特許第6166580号(P6166580)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 前田設備工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6166580-取水装置 図000002
  • 特許6166580-取水装置 図000003
  • 特許6166580-取水装置 図000004
  • 特許6166580-取水装置 図000005
  • 特許6166580-取水装置 図000006
  • 特許6166580-取水装置 図000007
  • 特許6166580-取水装置 図000008
  • 特許6166580-取水装置 図000009
  • 特許6166580-取水装置 図000010
  • 特許6166580-取水装置 図000011
  • 特許6166580-取水装置 図000012
  • 特許6166580-取水装置 図000013
  • 特許6166580-取水装置 図000014
  • 特許6166580-取水装置 図000015
  • 特許6166580-取水装置 図000016
  • 特許6166580-取水装置 図000017
  • 特許6166580-取水装置 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6166580
(24)【登録日】2017年6月30日
(45)【発行日】2017年7月19日
(54)【発明の名称】取水装置
(51)【国際特許分類】
   E02B 5/08 20060101AFI20170710BHJP
【FI】
   E02B5/08 101
【請求項の数】3
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-91615(P2013-91615)
(22)【出願日】2013年4月24日
(65)【公開番号】特開2014-214468(P2014-214468A)
(43)【公開日】2014年11月17日
【審査請求日】2016年2月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】500118780
【氏名又は名称】前田設備工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
(72)【発明者】
【氏名】前田 政義
【審査官】 竹村 真一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−140845(JP,A)
【文献】 実開昭59−027238(JP,U)
【文献】 特開2004−183292(JP,A)
【文献】 特開2003−064639(JP,A)
【文献】 特開2007−113232(JP,A)
【文献】 特開平03−055309(JP,A)
【文献】 特開2002−173957(JP,A)
【文献】 特開平08−311847(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第00328956(GB,A)
【文献】 米国特許第04415462(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 5/08−13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
河川の川床に設置され、除塵部によって塵芥が除去されて取水槽内に流入した前記河川の水を取水口から流出させて取水するように構成される、取水装置であって、
前記取水口よりも下流側に配置され、前記取水槽内の水とともに前記取水槽内の塵芥を排出するように構成される、排塵口部を具備し、
前記排塵口部は、上方に開口するように構成される、
取水装置。
【請求項2】
前記取水口よりも下流側において前記取水槽の底面が下流側に行くに従って次第に高くなるように傾斜して前記排塵口部に至るように構成されて、前記取水槽内において前記取水口よりも下流側の塵芥を前記排塵口部に案内する案内部を具備する、
請求項1に記載の取水装置。
【請求項3】
前記取水槽内において前記取水口の上流側から下流側に流れてくる河川の水を前記取水側に取込むように構成される取込部を具備する、
請求項1または請求項2に記載の取水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取水装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、河川の水を、融雪水、農業用水、工業用水、生活用水等として利用することが行われている。
