(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ジグが、少なくとも1つの交差セクションを含み、前記少なくとも1つの交差セクションでは、前記ワイヤーの少なくとも1つが、2つのワイヤーチャネルの間で入れ替えられ、前記交差セクションは、前記分割体を通って延在しており、それぞれの分割体が、非連続的に環状となり、前記ワイヤーの少なくとも1つが前記2つのワイヤーチャネルの間で入れ替えられる領域を提供するようになっている、
請求項4に記載の電磁場デバイス。
前記第1のジグを形成するステップが、第3のチャネルを含むように前記複数のコイルチャネルを形成するステップを含み、前記第3のチャネルは、前記第1のチャネルおよび前記第2のチャネルに直交して形成されている、請求項21に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0029]対応する参照番号は、図面のいくつかの図を通して、対応するパーツを示している。
【0016】
[0030]ここで、例示的な実施形態が、添付の図面を参照して、より完全に説明されることとなる。
【0017】
[0031]以下の説明は、単に、本質的に例示的なものであり、本開示、本出願、または本使用を限定することを意図していない。図面の全体を通して、対応する参照番号は、同様のまたは対応するパーツおよび特徴を示しているということが理解されるべきである。
【0018】
[0032]EMナビゲーションシステムのローカライザーは、送信コイルアレイ(TCA)を含むことが可能である。本明細書で参照および/または開示されているローカライザーは、主として、信号を送信するためのTCA(または、コイルアレイ)を含むものとして説明されているが、TCAは、信号を受信するために使用され得る。TCAは、EMコイルの複数のセットを含むことが可能である。EMコイルのそれぞれのセットは、直交して位置決めされている3つのコイルを含むことが可能であり、それらは、EM場を発生させるために使用される。他の配置が、以下に開示されている。コイル配置は、単数のコイル配置、および、互いに直交しないコイルを備えるコイル配置を含む。直交して位置決めされているコイルは、それぞれの中心軸線を有しており、それぞれの中心軸線は、互いに対して直角になっている。EMナビゲーションは、TCAを較正するための正確なおよび長時間の較正プロセスに依存する。また、較正プロセスは、ナビゲーションシステムの製造プロセスにおいて、「ボトルネック」を引き起こす可能性がある。
【0019】
[0033]較正プロセスは、主として、TCAにおける不一致、不規則性、および、様々な相違に起因して行われる。これは、コイル設置、それぞれのコイルの巻線の数、コイルワイヤーの長さ、コイルのサイズ、コイル同士の間のスペーシングなどの相違を含む。以下に開示されている実装形態は、TCAの較正プロセスを最小化し、および/または、TCAを較正する必要性を排除することができる、TCAを提供している。TCAの例、および、対応する製造方法が、
図2〜
図12および
図14〜
図15に示されている。例示的なEMナビゲーションシステム20が、
図1に示されている。EMナビゲーションシステム20は、
図2〜
図12および
図14〜
図15を参照して示されおよび/または説明されているTCAのいずれかを含むことが可能である。
【0020】
[0034]EMナビゲーションシステム20は、主として、人間の患者に処置を行うことに関して説明されているが、EMナビゲーションシステム20は、他の生物の被験体および/または非生物の被験体に処置を行うために使用され得る。また、本明細書で開示されている実装形態は、他のEMシステムに適用され、また、デバイスの位置トラッキング以外の目的のために適用され得る。たとえば、実装形態は、経頭蓋磁気刺激システムの中にEM場を発生させるために使用され得る。また、本明細書で開示されている処置は、体積(volume)、機械的なデバイス、および/または密閉構造体に対して行われ得る。体積は、生物のまたは非生物の物体のものであることが可能である。被験体は、密閉型の機械的なデバイスを含む物体であることが可能である。
【0021】
[0035]EMナビゲーションシステム20は、ガイドされる処置を行う。ガイドされる処置は、たとえば、外科的処置、神経の処置、脊髄の処置、および整形外科的処置であることが可能である。EMナビゲーションシステム20は、外科医21などのユーザーが、ディスプレイ22の上で、ある座標系で、器具110の位置を見ることを可能にする。座標系は、たとえば、イメージガイド処置などにおいて、イメージに関連している可能性があり、または、イメージレス処置に関連している可能性がある。
【0022】
[0036]EMナビゲーションシステム20は、イメージベースのシステムとして、または、イメージレスシステムとして、動作することが可能である。イメージレスシステムとして動作する間に、EMナビゲーションシステム20は、被験者スペースを、被験者スペースおよびイメージスペースの両方に位置合わせするというよりも、被験者26の領域を表すグラフィック表示に位置合わせすることが可能である。イメージデータは、器具の様々な場所、または、被験者26の解剖学的部分を確認するために取得され得るが、被験者26のイメージデータは、いつも取得される必要はない。被験者26の位置が、トラッキングされ得、また、被験者26に対する器具110の位置が、トラッキングされ得る。
【0023】
[0037]イメージレスシステムとして動作する間に、解剖学的構造体の位置が、器具に対して決定され得、また、解剖学的構造体および器具の位置が、トラッキングされ得る。たとえば、寛骨臼の平面が、器具110によっていくつかのポイントをタッチすることによって決定され得る。別の例として、大腿骨の位置が、同様の様式で決定され得る。器具110および解剖学的構造体の位置は、アイコンまたはグラフィックスによって、ディスプレイの上に示され得る。しかし、ディスプレイは、被験者26からキャプチャーされる実際のイメージデータを示さなくてもよい。地図データ、または、モーフィングされた(morphed)地図データなどのような、他のデータが提供され得る。地図データは、被験者26から発生させられるかまたは一般化されるイメージデータであることが可能である。たとえば、脳地図は、患者の脳のイメージデータ詳細分析に基づいて発生させられ得る。イメージベースのシステムとしてのEMナビゲーションシステム20の動作が、さらに下記に説明されている。
【0024】
[0038]EMナビゲーションシステム20は、剛体の器具および可撓性の器具をナビゲートまたはトラッキングするために使用され得る。剛体の器具の例は、ドリルモーター、プローブ、錐(awls)、ドリルビット、大外径(OD)針、大型のまたは不撓性のインプラントなどを含む。可撓性の器具の例は、カテーテル、プローブ、ガイドワイヤー、小OD針、小型のまたは可撓性のインプラント、脳深部刺激装置、電気リード線などを含む。器具110は、被験者26の身体の任意の領域において使用され得る。EMナビゲーションシステム20および器具110は、関節鏡処置、経皮的処置、定位処置などの様々な低侵襲処置において使用され、または、観血的処置(open procedure)において使用され得る。
【0025】
[0039]EMナビゲーションシステム20は、イメージングデバイス28を使用してイメージデータを取得するものとして説明されているが、患者および非患者の特定のデータなどの他のデータが取得および/または使用され得る。イメージングデバイス28は、被験者26の術前、術中、または術後のイメージデータおよび/またはリアルタイムイメージデータを取得する。イメージングデバイス28は、たとえば、X線供給源30およびX線受信デバイス32を有するC字型アームとして構成され得る蛍光X線イメージングデバイスであることが可能である。他のイメージングデバイスが、イメージングデバイス28の上に含まれ、および装着され得る。較正およびトラッキングターゲット、ならびに放射線センサーが含まれ得る。イメージングデバイス28は、バイプレーン型蛍光透視システム、シーリング型蛍光透視システム、キャスラボ(cath−lab)蛍光透視システム、固定式C字型アーム蛍光透視システム、アイソセントリックC字型アーム蛍光透視システム、3次元蛍光透視システムなどの、蛍光透視システムの一部であることが可能である。
【0026】
[0040]EMナビゲーションシステム20は、イメージングデバイスコントローラー34をさらに含む。イメージングデバイスコントローラー34は、イメージングデバイス28を制御し、(i)X線受信セクション32において受信されるX線イメージをキャプチャーし、(ii)X線イメージを保存する。イメージングデバイスコントローラー34は、イメージングデバイス28から分離されており、および/または、イメージングデバイス28の回転を制御することが可能である。たとえば、イメージングデバイス28は、矢印28aの方向に移動するか、または、被験者26の長手方向軸線26aの周りに回転することが可能である。これは、イメージ化されることとなる被験者26の前面視または側面視を可能にする。これらの移動のそれぞれは、部材36を介して、イメージングデバイス28の機械的な軸線の周りの回転を伴う。
