【文献】
日下 大輔 外2名,音声合成と画像情報を組合わせた英会話学習支援システム,第70回(平成20年)全国大会講演論文集(4),社団法人情報処理学会,2008年 3月13日,p.4−707〜4−708
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記出題手段は、前記単語の音声データを再生出力すると共に、又は、前記単語の音声データに代えて、前記単語を表す画像を表示して当該単語のスペルを問うことを特徴とする請求項1又は2に記載の単語学習支援装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電子データとして記憶した複数の単語とその意味を、単に順番に切り替えて出力させるだけでなく、単語学習効率をさらに向上させたいという要望がある。
【0005】
本発明は、このような問題等に鑑みて、単語学習効率を向上させることが可能な単語学習支援装置、単語学習支援プログラム、単語学習支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の単語学習支援装置は、単語の音声データを再生出力すると共に当該単語のスペルを問う出題手段、マイク及び前記マイクによって取り込まれた音声信号から1字ずつ文字を認識する文字認識手段と、前記文字認識手段により認識された文字によって特定される文字列(スペル)に関し、
複数の単語のスペル情報と、前記単語の音声データと、前記単語のスペルを構成する各文字の音声データと、を対応付けて記憶するデータベースに記憶されている
前記単語のスペル情報と照合することにより、スペルの正誤判定を行う第1正誤判定手段と、前記第1正誤判定手段による判定結果を提示する第1提示手段と、
前記データベースに記憶された単語を順番に、又は、ランダムに選択する選択手段と、前記データベースを参照して、前記選択手段が選択した前記単語の音声データを含む前記単語のスペルを問う発問音声データと、前記単語のスペルを構成する各文字の音声データと、を再生出力する再生出力手段と、を有し、更に、前記選択手段と前記再生出力手段による選択再生動作が繰り返し実行されるよう制御する実行制御手段であって、前記選択手段が前記単語を選択すると、前記再生出力手段が前記選択手段により選択された前記単語のスペルを問う前記発問音声データを再生し、次いで、当該単語のスペルを構成する各文字の音声データを再生し、次いで再び、前記選択手段が前記単語を選択し、前記再生出力手段が前記選択手段により選択された前記単語のスペルを問う前記発問音声データを再生し、当該単語のスペルを構成する各文字の音声データを再生する、という一連の選択再生動作が繰り返し実行されるように制御する前記実行制御手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の単語学習支援装置は、単語の音声データを再生出力すると共に当該単語のスペルを問う出題手段と、文字入力キーによって入力された文字列を認識する入力文字列認識手段と、前記入力文字列認識
手段により認識された文字列(スペル)に関し、
複数の単語のスペル情報と、各前記単語の音声データと、前記単語のスペルを構成する各文字の音声データと、を対応付けて記憶するデータベースに記憶されている
前記単語のスペル情報と照合することにより、スペルの正誤判定を行う第2正誤判定手段と、前記第2正誤判定手段による判定結果を提示する第2提示手段と、
前記データベースに記憶された単語を順番に、又は、ランダムに選択する選択手段と、前記データベースを参照して、前記選択手段が選択した前記単語の音声データを含む前記単語のスペルを問う発問音声データと、前記単語のスペルを構成する各文字の音声データとを再生出力する再生出力手段と、を有し、更に、前記選択手段と前記再生出力手段による選択再生動作が繰り返し実行されるよう制御する実行制御手段であって、前記選択手段が前記単語を選択すると、前記再生出力手段が前記選択手段により選択された前記単語のスペルを問う前記発問音声データを再生し、次いで、当該単語のスペルを構成する各文字の音声データを再生し、次いで再び、前記選択手段が前記単語を選択し、前記再生出力手段が前記選択手段により選択された前記単語のスペルを問う前記発問音声データを再生し、当該単語のスペルを構成する各文字の音声データを再生する、という一連の選択再生動作が繰り返し実行されるように制御する前記実行制御手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
