【文献】
LG Electronics,TGai FILS Proposal,IEEE 802.11-11/1000r1,2011年 7月19日,Slide5,[retrieved on 2017.01.17],URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/11/11-11-1000-01-00ai-tgai-fils-proposal.pptx
【文献】
Nokia,Active Scanning Enabling FILS,IEEE 802.11-11/1619r3,2012年 1月19日,[retrieved on 2017.01.17],URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/11/11-11-1619-03-00ai-active-scanning.docx
【文献】
SANTOSH ABRAHAM (QUALCOMM),TEXT FOR ACCESS DELAY REDUCTION FOR FILS,IEEE 802.11-12/0124r1,米国,IEEE-SA MENTOR,2012年 3月13日,VOL:802.11AI NR:2,PAGE(S):1-7
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
無線通信においては、および具体的には、非公式にはWi-Fiとして知られる米国電気電子学会(IEEE)802.11プロトコルにおいては、多くの場合、アクセスポイント(AP)などのネットワークエンティティが多数のユーザに接続を提供することができることを要求される。ユーザは、一般的に、接続を確立するとき、通信ネットワークをスキャンする。スキャンニングは多くの場合、ネットワーク帯域幅に負担をかけ、ユーザとネットワークとの間のプローブ要求および応答の交換に起因して、アクセス衝突および遅延を引き起こす結果となる。
【0009】
方法および装置において、アクティブスキャンを示すスキャンタイプ(ScanType)を有するMLME−SCAN.requestプリミティブ(primitives)が受信されてもよく、および、プローブ遅延(ProbeDelay)タイマが満了となり、または、PHYRxStart.indicationプリミティブが受信されるという条件で、基本アクセスプロシージャが実行されてもよい。方法および装置において、プローブ要求(Probe Request)の送信が中断またはキャンセルされてもよい。キャンセルの中断は、局管理エンティティ(SME)と媒体アクセス制御(MAC)レイヤ管理エンティティ(MLME)との間でプリミティブを介して実行されてもよく、それによって、MLME−Scan−STOP.requestプリミティブが、現在のチャネルに対するアクティブスキャンニングの中断を示してもよい。さらに、方法および装置では、プローブ応答フレームが復号されないという条件で、プローブ要求フレームが送信されてもよい。
【0010】
図1Aは、1または複数の開示された実施形態が実装されてもよい例示的な通信システム100の図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを、複数の無線ユーザに提供する多元アクセスシステムであってもよい。通信システム100は、複数の無線ユーザが無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、このようなコンテンツにアクセスすることを可能にすることができる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)などの、1または複数のチャネルアクセス方法を採用してもよい。
【0011】
図1Aに示すように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、およびその他のネットワーク112を含んでもよいが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を考慮してもよいことを理解されるであろう。WTRU102a、102b、102c、102dのそれぞれは、無線環境で動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよく、ユーザ機器(UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、および家庭用電化製品などを含んでもよい。
【0012】
通信システム100はまた、基地局114aおよび基地局114bを含んでもよい。基地局114a、114bのそれぞれは、WTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つと無線にインタフェースして、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの、1または複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。例として、基地局114a、114bは、ベーストランシーバ局(BTS)、NodeB、eNodeB、ホームNodeB、ホームeNodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、および無線ルータなどであってもよい。基地局114a、114bは、それぞれ単一要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素も含んでもよいことを理解されよう。
【0013】
基地局114aは、RAN104の一部であってもよく、および、RAN104は、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、リレーノードなど、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)も含んでもよい。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と称されてもよい特定の地理的領域内で無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよい。セルは、セルセクタにさらに分割されてもよい。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分割されてもよい。したがって、1つの実施形態では、基地局114aは3つの送受信機、すなわちセルの各セクタに対して1つを含んでもよい。別の実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を採用してもよく、したがって、セルの各セクタに複数の送受信機を利用してもよい。
【0014】
基地局114a、114bは、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光線など)であってもよいエアインタフェース116上でWTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数と通信してもよい。エアインタフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されてもよい。
【0015】
より詳細には、上述したように、通信システム100は、多元アクセスシステムであってもよく、ならびに、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、およびSC−FDMAなどの1または複数のチャネルアクセススキームを採用してもよい。例えば、RAN104における基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))を使用してエアインタフェース116を確立することができるユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上波無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装してもよい。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含んでもよい。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含んでもよい。
【0016】
別の実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTE−Advanced(LTE−A)を使用してエアインタフェース116を確立することができる進化型UMTS地上無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実装してもよい。
【0017】
別の実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE 802.16(すなわち、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、Interim Standard 2000(IS−2000)、Interim Standard 95(IS−95)、Interim Standard 856(IS−856)、Global System for Mobile communications(GSM(登録商標))、Enhanced Data rates for GSM Evolution(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装してもよい。
【0018】
図1Aにおける基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームNodeB、ホームeNodeB、またはアクセスポイントであってもよく、ならびに、職場、家庭、自動車、学校などの局所的エリアにおいて無線接続を容易にするための任意の適切なRATを利用してもよい。1つの実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、IEEE 802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立してもよい。別の実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、IEEE 802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立してもよい。さらに別の実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立してもよい。
図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有してもよい。したがって基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスすることを必要としなくてもよい。
【0019】
RAN104は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dの1または複数に提供するように構成された任意のタイプのネットワークとすることができるコアネットワーク106と通信してもよい。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、課金サービス、モバイルロケーションベースサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供し、および/または、ユーザ認証など高レベルセキュリティ機能を実行してもよい。
図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同一のRATまたは異なるRATを採用する他のRANと直接または間接通信してもよいことを理解されるであろう。例えば、E−UTRA無線技術を使用していてもよいRAN104に接続されていることに加えて、コアネットワーク106はまた、GSM無線技術を採用する別のRAN(図示しない)と通信してもよい。
【0020】
コアネットワーク106はまた、WTRU102a、102b、102c、102dが、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとしてサービスしてもよい。PSTN108は、旧来の電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話網を含んでもよい。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおける伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、インターネットプロトコル(IP)などの共通通信プロトコルを使用する、相互接続コンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含んでもよい。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または提供される有線または無線通信ネットワークを含んでもよい。例えばネットワーク112は、RAN104と同一のRAT、または異なるRATを採用することができる、1または複数のRANに接続された別のコアネットワークを含んでもよい。
【0021】
通信システム100のWTRU102a、102b、102c、102dの一部または全部は、マルチモード機能を含んでもよく、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンク上で異なる無線ネットワークと通信するための複数の送受信機を含んでもよい。例えば
図1Aに示すWTRU102cは、セルラベースの無線技術を採用することができる基地局114a、および、IEEE 802無線技術を採用することができる基地局114bと通信するように構成されてもよい。
【0022】
図1Bは、例示的なWTRU102のシステム図である。
図1Bに示すように、WTRU102は、プロセッサ118、送受信機120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、着脱不能メモリ130、着脱可能メモリ132、電源134、全地球測位システム(GPS)チップセット136、および他の周辺機器138を含んでもよい。WTRU102は、実施形態との一貫性を維持したまま、前述の要素の任意のサブコンビネーションを含んでもよいことを理解されよう。
【0023】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1または複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、その他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などであってもよい。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作できるようにするその他の機能を実行してもよい。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合することができる送受信機120に結合されてもよい。
図1Bはプロセッサ118および送受信機120を別々の構成要素として示しているが、プロセッサ118および送受信機120は、電子パッケージまたはチップに統合されてもよいことを理解されるであろう。
【0024】
送信/受信要素122は、エアインタフェース116上で基地局へ信号を送信し、または基地局から信号を受信するように構成されてもよい。例えば、1つの実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナであってもよい。別の実施形態では、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV、または可視光線信号を送信および/または受信するように構成されたエミッタ/ディテクタであってもよい。さらに別の実施形態では、送信/受信要素122は、RFと光信号の両方を送信/受信するように構成されてもよい。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組合せを送信および/または受信するように構成されてもよいことを理解されよう。
【0025】
加えて、送信/受信要素122は
図1Bでは単一要素として示されているが、WTRU102は任意の数の送信/受信要素122を含んでもよい。さらに具体的には、WTRU102はMIMO技術を採用してもよい。したがって、1つの実施形態では、WTRU102は、エアインタフェース116上で無線信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば複数のアンテナ)を含んでもよい。