【0027】
[0041]X線は、X線供給源30から放出され、X線受信セクション32において受信され得る。X線受信セクション32は、カメラを含むことが可能であり、カメラは、受信されるX線からイメージデータを生成させることが可能である。他の適切なイメージングデバイスおよび/またはシステムが、イメージデータを生成させるかまたはキャプチャーするために使用され得る。たとえば、磁気共鳴イメージングシステムまたはポジトロン放出断層撮影システムが使用され得る。さらに、イメージャートラッキングデバイス38が、たとえば、C字型アームコントローラー34によって、選択された時間に、イメージングデバイス28のX線受信セクション32の位置をトラッキングするために含まれ得る。次いで、イメージデータは、C字型アームコントローラー34からナビゲーションコンピューター40の処理モジュールへ、無線でまたはリンク41を介して転送され得る。ナビゲーションコンピューター40は、処理モジュールを含むことが可能であり、処理モジュールは、処置を行うために命令を実行するように構成されている。
【0028】
[0042]ワークステーション42は、ナビゲーションコンピューター40、ディスプレイ22、ユーザーインターフェース44、およびアクセス可能なメモリーシステム46を含むことが可能である。イメージデータは、C字型アームコントローラー34からワークステーション42へまたはトラッキングシステム50へ送信され得る。ナビゲーションコンピューター40は、ラップトップコンピューターまたはタブレットコンピューターなどの、携帯用コンピューターであることが可能である。
【0029】
[0043]ワークステーション42は、ディスプレイ22の上のイメージとしてイメージデータを表示する。ユーザーインターフェース44は、キーボード、マウス、タッチペン、タッチスクリーン、または、他の適切なインターフェースであることが可能である。ユーザーインターフェース44は、ユーザー21が、C字型アームコントローラー34を介してイメージングデバイス28を制御するために、または、ディスプレイ22の表示設定を調節するために、入力を提供することを可能にする。また、ワークステーション42は、ナビゲーションデバイスインターフェース(NDI)56を有するコイルアレイコントローラー(CAC)54からのデータを制御および受信するために使用され得る。
【0030】
[0044]イメージングデバイス28が
図1に示されているが、任意の他の代替的な2D、3Dまたは4Dイメージングモダリティも使用され得る。たとえば、アイソセントリックX線透視法、バイプレーン型X線透視法、超音波、コンピューター断層撮影(CT)、マルチスライスコンピューター断層撮影(MSCT)、T1強調磁気共鳴イメージング(MRI)、T2強調MRI、高周波数超音波(HIFU)、ポジトロン放出断層撮影(PET)、光コヒーレンス断層撮影(OCT)、血管内超音波(IVUS)、超音波の手術中のコンピューター断層撮影(CT)、単一光子放出型コンピューター断層撮影(SPECT)、および/または平面ガンマシンチグラフィー(PGS)イメージングデバイスなどの、任意の2D、3D、または4Dイメージングデバイスが使用され得る。これらのイメージングデバイスのいずれもが、2D、3D、または4Dの術前もしくは術後のおよび/またはリアルタイムの被験者26のイメージまたはイメージデータを取得するために使用され得る。また、イメージは、一般的に、2次元または3次元で得られて表示され得る。より進化した形態では、3D表面レンダリング領域は、被験者から実現され、それは、適切な時間にレンダリングされるかまたは変化させられ得る(第4の次元)。3D表面レンダリング領域は、地図または解剖学的モデルマップからの、または、MRI、CT、もしくは心エコー検査モーダリティーによってキャプチャーされる術前のイメージデータからの、被験者データもしくは他のデータを組み込むことによって実現され得る。
【0031】
[0045]また、CTと組み合わせたポジトロン放出断層撮影(PET)、または、CTと組み合わせた単一フォト放出型コンピューター断層撮影(SPECT)などの、ハイブリッドモーダリティーからのイメージデータセットは、被験者26の中のターゲット部位に到達するために使用されることとなる解剖学的データの上に重ね合わせられた機能的なイメージデータを提供することが可能である。
図1に示されているように、イメージングデバイス28は、少なくとも2つの平面の周りでイメージングデバイス28を回転させることによって、単一ヘッドのC字型アームX線透視装置を使用して、仮想バイプレーン型イメージを提供することが可能である。2つの平面は、直交する平面であることが可能であり、2次元のイメージを発生させるために使用され得る。2次元のイメージは、3次元体積イメージに変換され得る。2つ以上の平面の中のイメージを取得することによって、被験者26の中に導入および前進させられた器具の場所を表すアイコンが、2つ以上の視点でディスプレイ22の上に重ね合わせられ得る。これは、2次元および3次元の視点を含む、シミュレーションされたバイプレーン型またはマルチプレーン型の視点を可能にする。器具110は、たとえば、インパクター、スタイレット、リーマードライバー、タップ、ドリル、脳深部刺激装置、電気リード線、針、インプラント、プローブ、または他の器具を含むことが可能である。
【0032】
[0046]EMナビゲーションシステム20は、トラッキングシステム50をさらに含む。トラッキングシステム50は、ローカライザー52を含み、ローカライザー52は、送信コイルアレイ(TCA)、トラッキングアレイ、または送信コイルアッセンブリとも称され得る。ローカライザーおよび対応するコンポーネントの例が、
図2〜
図12に示されている。TCA52は、送信または受信することが可能なコイルアレイ52aを含む。トラッキングシステム50は、CAC54を含む。ローカライザー52、器具110の器具トラッキングデバイス100、および、動的基準フレーム(DRF)58は、NDI56を介してCAC54に接続されている。CAC54およびNDI56は、CAC/NDIコンテナ60の中に設けられ得る。NDI56は、通信ポートを有することが可能であり、通信ポートは、ローカライザー52、器具トラッキングデバイス100、および/またはDRF58と、無線でまたは有線で通信する。
【0033】
[0047]DRF58は、DRF部材58aおよび除去可能なトラッキングデバイス58bを含むことが可能である。代替的に、DRF58は、DRF部材58aと一体的に形成されているトラッキングデバイス58bを含むことが可能である。たとえば、トラッキングデバイス58bは、被験者26に直接的に接続され得る。トラッキングデバイス58bは、放出器または受信器として1つまたは複数のEM場を感知することを行うコイルセンサーであるか、または、トラッキングシステム50によってトラッキングされ得る他の適当なデバイスである。また、トラッキングデバイス58bは、EMナビゲーションシステム20の他のコントローラー、プロセッサー、モジュールなどに有線接続され得る。
【0034】
[0048]ローカライザー52は、
図2〜
図14を参照して示されおよび/または説明されているTCAのいずれかであるか、または、それを含むことが可能である。単一のローカライザーが
図1に示されているが、追加的なローカライザーが含まれ、ローカライザー52によって発生させられるEM場を補完し、および/または、追加的なEM場を提供することが可能である。ローカライザー52によって発生させられるEM場を補完すること、および/または、追加的なEM場を追加することは、ナビゲーション領域を増加させ、そのナビゲーション領域において、処置を行い、および/または、ナビゲーションを正確に実施することが可能である。コイルアレイ52aは、信号を送信することが可能であり、信号は、DRF58および少なくとも1つのトラッキングデバイス(たとえば、器具トラッキングデバイス100)によって受信される。
【0035】
[0049]トラッキングデバイス100は、一般的に処置の間に被験者26の中に位置決めされる場所において、器具110に関連付けされ得る。次いで、DRF58は、ローカライザー52および/または他のローカライザーから受信/感知される発生させられた場の信号に基づいて、信号を送信および/または提供することが可能である。
【0036】