前記出題手段は、前記単語の音声データを再生出力すると共に、又は、前記単語の音声データに代えて、前記単語を表す画像を表示して当該単語のスペルを問うよう構成してもよい
【0010】
本発明の単語学習支援プログラムは、コンピュータを、前記単語学習支援装置として機能させることを特徴とする。
【0011】
本発明の単語学習支援方法は、単語の音声データを再生出力すると共に当該単語のスペルを問う出題ステップと、マイク及び前記マイクによって取り込まれた音声信号から1字ずつ文字を認識する文字認識ステップと、前記文字認識ステップにより認識された文字によって特定される文字列(スペル)に関し、
複数の単語のスペル情報と、各前記単語の音声データと、前記単語のスペルを構成する各文字の音声データと、を対応付けて記憶するデータベースに記憶されている
前記単語のスペル情報と照合することにより、スペルの正誤判定を行う第1正誤判定ステップと、前記第1正誤判定ステップによる判定結果を提示する第1提示ステップと、
前記データベースに記憶された単語を順番に、又は、ランダムに選択する選択ステップと、前記選択ステップにて前記単語が選択されると、前記データベースを参照して、選択された前記単語の音声データを含む前記単語のスペルを問う発問音声データと、前記単語のスペルを構成する各文字の音声データとを、再生出力する再生出力ステップと、を有し、更に、前記選択ステップと前記再生出力ステップによる選択再生動作が繰り返し実行されるよう制御する実行制御ステップであって、前記選択ステップにて前記単語が選択されると、前記再生出力ステップにて前記選択ステップにて選択された前記単語のスペルを問う前記発問音声データを再生し、次いで、当該単語のスペルを構成する各文字の音声データを再生し、次いで再び、前記選択ステップにて前記単語の選択がされ、前記再生出力ステップにて前記選択ステップにて選択された前記単語のスペルを問う前記発問音声データを再生し、当該単語のスペルを構成する各文字の音声データを再生する、という一連の選択再生動作が繰り返し実行されるように制御する前記実行制御ステップと、を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の単語学習支援方法は、単語の音声データを再生出力すると共に当該単語のスペルを問う出題ステップと、文字入力キーによって入力された文字列を認識する入力文字列認識ステップと、前記入力文字列認識ステップにより認識された文字列(スペル)を、
複数の単語のスペル情報と、各前記単語の音声データと、前記単語のスペルを構成する各文字の音声データと、を対応付けて記憶するデータベースに記憶されている前記単語のスペル情報と照合することにより
、スペルの正誤判定を行う第2正誤判定ステップと、前記第2正誤判定ステップによる判定結果を提示する第2提示ステップと、
前記データベースに記憶された単語を順番に、又は、ランダムに選択する選択ステップと、前記選択ステップにて前記単語が選択されると、前記データベースを参照して、選択された前記単語の音声データを含む前記単語のスペルを問う発問音声データと、前記単語のスペルを構成する各文字の音声データとを、再生出力する再生出力ステップと、を有し、更に、前記選択ステップと前記再生出力ステップによる選択再生動作が繰り返し実行されるよう制御する実行制御ステップであって、前記選択ステップにて前記単語が選択されると、前記再生出力ステップにて前記選択ステップにて選択された前記単語のスペルを問う前記発問音声データを再生し、次いで、当該単語のスペルを構成する各文字の音声データを再生し、次いで再び、前記選択ステップにて前記単語の選択がされ、前記再生出力ステップにて前記選択ステップにて選択された前記単語のスペルを問う前記発問音声データを再生し、当該単語のスペルを構成する各文字の音声データを再生する、という一連の選択再生動作が繰り返し実行されるように制御する前記実行制御ステップと、を有することを特徴とする。
【0013】