【0026】
送受信機120は、送信/受信要素122によって送信されることになる信号を変調し、および、送信/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成されてもよい。上述したように、WTRU102は、マルチモード機能を有してもよい。したがって、送受信機120は、WTRU102が例えばUTRAおよびIEEE 802.11などの、複数のRATによって通信できるようにするための複数の送受信機を含んでもよい。
【0027】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニットまたは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合されてもよく、ならびに、これらからユーザ入力データを受信してもよい。プロセッサ118はまた、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力してもよい。加えて、プロセッサ118は、着脱不能メモリ130および/または着脱可能メモリ132などの、任意のタイプの適切なメモリからの情報にアクセスしてもよく、ならびに、任意のタイプの適切なメモリにデータを格納してもよい。着脱不能メモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードディスク、または任意の他のタイプのメモリ記憶装置を含んでもよい。着脱可能メモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードを含んでもよい。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバまたは家庭用コンピュータ(図示せず)などの、WTRU102に物理的に位置していないメモリからの情報にアクセスし、および、このメモリにデータを格納してもよい。
【0028】
プロセッサ118は、電源134から電力を受信してもよく、および、WTRU102における他の構成要素に電力を分配および/または制御するように構成されてもよい。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスであってもよい。例えば、電源134は、1または複数の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)、その他)、太陽電池、および燃料電池などを含んでもよい。
【0029】
プロセッサ118は、WTRU102の現在の位置に関する位置情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成することができるGPSチップセット136に結合されてもよい。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはそれに代えて、WTRU102は、基地局(例えば基地局114a、114b)からエアインタフェース116上で位置情報を受信し、および/または、2以上の近隣基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、その位置を判定してもよい。WTRU102は、一実施形態との整合性を維持しながら、任意の適切な位置判定方法によって位置情報を取得してもよいことを理解されよう。
【0030】
プロセッサ118はさらに、追加の特徴、機能、および/または有線もしくは無線接続性を提供する1または複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる他の周辺機器138に結合されてもよい。例えば、周辺機器138は、加速度計、電子コンパス、衛星送受信機、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、振動デバイス、テレビジョン送受信機、ハンズフリーハンドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレイヤ、メディアプレイヤ、ビデオゲームプレイヤモジュール、およびインターネットブラウザなどを含んでもよい。
【0031】
図1Cは、一実施形態に従ったRAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。RAN104は、IEEE 802.16無線技術を使用して、エアインタフェース116上でWTRU102a、102b、102cと通信するアクセスサービスネットワーク(ASN)であってもよい。以下にさらに説明するように、WTRU102a、102b、102c、RAN104、およびコアネットワーク106の異なる機能エンティティ間の通信リンクは、参照ポイントとして定義されてもよい。
【0032】
図1Cに示すように、RAN104は、基地局140a、140b、140c、およびASNゲートウェイ142を含んでもよいが、RAN104は、実施形態との整合性を維持しながら、任意の数の基地局およびASNゲートウェイも含んでもよいことを理解されよう。基地局140a、140b、140cはそれぞれ、RAN104において特定のセル(図示せず)と関連付けられてもよく、および、それぞれエアインタフェース116上でWTRU102a、102b、102cと通信するための1または複数の送受信機を含んでもよい。1つの実施形態では、基地局140a、140b、140cは、MIMO技術を実装してもよい。したがって、基地局140aは、例えば、複数のアンテナを使用してWTRU102aに無線信号を送信し、および、WTRU102aから無線信号を受信してもよい。基地局140a、140b、140cはまた、ハンドオフトリガリング、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィック分類、およびサービス品質(QoS)ポリシ実行などの、モビリティ管理機能を提供してもよい。ASNゲートウェイ142は、トラフィックアグリゲーションポイントとしてサービスしてもよく、ならびに、ページング、加入者プロファイルのキャッシング、およびコアネットワーク106へのルーティングなどを担当してもよい。
【0033】
WTRU102a、102b、102cとRAN104との間のエアインタフェース116は、IEEE 802.16仕様を実装するR1参照ポイントとして定義されてもよい。加えて、WTRU102a、102b、102cのそれぞれは、コアネットワーク106との論理インタフェース(図示せず)を確立してもよい。WTRU102a、102b、102cとコアネットワーク106との間の論理インタフェースは、認証、認可、IPホスト構成管理、および/またはモビリティ管理に使用することができるR2参照ポイントとして定義されてもよい。
【0034】
基地局140a、140b、140cのそれぞれの間の通信リンクは、基地局間のWTRUハンドオーバおよびデータの転送を容易にするためのプロトコルを含む、R8参照ポイントとして定義されてもよい。基地局140a、140b、140cとASNゲートウェイ142との間の通信リンクは、R6参照ポイントとして定義されてもよい。R6参照ポイントは、WTRU102a、102b、102cのそれぞれと関連付けられたモビリティイベントに基づいてモビリティ管理を容易にするためのプロトコルを含んでもよい。
【0035】
図1Cに示されるように、RAN104は、コアネットワーク106に接続されてもよい。RAN104とコアネットワーク106との間の通信リンクは、例えば、データ転送およびモビリティ管理能力を容易にするためのプロトコルを含む、R3参照ポイントとして定義されてもよい。コアネットワーク106は、モバイルIPホームエージェント(MIP−HA)144、認証、許可、課金(AAA)サーバ146、およびゲートウェイ148を含んでもよい。前述の要素のそれぞれは、コアネットワーク106の一部として示されているが、これらの要素の任意の1つがコアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または操作されてもよいことを理解されよう。
【0036】
MIP HAは、IPアドレス管理を担当してもよく、ならびに、WTRU102a、102b、102cが異なるASNおよび/または異なるコアネットワーク間でローミングを可能にしてもよい。MIP−HA 144は、WTRU 102a、102b、102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU 102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にしてもよい。AAAサーバ146は、ユーザ認証およびユーザサービスのサポートを担当してもよい。ゲートウェイ148は、他のネットワークとの相互作用を容易にしてもよい。例えば、ゲートウェイ148は、WTRU102a、102b、102cに、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU 102a、102b、102cと従来型固定通信デバイスとの間の通信を容易にしてもよい。加えて、ゲートウェイ148は、WTRU102a、102b、102cに、他のサービスプロバイダによって所有および/または操作される他の有線または無線ネットワークを含むことができる、ネットワーク112へのアクセスを提供してもよい。
【0037】
図1Cには示されていないが、RAN104は、他のASNに接続されてもよく、および、コアネットワーク106は、他のコアネットワークに接続されてもよいことを理解されよう。RAN104と他のASNとの間の通信リンクは、RAN104と他のASNとの間のWTRU102a、102b、102cのモビリティを調整するためのプロトコルを含むことができる、R4参照ポイントとして定義されてもよい。コアネットワーク106と他のコアネットワークとの間の通信リンクは、ホームコアネットワークと移動先コアネットワークとの間の相互作用を容易にするためのプロトコルを含むことができる、R5参照として定義されてもよい。
【0038】
他のネットワーク112はさらに、IEEE802.11ベースの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)160に接続されてもよい。WLAN160は、アクセスルータ165を含んでもよい。アクセスルータは、ゲートウェイ機能を含んでもよい。アクセスルータ165は、複数のアクセスポイント(AP)170a、170bと通信してもよい。アクセスルータ165とAP170a、170bとの間の通信は、有線イーサネット(登録商標)(IEEE 802.3規格)、または任意のタイプの無線通信プロトコルを介してもよい。AP170aは、エアインタフェース上でWTRU102dと無線通信している。
【0039】
インフラストラクチャ基本サービスセット(BSS)モードにおける無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)は、BSSに対するアクセスポイント(AP)、およびAPと関連付けられた1または複数の局(STA)を有してもよい。APは、配信システム(DS)、または、BSSにおけるトラフィックおよびBSSの外側のトラフィックを搬送する別のタイプの有線もしくは無線ネットワークへのアクセスまたはインタフェースを有してもよい。BSSの外側から発するSTAへのトラフィックは、APを通じて到着し、およびSTAに配信される。STAから発生し、BSSの外側を宛先とするトラフィックは、APに送信されて、そのそれぞれの宛先に配信される。BSS内のSTA間のトラフィックはまた、APを通じて送信されてもよく、ソースSTAはAPにトラフィックを送信し、APはトラフィックを宛先STAに配信する。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックである。ピアツーピアトラフィックはまた、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11e DLS、またはIEEE802.11zトンネルDLS(TDLS)を使用して、ダイレクトリンクセットアップ(DLS)でソースSTAと宛先STAとの間で直接送信されてもよい。独立BSSモードにおけるWLANはAPを有さず、STAは互いに直接通信する。
【0041】
初期リンクセットアッププロセスならびに高速初期リンクセットアップ(FILS:Fast Initial Link Setup)が説明される。
【0042】
ロバストセキュリティネットワークアソシエーション(RSNA:Robust Security Network Association)セキュリティレベルを維持しつつ、100ミリ秒未満の初期リンクセットアップ時間が、IEEE 802.11通信において要求される1つのベンチマークである。初期リンクセットアップ時間は、APを通じて有効なIPアドレスでインターネットプロトコル(IP)トラフィックを送信する能力を得るために必要とされる時間として定義されてもよい。さらに、1秒以内に少なくとも100の非AP STAがESSに入り、リンクセットアップに成功するという最小ユーザ負荷サポートが、1つのベンチマークである。加えて、高バックグラウンド負荷の存在において少なくとも50%の媒体負荷に対するリンクセットアップを提供するロバスト性が、別のベンチマークである。
【0043】
FILSプロセスは、5つのフェーズ、AP発見(AP discovery)、ネットワーク発見(network discovery)、追加のタイミング同期機能(TSF)、認証およびアソシエーション、ならびに上位レイヤIPセットアップを備えてもよい。
【0044】
図2は、IEEE802.11リンクセットアップの例を示す。
図2では、拡張可能認証プロトコル(EAP:Extensible Authentication Protocol)が使用される。
図2に示されるのは、STAによるアクティブスキャンニングまたはパッシブ(passive)スキャンニングのいずれかを使用して達成することができるAP発見202の5つのフェーズ、ネットワーク発見204、追加のTSF206、認証208およびアソシエーション210、ならびに上位レイヤIPセットアップ212である。
【0045】
説明は、アクティブスキャンニングおよびFILSをより詳細に述べる。
【0046】
2つのタイプのスキャンニング、アクティブおよびパッシブスキャンニングが存在してもよい。本明細書では、アクティブスキャンニングおよびFILSが説明される。パッシブスキャンニングは、以下のように特徴付けられる。
【0047】
(1)STAは、APにいかなる信号も送信しなくてもよい。
【0048】
(2)STAは、各チャネル、例えば、候補チャネルリスト上の各チャネルに同調し、および、ビーコンフレームを待機する。
【0049】
(3)受信されるすべてのビーコンはバッファリングされて、ビーコンを送信したBSSに関する情報を取り出してもよい。
【0050】
パッシブスキャンニングでは、低オーバーヘッドが存在し、および、フレーム交換はなく、ならびに、潜在的に遅く、スキャンニングはビーコン間隔に依存する。
【0051】
アクティブスキャンニングは、以下のように特徴付けられる。
【0052】
(1)各チャネル上で、STAはアクセス権を取得した後に、プローブ要求を送信してもよい。
【0053】
(2)STAは、プローブ応答を待機してもよい。
【0054】
(3)プローブ応答は、受信を確認される(ACKed)必要のあるユニキャスト管理フレームであってもよい。
【0055】
アクティブスキャンニングでは、それは1対1(one-on-one)として設計されているので、ビーコンに比べて速度が上がってもよく、また、高オーバーヘッドが存在し、アクティブスキャンニングは、輻輳したシナリオに設計されなくてもよい。
【0056】
スキャンニングプロセスの終わりに、全ての発見されたBSSおよびそのパラメータをリスト化するスキャンレポートが生成されてもよい。これらのパラメータは、BSS識別(BSSID)、サービスセットID(SSID)、BSSタイプ、ビーコン間隔、タイミングパラメータ、および物理レイヤ(PHY)パラメータなどであってもよい。STAは、基準に従って参加するBSSまたはAPを選択してもよい。
【0057】
次に、改良(enhanced)アクティブスキャンニングを述べる。
【0058】
図3は、アクティブスキャンニングの例を示す。フィルタリストがプローブ要求フレーム304に追加されて、要求STAがより正確に応答することができるAPを定義することを可能にする。プローブ要求フレーム304の送信機302は、それがプローブ応答フレーム306を受信するために利用可能な最大チャネル時間(Max CHANNEL Time)を示してもよい。プローブ要求フレーム304の送信機302は、プローブ終了フレーム(Probe End frame)をAPに送信することによって、保留(pending)プローブ応答フレーム306の送信をキャンセルしてもよく、したがって、プローブ要求フレームの送信機が別のチャネルをスキャンすることに切り替える場合、プローブ応答の不必要な再送信を回避する。
