特許第6166861号(P6166861)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6166861
(24)【登録日】2017年6月30日
(45)【発行日】2017年7月19日
(54)【発明の名称】クラッチ装置
(51)【国際特許分類】
   F16D 43/08 20060101AFI20170710BHJP
   F16D 43/22 20060101ALI20170710BHJP
   F16D 43/14 20060101ALI20170710BHJP
【FI】
   F16D43/08
   F16D43/22
   F16D43/14
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2011-158775(P2011-158775)
(22)【出願日】2011年7月20日
(65)【公開番号】特開2012-52655(P2012-52655A)
(43)【公開日】2012年3月15日
【審査請求日】2014年6月5日
(31)【優先権主張番号】12/805,281
(32)【優先日】2010年7月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】599075531
【氏名又は名称】楊 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】楊 泰和
【審査官】 尾形 元
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−239406(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 43/08
F16D 43/14
F16D 43/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トルクにより動作し、駆動トルクに従って制御され、係合または開放する作動特性を有するクラッチ装置であって、
回転可能な原動側(101)と出力側(102)に設置される出力側のクラッチ構造(1052)との間に、リレー伝動構造アセンブリ(104)を設置し、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)にリレー結合構造(204)を設け、前記リレー結合構造(204)は能動側と従動側とを有し、前記原動側(101)に制限構造(115)を設けることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との相対移動を制限し、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、前記原動側(101)が第一回転方向で稼動し、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記リレー結合構造(204)の能動側を駆動し、設定した回転速度になる前にはアイドリングさせ、設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合する前記制限トルクの滑り制動装置(106)による滑り制動作用が働きつつ、前記リレー結合構造の能動側によって前記リレー結合構造の従動側を駆動して位置を移動させ、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、前記リレー出力クラッチ構造(1051)が前記出力側(102)に設置される出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)との間の復旧動作用ばね(120)を圧縮し、
前記原動側(101)の回転駆動トルクが消失したとき、前記復旧動作用ばね(120)の作用によって前記リレー伝動構造アセンブリ(104)が元の状態に戻り、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)とが分離することにより、前記出力側(102)が解放され、
前記原動側(101)によって駆動される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より遅いまたは同じであるとき、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の従動側は前記復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)を離間させることを特徴とするクラッチ装置。
【請求項2】
前記原動側(101)は、回転動力を入力する回転構造により構成され、前記原動側(101)によって、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記リレー結合構造(204)の能動側を駆動し、前記原動側(101)に前記制限構造(115)を設けることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との相対移動を制限し、
前記出力側(102)は、回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成され、前記出力側(102)は前記出力側のクラッチ構造(1052)と連結し、前記出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受け、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)は、前記原動側(101)と前記出力側(102)との間に設置され、回転駆動や軸方向に位置を移動することが可能であり、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に前記原動側(101)により駆動される前記リレー結合構造(204)を設け、前記リレー結合構造(204)は、前記リレー結合構造の能動側及び前記リレー結合構造の能動側に同軸的に結合され相互作用する前記リレー結合構造の従動側を有し、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び前記制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、
前記リレー結合構造の能動側が前記原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合する前記制限トルクの滑り制動装置(106)による制動作用が働きつつ、前記リレー結合構造の能動側に対して回転駆動トルクを加えることにより、前記リレー結合構造の従動側の位置を移動させ、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の相対位置も移動され、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、前記リレー出力クラッチ構造(1051)が前記出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより回転運動のエネルギーを伝達し、前記復旧動作用ばね(120)を圧縮し、
前記原動側(101)の前記出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、前記復旧動作用ばね(120)のエネルギー放出による復元力によって、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)とが離され、前記リレー結合構造が元に戻ることにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断し、
前記原動側(101)によって駆動される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側が前記復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)を離間させ、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)とが相対回転運動を行うとき拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置され、前記リレー結合構造の能動側が前記原動側(101)に回転駆動されるとき、前記制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、前記リレー結合構造の能動側と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に結合している前記リレー結合構造の従動側との間の相対位置が移動し、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばねの予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の力を通して、固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成されることを含み、
