(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記端部材本体は、前記外側壁から半径方向外方に配設されかつ前記端壁に向かう方向に前記外周壁に沿ってそれから軸方向に延びる外支持壁を含む、請求項1に記載の端部材。
前記外周壁は、前記関連フレキシブル壁に当接係合するように寸法決めされる第1側面と前記第1側面に対向する第2側面とを含み、前記複数のガセット壁は、前記外側壁からおよび前記外周壁の前記第2側面に沿ってそれから半径方向外方に延びる、請求項1または2のいずれか一項に記載の端部材。
前記端壁は、内表面を含み、前記外側壁は、内表面を含み、共に前記端部材内の加圧ガス貯蔵器を少なくとも部分的に画定する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の端部材。
前記内側壁は、前記端部材内の加圧ガス貯蔵器を少なくとも部分的に画定する内表面を含み、かつ前記内側壁は、前記内側壁を通って延びる1つ以上の通路を、加圧ガスが前記1つ以上の通路を通って前記加圧ガス貯蔵器に流入しかつそれから流出することができるように含む、請求項5または6に記載の端部材。
前記1つ以上のボスは、前記1つ以上の壁の遠位縁に沿って終端し、かつ前記端部材本体は、前記ボスの1つ以上に沿って設けられかつ前記1つ以上の壁の前記遠位縁に沿ってそれから接近可能な固着機構を含む、請求項9に記載の端部材。
前記スプリングチャンバ内に配設されかつ前記第1端部材および前記第2端部材の他方に沿って固着されるベアリングプレートであって、前記ベアリングプレートが、前記レールスプリングアセンブリの使用の条件下での前記ジャウンスバンパーの前記第1端部材および前記第2端部材の前記他方との接触を実質的に禁止することができるようにされているベアリングプレートをさらに備える、請求項12に記載のレールスプリングアセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に図面を参照して、表示は、本開示の要旨の例を示すためであり、それを限定するためではなく、
図1は、移動に適しているか、またはそうでなければ不定長のレールRLSによって少なくとも部分的に形成される線路TRKに沿って変位可能である鉄道車両100など、本開示の要旨によるサスペンションシステムを含む車両の一例を示す。本開示の要旨は、さまざまな応用での使用に幅広く適用可能であり、鉄道車両100は好適な応用の一例を表しているにすぎないことが理解されよう。エンジン駆動車または摩擦駆動車よりむしろ全車両(例えば、鉄道車両)を代表する鉄道車両100を示す。しかしながら、このような代表的な用途は、例示にすぎず、限定することは意図されていない。
【0011】
鉄道車両100は、その2つを
図1に示す、1つ以上のフレームおよび車輪アセンブリ104に支持される車体102を含む。場合によっては、フレームおよび車輪アセンブリ104は、当該技術分野では、「トラック」、「レールボギー」または単に「ボギー」と呼ばれ、そのような用語を、本明細書においては言い換え可能態様で使用されてもよい。ボギー104を、鉄道車両100の対向端部106および108に向けて配設されるものとして示す。
【0012】
ボギー104を、典型的には、車軸114および一対の間隔があけられた車輪116によって形成されるフレーム110ならびに1つ以上の輪軸112を含むものとして
図1に示す。通常、ボギー104は、車輪が線路TRKのレールRLSに沿って転動するのを可能にするのに好適な態様でフレームに動作可能に接続される、例えば
図1に示すような少なくとも2つの輪軸を含む。多くの場合、第1懸架装置(図示せず)は、輪軸とフレームとの間に動作可能に接続され、それによってその間の相対移動が可能になる。ボギー104を、また少なくとも1つのレールスプリングアセンブリを含む二次サスペンションシステム118を含むものとして示す。
図1および
図2に示す例示的な配置では、ボギー104は、フレーム110と車体102との間に動作可能に接続され、それによってその間の相対移動を可能にする2つのレールスプリングアセンブリ120を含む。
【0013】
例えば鉄道車両100などの鉄道車両は、典型的には、各輪軸に動作可能に関連する1つ以上のブレーキを有するブレーキシステムを含む。
図1の例示的な配置では、2つのブレーキ122を、車輪116の各々に隣接して配設される1つのブレ―キを有する輪軸112の各々に動作可能に関連するものとして示す。しかしながら、他の配置を代わりに用いることができることが理解されよう。
