特許第6166654号(P6166654)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6166654電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6166654
(24)【登録日】2017年6月30日
(45)【発行日】2017年7月19日
(54)【発明の名称】電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20170710BHJP
【FI】
   H02G3/16
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-269826(P2013-269826)
(22)【出願日】2013年12月26日
(65)【公開番号】特開2015-126611(P2015-126611A)
(43)【公開日】2015年7月6日
【審査請求日】2016年11月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100105474
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 弘徳
(74)【代理人】
【識別番号】100192474
【弁理士】
【氏名又は名称】北島 健次
(74)【代理人】
【識別番号】100177910
【弁理士】
【氏名又は名称】木津 正晴
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 健
【審査官】 和田 財太
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−027636(JP,A)
【文献】 特開2006−331779(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/16
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品が搭載され、モールド樹脂によって形成される外装ケースで覆われた回路基板の板面の一部に、背面側が前記モールド樹脂で覆われ、表面側が前記外装ケースから露出しているモールド除外部が設けられた電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法であって、
前記回路基板を金型内にセットし、
非キャビティ空間に臨ませた前記モールド除外部の表面側の少なくとも一部を、押さえ部材によって背面側に押さえ付けながら、該金型内のキャビティに溶融樹脂を充填して前記外装ケースを射出成形する、
ことを特徴とする電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法。
【請求項2】
前記回路基板の前記モールド除外部上における弾性係数が前記モールド除外部上の他の部位よりも低い箇所を、前記押さえ部材によって押さえ付けながら、射出成形する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法。
【請求項3】
前記押さえ部材が前記金型に設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法。
【請求項4】
前記外装ケースに一体にコネクタハウジングを成形する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法。
【請求項5】
前記外装ケースにヒンジを介して一体に前記モールド除外部を覆う蓋体を成形する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車の電子制御ユニット(ECU:Erectronic Control Unit)等に適用される電子回路ユニット、特に、モールド樹脂によって形成された外装ケースを回路基板と一体に形成した電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子部品を搭載した回路基板(プリント配線板やバスバー配線板など)を、コネクタ等を装備した1つの電子回路ユニットとしてモジュール化する場合、従来では一般的に、別途成形した樹脂製のハードケースに回路基板を組み込むことで電子回路ユニットとしていた(特許文献1参照)。
【0003】
しかし、そのように構成した場合、部品点数が多くなる上、組立費用が嵩むことになる。
【0004】
そこで、電子部品を搭載した回路基板を金型内にセットして、外装ケースを熱可塑性樹脂でインサート成形することが考えられている。このように外装ケースをインサート成形によるモールド樹脂で構成する場合、別途ハードケースを樹脂で成形して回路基板をその中に組み込む必要がなくなるため、部品点数を少なくできる上、組立手間も省略できるメリットが得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−134766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、回路基板を金型内にセットして外装ケースをモールド成形する場合、成形時の樹脂による圧力(特に金型内への樹脂の充填圧力)に耐えられない電子部品(例えば、電解コンデンサや発振子、フィルタ等)に圧力がかからないようにする必要がある。