前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は、静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、前記リレー結合構造の能動側が前記原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)とを連結することにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、前記リレー結合構造の能動側と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させ、
前記静止マシンシェル(107)は、クラッチ装置の静止マシンシェルを構成し、
前記制限構造(115)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との間の相対移動を制限する構造により構成され、前記原動側(101)のロータと結合し、
前記復旧動作用ばね(120)は、圧縮されるとエネルギー貯蔵及びエネルギー放出が可能なばね装置であり、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)との間に設置され、定常状態において、前記リレー出力クラッチ構造(1051)及び前記出力側のクラッチ構造(1052)が分離することにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させ、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)とが結合するとき、前記復旧動作用ばね(120)は同時に予圧により圧力貯蔵状態を呈し、
前記リレー出力クラッチ構造(1051)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置され、前記原動側(101)によって前記リレー結合構造の能動側を駆動するとき、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)は、前記リレー結合構造(204)の能動側によって駆動され、前記出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより回転運動のエネルギーを伝達し、前記原動側(101)の前記出力側(102)に対する駆動力が消失したとき、前記復旧動作用ばね(120)の復元力を通して、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)が離間し、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成され、
前記出力側のクラッチ構造(1052)は、前記リレー出力クラッチ構造(1051)が結合するときに、回転運動のエネルギーを伝達し、前記リレー出力クラッチ構造(1051)が非結合となるときに、回転運動のエネルギー伝達を遮断させるクラッチ機能構造により構成され、前記出力側のクラッチ構造(1052)は、前記出力側(102)と連結し、
前記リレー出力クラッチ構造(1051)及び前記出力側のクラッチ構造(1052)のクラッチ構造は、摩擦式クラッチ構造、噛合い式クラッチ構造、同期噛合い式クラッチ構造により構成することを含むことを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項3】
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記リレー結合構造(204)は、スクリュー構造(1041)及びナット構造(1042)により構成され、
前記原動側(101)は、回転動力を入力する回転構造により構成され、前記原動側(101)によって、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)を駆動するために前記リレー結合構造の能動側の機能をもつ前記スクリュー構造(1041)を駆動し、前記原動側(101)に前記制限構造(115)を設けることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との相対移動を制限し、
前記出力側(102)は、回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成され、前記出力側のクラッチ構造(1052)と連結し、前記出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受け、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)は、前記原動側(101)と前記出力側(102)との間に設置され、回転駆動及び軸方向に位置を移動することが可能であり、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に、前記原動側(101)により駆動される前記リレー結合構造を設け、前記リレー結合構造は前記スクリュー構造(1041)によって構成される前記リレー結合構造の能動側の機能、及び前記ナット構造(1042)により構成される前記リレー結合構造の従動側の機能を有し、前記スクリュー構造(1041)と前記ナット構造(1042)は同軸的に結合され相互作用を行い、前記ナット構造(1042)により構成される前記リレー結合構造の従動側は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と結合し、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び前記制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、
前記スクリュー構造(1041)が前記原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合する前記制限トルクの滑り制動装置(106)による制動作用が働きつつ、前記ナット構造(1042)に対して回転駆動トルクを加え、前記ナット構造(1042)と結合している前記リレー伝動構造アセンブリ(104)が相対的に軸方向に位置が移動され、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記リレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、前記リレー出力クラッチ構造(1051)が前記出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、前記復旧動作用ばね(120)を圧縮し、
前記原動側(101)の出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、前記復旧動作用ばね(120)のエネルギー放出による復元力によって、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)が離され、前記ナット構造(1042)が元の状態に戻り、回転運動のエネルギーの伝達が遮断され、
前記原動側(101)によって駆動される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より遅いまたは同じであるとき、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側が前記復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)を離間させ、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間で相対的な回転運動を行うとき拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置され、前記スクリュー構造(1041)が前記原動側(101)に回転駆動されるとき、前記制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、前記スクリュー構造(1041)が前記ナット構造(1042)を回転駆動するとき、前記スクリュー構造(1041)と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と結合している前記ナット構造(1042)との間の相対位置が移動され、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばね予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の作用力を通して、固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成されることを含み、
前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は、静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、前記リレー結合構造の能動側が前記原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、前記リレー結合構造の能動側と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させ、
前記静止マシンシェル(107)は、クラッチ装置の静止マシンシェルを構成し、
