特許第6166585号(P6166585)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6166585
(24)【登録日】2017年6月30日
(45)【発行日】2017年7月19日
(54)【発明の名称】脱臭フィルター及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/16 20060101AFI20170710BHJP
   F24F 7/10 20060101ALI20170710BHJP
   F24F 7/08 20060101ALI20170710BHJP
【FI】
   A61L9/16 D
   F24F7/10 101D
   F24F7/08 101N
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-104679(P2013-104679)
(22)【出願日】2013年5月17日
(65)【公開番号】特開2014-223221(P2014-223221A)
(43)【公開日】2014年12月4日
【審査請求日】2016年5月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】390000262
【氏名又は名称】田村駒株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100157934
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 隼明
(72)【発明者】
【氏名】小島 将樹
【審査官】 石川 麻紀子
(56)【参考文献】
【文献】 実開平01−099424(JP,U)
【文献】 特開平02−056218(JP,A)
【文献】 実開平04−003528(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/16
F24F 7/08
F24F 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1格子状隔壁が内側に一体形成された第1枠体、及び、該第1枠体の底面に固着された第1メッシュを有するケーシング本体と、
前記第1格子状隔壁に合致して接合する第2格子状隔壁が内側に一体形成された第2枠体、及び、該第2枠体の上面に固着された第2メッシュを有し、前記ケーシング本体にスナップフィット係合されるケーシング蓋体と、
前記第1格子状隔壁、前記第2格子状隔壁、前記第1メッシュ、及び、前記第2メッシュにより画成される複数の収容室の各々に定量ずつ収容された粒状活性炭と、
を備える脱臭フィルターであって、
前記ケーシング本体の上面周縁部に段部が形成され、該段部に嵌合する凹部が前記ケーシング蓋体の下面に形成されていることを特徴とする脱臭フィルター。
【請求項2】
前記ケーシング本体及び前記ケーシング蓋体の一方にスナップフィット用の突起部が複数形成され、前記ケーシング本体及び前記ケーシング蓋体の他方に前記突起部を受け入れる嵌合孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の脱臭フィルター。
【請求項3】
脱臭フィルターが、空気調和機用である請求項1又は2に記載の脱臭フィルター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用又は業務用のエアコン、空気清浄機、脱臭機、加湿機等の空気調和機等に用いられる脱臭フィルター及びその製造方法に関し、詳しくは脱臭剤として粒状活性炭を用いた脱臭フィルター及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の脱臭フィルターとして、例えば、格子形状の活性炭保持体に粒状活性炭を接着剤で固定し、更に粒状活性炭同士をオーバーコート剤で接着することにより、粒状活性炭が脱落して脱臭性能が低下するのを防止した脱臭フィルターが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−212325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の脱臭フィルターでは、粒状活性炭の脱落は防止できるものの、活性炭の表面を接着剤で覆ってしまうために、活性炭自体の脱臭性能が損なわれてしまうという問題があった。また、活性炭を接着剤で固定するため、脱臭フィルターをリサイクルすることが容易でないという問題もあった。さらに、活性炭が不均一な分布で活性炭保持体に接着固定されているため、脱臭性能に偏りが生じると言う問題もあった。
【0005】
