特許第6166721号(P6166721)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許61667214−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の多形
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6166721
(24)【登録日】2017年6月30日
(45)【発行日】2017年7月19日
(54)【発明の名称】4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の多形
(51)【国際特許分類】
   C07D 213/89 20060101AFI20170710BHJP
   A61K 31/4425 20060101ALI20170710BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20170710BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170710BHJP
【FI】
   C07D213/89CSP
   A61K31/4425
   A61P1/04
   A61P43/00 111
【請求項の数】12
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-522896(P2014-522896)
(86)(22)【出願日】2012年7月20日
(65)【公表番号】特表2014-521646(P2014-521646A)
(43)【公表日】2014年8月28日
(86)【国際出願番号】US2012047513
(87)【国際公開番号】WO2013016156
(87)【国際公開日】20130131
【審査請求日】2015年7月17日
(31)【優先権主張番号】61/510,559
(32)【優先日】2011年7月22日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502129656
【氏名又は名称】ケモセントリックス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100106080
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 晶子
(72)【発明者】
【氏名】ビス,ジョアンナ
(72)【発明者】
【氏名】イゴ,デヴィッド・エイチ
【審査官】 三原 健治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−506438(JP,A)
【文献】 特表2007−537275(JP,A)
【文献】 芹澤一英,医薬品の多形現象と晶析の化学,丸善プラネット株式会社,2002年,p.14-15,273-278,305-317
【文献】 小嶌隆史,医薬品開発における結晶性選択の効率化を目指して,薬剤学,2008年 9月 1日,Vol.68, No.5,p.344-349
【文献】 BYRN,S. et al.,Pharmaceutical Research,1995年,Vol.12, No.7,p.945-954
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
結晶が、Cu Kα放射線を用いて測定した場合に、5.6、8.0、10.8、15.7、17.0、17.7、18.0、18.1、18.4、21.2、21.8、22.5、22.8、24.3、28.6、29.7、及び34.5°2θの回折角を含有するX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩のジメチルスルホキシド溶媒和物の結晶
【請求項2】
結晶が、図3に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩のジメチルスルホキシド溶媒和物の結晶
【請求項3】
結晶が、662、672、718、729、750、799、1078、1109、1158、1236、1302、1536、1588、1596、及び1636cm−1におけるピークを含有するラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩のジメチルスルホキシド溶媒和物の結晶
【請求項4】
結晶が、図8に従うラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩のジメチルスルホキシド溶媒和物の結晶
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の結晶と薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の結晶と薬学的に許容可能な担体とを混合することを含む医薬組成物の製造法。
【請求項7】
結晶が、Cu Kα放射線を用いて測定した場合に、6.5、9.6、10.6、11.9、14.4、16.1、17.7、17.9、19.3、21.1、22.0、22.2、23.4、23.6、24.4、26.3、27.7、28.5、及び29.5°2θの回折角を含有するX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの脱溶媒ナトリウム塩の結晶
【請求項8】
結晶が、図4に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの脱溶媒ナトリウム塩の結晶
【請求項9】
結晶が、654、667、737、803、855、1077、1122、1160、1311、1461、1536、1592、1609、及び1648cm−1におけるピークを含有するラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの脱溶媒ナトリウム塩の結晶
【請求項10】
結晶が、図9に従うラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの脱溶媒ナトリウム塩の結晶
【請求項11】
請求項7〜10のいずれか1項に記載の結晶と薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
【請求項12】
請求項7〜10のいずれか1項に記載の結晶と薬学的に許容可能な担体とを混合することを含む医薬組成物の製造法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の新規多形溶媒和又は脱溶媒和形に関する。
【背景技術】
【0002】
固体の経口投与医薬化合物の開発可能な形態を模索する中では、いくつかの具体的特徴が追求されている。非晶質形の医薬化合物も開発できるが、高結晶性を有する化合物が一般的に好適である。多くの場合、そうした高結晶性化合物は塩である。