前記出題ステップにて、前記単語の音声データを再生出力すると共に、又は、前記単語の音声データに代えて、前記単語を表す画像を表示して当該単語のスペルを問うよう構成してもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、単語学習効率を向上させることが可能な単語学習支援装置、単語学習支援プログラム、単語学習支援方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、ここではスマートフォン等の携帯端末に本発明の単語学習支援装置を適用する場合について説明する。
第1実施形態の単語学習支援装置10は、マイク14a及びマイク14aによって取り込まれた音声信号から1字ずつ文字を認識する文字認識手段111を含む構成であり、第2実施形態
の単語学習支援装置20は、文字入力キー24aによって入力された文字列を認識する入力文字列認識手段211を含む構成である。
【0018】
〈第1実施形態(音声入力)〉
図1は、第1実施形態における本発明の単語学習支援装置10の構成を概略的に示すブロック図、
図2Aは、単語学習支援装置10の正面図の一例、
図2Bは、単語学習支援装置10の底面図の一例である。
【0019】
単語学習支援装置10は、単語の音声データを再生出力すると共に当該単語のスペルを問う出題手段110と、マイク14a及びマイク14aによって取り込まれた音声信号から1字ずつ文字を認識する文字認識手段111と、データベース12に記憶されている単語のスペル情報と照合することにより、前記文字認識手段111により認識された文字によって特定される文字列(スペル)に関し、スペルの正誤判定を行う第1正誤判定手段112と、前記第1正誤判定手段112による判定結果を提示する第1提示手段113と、を必須の構成とする。
【0020】
単語学習支援装置10は、演算機能を有するCPU、作業用RAM、各種データ及びプログラム(本発明の単語学習支援プログラムを含む)を記憶するROM等から構成された本発明のコンピュータとしての制御部11、単語のスペル情報等の各種情報を記憶するデータベース12、単語のスペルを問う問題及び正誤判定結果をスピーカー13aから再生する再生出力部13、マイク14aを具備し当該マイク14aから音声信号を取り込む音声入力部14、モニタ等の表示画面15aを備える表示部15、単語学習支援装置10を操作するユーザからの操作指示を受け付け当該指示に応じた指示信号を制御部11に対して与える操作部16(例えば、ホームボタン、表示画面15a上のタッチパネルを含む)、各種通信網(インターネット回線等を含む)を介して他の装置と通信を行なうための通信部17を備えて構成されている。各構成部材は相互に接続されている。
【0021】
制御部11に含まれる算術論理演算ユニット及び各種レジスタ(プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等)が、ROMに格納されているプログラム(例えば、通信部17を介してスマートフォンにインストールされた本発明によるアプリケーション(単語学習支援プログラム))を解釈及び実行する。具体的には、操作部16から受け付けた指示信号によってプログラムの開始が指示されることにより単語学習支援プログラムを実行する。
【0022】
データベース12は、単語データベース121と、文字波形データベース122等を記憶する。
図3Aは、単語データベース121に記憶された単語データを示す図である。この単語のデータとしては、各単語とそのスペル(スペル情報)がそれぞれその単語の音声(音声データ)と対応付けて記憶されている。
図3Aの例では、さらに、各単語を表すイラスト、写真等に関する画像情報と、単語の訳が各単語に対応付けて記憶されている。
【0023】
図3Bは、文字波形データベース122に記憶された文字波形データを示す図である。学習する外国語で使用するアルファベット(文字)の読みを表す音声が、各文字に対応付けて記憶されており、具体的には、文字の音声の波形データが記憶されている。
図3Bの例では、英語の単語を学習する場合の文字波形データベース122の例であり、AからZまでの26文字と、その読み(「エー」、「ビー」、「シー」、「ディー」、…、「ワイ」、「ゼット」)を表す文字の音声の波形データが記憶されている。
【0024】
単語データベース121に記憶される単語データは、「旅行編」、「接客編」、「大学受験」等の各種試験など、単語分類ごとに記憶する。これにより、単語学習をする際、学習範囲を選択可能に構成できる。
図3Aでは図示を簡単にするため単語分類の表記は省略している。