前記制限構造(115)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との間の相対移動を制限する構造により構成され、前記原動側(101)のロータと結合し、
前記復旧動作用ばね(120)は、圧縮されるとエネルギー貯蔵及びエネルギー放出が可能なばね装置であり、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)との間に設置され、定常状態において、前記リレー出力クラッチ構造(1051)及び前記出力側のクラッチ構造(1052)が分離されることにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させ、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)が駆動され結合するとき、前記復旧動作用ばね(120)は同時に予圧により圧力貯蔵状態を呈し、
前記リレー出力クラッチ構造(1051)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置され、前記原動側(101)によって前記スクリュー構造(1041)を駆動するとき、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)は、前記リレー結合構造の前記スクリュー構造(1041)によって駆動され、前記出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、前記復旧動作用ばね(120)を圧縮し、前記原動側(101)の前記出力側(102)に対する駆動力が消失したとき、前記復旧動作用ばね(120)の復元力を通して、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)が離間し、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成され、
前記出力側のクラッチ構造(1052)は、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と結合するときに、回転運動のエネルギーを伝達し、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と非結合となることにより、回転運動のエネルギー伝達を遮断させるクラッチ機能構造により構成され、前記出力側のクラッチ構造(1052)は、前記出力側(102)と連結し、
前記リレー出力クラッチ構造(1051)及び前記出力側のクラッチ構造(1052)のクラッチ構造は、摩擦式クラッチ構造、噛合い式クラッチ構造、同期噛合い式クラッチ構造により構成することを含むことを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項4】
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記リレー結合構造(204)は、伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)により構成され、
前記原動側(101)は、回転動力を入力する回転構造により構成され、前記原動側(101)によって、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記コイルスプリング(1043)を駆動し、前記原動側(101)に前記制限構造(115)を設けることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との相対移動を制限し、
前記出力側(102)は、回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成され、前記出力側(102)は前記出力側のクラッチ構造(1052)と連結し、前記出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受け、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)は、前記原動側(101)と前記出力側(102)との間に設置され、回転駆動や軸方向に位置を移動することが可能であり、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)にリレー結合構造機能を構成する前記コイルスプリング(1043)を設け、同軸的に前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との間に設けられ、前記コイルスプリング(1043)の一端を前記原動側(101)に固設して前記リレー結合構造の能動側の機能を構成し、前記コイルスプリング(1043)の他端を前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に固設してリレー結合構造の従動側の機能を構成し、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び前記制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、
前記コイルスプリング(1043)及び前記リレー伝動構造アセンブリ(104)が原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び前記制限トルクの滑り制動装置(106)によって制動作用が働きつつ、前記コイルスプリング(1043)を圧縮し、軸方向に動作させ、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)を軸方向に相対位置を移動させ、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記リレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、前記リレー出力クラッチ構造(1051)が前記出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより回転運動のエネルギーを伝達し、前記復旧動作用ばね(120)を圧縮し、
前記原動側(101)の前記出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、前記復旧動作用ばね(120)のエネルギー放出による復元力を通して、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)が離され、前記コイルスプリング(1043)が元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達を遮断し、
前記原動側(101)によって駆動される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側が前記復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)を離間させ、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間で相対回転運動を行うとき拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置され、前記コイルスプリング(1043)が前記原動側(101)により締まる角変位駆動力が加えられるとき、前記制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の相対位置が移動され、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばねの予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の力を通して、固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成されることを含み、
前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は、静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、前記リレー結合構造の能動側が前記原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、前記リレー結合構造の能動側と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させ、
前記静止マシンシェル(107)は、クラッチ装置の静止マシンシェルを構成し、
前記制限構造(115)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との間の相対移動を制限する構造により構成され、前記原動側(101)のロータと結合し、
前記復旧動作用ばね(120)は、圧縮されるとエネルギー貯蔵及びエネルギー放出が可能なばね装置であり、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)との間に設置され、定常状態において、前記リレー出力クラッチ構造(1051)及び前記出力側のクラッチ構造(1052)が分離されることにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させ、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)が駆動され結合するとき、前記復旧動作用ばね(120)は同時に予圧により圧力貯蔵状態を呈し、