【0003】
国際公開第WO2004/046092号に、CCR9受容体のアンタゴニストとして適応され、そしてまたCCR9媒介性障害の治療に有用であることが示されている一連の化合物が記載されている。該出願に具体的に開示されているのは、化合物4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドである。経口投与用に適切な性質を有するそのような化合物の安定な結晶形の同定は、CCR9媒介性疾患の治療に非常に望ましいであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第WO2004/046092号明細書
【発明の概要】
【0005】
本発明は、4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の新規多形溶媒和又は脱溶媒和形(以後、“化合物A”)に関する。本発明の化合物は、構造(I):
【0006】
【化1】
【0007】
によって表される。
具体的には、Xが1,4−ジオキサン/水、ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、又は水のような溶媒又は溶媒混合物である化合物、又はXが存在しない化合物。本発明の化合物は、CCCR9受容体を拮抗するのに有用であり、クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患のような疾患を治療するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物のX線粉末回折パターンを示す。
図2図2は、化合物A−ホルムアミド溶媒和物のX線粉末回折パターンを示す。
図3図3は、化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物のX線粉末回折パターンを示す。
図4図4は、化合物A−脱溶媒和結晶形のX線粉末回折パターンを示す。
図5図5は、化合物A−水和物のX線粉末回折パターンを示す。
図6図6は、化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物のラマンスペクトルを示す。
図7図7は、化合物A−ホルムアミド溶媒和物のラマンスペクトルを示す。
図8図8は、化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物のラマンスペクトルを示す。
図9図9は、化合物A−脱溶媒和結晶形のラマンスペクトルを示す。
図10図10は、化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物の示差走査熱量測定トレースを示す。
図11図11は、化合物A−ホルムアミド溶媒和物の示差走査熱量測定トレースを示す。
図12図12は、化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物の示差走査熱量測定トレースを示す。
図13図13は、化合物A−脱溶媒和結晶形の示差走査熱量測定トレースを示す。
図14図14は、化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物の熱重量分析トレースを示す。
図15図15は、化合物A−ホルムアミド溶媒和物の熱重量分析トレースを示す。
図16図16は、化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物の熱重量分析トレースを示す。
図17図17は、化合物A−脱溶媒和結晶形の熱重量分析トレースを示す。
図18図18は、化合物A−水和物の熱重量分析トレースを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の新規多形溶媒和及び脱溶媒和形に向けられる。本発明の一態様は、結晶形がCu Kα放射線を用いて測定した場合に、約4.0、8.1、10.1、14.2、16.2、18.6、20.3、24.7、25.0、及び26.5の回折角(°2θ)を含むX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの結晶ナトリウム塩(以後、“化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物”)に向けられる。
【0010】
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図1に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物に向けられる。
本発明の別の態様は、結晶形が約668、743、804、1125、1154、1162、1286、1544、1587、1597、1611、1657、及び1672cm−1におけるピークを含有するラマンスペクトルを提供する化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物に向けられる。
【0011】
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図6に従うラマンスペクトルを提供する化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物に向けられる。
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図10に従う示差走査熱量測定トレース及び/又は実質的に図14に従う熱重量分析トレースを提供する化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物に向けられる。
【0012】
本発明の別の態様は、結晶形がCu Kα放射線を用いて測定した場合に、約5.9、8.6、12.1、12.7、16.1、16.9、17.4、17.8、18.0、20.4、20.6、21.7、22.6、23.7、23.9、24.3、25.9、26.3、26.5、26.9、27.9、30.9、及び38.6の回折角(°2θ)を含むX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの結晶ナトリウム塩(以後、“化合物A−ホルムアミド溶媒和物”)に向けられる。
【0013】
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図2に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる化合物A−ホルムアミド溶媒和物に向けられる。
本発明の別の態様は、結晶形が約655、668、737、804、1079、1099、1123、1161、1229、1303、1465、1537、1595、1611、及び1654cm−1におけるピークを含有するラマンスペクトルを提供する化合物A−ホルムアミド溶媒和物に向けられる。
【0014】