【0007】
そこで、成形時の樹脂による圧力に耐えられない電子部品をまとめて回路基板上の特定の場所に配置し、その特定の場所を金型の外部に露出させた状態で、金型に回路基板をセットして、外装ケースを射出成形することが考えられる。
【0008】
しかし、そのように外装ケースをモールド成形した場合、露出部分の背面側に作用する成形時の樹脂の圧力によって、回路基板が変形し、内層の導体配線パターンなどに損傷が生じるおそれがある。
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外装ケースの射出成形時に生じる回路基板や電子部品の損傷を抑制することのできる電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するために、本発明に係る電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法は、下記(1)〜(5)を特徴としている。
【0011】
上記(1)の構成の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法によれば、外装ケースの射出成形時に、モールド除外部上の回路基板の表面の少なくとも一部を押さえ部材によって背面側に押さえ付けることにより、射出成形時の樹脂の圧力による回路基板の変形を抑制する。このため、回路基板や電子部品の損傷を抑制することができる。
上記(2)の構成の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法によれば、モールド除外部上における弾性係数が低い箇所つまり変形しやすい箇所を押さえ部材によって押さえ付けることができる。このため、効率よく回路基板や電子部品の損傷を抑制することができる。
上記(3)の構成の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法によれば、押さえ部材が金型に設けられているので、金型を閉じることによって自動的に射出成形時における回路基板の変形抑制を図ることができる。
上記(4)の構成の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法によれば、外装ケースにコネクタハウジングを一体に成形するので、コネクタを別途組み付ける必要がなくなる。
上記(5)の構成の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法によれば、外装ケースにヒンジを介して一体にモールド除外部を覆う蓋体を成形するので、部品点数を増やさずに、蓋体によりモールド除外部を保護することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、外装ケースの射出成形時に、モールド除外部上の回路基板の表面の少なくとも一部を押さえ部材によって背面側に押さえ付けることにより、射出成形時の樹脂の圧力による回路基板の変形を抑制するので、回路基板や電子部品の損傷を抑制することができる。
【0013】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の実施形態の成形方法を実施することにより外装ケースを作成した電子回路ユニットの外観斜視図である。
図2図2(a)から図2(c)は、前記電子回路ユニットの構成図で、図2(a)は上面図、図2(b)は側面図、図2(c)は下面図である。
図3図3は、実施形態の成形方法でインサート成形する場合の金型と外装ケースと回路基板の関係を示す図で、図2(a)のIII−III矢視断面に相当する部分の断面図である。
図4図4は、回路基板の内層の導体配線パターンを構成する銅箔の残存率と回路基板の弾性係数の関係を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、実施形態の成形方法を実施することにより外装ケースを作成した電子回路ユニットの外観斜視図、図2(a)から図2(c)は前記電子回路ユニットの構成図で、図2(a)は上面図、図2(b)は側面図、図2(c)は下面図である。
【0016】
まず、成形方法の説明の前に、作成対象の電子回路ユニット1について説明する。
【0017】
図1から図2(c)に示すように、本実施形態で作成する対象の電子回路ユニット1は、電子部品11を搭載し全周がモールド樹脂による外装ケース20で覆われた矩形状の回路基板10の板面の一部に、背面側がモールド樹脂で覆われるものの表面側がモールド樹脂で覆われずに外装ケース20から露出しているモールド除外部10Aが設けられた電子回路ユニットである。
【0018】
この電子回路ユニット1の外装ケース20には、コネクタ2を構成するコネクタハウジング23が一体に形成されている。コネクタハウジング23は、回路基板10の表面側に回路基板10に対して垂直な方向に突設されている。また、外装ケース20には、コネクタ2から遠い位置に位置させて、薄肉のヒンジ31を介して、一体にモールド除外部10Aを覆うための蓋体30が開閉自在に形成されている。
【0019】