前記リレー出力クラッチ構造(1051)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置され、前記原動側(101)によって前記コイルスプリング(1043)を駆動するとき、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との間に設置され、前記リレー結合構造機能を構成する前記コイルスプリング(1043)によって駆動され、前記出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、前記復旧動作用ばね(120)を圧縮し、前記原動側(101)の前記出力側(102)に対する駆動力が消失したとき、前記復旧動作用ばね(120)の復元力を通して、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)が離間し、前記コイルスプリング(1043)が元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成され、
前記出力側のクラッチ構造(1052)は、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と結合するときに、回転運動のエネルギーを伝達し、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と非結合となることにより、回転運動のエネルギー伝達を遮断させるクラッチ機能構造により構成され、前記出力側のクラッチ構造(1052)は、前記出力側(102)と連結し、
前記リレー出力クラッチ構造(1051)及び前記出力側のクラッチ構造(1052)のクラッチ構造は、摩擦式クラッチ構造、噛合い式クラッチ構造、同期噛合い式クラッチ構造により構成することを含むことを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項5】
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記リレー結合構造(204)は、弛緩または緊縮可能であり軸方向に強制移動する一方向クラッチ(1060)の構造により構成され、
前記原動側(101)は回転動力を入力する回転構造により構成され、前記原動側(101)により、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)を駆動するために前記リレー結合構造の能動側の機能を有する前記一方向クラッチ(1060)の能動側(1061)を駆動し、前記原動側(101)に前記制限構造(115)を設けることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との相対移動を制限し、
前記出力側(102)は、回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成され、前記出力側のクラッチ構造(1052)と連結し、前記出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受け、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)は、前記原動側(101)と前記出力側(102)との間に設置され、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に前記一方向クラッチ(1060)を設けることによりリレー結合構造の機能を構成し、前記一方向クラッチ(1060)は、能動側(1061)と従動側(1062)と中間ロール体(1063)とを有し、前記能動側(1061)と前記従動側(1062)との間に形成される複数個のジグザグ状間隔に前記中間ロール体(1063)を置き、一方向クラッチ機能を構成し、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び前記制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、
前記一方向クラッチ(1060)が前記原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び前記制限トルクの滑り制動装置(106)を通して制動作用が働きつつ、前記能動側(1061)により、前記中間ロール体(1063)を経て、前記従動側(1062)に回転駆動トルクを加え、前記中間ロール体(1063)が前記能動側(1061)及び前記従動側(1062)の間にラップされる前に、前記従動側(1062)を軸方向に強制移動させ、前記一方向クラッチ(1060)を設けた前記リレー伝動構造アセンブリ(104)を相対位置に移動させることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記リレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し前記出力側のクラッチ構造(1052)と結合させることにより、回転運動のエネルギーを伝達し、前記復旧動作用ばね(120)を圧縮し、
前記原動側(101)の前記出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、前記復旧動作用ばね(120)のエネルギー放出による復元力を通して、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)が離され、前記一方向クラッチ(1060)の前記従動側(1062)が元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達が遮断され、
前記原動側(101)によって駆動される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側が前記復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)を離間させ、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間で相対的な回転運動を行うとき拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置され、前記原動側(101)により前記一方向クラッチ(1060)の前記能動側(1061)を回転駆動するとき、前記制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、前記一方向クラッチ(1060)の前記能動側(1061)と前記一方向クラッチ(1060)の前記従動側(1062)との間の相対位置が移動され、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばねの予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の力を通して、固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成されることを含み、
前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は、静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、前記リレー結合構造の能動側が前記原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、前記リレー結合構造の能動側と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させ、
前記静止マシンシェル(107)は、クラッチ装置の静止マシンシェルを構成し、
前記制限構造(115)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記原動側(101)との間の相対移動を制限する構造により構成され、前記原動側(101)のロータと結合し、
前記復旧動作用ばね(120)は、圧縮されるとエネルギー貯蔵及びエネルギー放出が可能なばね装置であり、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)との間に設置され、定常状態において、前記リレー出力クラッチ構造(1051)及び前記出力側のクラッチ構造(1052)が分離されることにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させ、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)が駆動され結合するとき、前記復旧動作用ばね(120)は同時に予圧により圧力貯蔵状態を呈し、