そこで、本発明は、脱臭性能の向上を図るとともに、リサイクル性を高めた脱臭フィルター及びその製造方法を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る脱臭フィルターは、第1格子状隔壁が内側に一体形成された第1枠体、及び、該第1枠体の底面に固着された第1メッシュを有するケーシング本体と、前記第1格子状隔壁に合致して接合する第2格子状隔壁が内側に一体形成された第2枠体、及び、該第2枠体の上面に固着された第2メッシュを有し、前記ケーシング本体にスナップフィット係合されるケーシング蓋体と、前記第1格子状隔壁、前記第2格子状隔壁、前記第1メッシュ、及び、前記第2メッシュにより画成される複数の収容室の各々に定量ずつ収容された粒状活性炭と、を備えることを特徴とする。
【0007】
前記ケーシング本体及び前記ケーシング蓋体の一方にスナップフィット用の突起部が複数形成され、前記ケーシング本体及び前記ケーシング蓋体の他方に前記突起部を受け入れる嵌合孔が形成されていることが好ましい。
【0008】
前記ケーシング本体の上面周縁部に段部が形成され、該段部に嵌合する凹部が前記ケーシング蓋体の下面に形成されていることが好ましい。
【0009】
本発明の脱臭フィルターは、空気調和機用の脱臭フィルターであることが好ましい。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る脱臭フィルターの製造方法は、第1格子状隔壁が内側に形成された第1枠体の底面に第1メッシュが固着されたケーシング本体を準備する工程と、粒状活性炭が収容されたホッパーの下部排出口を閉じるように配置されるとともに前記第1格子状隔壁によって仕切られた複数の区画の各々に対応して複数の凹所が形成された回転式定量供給ロッドの前記凹所に、前記ホッパーの粒状活性炭を貯留する工程と、前記回転式定量供給ロッドを該ロッドの軸線回りに回転させることにより、前記ケーシング本体の前記第1格子状隔壁によって仕切られた各区画に、前記凹所から定量の粒状活性炭を供給する工程と、前記第1格子状隔壁に合致して接合する第2格子状隔壁が内側に形成された第2枠体の上面に第2メッシュが固着されたケーシング蓋体を、前記ケーシング本体にスナップフィット係合させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
上記製造方法において、前記ケーシング本体及び前記ケーシング蓋体の一方に形成された複数のスナップフィット用の突起部を、前記ケーシング本体及び前記ケーシング蓋体の他方に形成された嵌合孔に位置合わせしてスナップフィット係合させることが好ましい。
【0012】
本発明の脱臭フィルターとしては、上記製造方法により製造されたものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、粒状活性炭が接着剤等で被覆されておらず、また、粒状活性炭が脱臭フィルター全体に均等に分布しているため、脱臭効率が向上し得る。
【0014】
また、ケーシング本体とケーシング蓋体とは、接着剤を何ら用いることなく、スナップフィット係合により結合されており、スナップフィット係合は、確実で容易な結合構造を提供する一方で、ケーシング本体とケーシング蓋体との分解を可能とし、それらの分解により粒状活性炭を取り出して熱処理等を施すことにより再生することができるとともに、ケーシング本体及びケーシング蓋体も必要に応じて洗浄後に、適宜、成形材料として再利用することができる。
【0015】
また、ケーシング本体に粒状活性炭を収容した後に第2格子状隔壁が形成されたケーシング蓋体で蓋をして粒状活性炭の収容室を形成することにより、脱臭フィルターを立設した状態で粒状活性炭が収容室を埋め尽くすことはなく、各収容室上部に一定の空隙が形成されるので、その空隙が空気流路を形成することにより、脱臭フィルターを通過する空気流体の圧力損失を低減することができる。勿論、収容室上部の空気流路のみでなく、粒状活性炭同士の隙間を通じた空気流路も存在する。尚、本発明の脱臭フィルターは、横向きに設置して使用する場合もあるが、この場合にも粒状活性炭が収容室を埋め尽くすことがないので、粒状活性炭同士の隙間を通じた空気流路の圧力損失は低減される。
【0016】
さらに、粒状活性炭の収容室は、第1格子状隔壁、第2格子状隔壁、第1メッシュ及び第2メッシュで形成されているため、粒状活性炭が脱落することがない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る脱臭フィルターの構成要素であるケーシング本体の一実施形態を、上面を上にして視た斜視図である。
図2】本発明に係る脱臭フィルターの構成要素であるケーシング蓋体の一実施形態を、下面を上にして視た斜視図である。
図3図1のケーシング本体と図2のケーシング蓋体とをスナップフィット係合する状態を示す要部拡大縦断面図である。
図4図3のスナップフィット係合により係合した状態を示す要部拡大縦断面図である。
図5】本発明に係る脱臭フィルターの一実施形態を、立設した状態で、第2メッシュの一部を切欠いて示す上面図である。
図6図5の脱臭フィルターの裏面(底面)を、立設した状態で、第1メッシュの一部を切欠いて示す底面図である。