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図7に従うラマンスペクトルを提供する化合物A−ホルムアミド溶媒和物に向けられる。
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図11に従う示差走査熱量測定トレース及び/又は実質的に図15に従う熱重量分析トレースを提供する化合物A−ホルムアミド溶媒和物に向けられる。
【0015】
本発明の別の態様は、結晶形がCu Kα放射線を用いて測定した場合に、約5.6、8.0、10.8、15.7、17.0、17.7、18.0、18.1、18.4、21.2、21.8、22.5、22.8、24.3、28.6、29.7、及び34.5の回折角(°2θ)を含むX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの結晶ナトリウム塩(以後、“化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物”)に向けられる。
【0016】
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図3に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物に向けられる。
本発明の別の態様は、結晶形が約662、672、718、729、750、799、1078、1109、1158、1236、1302、1536、1588、1596、及び1636cm−1におけるピークを含有するラマンスペクトルを提供する化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物に向けられる。
【0017】
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図8に従うラマンスペクトルを提供する化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物に向けられる。
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図12に従う示差走査熱量測定トレース及び/又は実質的に図16に従う熱重量分析トレースを提供する化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物に向けられる。
【0018】
本発明の別の態様は、結晶形がCu Kα放射線を用いて測定した場合に、約6.5、9.6、10.6、11.9、14.4、16.1、17.7、17.9、19.3、21.1、22.0、22.2、23.4、23.6、24.4、26.3、27.7、28.5、及び29.5の回折角(°2θ)を含むX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの結晶ナトリウム塩(以後、“化合物A−脱溶媒和結晶形”)に向けられる。
【0019】
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図4に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる化合物A−脱溶媒和結晶形に向けられる。
本発明の別の態様は、結晶形が約654、667、737、803、855、1077、1122、1160、1311、1461、1536、1592、1609、及び1648cm−1におけるピークを含有するラマンスペクトルを提供する化合物A−脱溶媒和結晶形に向けられる。
【0020】
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図9に従うラマンスペクトルを提供する化合物A−脱溶媒和結晶形に向けられる。
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図13に従う示差走査熱量測定トレース及び/又は実質的に図17に従う熱重量分析トレースを提供する化合物A−脱溶媒和結晶形に向けられる。
【0021】
本発明の別の態様は、結晶形がCu Kα放射線を用いて測定した場合に、約6.1、12.4、15.9、16.4、16.9、17.8、18.0、19.1、23.4、及び25.0の回折角(°2θ)を含むX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの結晶ナトリウム塩(以後、“化合物A−水和物”)に向けられる。
【0022】
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図5に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる化合物A−水和物に向けられる。
本発明の別の態様は、結晶形が実質的に図18に従う熱重量分析トレースを提供する化合物A−水和物に向けられる。
【0023】
当業者には、使用される装置、湿度、温度、粉末結晶の配向、及びX線粉末回折(XRPD)パターンを得るのに関与した他のパラメーターが、回折パターンのラインの外観、強度、及び位置に何らかの変動をもたらしうることは周知であり、理解されている。本明細書中に提供されている図1、2、3、4、又は5に“実質的に従う”X線粉末回折パターンとは、図1、2、3、4、又は5のXRPDパターンを提供した化合物と同じ結晶形を有する化合物を表していると当業者によって見なされるXRPDパターンである。すなわち、そのXRPDパターンは、図1、2、3、4、又は5と同一のこともあれば、又はより現実的には(ありそうなこととしては)多少異なることもある。そのようなXRPDパターンは、本明細書中に提示された回折パターンのラインの一つ一つを必ずしも示していなくてもよいし、及び/又はデータを得るのに関与した条件の差から生じた前記ラインの外観、強度にわずかな変化、又は位置のシフトを示していてもよい。当業者であれば、結晶化合物のサンプルが本明細書中に開示された形態と同じ形態、又は異なる形態を有するかどうかは、それらのXRPDパターンの比較によって決定することができる。例えば、当業者は、4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩のサンプルのXRPDパターンを図1と重ね合わせ、当該技術分野における専門的な技術及び知識を用いて、サンプルのXRPDパターンが化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物のXRPDパターンに実質的に従っているかどうかを容易に判定することができる。XRPDパターンが実質的に図1に従っていれば、そのサンプルの形態は化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物と同じ形態を有すると容易に及び正確に同定することができる。同様に、当業者は、XRPDパターンから得られた所与の回折角(°2θで表される)が本明細書中に提示されている値とほぼ同じ位置であるかどうかを判定することができる。
