017年6月30日
(45)【発行日】2017年7月19日
(54)【発明の名称】CSFBシナリオにおいて音声及び非音声通話を処理する方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20170710BHJP
   H04W 68/12 20090101ALI20170710BHJP
【FI】
   H04W48/18 111
   H04W68/12
【請求項の数】14
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-512580(P2015-512580)
(86)(22)【出願日】2013年5月15日
(65)【公表番号】特表2015-520578(P2015-520578A)
(43)【公表日】2015年7月16日
(86)【国際出願番号】KR2013004310
(87)【国際公開番号】WO2013172656
(87)【国際公開日】20131121
【審査請求日】2016年3月23日
(31)【優先権主張番号】1930/CHE/2012
(32)【優先日】2012年5月15日
(33)【優先権主張国】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】サティシュ・ナンジュンダ・スワミー・ジャマダニ
(72)【発明者】
【氏名】ゲルト・ヤン・ファン・リーシャウト
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/141787(WO,A1)
【文献】 特表2012−529250(JP,A)
【文献】 特開2010−273339(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/020110(WO,A1)
【文献】 特表2013−502188(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/141788(WO,A2)
【文献】 特表2012−529251(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)における回路交換(CS)音声通話及びCS非音性通話を処理する方法であって、
ネットワーク切り替えが必要な通話として、前記CS音声通話又は前記CS非音性通話が発生することによって、移動管理エンティティ(MME)からCSサービス通知(CS SERVICE NOTIFICATION)を受信するステップと、
前記CSサービス通知に対する応答で、前記MMEに拡張されたサービス要請(Extended Service Request)を伝送するステップと、
前記MMEから第1の指示を含むUEコンテキスト修正要請(UE CONTEXT MODIFICATION REQUEST)を受信したeNodeBから前記第1の指示を含むRRC接続解除(Radio Resource Control Connection release)を受信するステップと、を含み、
前記第1の指示は、前記ネットワーク切り替えが必要な通話が前記CS音声通話又は前記CS非音性通話であることを示すことを特徴とする通話処理方法。
【請求項2】
前記ネットワーク切り替えが必要な通話が前記CS音声通話又は前記CS非音性通話であることを示す第2の指示をターゲット無線アクセスネットワーク(RAN)に伝送するステップをさらに含む請求項1に記載の通話処理方法。
【請求項3】
前記CSサービス通知は、前記第1の指示を含むことを特徴とする請求項1に記載の通話処理方法。
【請求項4】
前記第2の指示は、前記CS音声通話に対する1ビットの優先順位情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の通話処理方法。
【請求項5】
eNodeBにおける回路交換(CS)音声通話及びCS非音性通話を処理する方法であって、
ネットワーク切り替えが必要な通話として、前記CS音声通話又は前記CS非音性通話が発生することによって、移動管理エンティティ(MME)から第1の指示を含むUEコンテキスト修正要請(UE CONTEXT MODIFICATION REQUEST)を受信するステップと、
前記UEコンテキスト修正要請に対する応答で、前記MMEにUEコンテキスト修正応答(UE Context Modification Response)を伝送するステップと、
前記UEに前記第1の指示を含むRRC接続解除(Radio Resource Control Connection release)を伝送するステップと、を含み、
前記第1の指示は、前記ネットワーク切り替えが必要な通話が前記CS音声通話又は前記CS非音性通話であることを示すことを特徴とする通話処理方法。
【請求項6】
移動管理エンティティ(MME)における回路交換(CS)音声通話及びCS非音性通話を処理する方法であって、
ネットワーク切り替えが必要な通話として、前記CS音声通話又は前記CS非音性通話が発生することによって、UEにCSサービス通知(CS SERVICE NOTIFICATION)を伝送するステップと、