前記リレー出力クラッチ構造(1051)は、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置され、前記原動側(101)によって前記一方向クラッチ(1060)の前記能動側(1061)を駆動するとき、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記一方向クラッチ(1060)の前記従動側(1062)が軸方向に駆動され、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)及び前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置された前記リレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、前記出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、前記復旧動作用ばね(120)を圧縮し、前記原動側(101)の前記出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、前記復旧動作用ばね(120)の復元力を通して、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と前記出力側のクラッチ構造(1052)が離間し、前記一方向クラッチ(1060)の前記従動側(1062)が元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成され、
前記出力側のクラッチ構造(1052)は、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と結合するときに、回転運動のエネルギーを伝達し、前記リレー出力クラッチ構造(1051)と非結合となることにより、回転運動のエネルギー伝達を遮断させるクラッチ機能構造により構成され、前記出力側のクラッチ構造(1052)は、前記出力側(102)と連結し、
前記リレー出力クラッチ構造(1051)及び前記出力側のクラッチ構造(1052)のクラッチ構造は、摩擦式クラッチ構造、噛合い式クラッチ構造、同期噛合い式クラッチ構造により構成することを含むことを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項6】
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記リレー結合構造(204)は、軸方向に強制移動する予力復帰を持つ軸方向クラッチ伝達ブロックの軸方向リレークラッチにより構成され、
前記原動側(101)は、回転動力を入力する回転構造により構成され、前記原動側(101)により、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されて前記リレー結合構造の機能を構成する前記軸方向リレークラッチを駆動し、
前記出力側(102)は、回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成され、前記出力側(102)は前記出力側のクラッチ構造(1052)と連結し、前記出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受け、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)は、前記原動側(101)と前記出力側(102)との間に設置され、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に前記軸方向リレークラッチを設け、前記軸方向リレークラッチは能動側(1071)、軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)、軸方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1073)、軸方向リレークラッチ伝動板(1074)、中間ロール体(1075)により構成され、前記能動側(1071)は前記中間ロール体(1075)を有し前記原動側(101)によって駆動され、前記中間ロール体(1075)と前記軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)は、前記軸方向リレークラッチの前記従動側(1076)の斜方向の強制移動面と結合し、前記軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)は前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)に設置され、前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と前記静止マシンシェル(107)との間に前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び前記制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、前記軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)の一端を前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)に固設し、前記軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)の他端を伝動端(1079)とし、前記伝動端(1079)の前記軸方向リレークラッチの前記従動側(1076)の斜面を呈す強制移動面は前記中間ロール体(1075)と結合し、前記伝動端(1079)の別面を軸方向クラッチ構造(1077)とし、
前記中間ロール体(1075)を設けた前記軸方向リレークラッチの前記能動側(1071)が前記原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合する前記制限トルクの滑り制動装置(106)による制動作用が働きつつ、前記軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)の前記強制移動面を形成する前記従動側(1076)を前記能動側(1071)に係合する前記中間ロール体(1075)により強制移動させ、前記軸方向クラッチ構造(1077)は、前記出力側(102)の前記出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、
前記原動側の前記出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、前記軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)本体の弾性を通して、及び/または前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と前記中間ロール体(1075)との間に設置される前記軸方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1073)のエネルギー放出による復元力を通して、前記軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)の前記軸方向クラッチ構造(1077)と前記出力側(102)の前記出力側のクラッチ構造(1052)とが離間し、前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)が元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達が遮断され、
前記原動側(101)によって駆動される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側は前記軸方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1073)に押されて元に戻ることにより、前記軸方向クラッチ構造(1077)と前記出力側のクラッチ構造(1052)を離間させ、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)は、前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と前記静止マシンシェル(107)との間で相対的な回転運動を行うとき拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、前記静止マシンシェル(107)と前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)との間に設置され、前記軸方向リレークラッチの能動側(1071)が前記原動側(101)に回転駆動されるとき、前記制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、前記軸方向リレークラッチの能動側(1071)が前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)に対して回転駆動を行うとき、前記軸方向リレークラッチの前記能動側(1071)により駆動される前記中間ロール体(1075)により、前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)の前記軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)に設置される前記軸方向クラッチ構造(1077)の相対位置が移動され、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばねの予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の力を通して、固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成されることを含み、