【0024】
“本発明の化合物”とは、4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩、具体的には本明細書中で化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物、化合物A−ホルムアミド溶媒和物、化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物、化合物A−脱溶媒和結晶形、及び化合物A−水和物と定義される結晶形を意味する。
【0025】
本発明は、それを必要とする対象におけるCCR9媒介性障害を治療又は改善するための治療法も含み、該方法は、それを必要とする対象に有効量の本発明の化合物、又は有効量の本発明の化合物と任意に薬学的に許容可能な担体とを含む組成物を投与することを含む。
【0026】
本明細書中で使用されている“CCR9媒介性障害”という語句並びに関連語句及び用語は、不適切な、すなわち正常より低い又は高いCCR9機能活性を特徴とする状態又は疾患のことを言う。不適切なCCR9機能活性は、通常CCR9を発現しない細胞でのCCR9発現、増大したCCR9発現(例えば、炎症性及び免疫調節性の障害及び疾患を招く)、又は低減したCCR9発現の結果として生じうる。不適切なCCR9機能活性は、通常TECKを分泌しない細胞によるTECK分泌、増大したTECK発現(例えば、炎症性及び免疫調節性の障害及び疾患を招く)、又は低減したTECK発現の結果としても生じうる。CCR9媒介性障害は、不適切なCCR9機能活性によって完全に又は部分的に媒介されうる。しかしながら、CCR9媒介性障害は、CCR9の調節によって基礎状態又は基礎疾患に何らかの効果がもたらされる障害である(例えば、CCR9アンタゴニストは、少なくとも一部の患者において患者の健康に何らかの改良をもたらす)。
【0027】
“有効量”とは、対象において所望の生物学的応答を引き出す薬物物質(すなわち本発明の化合物)の量を意味する。そのような応答は、治療される疾患又は障害の症状の緩和などである。そのような治療法における本発明の化合物の有効量は、約0.001〜100mg/kg患者体重/日で、これを1回に又は複数回に分けて投与できる。好ましくは、用量レベルは約0.01〜約25mg/kg/日;さらに好ましくは約0.05〜約10mg/kg/日である。適切な用量レベルは、約0.01〜25mg/kg/日、約0.05〜10mg/kg/日、又は約0.1〜5mg/kg/日であろう。この範囲内で、用量は、0.005〜0.05、0.05〜0.5、0.5〜5.0、又は5.0〜50mg/kg/日でありうる。経口投与の場合、組成物は好ましくは、1.0〜1000ミリグラムの活性成分、特に、治療される患者に対する投与を症状に応じて調整するために、1.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、50.0、75.0、100.0、150.0、200.0、250.0、300.0、400.0、500.0、600.0、750.0、800.0、900.0、及び1000.0ミリグラムの活性成分を含有する錠剤の形態で提供される。化合物は1日1〜4回、好ましくは1日1回又は2回の計画で投与されうる。
【0028】
しかしながら、任意の特定患者に対する特定の用量レベル及び投与の頻度は変動するであろうこと、そして年齢、体重、遺伝的特徴、全体的な健康状態、性別、食事、投与の様式及び時間、排泄速度、薬物の組合せ、及び治療される特定の状態の性質及び重症度を含む様々な因子に依存するであろうことは理解されるはずである。
【0029】
投与法は、有効量の本発明の化合物又は組成物を治療期間中の異なる時間に又は組合せの形態で同時に投与することを含む。本発明の方法は、すべての公知治療計画を含む。
炎症、免疫障害、感染、及びがんに伴う疾患及び状態は、本化合物、組成物、及び方法を用いて治療又は予防できる。一つの態様群において、ヒト又は他の種の疾患又は状態(慢性疾患を含む)は、CCR9機能の阻害薬を用いて治療できる。これらの疾患又は状態は、(1)アレルギー性疾患、例えば全身性アナフィラキシー又は過敏性反応、薬物アレルギー、虫刺されアレルギー及び食物アレルギー、(2)炎症性腸疾患、例えばクローン病、潰瘍性大腸炎、回腸炎及び腸炎、(3)膣炎、(4)乾癬及び炎症性皮膚疾患、例えば皮膚炎、湿疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、蕁麻疹及び掻痒症、(5)血管炎、(6)脊椎関節症、(7)強皮症、(8)喘息及び呼吸器のアレルギー性疾患、例えばアレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、過敏性肺疾患など、(9)自己免疫疾患、例えば線維筋痛、強皮症、強直性脊椎炎、若年性RA、スティル病、多関節型若年性RA、少関節型若年性RA、リウマチ性多発筋痛、関節リウマチ、乾癬性関節炎、骨関節炎、多関節型関節炎、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、I型糖尿病、II型糖尿病、糸球体腎炎など、(10)移植片拒絶(同種移植片拒絶を含む)、(11)移植片対宿主病(急性及び慢性を含む)、(12)望まざる炎症反応を抑制すべきその他の疾患、例えばアテローム性動脈硬化症、筋炎、神経変性疾患(例えばアルツハイマー病)、脳炎、髄膜炎、肝炎、腎炎、敗血症、サルコイドーシス、アレルギー性結膜炎、耳炎、慢性閉塞性肺疾患、副鼻腔炎、ベーチェット症候群及び痛風、(13)肺線維症及びその他の線維症、そして(14)過敏性腸症候群などである。
【0030】
好ましくは、本方法は、クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患;乾癬、アトピー性皮膚炎、及び喘息のようなアレルギー性疾患;そして関節リウマチのような自己免疫疾患から選ばれる疾患又は状態の治療に向けられる。
【0031】
さらに好ましくは、本方法は、クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患の治療に向けられる。
本発明の化合物及び組成物は、目的とする状態又は疾患、例えば炎症性腸疾患、アレルギー性疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎及び喘息、並びに上記のような病的状態を含む炎症性の状態及び疾患を予防及び治療するのに関連した有用性を有する他の化合物及び組成物と併用することもできる。併用療法に使用するための適切な薬剤の選択は、当業者であれば行うことができる。治療薬の併用は、様々な障害の治療又は予防を実行するために相乗的に作用しうる。この手法を使用すれば、各薬剤の用量を少なくして治療効果を達成できるので、有害副作用の可能性を低減することができる。