【0059】
プローブ応答306は、ブロードキャストアドレスに送信されてもよく、および、プローブ応答フレームは、他のBSSからの情報を含んでもよい。AP308が、そのBSSからの情報を含むプローブ応答306をオーバーヒアする(overhear)場合、APは、そのプローブ応答フレームの送信をキャンセルしてもよい。AP308が、複数のプローブ要求フレーム304を受信する場合、AP308は、1つのプローブ応答フレーム306を複数の要求への応答として送信してもよい。同様にビーコンは、プローブ応答として使用されてもよく、したがって、同一の情報の重複送信を排除することができる。加えて、プローブ応答フレームは、スキャンされることになるチャネルの数を減らすように、そのプライマリチャネルがスキャンされるチャネル以外であるBSSに関する情報を含んでもよい。
【0060】
説明は、アクティブスキャンニングパラメータを述べる。
【0061】
アクティブスキャンニングが説明される。本明細書ではMLME−SCAN−STOP.requestと称されるプリミティブがまた、本明細書で説明される。MLME−SCAN−STOP.requestプリミティブパラメータは、以下のように、MLME−SCAN−STOP.request(ScanStopType、BSSID、SSID、SSIDList、HESSID、メッシュID(Mesh ID)、(フィルタリスト(Filter List)、VendorSpecificInfo)である。表1は、MLME−SCAN−STOP.requestプリミティブのパラメータのタイプ、有効範囲、および説明を示す。
【0063】
MLME−SCAN−STOP.requestプリミティブは、STAに対してSMEによって生成されて、進行中の任意のスキャンプロセスを停止し、または、進行中のスキャンに対する新たな基準を設定してもよい。
【0064】
MLME−SCAN−STOP.requestプリミティブの受信の効果は、進行中のスキャンプロシージャを終了し、および、プローブ終了フレームを送信することであってもよい。スキャン終了の確認は、MLME−SCAN.confirmプリミティブを通じて規定されてもよい。
【0065】
本明細書では「フィルタリスト」と称されるフィールドが、MLME−Scan.requestプリミティブに追加されてもよい。リストは、要求を無視することができるHESSID、メッシュID、SSID、およびBSSIDを指定する。
【0066】
アクティブスキャンを示しているスキャンタイプを有するMLME−SCAN.requestプリミティブを受信すると、STAは、スキャンされることになる各チャネルに対して以下を実行してもよい。
【0067】
a)ProbeDelay時間が満了し、またはPHYRxStart.indicationプリミティブが受信されるまで待機する。
【0068】
b)基本アクセスプロシージャを実行する。
【0069】
c)MLME−SCAN.requestプリミティブからのSSIDおよびBSSIDとともに、ブロードキャスト宛先アドレスにプローブ要求を送信する。MLME−SCAN.requestプリミティブにSSIDリストが存在するときに、SSIDリストに示されるSSIDおよびMLME−SCAN.requestプリミティブからのBSSIDをそれぞれ有する、1または複数のプローブ要求フレームを送信する。
【0070】
d)プローブタイマ(ProbeTimer)を0に設定し、プローブタイマを起動する。
【0071】
e)プローブタイマが最小チャネル時間(MinChannelTime)に到達する前に、PHY−CCA.indication(busy)プリミティブが検出されていない場合、NAVを0に設定し、次のチャネルをスキャンする。他には、MLMEは、プローブ応答またはビーコンフレームが初めてAPから受信されるとき、APの情報を含むBSSDescriptionSetを有するMLME−SCAN.receivedプリミティブを発行してもよい。ProbeTimerが最大チャネル時間(MaxChannelTime)に到達するときに、NAVを0に設定し、次のチャネルをスキャンする。
【0072】
チャネルリスト(ChannelList)におけるすべてのチャネルがスキャンされると、MLMEは、スキャンの間に集められたすべての情報を含むBSS記述セット(DescriptionSet)を有するMLME−SCAN.receivedプリミティブを発行してもよい。MLMEがMLME−SCAN−STOP.requestプリミティブを受信する場合、STAは、FILS要求パラメータのTerminate All Requestsフィールドを1に設定したプローブ終了フレームを送信し、および、進行中のスキャンプロセスを停止してもよい。MLMEは、集められた情報を含み、および、SCAN_ABORTEDに設定されたResultCodeを有するBSSDescriptionSetを有する、MLME−SCAN.confirmプリミティブを発行してもよい。
【0073】
説明は、プローブ要求への応答をキャンセルすること、およびプローブ終了フレームを述べる。
【0074】
本明細書では、プローブ終了でプローブ要求への応答をキャンセルすることが説明される。プローブ要求フレームのジェネレータが、プローブ終了フレームをブロードキャストアドレスまたは個々のアドレスに送信してもよい。プローブ終了フレームを受信したSTAが、送信を開始しておらず、または、プローブ終了フレームの送信機にプローブ応答フレームを送信している場合、プローブ要求フレームへの応答は、以下の基準が満たされるという条件で、送信されてもよい。
【0075】
a)プローブ終了フレームのフィルタリストにおけるBSSタイプ要素のTerminate All Requestsフィールドは、0に設定される。
【0076】
b)STAは、AP STAであり、プローブ終了フレームのフィルタリストにおけるBSSタイプ要素のインフラストラクチャ(Infrastructure)フィールドは0に設定され、または、STAのSSID、BSSID、もしくは同種ESS識別子(HESSID)が、プローブ終了フレームのフィルタリストに含まれていない。または、
【0077】
1)STAのBSSは、独立したBSS(IBSS)であり、プローブ終了フレームのフィルタリストにおけるBSSタイプ要素のIBSSフィールドは0に設定され、または、STAのSSIDもしくはBSSIDは、プローブ終了フレームのフィルタリストに含まれていない。または、
【0078】
2)STAは、メッシュSTAであり、プローブ終了フレームのフィルタリストにおけるBSSタイプ要素のメッシュBSS(MBSS)フィールドは0に設定され、または、メッシュSTAのメッシュIDもしくはMACアドレスは、プローブ終了フレームのフィルタリストに含まれない。
【0079】
上記の基準が満たされない場合、プローブ終了フレームの受信側は、プローブ応答フレームへの応答を一度送信し、または、再送信してもよいが、応答は、二度以上送信され、または、再送信されなくてもよいことが要件となってもよい。
【0081】
簡易プローブ応答では、APが、STA(例えば、STA1)によって送信されたプローブ要求に応答して、通常のプローブ応答フレームを送信してもよい。別のSTA(例えば、STA2)からのプローブ要求への応答において(応答が簡易化されているか否か)、APは、以前に送信された通常のプローブ応答への参照を有することによって、簡易プローブ応答をSTA2に送信してもよい。これは、STA2が通常のプローブ応答をリスンしていることをAPが認識している限り行われてもよい。例えば、APは、それが通常のプローブ応答を送信する直前に、STA2からプローブ要求を受信してもよく、または、第2のプローブ要求は、第1のプローブ要求を参照する簡易プローブ要求であり、STA2が、それが第1のプローブ要求を受信して以来、アウェイクし、および、チャネルをリッンしていることを要求されることを示している。
【0082】
簡易プローブ応答は、例えば、以前に送信されたプローブ応答におけるシーケンス制御番号をコピーするプローブ応答参照フィールドまたはIEを参照情報として含んでもよい。簡易プローブ応答のターゲットの受信側は、参照情報を使用して、以前に受信された、参照されるプローブ応答を一意に識別してもよい。
【0083】
説明は、差異化(differentiated)初期リンクセットアップを述べる。
【0085】
APは、ビーコン、FILS発見フレーム、およびプローブ応答などのフレームにおいて、要素ID 352および長さ354に加えて以下のフィールドを有する、
図3Aに示すような初期リンクセットアップ(ILS)要素を含んでもよい。
【0086】
初期リンクセットアップカテゴリ(ILSC)ビットマップ356:STAのどのILSカテゴリが、以下の期間にAPに関連付けることを試みるかを示す8ILSCビットを含むビットマップ。
【0087】
ILS時間358:ILSCビットが0に設定されたSTAが、APに関連付けることを試みることを許可されない期間のインジケーション。
【0088】
説明は、使用において直面されることがあるいくつかのシナリオを述べる。
【0089】
第1のシナリオにおいて、初期リンクセットアップを要求している多数のSTAが、同時にBSSに入るとき、アクティブスキャンニングを行っているSTAは、APにプローブ要求フレームを送信してもよい。例えば、東京駅における実際のトラフィック測定に基づいて、プローブ応答パケット数は、プローブ要求パケット数よりも約4から5倍多く、これは、各プローブ要求パケットが、平均で4から5のプローブ応答パケットをトリガすることを示す。これは、ワイルドカードSSIDを有するプローブ要求フレームを使用した結果となる。さらに、プローブ要求/応答パケットによるエアタイム占有率(air time occupancy)は、約18.32%となる。加えて、プローブ要求/応答パケットの数は、全パケットの35%であり、これは、チャネルアクセス衝突および遅延の可能性を増大させ、したがって、APのアクティブスキャンニングに対する遅延時間を生じさせる結果となる。ゆえに、初期リンクセットアップを要求しているSTAによって送信されるプローブ要求フレームの不要な送信を回避することが望ましい。加えて、ワイルドカードSSIDを有するプローブ要求の送信を最小化することがまた望まれる。
【0090】
第2のシナリオでは、送信したプローブ要求フレームへの応答を受信することに成功したSTAが、プローブ要求終了フレームをAPに送信して、プローブ要求への応答のいかなる保留送信をキャンセルしてもよい。しかしながら、STAは、チャネル上の他のSTAのスキャンニングが成功したか否かを(すなわち、プローブ応答またはビーコンが受信されるか否かを)を認識していないことがある。プローブ応答フレームのキャンセルが、初期リンクセットアップを求めている他のSTAに対して問題を引き起こすことがあることを示す例が得られる。
【0091】
図4は、プローブ応答キャンセルの例を示す。例えば、STA1 402が、AP1/BSS1 404およびAP2/BSS2 406をヒアする(hear)ことが可能であるが、STA2 408は、AP1/BSS1 404をヒアすることができず、AP2/BSS2 406をヒアすることが可能なシナリオを考慮する。さらにSTA1 402は、AP1 404およびAP2 406によって受信されるプローブ要求を送信し、AP2/BSS2 406の情報を成功して含む、AP1 404からのプローブ要求への応答を受信する。AP2 406は、AP1 404によって送信されたそのBSSとともにプローブ要求への応答をオーバーヒアし、STA1 402からのプローブ要求に応答するためのプローブ応答フレームを送信しないことがある。しかしながら、STA2 408は、AP1 404から遠く離れているために、応答を受信しない。その後、STA2 408は、AP2 406にプローブ要求を送信する。次いで、AP2 408が第2のプローブ要求への応答の送信を開始する前に、AP1 404およびAP2 406の両方が、STA1 402からプローブ終了フレームを受信する。
【0092】
図5は、プローブ応答キャンセルの例を示す。STA1 502が、AP1 500にプローブ要求504を送信し、および、AP1 500からプローブ要求504への応答505を成功して受信する。STA2 506が、AP1 500にプローブ要求508を送信する。AP1 500は、STA1 502からプローブ終了510フレームを受信し、および、第2のプローブ要求508への応答の送信を開始する前に、512において応答を生じさせる。
【0093】
上記の両方の例は、プローブ応答のキャンセルが、STA2がAPのスキャニングに遅延を引き起こすことがあることを示す。したがって、アクティブスキャンニングの適正な動作を保証するために、プローブ終了フレームを受信するとプローブ応答の適切なキャンセルを可能にすることが望ましい。
【0094】
第3のシナリオでは、FILSにおいて、高バックグラウンド負荷の存在下でのロバスト性が望ましいことがある。さらに、少なくとも50%の媒体負荷に対するリンクセットアップを提供することを示すことが望ましい。しかしながら、FILSプロセスを容易にするために使用されるパケットは、管理(Management)タイプであってもよい。管理フレームは、アクセスカテゴリ(AC)AC_VOを使用して送信されてもよい。高バックグラウンド負荷の存在下では、FILSにおいて使用される管理フレームは、AC_VOを使用する他の(データまたは管理)フレームと同一の優先度を使用する媒体アクセスに対して、衝突および競合することがあり、これが初期リンクセットアップにおいて遅延を引き落とすことがある。
【0095】
第4のシナリオでは、簡易プローブ要求および応答を使用するアクティブスキャンニングスキームが望ましいことがある。プローブ要求および応答の応用は、2つのプローブ要求または2つのプローブ応答が、それらのパラメータの大部分に対して同一の値を有するか、または、それらが一部のパラメータに対して異なる値を有するかに依存することがある。
【0096】
1つのシナリオに対する議論が他のシナリオに適用可能であるという理解のもとで、上記のシナリオの各々がさらに詳細に議論される。第1のシナリオでは、STAが、アクティブスキャンを示しているスキャンタイプを有するMLME−SCAN.requestプリミティブの受信後であるが、プローブ遅延時間の満了、またはPHYRxStart.indicationの受信およびチャネルアクセスを取得する状態の前に、保留プローブ要求を送信させるとみなされてもよい。
【0097】
3種類の保留プローブ要求、特定のSSID/STAに対してターゲットとされるプローブ要求、SSIDリストに対してターゲットとされるプローブ要求、またはワイルドカードSSIDに対してターゲットとされるプローブ要求が存在してもよい。
【0098】
ある条件が満たされる場合、保留プローブ要求またはオーバーヒアされるプローブ要求が、一致したスキャニングターゲットまたはパラメータを有するとみなされてもよい。
【0099】
第1のケースにおいて、対象の保留プローブ要求が特定のSSIDまたは第2のSTAの特定の媒体アクセス制御(MAC)アドレスのターゲットとされる場合、a)オーバーヒアされるプローブ要求におけるアドレス1フィールドは、ブロードキャストアドレスまたは第2のSTAの特定のMACアドレスであってもよく、以下の項目b)または項目c)のいずれかが満たされる。
【0100】
b)保留要求においてターゲットとされるSSID/STAは、メッシュID/STAであってもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるフィルタリストは、保留要求における第2のSTAのメッシュIDまたは特定のMACアドレスを含まなくてもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるメッシュIDは、ワイルドカードメッシュIDまたは保留要求における第2のSTAの特定のメッシュIDである。
【0101】
c)保留要求におけるターゲットとされるSSID/STAは、メッシュSSID/STAでなくてもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるフィルタリストは、保留要求における第2のSTAの特定のSSIDまたは特定のMACアドレスを含まなくてもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるSSIDは、ワイルドカードSSIDであってもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるSSIDは、保留プローブ要求における第2のSTAの特定のSSIDであってもよく、または、保留プローブ要求の特定のSSIDは、オーバーヒアされるプローブ要求のSSIDリスト要素に含まれてもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるアドレス3フィールドは、ワイルドカードBSSIDまたは保留プローブ要求における第2のSTAのBSSIDであってもよい。