このように、河川の水を用水として利用するためには、河川の水に含まれる塵芥を除去する必要があるため、例えば、複数の貯水槽と汲み上げポンプとからなる浄水施設の構成により河川の水の中の塵芥を除去している。
【0003】
また、河川の水に含まれる塵芥を除去する技術として、河川の川床に設置されて河川の水をろ過して取水する取水装置の技術は公知となっている(特許文献1参照)。
このような取水装置は、除塵部と、取水槽と、を具備し、除塵部によって塵芥が除去されて取水槽内に流入した河川の水を取水するように構成される。
取水装置は、除塵部によって塵芥が除去された(除塵部のスクリーン板の除塵孔を通過した)河川の水が取水槽内に流入し、当該取水槽内に流入した河川の水が取水口から流出するように構成される。
そして、取水装置は、前記取水槽内に流入した河川の水が取水口から流出して取水口に接続される取水管を介して貯水槽に流入するように構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−183292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記取水装置では、除塵部で取除かれなかった塵芥が、取水槽内の水とともに取水口から流出せずに、取水槽内に滞留する場合がある。
そして、前記取水装置では、取水槽内で滞留した塵芥が、取水口よりも下流側に流れていき、取水槽内における取水口よりも下流側の部分において次第に溜まっていく場合がある。
このように、前記取水装置では、取水槽内に溜まる塵芥の量が増えていくと、当該塵芥によって取水口が目詰まりを起こす場合がある。
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、取水槽内における取水口よりも下流側の部分に塵芥が溜まることを防止して、当該塵芥によって取水口が目詰まりを起こすことを防止することができる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、河川の川床に設置され、除塵部によって塵芥が除去されて取水槽内に流入した前記河川の水を取水口から流出させて取水するように構成される、取水装置であって、前記取水口よりも下流側に配置され、前記取水槽内の水とともに前記取水槽内の塵芥を排出するように構成される、排塵口部を具備し、前記排塵口部は、上方に開口するように構成されるものである。
【0009】
請求項2においては、前記取水口よりも下流側において前記取水槽の底面が下流側に行くに従って次第に高くなるように傾斜して前記排塵口部に至るように構成されて、前記取水槽内において前記取水口よりも下流側の塵芥を前記排塵口部に案内する案内部を具備するものである。
【0010】
請求項3においては、前記取水槽内において前記取水口の上流側から下流側に流れてくる河川の水を前記取水口側に取込むように構成される取込部を具備するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0012】
即ち、本発明によれば、取水槽内における取水口よりも下流側の部分に塵芥が溜まることを防止して、当該塵芥によって取水口が目詰まりを起こすことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第一実施形態に係る取水装置の台部と除塵部とを分離した状態を示した斜視図。
図2】同じく取水装置の全体的な構成を示した平面図。
図3】同じく取水装置の全体的な構成を示した側面図。
図4】同じく取水装置の河川に設置される状態を示した模式図。
図5】同じく取水装置の河川に設置される状態を示した拡大模式図。
図6】同じく取水装置の排塵口部が閉じられた状態を示した側面図。
図7】本発明の第二実施形態に係る取水装置の台部と除塵部とを分離した状態を示した斜視図。
図8】同じく取水装置の全体的な構成を示した側面図。
図9】同じく取水装置の河川に設置される状態を示した模式図。
図10】同じく取水装置の河川に設置される状態を示した模式図。
図11】同じく取水装置の河川に設置される状態を示した拡大模式図。
図12】同じく取水装置の排塵口部が閉じられた状態を示した側面図。
図13】本発明の第三実施形態に係る取水装置の台部と除塵部とを分離した状態を示した斜視図。
図14】同じく取水装置の全体的な構成を示した側面図。
図15】同じく取水装置の全体的な構成を示した側面図。
図16】同じく取水装置の河川に設置される状態を示した模式図。