前記CSサービス通知に対する応答で、前記UEから拡張されたサービス要請(Extended Service Request)を受信するステップと、
eNodeBに第1の指示を含むUEコンテキスト修正要請(UE CONTEXT MODIFICATION REQUEST)を伝送するステップと、
前記eNodeBから前記UEコンテキスト修正要請に対する応答で、UEコンテキスト修正応答(UE CONTEXT MODIFICATION RESPONSE)を受信するステップと、を含み、
前記第1の指示は、前記ネットワーク切り替えが必要な通話が前記CS音声通話又は前記CS非音性通話であることを示すことを特徴とする通話処理方法。
【請求項7】
前記CSサービス通知は、前記第1の指示を含むことを特徴とする請求項6に記載の通話処理方法。
【請求項8】
回路交換(CS)音声通話及びCS非音性通話を処理するユーザ装置(UE)であり、
無線ネットワークに接続する通信部と、
前記通信部を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、ネットワーク切り替えが必要な通話として、前記CS音声通話又は前記CS非音性通話が発生することによって、移動管理エンティティ(MME)からCSサービス通知(CS SERVICE NOTIFICATION )を受信し、
前記CSサービス通知に対する応答で、前記MMEに拡張されたサービス要請(Extended Service Request)を伝送し、
前記MMEから第1の指示を含むUEコンテキスト修正要請(UE CONTEXT MODIFICATION REQUEST)を受信したeNodeBから前記第1の指示を含むRRC接続解除(Radio Resource Control Connection release)を受信し、
前記第1の指示は、前記ネットワーク切り替えが必要な通話が前記CS音声通話又は前記CS非音性通話であることを示すことを特徴とするユーザ装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記ネットワーク切り替えが必要な通話が前記CS音声通話又は前記CS非音性通話であることを示す第2の指示をターゲットRAN(Radio Access Network)に伝送することを特徴とする請求項8に記載のユーザ装置。
【請求項10】
前記CSサービス通知は、前記第1の指示を含むことを特徴とする請求項8に記載のユーザ装置。
【請求項11】
第2の指示は、前記CS音声通話に対する1ビットの優先順位情報を含むことを特徴とする請求項8に記載のユーザ装置。
【請求項12】
回路交換(CS)音声通話及びCS非音性通話を処理するeNodeBであって、
UE及びMMEと通信する通信部と、
前記通信部を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、ネットワーク切り替えが必要な通話として、前記CS音声通話又は前記CS非音性通話が発生することによって、移動管理エンティティ(MME)から第1の指示を含むUEコンテキスト修正要請(UE CONTEXT MODIFICATION REQUEST)を受信し、
前記UEコンテキスト修正要請に対する応答で、前記MMEにUEコンテキスト修正応答(UE Context Modification Response)を伝送し、
前記UEに前記第1の指示を含むRRC接続解除(Radio Resource Control Connection release)を伝送し、
前記第1の指示は、前記ネットワーク切り替えが必要な通話が前記CS音声通話又は前記CS非音性通話であることを示すことを特徴とするeNodeB。
【請求項13】
回路交換(CS)音声通話及びCS非音性通話を処理する移動管理エンティティ(MME)であって、
UE及びeNodeBと通信する通信部と、
前記通信部を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、ネットワーク切り替えが必要な通話として、前記CS音声通話又は前記CS非音性通話が発生することによって、UEにCSサービス通知(CS SERVICE NOTIFICATION)を伝送し、
前記CSサービス通知に対する応答で、前記UEから拡張されたサービス要請(Extended Service Request)を受信し、
eNodeBに第1の指示を含むUEコンテキスト修正要請(UE CONTEXT MODIFICATION REQUEST)を伝送し、
前記eNodeBから前記UEコンテキスト修正要請に対する応答で、UEコンテキスト修正応答(UE CONTEXT MODIFICATION RESPONSE)を受信し、
前記第1の指示は、前記ネットワーク切り替えが必要な通話が前記CS音声通話又は前記CS非音性通話であることを示すことを特徴とする移動管理エンティティ。
【請求項14】