【0102】
第2のケースにおいて、対象の保留プローブ要求が、ワイルドカードSSIDに対してターゲットとされる場合、a)オーバーヒアされるプローブ要求におけるアドレス1フィールドは、ブロードキャストアドレスであってもよく、項目b)または項目c)のいずれかが満たされてもよい。
【0103】
b)オーバーヒアされるプローブ要求におけるメッシュIDは、ワイルドカードメッシュID、または保留要求における第2のSTAの特定のメッシュIDであってもよい。
【0104】
c)保留要求におけるターゲットとされるSSID/STAは、メッシュSSID/STAでなくてもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるSSIDは、ワイルドカードSSIDであり、オーバーヒアされるプローブ要求におけるアドレス3フィールドは、ワイルドカードBSSIDである。
【0105】
第3のケースにおいて、対象の保留プローブ要求が、特定のSSIDリストに対してターゲットとされる場合、a)プローブ要求におけるアドレス1フィールドは、ブロードキャストアドレスであってもよく、項目b)または項目c)のいずれかが満たされてもよい。
【0106】
b)保留要求におけるターゲットとされるSSIDリストは、メッシュID/STAのリストであってもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるフィルタリストは、保留要求におけるターゲットとされるSSIDリストを含まなくてもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるメッシュIDは、ワイルドカードメッシュIDであってもよい。
【0107】
c)保留要求におけるターゲットとされるSSIDリストは、メッシュSSID/STAのリストではなくてもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるフィルタリストは、保留要求におけるターゲットとされるSSIDリストを含んでもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるSSIDは、ワイルドカードSSIDであってもよく、または保留プローブ要求における特定のSSIDリストは、オーバーヒアされるプローブ要求のSSIDリスト要素に含まれてもよく、オーバーヒアされるプローブ要求におけるアドレス3フィールドは、ワイルドカードBSSIDであてもよい。
【0108】
第1のシナリオに関する第1の考えられる方法では、
図6を参照して、プローブ要求フレームの数を削減するために、初期リンクセットアップを求めているSTA2 606が、それが、一致したスキャンニングターゲットまたはパラメータを有するプローブ要求フレーム604をオーバーヒアする場合、そのプローブ要求608をキャンセルしてもよい。さらに、対応するプローブ応答605は、同様にSTA2 606によって受信されてもよい。
【0109】
アクティブスキャンニングプロシージャ、アクティブスキャンを示すスキャンタイプを有するMLME−SCAN.requestプリミティブを受信すると、STA2 606が、以下を実行してもよい。
【0110】
スキャンされることになる各チャネルに対し、a)プローブ遅延時間が満了するまで、または、PHYRxStart.indicationプリミティブが受信されるまで待機する。加えて、STA2 606は、プローブ遅延タイマ610が満了し、または、次の条件が満たされる場合にPHYRxStart.indicationプリミティブが受信される前に、第2のSTAに対するそのプローブ要求608を送信する試みをキャンセルしてもよい。STA2 606は、STA1 602からのプローブ要求604フレームをオーバーヒアし、受信したプローブ要求604フレームのRSSIは、予め定義された閾値未満でなく、および、オーバーヒアしたプローブ要求604は、保留プローブ要求と一致したスキャンニングターゲットまたはパラメータを有する。
【0111】
b)基本アクセスプロシージャを実行する。加えて、STA2 606は、以下の条件が満たされる場合にのみ、媒体へのアクセス権を取得する前に、第2のSTAに対するそのプローブ要求608を送信する試みをキャンセルしてもよい。STA2 606は、プローブ要求604フレームをオーバーヒアし、受信したプローブ要求604フレームのRSSIは、予め定義された閾値未満でなく、および、オーバーヒアしたプローブ要求604は、保留プローブ要求と一致したスキャンニングターゲットを有する。
【0112】
上記のa)およびb)では、SMEとMLMEとの間のプリミティブを通じて、プローブ要求のキャンセルが行われてもよい。前述の条件を満たすプローブ要求フレームをオーバーヒアすると、SMEは、現在のチャネルのアクティブスキャンニングを停止するためにMLME−Scan−STOP.request 612プリミティブを生成してもよい。(これは、プローブ要求送信をキャンセルするための方法の1つである。他の方法が存在する。例えば、MACレイヤは、プローブ要求を送信せず、代わりにより長い時間の間、応答の受信を待ちながら待機してもよい。)これは、例として説明される以下のうちの1つによって実現されてもよい。
【0113】
第1の例では、新たな値「Stop current channel」が、MLME−Scan−STOP.request 612プリミティブにおけるScanStopTypeのフィールドに追加されてもよい。MLME−Scan−STOP.request 612は、ScanStopTypeのフィールドが「Stop current channel」に設定されて生成されてもよい。
【0114】
第2の例では、新たな値「Stop」が、ScanStopTypeのフィールドに追加され、「ChannelIndex」の新たなフィールドが、MLME−Scan−STOP.request 612プリミティブにおいて追加される。MLME−Scan−STOP.request612は、ScanStopTypeのフィールドが「Stop」に設定され、および、「ChannelIndex」のフィールドが現在のチャネルのインデックスに設定されて、生成されてもよい。
【0115】
第3の例では、「ChannelList」の新たなフィールドが、MLME−Scan−STOP.request612プリミティブにおいて追加される。MLME−Scan−STOP.request612は、ScanStopTypeのフィールドが「Set_Criteria」に設定され、および、「ChannelList」のフィールドが、対応するMLME−Scan.requestにおけるChannelListに設定されて、現在のチャネルのインデックスを除いて生成されてもよい。
【0116】
一致したパラメータ/ターゲットを有するオーバーヒアされたプローブ要求の受信に起因して、ステップa)またはb)における待機時間の間に現在のチャネルに対してプローブ要求がキャンセルされる場合、STAは、プローブタイマを0に設定し、プローブタイマを開始してもよい。プローブタイマが最小チャネル時間に到達する前に、PHY−CCA.indication(busy)プリミティブが検出されていない場合、NAVは0に設定され、および、次のチャネルがスキャンされてもよい。その他の場合は、MLMEは、プローブ応答またはビーコンフレームが初めてAPから受信されるとき、APの情報を含むBSS記述セットを有するMLME−SCAN.confirm614プリミティブを発行してもよい。プローブタイマが最大チャネル時間に到達するときに、NAVは0に設定され、および、次のチャネルがスキャンされてもよい。
【0117】
STA2 606が、上記a)またはb)における待機時間の間に、一致したスキャンニングパラメータ/ターゲットを有するいかなるプローブ要求もオーバーヒアせず、STA2 606が媒体へのアクセスを取得する場合、STA2 606は、1または複数のプローブ要求フレームを、それぞれMLME−SCAN.requestプリミティブからのSSIDおよびBSSIDとともに送信してもよい。
【0118】
第1のシナリオに関する第2の考えられる方法において、別のアクティブスキャンニングプロシージャが説明される。アクティブスキャンを示しているスキャンタイプを有するMLME−SCAN.requestプリミティブを受信すると、STAは、スキャンされることになる各チャネルに対し、例えば、IEEE802.11WLAN MACまたはPHYプロシージャごとに、プローブ遅延時間が満了し、または、PHYRxStart.indicationプリミティブが受信されるまで待機してもよく(本明細書ではアクションaと称される)、基本アクセスプロシージャを実行してもよい(本明細書ではアクションbと称される)。アクションaまたはアクションbの間に、STAはさらに、以下の条件、STAがプローブ要求フレームをオーバーヒアする(本明細書では条件1と称される)、受信されたプローブ要求フレームのRSSIが閾値、例えば予め定義された閾値未満でない(本明細書では条件2と称される)、またはオーバーヒアされたプローブ要求が、STAにおいて保留プローブ要求と一致するスキャンニングパラメータ/ターゲットを有する(本明細書では条件3と称される)場合、プローブ遅延タイマが満了し、またはPHYRxStart.indicationプリミティブが受信される前に、そのプローブ要求を送信する試みを停止またはキャンセルしてもよい。閾値は、STAが、オーバーヒアされたプローブ要求に応答しているプローブ応答フレームを復号できないという条件付確率が、オーバーヒアされるSTAがこのようなプローブ応答を復号する場合、所望のパーセンテージ(例えば1%)を超えないように、適度に高い値に設定されてもよい。
【0119】
あるいは、STAは、上述した条件が満たされるとき、位置および時刻の予め取得した知識を使用して、そのプローブ要求を送信する試みを停止またはキャンセルするかをさらに決定してもよい。例えば、STAは、ピーク時間の間に人口密度の高い位置(ピーク通勤時間における混雑した列車の駅など)にいることを認識してもよく、一致するスキャンニングパラメータ/ターゲットを有するプローブ要求フレームをオーバーヒアするときに、プローブ要求停止/削除(omission)を使用することを決定してもよい。一方では、STAが、オフピーク時間の間に人口密度の低いエリアに(例えば、午前6時に公園に)いることを認識する場合、STAは、プローブ要求停止/削除を使用しないことを決定してもよい。
【0120】
あるいは、STAは、STAがWiFiデバイス(例えば、IEEE 802.11デバイス)の人口密集したエリアにいるかを判定してもよい。アクションaまたはbの間に、平均受信信号/エネルギーレベル(PHY_CCA.indicate(BUSY)時間内)が所定の閾値S1未満でない場合、STAは、STAがWiFiデバイスの人口密集したエリアにいると判定してもよく、条件1〜3が満たされるときに、プローブ要求停止/削除を使用してもよい。例えば、受信信号レベルの閾値は、
送信電力−パスロス(d)−マージン 式1
のように設定されてもよい。
【0121】
dの値は、(プローブ要求の数およびアクティブスキャンニングの遅延のバランスをとるためのトレードオフに応じて)5メートルまたは10メートルなどの短い距離に等しくてもよい。IEEE 802.11における5GHz帯に対し、送信電力は、23デシベルミリワット(dBm)であってもよく、d=5mにおけるシャドウフェージングのないパスロスは、56.5dBであってもよい。したがって、閾値は、−33.5dBm−マージンとして計算されてもよい。
【0122】
あるいは、STAは、準ランダム期間(semi-random time period)を選択して、WiFiデバイスの人口密集したエリアにおいてプローブ要求を送信してもよい。ランダム期間は、STAのアクセスクラスに依存してもよく、例えば、マシンツーマシン(M2M)タイプSTAは、他のタイプのSTAよりも頻繁にプローブ要求を送信してもよい。
【0123】
プローブ要求のキャンセルは、SMEとMLMEとの間のプリミティブを介して(または説明したように他の方法を使用して)実行されてもよい。上述した条件を満たすプローブ要求フレームをオーバーヒアすると、SMEは、現在のチャネルのアクティブスキャンニングを停止することを示すMLME−Scan−STOP.request 612プリミティブを生成してもよい。アクティブスキャンニングを停止すること、またはアクティブスキャンニングを停止することを示すことを実現するために、「Suspend current channel」の新たな値が、MLME−Scan−STOP.requestプリミティブのScanStopTypeのフィールドに追加されてもよい。MLME−Scan−STOP.requestは、ScanStopTypeのフィールドが「Suspend current channel」に設定されて生成されてもよい。
【0124】
さらに、「Suspend」の新たな値は、ScanStopTypeのフィールドに追加されてもよく、「ChannelIndex」の新たなフィールドが、MLME−Scan−STOP.requestプリミティブにおいて追加されてもよい。MLME−Scan−STOP.requestは、ScanStopTypeのフィールドが「Suspend」に設定され、「ChannelIndex」のフィールドが現在のチャネルのインデックスに設定されて、生成されてもよい。
【0125】
MLME−Scan−STOP.requestプリミティブの「ChannelList」の新たなフィールドはまた、追加されてもよい。MLME−Scan−STOP.requestは、ScanStopTypeのフィールドが「Set_Criteria」に設定され、「ChannelList」のフィールドが対応するMLME−Scan.request中のチャネルリストに設定され、現在のチャネルのインデックスを除いて生成されてもよい。
【0126】
現在のチャネルのアクティブスキャンニングを停止することを指示するMLME−Scan−STOP.requestプリミティブを受信した後に、STAは、プローブ要求フレームを送信することを停止し、プローブタイマを、現在の時刻から、停止を引き起こした一致したプローブ要求フレームをオーバーヒアした時刻を引いた値に設定し、プローブタイマを開始してもよい。これは、一致したプローブ要求フレームがオーバーヒアされたとき、プローブタイマをゼロに設定することに等しい。STAは、プローブタイマが最小チャネル時間に到達する前に、チャネルを監視することを維持してもよく、以下の条件の1つが満たされた場合、STAは、APが、オーバーヒアされたプローブ要求に応答してプローブ応答フレームをすでに送信したと考えてもよい。STAはさらに、オーバーヒアされたプローブ要求に応答して送信されたプローブ応答フレームを復号することができないと判定してもよく、したがってそれ自身のプローブ要求フレームを送信してもよい。
【0127】
条件1:STAは、それがプローブ要求をオーバーヒアした後の、少なくともSIFS時間において、ある期間の間ビジーとされるチャネル媒体を検出していたが、有効なプローブ応答、ビーコン、またはFILS発見フレームは復号されない。さらに、STAは、検出したビシーチャネル媒体時間の後のSIFS時間にプローブ要求を送信したSTAからのACKをオーバーヒアする。オーバーヒアされるACKに先行するチャネル媒体ビジー時間の例示的値は、プローブ応答、ビーコン、またはFILS発見フレームの送信時間に近い。
【0128】
条件2:STAは、それがプローブ要求をオーバーヒアした後の少なくともT1時間に、プローブ要求を送信したSTAからのACKをオーバーヒアする。T1の例示的な値は、プローブ応答、ビーコン、またはFILS発見フレームに2SIFS時間を加算したものに近くてもよい。
【0129】
条件2を容易にするために、ブロードキャスト/マルチキャストプローブ応答フレームにおけるフィールドが使用されて、要求STAが、受信したプローブ応答フレームにACKで応答することができるように、プローブ応答を要求したSTAを示してもよい。プローブ応答を要求したSTAを識別する方法はいくつか存在する。
【0130】
1.そのプローブ要求がプローブ応答をトリガしたSTAのAIDまたは部分AID(PAID:Partial AID)をシグナリングするプローブ応答フレームにおいて新たなフィールドまたは情報要素(IE)を追加する。
【0131】
