【実施例】
【0063】
材料
炭酸アンモニウム、エチレングリコール、PEG(8KDa)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(> 純度98% )、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、トリエタノールアミン、塩化ナトリウム、硝
酸ナトリウム、アジ化ナトリウム、PBSタブレット及び分子量マーカーはSigma Chemical Laboratory, UKから購入された。使用されたCAである直鎖のα-(2→8)-結合大腸菌K1 PSA(22.7 kDa 平均, 高い多分散度 1.34; 39 kDa, p.d. 1.4; 11kDa, p.d. 1.27)はCamida, Irelandから購入された。他の材料は2,4ジニトロフェニルヒドラジン(2,4 DNPH)(Aldrich
Chemical Company, UK)、透析チューブ(3.5kDa及び10kDaカットオフ限度; Medicell International Limited, UK), Sepharose SP HiTrap, PD-10カラム(Pharmacia, UK)、トリス-グリシンポリアクリルアミドゲル(4-20%)、トリス-グリシンドデシル硫酸ナトリウムの
ランニングバッファー及びローディングバッファー(Novex, UK), Sepharose Q FF及びDEAE(Amersham Biosciences, UK)、トリス-ボラート-EDTA(TBE) ポリアクリルアミド ゲル(4-20%及び20%)、TBEバッファーとローディングバッファー(Invitrogen, UK)を含んでいた
。脱イオン水はElgastat Option 4 water purification unit(Elga Limited, UK)から得
られた。使用したすべての試薬は分析グレードであった。プレートリーダー(Dynex Technologies, UK)はタンパク質の分光光度測定およびCA分析に使用された。
【0064】
方法
タンパク質とコロミン酸測定
(シアル酸のような)PSAの定量的推定は他でも述べられているように[Gregoriadis et. al.,1993; Fernandes and Gregoriadis, 1996, 1997]レゾルシノール法[Svennerholm 1957]によって行われた。タンパク質はビシンコニン酸(BCA)比色法によって測定された。
【0065】
実施例1: 単官能性PSAの調製:
1a CAの活性化
新しく調製された0.02 Mメタ過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO
4; CAより6倍モル過剰)溶液
が20℃でCAと混合され、反応混合物は暗所で15分間磁気撹拌された。酸化されたCAは70%(最終濃度)エタノールを用い、20分間3000gの遠心分離によって沈澱された。上清は取り除かれペレットは最小量の脱イオン水に溶解された。CAは再び70%エタノール沈澱させられ
、それから12,000 gで遠心分離された。ペレットは最小量の水で溶解され、凍結乾燥しさらなる使用まで-20℃で保存された(
図1; 段階1)。
【0066】
1b CAの還元
酸化されたCA(CAO; 22.7kDa)は水素化ホウ素ナトリウムの存在下で還元された。新しく調製された15mMの水素化ホウ素ナトリウム(NaBH
4; 希硫酸溶液で希釈することによってpH8-8.5まで希釈されたNaOH中)は20℃でCAO(100mg CA/ml)と混合され、反応混合物は暗所で2時間までの間撹拌された。pHは反応の完了まで7に下げられた。酸化/還元されたCA(CAOR)は4℃でpH 7の0.01%炭酸アンモニウムバッファーに対して透析された(透析チューブに対して3.5 kDa分子量カットオフ)。限外濾過は透析チューブからのCAOR溶液の濃縮のために使用された。濾液は凍結乾燥され、さらに必要となるまで4℃で保存された。どのような
アルデヒド量の測定も’CA酸化の測定’下で述べられているように測定された(
図1; 段階2)。
【0067】
1c CAの再酸化
アルデヒド含量がないことを確認した後、CAORが(1時間までの)より長い時間の間過ヨ
ウ素酸溶液とともにインキュベートされた点を除いてはCAの活性化の下で報告されているようにCAORは再び酸化された。CAORO生産物の酸化度もまたこの段階から得られる凍結乾