前記CSサービス通知は、前記第1の指示を含むことを特徴とする請求項13に記載の移動管理エンティティ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信システムに関し、特にLTE(Long Term Evolution)ネットワークにおけるCSFB(Circuit Switched Fallback)シナリオの音声及び非音声通話を処理することに関する。本出願は本明細書に参照形式で組み込まれている2012年5月15日付のインド特許出願第1930/CHE/2012を優先権主張し、その出願に基づく。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTEは、全世界的に収容される標準として台頭しているユーザ装置(UE)のための進化した高速高容量標準である。LTEはパケット交換(PS)ドメインで運用される。現在、LTE技術を具備したUEは、LTE PSドメインを利用してデータトラフィックを処理する一方、音声トラフィックは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、UMTS(Universal Mobile Terrestrial System)及びGSM(登録商標) EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)のようなレガシー(legacy)回路交換(CS)ネットワーク(レガシーRAT(Radio Access Technologies))により処理される。音声通話のようなCSドメイン通信をサポートするために、UEはCSサポートレガシーRATにスイッチしなければならない。
【0003】
3GPP技術仕様により標準化されたCSFB(Circuit Switched Fallback)手順は、UEがMO(Mobile Originated)やMT(Mobile Terminated)通話中にこのようなスイッチングを遂行できるようにする。3GPP標準は、LTE、及びUMTSとGERANのような以前3GPP技術の間の移動性(スイッチング)のためのインターRAT(I−RAT)を定義する。I−RATスイッチングのうちにレガシーRATを獲得するために、3GPP標準は再指定基盤CSFB手順を提供する。
【0004】
再指定基盤CSFB手順のための既存の3GPP標準によれば、UEがLTEの内にあるうちにCS通話が試される場合、UEは拡張されたサービス要請(ESR)手順を始める。ESRがLTEネットワークのE−UTRANノードB(eNodeB)により受信される場合、eNodeBは、UEがCS通話のために位置を占めることができるターゲットRAT周波数を含む再指定要請と共にRRC(Radio Resource Control)接続解除をサポートする。
【0005】
既存システムにおけるCSFB手順中に、ターゲットRNC(Radio Network Controller)は、通話設定がCSFBによることであることを認知できない。これはRNCがCSFBのRRC接続を他のタイプのRRC接続(データやシグナリングの例)よりも優先できないことを示す。さらに、ローディングされたRNCで、RNCがCSFB通話に対するRRC接続設定を優先できないと、CSFB通話に対して既に遅れた通話設定が意図せずに遅れることがある。
【0006】
RNCが、通話設定がCSFB通話によることであることを認知すると、ネットワークの過負荷状態の場合、CSFB通話を優先することができる。またCSFB通話はCS音声通話またはCSデータ通話であり得る。CSFBは音声通話または非音声(データ)通話によって誘発される。ネットワークオペレータがCSデータ通話(例えばUSSD通話、FAX通話等)よりもCS音声通話に優先順位を付与することが重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記内容を参照すると、LTEネットワークの場合はCSFBシナリオのためにCS音声通話をCS非音声通話と区別するための方法及びシステムが必要である。
【0008】
本明細書内の実施形態の基本目的は、CSFBシナリオで音声及び非音声通話の両方を処理するための方法及びシステムを提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、CSFBシナリオで音声及び非音声通話を区別して、音声通話を非音声通話よりも優先する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本発明は回路交換フォールバック(CSFB)シナリオで音声及び非音声通話の両方を処理する方法を提供し、上記方法は、無線ネットワークを通してユーザ装置(UE)に、音声通話及び非音声通話を示す第1の指示を提供するステップを含む。また上記方法は、UEにより、ターゲット無線アクセスネットワーク(RAN)で音声通話または非音声通話をルーティングするステップを含み、上記UEは、第1の指示に基づいて上記ターゲットRANを選択する。また上記方法は、UEにより、ターゲットRANに第2の指示を伝送するステップを含み、上記第2の指示は、上記CSFB通話が音声通話であるか非音声通話であるかを示す。最後に上記方法は、上記第2の指示に基づいてRANにより、音声通話を非音声通話より優先するステップを含む。
【0011】