2.そのプローブ要求がプローブ応答をトリガしたSTAのAIDまたは部分AID(PAID)をシグナリングするプローブ応答フレームのMACヘッダにおいてDuration/IDフィールドを再利用する。
【0132】
3.PLCPヘッダにおけるSIGフィールド上のPAIDサブフィールドにおいて、そのプローブ要求がプローブ応答をトリガしたSTAの部分AID(PAID)を示す。
【0133】
ブロードキャスト/マルチキャストプローブ応答フレームを受信すると、プローブ要求を送信したスキャンSTAは、受信したプローブ応答フレームにおけるAID/PAIDインジケーションがそのAIDまたはPAIDに一致するかをチェックするべきである。一致した場合、それはACKで応答するべきである。
【0134】
PHY−CCA.indication(busy)プリミティブが、プローブタイマが最小チャネル時間に到達する前に検出されなかった場合、STAは、プローブ要求を送信する試みが停止またはキャンセルされる前のチャネルビジー時間の間の平均受信信号/エネルギーレベルが、所定の閾値、S1未満でない場合、その自身のプローブ要求フレームを送信してもよい。その他の場合、STAは、NAVを0に設定し、次のチャネルをスキャンしてもよい。
【0135】
プローブタイマが最小チャネル時間に到達する前に、STAが有効なプローブ応答、ビーコン、またはFILS発見フレームを受信する場合、MLMEは、プローブ応答またはビーコンフレームが初めてAPから受信されるときに、プローブ応答またはビーコンフレームがAPの情報を含んだBSS記述セットを有するMLME−SCAN.confirmプリミティブを発行してもよい。プローブタイマが最大チャネル時間に到達するときに、NAVは0に設定されてもよく、および、次のチャネルがスキャンされてもよい。
【0136】
STAが、アクションaまたはbにおいて待機時間の間に、一致したスキャンニングパラメータ/ターゲットを有するいかなるプローブ要求をオーバーヒアせず、ならびに、STAが、媒体へのアクセスを取得する場合、STAは、MLME−SCAN.requestプリミティブからのSSIDおよびBSSIDとともに、ブロードキャスト宛先アドレスにプローブ要求を送信してもよい。
【0137】
第1のシナリオに関する第3の方法では、アクティブスキャンを示すスキャンタイプを有するMLME−SCAN.requestプリミティブを受信すると、STAは、プローブ要求フレームを生成し、および、その後受信するプローブ応答フレームを処理することによって、アクティブスキャンニングを実行してもよい。
【0138】
スキャンされることになる各チャネルに対し、プローブ要求フレームの送信は、プローブ遅延時間が満了し、またはPHYRxStart.indicationプリミティブが受信されるまで、待機することが必要な場合があるので、STAがチャネルをスキャンする準備ができた時から、対応するプローブ要求フレームが無線媒体で送信される時までの待機期間が存在することがある。さらに、STAは、基本アクセスプロシージャを実行してもよい。
【0139】
プローブ要求フレームの不要な送信は回避されてもよく、および、アクティブスキャンニングプロシージャは、本明細書に記載されるように加速されてもよい。
【0140】
アクティブスキャンスキャンを示しているスキャンタイプを有するMLME−SCAN.requestプリミティブを受信すると、STAは、スキャンされることになる各チャネルに対してアクションを実行してもよい。STAがスキャンされることになるチャネルにプローブ要求を送信するための待機期間の間に、STAがスキャンされることになるチャネルの要求される情報を取得した場合、STAは、その保留プローブ要求フレームの送信をキャンセルしてもよく、および、チャネルのそのスキャンニングの完了を考慮してもよい(例えば、受信されるチャネルの情報のすべてを含むBSS記述セットを有するMLME−SCAN.confirmプリミティブを生成することによって)。
【0141】
これは、STA1 702、STA2 706、およびAP 700を示す
図7にまとめて示される。示されるように、STA1 702が、プローブ要求704をAP 700に送信すると同時に、STA2 706がプローブ要求を送信することを待機している。STA2 706が同一のターゲットに対するSTA1 702のプローブ要求への応答705を検出すると、STA2 706は、その自身のプローブ要求708をキャンセルする。STA2 706の、そのプローブ要求708をキャンセルするためのトリガイベントは、APの応答705に限定される必要がないことに留意されたい。STA2 706は、本明細書に記載されるように、他のソースからチャネル情報を取得してもよい。
【0142】
キャンセル705は、SMEとMLMEとの間でプリミティブを通じて(または説明したように他の方法を使用して)行うことができる。待機期間の間にスキャンされることになるチャネルの要求される情報を受信すると、SMEは、現在のチャネルのスキャンニングを停止することを示すMLME−SCAN−STOP.request 712プリミティブを生成してもよい。これは、例として述べられる以下のうちの1つによって実現することができる。
【0143】
第1の例では、新たな値「Stop current channel」が、MLME−Scan−STOP.request 712プリミティブにおけるScanStopTypeのフィールドに追加される。MLME−Scan−STOP.request 712は、ScanStopTypeのフィールドが「Stop current channel」に設定されて生成される。
【0144】
第2の例では、新たな値「Stop」が、ScanStopTypeのフィールドに追加され、「ChannelIndex」の新たなフィールドが、MLME−Scan−STOP.requestプリミティブにおいて追加される。MLME−Scan−STOP.requestは、ScanStopTypeのフィールドが「Stop」に設定され、「ChannelIndex」のフィールドが現在のチャネルのインデックスに設定されて、生成される。
【0145】
第3の例では、「ChannelList」の新たなフィールドが、MLME−Scan−STOP.request712プリミティブにおいて追加される。MLME−Scan−STOP.request712は、ScanStopTypeのフィールドが「Set_Criteria」に設定され、「ChannelIndex」のフィールドが対応するMLME−Scan.requestにおけるチャネルリストに設定され、現在のチャネルのインデックスを除いて生成されてもよい。
【0146】
MLME−Scan−STOP.request712プリミティブを受信すると、MLMEは、チャネル上の保留プローブ要求フレーム708の送信をキャンセルし、および、受信されるチャネルの情報のすべてを含むBSS記述セットを有するMLME−SCAN.confirmプリミティブを生成してもよい。
【0147】
STA2 706が、STA2 706がスキャンされることになるチャネルにプローブ要求を実際に送信するための待機期間の間に、他のソースを通じてスキャンされることになるいくつかのチャネルの要求される情報を待機期間の間に取得した場合、STA2 706は、情報が受信されるチャネル上の、その保留プローブ要求フレーム708をキャンセルしてもよい。キャンセルは、SMEとMLMEとの間のプリミティブを通じて行われる。待機期間中にスキャンされることになるいくつかのチャネルの情報を受信すると、SMEは、チャネルのスキャンニングの停止を示すMLME−Scan−STOP.request712プリミティブを生成してもよい。チャネルのスキャンニングの停止を示すMLME−Scan−STOP.request712プリミティブのこの生成は、以下のいずれかによって実現されてもよい。これは、MLME−Scan−STOP.request714プリミティブにおいて、ScanStopTypeのフィールドへの新たな「Stop」値および「ChannelList」の新たなフィールドを追加することによって生成されてもよい。MLME−Scan−STOP.request712は、ScanStopTypeのフィールドが「Stop」に設定され、「ChannelIndex」のフィールドが、その情報が受信されるチャネルのインデックスに設定されて、生成されてもよい。
【0148】
さらに、「ChannelList」の新たなフィールドが、MLME−Scan−STOP.request714プリミティブにおいて追加されてもよい。MLME−Scan−STOP.request712は、ScanStopTypeのフィールドが「Set_Criteria」に設定され、「ChannelIndex」のフィールドが、対応するMLME−Scan.requestにおけるチャネルリストに設定され、その情報が受信されるチャネルを除いて、生成されてもよい。
【0149】
MLME−Scan−STOP.request712プリミティブを受信すると、MLMEは、MLME−Scan−STOP.request712のパラメータ(例えば、その情報が受信されるチャネル)に従って、その保留プローブ要求708フレームの送信をキャンセルし、受信されるチャネルの情報のすべてを含むBSS記述セットを有するMLME−SCAN.confirm714プリミティブを生成してもよい。
【0150】
STA2 706(またはSTA2 706内のSME)が、関連付けることができるAP700を発見したと決定する場合、STA2 706(またはSTA2 706内のSME)は、ScanStopTypeのフィールドを「Stop_All」に設定されたMLME−Scan−STOP.request 712を生成して、アクティブスキャンニングプロセス全体を停止し、リンクセットアップの次のステップ(例えば、ネットワーク発見、認証、およびアソシエーション(association)など)に進んでもよい。その他の場合、STA706は、次のチャネルに行き、アクティブスキャンイングを実行してもよい。
【0151】
STA2 706は、以下を介して、他のソースからチャネル情報を取得してもよい。
【0152】
STA2 706は、チャネルを監視してもよく、STA2 706に対するフレームを受信する。例えば、ビーコンフレーム(ショートビーコンまたはSTAがATに接続するために必要とされるビーコン情報のサブセットを含むFILSビーコン/FILS発見フレームを含む)、測定パイロットフレーム、ブロードキャストプローブ応答フレームなどの、チャネル情報を提供するブロードキャストフレームである。
【0153】
複数のネットワークインタフェースがサポートされる場合、STA2 706は、別の他のネットワークインタフェースを通じてチャネル情報を受信する。この場合、あるMLME SAPプリミティブが、スキャンニングプロシージャを行うMACエンティティに通知を提供するように定義されてもよい。
【0154】
MLME−SCAN.request 712プリミティブを受信することと、対応するプローブ要求フレームの送信することとの間の待機時間は、プローブ要求/応答フレーム交換によって引き起こされるオーバーヘッドと、必要なチャネル情報を取得する際の待ち時間とのトレードオフを提供するために調整されてもよい。これは特に、アクティブスキャンニングを行っている多数のSTAが存在するときに有益であり、APは、ブロードキャストされたプローブ応答フレームおよび/または他のブロードキャストされたフレームを使用して、受信されたプローブ要求フレームへのその応答としてチャネル情報を提供してもよい。
【0155】
待機時間の調整は、プローブ遅延パラメータに適切な値を設定することによって実行されてもよい。あるいは、STA2 706は、チャネル状態に関するSTAの評価または他の考慮に基づいて、チャネルアクセスプロシージャにおけるその待機時間またはバックオフウィンドウ/プロシージャを動的に調整してもよい。
【0156】
第1のシナリオに関する第4の方法では、スキャンニングを行っているSTAが、MLME−SCAN.requestプリミティブによって提供されるチャネルリストにおけるすべてのチャネルをスキャンすることを要求されてもよい。さらにSTAは、スキャンの間に集められたチャネルの情報を含むBSS記述セットを有するMLME−SCAN.confirmプリミティブを発行してもよい。STAは、チャネルリストにおけるすべてのチャネルがスキャンされるまで、一度に1つのチャネルをスキャンしてもよい。
【0157】
APが、AP自身の動作チャネル以外のチャネルに関するある一定の知識を取得してもよい。APは、STAに対するスキャンニングプロセスを加速するために、他のチャネルの知識をSTAに提供して、チャネルリストにおけるチャネルの情報が集められるようにしてもよい。
【0158】
チャネル情報プロビジョニングフレーム(channel information provisioning frame)では、送信STAは、それ自身の動作チャネルに加えて、他のチャネルのチャネル情報を含んでもよい。チャネル情報提供フレームの例は、ショートビーコンまたはSTAがAPに接続するために重要なビーコン情報のサブセットを含むFILSビーコン/発見フレームを含むビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、および測定パイロットフレームなどを含む。他のチャネルのチャネル情報は、チャネル情報提供フレームに含まれる情報要素(IE)において符号化されてもよい。同様に、これはまた、パッシブスキャンニングにおいて利用されてもよい。
【0159】
チャネルをスキャンしている間、STAが、他のチャネルの必要な情報を受信する場合、SMEは、ScanStopTypeのフィールドを「Set_Criteria」に設定し、「ChannelList」の新たなフィールドを、対応するMLME−Scan.requestのチャネルリストに設定し、その情報が受信されたチャネルのインデックスを除いて、MLME−Scan−STOP.requestを生成してもよい。例えば、チャネル、例えばCh−Aをスキャンしている間に、STAが別のチャネル、例えばCh−Bのすべての必要な情報を取得する場合、STAは、チャネル、例えばCh−Bに対する明示的なスキャンニングプロシージャをスキップしてもよく、リンクセットアップの後半で、Ch−B情報(Ch−Aのスキャンニングの間に取得された)を使用する。同様に、これはまた、パッシブスキャンニングに利用されてもよい。
【0160】
Ch−Aなどのチャネルをスキャンするとき、STAが、すべての必要な情報ではないが、Ch−Bの一部の情報を取得する場合、STAは、Ch−Aのスキャンの間に取得されたSSID情報を使用することによって、Ch−B上のスキャンニングを行ってもよく、したがってワイルドカードSSIDを有するプローブ要求が回避されるようにしてもよい。
【0161】
アクティブスキャンニングを行っているSTAはまた、そのプローブ要求フレームにおいて(対応するMLME−Scan.requestプリミティブに指定されるように)、STAのチャネルリストを提供またはシグナリングして、プローブ応答を提供しているSTAに、チャネルリストにおける他のチャネルならびに現在のスキャンニングプロシージャの下のチャネルの情報も含むことを要求するためのインジケータとしてサービスしてもよい。このようなチャネルリストは、プローブ要求フレームにおけるIEとして符号化されてもよい。
【0162】
第1のシナリオに関する第5の方法では、多数のSTAが、同時にスペースに入ることがあり、全部または大部分が、新たな位置において(例えば、列車が駅に到着するとき)それらに利用可能なサービスにアクセスしようとすることがある。駅に到着する前の列車上のSTAのすべては、列車上のAPを介して接続されており、および、列車上のAPは、その位置を認識しており、それが駅に到着したと仮定されてもよい。したがって、列車上のAPは、列車上の多くのSTAが、列車のAPから駅におけるAPに移ってもよいこと、および、駅における多くのSTAが、駅におけるAPから列車のAPに移ってもよいことを認識していてもよい。
【0163】
1つの手法では、STAまたは複数のSTAが、モバイルであり、その位置を認識しているAPと関連付けられてもよい。APがそのSTAの一部または全部が新たなAPに移り、または、追加のサービスを探すことができる一に近づくとき、APはこの必要性を予想し、その関連付けられたSTAおよびそれと関連付けることを求めることができるSTAに、以下のサービスを提供してもよい。
【0164】
APは、その関連付けられたSTAに、それらが追加のAPおよびサービスが利用可能である(すなわち、電車が駅に入っている)エリアに到着しているというブロードキャストメッセージを送信してもよい。このメッセージはまた、STAに、APが未来のある定義された時間にプローブ要求を送信していてもよく、または、過去にそれを送信したことを通知してもよい。それはまた、追加のプローブ要求がAPおよびSTAが現在使用しているチャネル以外のチャネル上で送信されてもよいことを示してもよい。