前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は、静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、前記リレー結合構造の能動側が前記原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と前記静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、前記リレー結合構造の能動側と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させ、
前記静止マシンシェル(107)は、クラッチ装置の静止マシンシェルを構成し、
前記出力側のクラッチ構造(1052)は、前記出力側(102)と連結し、前記軸方向リレークラッチ伝動板(1074)の前記軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)に設置される前記伝動端(1079)の前記軸方向クラッチ構造(1077)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、前記軸方向クラッチ構造(1077)と非結合となることにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成され、
前記軸方向クラッチ構造(1077)及び前記出力側のクラッチ構造(1052)は、摩擦式クラッチ構造または噛合い式クラッチ構造または同期噛合い式クラッチ構造により構成されることを含み、
前記中間ロール体(1075)は、ローリングボールまたは円錐形ローラー、または、球面形またはアーク状突起を用いることができることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項7】
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される前記リレー結合構造は、径方向に強制移動する予力復帰機能を持つ径方向クラッチ伝達ブロックの径方向リレークラッチにより構成され、
前記原動側(101)は、回転動力を入力する回転構造により構成され、前記原動側(101)により、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されて前記リレー結合構造の機能を構成する前記径方向リレークラッチを駆動し、
前記出力側(102)は、回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成され、環状内部に前記出力側のクラッチ構造(1052)を設置し、前記出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受け、
前記リレー伝動構造アセンブリ(104)は、前記原動側(101)と前記出力側(102)との間に設置され、
三つの構成部分が同心環状構造を形成し、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)に前記径方向リレークラッチを設け、前記径方向リレークラッチは能動側(1081)、径方向クラッチ伝達ブロック(1082)、径方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1083)、径方向リレークラッチ伝動板(1084)、中間ロール体(1085)により構成され、前記能動側(1081)は前記中間ロール体(1085)を有し原動側(101)によって駆動され、前記中間ロール体(1085)と前記径方向クラッチ伝達ブロック(1082)は、前記径方向リレークラッチの前記従動側(1086)の斜方向の強制移動面と結合し、前記径方向クラッチ伝達ブロック(1082)は前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)に設置され、前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)と前記静止マシンシェル(107)との間に前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び前記制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、前記径方向クラッチ伝達ブロック(1082)の一端を前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)に固設し、前記径方向クラッチ伝達ブロック(1082)の他端を伝動端(1089)とし、前記伝動端(1089)の前記従動側(1086)の斜面を呈す強制移動面は前記中間ロール体(1085)と結合し、前記伝動端(1089)の別面を径方向クラッチ構造(1087)とし、
前記中間ロール体(1085)を設けた前記能動側(1081)が前記原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、かつ設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間に設置される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合する制限トルクの滑り制動装置(106)による制動作用が働きつつ、前記径方向クラッチ伝達ブロック(1082)の斜方向になっている強制移動面を形成する前記従動側(1086)を、前記能動側(1081)に接して置かれる前記中間ロール体(1085)により強制移動させ、前記径方向クラッチ構造(1087)は、前記出力側(102)の前記出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、
前記原動側の前記出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、前記径方向クラッチ伝達ブロック(1082)本体の弾性を通して、及び/または前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)と前記中間ロール体(1085)との間に設置される前記径方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1083)のエネルギー放出による復元力を通して、前記径方向クラッチ伝達ブロック(1082)の前記径方向クラッチ構造(1087)と前記出力側(102)の前記出力側のクラッチ構造(1052)とが離間し、前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)が元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達が遮断され、
前記原動側(101)によって駆動される前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)と前記静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側は前記径方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1083)に押されて元に戻ることにより、前記径方向クラッチ構造(1087)と前記出力側のクラッチ構造(1052)とを離間させ、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)は、前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)と前記静止マシンシェル(107)との間で相対的な回転運動を行うとき拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、前記静止マシンシェル(107)と前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)との間に設置され、前記径方向リレークラッチの能動側(1081)が前記原動側(101)に回転駆動されるとき、前記制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、前記径方向リレークラッチの前記能動側(1081)が前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)に対して回転駆動を行うとき、前記径方向リレークラッチの前記能動側(1081)により駆動される前記中間ロール体(1085)により、前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)の前記径方向クラッチ伝達ブロック(1082)に設置される前記径方向クラッチ構造(1087)の相対位置が移動され、