従って、本発明は回路交換フォールバック(CSFB)シナリオで音声及び非音声通話の両方を処理するためのコアネットワーク(CN)を提供し、上記CNは移動管理エンティティ(MME)を含み、また上記CNは、ユーザ装置(UE)に音声通話またはや非音声通話を示す指示を上記UEに提供するように構成される。
【0012】
従って、本発明は、回路交換フォールバック(CSFB)シナリオで音声及び非音声通話の両方を処理するためのユーザ装置(UE)を提供し、上記UEは集積回路を含む。また上記集積回路は少なくとも一つのプロセッサ及び少なくとも一つのメモリを含む。また上記メモリは上記回路内にコンピュータプログラムコードを含む。少なくとも一つのメモリ及び上記少なくとも一つのプロセッサを利用した上記コンピュータプログラムコードは、上記UEが無線ネットワークからCSFB通話に対する第1の指示を受信するようにし、上記第1の指示は、音声通話または非音声通話を示す。また上記UEは、ターゲット無線アクセスネットワーク(RAN)に音声通話または非音声通話をルーティングするように構成され、上記UEは上記第1の指示に基づいて上記ターゲットRANを選択する。また上記UEは上記ターゲットRANに第2の指示を提供し、上記第2の指示は上記CSFB通話が音声通話であるか非音声通話であるかを示す。
【0013】
本明細書における実施形態に対する上記及びその他の様態は、以下の説明及び添付図面と共に考慮するとより明確になる。しかし、望ましい実施形態とそれに対する数多くの特定細部事項を示す以下の内容は限定するものではなく、例示するためであることに注意する。本明細書の実施形態の範囲内でその思想を逸脱しない多くの変化及び変更が可能であり、本明細書の実施形態はそのような変更事項を全て含む。
【0014】
本発明は添付された図面を通して例示され、図面の全体にかける類似の参照番号は多様な形態の該当構成要素を示す。本発明の実施形態は図面を参照する以下の説明からより明確に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の実施形態による、多様なモジュールを有するユーザ装置のブロック図を例示する。
図2】既存技術のCSFBに対するシーケンス図を例示する。
図3】本開示の実施形態による、CSFBシナリオで音声及び非音声通話を処理するUEに指示が提供されるシーケンス図を例示する。
図4】本開示の実施形態による、CSFBシナリオで音声及び非音声通話の両方を処理する方法及びシステムを具現するコンピュータ環境を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態及び多様な構成及びそれに対する望ましい細部事項は添付図面に例示され、以下の内容に詳細に説明される非限定実施形態を参照してより完全に説明される。本発明の実施形態を不明瞭にしないように、よく知られている構成要素とプロセシング技法に対する説明は省略される。本明細書内で使用される例は単に本発明の実施形態が実施できる方式を理解するためであり、当業者が本発明の実施形態を実施できるように予定されたことである。したがって、その例が本発明の実施形態の範囲を限定するものに理解されてはならない。
【0017】
本発明の実施形態は、ユーザ装置(UE)に回路交換フォールバック(CSFB)通話がLTE(Long Term Evolution)ネットワークにおける回路交換(CS)音声通話であるかCS非音声(データ)通話であるかに対する指示を提供する方法及びシステムを達成する。本発明の開示方法及びシステムは、CSFBシナリオで音声及び非音声通話の両方を処理するメカニズムを開示する。
【0018】
一実施形態で(コアネットワーク及びアクセスネットワークの両方を含む)無線ネットワークは、CSFB通話がCS音声通話であるかCS非音声(データ)通話であるかに対する指示をCSFBインジケータと共にeNodeBに提供する。また、このような指示を無線ネットワーク(例えば、移動管理エンティティ(MME))から受信したeNodeBは上記指示を確認し、UEに伝送するためにこの指示を利用する。
【0019】
一実施形態で(コアネットワーク及びアクセスネットワークの両方を含む)無線ネットワークは、CSFB通話がCS音声通話であるかCSデータ通話であるかに対する指示をUEに提供する。また、このような指示を無線ネットワークから受信したUEは、全ての音声通話に優先ビット表示を提供することで、該当CSFB通話を音声通話または非音声通話としてターゲット無線アクセスネットワーク(RAN)に指示する。RANは、UEにより提供された優先ビット表示を利用してCSデータ通話からCS音声通話を区別することができる。
【0020】
一実施形態で、無線ネットワークは、CSFB途中でCSサービス通知メッセージまたは無線リソース制御(RRC)接続解除再指定(redirection)メッセージを通して、音声及び非音声通話を示す指示をUEに提供する。
【0021】
また、RANは、UEへの全てのCS音声通話を非音声通話より優先し、LTEネットワークのCSFBシナリオの場合に全ての音声通話に高い優先権が付与される。
【0022】