【0014】
さらに、例えば鉄道車両100などの鉄道車両は、典型的には、それに動作可能に関連する少なくとも1つ空気圧システムを含む。多くの場合、1つ以上の空気圧システムの部品を、例えば1つ以上のトラクションドライブエンジンおよび1つ以上の車両など、複数の鉄道車両から形成される列車の長さに沿って分配することができる。そのような場合には、個々の鉄道車両は、空気圧システムの1つ以上の部分を含む。通常、これらの1つ以上の部分は、逐次接続されて、列車の空気圧システム全体を形成する。
【0015】
典型的な空気圧システムは、車両ブレーキ(例えば、ブレーキ122)に動作可能に関連している空気圧ブレーキシステムおよび例えば二次サスペンションシステムなどの鉄道車両の他の空気圧作動装置に動作可能に関連している空気圧供給システムなどの2つ以上の別々に制御可能な部分を含む。そのため、鉄道車両は、典型的には、これらの2つのシステムの各々に専用の導管を含む。そのような導管は、通常車体に沿って縦方向に延び、多くの場合個々にブレーキパイプおよび供給パイプと呼ばれる。
【0016】
図2は、鉄道車両100に動作可能に関連し、少なくともブレーキ122(
図1)と流体連通しているブレーキパイプ126を有するブレーキシステム(番号なし)および二次サスペンションシステム118の少なくともレールスプリングアセンブリ120と流体連通している供給パイプ128を有する空気圧供給システム(番号なし)を含む空気圧システム124の一例を示す。空気圧システム124がさまざまな他の部品および装置を含むことが認識されかつ理解されよう。例えば、ブレーキシステムを、ブレーキパイプ126に沿って流体的に接続することができる1つ以上の遮断弁130を含むことがある。他の例として、空気圧供給システムは、1つ以上の遮断弁132、1つ以上のフィルタ134および/または1つ以上の逆止弁136(代わりに一方向弁またはチェック弁と呼ぶこともある)を含むことがある。空気圧供給システムは、1つ以上の貯蔵器または他の加圧ガス貯蔵装置を含むこともある。例えば
図2に示す配置では、空気圧供給システムは、二次サスペンションシステムのレールスプリングアセンブリ120を供給する際に使用するために一定量の加圧ガスを貯蔵するのに有効である貯蔵器138を含み、ブレーキシステムの補助貯蔵器として使用するためのある量の加圧ガスを貯蔵するのに有効である貯蔵器140を含む。
【0017】
一般に、例えばブレーキ122などの、ブレーキシステムのある部品、ならびに空気圧供給システムのある部品は、鉄道車両100のボギー104の1つに支持されるか、またはそうでなければ動作可能に関連している。例えば、供給ライン142は、ボギー104の1つを空気圧供給システムと流体的に相互接続することができる。供給ライン142を、例えばガス線146でレールスプリングアセンブリ120と動作可能に接続され、レールスプリングアセンブリ内にかつそれから外に加圧ガスを移送するように選択的に動作可能である1つ以上のレベリングバルブ144に流体的に接続されるものとして示す。場合によっては、加圧ガス貯蔵装置または貯蔵器148は、任意には、レベリングバルブ144とレールスプリングアセンブリ120との間のガス線146に沿って流体的に接続されることがある。さらに、クロスフローライン150を、任意には、ガス線146の2つ以上の間に流体連通で接続することができる。場合によっては、例えば、複式逆止弁などの制御弁152は、例えば
図2に示すようなクロスフローライン150に沿って流体的に接続されることがある。
【0018】
例えば
図1および
図2の1つ以上のレールスプリングアセンブリ120として使用するのに好適でありうるような、本発明の要旨によるレールスプリングアセンブリの一例を、
図3〜
図7のレールスプリングアセンブリ200として示す。レールスプリングアセンブリは、縦軸AX(
図7)を有し、端部材202と、端部材202から長手方向に間隔があけられた端部材204と、縦軸の周りを周辺に延びかつ端部材間に固着されて、スプリングチャンバ208(
図7)を少なくとも部分的に画定するフレキシブル壁206とを含む。
【0019】
レールスプリングアセンブリ200を、任意の好適な態様で、関連車両の関連するばね上質量とばね下質量との間に配設することができる。例えば、1つの端部材を、関連するばね下質量の方に配設されかつそれに動作可能に接続される他の端部材と関連するばね上質量に動作可能に接続することができる。例えば
図6に示すように、端部材202を、例えば