前記制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばねの予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の力を通して、固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成されることを含み、
前記遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は、静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、前記リレー結合構造の能動側が前記原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)と前記制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)と前記静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、前記リレー結合構造の能動側と前記リレー伝動構造アセンブリ(104)の前記リレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させ、
前記静止マシンシェル(107)は、クラッチ装置の静止マシンシェルを構成し、
前記出力側のクラッチ構造(1052)は、前記出力側(102)と連結し、前記径方向リレークラッチ伝動板(1084)の前記径方向クラッチ伝達ブロック(1082)に設置される前記伝動端(1089)の前記径方向クラッチ構造(1087)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、前記径方向クラッチ構造(1087)と非結合となることにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成され、
前記径方向クラッチ構造(1087)及び前記出力側のクラッチ構造(1052)は、摩擦式クラッチ構造または噛合い式クラッチ構造または同期噛合い式クラッチ構造により構成されることを含み、
前記中間ロール体(1085)は、ローリングボールまたは円錐形ローラー、または、球面形またはアーク状突起を用いることができることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項8】
二セットの請求項1に記載のクラッチ装置により構成され、
二セットの前記クラッチ装置は、共に軸方向に回転伝達し、作動方向が異なるトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っていることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項9】
二セットの請求項1に記載のクラッチ装置により構成され、
二セットの前記クラッチ装置は、共に軸方向に回転伝達し、作動方向が同一のトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っていることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項10】
二セットの請求項1に記載のクラッチ装置により構成され、
二セットの前記クラッチ装置は、共に径方向に回転伝達し、作動方向が異なるトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っていることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項11】
二セットの請求項1に記載のクラッチ装置により構成され、
二セットの前記クラッチ装置は、共に径方向に回転伝達し、作動方向が同一のトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っていることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項12】
二セットの請求項1に記載のクラッチ装置により構成され、
二セットの前記クラッチ装置のうち一セットは径方向に回転伝達し、もう一セットは軸方向に回転伝達し、作動方向が異なるトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っていることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【請求項13】
二セットの請求項1に記載のクラッチ装置により構成され、
二セットの前記クラッチ装置のうち一セットは径方向に回転伝達し、もう一セットは軸方向に回転伝達し、作動方向が同一のトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っていることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トルクにより動作し、駆動トルクに従って制御され、係合または開放する作動特性を有するクラッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の単一方向伝動クラッチ装置または一方向クラッチは、下記の伝動特性を持っている。
一方の回転方向、例えば時計周り方向に能動側を駆動するとき従動側が連動し、逆に従動側を反時計周り方向に駆動するとき能動側が連動する。
また、反時計周り方向に能動側を駆動するとき従動側は連動せず、従動側を時計周り方向に駆動するとき能動側は連動しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−343601号公報
【特許文献2】特開2004−286225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の単一方向伝動クラッチ装置または一方向クラッチでは、「一つの駆動方向が必要であって、例えば時計周り方向で能動側を駆動するときは従動側が連動し、回転を出力するが、従動側を反時計周り方向駆動するときは能動側は連動しない」という用途には適用することができないという欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のクラッチ装置は、駆動トルクに従って制御され、係合または開放する作動特性を有し、回転可能な原動側(101)と出力側(102)に設置される出力側のクラッチ構造(1052)との間にリレー伝動構造アセンブリ(104)を設置し、リレー伝動構造アセンブリ(104)にリレー結合構造(204)を設け、リレー結合構造(204)はリレー結合構造の能動側とリレー結合構造の従動側を有し、原動側(101)に制限構造(115)を設けることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)の相対移動を制限する。
【0006】
リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、原動側(101)が第一回転方向で稼動し、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー結合構造(204)のリレー結合構造の能動側を駆動し、設定した回転速度になる前にアイドリングさせ、設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に設置される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合する制限トルクの滑り制動装置(106)による滑り制動作用が働きつつ、リレー結合構造の能動側によってリレー出力結合構造の従動側を駆動して位置を移動させ、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、出力側(102)に設置される出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)との間の復旧動作用ばね(120)を圧縮する。
【0007】
原動側(101)の回転駆動トルクが消失したとき、復旧動作用ばね(120)の作用を通して、リレー伝動構造アセンブリ(104)が元に戻り、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が分離されることにより、出力側(102)が解放される。
原動側(101)によって駆動される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側が復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)を離間させる。
以下の明細書中における「相対位置を制限」は、「相対移動を制限」と読み替える。また、「制限トルクの滑り制動装置(106)による制動作用が働き(をもたらし)、」は、「・・・制動作用が働き(をもたらし)つつ、」と読み替える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明のクラッチ装置の構造原理の模式図を示す。
図2】軸方向に動作するスクリュー角のスクリュー構造(1041)と軸方向に動作するスクリュー角のナット構造(1042)により、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー結合構造を構成する実施例の構造模式図を示す。