燥粉末で測定された(
図1:段階3)。
【0068】
1d CAと誘導体の酸化状態の測定
コロミン酸酸化度の定量的推定は2,4 DNPHで行われ、それはカルボニル化合物との相互作用でわずかに溶解性の2,4 ジニトロフェニルヒドラゾンを生じる。非酸化(CA)、酸化(CAO)、還元(CAOR)及び再酸化(CAORO)(各々5mg)が2,4-DNPH試薬(1.0ml)に加えられ、溶液は振られてから結晶性沈澱が観察されるまで37℃で放置された[Shriner et. al., 1980]。CA(定量的)酸化度はアルカリ溶液中でのフェリシアン化物イオンのフェロシアン化第二鉄(ペルシアブルー)への還元に基づいた方法[Park and Johnson, 1949]で測定され、それは630nmで測定された。この例では、グルコースがスタンダードとして使用された。
【0069】
1e CA-NH
2の調製
(10-100 mg/ml)でCAOは300倍モル過剰のNH
4Clを含む脱イオン水の2mlに50 mlチューブ
中で溶解され、それからNaCNBH
4(1 N NaOH(aq)中の5 Mストック)を最終濃度5 mg/mlで加
えられた。混合物は3日間室温でインキュベートされた。コントロール反応はまたCAOの代わりにコロミン酸で行なわれた。生産物のコロミン酸アミン誘導体は5 mlの氷冷エタノールの添加によって沈澱された。沈澱はベンチトップ型遠心分離機で室温下、30分、4000 rpmで遠心分離することによって回収された。ペレットは確保し2 mlの脱イオン水で再度懸濁し、それから10 mlの超遠心分離チューブで5 mlの氷冷エタノールで再度沈澱された。
沈澱は室温で30分間30,000 rpmで遠心分離によって集められた。ペレットは2 mlの脱イオン水で再度懸濁され、凍結乾燥された。
【0070】
1f アミン含量の分析
TNBS(ピクリルスルホン酸, すなわち2,4,6-トリ-ニトロ-ベンゼン スルホン酸)分析は
生産物に存在するアミノ基の量を測定するために使用された[Satake et. al., 1960]。マイクロタイタープレートのウェル中でTNBS(15 mM TNBSの0.5 μl)が0.1 Mホウ酸バッファー pH 9.5の90μlに加えられた。これにCAアミドの50 mg/ml溶液10 μlが加えられた。405nmの吸光度を測る前にプレートは20分間室温で放置された。グリシンはスタンダードと
して0.1から1mMの濃度範囲で使用された。TNBSは第一級アミン基をトリニトロフェニル化する。アミンのTNP付加物が検出される。2回の冷却エタノール沈澱で精製した生産物のTNBS分析を使用した検査は90%近い変換を示した。
【0071】
1g マレイミドポリマー(CA-M)の調製
上の実施例1cで合成されたCAOROは20℃、2時間、0.1M酢酸ナトリウム中でN-[β-マレイミドプロピオン酸] ヒドラジドの5モル当量と反応された。生産物のヒドラゾンはエタノ
ール中で沈澱され、酢酸ナトリウム中で再懸濁し、エタノール中で再び沈澱され、水に再度溶解し凍結乾燥した。生産物はタンパク質とペプチドのシステイン部分のチオール基への位置特異的結合にとって有用である。
【0072】
1h ゲル浸透クロマトグラフィー
CAサンプル(CA, CAO, CAOR及びCAORO)はNaNO
3(0.2M), CH
3CN(10%; 5mg/ml) に溶解され、 屈折率による検出(GPC system: VE1121 GPC 溶媒ポンプ、VE3580 RI検出器及びTrisec 3 ソフトウェアでの照合(Viscotek Europe Ltd)とともに2x GMPW
XLカラムでクロマトグラフされた。サンプル(5mg/ml)は0.45μmナイロン膜で濾過され、移動相として0.2M NaNO
3とCH
3CN(10%)で7 cm/minで実行された(
図3)。
【0073】
実施例1の結果: 単官能性PSAの調製
過ヨウ素酸塩と水素化ホウ素での処理後に内部のα-2,8結合Neu5Ac残基の完全性はGPC
よって分析され、酸化されたもの(CAO)、酸化還元されたもの(CAOR)、2度酸化されたもの(CAORO)、アミノCA(CA-NH
2)材料で得られたクロマトグラフがネイティブのCAのものと比