単語データベース121と文字波形データベース122を学習する言語ごとに用意することにより、本発明の単語学習支援装置10を複数の言語の単語学習に適用することができる。
【0025】
図4、
図5は、第1実施形態における単語学習支援装置10の単語学習支援処理に伴う表示動作を示す図である。
単語学習支援処理を開始し、テストモードにおけるテスト範囲の選択メニューにおいて、単語データベース121に記憶されている単語分類としての複数の学習範囲のうち、ユーザによって表示画面15a上にて指でタッチする等により今回学習する範囲が選択されると、選択された学習範囲が制御部11の作業用RAM等に記憶される。
図4の例では、「ランダム」が選択されたため、単語データベース121に記憶された「ランダム」に分類された単語データが学習範囲として選択される。「ランダム」には、例えば、いろいろなシチュエーション(旅行、接客、ビジネス、日常会話等)で使用される単語をランダムに所定個数まとめて「ランダム」として単語分類したものでもよく、あるいは、単語データベース121に記憶された全ての単語分類の単語データをランダムに抽出し、これら単語データ群を学習範囲として選択してもよい。ここでは、前者の「ランダム」として分類したものを例に説明する。
【0026】
ユーザによって学習範囲が選択されると、「ランダム」に分類された単語データの最初の単語について、スペルを問う出題がされる。
図4の例では、再生出力部13のスピーカー13aから“How do you spell “house”?”(「ハウドゥーユースペル“ハウス”」)と、単語“HOUSE”のスペルを問う音声(発問音声データ)が流れ出題される。
【0027】
図4に示す例のように、表示画面15a上にて「How do you spell?」と文字表示し、かつ、単語データベース121において単語に対応付けて記憶される単語を表すイラスト、写真等に関する画像40を表示させてもよい。スピーカー13aの出力をオフにしている場合などに特に有用である。
また、単語の音声データ“house”に代えて、音声又は音声の少なくともいずれかにより、例えば、“How do you spell?”と出題し、単語を表す画像を表示してもよい。
【0028】
次いで、ユーザがマイク14aに向かって問われた単語のスペルを一字ずつ発音して答える。
図4の例では、単語“HOUSE”のスペルを問われ、“「H」(エイチ)、「O」(オー)、「U」(ユー)、「S」(エス)、「E」(イー)”と、マイク14aに向かって答えると、その音声信号が装置内部に取り込まれ、制御部11の文字認識手段111にて1字ずつ文字が認識される。具体的には、文字認識手段111が、取り込んだ音声信号を、文字波形データベース122に記憶された文字の波形データと比較して、文字を認識する。文字認識されると、順に、文字波形データベース122から認識された文字が抽出され、表示画面15a上に表示される。
【0029】
そして認識された文字によって特定される文字列、すなわち、スペルを、単語データベース121において単語に対応付けて記憶されているスペル情報と照合することによりスペルの正誤判定が行われ、判定の結果が提示される。判定結果の提示は、例えば、スペルが正しければ、スピーカー13aから“Correct!”と音声が流れ(
図4)、スペルが誤りであれば、“Incorrect!”と音声が流れる(
図5)。また、表示画面15a上に○印50や×印51を表示して視覚的に正誤提示するよう構成してもよい。
判定の際、単語データベース121において単語に対応付けて記憶されているスペル情報を解答スペル52として表示し、さらに、対応する訳53を表示してもよい。
【0030】
判定結果を提示した後、ユーザによって〈NEXT〉キー54が選択され、次の単語へ進む指示がされると、単語データベース121内の学習範囲から、「ランダム」に分類された単語データの次の単語について、スペルを問う出題がされる。
図4に示す例では、スピーカー13aから“How do you spell “book”?”(「ハウドゥーユースペル“ブック”」)と、単語“BOOK”のスペルを問う音声(発問音声データ)が出題される。
一方、ユーザによって〈REPEAT〉キー55が選択され、繰り返し出題が指示されると、同じ単語が再度出題される。
【0031】
図6は、第1実施形態における単語学習支援装置10の制御部11による単語学習支援処理動作例を説明するためのフローチャートである。ユーザが操作部16を操作して、単語学習支援処理の開始を指示することにより、