【0165】
メッセージはまた、APが、入るエリアで利用可能なサービスに関して有する情報を含んでもよい。加えて、APがプローブ要求を送信することができる通知は、関連付けられたSTAによって使用されて、それら自身のプローブ要求を抑制してもよく、および、APのプロキシプローブ要求に依存して、新たな環境を評価してもよい。
【0166】
適切な時間(例えば、ブロードキャストメッセージにおいて示される時間)に、APは、そのSTAに対するプロキシプローブ要求を送信してもよい。
【0167】
STAは、APプロキシプローブ要求を受信し、エリアにおいて利用可能なAPおよびサービスからのプローブ応答を待機し、APプロキシプローブ要求がSTAによって送信されたかのように進行してもよい。
【0168】
APはまた、APと通信し、または無線でまたはDSを介して、新たなエリアにおいてネットワークサービスクエリを実行してもよい。APは、それがそれらのエリアに到着していることを(例えば、列車がそれらの駅に入っていること)を示してもよい。この情報を受信すると、APは、到着するAPが現在それらのエリアにあることを、それらのSTAに通知してもよい。APは、その後、上述したようにそれらの関連付けられたSTAに、ブロードキャストメッセージも発行することを選択してもよい。
【0169】
別の手法では、APと関連付けられたSTAまたは複数のSTAは、APがSTAに対してプロキシプローブ要求を送信することを要求してもよい。要求は、管理フレームによって開始されてもよく、または、それは、STAからのデータ、管理、またはACKフレーム上でピギーバックされてもよい。STAはまた、STAが、プロキシプローブ要求が作成されることを求めるチャネルおよび時間を示してもよい。STAが要求を行うとき、APは、本明細書に示される同様のプロシージャに従ってもよい。
【0170】
APは、それがプローブ要求を送信することを意図する、その関連付けられたSTAにブロードキャストメッセージを送信してもよく、および、それがいつプローブ要求を送信することを求めているか、およびそれがどのチャネルを使用して要求を送信することができるかを示してもよい。関連付けられたSTAは、それら自身のプローブ要求を抑制してもよく、および、APプロキシプローブ要求に依存してもよい。
【0171】
APがプロキシプローブ要求を送信すると、STAは、その後APプロキシプローブ要求をヒアし、プローブ応答を待機し、それらが自身でプローブ要求を送信したかのようにその後進行することができる。
【0172】
別の手法では、APが、別のAPからDSを介してまたは無線上で、APがそのエリアに入っており、または、サービスを探しているSTAを有することを示すメッセージを受信してもよい。メッセージを送信したAPはまた、メッセージを受信しているAPと関連付けられたSTAに提供するための新たなサービスを有することを示してもよい。このメッセージを受信すると、受信しているSTAは、そのSTAに情報を通知してもよく、または、そのSTAに、それがプロキシプローブ要求を送信することを通知してもよく、これによりそのSTAは、エリアにおいてAPからのプローブ応答およびサービスを受信することが可能になる。メッセージを発信したAPはプローブ要求に応答してもよいと仮定されてもよいことに留意されたい。
【0173】
第1のシナリオに関する第6の方法では、アクティブにスキャンされることになるチャネル上で動作しているAPが存在しないが、隣接チャネルが、スキャンSTAに最大チャネル時間の間にチャネルをスキャンさせてもよく、初期スキャンニング時間を超えてチャネルのスキャンニングを継続するかのスキャンSTAの決定は、その時までにPHY−CCA.indication(busy)の代わりにPHY−RxStart.indicationプリミティブが受信されたかに基づいていてもよい。
【0174】
アクティブスキャンを示しているスキャンタイプを有するMLME−SCAN.requestプリミティブを受信すると、STAが、以下のプロシージャを使用してもよい。
【0175】
スキャンされることになる各チャネルに対し、a)プローブ遅延時間が満了するまで、または、PHYRxStart.indicationプリミティブが受信されるまで待機する。
【0176】
b)本明細書に記載されるように基本アクセスプロシージャを実行する。
【0177】
c)MLME−SCAN.requestプリミティブからのSSIDおよびBSSIDとともに、ブロードキャスト宛先アドレスにプローブ要求を送信する。MLME−SCAN.requestプリミティブにSSIDリストがあるとき、それぞれがSSIDリストにおいて示されるSSIDおよびMLME−SCAN.requestプリミティブからのBSSIDを有する、1または複数のプローブ要求フレームを送信する。
【0178】
d)プローブタイマを0に設定し、プローブタイマを起動する。
【0179】
e)プローブタイマが最小チャネル時間+PHY RX待ち時間に到達する前に、PHY−RxStart.indicationプリミティブが検出され、または、プローブタイマが最小チャネル時間+PHY RX待ち時間に到達するまでに、少なくとも1つのPHY−RxStart.indicationプリミティブが検出されたが、それらのすべてがプローブ要求フレームによってトリガされる場合、NAVを0に設定し、次のチャネルをスキャンし、他に、MLMEは、プローブ応答またはビーコンフレームがAPから初めて受信されるとき、APの情報を含むBSS記述セットを有するMLME−SCAN.confirmプリミティブを発行する。プローブタイマが最小チャネル時間+PHY RX待ち時間+MAC処理待ち時間に到達する時までに、スキャンSTAは、プローブタイマが最小チャネル時間+PHY RX待ち時間に到達する前に検出されるPHY−RxStart.indicationプリミティブのすべてが、プローブ要求フレームによってトリガされるかを判定してもよいことに留意されたい。SIFS時間=PHY RX待ち時間+MAC処理待ち時間+PHY TX待ち時間であるので、PHY RX待ち時間+MAC処理待ち時間の値は、SIFS時間よりも小さくてもよい。プローブタイマが最小チャネル時間に到達するときに、NAVを0に設定し、次のチャネルをスキャンする。
【0180】
第2のシナリオに関して、効率的なアクティブスキャンニングが説明される。未解決の(outstanding)プローブ要求は、まだ応答されていない一意のSTAからAPが受信するプローブ要求である一方で、プローブ要求において指定されるスキャニングに対する、STAの関連する最大チャネル時間はまだ経過していない。プローブ応答フレームへの応答の時期尚早(premature)のキャンセルを減らすために、各未解決のプローブ要求に対し、STAが、プローブ要求を送信した対応するSTAから有効なプローブ終了フレームを受信する場合、STAはプローブ要求フレームへの応答をキャンセルしてもよい。
【0181】
例えば、STAがプローブ終了フレームを受信し、および、STAがプローブ応答の送信を開始しておらず、またはSTAがプローブ終了フレームの送信側へプローブ応答フレームを現在送信している場合、以下の基準が満たされる場合、プローブ要求フレームへの応答が送信されてもよい。
【0182】
a)プローブ終了フレームのフィルタリストにおけるBSSタイプ要素のTerminate All Requestsフィールドは、0に設定される。
【0183】
b)STAは、AP STAであり、プローブ終了フレームのフィルタリストにおけるBSSタイプ要素のインフラストラクチャフィールドは0に設定され、または、STAのSSID、BSSID、もしくはHESSIDは、プローブ終了フレームのフィルタリストに含まれない。または、(1)STAのBSSは、IBSSであり、プローブ終了フレームのフィルタリストにおけるBSSタイプ要素のIBSSフィールドは0に設定され、STAのSSID、またはBSSIDは、プローブ終了フレームのフィルタリストに含まれない。または、
【0184】
(2)STAは、メッシュSTAであり、プローブ終了フレームのフィルタリストにおけるBSSタイプ要素のMBSSフィールドは0に設定され、またはメッシュSTAのメッシュIDもしくはMACアドレスは、プローブ終了フレームのフィルタリストに含まれない。
【0185】
c)少なくとも1つの未解決のプローブ要求に対し、対応するプローブ終了フレームが受信されておらず、または、対応するプローブ終了フレームが受信されたが、上記の条件a)およびb)が満たされない。
【0186】
上記の基準が満たされない場合、プローブ終了フレームの受信側は、プローブ要求フレームへの応答を一度送信し、または再送信してもよい。しかしながら、応答は、2度以上送信されず、または再送信されないことが要求されることがある。
【0187】
第3のシナリオについて、効率的なアクティブスキャンニングおよびFILSプロセスが説明される。さらに、FILSに対するアクセスカテゴリが説明される。FILSに使用される管理フレームの送信を優先付けるために、管理フレームに使用することができるAC_FILSと称されるアクセスカテゴリが、FILSプロセスで利用される。AC_FILSを使用して送信することができるFILSフレームは、以下を含む。
【0188】
プローブ要求フレーム、またはプローブ要求フレームがBSSとまだ関連付けられていないSTAによって単に送信されることが要求されてもよい。
【0191】
アソシエーション(association)要求フレーム。
【0193】
汎用広告サービス(GAS:Generic Advertisement Service)クエリ/応答に対するアクションフレーム、または、GASクエリ/応答に対するアクションフレームが、BSSとまだ関連付けられていないSTAによって単に送信されることが要求されてもよい。
【0194】
セキュリティセットアップに使用される管理フレーム、または管理フレームが、BSSとまだ関連付けられていないSTAによって送信されるセキュリティセットアップに単に使用されることが要求されてもよい。
【0195】
アクセスカテゴリAC_FILSが、APによって判定されてもよい。FILSプロセスを速める(speed)ために、AC_FILSは、アクセスカテゴリボイス(AC_VO:Access Category Voice)と比較して、より小さいフレーム送信間隔(AIFS:Arbitration Inter Frame Space)、より小さい最小コンテンションウインドウ(CWmin:Minimum Contention Window)、および最大コンテンションウィンドウ(CWmax:Maximum Contention Window)サイズを有する。さらに、AC_FILSに対して定義されてもよい送信権占有(TXOP:transmission opportunity)リミット(limit)は、AC_VOに許可されるTXOPリミットよりも短く、または等しくてもよい。
【0196】
さらに、FILSフレームは、IEEE 802.11通信においてはMACレイヤにローカライズされるので、新たなACが割り当てられる必要がなくてもよい。FILSフレームは、STAの内部と、STAの外部の無線媒体上の両方で、上述のものと同様の、ローカライズされたFILS改良分散チャネルアクセス(EDCA:enhanced distributed channel access)パラメータを使用して送信されてもよい。AC_FILSアクセスカテゴリ定義は、本明細書において例示的なものであり、異なる用語を使用して定義されてもよいことに留意されたい。
【0197】
説明は、AC_FILS EDCAパラメータセット情報要素およびアクセスオプション情報要素を述べる。
図8は、FILS EDCAパラメータセット情報要素の例を示す。本明細書では、AC_FILS EDCAパラメータセット情報要素およびアクセスオプション情報要素について説明される。AC_FILSに対するEDCAパラメータセット、またはFILSフレームに対するローカルFILS EDCAパラメータが説明される。FILS EDCAパラメータセット情報要素は、以下のフィールドを含んでもよい。
【0198】
要素アイデンティティ(ID)802。要素IDは、現在の要素IDがFILS EDCAパラメータセット情報要素であることを識別するのにサービスする。
【0200】
AC_FILS ACIに対するACインデックス(ACI)806。利用可能なACを収容するために、ACIは、新たなACを定義する3ビット以上であってもよい。例えば、AC_FILSに対するACインデックスは、4ビットであってもよい。ローカライズされたFILS EDCAパラメータのみがFILSフレームに使用される場合、ACIフィールドは任意(optional)であることが要求されてもよい。
【0201】
フレーム送信間隔(AIFS)番号(AIFSN)808。AC_FILSと関連付けられたAIFSNに対し、デフォルトのAC_FILSは1であってもよい。
【0202】
指数(exponent)CWmin(ECWmin)および指数CWmax(ECWmax)810。ECWminおよびECWmaxは、それぞれ、現在のAPとのFILSを望んでいるSTAが適合すべきであるCWminおよびCWmaxを定義し、CWmin=2ECWmin−1およびCWmax=2ECWmax−1となるように定義される。CWminおよびCWmaxは、FILSフレームの過度の衝突および再送信は、初期リンクセットアップ時間における過度の遅延に繋がることがあるので、FILSフレームの過度の衝突および再送信を回避することによって、到来する期間にFILS動作を実行するSTAの予想される数を収容するために十分な大きさであってもよい。
【0203】
TXOPリミット812。TXOPリミットは、FILS TXOPと関連付けられたTXOPの制限を含む。
【0204】
AC_FILSまたはローカルFILS EDCAパラメータセット情報要素は、選択されたビーコン、ショートビーコン、FILS発見フレーム、プローブ応答フレーム、または任意の他のタイプの制御もしくは管理フレームに含まれてもよい。STAは、AC_FILSまたはローカルFILS EDCAパラメータセット情報要素を、プローブ要求フレーム、または任意の他のタイプの制御もしくは管理フレームに含めてもよい。AIFSN、ECWmin、ECWmaxフィールドは、STAからAPへのこれらのフレームにおいてゼロに設定されて、STAからAPに、STAは促進(expedited)FILSが可能であることを示してもよい。
【0205】
図9は、アクセスオプション情報要素を示す。
【0206】
APは、そのビーコン、ショートビーコン、プローブ応答フレーム、または任意の他のタイプの制御もしくは管理フレームに、FILSフレームに関連するULチャネルアクセスに対する他の情報を含めてもよい。例えば、APは、非FILSフレームが送信されないFILS動作のみに使用することができる1もしくは複数のビーコン間隔またはビーコンサブ間隔を示してもよい。加えて、APは、STAのサブセットが1もしくは複数のビーコン間隔またはビーコンサブ間隔でFILS動作を行うことができることを示してもよい。別の例では、APは、より高い優先度で、FILS動作に使用することができ、および、非FILSフレームがFILSフレームよりも低い優先度で送信される、1もしくは複数のビーコン間隔またはビーコンサブ間隔を示してもよい。アクセスオプション情報要素は、すべてのタイプのSTAに、およびすべてのタイプのフレーム送信に、一般化されてもよい。
【0207】
アクセスオプション情報要素は、以下フィールドを含んでもよい。
【0208】
要素ID 902:アクセスオプションIEとしてIEを識別するID。
【0209】
長さ904:IEの残りのオクテットでの長さ。
【0210】
Specフィールドの数906:IEの残りに含まれるSpecフィールドの数。
【0211】
Spec1〜SpecNフィールド908:各フィールドが、STAアクセスに対する仕様のセットを含む。各フィールドは、時間間隔のセット、STAのセット、トラフィックのセット、またはその任意の組合せに対する仕様を含んでもよい。
【0212】
図10は、アクセスオプションIEのスペックiフィールド(Spec i Field)を示す。
図10では、1<i<Nである。Specフィールドは、スケジューリング情報の以下のサブフィールドを含んでもよい。
【0213】
開始ビーコン間隔1002:アクセスポリシーが開始する開始ビーコン間隔。ビーコンは、常にTBTTにおいて送信されないので、開始ビーコン間隔は、ターゲットビーコン間隔を始めるビーコンのTBTTを指してもよい。あるいは、このサブフィールドは、TSFタイマの特定の値を含んでもよい。
【0214】
オフセット1004:ビーコン、またはTBTTから、またはTSFタイマの時間の参照ポイントまで、アクセスポリシーがマイクロ秒または他の任意の時間単位で開始する期間の開始のオフセット。