較された。酸化されたもの(15分)(CAO)、還元されたもの(CAOR)、2度酸化されたもの(1時間)(CAORO)及びネイティブのCAは、連続の酸化、還元段階がポリマー鎖の重大なフラグメント化を生じさせるという証拠はなく、ほとんど一致した溶出プロフィールを示すことがわかった(
図3)。小さなピークはバッファーの塩を示す。
【0074】
フェリシアニドを用いた2度の酸化過程でのCA中間体の定量分析の結果はネイティブのCAではかすかな黄色の沈澱を、アルデヒドを含むポリマーの形態では強い黄色を与え、室
温での10分間の反応後に強い黄色の沈澱という結果になる2,4 DNPHを用いた定性検査の結果と一致する。
【0075】
ポリマーのアミノ化含量は2,4,6-トリ-ニトロ-ベンゼンスルホン酸(TNBS)分析によって85%であることが分かった。PSAアルデヒド誘導体はまたチオール基と反応するのに機能的に有用である反応性のマレイミドを有する安定なヒドラゾンを作成するN-マレイミド部分とヒドラジド部分を有する結合化合物と反応させることができた。ポリマーのマレイミド含量はマレイミド分析により95%であることが分かった。
【0076】
実施例 2- IEC(CA, 22.7 KDa, pd 1.34)によるコロミン酸の分別
2.1 大規模の分別
XK50カラム(Amersham Biosciences, UK)は900 mlのSepharose Q FF(Amersham Biosciences)を詰められ、フローレート50ml/minで洗浄バッファー(20mM トリエタノールアミン; pH 7.4)の3カラム容量で平衡化された。CA(200 ml洗浄バッファー中に25グラム)がシリンジ口を経由して毎分50 mlでカラムにかけられた。この後に洗浄バッファーの1.5カラム容量(1350ml)でカラムを洗浄した。
【0077】
結合したCAは1.5カラム量の異なる溶出バッファー(25 mM NaClの段階で0mMから475mM
までのNaClを含むトリエタノールアミンバッファー, 20 mM, pH 7.4)で溶出し、最後にすべての残りのCAと(もしあるなら)他の残留物を取り除くために1000mM NaClを含む同じバ
ッファーで溶出した。フローレートは7ml/分であった。
【0078】
サンプルは3-10kDa膜(Vivascience, UK)上で高圧限外濾過によって20 mlまで濃縮され
た。これらのサンプルは4℃で繰り返しの限外濾過により脱イオン水にバッファーを交換
した。サンプルは (実施例1hで報告されているように)GPCと(アルシアンブルーで染色された)native PAGEによって平均分子量と他のパラメーターについて分析された[表1及び2;
図4, 5, 6]。
【0079】
実施例2.2: 中間とより小さな規模での分別
次のサンプルはより小さな規模(1-75ml マトリックス;コロミン酸0.2-3グラム)で同一
の洗浄と勾配系を使用して分別された。
【0080】
生産されたCA(CA, 22.7kDa, pd 1.34; CA, 39 KDa, pd 1.4), CAO(CAO, 22.7 kDa,pd 1.34), 単官能性CAO
RO(22.7kDa; pd 1.34), CA-NH
2(22.7kDa, pd 1.34), CAM(実施例1gあたりとして)が終始モニターされた。
【0081】
上の手順を使用して生産されたCAの狭い分画が20mM過ヨウ素酸塩で酸化され、ポリマーへの全体的な変化をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)とnative PAGEで分析された(
図7, 8)。
【0082】
実施例2の結果: 大、中、小規模での分別
CAとその誘導体(22.7 kDa)は集団の異なる%を有する46 kDaまでの分子量平均をもち多
分散度が1.1未満の様々な狭いスピーシーズに首尾よく分別された(表1-2と
図4-8)。表1は75mlの規模での22.7kDaの材料を分別した結果を示す。
図7はGPC結果であり、
図4-6はCA分画のnative PAGEである。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
この方法は各々の規模でほとんど同一の分別プロフィールを有するマトリックスを1 mlから900 mlの規模に拡大可能であった(すべての結果は示されていない。)。
【0086】