図1の関連車体102などの構造部品SC1の上にまたはそれに沿って固着することができる。端部材202を、任意の好適な態様で、構造部品上にまたはそれに沿って固着することができることが理解されよう。一例としては、端部材202は、任意には、該端部材から外方に突出する、例えばネジ切りされた取付スタッドなどの1つ以上の固着装置210が挙げられる。図示の配置において、
図6では、固着装置210は、構造部品SC1の対応する孔HLSを通って延び、例えばねじナットなどの固着装置212を受ける。しかしながら、他の構成および/または配置を代わりに使用することができることが理解されよう。
【0020】
さらに、端部材204を、任意の好適な態様で、関連構造部品の上にまたはそれに沿って固着することができることが理解されよう。例えば端部材204を、例えば
図1の関連レールボギー104などの構造部品SC2の上にまたはそれに沿って固着されるものとして示す。
図6に示す配置では、端部材204は、該端部材に沿ってそれから外方に突出する固着機構214を含み、構造部品SC2の対応する孔HLSを通って延びる。好適な固着装置(図示せず)は、任意には、構造部品に当接係合している端部材を保持するように固着機構214を係合することができる。
【0021】
例えば空気圧システム124などの関連車両の空気圧システムは、任意の好適な態様でかつ任意の好適な流体連通経路、ポートおよび/または連結部でレールスプリングアセンブリ200のスプリングチャンバ208と流体連通することがある。一例としては、1つ以上の固着装置210は、それを通ってスプリングチャンバ208と流体連通して延びるガス移送通路216が挙げられる。そのような場合には、例えばレールスプリングアセンブリ200の高さを選択的に制御するか調節するために、ガス移送通路216を、加圧ガスがスプリングチャンバ208内にかつ/またはそれから外に選択的に移送されるように、関連車両の空気圧システムと流体接続することがある。
【0022】
図3〜
図7をさらに参照して、フレキシブル壁206は、いかなる好適な型、種類、構造および/または構成であってもよい。一例としては、フレキシブル壁206は、対向端部218および220間を長手方向に延びることができ、かつフレキシブル壁206の端部218および220に沿ってそれぞれ配設される取付ビーズ222および224が挙げられる。好ましい配置では、取付ビーズ222および224は、例えば端部材202および204のそれぞれ一方などの関連端部材と実質的に流体密なシールを形成するように構成されかつ寸法決めされている。場合によっては、実質的に非伸縮性の補強要素226は、例えば
図7に示すように、取付ビーズ222および224のいずれかまたは両方内に少なくとも部分的に埋め込まれることがある。
【0023】
図7で特定されるように、フレキシブル壁206は、スプリングチャンバ208および外表面230を少なくとも部分的に画定することができる内表面228を有することがある。フレキシブル壁206は、例えば、1つ以上の長繊維強化エラストマーパイルまたは層(図示せず)および/または1つ以上の無補強エラストマーパイルまたは層(図示せず)を含むことがあり、またはそうでなければ少なくとも部分的に形成されることがある。典型的には、1つ以上の長繊維強化エラストマーパイルおよび1つ以上の無補強エラストマーパイルは、併用され、合成ゴム、天然ゴム、または熱可塑性エラストマーなどの共通のエラストマー材料から形成される。しかしながら、他の場合には、2つ以上の異なる材料、類似の材料の2つ以上の合成物、同じ材料の2つ以上のグレードの組み合わせを使用することができる。場合によっては、1つ以上の長繊維強化エラストマーパイルは、そこに少なくとも部分的に埋め込まれる1つ以上の長さのフィラメント材料を含むことがある。1つ以上の長さのフィラメント材料は、例えば、モノフィラメントポリマーストランド、製紐綿糸、または集束炭素繊維などのいかなる好適な型、種類、および/または構造であってもよい。さらに、1つ以上の長繊維強化エラストマーパイルを、例えば、1バイアス角で配設される1層のフィラメントおよび同様のバイアス角で配設されるが、対向方向に延びる他層のフィラメントを有することによって、任意の好適な態様で、互いに相対的に配向することができる。
【0024】
端部材202を、
図3〜
図7に組み立てられた状態で示し、
図8〜