一実施形態におけるUEは、無線ネットワークと通信するモバイルフォン、スマートフォン、タブレット、または、その外の電子機器であり得る。
【0023】
一実施形態でCSFBシナリオの非音声通話またはCSデータは非限定的なものであって、USSD(Unstructured Supplementary Service Data)通話、ファックス (FAX)通話などを含むことができる。
【0024】
これから、図面全体を通して、類似の参照文字が該当構成を示す図面、特に図1乃至図4を参照して、望ましい実施形態を示す。
【0025】
図1は、本開示の実施形態によって、多様なモジュールを有するユーザ装置のブロック図を例示する。図面に示されるように、ユーザ装置(UE)100は、通信インターフェースモジュール101、電力モジュール102、ディスプレイモジュール103及びメモリモジュール104を含む。通信インターフェースモジュール101は、UEが無線ネットワークに接続することを助ける。電力モジュール102は、ユーザ装置100のバッテリ情報及びバッテリ電力状態を保有する。バッテリ情報は、装置が保有した電荷量及びユーザ装置100が動作状態にある時間などを含む。ユーザ装置100のディスプレイモジュール103は、ユーザがユーザ装置100の中に、あるデータを入力できるようにする仮想キーパッドやそれ以外の手段であるユーザインターフェースを含む。メモリモジュール104は、情報及び命令、例えばプロセッサにより実行されるアプリケーションを保存することができるRAM(random access memory)や他のタイプの動的保存素子、ROM(read−only memory)素子または他のタイプの静的保存装置を含むことができる。
【0026】
図2は、既存技術のCSFBに対するシーケンス図を例示する。LTEからGSM(登録商標) EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)またはUTRAN(Universal terrestrial Radio Access Network)への回路交換フォールバック(CSFB)方法は本開示に示される通りである。CSFB手順は、相異なる無線アクセスネットワーク(RAN)タイプとコアネットワーク個体の間のインターフェースを含む。回路交換(CS)サービスをサポートするために、モバイルスイッチングセンタ(MSC)サーバへの接続が設定される。進化したパケットシステムの移動管理エンティティ(MME)201がSGsインターフェースを通してMSCサーバにインターフェースする。CSFBメカニズムがMME200b及びMSC200c間のSGsインターフェースを利用して具現される。CSFBにおいて、フォールバックを開始及び準備するためのシグナリングメッセージを交換するためにRRC接続が常に設定される。音声通話を中断する場合、UE100はページング(paging)メッセージを受信しなければならない。モバイル発信通話の場合、UE100はサービス要請メッセージを伝送しなければならない。UE100は、音声通話が設定されるべきにデータ伝送に介入されることもある。
【0027】
MSC200cがかかってきた音声通話を受信する場合、SGsインターフェースを通してMME200bにページング要請を送る(201)。MME200bはS1接続を設定してCSサービス通知(CS SERVICE NOTIFICATION)メッセージをUE100に伝送する(202)。MME200bは、SGsインターフェースを通したサービス要請(SERVICE REQUEST)メッセージを利用してMSC200cに、UE100が接続されたモードであることを通知する(203)。また、UE100はCSサービス通知メッセージを受信する場合、拡張されたサービス要請(EXTENDED SERVICE REQUEST;(ESR))メッセージを送る(204)。この要請メッセージは、MME200bからのCSフォールバック要請に応答するために使用され、UE100がCSフォールバックに対するページングを許可するか否かを示す“CSFB応答”インジケータを含む。UEがそのCSFBを許可すると、MME200bはUEコンテキスト修正要請(UE CONTEXT MODIFICATION REQUEST)を通して、eNodeB200に、UE100がCSFB手順を通してUTRANまたはGERANに移動しなければならないことを通知する(205)。
【0028】
また、eNodeB200は、UE100がCSフォールバックに対して準備されたことを記述するコンテキスト修正要請(CONTEXT MODIFICATION RESPONSE)をMME200bに送る(206)。eNodeB200はCSFB手順のためのターゲット無線アクセス技術に適合したキャリア周波数を決定するために、UE100からUTRANまたはGERANターゲットセルに対する評価報告書を要請する(207)。
【0029】
GERANまたはUTRANへの再指定と共にRRC接続解除がこれからeNodeB200により発生する(208)。またeNodeB200は、MME200bにUEコンテキスト解除要請(UE CONTEXT RELEASE REQUEST)メッセージを通して、UE100に対するS1接続を解除することを要請する(209)。このメッセージは、UE100がターゲットセルにおけるパケット交換サービスを受信することができるか否かを特定することも行う。