図17】同じく取水装置の排塵口部が閉じられた状態を示した側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の第一実施形態に係る取水装置1について、図1から図7を用いて説明する。なお以下において、図中における矢印Cは河川の水が流れる方向を示すものとして説明する。
【0015】
取水装置1は、河川の川床Gに設置されて、河川の水をろ過して取水するものである。
取水装置1は、図1乃至図6に示すように、台部2と、除塵部3と、取水槽4と、排塵口部5と、を具備する。
【0016】
取水装置1の台部2は、取水装置1を設置しやすいように改良された河川の川床Gに固定して設置される(図4または図5参照)。取水装置1の台部2は、除塵部3が取付けられるものである。
取水装置1の台部2は、両側面と、底面と、を有する略箱状の部材である。取水装置1の台部2は、その上部と下流側上部とがそれぞれ開口するように形成される。
取水装置1の台部2は、取水口20を備える。
取水装置1の台部2の取水口20は、台部2の一方の側面に開口するように形成される。
取水装置1の台部2の取水口20は、一端の開口が貯留槽に接続される取水管10の他端の開口が接続されて構成される。
【0017】
取水装置1の除塵部3は、台部2に取付け可能に構成される。取水装置1の除塵部3は、複数のスクリーン板30と、枠体31と、堰体34と、を備える。
【0018】
取水装置1における除塵部3のスクリーン板30は、河川の水の中の塵芥を除去可能な複数個の筋状の除塵孔を有して構成される板状の部材である。
取水装置1における除塵部3の複数のスクリーン板30は、河川の水が流れる方向の下流側(以下、「下流側」と言う)からみて、略鋸刃状または略波形状になるように連接される。取水装置1における除塵部3の複数のスクリーン板30は、略鋸刃状または略波形状の谷の部分が上流側から下流側に行くにしたがって深くなるように構成される。
【0019】
取水装置1における除塵部3の枠体31は、複数のスクリーン板30の四方(下流側、河川の水が流れる方向の上流側(以下、「上流側」と言う)上流側、および、両側)を囲むように構成される。取水装置1における除塵部3の枠体31は、スクリーン板30の下流側に配置されて、堰体34を支持する支持板32を有して構成される。
【0020】
取水装置1における除塵部3の堰体34は、スクリーン板30の下流側の略鋸刃状または略波形状の開口を閉じるようにして配置されて河川の水の流れを妨げて、河川の水を取水装置1内に形成される取水槽4へ導くものである。
取水装置1における除塵部3の堰体34は、その下部を回動支点として回動可能に枠体31の支持板32に支持されて、スクリーン板30の下流側に配置される。
取水装置1における除塵部3の堰体34は、不図示のウエイトが設けられて、河川の水の水勢によってその回動角度が変化するように構成される。
【0021】
取水装置1は、台部2の上部の開口から台部2内に除塵部3が嵌め込まれるようにして配置されて、除塵部3が台部2に取付けられて構成される。取水装置1は、不図示のピンやネジ等によって除塵部3が台部2に固定されて構成される。
取水装置1は、台部2の両側面、台部2の底面、除塵部3の両側面(枠体31の両側面)、および、除塵部3の底面(スクリーン板30の底面、および、支持板32の底面)によって、取水装置1内に所定の空間が形成されるように構成される。前記取水装置1内の所定の空間は、取水装置1の取水槽4として構成される。
【0022】
取水装置1は、除塵部3によって塵芥が除去された(除塵部3のスクリーン板30の除塵孔を通過した)河川の水が、取水槽4内に流入するように構成される。
取水装置1は、前記取水槽4内に流入した河川の水が、台部2の取水口20から流出するように構成される。
取水装置1は、前記取水槽4内に流入した河川の水が、台部2の取水口20から流出して台部2の取水口20に接続される取水管10を介して貯水槽に流入するように構成される。
【0023】
取水装置1の排塵口部5は、台部2の取水口20よりも下流側に配置される。
取水装置1の排塵口部5は、台部2の下流側下部の面に開口するように形成される台部開口21によって構成される。取水装置1は、排塵口部5(台部開口21)を介して、取水槽4内と取水槽4外とが連通するように構成される。
取水装置1の排塵口部5(台部開口21)は、台部2の取水口20から流出せずに取水槽4内において取水口20よりも下流側の部分に至った(流れた)水が流出するように構成される。
また、取水装置1の排塵口部5(台部開口21)は、台部2の取水口20から流出せずに取水槽4内において取水口20よりも下流側の部分に至った塵芥が流出するように構成される。