[0050]トラッキングシステム50、または、トラッキングシステム50のコンポーネントは、手術室の中の他のシステムまたはデバイスの中へ組み込まれ得る。たとえば、ローカライザーの1つは、イメージングデバイス28の中へ組み込まれ得る。送信器コイルアレイ52aは、イメージングデバイス28のX線受信セクション32に取り付けられ得る。ローカライザー52は、手術室の中の任意の場所に位置決めされ得る。たとえば、ローカライザー52は、X線供給源30に位置決めされ得る。また、ローカライザー52は、手術部屋の台120の中に、もしくは、手術部屋の台120の上部に、被験者26の下方に、台120に関連付けされたサイドレールの上に、または、被験者26の上に、および、ナビゲートされている領域に近接して、位置決めされ得る。
【0037】
[0051]また、コイルアレイ52aは、複数のコイル(たとえば、誘導コイル)を含むことが可能であり、複数のコイルは、被験者26の中の領域(患者スペースと称されることもある)などの、ナビゲートされている領域の中へ、別個のEM場を発生させるようにそれぞれ動作可能である。コイルアレイ52aは、CAC54によって制御されまたは駆動される。CAC54は、伝送ライン112を介してローカライザー52へ信号を送信することが可能である。コイルアレイ52aは、CAC54によって駆動される2つ以上のコイルを有することが可能である。信号は、時分割多重化されるか、または周波数分割多重化され得る。1つの実装形態では、コイルアレイ52aのそれぞれが、3つの直交するEM場を発生させる少なくとも3つの直交するコイルを含む。コイルアレイ52aは、任意の数のコイルを含むことが可能である。ローカライザー52は、任意の数のコイルアレイを含むことが可能である。コイルは、様々な異なる位置に配向され得、他のコイルに直交する位置にない場合がある。この点において、コイルアレイ52aのそれぞれのコイルは、別々に、別個の時間に、同時に駆動され、および/または、所定の周波数を有するそれぞれの電流信号によって駆動され得る。
【0038】
[0052]コイルアレイコントローラー(または、制御モジュール)54によって、コイルアレイ52aの中のコイルを駆動すると、EM場が、医療処置が行われている領域において、被験者26の中に発生させられる。EM場は、トラッキングデバイス58b、100の中に電流を誘導することが可能である。誘導された電流に応答して、トラッキングデバイス58b、100は、信号を発生させ、信号は、NDI56に提供され、CAC54および/またはナビゲーションコンピューター40へ転送され得る。NDI56は、EMナビゲーションシステム20に対して電気的な遮蔽を提供することが可能である。NDI56は、増幅器、フィルター、およびバッファーを含み、トラッキングデバイス58b、100と直接的にインターフェース接続することが可能である。代替的に、トラッキングデバイス58b、100は、無線でまたは有線でNDI56と通信することが可能である。
【0039】
[0053]トラッキングデバイス100は、取り付け部品と相互接続するハンドルまたはインサーターの中にあることが可能であり、インプラントを設置するのを支援することが可能である。器具110は、把持可能なまたは操作可能なエレメントを近位端部に含み、また、センサーを含み、センサーは、操作可能なエレメントの近くまたは遠位作業端部に固定され得る。トラッキングデバイス100は、EMセンサーを含み、ローカライザー52によって発生させられるEM場を感知し、トラッキングデバイス100の中に電流を誘導することが可能である。
図1に図示されているように、および、本明細書でさらに議論されているように、器具110に関連付けされるトラッキングデバイス100は、また、被験者26の中に完全にまたは部分的に設置され得る。
【0040】
[0054]DRF58は、NDI56に接続されており、CAC54および/またはナビゲーションコンピューター40に情報を転送することが可能である。DRF58は、磁場および/またはEM場検出器(たとえば、トラッキングデバイス58b)を含むことが可能である。DRF58は、被験者26に固定され、また、ナビゲーションが起こっている領域に隣接して固定され得、被験者26の任意の移動が、ローカライザー52とDRF58との間の相対運動として検出されるようになっている。DRF58は、被験者26と相互接続され得る。任意の相対運動が、CAC54に示され、CAC54は、位置合わせ相関関係を更新し、正確なナビゲーションを維持する。DRF58は、選択された数のコイルを含むことが可能である。たとえば、コイルは、互いに対して相互に直交しており、コイルが巻かれる中心軸線を共有することが可能である。コイルは、様々な非同軸のまたは同軸のコイル構成で構成され得る。
【0041】
[0055]DRF58は、被験者26に外部から付加され、および/または、ナビゲーションの領域に隣接して付加され得る(たとえば、被験者26の頭蓋骨の上に、被験者26の骨に、または、被験者26の皮膚に付加される)。DRF58は、接着パッチおよび/またはテンショニングシステム(tensioning system)を使用して付加され得る。また、DRF58は、基準マーカーに除去可能に取り付け可能であり得る。基準マーカーは、解剖学的ランドマーク、および/または、被験者26の上に取り付けまたは位置決めされている人工的な部材であることが可能である。
【0042】
[0056]動作時には、EMナビゲーションシステム20が、イメージデータまたはイメージスペースの中のポイントと、被験者スペースの中の対応するポイント(たとえば、患者の生体構造の中のポイント、または、患者スペースの中のポイント)との間に、マップを生成させる。マップが生成された後に、イメージスペースおよび被験者スペースが互いに位置合わせされる。これは、イメージスペースの中の位置(場所および配向)を、被験者スペース(または、現実のスペース)の中の対応する位置に相関させることを含む。位置合わせに基づいて、EMナビゲーションシステム20は、重ね合わせられたイメージにおいて、被験者26のイメージに対して器具110の位置を図示することが可能である。たとえば、器具110は、提案された軌道および/または決定された解剖学的ターゲットに対して図示され得る。ワークステーション42は、単独で、および/または、CAC54および/またはC字型アームコントローラー(または、制御モジュール)34と組み合わせて、事前に取得されるイメージまたは地図モデルの上で、トラッキングされる器具110に対して対応するポイントを特定し、ディスプレイ22の上でイメージ134に対して位置を表示することが可能である。この特定は、ナビゲーションまたはローカライゼーションとして知られている。ローカライズされたポイントまたは器具を表すアイコンが、2次元のイメージ平面の中のディスプレイ22の上に、ならびに、3次元および4次元のイメージおよびモデルの上に示されている。ワークステーション42、CAC54、およびC字型アームコントローラー34、ならびに/または、その選択された部分は、単一のシステムの中へ組み込まれるか、または、単一のプロセッサーまたは制御モジュールとして実装され得る。
【0043】
[0057]被験者26をイメージ134に位置合わせするために、ユーザー21は、事前取得されたイメージから特定のポイントを選択して保存することによって、および、次いで、ポインタープローブまたは任意の適当なトラッキングされるデバイスを用いて被験者26の上の対応するポイントをタッチすることによって、ポイント位置合わせを使用することが可能である。EMナビゲーションシステム20は、選択されているポイントの2つのセットの間の関係を分析し、一致度をコンピューター計算し、それは、イメージデータまたはイメージスペースの中のあらゆるポイントと被験者26または被験者スペースの上のその対応するポイントとの相関関係を可能にする。
【0044】
[0058]位置合わせを行うために、またはマップを形成するために選択されるポイントは、解剖学的ランドマークまたは人工的なランドマークなどのような、基準マーカーである。繰り返しになるが、基準マーカーは、イメージの上で特定可能であり、被験者26の上で特定可能およびアクセス可能である。基準マーカーは、被験者26の上に位置決めされる人工的なランドマーク、または、イメージデータの中で容易に特定され得る解剖学的ランドマークであることが可能である。また、人工的な基準マーカーは、DRF58の一部を形成することが可能である。任意の適当な数の基準マーカーが、DRF58とともに、および/または、DRF58から離れて設けられ得る。
【0045】
[0059]また、EMナビゲーションシステム20は、解剖学的な表面情報または経路情報(自動位置合わせと称される)を使用して位置合わせを行うことが可能である。また、EMナビゲーションシステム20は、コンター(contour)アルゴリズム、ポイントアルゴリズム、または密度比較アルゴリズムを使用することによって、取得される2Dイメージを利用して、3D体積イメージを位置合わせすることによって、2Dから3Dへの位置合わせを行うことも可能である。