【0032】
本発明の化合物と第二の活性成分の重量比は変動してよく、各成分の有効用量に依存するであろう。一般的には、それぞれの有効用量が使用される。従って、例えば、本発明の化合物をNSAIDと併用する場合、本発明の化合物対NSAIDの重量比は、一般的に約1000:1〜約1:1000、好ましくは約200:1〜約1:200の範囲であろう。本発明の化合物と他の活性成分との組合せも一般的に上記範囲内であろうが、各場合において、それぞれの活性成分の有効用量が使用されるべきである。
【0033】
併用療法は、本発明の化合物と前記他の薬剤の同時投与、本発明の化合物と他の薬剤の逐次投与、本発明の化合物と他の薬剤を含有する組成物の投与、又は本発明の化合物と他の薬剤を含有する別個の組成物の同時投与などである。
【0034】
本発明はさらに、本発明の化合物を活性治療物質として、特にCCR9媒介性障害の治療に使用することも含む。特に、本発明は、クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患の治療に本発明の化合物を使用することを含む。
【0035】
別の側面において、本発明は、上記障害の治療に使用するための医薬の製造に本発明の化合物を使用することを含む。
“薬学的に許容可能な担体”とは、本発明の化合物の製剤に使用するのに十分な純度と品質を有し、ヒトに適切に投与された場合、有害反応を起こさず、薬物物質(すなわち本発明の化合物)のビヒクルとして使用されるいずれか一つ又は複数の化合物及び/又は組成物を意味する。
【0036】
本発明はさらに、本発明の化合物と任意の薬学的に許容可能な担体とを混合することを含む組成物の製造法を含み;そしてそのような方法から得られる組成物も含む。この方法は従来の製薬学的技術を含む。例えば、本発明の化合物は製剤化の前にナノ粉砕できる。本発明の化合物は、粉砕、微粉化又は当該技術分野で公知の他の粒径縮小法によって製造することもできる。そのような方法は、米国特許第4,826,689号、5,145,684号、5,298,262号、5,302,401号、5,336,507号、5,340,564号、5,346,702号、5,352,459号、5,354,560号、5,384,124号、5,429,824号、5,503,723号、5,510,118号、5,518,187号、5,518,738号、5,534,270号、5,536,508号、5,552,160号、5,560,931号、5,560,932号、5,565,188号、5,569,448号、5,571,536号、5,573,783号、5,580,579号、5,585,108号、5,587,143号、5,591,456号、5,622,938号、5,662,883号、5,665,331号、5,718,919号、5,747,001号、PCT出願WO93/25190、WO96/24336、及びWO98/35666に記載されているものなどであるが、これらに限定されない。これらはそれぞれ引用によって本明細書に援用する。本発明の医薬組成物は、当業者に公知の技術及び方法を用いて製造できる。当該技術分野で通常使用されている方法の一部は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Company)に記載されており、その全教示内容は引用によって本明細書に援用する。
【0037】
本発明の組成物は、眼用、経口用、鼻用、経皮用、局所用(密封(occlusion)あり又は無し)、静脈内用(ボーラス及び点滴)、及び注射用(腹腔内、皮下、筋肉内、腫瘍内、又は非経口)を含む。該組成物は、眼内、経口、鼻腔内、舌下、非経口、又は直腸投与、あるいは吸入又は吹入投与のために、錠剤、ピル、カプセル、散剤、顆粒、リポソーム、イオン交換樹脂、眼用無菌溶液、又は眼用送達装置(例えば即時放出、時間放出、又は持続放出を容易にするコンタクトレンズなどのようなもの)、非経口用溶液又は懸濁液、計量エアゾール又は液体スプレー、滴剤、アンプル、自動注入装置、又は坐剤のような投与単位でありうる。
【0038】
経口投与用に適切な本発明の組成物は、ピル、錠剤、カプレット、カプセル(それぞれ即時放出、時間放出、及び持続放出製剤を含む)、顆粒及び散剤のような固体形を含む。
経口用組成物は、好ましくは、均質組成物として製剤化される。その場合、薬物物質(すなわち本発明の化合物)は混合物全体に均一に分散され、等量の本発明の化合物を含有する投与単位に容易に分割できる。好ましくは、組成物は、本発明の化合物を、一つ又は複数の任意に存在してもよい製薬用担体(例えば、デンプン、糖、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、流動促進剤、結合剤、及び崩壊剤)、一つ又は複数の任意に存在してもよい不活性の製薬用賦形剤(例えば、水、グリコール、油、アルコール、フレーバー、保存剤、着色剤、及びシロップ)、一つ又は複数の任意に存在してもよい慣用の錠剤化成分(例えば、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、及びあらゆる各種ゴム)、及び任意の希釈剤(例えば水)と混合することによって製造される。
【0039】
結合剤は、デンプン、ゼラチン、天然糖(例えばグルコース及びベータ−ラクトース)、コーンシロップ(corn sweetener)並びに天然及び合成ゴム(例えばアカシア及びトラガカント)などである。崩壊剤は、デンプン、メチルセルロース、寒天、及びベントナイトなどである。
【0040】
本発明の化合物は、遅延放出組成物によって投与することもできる。その場合、組成物は、本発明の化合物及び生分解性の緩徐放出担体(例えばポリマー性担体)又は薬学的に許容可能な非生分解性緩徐放出担体(例えばイオン交換担体)を含む。
【0041】
生分解性及び非生分解性遅延放出担体は当該技術分野で周知である。生分解性担体は、薬物物質(すなわち本発明の化合物)を保持し、適切な環境中(例えば、水性、酸性、塩基性など)で徐々に分解/溶解して薬物物質を放出する粒子又はマトリックスを形成させるために使用される。そのような粒子は、体液中で分解/溶解して薬物物質(すなわち本発明の化合物)をその中に放出する。粒子は好ましくはナノ粒子である(例えば、直径約1〜500nmの範囲、好ましくは直径約50〜200nm、最も好ましくは直径約100nm)。緩徐放出組成物の製造工程において、緩徐放出担体及び本発明の化合物はまず有機溶媒中に溶解又は分散される。得られた混合物を界面活性剤を含有していてもよい水溶液に加え、エマルジョンを生成させる。次に、有機溶媒をエマルジョンから蒸発させて、緩徐放出担体と本発明の化合物を含有する粒子のコロイド懸濁液を得る。
【0042】