図7】本発明に係る脱臭フィルターの一実施形態を、立設した状態で、一部を拡大して示す斜視図である。
図8】本発明に係る脱臭フィルターの製造装置を示す部分断面概略構成図である。
図9図8の一部を拡大し且つ一部透視して示す斜視図である。
図10図8の一部を拡大して作動状態を示す縦断面図である。
図11図8の装置の後工程の作動状態を示す部分断面概略構成図である。
図12図11の後工程を示す部分断面概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
脱臭フィルター
本発明に係る脱臭フィルターの一実施形態について、以下に図1図7を参照して説明する。なお、全図を通じて同様の構成部分には同符号を付している。
【0019】
本発明に係る脱臭フィルター1(図4図7)は、第1格子状隔壁2が内側に一体形成された第1枠体3の底面に第1メッシュ4が固着されたケーシング本体5と、第1格子状隔壁2に合致して接合する第2格子状隔壁6が内側に一体形成された第2枠体7の上面に第2メッシュ8が固着されたケーシング蓋体9とが、スナップフィット係合され、第1格子状隔壁2、第2格子状隔壁6、第1メッシュ4、及び、第2メッシュ8により画成される複数の収容室10の各々に、それぞれ実質的に同量の粒状活性炭11が収容される。
【0020】
上記収容室は、直方体の形状をしており、図7において、p、q及びrの寸法は、特に限定されず、収容される粒状活性炭の量等に応じて、適宜決定されるが、例えば、pを5〜50mm程度の範囲とし、qを5〜50mm程度の範囲とし、rを5〜50mm程度の範囲とするのが好ましい。また、このrの寸法の内、通常、ケーシング本体5の部分がその1/2〜4/5程度を占めるのが好ましい。収容室の数も、限定されることは無く、脱臭フィルターの大きさ、強度等を考慮して、適宜、決定される。更に、脱臭フィルターの大きさも、その用途に適合させて、適宜、決定される。尚、脱臭フィルターの全体形状は、通常、その平面形状が正方形又は長方形で、実質的にrと同じ厚みを有する平板状の形状である。
【0021】
ケーシング本体5の上面の、4隅、中心部、及び四辺の中間位置に、スナップフィット用の突起部12が一体的に形成され、ケーシング蓋体9に突起部12を受け入れる嵌合孔13が形成されている。突起部12は、図3に示すように、割り溝14が形成された略筒状で、先端部にフック状の保持部15が形成されている。嵌合孔13は、小径部13aと大径部13bとが連続して形成され、小径部13aと大径部13bとの間のステップ部13cにフック状の保持部15が引っ掛かるようになっている(図4)。ケーシング本体5はプラスチックで形成されており、略筒状の突起部12には割り溝14が形成されているため、突起部12の保持部15を小径部13aに嵌入される際にはその保有弾性により保持部15が縮径し、大径部13bに保持部15が達すると弾性復帰により拡径してステップ部13cに掛止する。この割り溝14は、突起部12の上方から見て、Y字状(図5)、+状、−状等の種々の形状とすることができる。なお、スナップフィット係合は、図示例の態様に限らず、板ばねの先端にフック状の保持部を設けたタイプ(キャンチレバータイプ)等の他の公知のタイプのものを採用することもできる。
【0022】
ケーシング本体5の上面周縁部の全周に段部16が形成され、段部16に嵌合する凹部17がケーシング蓋体9の下面に形成されている。図4に示されているように、この段部16と凹部17とを嵌合させることで、粒状活性体が漏れ出るのを確実に防ぐことができる。
【0023】
第1メッシュ4及び第2メッシュ8は、例えば、ポリエステル糸、ポリオレフィン糸等の合成繊維糸を用いて、平織、綾織等によって織るか、又は編むことによって、製造することができる。第1格子状隔壁2が一体形成された第1枠体3、及び、第2格子状隔壁6が一体形成された第2枠体7は、ABS、ポリプロピレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成することができる。この射出成形金型に第1メッシュ4、第2メッシュ8を予めセットしておいてから前記熱可塑性樹脂を射出成型金型に射出することにより、第1メッシュ4、第2メッシュ8を第1枠体3の底面、第2枠体7の上面に其々固着することができる(図5図6)。
【0024】
なお、第1メッシュ4及び第2メッシュ8のメッシュサイズは、粒状活性炭が漏れ出さない程度のメッシュの細かさである限りにおいて、特に限定されない。
【0025】
また、粒状活性炭としては、第1メッシュ4や第2メッシュ8の目を通り抜けない形状及び粒度のものであればよく、円柱状又は球形に近い粒状、ペレット状、繊維状等の各種形状の粒状活性炭が包含される。活性炭の種類としては、木、竹、やしがら等の植物系;石炭ピッチ系;ポリアクリロニトリル系;セルロース系等の各種の活性炭が包含される。
【0026】