図6の処理が開始される。例えば、スマートフォン等である単語学習支援装置10にインストールされた単語学習支援のアプリケーションが選択されることにより処理が開始される。
まず、ユーザによって学習範囲が選択されると(ステップS1)、次いで、制御部11の出題手段110が、選択された学習範囲の最初の単語データを読み出して、スペルを問う問題を出題する(ステップS2)。
【0032】
次に、ユーザがマイク14aに向かって問われた単語のスペルを一字ずつ発音して答え、音声入力を行うと(ステップS3)、文字認識手段111が、マイク14aを介して取り込んだ音声信号から1文字ずつ文字を認識する(ステップS4)。そして、文字波形データベース122から認識した文字を順に抽出し、表示画面15a上に表示する(ステップS5)(
図4、
図5)。
【0033】
制御部11が、音声入力が終了したか否かを判定する(ステップS6)。例えば、所定時間以上音声入力がない場合に、音声入力終了と判定すればよい。判定の結果、音声入力が終了していない場合には(ステップS6:No)、ステップS3へ移行し、音声入力が終了するまでステップS3からステップS6の処理を繰り返す。
【0034】
音声入力が終了した場合には(ステップS6:Yes)、第1正誤判定手段112が、ステップS4で認識された文字によって特定される文字列(スペル)を、単語データベース121において単語に対応付けて記憶されているスペル情報と照合して、スペルの正誤判定を行う(ステップS7)。
次いで、第1提示手段113が、ステップS7の判定結果を提示する(ステップS8)。
【0035】
そして、ユーザにより繰り返し指示がされたか否かを判定し(ステップS9)、繰り返し指示がされた場合には(ステップS9:Yes)、ステップS2に戻り、同じ単語が再度出題される。一方、繰り返しが指示されていない場合には(ステップS9:No)、ステップS10へ移行する。
【0036】
ステップS10にて、ユーザにより次の単語へ進む指示がされたか否かを判定し(ステップS10)、次の単語へ進む指示がされた場合には(ステップS10:Yes)、次の単語が読みだされ(ステップS11)、ステップS2に戻り、同じ単語が再度出題される。一方、繰り返しが指示されていない場合には(ステップS10:No)、ステップS10へ移行する。
【0037】
ステップS10にて、次の単語データを読み出して、ステップS2へ戻り、次の単語のスペルを問う問題が出題される。所定時間が経過したとき、又はユーザによって終了が指示されると、プログラムを終了する。
【0038】
以上のように、第1実施形態の単語学習支援装置10によれば、単語のスペルを1字ずつ音声入力して、認識した文字列をスペル情報と照合して判定することにより、単語の学習効率を飛躍的に向上させることが可能になる。
【0039】
〈第2実施形態(文字列入力)〉
第1実施形態では、単語のスペルを音声入力して一字ずつ文字を認識した。第2実施形態では、単語のスペルをキータッチにより入力して文字列を認識する構成について説明する。
図7は、第2実施形態における本発明の単語学習支援装置20の構成を概略的に示すブロック図であり、
図8は、第2実施形態における単語学習支援装置20の単語学習支援処理に伴う表示動作を示す図であり、
図9は、単語学習支援装置20の制御部21による単語学習支援処理動作例を説明するためのフローチャートである。単語学習支援装置20の外観は単語学習支援装置10と同じである(
図2A,
図2B)。また、以下の説明における各部の構成、機能について、第1実施形態と同様である場合には、説明を省略する場合がある。
【0040】
単語学習支援装置20は、単語の音声データを再生出力すると共に当該単語のスペルを問う出題手段210と、文字入力キー24aによって入力された文字列を認識する入力文字列認識手段211と、入力文字列認識手段211により認識された文字列(スペル)に関し、データベース12に記憶されている単語のスペル情報と照合することにより、スペルの正誤判定を行う第2正誤判定手段212と、第2正誤判定手段212による判定結果を提示する第2提示手段213と、を必須の構成とする。
【0041】