回路基板10のモールド除外部10Aは、外装ケース20を射出成形する際に、成形時の樹脂による圧力に耐えられない、言い換えれば該圧力が作用することが好ましくない電子部品(例えば、電解コンデンサや発振子、フィルタ等)11をまとめて回路基板10の表面側の一箇所に配置した部分であり、蓋体30に近い位置に配置されている。このモールド除外部10Aは、製品段階で、外装ケース20に設けた開口部20Aから外部に露出しており、開口部20Aの周縁部は、回路基板10の表面側に被さり、蓋体30の内面の凸枠部32が嵌まる嵌合枠部22として形成されている。
【0020】
また、モールド除外部10Aの背面側は、外装ケース20の背面壁を構成するモールド樹脂によって覆われている。モールド除外部10Aの背面に位置する外装ケース20の背面壁上の部分20B(以下、「モールド除外部の背面壁」ともいう)は、他の背面壁を構成する部分と同様の熱可塑性樹脂で構成されている。
【0021】
この場合の熱可塑性樹脂としては、例えば、工業製品として高い強靱性や耐熱性などを発揮でき、しかも、安価に入手可能なエンジニアリング・プラスチックであるポリブチレンテレフタレート(PBT)が用いられている。もちろん、他の同様の性能を発揮できるエンジニアリング・プラスチックを用いてもよい。
【0022】
また、外装ケース20の開口部20Aの周囲の適宜の複数箇所には、蓋体30によって開口部20Aを塞いだときに、蓋体30側のロック部38と係合して蓋体30を閉位置にロックする係合部28が設けられている。また、蓋体30には、例えば、背の高い電子部品11を回路基板10に実装したときに、その頭部分を収容できる部品収容部35が設けられ、蓋体30全体の装着高さを低くできるようになっている。
【0023】
図3は、本実施形態の成形方法でインサート成形する場合の金型と外装ケースと回路基板の関係を示す図で、図2(a)のIII−III矢視断面に相当する部分の断面図である。
【0024】
図3に示すように、回路基板10の内層(必要に応じて基板の表面層も含む)には、銅箔による複数層(図3では模式的に2層を示すが何層でも可)の導体配線パターン12が設けられている。回路基板10の表面側や背面側に実装された電子部品(その一つを符号11で示す)は、所定の導体配線パターン12にそれぞれ端子が電気的に接続されている。
【0025】
また、回路基板10の所定部位においては、回路基板10と交差する方向(回路基板10の表面側)に延びるコネクタ端子15の基端部が所定の導体配線パターン12に接続されている。この場合、コネクタ端子15としては、例えば、回路基板10に圧入することで導体配線パターン12に容易に接続できるプレスフィット端子が用いられている。
【0026】
この電子回路ユニット1の外装ケース20を成形する場合は、予め、回路基板10の所定箇所にコネクタ端子15を装着しておき、回路基板10を金型100内にセットする。その際、モールド除外部10Aは、金型100の開口部100Aから外部(または、金型100の内部であっても、樹脂が充填されない空間が確保された非キャビティ空間)に露出させておく。そして、金型100内のキャビティ(図3において外装ケース20を構成する樹脂が充填されている空間)に溶融樹脂を充填して、外装ケース20を成形する。
【0027】
ところで、モールド除外部10Aの背面側は、樹脂で覆うことになっているので、この部分(モールド除外部の背面壁20B)を形成するキャビティにも溶融樹脂が充填されるが、表面側のモールド除外部10Aには溶融樹脂が充填されない。
【0028】
従って、回路基板10の表面側と背面側の力のアンバランスにより、溶融樹脂の充填時に、モールド除外部10Aの回路基板10には、樹脂の圧力によって背面側から表面側に向かう力Pが作用することになる。この力Pが過大に作用すると、回路基板10に変形が生じて、回路基板10の内層の導体配線パターン12に損傷が生じる可能性がある。
【0029】
そこで、本実施形態の成形方法では、射出成形時(特に溶融樹脂の充填時)に、金型100の外部に臨ませたモールド除外部10Aの回路基板10の表面の少なくとも一部を、押さえ部材110によって背面側に向けて押さえ付ける。そうすることにより、射出成形時の樹脂の圧力による回路基板10の変形を抑制しながら射出成形するようにしている。
【0030】
この場合、回路基板10のモールド除外部10A上における弾性係数がモールド除外部10A上の他の部位よりも低い箇所を、押さえ部材110によって押さえ付けるようにすることが効率上は好ましい。
【0031】
回路基板10の弾性係数は、図4に示すように、導体配線パターン12を構成する銅箔の残存率(例えばエッチングにより銅箔を配線パターンとして残存させた部分の全体に対する比率)に比例する。従って、導体配線パターン12が存在しない領域や導体配線パターン12の密度が低い領域(銅箔の幅の狭い箇所や銅箔の厚さの薄い箇所など)が変形しやすいと言うことができ、それらの領域を狙って押さえ部材110を押し当てる。または、高温になるほど弾性係数は低下するため、成形時に温度がこもりやすい領域を狙って押さえ部材110を押し当てる。
【0032】
ただし、モールド除外部10Aの周縁部には金型100が密着して押さえ力が加わることになるので、モールド除外部10Aの中央領域の中で弾性係数の低い箇所に押さえ部材110を押し当てる。そうすることで、回路基板10の変形を有効に防ぐことができて、導体配線パターン12の損傷を回避することができる。
【0033】