錠剤及びカプセルは、好都合な経口単位剤形の代表である。錠剤は、標準技術を用いて糖衣又はフィルムコーティングされてもよい。錠剤は、延長された制御放出治療効果を提供するために被覆されても又はそうでなければ配合されてもよい。剤形は、内部投与成分及び外部投与成分を含みうる。その場合、外部成分は内部成分の上にある外被の形態である。二つの成分はさらに、層によって分離されていてもよい。そのような層は、胃での崩壊に耐え(例えば腸溶層)、内部成分を無傷で十二指腸に通過させる層であるか、又は放出を遅延又は持続させる層である。様々な腸溶性及び非腸溶性の層又はコーティング材料(例えばポリマー酸、シェラック、アセチルアルコール、及び酢酸セルロース又はそれらの組合せ)が使用できる。
【0043】
当業者は、更なる労苦なしに、上記の説明を用いて本発明を最大限に利用できると考えられる。従って、以下の実施例は単なる例示であって、本発明の範囲を制限するものでは決してないと解釈されるべきである。
【実施例】
【0044】
実施例1
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの無水結晶ナトリウム塩の製造
反応容器に、300gの4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミド、4,737mLの工業用変性アルコール(Industrial Methylated Spirits)(IMS)、及び302.4mLの水を入れた。27.245gの水酸化ナトリウムペレットを25℃でスラリーに加えた。反応混合物を周囲温度で50分間撹拌した後、〜78℃に加熱して全部の固体を溶解させた。次に透明溶液をろ過したが、ろ過工程全体にわたって、温度を55℃より上に維持した。ろ過後、ろ液を75℃に再加熱し、その後55℃に冷却して、3.0gの化合物B−無水結晶形(類似の手順によって製造)を15mLのIMS中スラリーとして周囲温度で播種した。スラリーを一晩55℃に保持し、その後45℃に冷却した。反応器ジャケットを65℃に加熱しつつスラリー温度は55℃を超えないようにしながら真空蒸留を使用し、〜1500mLのスラリーを反応器に残した。スラリーを−10℃に冷却し、一晩その温度に保持した後、フィルタードライヤーに移し、10分間沈降させた。フィルターのジャケット温度を−10℃に予冷した。母液を0.5〜1バールの窒素圧を用いて貫通除去した。晶析装置に1200mLのIMSの第一予冷洗液を入れ、−10℃に冷却した。洗液をフィルター内のケーキに移し、10分間撹拌し、10分間沈降させ、0.5〜1バールの窒素圧下で除去した。ろ過ケーキの洗浄を同じ条件下でさらに2回繰り返した。フィルターのジャケット温度を20℃に上げ、0.5〜1バールの窒素圧下で、除去される溶媒が細流(trickle)に減少するまでケーキを吹き落とした(blown-down)。湿潤ケーキを真空下で撹拌しながら70℃で乾燥させ、258.3gの標記化合物を黄色結晶固体として得た。
【0045】
実施例2
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの結晶ナトリウム塩(化合物A−1,4−ジオキサン/水溶媒和物)の製造
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの無水結晶ナトリウム塩100mgを撹拌棒入り1.8mLバイアルに量り取った。水(43.9μL)、1,4−ジオキサン(53.0μL)、及び1Mの水酸化ナトリウム(4.3μL)を加え、バイアルに固く蓋をして溶液を25℃で5日間撹拌した。得られた固体をブフナー漏斗を用いて単離し、ろ過ケーキを1時間空気乾燥させて標記化合物を黄色固体として得た。
【0046】
この物質のX線粉末回折(XRPD)パターンを図1に示し、回折角及びd−間隔の概要を表Iに示す。XRPD解析は、PANanalytical X’Pert Pro回折計、モデルPW3040/60、シリアル番号DY2407にて、X’Celerator検出器を用いて実施した。収集条件は、Cu Kα放射線(λ=1.54059Å)、発生機電圧(generator tension):45kV、発生機電流(generator current):40mA、開始角:2.0°2θ、終了角:50.0°2θ、ステップサイズ:0.0167°2θ、時間/ステップ:40.005秒であった。サンプルは、ゼロバックグラウンド(フロントフィル(front fill))技術を用いて調製された。
【0047】
【表1】
【0048】
標記化合物のラマンスペクトルは、Nicolet NXR 9650 FT−ラマンスペクトロメーターにて、分解能4cm−1、Nd:YVO4レーザー(λ=1064 nm)による励起を用いて記録した。この物質のラマンスペクトルを図6に示す。主ピークが、668、743、804、1125、1154、1162、1286、1544、1587、1597、1611、1657、及び1672cm−1に観察された。
【0049】
標記化合物の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムをTA Instruments Q1000示差走査熱量計で記録し、これを図10に示す。サンプルをアルミニウムパンに量り取り、パン蓋を上に置き、パンは密閉せず軽くクリンプした。実験は、加熱速度15℃/分を用いて実施した。
【0050】
標記化合物の熱重量分析(TGA)サーモグラムをTA Instruments Q5000熱重量分析計で記録し、これを図14に示す。実験は、加熱速度15℃/分を用いて実施した。
【0051】
実施例3
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの結晶ナトリウム塩(化合物A−ホルムアミド溶媒和物)の製造
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの無水結晶ナトリウム塩300mgを撹拌棒入り4mLバイアルに量り取った。ジクロロメタン(1,050μL)、ホルムアミド(450μL)、及び0.5Mのナトリウムメトキシド(38.4μL)を順次加えた。懸濁液を40℃へ加熱し、30分間撹拌した。サンプルを1℃/分で0℃に冷却し、その後さらに30分間撹拌した。得られた固体をブフナー漏斗を用いて単離し、ろ過ケーキを冷ジクロロメタン(4mL、1℃に予冷されている)で洗浄し、50℃で30分間乾燥させて標記化合物を黄色固体として得た。
【0052】
この物質のX線粉末回折(XRPD)パターンを図2に示し、回折角及びd−間隔の概要を表IIに示す。XRPD解析は、PANanalytical X’Pert Pro回折計、モデルPW3040/60、シリアル番号DY2407にて、X’Celerator検出器を用いて実施した。収集条件は、Cu Kα放射線(λ=1.54059Å)、発生機電圧:45kV、発生機電流:40mA、開始角:2.0°2θ、終了角:50.0°2θ、ステップサイズ:0.0167°2θ、時間/ステップ:40.005秒であった。サンプルは、ゼロバックグラウンド(フロントフィル)技術を用いて調製された。
【0053】
【表2】
【0054】