単語学習支援装置20は、演算機能を有するCPU、作業用RAM、各種データ及びプログラム(本発明の単語学習支援プログラムを含む)を記憶するROM等から構成された本発明のコンピュータとしての制御部21、単語のスペル情報等の各種情報を記憶するデータベース12、単語のスペルを問う問題及び正誤判定結果をスピーカー13aから再生する再生出力部13、文字入力キー24aからの文字入力を受け付ける文字入力部24、モニタ等の表示画面15aを備える表示部15、単語学習支援装置20を操作するユーザからの操作指示を受け付け当該指示に応じた指示信号を制御部21に対して与える操作部16(例えば、ホームボタン、表示画面15a上のタッチパネルを含む)、各種通信網(インターネット回線等を含む)を介して他の装置と通信を行なうための通信部17を備えて構成されている。各構成部材は相互に接続されている。
【0042】
制御部21に含まれる算術論理演算ユニット及び各種レジスタ(プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等)が、ROMに格納されているプログラム(例えば、通信部17を介してスマートフォンにインストールされた本発明によるアプリケーション(単語学習支援プログラム))を解釈及び実行する。具体的には、操作部16から受け付けた指示信号によってプログラムの開始が指示されることにより単語学習支援プログラムを実行する。
【0043】
データベース12は、単語データベース121を記憶する。単語データベース121は、第1実施形態の単語データベース121(
図3A)と同様のため説明を省略する。
【0044】
ユーザによって学習範囲が選択されると(ステップS21)、単語データベース121に記憶された単語データのうち、選択された学習範囲が制御部21の作業用RAM等に記憶され、制御部21の出題手段210が、最初の単語データを読み出して、スペルを問う問題を出題する(ステップS22)。
【0045】
次に、ユーザが、文字入力キー24aを操作して、問われた単語のスペルを入力すると(ステップS23)、入力文字列認識手段211が、入力された文字列を認識する(ステップS24)。入力された文字列は、表示画面15a上の入力窓24bに表示される(ステップS25)(
図8)。
【0046】
そして、制御部21が、文字入力が終了したか否かを判定する(ステップS26)。例えば、所定時間以上文字入力がない場合、あるいは、〈GO〉キー24cが選択された場合に、文字入力終了と判定すればよい。判定の結果、文字入力が終了していない場合には(ステップS26:No)、ステップS23へ移行し、文字入力が終了するまでステップS23からステップS26の処理を繰り返す。
【0047】
文字入力が終了した場合には(ステップS26:Yes)、第2正誤判定手段212が、ステップS24で認識された文字列(スペル)を、単語データベース121において単語に対応付けて記憶されているスペル情報と照合して、スペルの正誤判定を行う(ステップS27)。
【0048】
次いで、第2提示手段213が、ステップS27の判定結果を提示する(ステップS28)。判定結果の提示の例は、第1実施形態と同様、例えば、スペルが正しければ、スピーカー13aから“Correct!”と音声が流れ(
図4)、スペルが誤りであれば、“Incorrect!”と音声が流れる(
図5)よう構成してもよい。また、表示画面15a上に○印50や×印51を表示して視覚的に正誤提示するよう構成してもよい(
図8)。
【0049】
そして、ユーザにより繰り返し指示がされたか否かを判定し(ステップS29)、繰り返し指示がされた場合には(ステップS29:Yes)、ステップS22に戻り、同じ単語が再度出題される。一方、繰り返しが指示されていない場合には(ステップS29:No)、ステップS30へ移行する。
【0050】
ステップS30にて、ユーザにより次の単語へ進む指示がされたか否かを判定し(ステップS30)、次の単語へ進む指示がされた場合には(ステップS30:Yes)、次の単語が読みだされ(ステップS31)、ステップS22に戻り、同じ単語が再度出題される。一方、繰り返しが指示されていない場合には(ステップS30:No)、ステップS30へ移行する。
【0051】
ステップS30にて、次の単語データを読み出して、ステップS22へ戻り、次の単語のスペルを問う問題が出題される。所定時間が経過したとき、又はユーザによって終了が指示されると、プログラムを終了する。
【0052】
