【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様において、本発明は、1つ以上の双性イオンを含む第1の半導体ポリマーを含む電荷輸送層を含むオプトエレクトロニクスデバイスを提供する。
【0007】
第2の態様において、本発明は、ポリマーに共有結合した1つ以上の双性イオンを含む第1の半導体ポリマーを含む電荷輸送層を含むオプトエレクトロニクスデバイスを提供する。
【0008】
本明細書において、「双性イオン」という用語は、少なくとも1つの形式的な正電荷中心および少なくとも1つの負電荷中心を有する安定な電荷中性形態で存在する部位を指す。
【0009】
本明細書において、「双性イオン置換基」という用語は、分子(例えばポリマー)に結合した双性イオンの特徴を有する区別可能な部位を指す。
【0010】
好ましくは、1つ以上の双性イオンは、半導体ポリマー骨格に共有結合する。
【0011】
好ましくは、第1の半導体ポリマーは、少なくとも1つの双性イオン置換基を有する第1の繰り返しユニットを含む。
【0012】
好ましくは、双性イオン置換基は、少なくとも1つの四級アミン基を含む。
【0013】
好ましくは、双性イオン置換基は、スルホネート基を含む。
【0014】
好ましくは、双性イオン置換基は、少なくとも1つ、例えば2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上、例えば2〜20、例えば2〜10の整数の原子(例えば炭素)中心によって分離されたカチオン性中心およびアニオン性中心を含む。
【0015】
好ましくは第1の繰り返しユニットは、フルオレン残基を含む。
【0016】
好ましくは第1の繰り返しユニットは、以下の構造を含む:
【0017】
【化1】
式中、R
1は、前記のまたはさらに別の双性イオン置換基を含む。
【0018】
好ましくは、R
2は、前記のまたはさらに別の双性イオン基(例えば異なる双性イオン基)、HまたはC
1からC
10直鎖または分岐鎖アルキル、アルケニルまたはアルキニル鎖を含む。
【0019】
より好ましくは、R
1およびR
2の両方は、双性イオン性置換基、例えば同じ双性イオン性置換基を含む。
【0020】
好ましくは、1つ以上の双性イオン性置換基は、2つを超える原子(例えば炭素)中心により、第1のアニオン性中心から分離した第1のカチオン性電荷中心を含む。
【0021】
好ましくは、第1の半導体ポリマーは、第2の繰り返しユニットを含む。
【0022】
好ましくは、第2の繰り返しユニットは、フルオレン残基、例えば9,9−ジオクチルフルオレンを含む。
【0023】
好ましくは、第1の半導体ポリマーは、第1の繰り返しユニットおよび前記のまたはさらに別の第2の繰り返しユニットの交互コポリマーを含む。
【0024】
一部の実施形態において、電荷輸送層は、発光性層とカソードとの間に配置され、例えば電荷輸送層は、発光性層および/またはカソードに直接隣接して配置される。
【0025】
他の実施形態において、電荷輸送層は、光起電性層とカソードとの間に配置され、例えば電荷輸送層は、光起電性層および/またはカソードに直接隣接して配置される。
【0026】
好ましくは、カソードは、アルミニウム、カルシウム、インジウムスズオキシド(ITO)から選択される1つ以上の材料を含む。
【0027】
好ましくは、電荷輸送層(例えば、電子輸送層)は、少なくとも1nm(例えば、少なくとも2nm、少なくとも5nm、少なくとも7nmまたは少なくとも9nm)の厚さを有する。
【0028】
好ましくは、電荷輸送層(例えば電子輸送層)は、1nm〜20nmの厚さを有する。より好ましくは、電荷輸送層は2nm〜10nmの厚さを有する。
【0029】
さらなる態様において、本発明は、少なくとも1つの双性イオン性置換基を有する第1の繰り返しユニットを含む半導体ポリマーを提供し、ここでこの双性イオン性置換基は、2つを超える原子(例えば炭素)中心により第1のアニオン性電荷中心と分離した第1のカチオン性電荷中心を含む。
【0030】
好ましくは、双性イオン性置換基は、少なくとも1つの四級アミン基を含む。
【0031】
好ましくは、双性イオン性置換基は、スルホネート基を含む。
【0032】
好ましくは、第1の繰り返しユニットは、フルオレン残基を含む。
【0033】
好ましくは、第1の繰り返しユニットは、以下の構造を含む:
【0034】
【化2】
式中、R
1は、前記のまたはさらに別の双性イオン性置換基を含む。
【0035】
好ましくは、R
2は、前記のまたはさらに別の双性イオン基(例えば異なる双性イオン基)、HまたはC
1からC
10直鎖または分岐鎖アルキル、アルケニルまたはアルキニル鎖を含む。
【0036】
より好ましくは、R
1およびR
2の両方は、双性イオン性置換基、例えば同じ双性イオン性置換基を含む。
【0037】
好ましくは、半導体ポリマーは、第2の繰り返しユニットを含む。
【0038】
好ましくは、第2の繰り返しユニットは、フルオレン残基、例えば9,9−ジオクチルフルオレンを含む。
【0039】
好ましくは、半導体ポリマーは、第1の繰り返しユニットおよび/または第2の繰り返しユニットの交互コポリマーを含む。
【0040】
さらなる態様において、本発明は、上述のような半導体ポリマーを含む電子注入材料を含む。
【0041】
さらなる態様において、本発明は、上述のようなポリマーを含む電子輸送材料を提供する。
【0042】
さらなる態様において、本発明は、少なくとも第1の共役モノマーを重合して、伝導性ポリマーを形成する工程、およびこのポリマーを少なくとも1つの双性イオン形成反応体と反応させて、伝導性双性イオン性ポリマーを形成する工程を含む、電気半導体双性イオン性ポリマーを製造する方法を含む。
【0043】
好ましくは、第1の共役モノマーは、少なくとも1つの三級アミン置換を含み、例えばそれから形成された半導体ポリマーは、三級アミン置換されたポリマーを含むようになる。
【0044】
好ましくは、第1の双性イオン形成反応体は、例えば前記のまたはさらに別の三級アミン基と反応するための、負電荷保持種またはそれらの前駆体を含む。
【0045】
好ましくは、負電荷保持種またはそれらの前駆体はスルホンを含む。
【0046】
好ましくは、この方法は、第1のモノマーを、少なくとも1つのさらなるモノマー、例えばアミンを含まないモノマーと共重合させる工程を含む。
【0047】
好ましくは、重合は、スズキ重合を含む。
【0048】
一部の実施形態において、重合は、ヤマモトまたはStille重合を含む。
【0049】
本発明をさらに理解するために、ここで本発明を、以下の図面を参照して、実施例によってのみ説明する。