図12にさらに詳細に示し、端部壁232および端部壁232から軸方向に延びる外側壁234を含む。端部壁は、外表面236および内表面238を有し、外側壁は、外表面240および内表面242を有する。表面236および240は、少なくとも部分的に端部材202の外部を形成し、表面238および242は、端部材202内にチャンバまたは貯蔵器244を少なくとも部分的に画定する。
【0025】
端部材202は、任意には、端部壁232に沿ってそれから軸方向に延びる内側壁246も含むこともある。場合によっては、内側壁246は、例えば
図7に示すように、外側壁234とほぼ整列して延びることがある。他の場合には、内側壁および外側壁は、互いに相対的な角度で端部壁に沿ってそれから延びる。内側壁246は、場合によってはさらに貯蔵器244を画定することがある外表面248、およびチャンバまたは貯蔵器252を少なくとも部分的に画定することができる内表面250を含む。場合によっては、該1つ以上の通路は、貯蔵器244および252間を、該貯蔵器が互いに流体連通することができるように延びることがある。
【0026】
場合によっては、端部材202は、任意には、内側壁と外側壁との間を延び、またはそうでなければそれらを動作可能に相互接続する1つ以上の支持壁を含むことがある。
図7〜
図12に示す配置では、端部材202は、一般的な半径方向に延び、外側壁234と内側壁246とを動作可能に相互接続する複数の支持壁254を含む。支持壁254は、互いに間隔があけられた関係で配設され、貯蔵器244を複数のチャンバ部(番号なし)に分離する。場合によっては、支持壁254は、内側壁および/または外側壁の全軸長に沿ってそれから延びることがある。その場合に、複数の通路256を、内側壁246を通って形成することができ、それにより内貯蔵器252と貯蔵器244のチャンバ部との間の流体連通が可能になる。
【0027】
端部材202を、遠位端258Eおよび外表面部260を含む外側壁234の取付部258を含むものとしても示す。場合によっては、遠位端258Eは、内側壁246の遠位端262とほぼ整列して配設されることがある。外表面部260は、フレキシブル壁206の取付ビード22を受け入れるように係合するための取付シート(番号なし)を少なくとも部分的に画定する。
図7に示す配置では、取付ビード222は、取付部258の外表面部260に沿って、その間に実質的に流体密なシールが形成されるように、圧縮嵌合される。しかしながら、他の構成および/または配置を代わりに使用することができることが理解されよう。
【0028】
端部材202を、端部材202の最外周を少なくとも部分的に画定することができる外周端縁266の方に外側壁234に沿ってそれから一般的に軸AXを横切る方向に半径方向外方に延びる外周壁264を含むものとしてさらに示す。外周壁264は、対向面268および270を含み、表面268は、端部壁232に面し、表面270は、フレキシブル壁206の外表面230に少なくとも部分的に当接係合して配設されている。場合によっては、外周壁264は、当該技術分野においては、ビードスカートと称してもよく、レールスプリングアセンブリの端部材の相対的な側方(すなわち、横方向)移動中フレキシブル壁の安定性および/または制御を改良するのに好適である断面輪郭または形状を有することがある。
【0029】
端部材202は、外側壁234と外周壁264との間を延び、またはそうでなければそれらを動作可能に相互接続する1つ以上の支持壁も含む。
図3〜
図12に示す配置では、端部材202は、外側壁234に沿ってそれから半径方向外方に突出し、外周壁264と相互接続する複数のガセットまたは支持壁272を含む。そのため、支持壁272は、場合によっては、ガゼット
または補強壁として機能し、またはそうでなければフレキシブル壁206によって生成されまたは外周壁にかけられる力および/または荷重の下で外周壁の軸偏向を最小にするまたは少なくとも減じるのに役立つように、少なくとも軸方向支持を外周壁264に与えることがある。好ましい配置では、支持壁272は、フレキシブル壁206が対向面(例えば、表面270)に沿って当接係合して配設される外周壁264の一表面(例えば、表面268)に沿って延びることがある。
【0030】
さらに、場合によっては、点線274(
図7)によって表される外カバーが、支持壁272の少なくとも一部分の上にまたはそれに沿って配設されることがある。カバー274などのカバーは、設けられれば、例えば異物および/またはほこりやくずを集めたものからの影響を最小限にするのに役立つことがある。
【0031】
端部材204を、
図3〜
図7に組み立てられた状態で示し、
図13〜