以上のように、第2実施形態の単語学習支援装置20によれば、単語のスペルを文字入力して、認識した文字列をスペル情報と照合して判定することにより、単語の学習効率を飛躍的に向上させることが可能になる。
【0053】
上述した第1の単語学習支援装置10及び第2実施形態の単語学習支援装置20では、データベースを装置内部に設けたが、これに限らず、インターネット等の各種通信網によりアクセス可能な他の装置にデータベース内の単語データベース、文字波形データベースを備えてもよい。文字を認識する際、スペルを照合する際には、通信部17を介してデータベースに都度アクセスしてもよく、ユーザによって学習範囲を選択したときに、通信部17を介して単語データベースから選択された学習範囲の単語データを制御部の作業用RAM等に記憶するよう構成してもよい。第1実施形態の場合には、単語学習支援処理開始時に、通信部17を介して文字波形データベースの学習する言語の文字波形データを制御部の作業用RAM等に記憶するよう構成してもよい。
【0054】
〈連続再生学習モード〉
上述した第1の単語学習支援装置10及び第2実施形態の単語学習支援装置20を、単語データベースに記憶された単語を順番に、又は、ランダムにスペルを問う出題を再生しつづけるよう構成しても良い。複数の単語のスペル情報と、各単語の音声データと、単語のスペルを構成する各文字の音声データを対応付けて記憶する単語データベース221を設ける。
図10は、単語データベース221を示す図である。
【0055】
制御部11は、単語データベース221に記憶された単語を順番に、又は、ランダムに選択する選択し、選択された単語の音声データを含む当該単語のスペルを問う発問音声データと、単語のスペルを構成する各文字の音声データとを、再生出力部13のスピーカー13aから再生出力する。この際、制御部11は、単語の選択と、発問音声データと単語のスペルを構成する各文字の音声データの再生出力とから成る一連の選択再生動作が、繰り返し実行されるように制御する。
【0056】
図示しないユーザ選択画面にて、「テストモード」、「学習モード」を選択できるよう構成する。「テストモード」が選択されると、上述した単語のスペル学習がスタートする。「学習モード」が選択されると、連続再生学習が開始する。
図11は、連続再生学習モードの単語学習支援処理に伴う表示動作を示す図である。単語データベース221に記憶された単語のうち、ユーザによって選択された学習範囲の単語データのスペルを問う発問音声データと、単語のスペルを構成する各文字の音声データが繰り返し再生される。再生対象となる単語は、順に又はランダムに選択される。
【0057】
図11を用いて、ユーザによって選択された学習範囲「ランダム」に分類された単語データを順に選択する場合を例に説明する。
まず、最初の単語について、スペルを問う発問音声データ“How do you spell “house”?”(「ハウドゥーユースペル“ハウス”」)が再生される。次いで、その答えである、単語のスペルを構成する各文字の音声データ“「H」(エイチ)、「O」(オー)、「U」(ユー)、「S」(エス)、「E」(イー)”が再生される。
次いで、制御部11により次の単語が選択され、スペルを問う発問音声データ“How do you spell “book”?”(「ハウドゥーユースペル“ブック”」)が再生される。次いで、その答えである、単語のスペルを構成する各文字の音声データ“「B」(ビー)、「O」(オー)、「O」(オー)、「K」(ケー)”が再生される。
【0058】
以上のように、スペルを問う単語の音声を含む出題(発問音声データ)と、そのスペルを構成する各文字の音声が連続して次々に再生されるので、自動車の運転中等であっても単語の学習を行うことができる。
【0059】
本発明の適用範囲は上述した構成に限定されることはない。本発明は、単語の音声を含むスペルを問う出題と、単語のスペルを一字ずつ学習する単語学習支援装置等に対し、広く適用することができる。
【解決手段】単語の音声データを再生出力すると共に当該単語のスペルを問う出題手段110、マイク及び前記マイクによって取り込まれた音声信号から1字ずつ文字を認識する文字認識手段111を備える。そしてデータベース12に記憶されている単語のスペル情報と照合することにより、文字認識手段111により認識された文字によって特定される文字列(スペル)に関し、スペルの正誤判定を行う第1正誤判定手段112と、判定結果を提示する第1提示手段113とを有する。