【0046】
[0060]位置合わせ精度を維持するために、EMナビゲーションシステム20は、位置合わせおよびナビゲーションの間に、DRF58によって、被験者26の位置をトラッキングする。これは、被験者26、DRF58、およびローカライザー52が、処置の間にすべて移動するからである。代替的に、被験者26は、位置合わせが起こると、たとえば頭部保持具を用いて、動かないように保持され得る。したがって、EMナビゲーションシステム20が、被験者26の位置、または、被験者26の生体構造の領域をトラッキングしない場合には、位置合わせの後の任意の被験者移動が、対応するイメージの中の不正確なナビゲーションを結果として生じさせることとなる。DRF58は、トラッキングシステム50が生体構造をトラッキングすることを可能にし、位置合わせの間に使用され得る。DRF58は被験者26に剛体的に固定されているので、生体構造またはローカライザー52の任意の移動が、ローカライザー52とDRF58との間の相対運動として検出される。この相対運動は、NDI56を介して、CAC54および/またはプロセッサー48と通信され、それは、位置合わせ相関関係を更新し、それによって、正確なナビゲーションを維持する。
【0047】
[0061]DRF58は、上記に議論されているように、被験者26の任意の部分に付加され得、被験者26をイメージデータに位置合わせするために使用され得る。たとえば、頭蓋骨または頭蓋26sに対して処置が行われているときに、DRF58は、頭蓋26sに相互接続され得る。
【0048】
[0062]トラッキングシステム50は、患者スペースに隣接してローカライザー52を位置決めし、EM場(ナビゲーションフィールドと称される)を発生させることが可能である。ナビゲーションフィールドまたは患者スペースの中のポイントは、一意的な場の強度および方向に関連付けされるので、トラッキングシステム50は、トラッキングデバイス100における場の強度および方向またはEM場の成分を測定することによって、器具110の位置(それは、場所および配向を含むことが可能である)を決定することが可能である。DRF58は、被験者26に固定されており、ナビゲーションフィールドの中の被験者26の場所を特定する。トラッキングシステム50は、ローカライゼーションの間のDRF58と器具110との相対位置を連続的に決定し、この空間的情報を被験者位置合わせデータに関連付ける。これは、被験者26の中で、および/または、被験者26の中に対して、器具110のイメージガイダンスを可能にする。
【0049】
[0063]最大精度を得るために、それは、少なくとも6自由度のそれぞれにDRF58を固定するように選択され得る。したがって、DRF58、または、トラッキングデバイス100などの任意のトラッキングデバイスは、被験者26の一部分に対する軸線方向運動X、並進運動Y、回転運動Z、ヨー、ピッチ、およびロールに関して固定され得、トラッキングデバイス58bは、被験者26に取り付けられている。任意の適当な座標系が、様々な自由度を説明するために使用され得る。このように被験者26に対してDRF58を固定することは、EMナビゲーションシステム20の最大精度を維持することを支援することが可能である。
【0050】
[0064]器具110は、任意の適当な器具(たとえば、カテーテル、プローブ、ガイドなど)であることが可能であり、たとえば、頭蓋26sの中などの被験者26の選択された部分に材料を送達することなど、様々なメカニズムおよび方法のために使用され得る。材料は、生体活性材料、薬理学的材料、造影剤、または、任意の適当な材料などの、任意の適当な材料であることが可能である。本明細書でさらに議論されているように、器具110は、EMナビゲーションシステム20を介して、正確に位置決めされ得(場所および配向を含む)、そうでなければ、たとえば頭蓋26sの中など、任意の適当な様式で被験者26に対して材料を位置決めするためのプロトコルを実現するために使用され得る。また、器具110は、脳深部刺激を行うために脳プローブを含むことが可能である。
【0051】
[0065]上記に議論されているように、EM場は、ローカライザー52によって発生させられ得る。EM場は、ナビゲーションフィールドを画定するように発生させられる。しかし、ナビゲーションフィールドは、手術台120、イメージングデバイス28、様々な器具などを含む様々なゆがんだ物体によってゆがめられ得る。
【0052】
[0066]
図2は、ジグ152、154、156を含むTCA150を示している。ジグ152、154、156のそれぞれは、それぞれのコイルを備えるコイルアレイを有している。ジグ152、154、156は、端部プレート158、160を介して、互いに対して適切な場所に保持されている。ジグ152、154、156は、
図3〜
図5を参照してさらに説明されている。端部プレート158、160は、第1のタブ162を含むことが可能であり、第1のタブ162は、ジグ152、154、156の中のそれぞれの孔部の中へ挿入されている。接着剤は、第1のタブ162をジグ152、154、156に取り付けるために使用され得る。また、端部プレート158、160は、装着孔部163および/または第2のタブ164を含むことが可能である。装着孔部163および/または第2のタブ164は、EMナビゲーションシステムおよび/またはナビゲーションシアター(navigation theatre)の中の物体の上にTCA150を装着するために使用され得る。たとえば、
図1に示されているように、TCA52は、TCA150と交換され得、被験者26が検査されおよび/または処置が行われる台120に取り付けられ得る。コイルジグ152、154、および156は、端部プレート158、160に対して様々な角度で配向され得る。コイルジグ152、154、および156は、端部プレート158、160に直交して配向されるか、または、端部プレート158、160に対して他の角度で配向され得る。
【0053】
[0067]
図3〜
図4では、ジグ170および対応するコイル172、174、176が示されている。
図2のジグ152、154、156は、ジグ170として実装され得る。ジグ170は、直交して位置決めされている3つのコイルを有するものとして示されているが、任意の数のコイルを含むことが可能であり、また、任意の数のコイルが、ジグ170の上で様々な配向で位置決めされ、それぞれのEM場を提供することが可能である。コイルの配向は、半径方向の巻き付け場所、コイルが巻き付けられるジグの軸線、対応するジグの中心に対するコイルの中心の座標、TCAの参照ポイントまたはTCAのコンポーネント(たとえば、端部プレートもしくはベースプレート)に対するコイルの座標のセット、TCAのコンポーネント(たとえば、端部プレートまたはベースプレート)に対するコイルの角度位置などを表すことが可能である。
【0054】
[0068]示されている例では、ジグ170は、中心部材178および8つのコイル分離ブロック180を含む。本明細書で使用されているような「ブロック」の用語は、所定の形状を有する物体を表すことが可能である。コイル分離ブロック180は、概して立方体形状の幾何学形状を有するものとして示されているが、コイル分離ブロック180は、様々な形状の幾何学形状を有することが可能である。コイル分離ブロック180は、中心部材178から離れるように突出しており、ワイヤー巻き付け(または、コイル)チャネル182、184、186を形成している。コイルチャネル182、184、186は、それぞれのワイヤーの巻き付けのために外部からアクセス可能であり、コイル172、174、176を形成することが可能である。単一のコイルチャネルが、コイル172、174、176のそれぞれに対して設けられている。コイル172、174、176のそれぞれは、ジグ170の中心部材178および/または共通の中心ポイント190の周りに、ならびに、コイルチャネル182、184、186のそれぞれのものの中に巻かれている。コイル172、174、176のそれぞれは、所定の数の巻線を有することが可能である。1つの実装形態では、コイル172、174、176のそれぞれは、同じ数の巻線を有している。別の実装形態では、コイル172、174、176は、異なる数の巻線を有している。ジグの上のコイルは、別のジグの上の対応するコイルと同じまたは異なる数の巻線を有することが可能である。ジグ170のコイルチャネル182、184、186のそれぞれの直径は異なっており、また、それは、コイル172、174、176のそれぞれが、コイル172、174、176の他のものと接触することなく、ジグ170の上に巻き付けられるように事前に決定されている。
【0055】