より大きなポリマー(CA, 39kDa, pd 1.4)の分別は90kDaまでのスピーシーズを生じた。この方法はポリマーの大きなバッチでさえ分別のために首尾よく使用され得る。
図8は提
供された3種のCAサンプルと表3のように分析されたイオン交換によって分離された分画のnative PAGEの結果を示す。PAGE結果はイオン交換分画が狭く分散されていることを示す
。これは
図7で示されているGPCデータと一致し、それは22.7kDa CAから分離された分画の3種の結果を示す(表3)。
【0087】
【表3】
【0088】
22.7kDaの材料はより大きな規模で分離されている。GPCを使用してイオン交換からの分画が分析される。
【0089】
すべての狭い分画は20mM過ヨウ素酸塩で首尾よく酸化され、生産過程の異なる段階から採取され、GPCとnative PAGEよって分析されたサンプルは分子量と多分散度で変化を示さ
なかった。サンプルのいくつかのデータは
図8で示されている。
【0090】
実施例3 CAの分別に影響を与える因子
CAの分別に影響を与える様々な因子(例えば洗浄容量など)は研究された[
図7-14]。
【0091】
実施例3の結果: CAの分別に影響を与える因子
CAの分別に影響を与える様々な因子が研究された。結合研究はカラム(5mlマトリックス)上へのCAの50、100、150及び200mgのローディングによってなされた。CAの200mgを使用
して、CAの99%超がカラムに結合した(
図9)。段階的勾配によって、溶出バッファーの1カ
ラム容量でカラムが洗浄された時、ポリマーの多分散度は1.1を超えることが分かった(
図11)。1.5カラム容量でのカラムの洗浄は1.1未満の多分散度を有するCA分画を生じた(
図10)。
【0092】
アミノCA(CA-NH
2;
図12)、酸化CA(
図13)及び単官能性CAは多分散度1.1を有する分画に
首尾よく分別されることができた。
【0093】
実施例4-成長ホルモン(GH)-CA複合体の合成(広及び狭分散のもの)
参考例2で調製されたCAO(22.7 KDa)と狭分散-CAO(27.7kDa pd= 1.09; 40.9 kDa. pd = 1.02)はGH複合体の調製のために使用された。
【0094】
成長ホルモン-CA複合体の調製
成長ホルモンは0.15 M PBS(pH 7.4)に溶解され、異なるCA(CAO及びNCAO)に共有結合さ
れた。異なるCA(22kDa, CAO; 27.7kDaと40.9kDa, NCA)は個々にCA:GHモル比(12.5:1)でGH(2mg)に加えられ、シアノ水素化ホウ素ナトリウムが4 mg/mlの最終濃度で加えられた。反応混合物は密閉され35±2℃で24時間磁気撹拌された。その混合物はそれから70% w/v飽和度に達するまで連続的に撹拌しながらゆっくり塩を加えることによる硫酸アンモニウム((NH
4)
2SO
4)沈澱にかけられて、4℃で1時間撹拌され、それから15分間回転(5000xg)させ、
ペレットは(NH
4)
2SO
4の飽和溶液に再懸濁され、15分間再度回転させた(5000xg)。回収さ
れた沈澱は1 ml PBS pH7.4に再度溶解され、同じバッファーに対して4℃で長く(24 h)透
析された。コントロールは非酸化CAの存在下またはCAの非存在下でネイティブのタンパク質を複合体化手順にかけることを含んでいた。タンパク質の付随した変性を避けるために振盪は最小限にしておいた。ポリシアリル化GHはSDS-PAGEによって特徴付けされた。ポリシアリル化GHはアニオン交換クロマトグラフィーを通過し、生産物の分画はSDS PAGEにかけられた(
図15)。
【0095】
実施例4の結果: GH-CA複合体の合成(広及び狭分散のもの)
GH-CA複合体は首尾よく合成された。SDS-PAGEの結果(
図15)は(GHと)コントロールでの
サンプルの移動は新しいGHのそれとよく似ていることを示す。複合体レーンではポリシアリル化-GHを示す質量の増加を典型的に示すバンドの移動がある。バンド幅は広分散ポリ
マーとの複合体に比較して狭分散ポリマーとの複合体の場合には顕著に狭くなる。さらに、(広分散ポリマーとの)GH複合体はアニオン交換クロマトグラフィーによって異なるスピーシーズに首尾よく分離された(
図19)。
【0096】
実施例5: CAの沈澱
ディファレンシャルエタノール沈澱はコロミン酸の異なる鎖長を沈澱させるのに使用された[
図16, 17]。
【0097】