このように成形することにより、図1から図2(c)に示すように、モールド除外部10Aを外装ケース20の外部に露出させた形態の電子回路ユニット1を作成することができる。
【0034】
また、コネクタ端子15の周囲が筒状のコネクタハウジング23で包囲されることにより、コネクタ2が構成される。その際、図3に示すように、筒状のコネクタハウジング23の内部に確保された相手側コネクタの嵌合空間2Aの奥部に、コネクタ端子15の基端部を固着する奥壁部24が形成される。このため、コネクタ端子15としてプレスフィット端子を用いた場合にも、コネクタ端子15を強固に保持固定することができる。従って、相手側コネクタを嵌合した際にコネクタ端子15にこじりが作用した場合にも、高い耐久性を発揮することができる。
【0035】
以上のように、本実施形態の成形方法によれば、外装ケース20の射出成形時に、モールド除外部10A上の回路基板10の表面の少なくとも一部を押さえ部材110によって背面側に押さえ付けることにより、射出成形時の樹脂の圧力による回路基板10の変形を抑制するので、回路基板10や電子部品11の損傷を抑制することができる。
【0036】
特に、モールド除外部10A上における弾性係数が低い箇所つまり変形しやすい箇所を押さえ部材110によって押さえ付けることにより、効率よく回路基板10や電子部品11の損傷を抑制することができる。
【0037】
また、本実施形態の成形方法によれば、外装ケース20にコネクタハウジング23を一体に成形するので、コネクタを別途組み付ける必要がなくなる。
【0038】
また、外装ケース20にヒンジ31を介して一体にモールド除外部10Aを覆う蓋体30を成形するので、部品点数を増やさずに、蓋体30によりモールド除外部10Aを保護することができる。
【0039】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0040】
例えば、上記実施形態では、押さえ部材110をどのように設けるかについては言及していないが、押さえ部材110を金型100に一体に設けておいてもよい。その場合、モールド除外部10Aは、金型100に設けた非キャビティ空間(金型の内部であっても樹脂を充填しない条件で確保した空間)に臨ませることになるので、押さえ部材110は非キャビティ空間の壁などに突設しておけばよい。
【0041】
このように、押さえ部材110を金型100に設けた場合は、金型100を閉じることによって自動的に射出成形時における回路基板10の変形抑制を図ることができる。
【0042】
また、上記実施形態では、押さえ部材110の数については言及していないが、押さえ部材110を複数設けて、モールド除外部10Aの複数箇所を押さえ部材110で押さえ付けるようにしてもよい。
【0043】
また、モールド除外部10Aの空白部(電子部品等を搭載していず、押さえ付けるのに邪魔になるものがない領域)を広い範囲にわたって押さえ部材で押さえ付けるようにしてもよい。
【0044】
ここで、上述した本発明に係る電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法の実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)〜(5)に簡潔に纏めて列記する。
(1) 電子部品(11)が搭載され、モールド樹脂によって形成される外装ケース(20)で覆われた回路基板(10)の板面の一部に、背面側が前記モールド樹脂で覆われ、表面側が前記外装ケースから露出しているモールド除外部(10A)が設けられた電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法であって、
前記回路基板を金型(100)内にセットし、
非キャビティ空間に臨ませた前記モールド除外部の表面側の少なくとも一部を、押さえ部材(110)によって背面側に押さえ付けながら、該金型内のキャビティに溶融樹脂を充填して前記外装ケースを射出成形する、
ことを特徴とする電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法。
(2) 前記回路基板の前記モールド除外部上における弾性係数が前記モールド除外部上の他の部位よりも低い箇所を、前記押さえ部材によって押さえ付けながら、射出成形する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法。
(3) 前記押さえ部材が前記金型に設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法。
(4) 前記外装ケースに一体にコネクタハウジング(23)を成形する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法。
(5) 前記外装ケースにヒンジ(31)を介して一体に前記モールド除外部を覆う蓋体(30)を成形する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子回路ユニットにおける外装ケースの成形方法。
【符号の説明】
【0045】
1 電子回路ユニット
10 回路基板
10A モールド除外部
11 電子部品
20 外装ケース
20B モールド除外部の背面側の部分
23 コネクタハウジング
30 蓋体
31 ヒンジ
100 金型
110 押さえ部材
図1
図2
図3
図4