【0030】
また、UE100は、ターゲット無線アクセス技術のセルを選択し、そのセルとの無線シグナリング接続を設定する。
【0031】
図3は、本開示の実施形態によって、CSFBシナリオで音声及び非音声通話を処理するUEに指示が提供されるシーケンス図を例示する。CSFB通話がCS音声通話またはCSデータ通話であり得る場合、CS音声通話をCS非音声(データ)通話と区別する方法は本開示で記述される通りである。
【0032】
一実施形態でCSデータ通話は非限定的なものであって、USSD通話、ファックス通話などを含み得る。
【0033】
また、それぞれのCSデータ通話は、複数のサービスを具現するように設計された異なるタイプのサーバから開始される。例えば、USSD通話は、USSD通話により開始され、ファックス通話はそのサービスを提供するように設計された異なるサーバにより開始される。
【0034】
一実施形態で、全てのCSデータ通話(USSD通話、ファックス通話等)に対して、あるサーバ(たとえばUSSDサーバ300)がUSSD通話を開始し、USSDサーバ300がMSC200cにそのUSSD通話に対して通知する(301)。他の例で、ファックス通話が他のサーバにより開始され、そのサーバはMSC200cに該当ファックス通話に対して通知する。同様に、あるCSデータ通話を開始するそれぞれのサーバは、該当データ通話に対してMSC200cに通知する。また、MSC200cは該当サーバからCSデータを受信する場合、そのデータ通話のタイプを識別できる(それがUSSD通話であるかファックス通話であるか他のデータ通話であるか)。
【0035】
例えば、USSDサーバ300がCSFBシナリオでUE100にUSSD通話を開始することを考慮する。図面を参照すれば、MSC200cはUSSDサーバ300からそのUSSD通話を受信し、SGsインターフェースを通してMME200bにUSSD通話を示してページング要請を送る(302)。MME200bはS1接続を設定しCSサービス通知メッセージをUE100に伝送する(303)。
【0036】
一実施形態でMME200bは、CSサービス通知メッセージの第1の指示を通してUE100にCS音声またはCSデータ通話を送る。
【0037】
また、MME200bは、SGsインターフェースを通したサービス要請メッセージを利用して、MSC200cに、UE100が接続されたモードであることを通知する(304)。また、UE100は、CSサービス通知メッセージを受信する場合、拡張されたサービス要請(ESR)メッセージを送る(305)。この要請メッセージは、MME200bからのCSフォールバック要請に応答するために使用され、UE100がCSフォールバックに対するページングを許可するか否かを示す“CSFB応答”インジケータを含む。UE100がそのCSFBを許可すると、MME200bはUEテキスト修正要請(UE CONTEXT MODIFICATION REQUEST)を通してeNodeB200に、UE100がCSFB手順を通してUTRANまたはGERANに移動されなければならないことを通知する(306)。
【0038】
一実施形態でMME201によりUEテキスト修正要請内の第1の指示を利用してCS音声またはCSデータ通話指示がeNodeB200に提供される。
【0039】
また、eNodeB200は、UEがCSフォールバックする準備ができていることを記述するコンテキスト修正応答(CONTEXT MODIFICATION RESPONSE)をMME200bに送る(307)。eNodeB200は、CSFB手順のためのターゲット無線アクセス技術に適合したキャリア周波数を決定するためにUE100からUTRANまたはGERANターゲットセルに対する評価報告書を要請する(308)。
【0040】
GERANまたはUTRANへの再指定と共にRRC接続解除がこれからeNodeB200により発生する(309)。
【0041】
一実施形態で、CSFB通話がCSデータ通話であるかCS音声通話であるかを示すための第1の指示は、再指定メッセージを通したRRC接続解除の際にUE100に提供される。
【0042】
またUE100は、GERANやUTRANへの再指定を通したRRC接続解除を受信した後、CS音声通話またはCSデータ通話を示す第2の指示をターゲットRANに送る。
【0043】
一実施形態で、UEは第2の指示内の1ビット優先順位表示を通して、全ての音声通話をターゲットRANに送り、(UEが位置する)ターゲットRANは、UE100により提供された1ビット優先順位表示を利用してCS音声通話をCSデータ通話から区別できる。またターゲットRANは、全ての音声通話を非音声通話より優先することができ、CSFBシナリオにおけるCS音声通話にCSデータ通話に比べて高い優先順位が付与される。
【0044】