図17にさらに詳細に示し、端壁276と該端壁276から軸方向に延びる外側壁278とを含む。固着機構214は、外側壁278と対向する方向に端壁276に沿ってそれから軸方向に突出し、固着機構内に軸方向内方に延びる通路282を少なくとも部分的に画定する固着壁280を含む。任意には、1つ以上の支持壁284は、例えば固着壁280を強固にするのに役立つことがあるように、少なくとも部分的に通路282を横切って延びることがある。
【0032】
端壁276は、外表面286および内表面288を有し、外側壁278は、外表面290および内表面292を有する。表面286および290は、端部材204の外部を少なくとも部分的に形成し、表面288および292は、端部材204内のチャンバまたは貯蔵器294を少なくとも部分的に画定する。端部材204は、任意には、端壁276に沿ってそれから軸方向に延びる内側壁296も含むことができる。場合によっては、内側壁296は、
図7に示すように、外側壁278とほぼ整列して延びることがある。内側壁296は、場合によっては、さらに画定された貯蔵器294となりうる外表面298と、チャンバまたは貯蔵器302を少なくとも部分的に画定することができる内表面300とを含む。場合によっては、1つ以上の通路は、貯蔵器294と302との間を、該貯蔵器が互いに流体連通することが出来るように延びることがある。
【0033】
場合によっては、端部材204は、任意には、内側壁と外側壁との間を延び、またはそうでなければそれらを動作可能に相互接続する1つ以上の支持壁を含むことがある。
図7および
図13〜
図17に示す配置では、端部材204は、一般的な半径方向に延びかつ外側壁278と内側壁296とを動作可能に相互接続する複数の支持壁304を含む。支持壁304は、互いに間隔があけられた関係で配設され、貯蔵器294を複数のチャンバ部(番号なし)に分離する。場合によっては、支持壁304は、内側壁および/または外側壁の全軸長に沿って延びることがある。その場合には、複数の通路306を、内側壁246を通って形成することができ、それにより内貯蔵器302と貯蔵器294のチャンバ部との間を流体連通することができる。
【0034】
場合によっては、端部材204は、任意には、支柱308(
図7および
図15)または端部材202またはジャウンスバンパー、あるいはそれに支持される他の部品と接触するため、軸方向にかけられた荷重を支持するのに役立つように、端壁276に沿ってそれから軸方向に延びる支柱308(
図7および
図15)または他の構造を含むことがある。場合によっては、端部材204は、もし設けられるなら、任意には、内側壁と支柱または他の構造との間を延び、またはそれらを動作可能に相互接続することがある一又は複数の支持壁を含むことができる。例えば
図7および
図13〜
図17に示す配置では、端部材204は、一般的な半径方向に延び、内側壁296と支柱308とを動作可能に相互接続する複数の支持壁310を含む。支持壁310は、互いに間隔があけられて配設され、内部貯蔵器302を複数のチャンバ部(番号なし)に分離する。
【0035】
端部材204は、場合によっては端部材204の最外周を少なくとも部分的に画定することがある外周端縁314の方へ外側壁278に沿ってそれから一般的に軸AXを横切る方向に半径方向外方に延びる外周壁312も含む。外周壁312は、対向表面312Aおよび312Bを含むことができ、表面312Aは、フレキシブル壁206に当接係合するように寸法決めされ、表面312Bは、表面312Aに対向して配設される。取付壁316は、遠位縁318の方へ外周壁312から軸方向に延びる。取付壁316は、外表面320と内表面322を含む。外表面320は、フレキシブル壁206の取付ビード224を入れるように係合するための取付シート(番号なし)を少なくとも部分的に画定することができる。
図7に示す配置では、取付ビード224は、取付壁316の外表面320に沿って、実質的に流体密なシールがその間に形成されるように圧縮嵌合される。しかしながら、他の構成および/または配置を代わりに使用することができることが理解されよう。例えば、環状突起部324は、外表面320に沿ってそれから半径方向外方に延びることができ、取付壁316の上にまたはそれに沿って取付ビード224を少なくとも部分的に係合しかつ保持するために用いることができる。場合によっては、外支持壁326(
図7)は、端壁276に向かう方向に外部周壁312に沿ってそれから軸方向に延びることがある。外支持壁326は、例えば、ほぼ線形または(
図7に示すように)曲線状であるように、任意の好適な断面形状、輪郭および/または構成を有することがあることが理解されよう。