[0069]ジグ170の側部は、示されているように、たとえば、タブおよび/または孔部192を含むことが可能である。タブおよび/または孔部192は、コイル分離ブロック180の中に位置付けされ得、コイル分離ブロック180の外部表面からアクセス可能である。コイル分離ブロック180は、中心部材178および中心ポイント190に対して様々な角度および/または位置で、任意の数の外部表面をそれぞれ有することが可能である。タブおよび/または孔部192は、
図2に示されているように、対応する装着(または、端部)プレートにジグ170を取り付けるために使用され得る。また、タブおよび/または孔部192は、ジグ170の上へのワイヤーの巻き付けの間に、ジグ170を保持するために使用され得る。ジグ170は、ワイヤーの巻き付けの間に、たとえば、固定具、グリッパー、および/または万力の中に保持され得る。
【0056】
[0070]ジグ170の上のワイヤーの端部194は、対応するコネクターの中へ受け入れられ得る。例示的なコネクターが、
図6〜
図11に示されている。コネクターは、NDI56を介してCAC54に接続され、ならびに/または、EMナビゲーションシステム(たとえば、EMナビゲーションシステム20)のプロセッサー、コントローラー、および/もしくは制御モジュールに接続され得る。
【0057】
[0071]
図5は、分割されているワイヤー巻き付けチャネル(または、コイルチャネル)202、204、206を有するジグ200を示している。ジグ200は、中心部材208および突出するコイル分離ブロック210を含む。コイルチャネル202、204、206のそれぞれは、幅および深さを含む所定の寸法を有することが可能である。コイルチャネル202、204、206のそれぞれは、それぞれのコイルを受け入れるように構成されており、また、分割体212によって分割され、複数のワイヤー巻き付けチャネル(または、ワイヤーチャネル)214を形成している。分割体212は、所定の幅、外周、および/または直径をそれぞれ有することが可能である。ワイヤーチャネル214は、所定の幅、深さ、内周、および内径をそれぞれ有することが可能である。コイルチャネル202、204、206、分割体212、およびワイヤーチャネル214の寸法は、たとえば、対応するコイルに印加されることとなる所定の電流のレベル、コイルの所定の動作温度、および/または、所定のEM場特性(たとえば、電場ベクトル値および/または磁場ベクトル値)に基づいて事前に決定され得る。
【0058】
[0072]コイルチャネル202、204、206のそれぞれは、分割体のセット(分割体212のそれぞれのもの)、および、ワイヤーチャネルのセット(ワイヤーチャネル214のそれぞれのもの)を有している。分割体のセットのそれぞれは、それぞれの直径を有することが可能である。ワイヤーチャネルのセットのそれぞれは、それぞれの内径および外径を有することが可能であり、外径は、対応する分割体の直径に一致している。
【0059】
[0073]分割体212は、中心部材208から半径方向外向きに延在しており、コイルチャネル202、204、206によって隔離されており、分割体212が、非連続的に環状形状のディスクおよび/またはトロイダル形状のディスクとなるようになっている。分割体212およびワイヤーチャネル214は、交互になっているコイル巻線と分割体の積層された層を提供することが可能である。突出するコイル分離ブロック210、中心部材208、および分割体212を含む、ジグ200のエレメントは、別々のエレメントであることが可能であり、または、示されているように、一体構造体として実装され得る。ジグ200は、概して立方体形状であるとして示されているが、ジグ200は、異なる形状を有することが可能である。
【0060】
[0074]ワイヤーチャネル214のそれぞれは、コイルのワイヤーを受け入れるように構成されている。ワイヤーは、中心部材208の周りに1回または複数回巻き付けられ、また、ワイヤーチャネル214のそれぞれの中に巻き付けられ得る。この実装形態では、分割体212は、ジグ200の上のコイルのワイヤーの正確な巻き付けのために、コイルのそれぞれの巻線またはコイルの巻線のセットを分離している。それぞれのセットは、同じ数の巻線を有することが可能であり、または、それぞれの数の巻線を有することが可能である。これは、コイルのそれぞれの巻線の正確で予測的な一貫した設置を提供する。
【0061】
[0075]
図2〜
図6のジグは、TCAの反復製造を可能にし、同じ要件を満たして同じ寸法を有する複数のTCAが、予測可能で一貫した特性を備えて生産され得るようになっている。これらの特性は、ジグ寸法、ワイヤー長さ、コイル当たりの巻線の数、ジグの隣接する分割体同士の間の巻線の数、コイルおよび巻線設置、ならびにコイル寸法(幅、内側および外径、ならびに厚さ)を含むことが可能である。
【0062】
[0076]
図6は、複数のジグ222を含む別のTCA220を示している。TCA220は、
図1のTCA52を交換することが可能であり、また、被験者26が検査されおよび/または処置が行われる台120に取り付けられ得る。ジグ222のそれぞれは、それぞれのコイルを備える単一のコイル巻きされたジグである。ジグ222は、ベースプレート224の上のそれぞれの場所に装着されている。ベースプレート224は、ベースプレート224の上のジグの正確な設置のために、タブ(または、孔部)226および/または凹型セクション228を有することが可能である。タブ(または、孔部)226は、ジグ222の中の孔部(または、タブ)230に整合している。凹型セクション228は、孔部232を有することが可能であり、ジグの上のワイヤー234は、示されているように、孔部232を通って延在することが可能である。ジグのそれぞれの上のワイヤー234の端部236は、対応するコネクター238の中へ受け入れられ得、コネクター238は、ベースプレート224の、ジグとは反対側にあることが可能である。コネクター238は、NDI56を介してCAC54に接続され、ならびに/または、
図1のEMナビゲーションシステム20のプロセッサー、コントローラー、および/もしくは制御モジュールに接続され得る。
図6では、3つのジグおよび/または12個の凹型セクションが示されているが、TCA220は、任意の数のジグおよび対応する凹型セクションを有することが可能である。
【0063】
[0077]示されている3つのジグ222は、ベースプレート224の上で同じ配向を有しているが、TCA220のジグは、異なる配向を有することが可能である。異なる配向を有するジグの例は、
図12に示されている。同じ配向を有するジグのコイルは、単一のEM場を提供するために使用され得る。同じ配向を有するコイルによって発生させられるEM場エネルギーは、EM場のサイズの増加を一緒になって助長する。異なる配向を有するジグのコイルは、それぞれの方向に延在する異なる電界ベクトルおよび磁界ベクトルを有する複数のEM場を提供するために使用され得る。これは、増加した場の多様性を可能にする。
【0064】
[0078]
図6のジグは、単一のコイル配向を備える単一のコイルを有するものとして示されているが、ジグのそれぞれは、異なる配向を備える任意の数のコイルを有することが可能である。
図6のTCA220の中で使用され得るジグの第1の例が、
図7〜
図8に示されている。
図6のTCA220の中で使用され得るジグの第2の例が、
図9〜
図11に示されている。
【0065】
[0079]
図7〜
図8は、ジグ240および対応するコイル242を示している。ジグ240は、形状が円筒状であるものとして示されており、コイルチャネル244が、2つの端部部材246の間に位置付けされている。ワイヤーが、中心部材248、および、コイルチャネル244の内周の周りに巻き付けられている。ジグ240は、ベースプレート(たとえば、
図6のベースプレート224)の上に装着するために、および/または、ジグ240の上でワイヤーを巻き付けてコイル242を形成する間にジグ240を保持するときに使用するために、孔部(または、タブ)250を有することが可能である。また、ジグ240は、巻き付け固定具、ブラケット、カップリング、またはロッドの上にジグ240を装着するために、中心開口部252を有することが可能である。例として、中心開口部252は、示されているように、十字形状であり(または、不規則なプリズム形状であり)、固定具のジグ装着部分を受け入れることが可能である。ジグ装着部分は、コイル242を形成するためにジグ240の上にワイヤーを巻き付けることを促進させるように回転させられ得る。ワイヤーの端部254は、コネクター256によって受け入れられ得る。
【0066】
[0080]
図9〜