実施例5の結果: CAの沈澱
CA(22.7; pd 1.34)は異なるエタノールの濃度を使用して狭分散の分画に沈澱すること
はできなかった(
図17)。しかしながら、ディファレンシャルエタノール沈澱はより小さく
幅が狭いCAはより多くのエタノール(EtOH)を必要とすることを示した。幅が広い22.7 kDaのポリマーは生産物ポリマーの収量>80%を与えて70% EtOHで沈澱した。80%EtOHの濃度は
より低いMW6.5KDa(pd< 1.1)の> 80%を沈澱させるために必要とされた。この方法はまた生産物に混入した塩の一部を取り除く。
【0098】
実施例6: 限外濾過によるCAの分別
22.7kDaのサンプルは異なる分子量カットオフ膜(5, 10, 30, 50及び100 kDa)上での限
外濾過により精製された。すべての場合で濃縮液はGPCとnative PAGEによって検査された[
図18]。
【0099】
実施例6の結果: 限外濾過によるCAの分別
異なる分子量カットオフ膜上での限外濾過によって精製された22.7 kDaのサンプルは膜のカットオフの増加に伴いポリマーの多分散度の減少とより高分子量へのシフトがあったことを示した(
図18)。
図16はアニオン交換クロマトグラフィー(左)と濾過(右)によるCAの分別を示す。CAのIECは濾過による分別に比べてずっと狭い分散のCAを有する分画を生じ
た。
【0100】
実施例7: NMR分光法による特徴付け
分別されたCAポリマーはD
2Oを使用して(もしあるなら)不純物に対して
1H(400 MHz)と
13C(100 MHz)NMR分光法によって特徴付けされた(
図20)。
【0101】
実施例7の結果: NMR分光法による特徴付け
狭分散ポリマーの分別された物質の
1Hと
13C NMRには不純物がない。加えて、
1H NMRス
ペクトルでのH-3プロトンと
13C NMRスペクトルのC-2炭素の化学シフトはポリマーが実際
に期待されるα-2,8結合シアル酸物質であることを確認する。
【0102】
実施例8: IECによるCA(39 kDa, pd 1.4)の分別
8.1 大規模での分別
XK50カラム(Amersham Biosciences, UK)は900 ml Sepharose Q FFで詰められて、50ml/minのフローレートで洗浄バッファー(20mM トリエタノールアミン; pH 7.4)3カラム容量
で平衡化された。CA(200 ml洗浄バッファー中に12.5g)がシリンジ口を経由して毎分50 mlでカラムにかけられた。この後に洗浄バッファーの1.5カラム容量(1350ml)でカラムを洗
浄した。
【0103】
結合したCAは異なる塩濃度(0, 200, 250, 300, 350, 375, 400, 425, 450, 475, 500及び525mM NaCl)を含む溶出バッファー(トリエタノールアミン, 20 mM, pH 7.4)の1.5カラ
ム容量で、そして最後にすべての残りのCAと(もしあるなら)他の残留物を取り除くために同じバッファーで1000mM NaClで溶出された。
【0104】
サンプルは3又は10kDa膜(Vivascience, UK)上での高圧限外濾過、または3 kDa mwco膜(Vivascience, UK)を有するVivaflow 50ダイアフィルトレーション(サンプルを常に膜を通過させることによる濾過)のいずれかによって約20 mlまで濃縮された。これらのサンプルは4℃で繰り返しの限外濾過またはVivaflowのいずれかによって脱イオン水にバッファー
が交換された。サンプルは(実施例2で報告されているように)GPCとnative PAGE(アルシアンブルーで染色された4-20%トリス-グリシン ゲル)によって平均分子量と他のパラメーターを分析された(
図21及び22)。
【0105】
8.2 小規模での分別
CAはまた異なる塩濃度(0, 200, 250, 300, 350, 375, 400, 425, 450, 475, 500, 525,
550及び575mM NaCl)を含む同一のバッファー系(20mMトリエタノールアミン; pH 7.4)を
使用するSepharose Q FF(5ml マトリックス、あらかじめ詰められている; Amersham Biosciences, UK)を使用して小規模(CAの200mg)で分別された。結合したCAは通常のトリエタ