本発明の脱臭フィルターは、空気調和機用の脱臭フィルターとして好適である。また、本発明の脱臭フィルターは、下駄箱や靴収納ケース等の空気の流通路や流通口に設置したり、冷蔵庫の冷気の流通路に設置したりして、脱臭効果を発揮させることもできる。
【0027】
脱臭フィルターの製造方法
次に、上記構成を有する脱臭フィルターの製造方法の一実施形態について、図1図12、特に図8図12を参照して説明する。
【0028】
ケーシング本体5がコンベア20上に載置され搬送される(図8)。コンベア20は、ケーシング本体5がホッパー21の直下位置に来たところで一時停止する。ホッパー21には粒状活性炭11が収容されている。
【0029】
図8図10に示されているように、ホッパー21の下部排出口21aを閉じるようにして回転式定量供給ロッド22が並列状に配置されている。ホッパー21は、図示例のように、回転式定量供給ロッド22の其々に対応して複数の下部排出口21aを形成することができる。回転式定量供給ロッド22は、長さ方向に所定間隔で複数の凹所22aが形成されており、該ロッドの長手軸線回りに回転駆動制御される。この凹所22aは、ケーシング本体5の第1格子状隔壁2によって仕切られた複数の区画5a(図1)の各々に対応して形成されている。すなわち、回転式定量供給ロッド22の凹所22aの各々の位置は各々の区画5aと一致し、凹所22aの粒状活性炭の収容容積は各々の区画5aの容積より小さい所定容積とされている。
【0030】
ケーシング本体5がホッパー21の直下に位置すると、回転式定量供給ロッド22が回転駆動し、ホッパー21内にあった凹所22aがホッパー21外の下方に向けられ、各凹所22aから対応する各区画5aに実質的に同量の粒状活性炭11が落下し供給される。粒状活性炭11の各区画5aへの定量供給後、再びコンベア20が作動してケーシング本体5を搬送する。
【0031】
ケーシング本体5がプレス機23の直下に位置すると、ケーシング本体5上の所定位置に位置合わせされたケーシング蓋体9がセットされ、図11に示すようにプレス機23がケーシング蓋体9を押圧することにより、ケーシング本体5の上面の突起部12(図1)がケーシング蓋体9の嵌合孔13(図2)にスナップインし、先端部のフック状の保持部15(図3)が嵌合孔13のステップ部13c(図3)に掛止し、ケーシング蓋体9がケーシング本体5にスナップフィット係合され、脱臭フィルター1が完成する(図12)。
【0032】
上記構成を有する脱臭フィルター1は、粒状活性炭が接着剤等で被覆されておらず、各区画5aに実質的に同量ずつ収容されているため粒状活性炭の分布が脱臭フィルター1の全体に均一に分布し、脱臭効率が高い。
【0033】
ケーシング本体5とケーシング蓋体9とはスナップフィット係合により結合されているため、確実且つ容易に結合させることができる。また、スナップフィット係合は、フック状の保持部15を引っ掛ける構造であるため、保持部15の保持角(引っ掛かる部分の角度)を90°とした場合は分解困難である(ただし、一部分が破損する場合があるだけで分解可能である。)が、保持角を90°より小さく設計したり、或いは外部から保持部15のフックを外す方向に力を加えられる機構を付加することにより、分解し易くすることもできる。そして、ケーシング本体5とケーシング蓋体9とを分解することにより、粒状活性炭11を取り出し、粒状活性炭11は接着剤等が付着していないので、熱処理等を施すことにより容易に再生することができ、ケーシング本体5及びケーシング蓋体9も必要に応じて洗浄した後に適宜成形材料として再利用することができる。
【0034】
また、ケーシング本体5に粒状活性炭11を収容した後にケーシング蓋体9で蓋をしているが、ケーシング蓋体9にも第2格子状隔壁6が形成されているため、脱臭フィルター1は、図5図6に示す立設状態で、粒状活性炭11が収容室10内を埋め尽くすことはなく、各収容室10の上部に空隙が形成され、その空隙が形成する空気流路が、粒状活性炭同士の隙間と相俟って、脱臭フィルター1を通過する空気流体の圧力損失を低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の脱臭フィルター及びその製造方法は、家庭用又は業務用のエアコン、空気清浄機、脱臭機、加湿機等の空気調和機等に用いられる脱臭フィルターに好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 脱臭フィルター
2 第1格子状隔壁
3 第1枠体
4 第1メッシュ
5 ケーシング本体
5a 区画
6 第2格子状隔壁
7 第2枠体
8 第2メッシュ
9 ケーシング蓋体
10 収容室
11 粒状活性炭
12 突起部
13 嵌合孔
13a 小径部
13b 大径部
13c ステップ部
14 割り溝
15 保持部
16 段部
17 凹部
20 コンベア
21 ホッパー
21a 下部排出口
22 回転式定量供給ロッド
22a 凹所
23 プレス機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12