図11は、コイルチャネル262および対応するコイル264を備えるジグ260を示している。コイルチャネル262は、端部部材266同士の間にある。コイルチャネル262は、分割体268およびワイヤーチャネル270を含む。分割体268は、中心部材272から半径方向外向きに延在している。端部部材266、中心部材272、および分割体268は、別々のエレメントであることが可能であり、または、示されているように、一体構造体として実装され得る。端部部材266の1つは、
図9に示されているように、孔部または切り欠き部274を含むことが可能である。ジグ260の上に巻き付けられているワイヤーの端部276は、切り欠き部274を通って延在することが可能であり、コネクター278によって受け入れられ得る。これは、ワイヤーが、たとえば、ベースプレートの中の孔部を通過させられることを可能にする。
【0067】
[0081]ジグ260は、端部部材266同士の間に交差セクション280を有することが可能であり、分割体268のそれぞれを分離しており、分割体268が、非連続的に環状形状のディスクおよび/またはトロイダル形状のディスクとなるようになっている。ワイヤーは、ジグ260の上に巻き付けられるときに、中心部材272の周りに、中心軸線282の周りに、ワイヤーチャネル270の中に、および、中心軸線282に平行な第1の方向(矢印284によって示されている)に巻き付けられ得る。次いで、ワイヤーは、第1の方向と反対の第2の方向(矢印286によって示されている)に巻き付けられ得る。第1の方向および第2の方向への巻き付けを促進させるために、ワイヤーは、交差セクション280の中のワイヤーチャネル同士の間で入れ替えることが可能である。ワイヤーの第1の部分288は、第1の方向にワイヤーを巻き付ける間に、交差セクション280を通って延在する。ワイヤーの第2の部分290は、第2の方向にワイヤーを巻き付ける間に、交差セクション280を通って延在する。第2の部分290は、交差セクション280の中で第1の部分288と交差することが可能である。交差セクション280の中のコイルの部分288、290によって発生させられるEM場の一部分は、互いに打ち消し合うことが可能である。
【0068】
[0082]交差セクション280は、端部部材266の1つを通って延在する幅の狭い端部292を備えるくさび形状であることが可能である。これは、ワイヤーの端部276が、(i)端部部材、および、たとえばベースプレートを通って延在し、(ii)コネクター278によって受け入れられることを可能にする。交差セクション280は、交差場所の正確な位置決めを可能にする。交差場所は、ワイヤーがワイヤーチャネル270の2つの間を移行する交差セクション280の中の場所を表している。
【0069】
[0083]示されてはいないが、
図3〜
図5のジグの上のコイルのワイヤーの1つまたは複数は、複数の方向に巻き付けられており、
図11のワイヤーと同様の交差を行うことが可能である。たとえば、第1のワイヤーは、第2のコイルチャネルによって設けられているスペース(または、ギャップ)の中のワイヤーチャネル同士の間で交差することが可能である。
【0070】
[0084]
図12は、TCAの一部分300を示しており、単一のコイル巻きされたジグ302、304が、それぞれの配向に装着されている。ジグ302、304および対応するコイル306、308は、異なる配向でベースプレート310の上に装着されるように示されている。ジグ302、304は、配向ブロック312、314を介して、ベースプレート310から上向きに角度を付けられている。単なる例として、配向ブロック312、314は、三角形のプリズム形状であり、ベースプレート310の上に装着され得る。配向ブロック312、314は、ベースプレート310の凹型セクション316の中に位置付けされ得、第1の孔部(または、タブ)318を有することが可能であり、第1の孔部(または、タブ)318は、ベースプレート310の上の第2のタブ(または、孔部)に取り付けられている。配向ブロック312、314は、第3のタブ(または、孔部)320を有することが可能であり、第3のタブ(または、孔部)320は、ジグ302、304の上の第4の孔部(または、タブ)に接続している。配向ブロック312、314は、接着剤を介して、ベースプレート310および/またはジグ302、304に接着され得る。プレート、ジグ、および配向ブロックは、タブおよび対応する孔部を介して接続されているものとして本明細書で説明されているが、プレート、ジグ、および配向ブロックは、他の適切な技法を介して互いに接続され得る。
【0071】
[0085]配向ブロック312、314は、ジグ装着表面322を有している。配向ブロック312、314の指向性の設置、および、ベースプレート310に対するジグ装着表面322の角度は、ジグ302、304および対応するコイル306、308の配向をセットするように事前に決定され得る。ジグ302、304の端部部材324は、ベースプレート310に対して、対応するジグ装着表面322と同じ角度になっていることが可能である。これは、コイルが、同じジグの同じ中心部材の周りに巻き付けられないこと、および、互いに対して様々な位置および/または配向で設置されることを可能にする。例として、コイル306、308は、互いに対して直交して位置決めされ得、および/または、直交するEM場を発生させるために使用され得る。任意の数のジグおよびコイルは、TCAの中に含まれ得る。ジグ302、304およびコイル306、308は、同じ配向または異なる配向を有することが可能である。1つの実装形態では、3つ以上のジグおよびコイルが、同じ配向を有しており、3つ以上のジグおよびコイルが、異なる配向を有している。
【0072】
[0086]1つの実装形態では、12個のジグおよび対応するコイルが含まれる。12個のジグおよび12個のコイルは、3つのセットを含む。セットのそれぞれが、4つのジグおよび4つのコイルを含む。単一のセットのジグおよびコイルは、同じ方向に配向させられている(たとえば、互いに平行になっている中心軸線を有する)。中心軸線は、コイルがその周りに巻き付けられる軸線である。異なるセットのジグおよびコイルが、異なって配向されている(たとえば、互いに平行になっていない中心軸線を有する)。
【0073】
[0087]
図2〜
図12のジグおよび対応するコイルのそれぞれが、集合的に、EMデバイスと称され得る。
図2〜
図12のジグおよび/またはEMデバイスは、それぞれのコイルチャネルに関して単一のコイルおよびワイヤーを有するものとして示されているが、ジグおよび/またはEMデバイスは、それぞれのコイルチャネルの中に2つ以上のコイルおよび/またはワイヤーを有することが可能である。また、
図2〜
図12のコイルおよび対応するコイルチャネルならびに中心部材は、円形形状であるが、コイルおよび対応するコイルチャネルならびに中心部材は、異なって形状付けされ得る。たとえば、コイルおよび対応するコイルチャネルならびに中心部材は、正方形形状であり、長方形形状であり、楕円形形状であり、および/または、多角形形状であることが可能である。
【0074】
[0088]
図2〜
図12のジグ、端部プレート、およびベースプレート、ならびに/または、本明細書で開示されている他のジグ、端部プレート、および/もしくはベースプレートは、たとえば、熱的に安定したプラスチックおよび/またはセラミックから形成され得る。これは、これらのコンポーネントが、コイルの温度変化に起因するコイルの膨張および/または収縮に耐えること、コイルおよびコンポーネントの温度の変化の間に構造的完全性を維持すること、ならびに、温度の変化の間に所定の範囲内にそれぞれの寸法を維持することを可能にする。本明細書で開示されているジグ、端部プレート、およびベースプレートは、たとえば、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレン、硫化物、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、および/またはポリベンゾイミダゾールから形成され得る。ジグ、端部プレート、およびベースプレートの材料は、所定の値よりも小さい熱膨張の係数を有することが可能である。本明細書で開示されているジグ、端部プレート、およびベースプレートは、射出成形、機械加工、および/またはラピッドプロトタイピングを使用して構築され得る。例として、本明細書で開示されているジグ、端部プレート、およびベースプレートは、たとえば、ステレオリソグラフィーを使用して形成され得る。別の例として、アルミナセラミックは、ステレオリソグラフィープロセスまたは鋳造プロセスを使用してプリントされ、本明細書で開示されているジグ、端部プレート、およびベースプレートのうちの1つまたは複数を形成することが可能である。
【0075】
[0089]