ノールアミンバッファー中の1000mM NaClを使用したカラムの最終洗浄とともに1ml/minのフローレートで1.5カラム容量(7.5ml)でカラムを洗浄することによって溶出された。
【0106】
サンプルはVivaspin膜濾過(mwco 3 kDa)(Vivascience, UK)によって約0.75 mlまで濃縮され、バッファーは8℃で繰り返しの膜濾過によって脱イオン水に交換され、それから凍
結乾燥された。サンプルはnativa PAGE(アルシアンブルーで染色された4-20%トリス-グリシン ゲル)によって分析された(
図23及び24)。
【0107】
実施例8の結果: 多分散CA(39 kDa; pd 1.4)は7から97 kDまでの範囲の分子量平均を持
ち、異なる%の集団を有する様々な狭分散のスピーシーズに首尾よく分別された(
図21-24
及び表4)。
【0108】
【表4】
【0109】
分析で使用された溶媒はMECN中の0.2M NaNO
3であり、PEOとデキストロンがスタンダードとして使用された。温度は22
℃であり、注入量は100 μLであり、フローレートは0.7 mL/minであった。
【0110】
*native PAGEによって推定されたおおよその値
図21と23はそれぞれ大規模(12.5 g CA; 900 mlマトリックス)と小規模(200 mg CA; 5 ml マトリックス)での39 kDa CAポリマーを分別した結果として様々な分画のCAの%集団を
示す。
図22と24は大及び小規模でのCAの分別の結果として得られたnative PAGEである。
表4は様々な塩濃度でのIECによって得られた分画のGPC結果である。GPCデータは97 kDaまでのスピーシーズが分別方法によって生じていることを示す(さらに詳細は実施例9を参照)。これらのより大きな分子量のポリマーはホスフェート分析によってより低い分子量の
ものに比べてより大きな割合でCAの還元末端に存在するホスフェート部分を有することが示され、それは無機リンの存在の検査である(Rouser et. al. 1970)。
【0111】
実施例9: GPCによる分別CAの特徴付け
例えばCA、CAO、CAOR又はCAORO(4-5 mg/ml)のどれかを0.2 M NaNO
3/0.1% NaN
3/10% アセトニトリル(1 ml)(または、他には10mM PBS, pH 7.4)中に溶解し、それから0.2
μmナイロン膜(Whattman, UK)上で結果溶液を濾過することによって新しく調製されたCAサンプルは
、GPCによって分析された。
【0112】
サンプルは3重検出GPC(SEC
3)システム(Viscotek Europe Ltd, UK)を使用した2x GMPWxl
(250x4.6mm)カラムでクロマトグラフされた。検出器はOmniSEC 3.1ワークステーション(Viscotek Europe Ltd)で照合されたViscotek Laser Refractometer (屈折率)とViscotek 270 Dual Detector(4-キャピラリー粘度計検出器で設定された直角光散乱検出器) から
なった。
【0113】
使用された分析条件; 溶離液: CAサンプルを溶解するために使用されたバッファー; フローレート: 0.7ml/min; サンプルローディング; 100 μl; 温度22℃。システムは幅が狭い分子量のポリエチレングリコールと幅が広い分子量のデキストランリファレンス材料で較正された。
【0114】
ポリマーがGPCカラムから溶出された時間は、様々な検出器を使用して分子量に変換さ
れた。光分散検出器は絶対分子量の直接の測定値を提供し、カラム較正の必要性を排除する(検出器は分子量と濃度に比例した反応を与える)。旋回の半径は測定が一つの角度を使用して行われた場合は計算されない。粘度計は固有の粘度の直接の測定値を提供し、分子の大きさ、立体配座、構造の測定を可能にする(検出器は分子密度に反比例の反応を与え
る)。屈折率検出器からの応答はポリマーの濃度に比例する: 比例定数はdn/dc(光散乱で必要とされるのと同じ特異的な屈折率の増加)である。
【0115】
上で述べられたGPCシステムはCAの多くのパラメーターが測定されるのを可能にする。
例えば、数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)が得られることができ、これらの数値からCAの多分散度が計算され得る。GPCデータから得られる他の情報はCAの回収割合やポリ