このようにして、取水装置1の排塵口部5(台部開口21)は、取水槽4内の水とともに取水槽4内の塵芥を排出するように構成される。
【0024】
以上のように、取水装置1は、除塵部3によって塵芥が除去されて取水槽4に流入した河川の水を取水口20から流出させて取水するように構成される。
また、取水装置1は、取水口20よりも下流側に配置され、取水槽4内の水とともに取水槽4内の塵芥を排塵口部5から排出するように構成される、排塵口部5を具備する。
このため、取水装置1では、取水口20から流出せずに取水槽4内において取水口20よりも下流側の部分に至った塵芥は、取水槽4内の水とともに排塵口部5から排出されることとなる。
したがって、取水装置1によれば、取水槽4内における取水口20よりも下流側の部分に塵芥が溜まることを防止して、当該塵芥によって取水口20が目詰まりを起こすことを防止することができる。
【0025】
取水装置1は、図1乃至図3、または、図6に示すように、蓋部22を具備する。
取水装置1における蓋部22は、板状の部材であり、排塵口部5(台部開口21)を開閉可能に構成されるとともに、排塵口部5(台部開口21)の開口の大きさを可変可能に構成される。
取水装置1における蓋部22は、ピンやネジ等からなる固定部材23によってその位置が固定可能に構成される。
取水装置1は、このように蓋部22の位置を固定することによって、排塵口部5(台部開口21)の開口の大きさを一定の大きさに保持するように構成される。
【0026】
取水装置1は、除塵部3が台部2に固定するピンやネジ等を外すことによって、台部2から除塵部3を取外し可能に構成される。
このため、取水装置1によれば、取水装置1のメンテナンス作業、または、取水装置1(取水槽4内)の清掃作業、を容易に行うことができる。
【0027】
なお、本実施形態の取水装置1の台部2は、台部開口21が形成されない構成とされる。
【0028】
次に、本発明の第二実施形態に係る取水装置1について、図7から図12を用いて説明する。
なお、第二実施形態に係る取水装置1の説明は、第一実施形態に係る取水装置1と同様の構成の部分については適宜省略し、第一実施形態に係る取水装置1の構成と異なる部分を中心に説明する。
【0029】
取水装置1の排塵口部5は、図7乃至図11に示すように、上方に開口するように構成される。
取水装置1の排塵口部5は、除塵部3における枠体31の支持板32の下流側端(枠体31の支持板32における台部2の上部と下流側上部との境界部分側端)が切り欠かれて形成される支持板開口33によって構成される。取水装置1は、排塵口部5(支持板開口33)を介して、取水槽4内と取水槽4外とが連通するように構成される。
取水装置1の排塵口部5は、除塵部3の堰体34の下流側に配置される。
【0030】
以上のように、取水装置1の排塵口部5は、上方に開口するように構成される。
このため、取水装置1では、取水口20から流出せずに取水槽4内において取水口20よりも下流側の部分に至った塵芥は、取水槽4内の水とともに上方に開口する排塵口部5から排出されることとなる。
したがって、取水装置1によれば、取水装置1を設置したときに取水装置1の下流側下部が(台部2の下流側面)河川の川床Gに接触するような場合(例えば、河川の川床Gに段差が無いような場合、または、河川の川床Gの勾配が緩やかな場合)であっても(図10または図11参照)、取水装置1が設置される部分よりも下流側の河川の川床Gを更に改良することを要さずに、取水槽4内の水とともに取水槽4内の塵芥を排出できる構成とすることができる。
【0031】
取水装置1は、案内部6を具備する。
取水装置1の案内部6は、排塵口部5(支持板開口33)に案内するものである。
取水装置1の案内部6は、台部2の下流側下部の角に塵芥が溜まること防止して、台部2の取水口20から流出せずに取水槽4内において取水口20よりも下流側の部分に至った塵芥を排塵口部5(支持板開口33)に案内するように構成される。
【0032】
取水装置1の案内部6は、台部2の底面の一部で構成される。
取水装置1の台部2の底面は、底面の下流側端が排塵口部5に至るように構成される。取水装置1の台部2の底面は、底面の下流側端が台部2の上部と下流側上部との境界部分に至るように構成される。
取水装置1の台部2の底面は、底面の取水口20よりも下流側の部分が、下流側に行くに従って次第に高くなるように傾斜して構成される。取水装置1の台部2の底面は、底面の取水口20よりも下流側の部分が下流側に行くに従って次第に上方に反り上がるように構成される。
取水装置1の台部2の底面は、台部2の下流側下部の角に角部を有さないように構成される。