図13は、製造システム352を含むTCA製造マシン350を示している。TCA製造マシン350および製造システム352は、例として提供されており、本明細書で開示されているプレート、ジグ、TCA、および配向ブロックは、他の適切な技法を使用して、形成および/または組み立てられ得る。TCA製造マシン350および製造システム352は、制御モジュール354、プロダクションプリンター356、供給領域358、およびプロダクションシステム360を含むことが可能である。制御モジュール354、プロダクションプリンター356、供給領域358、およびプロダクションシステム360のそれぞれは、TCA製造マシン350および/または製造システム352の中に含まれ得、または、TCA製造マシン350および製造システム352から分離され得る。
【0076】
[0090]制御モジュール354は、プロダクションプリンター356、供給領域358、および/もしくはプロダクションシステム360の中の動作を制御することが可能であり、ならびに/または、プロダクションプリンター356、供給領域358、および/またはプロダクションシステム360の中のモジュールと通信することが可能である。プロダクションプリンター356、供給領域358、および/またはプロダクションシステム360は、それぞれの制御モジュールを有することが可能であり、または、示されているように、単一の制御モジュールを共有することが可能である。
【0077】
[0091]プロダクションプリンター356は、たとえば、ステレオリソグラフィープリンター、または、他のタイプのプロダクションプリンターもしくはプロダクションマシンであることが可能である。プロダクションプリンター356は、たとえば、樹脂浴362を含むことが可能であり、樹脂浴362の中で、プレート、ジグ、および/または配向ブロックは、レーザー364およびスキャナーシステム366を介して形成され得る。プレート、ジグ、および/または配向ブロックは、供給領域358の中に保管され得る。
【0078】
[0092]供給領域は、プレート370、ジグ372、配向ブロック374、およびワイヤー376を保管することが可能であり、また、プロダクションプリンター356から供給領域358へ、または、供給領域358からプロダクションシステム360へ、プレート370、ジグ372、配向ブロック374、および/またはワイヤー376を移動させるためのモーター、グリッパー、および/または他の機械類を含むことが可能である。ワイヤー376は、所定の長さに事前に切断され得、または、プロダクションシステム360の中で使用されるように切断され得る。
【0079】
[0093]プロダクションシステム360は、ワイヤー巻き付けステーション380およびTCA組み立てステーション382、ならびに、対応するグリッパーおよび/またはモーターを含み、ジグ372をプレート370に移動させ、ワイヤーラップし、接続することが可能である。ジグ372は、ワイヤー巻き付けステーション380において巻き付けられ得、端部プレート同士の間に、ベースプレートの上に、および/または、TCA組み立てステーション382の中のハウジングの中で装着され得る。プロダクションシステム360は、ワイヤーを所定の長さに切断するためのワイヤーカッターを含むことが可能である。
【0080】
[0094]
図14は、
図2のTCAを製造および設置する方法を示している。以下のタスクは、主として、
図2〜
図5の実装形態を参照して説明されているが、タスクは、本開示の他の実装形態に適用するように容易に修正され得る。タスクは、自動化されたプロセスの一部として、反復して行われ得る。タスクのいずれも、手動で、ならびに/または、1つまたは複数の制御モジュール(以下では「制御モジュール」と称される)によって制御されるTCA製造マシン(たとえば、
図13のTCA製造マシン350)および/もしくは組み立てラインによって、行われ得る。方法は、400において始まることが可能である。
【0081】
[0095]402において、コイル特性が決定される。コイル特性は、たとえば、ワイヤーの長さ、コイル当たりの巻線の数、ワイヤーチャネルあたりの巻線の数などを含むことが可能である。
【0082】
[0096]404において、TCAの中に含まれることとなるジグの数、および、対応するジグの寸法が決定される。これは、コイル特性、発生させられることとなるEM場当たりのジグの数、発生させられることとなるEM場の数、対応するコイルの最大電流レベルまたは電流範囲、および、発生させられることとなるEM場の特性に基づくことが可能である。
【0083】
[0097]406において、ジグ(たとえば、
図2〜
図5のジグ)は、互いに対しておよびジグに対して所定の形状および配向を有するコイルのための装着場所を提供するために、所定の寸法を有するように形成される。
【0084】
[0098]408において、第1のワイヤーは、第1のコイルチャネルの中に、および、ジグの中心部材および中心ポイントの周りに、ジグの1つ(以下のタスク410、412において、「ジグ」と称される)に巻き付けられ、第1のコイルを形成する。第1のワイヤーは、対応するおよび所定のコイル特性にしたがって巻き付けられる。
【0085】
[0099]410において、第2のワイヤーが、第2のコイルチャネルの中に、ならびに、(i)中心部材、(ii)中心ポイント、および(iii)第1のコイルの周りに、ジグの上に巻き付けられる。第2のワイヤーは、第2のコイルが第1のコイルに対して所定の位置となるように、巻き付けられ得る。第2のワイヤーは、対応するおよび所定のコイル特性にしたがって巻き付けられる。
【0086】
[0100]412において、第3のワイヤーは、第3のコイルチャネルの中に、ならびに、(i)中心部材、(ii)中心ポイント、(iii)第1のコイル、および(iv)第2のコイルの周りに、ジグの上に巻き付けられる。第3のワイヤーは、第3のコイルが第1のコイルおよび第2のコイルに対して所定の位置となるように、巻き付けられ得る。第3のワイヤーは、対応するおよび所定のコイル特性にしたがって巻き付けられる。
【0087】
[0101]上記のタスクは、3つのワイヤー巻き付けタスクを含むが、任意の数のワイヤー巻き付けタスクが含まれ得る。
【0088】
[0102]414において、制御モジュールは、巻き付けられることとなる別のジグが存在するかどうかを決定する。巻き付けられることとなる別のジグが存在する場合には、タスク408が行われ、そうでなければ、タスク416が行われる。
【0089】
[0103]415において、端部プレートが形成される。416において、1つまたは複数のジグが、端部プレート(たとえば、端部プレート)同士の間に設置され、および/または、ハウジングの中に装着され、TCAを形成することが可能である。ジグは、端部プレートに圧入され、接着剤で取り付けられ、および/または、接続され得る。
【0090】
[0104]418において、TCAは、EMナビゲーションシステム(たとえば、EMナビゲーションシステム20)の中に設置され得る。420において、TCAは、ナビゲーションコンピューター40を介して、または、EMナビゲーションシステムの他のコントローラー、プロセッサーおよび/または制御モジュールを介して、較正され得る。1つの実装形態では、タスク420は行われない。次いで、TCAは、較正された状態で処置において使用される。EMナビゲーションシステムは、TCAの所定の特性、TCA(コイル、ジグ、プレートなど)のコンポーネント、およびEM場特性(たとえば、電界ベクトル値および磁界ベクトル値)に基づいて、処置を行うことが可能である。TCAの特性は、TCAの中のコンポーネントの寸法および特性を含む、本明細書で開示されているTCA特性のいずれかを含むことが可能である。方法は、422において終了することが可能である。
【0091】
[0105]
図15は、
図6および
図12のTCAを製造および設置する方法を示している。以下のタスクは、主として、
図6〜
図12の実装形態を参照して説明されているが、タスクは、本開示の他の実装形態に適用するように容易に修正され得る。タスクは、自動化されたプロセスの一部として、反復して行われ得る。タスクは、1つまたは複数の制御モジュールによって制御されるTCA製造マシン(たとえば、
図13のTCA製造マシン350)および/もしくは組み立てラインによって、行われ得る。方法は、450において始まることが可能である。
【0092】
[0106]452において、コイル特性が決定される。コイル特性は、たとえば、ワイヤーの長さ、コイル当たりの巻線の数、ワイヤーチャネルあたりの巻線の数などを含むことが可能である。
【0093】
[0107]454において、TCAの中に含まれることとなるジグの数、および、対応するジグの寸法が決定される。これは、コイル特性、発生させられることとなるEM場当たりのジグの数、発生させられることとなるEM場の数、対応するコイルの最大電流レベルまたは電流範囲、および、発生させられることとなるEM場の特性に基づくことが可能である。
【0094】
[0108]456において、ジグ(たとえば、
図2〜