【0036】
図3〜
図7に示す構成では、フレキシブル壁206は、取付壁316および外周壁312を越えて半径方向外方に延び、転動ローブ328がフレキシブル壁に沿って形成されるように外部支持壁326に沿って延びる。外部支持壁326を、湾曲断面形状を有するものとして示し、転動ローブ328は、レールスプリングアセンブリが、動作において動的な使用中に生じるように、延長されかつ圧縮された状態間で軸方向に変位されるにつれて、外部支持壁に沿って変位可能である。外部支持壁326についての他の形状および/または構成を、例えば所望の性能特性を提供するのに役立つことがあるように、代わりに使用することができる。
【0037】
端部材204は、外側壁278、外周壁312および/または外支持壁326間を延び、またはそうでなければそれらを動作可能に相互接続する1つ以上の支持壁も含む。
図3〜
図7および
図13〜
図17に示す配置では、端部材202は、外側壁278に沿ってそれから半径方向に外方に突出し、外周壁312および/または外支持壁326と相互接続する複数のガセットまたは支持壁330を含む。そのため、支持壁330は、場合によっては、ガセット又は壁筋として機能して、フレキシブル壁206によって生成されまたは外周壁および/または外支持壁にかけられる力および/又は荷重のもとで外周壁および/または外支持壁の軸偏向を最小にするか少なくとも減じるのに役立つように、外周壁312および/または外支持壁326
を支える、またはそうでなければそれに少なくとも軸支持を与えることができる。好ましい配置では、支持壁330は、外周壁312の一面(例えば、表面312B)に沿って延びることができ、フレキシブル壁206は、それに対向する表面(例えば、表面312A)に沿って当接係合して配設される。
【0038】
場合によっては、点線332(
図7)によって表される外カバーは、少なくとも支持壁330の一部分の上にまたはそれに沿って配設されることがある。カバー332などのカバーは、設けられれば、例えば異物および/またはほこりやくずを集めたものからの影響を最小にするのに役立つかもしれない。
【0039】
当該技術分野で周知であるように、例えば、荷重状態の変動のためかつ/またはレールスプリングアセンブリが収縮して生じるように、レールスプリングアセンブリの端部材間の接触を回避するまたは少なくとも最小にするのが一般に望ましい。そのため、レールスプリングアセンブリ200を、スプリングチャンバ208内に配設されかつ端部材204に支持されるジャウンスバンパー334を含むものとして、
図7に示す。ジァウンスバンパー334を、端部材204に当接係合して配設される取付板336、該取付板に支持されるバンパー本体338、およびバンパー本体338内に少なくとも部分的に埋め込まれる摩耗板340を含むものとして示す。
【0040】
ジャウンスバンパー334を、任意の好適な態様で、端部材の上にまたはそれに沿って固着することができることが理解されよう。例えば、端部材204を、1つ以上の内側壁296、支持壁304および/または310、および/または支柱308の1つ以上に沿って軸方向に延びるボス342を含むものとして示す。
図15で特定されるように、例えばねじ穴などの固着機構344を、ねじ部品(図示せず)を受けるのに好適であるように、ボス342の上にまたはそれに沿って設けることができ、ジャウンスバンパーまたはその部品(例えば、取付板336)を端部材の上にまたはそれに沿って固着する。
【0041】
レールスプリングアセンブリ200は、任意には、ジャウンスバンパーまたはその部品(例えば、摩耗板340)に当接係合するように寸法決めされてもよく、またはそうでなければ当接係合するのに好適でありうる補足部品を含むことがある。
図7に示す配置では、レールスプリング200は、端部材202の上にまたはそれに沿って固着される軸受板346を含む。軸受板を、任意の好適な態様で、端部材に固定することができることが理解されよう。例えば、端部材202は、1つ以上の支持壁254に沿って軸方向に延びる1つ以上のボス348を含むことがある。
図11で特定されるように、例えば、ねじ穴などの固着機構350を、軸受板を端部材の上にまたはそれに沿って固着するようにねじ部品(図示せず)を受けるのに好適であるように、ボス348の上にまたはそれに沿って設けることができる。
【0042】