【0215】
継続時間1006:アクセスポリシーが有効である期間の継続時間を指定する。
【0216】
繰り返し頻度1008:アクセスオプションIEにおいて指定されたアクセスポリシーがどの程度繰り返されるかを表す。サブフィールドは、ビーコン間隔の数、またはマイクロ秒もしくは他の時間単位で定義されてもよい。
【0217】
スケジュール情報(Schedule Info)サブフィールドが要求されてもよいが、他の実施形態では、スケジュール情報サブフィールドは要求されなくてもよい。例えば、アクセスオプションIEがビーコンもしくはショートビーコン、または他のタイプの管理もしくは制御フレームに含まれて、指定されたアクセスポリシーが、ビーコン間隔もしくはビーコンサブ間隔、または送信されたフレームに直接続く他の継続時間の間有効であることをアナウンスするとき。
【0218】
Specフィールド1009はまた、以下を含んでもよい。
【0219】
許可されたSTAタイプ1010:指定された間隔、優先度、トラフィック、および/またはEDCAパラメータに対する媒体アクセスを行うことを許可されたSTAのタイプ。STAタイプの例は、FILS STA、センサおよびメータSTA、セルラオフローディングSTA、バッテリ電力STA、および電気主電源(electrical main-powered)STAなどであってもよい。許可されたSTAタイプフィールドは、許可された様々なタイプのSTAを示すビットマップであってもよい。
【0220】
ID 1012:このサブフィールドは、指定された間隔、優先度、トラフィック、および/または指定されたEDCAパラメータを使用して、媒体にアクセスすることを許可されたSTAまたはSTAの特定のグループのIDを指定する。
【0221】
許可されるトラフィックタイプ1014:指定されたEDCAパラメータを使用して、指定された間隔、STAタイプに対する許可されたアクセス媒体であるトラフィックタイプを指定する。例えば、許可されたトラフィックタイプの一部は、FILSフレーム、AC_VOフレーム、AC_VIフレーム、センサおよびメータセンサフレーム、火事または侵入者の検知を報告する非常警報(red-alert)フレームなどであってもよい。許可されたトラフィックタイプフィールドは、許可されたトラフィックの様々なタイプのACを示すビットマップであってもよい。
【0222】
EDCAパラメータ1016:指定された間隔、STAタイプ、優先度、および/またはトラフィックに使用することができるEDCAパラメータの異なるセットを示す。EDCAパラメータセットは、Spec iフィールドにおいて明示的に指定されてもよい。あるいは、FILS EDCAパラメータセット情報要素に指定されたEDCAパラメータセットのインデックスが使用されてもよい。
【0223】
FILS EDCAパラメータセットIE、アクセスオプションIE、またはフィールドもしくはサブフィールドの任意のサブセットは、任意の既存のもしくは新たなIEのサブフィールドまたはサブフィールドのサブセットであってもよく、または任意の制御、管理、もしくはMAC/PLCPヘッダの一部としてのサブフィールドまたはサブフィールドのサブセットであってもよいことに留意されたい。
【0224】
説明は、STA/AP挙動を述べる。促進FILSが可能なAPは、FILS要件、現在のネットワーク負荷などに応じてAC_FILSに対するAIFS、CWmin、CWmax、およびTXOP LimitなどのEDCAパラメータを判定してもよく、またはAPは、FILSフレームが別個のACに属することを要求することなく、FILSフレームに対するEDCAパラメータを判定してもよい。APが、時々、AC_FILSまたはローカルFILS EDCAパラメータを変更してもよく、AC_FILSもしくはローカルFILS EDCAパラメータセット、および/またはアクセスオプションIEを、そのビーコンもしくはショートビーコン、FILS発見フレームもしくはプローブ応答、または他のタイプの管理もしくは制御フレームに含めてもよい。
【0225】
加えて、促進FILSが可能なSTAの前に、STAは、ビーコン、またはAC_FILSまたはローカルFILS EDCAパラメータセット情報要素および/またはアクセスオプションIEを含む他のタイプの管理もしくは制御フレームを受信する。STAは、AC_VOに対してデフォルトEDCAパラメータを使用してプローブ要求を送信し、AC_FILSに指定されたデフォルトEDCAパラメータもしくはFILSパラメータを使用してプローブ要求を送信し、またはプローブ要求に含まれるAC_FILSもしくはローカルEDCAパラメータセット情報要素におけるAIFSN、ECWmin、ECWmaxのフィールドをゼロに設定してもよい。
【0226】
促進FILSが可能なSTAが、ビーコンもしくはショートビーコン、または他の管理、FILS発見フレーム、もしくはAC_FILSもしくはローカルFILS EDCAパラメータセット情報要素、および/またはアクセスオプションIEを含む制御フレームを受信した後、STAは、任意の送信または媒体アクセスを行おうと試みるとき、アクセスオプションIEによって設定された、アクセス間隔、パラメータなどのアクセスポリシーに従ってもよい。加えて、STAは、ビーコンにおけるAC_FILSまたはローカルFILSフレームに指定されたEDCAパラメータを使用してプローブ要求を送信してもよい。さらにSTAは、AC_FILSまたはローカルFILS EDCAパラメータセット情報要素を、APから受信した値に設定して、それがまた促進FILSが可能なことを示してもよい。
【0227】
促進FILSが可能なAPが、AIFSN、ECWmin、およびECWmaxフィールドをゼロに設定された、AC_FILSまたはローカルFILS EDCAパラメータセット情報要素を含むプローブ要求フレームをSTAから受信すると、APは、全てのAC_FILSまたはローカルFILS EDCAパラメータをすべて含むAC_FILSまたはローカルFILS EDCAパラメータセット情報要素を有するプローブ応答で応答してもよい。
【0228】
STAおよびAPは、FILSプロセスの残りに対して、AC_FILSもしくはローカルFILS EDCAパラメータ、およびアクセスオプションIEによって設定されたアクセスポリシーを使用してもよい。近接して複数のAPが存在する場合、STAは、AC_FILSもしくはローカルFILS EDAパラメータ、およびSTAが関連付けすることを要求しているアクセスポリシーを適応してもよい。APは、FILS関連のパケット交換に対して、そのビーコンにおいて広告されるものとは異なる、AC_FILSもしくはローカルFILS EDCAパラメータ、またはアクセスポリシーのセットを使用してもよい。
【0229】
APと関連付けられ、またはAPとすでに関連付けられているSTAは、すべての後続の媒体アクセスにおいて、そのAPによって送信された最近のアクセスオプションIEによって設定された最新のアクセスポリシーに従ってもよい。
【0230】
説明は、アクセスオプション情報要素の代替となる格調ILS要素を述べる。上述のILS要素設計は、ILS間隔のスケジュールおよび関連付けられたパラメータでさらに拡張および改良されてもよい。このような改良ILS要素の例が、
図10Aに示される。改良ILS要素は、ビーコン、ショートビーコン、プローブ応答、FILS発見フレーム、または任意の他のタイプの制御、管理、もしくは他のタイプのフレームなどのフレームに含まれてもよい。
【0231】
改良ILS要素フィールドは、以下を含んでもよい。
【0232】
要素ID 1050:これが改良ILS要素であることを示す要素ID
【0234】
フィールドの数1054:改良ILS要素に含まれるフィールドの数
【0235】
フィールド1〜フィールドN 1056:各フィールドが、ILSに対する仕様、または特定の期間もしくはビーコンサブ間隔の間の通常のトラフィックに対する仕様を含んでもよく、以下のサブフィールドを有してもよい。
【0236】
ILSCインジケーション1058:ILSCインジケーションサブフィールドは、スケジュールサブフィールドに示される期間またはビーコンサブ間隔にAPとのアソシエーションを行うことを許可されたSTAのISLカテゴリを示してもよい。ILSCインジケーション1058は、ビットマップとして実装されてもよい。
【0237】
ACインジケーションサブフィールド1062:ACインジケーションサブフィールド1062は、STAが、スケジュールサブフィールドに示される期間またはビーコンサブ間隔において送信することができるトラフィックのアクセスカテゴリを示してもよい。ACインジケーション1062は、ビットマップとして実装されてもよい。
【0238】
スケジュール1064:スケジュールサブフィールド1064は、期間またはビーコンサブ間隔の継続時間を示してもよい。例えば、継続時間T1がフィールド1において指定され、継続時間T2がフィールド2において指定され、期間1がT0(開始ポイントT0は、ターゲットビーコン時間、または拡張ILS要素を含む現在のパケットの終わりを指してもよい。)において開始すると仮定する場合、期間1は、T0からT0+T1まで続いてもよく、期間2は、T0+T1からT0+T1+T2までとなってもよい。同様に、期間Nは、T0+……+TN−1からT0+……+TN−1+TNまでとなってもよい。
【0239】
パラメータ1066:FILSパケットに対するパラメータおよび非FILSトラフィックパケットに対するパラメータ。これらのパラメータは、以下を含んでもよい。
【0240】
EDCAパラメータ:期間およびビーコンサブ間隔において許可されるILSCのそれぞれに対するEDCAパラメータ、ならびに、期間およびビーコンサブ間隔において送信されることになることを許可されるACのそれぞれに対するEDCAパラメータ。
【0241】
AP/BSS:APが、改良ILS要素において近隣報告の一部として、近隣APに対する改良ILS情報を含んでもよい。
【0242】
説明は、改良ILS要素を使用する差異化FILSプロシージャを述べる。APは、そのビーコン、ショートビーコン、FILS発見フレーム、およびプローブ応答に、改良ILS要素を含めて、1または複数の期間およびビーコンサブ間隔の間、すべてのSTAに以下を通知してもよい。
【0243】
APとのアソシエーションを行うことを許可されたSTAの1もしくは複数のILSC、ならびに/または、FILS STAがその期間もしくはビーコンサブ間隔の間、FILS関連のパケット交換に使用すべきEDCAパラメータ、ならびに/または、関連付けられたSTAがその期間またはビーコンサブ間隔の間に送信することができる1もしくは複数のAC、ならびに/または、関連付けられたSTAが、期間もしくはビーコンサブ間隔の間にACのそれぞれに対して使用すべきEDCAパラメータ。
【0244】
改良ILS要素を使用して、APは、異なる期間またはビーコンサブ間隔に対して、FILSトラフィックの様々なILSCと、現在関連付けられているSTAからのトラフィックの様々なACの組合せの様々なバリエーションを割り当ててもよい。ある期間またはビーコンサブ間隔において、APは、あるILSC STAまたはAC_BKもしくはAC_BEなどのトラフィックのACを許可せず、FILS STAまたはFILS STAのサブセットに対してより迅速なアソシエーションプロセスを可能にしてもよい。
【0245】
STAのILSCは、STAが送信/受信している進行中のトラフィックの最上位のACによって判定されてもよい。別の実装では、STAのILSCは、プレミアムまたはレギュラー顧客などの、STAのSLA(サービスレベルアグリーメント)のクラスによって判定されてもよい。STAのILSCは、ランダムに判定され、または、それらのMACアドレス、例えばSTAのMACアドレスの4LSBまたはMSBに基づいて判定されてもよい。
【0246】
OBSSにおけるAPは、異なるILSCおよびトラフィックのACのそれらのスケジューリングを調整してもよい。APはまた、改良ILS要素を使用して、異なるILSCおよびトラフィックのACに対して隣接APのスケジュールを示してもよい。
【0247】
FILSプロセスを行うことを望むFILS STAは、プローブ応答、FILS発見フレーム、ビーコン、ショートビーコン、または改良ILS要素を含む他のタイプのフレームをヒアするとき、他の構成の中から、FILS STAが属するILSCに対してもっとも早いスケジュールを有するAPと関連付けることを選択してもよい。FILS STAは、次いで、指定された期間中に指定されたEDCAパラメータを適合させ、FILSプロセスを行ってもよい。
【0248】
説明は、自律FILSパラメータ調整を述べる。FILS STAは、いかなるメッセージまたはインジケーションを受信することなく、そのEDCAパラメータを自律的に調整してもよい。STAが下位ILSCを有するとき、例えば、それが非リアルタイムトラフィックのみを有する場合、それが関連付けられたSTAから、または初期リンクセットアップを行っている他のSTAから、高トラフィック負荷を経験しているAP/BSSでFILSプロセスを行う必要があるとき、それは、バースト的なリンクアクセス需要を徐々に成形することによってリンクアクセス競合の低減を支援するために、下位ILSCまたは下位ACのEDCAパラメータを自律的に適合させてもよい。
【0249】
FILS STAが、以下の、予め定義されたあるトリガに基づいて、自律FILSパラメータ調整を起動してもよい。
【0250】
予め習得された知識での位置/時間/コンテキストベースのトリガ、例えば、FILS STAが、AP/BSSは高いトラフィック負荷を有するという予め習得された知識を有する場合、FILS STAは混雑した列車の駅にラッシュ時に到着する、および、監視/測定ベースのトリガ、例えば、FILS STAが検知した無線媒体が高負荷であり、または非常に競合的(contentious)である。
【0251】
第4のシナリオに関して、差異化プローブ要求フレーム形式が、
図11および
図12に示される。いくつかの例では、STAの保留プローブ要求のスキャンニングパラメータの一部または大部分は、以前に受信されたプローブ要求のものと同一であるが、一部のパラメータは異なる。簡易プローブ要求フレーム1100、1200(
図11および
図12に示す)のより頻繁な利用を可能にしてオーバーヘッドを低減するために、差異化記述フィールドまたはIE1100、1120が、簡易プローブ要求フレーム1100、1200において使用されて、以前にオーバーヒア/受信されたプローブ要求のパラメータと、STAがプローブ要求において送信することを試みるパラメータとの間の差分を示してもよい。
【0252】
差分記述フィールドは、以前のオーバーヒアされた/受信されたプローブ要求と、簡易プローブ要求フレームで送信されるプローブ要求との差分を示すために利用される。フレーム1100、1200は、別のプローブ要求への参照を含んでもよい。フレーム1100では、参照は、それ独自のフィールド1112にあり、フレーム1200では参照は、MACヘッダ1214にある。フレーム1100とフレーム1200の両方が、PLCPヘッダ1116、1216、およびFCSフィールド1118、1218を含んでいることに留意する。
【0253】
要求アプローチに対する第1の差分記述フィールドでは、
図13に示される簡易プローブ要求フレーム1300における差分記述フィールドは、それぞれプローブ要求において予め定義された要素の差分を記述する固定数のサブフィールド1310、1320、1330またはIEを含む。各サブフィールド1310、1320、1330またはIEは、各フィールドまたはIEの順序および意味が予め定義されているので、要素IDを含まなくてもよい。
【0254】
STET 各要素の差分は、要素の性質により適切に符号化されてもよい。例えば、SSIDリストのパラメータの差分は、プラス/マイナス符号の1ビットのインジケータおよびSSIDリストのサブセットとして符号化されてもよい。以前に受信されたプローブ要求フレームがSSIDリスト要素={SSID1,SSID2,……,SSID10}を有し、保留プローブ要求がSSIDリスト要素={SSID1,SSID2,……,SSID8}を有する場合、SSIDリストパラメータの差分は、「−」などの1ビットインジケータ、および{SSID9,SSID10}などのSSIDサブセットとして、符号化されてもよい。
【0255】
要求のための第2の差分記述フィールドアプローチでは、
図14に示される簡易プローブ要求フレーム1400は、それぞれが要素ID1405、1415、1425と、プローブ要求1400における対応する要素(要素IDによって識別される)の差分の記述1410、1420、1430とを含む、サブフィールドまたはIEの変数を含む。差分記述フィールド1410、1420、1430または特定の要素のIEの長さは、所定のものである(対応する要素IDと1対1のマッピングを有する)。