図5のジグ)は、互いに対しておよびジグに対して所定の形状および配向を有するコイルのための装着場所を提供するために、所定の寸法を有するように形成される。
【0095】
[0109]458において、454において形成されたジグのそれぞれの上にそれぞれのワイヤーを巻き付ける。ワイヤーは、それぞれのコイルチャネルおよび/またはジグのワイヤーチャネルの中に巻き付けられ得る。ワイヤーのそれぞれは、対応するおよび所定のコイル特性にしたがって巻き付けられる。
【0096】
[0110]460において、ベースプレートおよび/または配向ブロックが形成される。配向ブロックが、460において、ベースプレートの一部として形成され得、または、454において、ジグの一部として形成され得る。配向ブロックは、所定の角度のジグ装着表面を備えるように形成される。
【0097】
[0111]462において、配向ブロックが、所定の位置においてベースプレートの上に装着され得る。464において、ジグは、配向ブロックの上に装着され得、および/または、ハウジングの中に装着され、TCAを形成することが可能である。ジグは、所定の位置において配向ブロックの上に装着され、ベースプレートに対して所定の配向に、ジグおよびワイヤーを設置する。
【0098】
[0112]466において、TCAは、EMナビゲーションシステム(たとえば、EMナビゲーションシステム20)の中に設置され得る。468において、TCAは、ナビゲーションコンピューター40を介して、または、EMナビゲーションシステムの他のコントローラー、プロセッサーおよび/または制御モジュールを介して、較正され得る。1つの実装形態では、タスク468は行われない。EMナビゲーションシステムは、TCAの所定の特性、TCA(コイル、ジグ、プレート、配向ブロックなど)のコンポーネント、およびEM場特性(たとえば、電界ベクトル値および磁界ベクトル値)に基づいて、処置を行うことが可能である。TCAの特性は、TCAの中のコンポーネントの寸法および特性を含む、本明細書で開示されているTCA特性のいずれかを含むことが可能である。方法は、470において終了することが可能である。
【0099】
[0113]
図14および
図15の上述のタスクは、例示目的の例であるということが意図されている。タスクは、用途に応じて、重なっている時間期間の間に、または、異なる順序で、逐次的に、同期して、同時に、連続的に行われ得る。また、タスクのいずれも、実装形態および/またはイベントのシーケンスに応じて、行われなくてもよく、またはスキップされ得る。
【0100】
[0114]上述の実装形態は、コイルが一貫したおよび繰り返し可能な様式でジグの上に巻かれることを可能にする。これは、TCAの予測可能な物理的特性および動作特性に起因して、TCAの較正時間の低減、および/または、較正プロセスの排除を可能にする。
【0101】
[0115]本開示で説明されている無線通信は、IEEE規格802.11−2012、IEEE規格802.16−2009、IEEE規格802.20−2008、および/またはBluetooth Core Specification v4.0に、完全にまたは部分的に準拠して実施され得る。様々な実装形態では、Bluetooth Core Specification v4.0は、Bluetooth Core Specification Addendums 2、3、または4のうちの1つまたは複数によって修正され得る。様々な実装形態では、IEEE802.11−2012は、ドラフトIEEE規格802.11ac、ドラフトIEEE規格802.11ad、および/またはドラフトIEEE規格802.11ahによって補完され得る。
【0102】
[0116]方法の中の1つまたは複数のステップは、本開示の原理を変更することナック、異なる順序で(または、同時に)実行され得るということが理解されるべきである。
【0103】
[0117]以下の定義を含む本出願では、モジュールの用語は、回路の用語と交換され得る。モジュールの用語は、特定用途向け集積回路(ASIC);デジタル、アナログ、または混合アナログ/デジタルディスクリート回路;デジタル、アナログ、または混合アナログ/デジタル集積回路;組み合わせ論理回路;フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA);コードを実行するプロセッサー(共有、専用、またはグループ);プロセッサーによって実行されるコードを保存するメモリー(共有、専用、またはグループ);説明されている機能性を提供する他の適切なハードウェアコンポーネント;または、たとえば、システムオンチップなどにおいて、上記のうちのいくつかもしくはすべての組み合わせを表すことが可能であり、それらの一部であり、または、それらを含むことが可能である。
【0104】
[0118]上記で使用されているように、コードの用語は、ソフトウェア、ファームウェア、および/またはマイクロコードを含むことが可能であり、プログラム、ルーチン、関数、クラス、および/またはオブジェクトを表すことが可能である。共有プロセッサーの用語は、複数のモジュールからのいくつかのまたはすべてのコードを実行する単一のプロセッサーを包含する。グループプロセッサーの用語は、追加的なプロセッサーと組み合わせて、1つまたは複数のモジュールからのいくつかのまたはすべてのコードを実行するプロセッサーを包含する。共有メモリーの用語は、複数のモジュールからのいくつかのまたはすべてのコードを保存する単一のメモリーを包含する。グループメモリーの用語は、追加的なメモリーと組み合わせて、1つまたは複数のモジュールからのいくつかのまたはすべてのコードを保存するメモリーを包含する。メモリーの用語は、コンピューター可読媒体の用語のサブセットであることが可能である。コンピューター可読媒体の用語は、媒体を通って伝播する一時的な電気信号および電磁信号を包含せず、したがって、有形的および非一時的であると考えられ得る。非一時的な有形的コンピューター可読媒体の非限定的な例は、不揮発性のメモリー、揮発性のメモリー、磁気記憶装置、および光学記憶装置を含む。
【0105】
[0119]本出願で説明されている装置および方法は、1つまたは複数のプロセッサーによって実行される1つまたは複数のコンピュータープログラムによって、部分的にまたは完全に実装され得る。コンピュータープログラムは、少なくとも1つの非一時的な有形的コンピューター可読媒体に保存されるプロセッサー実行可能な命令を含む。また、コンピュータープログラムは、保存されるデータを含み、および/または、保存されるデータに依存し得る。
【0106】
[0120]例示的な実施形態が提供され、本開示が徹底的となるように、および、本開示が当業者に範囲を完全に伝えるようになっている。特定のコンポーネント、デバイス、および方法の例などの多数の特定の詳細が、述べられており、本開示の実施形態の徹底的な理解を提供する。特定の詳細は用いられる必要がないということ、例示的な実施形態は多くの異なる形態で具現化され得るということ、および、いずれも本開示の範囲を限定するように解釈されるべきではないということが当業者には明らかになることとなる。いくつかの例示的な実施形態では、周知のプロセス、周知のデバイス構造、および周知の技術が、詳細には説明されていない。
【0107】
[0121]本明細書で使用されている専門用語は、特定の例示的な実施形態を説明する目的のためだけのものであり、限定することは意図していない。本明細書で使用されているように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈がそうでないことを明確に示していなければ、複数形も含むということを意図し得る。
【0108】
[0122]「第1の」、「第2の」、および他の数字用語などのような用語は、本明細書で使用されるとき、文脈によって明確に示されていない場合には、シーケンスまたは順序を暗示していない。したがって、本明細書で議論されている第1のエレメント、コンポーネント、領域、層またはセクションは、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2のエレメント、コンポーネント、領域、層またはセクションと呼ばれ得る。
【0109】
[0123]実施形態の先述の説明は、図示および説明の目的のために提供されてきた。包括的であるということ、または、本開示を限定するということは意図していない。特定の実施形態の個別のエレメントまたは特徴は、概して、その特定の実施形態に限定されないが、適用可能なときには、置き換え可能であり、具体的に示されるかまたは説明されていなくても、選択された実施形態で使用され得る。また、同じことが、多くの方式で変化させられ得る。そのような変形例は、本開示からの逸脱としてみなされるべきではなく、すべてのそのような修正例は、本開示の範囲の中に含まれるということを意図している。