またeNodeB200は、MME200bにUEコンテキスト解除要請(UE CONTEXT RELEASE REQUEST)メッセージを通して、UE100に対するS1接続を解除することを要請する(310)。このメッセージはUE100がターゲットセルにおけるパケット交換サービスを受信できるか否かを特定することもできる。
【0045】
上記の例でCSFBシナリオにおいて音声及び非音声通話を処理する方法及びシステムを示すためにUSSD通話が利用されたが、サーバ(上記目的に合せて設計されたサーバ)により、いずれのCSデータ通話も開始でき、上記サーバはMSC200cに上記CSデータ通話を通知する。
【0046】
一実施形態でMSC200cは、上記サーバからCSFB通話を受信する際に、CS音声通話をCSデータ通話から区別できる。
【0047】
一実施形態で、UE100は、LTE側から着信された通話がUSSD通話であることを認知した後、GERANネットワークに再指定される場合、初期RACHメッセージ自体を通して上記通話がUSSDによるものであり、CSFBによるものであることを示すことができる。
【0048】
一実施形態でUE100は任意の将来の段階で該当通話タイプをRANに指示できる(例:SDCCH(Stand−alone Dedicated Control Channel}メッセージを通して)。
【0049】
一実施形態でUE100は、LTE側から着信された通話がUSSD通話である事実を認知した後、UTRANネットワークに再指定される場合、初期RACH(Random Access Channel)メッセージ自体を通して、上記通話がUSSDによるものでありCSFBによるものであることを示すことができる。
【0050】
一実施形態でUE100は任意の将来の段階で該当通話タイプを上記ネットワークに指示できる(例:一般制御チャンネルメッセージを通して)。
【0051】
一実施形態で、ターゲット側、すなわち、GERANやUTRANネットワークにおけるUE100は、該当通話がLTEネットワークからのCSFBによることであることを示し、音声用CSFBとUSSD(または、あるCSデータ通話)用CSFB間を区別する。
【0052】
図4は、本開示の実施形態によって、CSFBシナリオで音声及び非音声通話の両方を処理する方法及びシステムを具現するコンピュータ環境を例示する。図示するように、コンピュータ環境401は、制御ユニット402及び算術ロジックユニット(ALU)403を具備した少なくとも一つのプロセシングユニット404、メモリ405、保存ユニット406、複数のネットワーキング装置408及び複数の入出力(I/O)装置407を含む。プロセシングユニット404は、アルゴリズムの命令語を処理することを担当する。プロセシングユニット404は、処理を遂行するために制御ユニットから命令を受信する。また、命令語の実行による全ての論理及び算術演算がALU403の助けで計算される。
【0053】
全般的なコンピュータ環境401は、複数の同種及び/または異種コア、相異なる種類の多様なCPU、特殊媒体及びその他の加速器からなることができる。プロセシングユニット404は、アルゴリズムの命令語を処理することを担当する。また複数のプロセシングユニット404は、一つのチップ上または複数のチップにかけて位置できる。
【0054】
上記具現に必要な命令語とコードを含むアルゴリズムがメモリユニット405や保存部406またはその両方に保存される。実行する際に、上記命令語をプロセシングユニット404により、該当メモリ405及び/または保存部406からフェッチして実行できる。
【0055】
あるハードウェアの具現例の場合、多様なネットワーキング装置408または外部I/O装置407がコンピュータ環境に接続され、そのネットワーキングユニット及びI/O装置ユニットを通して上記具現例をサポートすることができる。
【0056】
本開示の実施形態は少なくとも一つのハードウェア装置上で実行されて構成要素を制御するネットワーク管理機能を遂行する少なくとも一つのソフトウェアプログラムを通して具現されることができる。図1乃至図4に図示される構成要素はハードウェア装置、ハードウェア装置及びソフトウェアモジュールの組み合わせのうち少なくとも一つのブロックを含む。
【0057】
特定の実施形態に対する上記内容は本発明の実施形態の一般的な性格を十分に示して、他者が現在の知識を適用して一般概念を逸脱せずに、このような多様な適用例を容易に変形及び/または適応させ、適応及び変形は本開示の実施形態の意味及び範囲内に包括されなければならない。本明細書内で使用される語法や用語は限定するものではなく説明するためであることに留念すべきである。したがって、本発明の実施形態は望ましい実施形態と関連して記述されるが、当業者は本発明の実施形態が本開示のような実施形態の思想及び範囲内での変形を通して実施できることを認知する。
【0058】
100 ユーザ装置
101 通信インターフェースモジュール
102 電力モジュール
103 ディスプレイモジュール
104 メモリモジュール
200 eNodeB
300 サーバ
401 コンピュータ環境
402 制御ユニット
404 プロセシングユニット
405 メモリ
406 保存部
407 入出力装置
408 ネットワーキング装置
図1
図2
図3
図4