【0256】
スキャンされることになる各チャネルに対し、STAが、アクティブスキャンを示しているMLME−SCAN.requestプリミティブを受信する時間から、対応するプローブ要求フレームが送信される時間までの待機時間が存在することがある。プローブ要求フレームの送信は、プローブ遅延時間が満了し、またはPHYRxStart.indicationプリミティブが受信されるまで待機してもよく、および、STAが基本アクセスプロシージャを実行してもよい。
【0257】
アクティブスキャンを示しているスキャンタイプを有するMLME−SCAN.requestプリミティブを受信すると、STAは、スキャンされる各チャネルに対し、本明細書に記載するプロシージャを使用してもよい。
【0258】
スキャンされることになるチャネルにSTAがプローブ要求を送信するための待機期間の間、STAは、別のSTAによって送信されたプローブ要求をオーバーヒアしたかをチェックしてもよい。STAがプローブ要求をヒアしていない場合、STAは、通常のプローブ要求フレームをAPに送信することを続けてもよい。残りのスキャンニングプロシージャは、通常のプローブ要求のそれと同一であってもよい。
【0259】
STAがプローブ要求をヒアしていた場合、STAは、オーバーヒア/受信されたプローブ要求におけるパラメータを、STAが保留プローブ要求で送信することを望むパラメータと比較してもよい。異なるパラメータの数がKよりも大きい場合、STAは、通常のプローブ要求フレームをAPに送信してもよい。残りのスキャンニングプロシージャは、通常のプローブ要求のそれと同一であってもよい。
【0260】
異なるパラメータの数がK以下である場合、STAは、異なる記述フィールドで、本明細書に記載するフォーマットを使用して、簡易プローブ要求を生成してもよい。
【0261】
簡易プローブ要求フレームを受信すると、APは、簡易プローブ要求フレームにおける参照フィールドまたはIEを使用して、以前に受信された参照プローブ要求フレームの情報を検索し、および、それを差分記述フィールドと結合して、簡易プローブ要求に対して完全なパラメータを再構成してもよい。残りのスキャンニングプロシージャは、通常のプローブ要求のそれと同一であってもよい。
【0262】
保留プローブ応答のスキャンニングパラメータの大部分は、以前に受信されたプローブ応答のものと同一であってもよい。しかしながら、一部のパラメータは異なってもよい。簡易プローブ応答フレーム1500、1600(
図15および
図16に示す)のより頻繁な利用を可能にしてオーバーヘッドを低減するために、簡易プローブ応答フレーム1500、1600において差分記述フィールド1510、1610またはIEが使用されて、以前に受信されたプローブ応答と、簡易プローブ応答との間のパラメータにおける差分を示してもよい。
【0263】
本明細書では2つの代替的実施形態が説明されて、以前に受信されたプローブ応答と、簡易プローブ要求フレームにおいて送信されることになるプローブ応答との差分を示す。フレーム1500、1600は、ともに別のプローブ応答への参照を含んでもよい。フレーム1500では、参照は、その独自のフィールド1512にあり、フレーム1600では参照は、MACヘッダ1614にある。フレーム1500とフレーム1600の両方が、PLCPヘッダ1516、1616、およびFCSフィールド1518、1618を含むことに留意する。
【0264】
図17に示される、第1の応答アプローチでは、簡易プローブ応答フレーム1700における差分記述フィールドは、それぞれプローブ応答1700における予め定義された要素の差分を記述する固定数のサブフィールド1710、1720、1730またはIEを含む。各サブフィールドまたはIEのシーケンスおよび意味は予め定められているので、各サブフィールドまたはIEは、要素IDを含まなくてもよい。1つのサブフィールドは、TSF値またはタイムスタンプ値であり、現在のTSF値と以前のプローブ応答におけるTSF値との差分もしくはデルタ(すなわち、TSF現在−TSF以前)または現在のTSFであってもよい。
【0265】
STAが単に、以前に受信したプローブ応答を、Tmaxマイクロ秒の最大継続時間まで保持することがある場合、デルタTSF値のサブフィールドは、
【0269】
オクテットの長さを有することになる。
【0270】
図18に示す第2の応答アプローチでは、簡易プローブ応答フレーム1800における差分記述フィールドは、その後に、それぞれ要素ID1805、1825と、プローブ応答1800における対応する要素(要素IDによって識別される)の差分の記述1810、1830とを含む可変数のサブフィールドまたはIEが続く、差分TSF値またはタイムスタンプ値のサブフィールド1803を含む。差分記述フィールド1810、1830、または特定の要素のIEの長さは、所定のものであってもよい(対応する要素IDと1対1のマッピングを有する)。差分TSF値サブフィールド1803の長さは、第1のアプローチで使用されたものと同一であってもよい。
【0271】
APが、最後のNms内にプローブ応答を送信しており、APが、STAに送信されることになる保留プローブ応答を有する場合、APは、以前に送信されたプローブ応答におけるパラメータを、保留プローブ応答における送信することを望むパラメータと比較してもよい。Nの値は、スキャニングSTAがチャネルをリスンしていた時間に等しくすることができるパラメータである。Nの値は、プローブ遅延+対象のプローブ応答に対応するプローブ要求がAPで受信されてから経過した時間+マージン、によって表されてもよい。
【0272】
異なるパラメータの数が、Kよりも大きい場合、APは、通常のプローブ応答フレームをSTAに送信してもよい。残りのスキャンニングプロシージャは、通常のプローブ応答のそれと同一であってもよい。
【0273】
異なるパラメータの数が、K以下である場合、APは、本明細書に記載したように差分記述フィールドで本明細書に記載した形式を使用して簡易プローブ応答を生成してもよい。
【0274】
簡易プローブ応答フレームを受信すると、STAは、簡易プローブ応答フレームにおける参照フィールドまたはIEを使用して、以前に受信された参照プローブ応答フレームの情報を検索し、それを差分記述フィールドと結合して、簡易プローブ応答に対する完全なパラメータを再構成してもよい。残りのスキャンニングプロシージャは、通常のプローブ応答のそれと同一であってもよい。
【0275】
簡易プローブ応答フレームはまた、OBSSに使用されてもよい。OBSSにおける第1のAPが、通常のプローブ応答を送信するとき、第2のAPは、第1のAPによって送信された通常のプローブ応答をオーバーヒアしてもよく、簡易プローブ応答を別のSTAまたはブロードキャストアドレスに送信してもよい。簡易プローブ応答は、第1のAPによって送信された以前のプローブ応答を参照してもよい。簡易プローブ応答は、プローブ応答参照フィールドまたはIEを含んでもよい。
【0276】
参照プローブ応答および/または参照プローブ応答のシーケンス制御番号を送信したAPのBSSID(またはMACアドレス)は、参照プローブ応答を識別するために使用されてもよい。
【0277】
APがプローブ応答を送信するための待機期間の間、APは、最後のNms内に別のAPによる別のプローブ応答をオーバーヒアしたかをチェックしてもよい。Nは、スキャニングSTAがチャネルをリスンしていた時間に等しくてもよいパラメータである。Nの値は、プローブ遅延+対象のプローブ応答に対応するプローブ要求がAPで受信されてから経過した時間+マージンに等しくてもよい。
【0278】
APが別のプローブ応答をオーバーヒアしていない場合、APは、通常のプローブ応答フレームをSTAに送信することを続けてもよい。残りのスキャンニングプロシージャは、通常のプローブ応答のそれと同一であってもよい。APが別のプローブ応答をオーバーヒアしていた場合、APは、以前にオーバーヒアしたプローブ応答におけるパラメータを、保留プローブ応答で送信することを試みるパラメータと比較してもよい。異なるパラメータの数が、Kよりも大きい場合、APは、通常のプローブ応答フレームをSTAに送信することを続けてもよい。残りのスキャンニングプロシージャは、通常のプローブ応答のそれと同一であってもよい。
【0279】
異なるパラメータの数が、K以下である場合、APは、本明細書に記載したように差分記述フィールドで本明細書に記載した形式を使用して簡易プローブ応答を生成してもよい。簡易プローブ応答フレームを受信すると、STAは、簡易プローブ応答フレームにおける参照フィールドまたはIE(参照プローブ応答を送信したAPのBSSID/MACアドレス、および/または参照プローブ応答のシーケンス制御番号)を使用して、以前に受信された参照プローブ応答フレームの情報を検索し、それを差分記述フィールドと結合して、簡易プローブ応答に対する完全なパラメータを再構成してもよい。残りのスキャンニングプロシージャは、通常のプローブ応答のそれと同一であってもよい。
【0280】
簡易プローブ応答に対するリカバリ方式では、STAは、APから受信する簡易プローブ応答を理解しなくてもよい。スキャニングSTAからプローブ要求を受信すると、本明細書に記載する簡易プローブ応答を使用する条件が満たされるとき、APが、簡易プローブ応答を送信して応答してもよい。簡易プローブ応答の送信後、APは、本明細書では「ACKタイマ」と称されるタイマを開始する。ACKタイマが、予め定義された値(SIFSまたはACKもしくはショートACKの継続時間に基づいていてもよく、例えば、SIFS期間+ACKまたはショートACKの継続時間)に到達するまでに、APが、スキャニングSTAからACKを受信しない場合、APは、例えば、参照プローブ応答がSTAによって受信されなかったという側面に起因して、簡易プローブ応答はスキャニングSTAによって理解されないとみなすことができる。APは、その後、通常のプローブ応答をスキャニングSTAに送信して、それをエラーケースからリカバリしてもよい。
【0282】
実施形態1。2つの送信機を備えたネットワークにおけるアクティブスキャンニングのための方法であって、
第1の送信機から発信するスキャンニングターゲットを有する第1のプローブ要求を検出するステップと、
第2の送信機からスキャンニングターゲットへプローブ要求を送信することを要求するステップと、
第2の送信機が第1のプローブ要求を検出するという条件で、第2のプローブ要求をキャンセルするステップとを備えている方法。
【0283】
実施形態2。第1のプローブ要求フレームの相対受信信号強度インジケータ(RSSI)が、所定の閾値未満である実施形態1の方法。
【0284】
実施形態3。プローブ要求が、第1の局によって送信され、プローブ応答が、第1のプローブ要求に応答して、アクセスポイントから送信される実施形態1の方法。
【0285】
実施形態4。第1のプローブ要求が第2の送信機によって検出されるという条件で、SMEが、現在のチャネルのアクティブスキャンニングを停止するためのインジケーションを有するMLME−Scan−STOP.requestプリミティブを生成する実施形態1の方法。
【0286】
実施形態5。第2の送信機が同一のスキャンニングターゲットを有する第1のプローブ要求を検出しないという条件で、第2の送信機からスキャンニングターゲットにプローブ要求を送信するステップをさらに含む、実施形態1の方法。
【0287】
実施形態6。2つの送信機を備えたネットワークにおけるアクティブスキャンニングのための方法であって、
第1の送信機からスキャンニングターゲットを有する第1のプローブ要求を送信するステップと、
第2の送信機からスキャンニングターゲットへ第2のプローブ要求を送信することを要求するステップと、
第1のプローブ要求へのプローブ応答を検出するステップと、
第2の送信機がプローブ応答を検出するという条件で、第2の送信機からプローブ要求をキャンセルするステップとを備えている方法。
【0288】
実施形態7。第1のプローブ要求フレームの相対受信信号強度インジケータ(RSSI)が、所定の閾値未満である実施形態6の方法。
【0289】
実施形態8。実施形態7の方法であって、
プローブタイマが最小チャネル時間に到達する前に、PHY−CCA.indicationプリミティブが検出されないという条件で、ネットワーク割り当てベクトル(NAV)を0に設定し、次のチャネルをスキャンするステップをさらに備えている方法。
【0290】
実施形態9。プローブ要求は、第1の局によって送信され、検出は、第2の局で行われ、プローブ応答は、アクセスポイントによって送信される実施形態6の方法。
【0291】
実施形態10。第1のプローブ要求へのプローブ要求が送信されるという条件で、SMEが、現在のチャネルのアクティブスキャンニングを停止するためのインジケーションを有するMLME−Scan−STOP.requestプリミティブを生成する実施形態6の方法。
【0292】
実施形態11。実施形態6の方法であって、
第2の送信機が同一のスキャンニングターゲットを有するプローブ応答を検出しないという条件で、スキャンニングターゲットに第2のプローブ要求を送信するステップをさらに備えている方法。
【0293】
実施形態12。少なくとも2つの送信/受信ユニット(TRU)を備えたネットワークにおけるアクティブスキャンニングのための方法であって、
第1のTRUからのプローブ要求を送信して、スキャンされるチャネルのチャネル情報を取得することを要求するステップと、
第2のTRUによってチャネル情報を送信するステップと、
第1のTRUによって所望のチャネル情報を受信するステップと、
第1のTRUからのプローブ要求をキャンセルするステップとを備えている方法。
【0294】
実施形態13。第1のWTRUによって受信されるチャネル情報は、第2のTRUから送信されるビーコンフレームに含まれている実施形態12の方法。
【0295】
実施形態14。第1のWTRUによって受信されるチャネル情報は、第2のWTRUから送信されるプローブ応答フレームに含まれ、プローブ応答フレームは、第3のWTRUから第2のTRUへプローブ要求への応答として送信される実施形態12の方法。
【0296】
実施形態15。第1のTRUによって受信されるチャネル情報は、第2のTRUから送信されるブロードキャストフレームに含まれ、ショートビーコンフレーム、高速初期リンクセットアップ(FILS)発見フレーム、または測定パイロットフレームのうちの少なくとも1つをさらに含む実施形態12の方法。
【0297】
実施形態16。チャネル情報は、アクティブスキャンを示すスキャンタイプを有するMLME−SCAN.requestプリミティブの受信とプローブ要求の送信との間の待機期間の間に第1のTRUによって受信される実施形態12の方法。
【0298】
実施形態17。待機時間は、プローブ遅延時間と、送信する前にチャネルアクセスプロシージャを行うために使用される時間と、待機期間を調整するために使用される時間とをさらに含む実施形態16の方法。
【0299】
実施形態18。チャネル情報を受信するために待機期間を調整するステップをさらに備えている実施形態16の方法。
【0300】
実施形態19。第1のTRUからのプローブ要求送信のキャンセルは、第1のTRUでチャネル情報が受信されるという条件で、SMEが現在のチャネルのアクティブスキャンニングを停止するためのインジケーションを有するMLME−Scan−STOP.requestプリミティブを生成するステップを備えている実施形態12の方法。
【0301】
実施形態20。第1のTRUからのプローブ要求送信のキャンセルは、現在のチャネルのアクティブスキャンニングを停止するステップと、切り換えて次のチャネルをスキャンそ、または現在のチャネルの収集されたチャネル情報を報告するステップとを備えている実施形態12の方法。
【0302】
特徴および要素について特定の組合せで上述したが、各特徴または要素は、単独で、または他の特徴および要素とのいかなる組合せでも使用されることが可能であることを当業者は理解するであろう。さらに、本明細書に記載された方法は、コンピュータまたはプロセッサで実行するためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実行されることが可能である。コンピュータ可読媒体の例には、電子信号(有線または無線接続によって送信される)、およびコンピュータ可読記憶媒体が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体の例には、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体が含まれるが、これらに限定されない。ソフトウェアと関連したプロセッサが使用されて、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、またはいずれかのホストコンピュータで使用する無線周波数送受信機を実現することができる。