標記化合物のラマンスペクトルは、Nicolet NXR 9650 FT−ラマンスペクトロメーターにて、分解能4cm−1、Nd:YVO4レーザー(λ=1064 nm)による励起を用いて記録した。この物質のラマンスペクトルを図7に示す。主ピークが、655、668、737、804、1079、1099、1123、1161、1229、1303、1465、1537、1595、1611、及び1654cm−1に観察された。
【0055】
標記化合物の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムをTA Instruments Q1000示差走査熱量計で記録し、これを図11に示す。サンプルをアルミニウムパンに量り取り、パン蓋を上に置き、パンは密閉せず軽くクリンプした。実験は、加熱速度15℃/分を用いて実施した。
【0056】
標記化合物の熱重量分析(TGA)サーモグラムをTA Instruments Q5000熱重量分析計で記録し、これを図15に示す。実験は、加熱速度15℃/分を用いて実施した。
【0057】
実施例4
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの結晶ナトリウム塩(化合物A−ジメチルスルホキシド溶媒和物)の製造
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの無水結晶ナトリウム塩100mgを撹拌棒入り2mLバイアルに量り取った。クロロベンゼン(350μL)、ジメチルスルホキシド(150μL)、及び0.5Mのナトリウムメトキシド(12.5μL)を順次加えた。懸濁液を25℃で3週間撹拌した。得られた固体をろ紙上に単離し、ろ過ケーキを40℃で2時間乾燥させて標記化合物を得た。
【0058】
この物質のX線粉末回折(XRPD)パターンを図3に示し、回折角及びd−間隔の概要を表IIIに示す。XRPD解析は、PANanalytical X’Pert Pro回折計、モデルPW3040/60、シリアル番号DY2407にて、X’Celerator検出器を用いて実施した。収集条件は、Cu Kα放射線(λ=1.54059Å)、発生機電圧:45kV、発生機電流:40mA、開始角:2.0°2θ、終了角:50.0°2θ、ステップサイズ:0.0167°2θ、時間/ステップ:40.005秒であった。サンプルは、ゼロバックグラウンド(フロントフィル)技術を用いて調製された。
【0059】
【表3】
【0060】
標記化合物のラマンスペクトルは、Nicolet NXR 9650 FT−ラマンスペクトロメーターにて、分解能4cm−1、Nd:YVO4レーザー(λ=1064 nm)による励起を用いて記録した。この物質のラマンスペクトルを図8に示す。主ピークが、662、672、718、729、750、799、1078、1109、1158、1236、1302、1536、1588、1596、及び1636cm−1に観察された。
【0061】
標記化合物の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムをTA Instruments Q1000示差走査熱量計で記録し、これを図12に示す。サンプルをアルミニウムパンに量り取り、パン蓋を上に置き、パンは密閉せず軽くクリンプした。実験は、加熱速度15℃/分を用いて実施した。
【0062】
標記化合物の熱重量分析(TGA)サーモグラムをTA Instruments Q5000熱重量分析計で記録し、これを図16に示す。実験は、加熱速度15℃/分を用いて実施した。
【0063】
実施例5
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの結晶ナトリウム塩(化合物A−脱溶媒和結晶形)の製造
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶ホルムアミド溶媒和物(化合物A−ホルムアミド溶媒和物)100mgをアルミニウムTGAパンに載せ、TA Instruments Q5000熱重量分析計を用いて15℃/分の速度で260℃に加熱し、標記化合物を得た。
【0064】
この物質のX線粉末回折(XRPD)パターンを図4に示し、回折角及びd−間隔の概要を表IVに示す。XRPD解析は、PANanalytical X’Pert Pro回折計、モデルPW3040/60、シリアル番号DY2407にて、X’Celerator検出器を用いて実施した。収集条件は、Cu Kα放射線(λ=1.54059Å)、発生機電圧:45kV、発生機電流:40mA、開始角:2.0°2θ、終了角:50.0°2θ、ステップサイズ:0.0167°2θ、時間/ステップ:40.005秒であった。サンプルは、ゼロバックグラウンド(フロントフィル)技術を用いて調製された。
【0065】
【表4】
【0066】
標記化合物のラマンスペクトルは、Nicolet NXR 9650 FT−ラマンスペクトロメーターにて、分解能4cm−1、Nd:YVO4レーザー(λ=1064 nm)による励起を用いて記録した。この物質のラマンスペクトルを図9に示す。主ピークが、654、667、737、803、855、1077、1122、1160、1311、1461、1536、1592、1609、及び1648cm−1に観察された。
【0067】
標記化合物の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムをTA Instruments Q1000示差走査熱量計で記録し、これを図13に示す。サンプルをアルミニウムパンに量り取り、パン蓋を上に置き、パンは密閉せず軽くクリンプした。実験は、加熱速度15℃/分を用いて実施した。
【0068】
標記化合物の熱重量分析(TGA)サーモグラムをTA Instruments Q5000熱重量分析計で記録し、これを図17に示す。実験は、加熱速度15℃/分を用いて実施した。
【0069】
実施例6
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドの結晶ナトリウム塩(化合物A−水和物)の製造
4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の脱溶媒和結晶形(化合物A−脱溶媒和結晶形)約30mgをフラットなXRPDサンプルホルダーに載せ、ドラフト(fume hood)内に5週間放置し、出発材料の脱溶媒和物が一部混合した標記化合物を得た。
【0070】
この物質のX線粉末回折(XRPD)パターンを図5に示し、回折角及びd−間隔の概要を表Vに示す。XRPD解析は、PANanalytical X’Pert Pro回折計、モデルPW3040/60、シリアル番号DY2407にて、X’Celerator検出器を用いて実施した。収集条件は、Cu Kα放射線(λ=1.54059Å)、発生機電圧:45kV、発生機電流:40mA、開始角:2.0°2θ、終了角:50.0°2θ、ステップサイズ:0.0167°2θ、時間/ステップ:40.005秒であった。サンプルは、ゼロバックグラウンド(フロントフィル)技術を用いて調製された。