取水装置1の案内部6は、前記台部2における底面の下流側に行くに従って次第に高くなるように傾斜する部分で構成される。
【0033】
以上のように、取水装置1は、取水槽4内の塵芥を排塵口部5に案内する案内部6を具備する。
取水装置1の案内部6は、台部2の下流側下部の角に塵芥が溜まること防止して、台部2の取水口20から流出せずに取水槽4内において取水口20よりも下流側の部分に至った塵芥を排塵口部5(支持板開口33)に案内するように構成される。
このため、取水装置1では、取水口20から流出せずに取水槽4内において取水口20よりも下流側の部分に至った塵芥は、台部2の下流側下部の角に塵芥が溜まらずに、取水槽4内の水とともに排塵口部5から排出されることとなる。
したがって、取水装置1によれば、底面から取水槽4内における取水口20よりも下流側の部分に塵芥が溜まることを防止して、当該塵芥によって取水口20が目詰まりを起こすことを防止することができる。
【0034】
取水装置1は、図7乃至図9、または、図12に示すように、蓋部35を具備する。
取水装置1における蓋部35は、板状の部材であり、排塵口部5(支持板開口33)を開閉可能に構成されるとともに、排塵口部5(支持板開口33)の開口の大きさを可変可能に構成される。
取水装置1における蓋部35は、ピンやネジ等からなる固定部材36によってその位置が固定可能に構成される。
取水装置1は、このように蓋部35の位置を固定することによって、排塵口部5(支持板開口33)の開口の大きさを一定の大きさに保持するように構成される。
【0035】
次に、本発明の第三実施形態に係る取水装置1について、図13から図17を用いて説明する。
なお、第三実施形態に係る取水装置1の説明は、第一実施形態または第二実施形態に係る取水装置1と同様の構成の部分については適宜省略し、第一実施形態または第二実施形態に係る取水装置1の構成と異なる部分を中心に説明する。
【0036】
取水装置1は、図13乃至図17に示すように、取水槽4内に取込部7を具備する。
取水装置1の取込部7は、取水槽4内において、取水口20の上流側から下流側に流れてくる河川の水を、取水口20側に取込むように構成される。
【0037】
取水装置1の取込部7は、管状の部材をその軸心に沿って二つに分割したような形状に形成される。
取水装置1の取込部7は、流入口70を有して構成される。取水装置1における取込部7の流入口70は、前記管状の部材の分割面側の開口で構成される。
取水装置1の取込部7は、取水槽4内に配置される。
取水装置1の取込部7は、台部2の両側面に亘って配置される。取水装置1の取込部7は、台部2の取水口20から、取水口20が形成されない側の側面に亘って配置される。取水装置1の取込部7は、台部2の取水口20に連接するように構成される。
取水装置1の取込部7は、その流入口70が上流側を向くように配置される。
取水装置1の取込部7は、台部2の底面から所定の間隔を空けるように配置される。取水装置1の取込部7は、台部2の底面よりも上方に位置するように配置される。
【0038】
そして、取水装置1では、前記取水槽4内に流入して取水口20の上流側から下流側に流れる河川の水が、取込部7の流入口70から取込部7内に流入して台部2の取水口20に流出するように構成される。
このようにして、取水装置1では、取込取によって水槽内において取水口20の上流側から下流側に流れてくる河川の水が取水口20側に取込まれる。
【0039】
以上のように、取水装置1は、取水槽4内において取水口20の上流側から下流側に流れてくる河川の水を取水口20側に取込むように構成される取込部7を取水槽4内に具備する。
このため、取水装置1では、取込部7を具備しないものに比べて、より確実に、取水槽4内の水を取水口20から流出させることができる。
【0040】
また、取水装置1の取込部7は、台部2の両側面に亘って配置される。台部2の底面よりも上方に位置するように配置される。
このように取込部7が配置される取水装置1では、台部2の底面と取込部7との間を流れる水の流速を早くすることができ、より確実に、台部2の底面の近傍の塵芥を排塵口部5から排出することができる。
したがって、取水装置1によれば、台部2の底面の近傍に塵芥が溜まることをより確実に防止することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 取水装置
2 台部
3 除塵部
4 取水槽
5 排塵口部
20 取水口
G 川床
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17