本開示の要旨による端部材を、任意の好適な材料または材料の組み合わせから形成し、またはその他製造することができることが理解されよう。しかしながら、好ましい配置では、端部材202および/または204を、例えば熱可塑性または熱硬化性材料などの非金属材料から形成することができる。それから端部材202および204のいずれかまたは両方を形成することができる好適な非金属材料の例としては、ガラスまたは他の繊維強化ポリプロピレン、ガラスまたは他の繊維強化ポリアミド、並びに高強度(例えば、無充填)ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、または他のポリエーテル系材料などの熱可塑性材料、あるいはその任意の組み合わせが挙げられる。
【0043】
ある特徴、要素、部品および/または構造を参照して本明細書で使用するように、序数(例えば、第1、第2、第3、第4など)を、複数のうちの異なる単数を示すか、またはその他ある特徴、要素、部品および/または構造を特定するために用いてもよく、請求項の用語によって詳しく定義されなければ任意の順番又はシーケンスは含まない。さらに、用語「横の」などは、広く解釈されるべきである。そのため、用語「横の」などは、ほぼ垂直な角配向を含むが、それに限定されない広範囲の相対角配向を含むことがある。また、用語「周囲の」、「周囲に」なども、広く解釈されるべきであり、円形状および/または構成を含むことがあるが、それに限定されない。この点に関しては、用語「周囲の」、「周囲に」などを、用語「周辺の」、「周辺に」などの用語と同義とすることもある。
【0044】
さらに、語句「流動材料接合部」などは、本明細書で使用される場合、液体またはその他流動性材料(例えば、溶融金属または溶融金属の組み合わせ)が、隣接する構成部分間に配設され、またはその他提示され、その間に固定されかつ実質的に流体密な接続を形成するのに有効である任意の接合部または連結部を含むように解釈されるべきである。そのような流動材料接合部を形成するために用いることができる工程の例としては、溶接工程、ろう付け工程、およびはんだ付け工程が挙げられるが、それらに限定されない。そのような場合には、1つ以上の金属材料および/または合金を、構成部分自体からの任意の材料に加えて、そのような流動材料接合部を形成するために用いることができる。流動材料接合部を形成するために用いることができる工程の他の例としては、それらの間に固定されかつ実質的に流体密な接続を形成するのに有効である隣接する構成部分間の接着剤を塗布し、配設し、または提示することが挙げられる。そのような場合には、例えば一液および/または二液エポキシなどの任意の好適な接着材料または材料の組み合わせを用いることができることが理解されよう。
【0045】
さらに、用語「ガス」は、本明細書では、任意のガス状または蒸気状流体を広く示すために用いられる。最も一般的には、空気は、本明細書で説明したもののように、ガススプリング装置、並びにサスペンションシステムおよびその他の部品の作動媒体として用いられる。しかしながら、任意の好適なガス状流体も代わりに用いることができることが理解されよう。
【0046】
多数の異なる特徴および/または部品は、本明細書で図示しかつ説明した実施形態に示され、いかなる実施形態も、そのような特徴および部品の全てを含むものとして詳しく図示しかつ説明されていないことが認識されよう。そのため、本開示の要旨は、本明細書で示しかつ説明する異なる特徴および部品の任意のおよび全ての組み合わせを包含するように意図されており、特徴および部品の任意の好適な配置を任意の組み合わせで使用することができるが、これに限定されるものではないことを理解すべきである。このように、特徴および/または部品の任意のそのような組み合わせに向けられる請求項は、本明細書で詳しく具体化されようがされまいが、本開示において裏付けを見出すよう意図されていることをはっきりと理解すべきである。
【0047】
このように、本開示の要旨を上記実施形態を参照して説明し、本明細書では開示された実施形態の構成部分間の構造および構造的相互関係をかなり重視してきたが、本明細書の原理から逸脱することなく図示しかつ説明した実施形態において他の実施形態を行うことができ、多くの変更をなすことができることが認識されるべきである。明らかに、前述の詳細な説明を読んで理解すると、他に対する修正および変更が見いだされる。よって、上記説明的事項は、本開示の要旨を単に説明するものとして解釈されるべきであって、限定として解釈されるべきではないことをはっきりと理解すべきである。そのため、本開示の要旨は、そのような修正および変更の全てを含むものとして解釈されるべきである。