【0071】
【表5】
【0072】
標記化合物の熱重量分析(TGA)サーモグラムをTA Instruments Q5000熱重量分析計で記録し、これを図18に示す。実験は、加熱速度15℃/分を用いて実施した。
本発明の態様
態様1 結晶形が、Cu Kα放射線を用いて測定した場合に、約4.0、8.1、10.1、14.2、16.2、18.6、20.3、24.7、25.0、及び26.5°2θの回折角を含有するX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様2 結晶形が、実質的に図1に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様3 結晶形が、約668、743、804、1125、1154、1162、1286、1544、1587、1597、1611、1657、及び1672cm−1におけるピークを含有するラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様4 結晶形が、実質的に図6に従うラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様5 態様1〜4のいずれか1項に記載の結晶形と薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
態様6 態様1〜4のいずれか1項に記載の結晶形と薬学的に許容可能な担体とを混合することを含む医薬組成物の製造法。
態様7 結晶形が、Cu Kα放射線を用いて測定した場合に、約5.9、8.6、12.1、12.7、16.1、16.9、17.4、17.8、18.0、20.4、20.6、21.7、22.6、23.7、23.9、24.3、25.9、26.3、26.5、26.9、27.9、30.9、及び38.6°2θの回折角を含有するX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様8 結晶形が、実質的に図2に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様9 結晶形が、約655、668、737、804、1079、1099、1123、1161、1229、1303、1465、1537、1595、1611、及び1654cm−1におけるピークを含有するラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様10 結晶形が、実質的に図7に従うラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様11 態様7〜10のいずれか1項に記載の結晶形と薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
態様12 態様7〜10のいずれか1項に記載の結晶形と薬学的に許容可能な担体とを混合することを含む医薬組成物の製造法。
態様13 結晶形が、Cu Kα放射線を用いて測定した場合に、約5.6、8.0、10.8、15.7、17.0、17.7、18.0、18.1、18.4、21.2、21.8、22.5、22.8、24.3、28.6、29.7、及び34.5°2θの回折角を含有するX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様14 結晶形が、実質的に図3に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様15 結晶形が、約662、672、718、729、750、799、1078、1109、1158、1236、1302、1536、1588、1596、及び1636cm−1におけるピークを含有するラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様16 結晶形が、実質的に図8に従うラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様17 態様13〜16のいずれか1項に記載の結晶形と薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
態様18 態様13〜16のいずれか1項に記載の結晶形と薬学的に許容可能な担体とを混合することを含む医薬組成物の製造法。
態様19 結晶形が、Cu Kα放射線を用いて測定した場合に、約6.5、9.6、10.6、11.9、14.4、16.1、17.7、17.9、19.3、21.1、22.0、22.2、23.4、23.6、24.4、26.3、27.7、28.5、及び29.5°2θの回折角を含有するX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様20 結晶形が、実質的に図4に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様21 結晶形が、約654、667、737、803、855、1077、1122、1160、1311、1461、1536、1592、1609、及び1648cm−1におけるピークを含有するラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様22 結晶形が、実質的に図9に従うラマンスペクトルを提供する4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様23 態様19〜22のいずれか1項に記載の結晶形と薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
態様24 態様19〜22のいずれか1項に記載の結晶形と薬学的に許容可能な担体とを混合することを含む医薬組成物の製造法。
態様25 結晶形が、Cu Kα放射線を用いて測定した場合に、約6.1、12.4、15.9、16.4、16.9、17.8、18.0、19.1、23.4、及び25.0°2θの回折角を含有するX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様26 結晶形が、実質的に図5に従うX線粉末回折パターンによって特徴付けられる4−tert−ブチル−N−[4−クロロ−2−(1−オキシ−ピリジン−4−カルボニル)−フェニル]−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩の結晶形。
態様27 態様25又は26に記載の結晶形と薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
態様28 態様25又は26に記載の結晶形と薬学的に許容可能な担体とを混合することを含む医薬組成物の製造法。
図1
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図18