マーの(もしあるなら)分岐度を含んでいる。サンプルの正確な濃度はまたdn/dc値から決
定され得る(または、代替的にdn/dc値がポリマーの正確に知られた濃度から計算され得る)。
【0116】
実施例9の結果: 表5はCA(39 kDa, pd 1.4)のIEC分別からのCA分画(20mM トリエタノー
ルアミン, pH 7.4中に400mM NaCl)の分析から得られたパラメーターの範囲の代表的なデ
ータを示す。この表で、次の定義が適用される:
Mn = 数平均分子量
Mw = 重量平均分子量
Mz = Z平均分子量
Mp = ピーク平均分子量
Mv = 粘度平均分子量
Mw/Mn = 分子量分布(多分散度)
Rh = 流体力学的径
IV = 固有粘度
dn/dc = サンプルの濃度に対する屈折率の変化
【0117】
【表5】
【0118】
例えば、27,956と26,666 DaはそれぞれMwとMnであり、それらは1.048の多分散度を与え
た。表4はIECでの多分散CA(39 kDa; pd 1.4)の分別でGPC分析によって得られた狭分散分
子量の範囲を示しており、一方で
図25は狭分散CAサンプルで得られた併用された粘度計、屈折計(refratometer)及び光散乱曲線の典型的なGPCクロマトグラムを示す。
【0119】
実施例10: 最適化研究
10.1 native PAGEによるCAの分析の最適化
分別された及び分別されていないCAはゲルでのこれらのポリマーの分離を最適化するためにnative PAGEでTBEとトリス-グリシンゲルによってさらに分析された。一般的に、狭又は広分散のCAの40
μgが、ゲルのウェル毎にローディングバッファーの10
μl を含む20
μl としてロードされた。ゲルは3種の異なる速度(150, 25, 15 mV/cm)で作動され、それからアリカンブルーで染色され、その後に2%酢酸で脱色された。
【0120】
実施例10.1の結果:
図26は4-20%トリス-グリシン、4-20%及び20%TBE ゲルでCAの異なる分子量で得られ得る様々な分離度を明らかにする。高及び低分子量CAの良い分離は4-20% 及び20% TBE ゲルで観察され、20% TBEゲルでは特に良い分離が観察され得ることがゲル
から観察され得る。幅の狭いバンドはゲル速度が150mV/cmである時に比べて25又は15 mV/cmでゲルが作動された時に最もよく観察される。
【0121】
10.2 CAの濃度
CA(22.7 kDa, pd 1.34)のIEC分別から得られた高圧限外濾過の濾液はVivaflow(mwco 3
kDa)により濃縮された。これらのCAサンプルはポリマーのどんな分解に対しても4-20% TBEゲルを使用したnative-PAGE(
図27)によって高圧限外濾過の対応するフィルターとともに分析された。
【0122】
実施例10.2の結果: 濾液のVivaflow精製によって得られたCAサンプルのnative PAGEか
らの結果(
図27)は両方の材料が同じ分子量を有していたことを示す。高圧限外濾過の濾液中でのCAの存在の観察は、レプテーションとして知られる過程によって説明され得、それによる柔軟性、変形性及びCAポリマーの棒状の立体配座のために、ポリマーは膜を通過することができ濾液中にCAの存在を生じる。ゲルはまたVivaflowと限外濾過の両方がCAのIEC分別によって得られた分画を加工するために首尾よく使用され得ることを証明している
。
【0123】
実施例11: トリエタノールアミン/HClのイオン強度の増加を使用するIECによるCA(22.7
kDa, pd1.34)の分別
多分散CAはまたNaClのようなどの塩も不存在下でpH 7.4でのトリエタノールアミン濃度範囲を使用してSepharose Q FF(1ml マトリックス、あらかじめ詰められている)によって分別された。従って、CA(40mg; 1ml)(22.7kDa; pd 1.34)はQ FFカラム(1ml マトリックス; あらかじめ詰められている; Amersham Biosciences)にロードされた。結合したCAは1ml/minのフローレートで各々のトリエタノールアミンバッファー(50, 100, 200, 300, 400,
500, 600, 700, 800, 900, 1000, 1100及び1200mMトリエタノールアミン)の1mlをカラムに通すことにより2000mMトリエタノールアミンを使用したカラムの最終洗浄を伴って溶出された。サンプルは直接凍結乾燥され、それからnative PAGE(アルシアンブルーによって染色されたTBEゲル)によって分析された。
【0124】
実施例11の結果: 図
28はCAの分別はpH 7.4で変化するトリエタノールアミン濃度の存在下で達成され得ることを証明している。
【0125】
実施例12: トリエタノールアミンアセタートのイオン強度の増加を使用するIECによるCA(22.7 kDa, pd 1.34)の分別
多分散CAはまたNaClのようなどの塩も不存在下でpH 7.4でのトリエタノールアミンアセタート濃度範囲を使用してSepharose Q FF(1ml マトリックス、あらかじめ詰められている)によって分別された。トリエタノールアミンアセタートバッファーはトリエタノールアミンを使用し、酢酸を用いてpHを7.4に調整することにより調製された。多分散CA(40mg; 1 ml)(22.7kDa; pd 1.34)はQ FFカラム(1ml マトリックス; あらかじめ詰められている)にロードされた。結合したCAは1ml/minのフローレートで各々のトリエタノールアミンアセタートバッファー(300, 400, 500, 600, 700, 800, 900, 1000, 1100, 1200, 1300, 1400及び1500mMトリエタノールアミンアセタート)の1mlをカラムに通すことにより2000mMトリエタノールアミンを使用したカラムの最終洗浄を伴って溶出された。各々の分画の少量のサンプル(20
μl)がそれから微小膜透析系を使用して水とバッファーが交換され、凍結乾燥され、それからnative PAGE(アルシアンブルーで染色された20% TBEゲル)によって分析された。
【0126】
実施例12の結果:
図29はCAの分別はpH 7.4で変化するトリエタノールアミン濃度の存在下で首尾よく達成され得ることを証明している。
【0127】
実施例13: pH勾配を使用したCA(22.7 kDa, pd 1.34)の分別
HEPESとエタノールアミンバッファー系はpH段階的勾配を作るために使用された。pH 7.6, 7.8及び8.0でのバッファーはHEPESの濃度を10から50mMまで増加し、pHをNaOHでおおよその値に設定することを用いて調整された。ナトリウムイオンの濃度は36mMを超えなかった。pH 8.2, 8.3, 8.5, 8.7, 8.9, 9.1, 9.3, 9.5及び9.7は1M エタノールアミン(20から
70mM最終濃度)のおおよその量をHEPES 50mM(10から50mM最終濃度)と混合し、ナトリウム
イオン濃度が30mMを超えないことを確認しながら、pHをNaOHで調整することにより作られた。最終のバッファーは70mM エタノールアミン pH 11であった。
【0128】
多分散CA(22.7 kDa; pd 1.34)の30 mgはpH 7.6バッファー(1mL)に溶解され、同様にpH 7.6バッファーでDEAE sepharoseカラム(1ml マトリックス, あらかじめ詰められている)にかけられた。カラムはpH 7.6バッファー(フローレート 1ml/min)の5mlで洗浄され、その後にカラムに各々のバッファーの2mlを通し、1ml分画を集めた。各々の溶出した分画の500
μlが凍結乾燥され、それからnative PAGE(アルシアンブルーで染色された20% TBEゲル)による分析のために脱イオン水の50
μlに再度溶解された。
【0129】
実施例12の結果:
図30はCAの分別が増加するpH強度の存在下で首尾よく達成され得ることを証明している。DEAE sepharoseは高いpHでその電荷を遊離する第三級アミノ基、N-ジメチル-アミノ-エチルを有するアニオン交換マトリックスである。このように、高いpHはマトリックスを脱プロトン化し、その電荷を変化させ、カラムにイオン相互作用によって結合されたどんなスピーシーズも溶出するために使用される。混合された勾配はまた、pH勾配が最初に低分子量のスピーシーズを分別するために使用され、その後により高い分子量のスピーシーズを溶出するためにイオン強度勾配が続く箇所で使用され得る。
【0130】
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