図3】伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)により、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造を構成する実施例の構造模式図を示す。
図4】軸方向に強制移動する一方向クラッチにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造を構成する実施例の構造模式図を示す。
図5】軸方向に強制移動する予力復帰機能を持つ軸方向クラッチ伝達ブロックの軸方向リレークラッチにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造を構成する実施例の構造模式図を示す。
図6図5のA−A断面図を示す。
図7図5の軸方向クラッチ構造(1077)と出力側のクラッチ構造(1052)が非結合となる模式図を示す。
図8図5の軸方向クラッチ構造(1077)が出力側のクラッチ構造(1052)と結合する模式図を示す。
図9】径方向に強制移動する予力復帰機能を持つ径方向のクラッチ伝達ブロックの径方向のリレークラッチにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー入力結合構造及びリレー出力構造を構成する実施例の構造模式図を示す。
図10図9の側面断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のクラッチ装置は、駆動トルクに従って制御され、係合または開放する作動特性を有し、回転可能な原動側(101)と出力側(102)に設置される出力側のクラッチ構造(1052)との間に、リレー伝動構造アセンブリ(104)を設置し、リレー伝動構造アセンブリ(104)にリレー結合構造(204)を設け、リレー結合構造(204)はリレー結合構造の能動側とリレー結合構造の従動側を有し、原動側(101)に制限構造(115)を設けることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)の相対位置を制限する。
【0010】
リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、原動側(101)において第一回転方向で稼動し、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー結合構造(204)のリレー結合構造の能動側を駆動し、設定した回転速度になる前にアイドリングさせ、設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に設置される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合し、制限トルクの滑り制動装置(106)と連結し、滑り制動作用をもたらし、かつリレー結合構造の能動側によってリレー出力結合構造の従動側を駆動して位置を移動させ、更にリレー伝動構造アセンブリ(104)及び設置されるリレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、出力側(102)に設置される出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、またリレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)との間の復旧動作用ばね(120)を圧縮する。
【0011】
原動側(101)での回転駆動トルクが消失したとき、復旧動作用ばね(120)の作用を通して、リレー伝動構造アセンブリ(104)が元に戻り、及びリレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が分離されることにより、出力側(102)が解放される。
また原動側(101)によって駆動される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側は復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)を離間させる。
【0012】
図1に本発明の構造原理の模式図を示す。
図1に示される主な構成は下記を含む。
原動側(101)は回転動力を入力する回転構造により構成される。原動側(101)によって、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー結合構造(204)のリレー結合構造の能動側を駆動し、原動側(101)に制限構造(115)を設けることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)の相対位置を制限する。
出力側(102)は回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成される。出力側(102)は出力側のクラッチ構造(1052)と連結し、また出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受ける。
【0013】
リレー伝動構造アセンブリ(104)は、原動側(101)と出力側(102)との間に設置され、また回転駆動や軸方向に位置を移動することが可能であり、リレー伝動構造アセンブリ(104)に原動側(101)により駆動されるリレー結合構造(204)を設け、リレー結合構造(204)はリレー結合構造の能動側及び同軸的に結合され相互作用するリレー結合構造の従動側を有し、上述のリレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、リレー結合構造の能動側は原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、かつ設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に設置される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合し、制限トルクの滑り制動装置(106)と連結し、制動作用をもたらし、リレー結合構造の能動側に対して回転駆動トルクを加えることにより、リレー結合構造の従動側の位置を移動させ、更にリレー伝動構造アセンブリ(104)の相対位置も移動され、設置されたリレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより回転運動のエネルギーを伝達し、また復旧動作用ばね(120)を圧縮する。
【0014】
原動側(101)での出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、復旧動作用ばね(120)のエネルギー放出による復元力を通して、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が押されて離され、及びリレー結合構造が元に戻りことにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断する。
また原動側(101)によって駆動される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側は復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)を離間させる。
【0015】
制限トルクの滑り制動装置(106)はリレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に回転運動を行うとき、拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)と静止マシンシェル(107)との間に設置され、リレー結合構造の能動側が原動側(101)に回転駆動されるとき、制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、リレー結合構造の能動側とリレー伝動構造アセンブリ(104)と結合しているリレー結合構造の従動側との間に、相対位置が移動される。
制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばねの予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の力を通して、制限トルクの滑り制動装置(106)を含む固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成することを含む。
【0016】
遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、リレー伝動構造アセンブリ(104)と制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、リレー結合構造の能動側が原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、リレー伝動構造アセンブリ(104)と制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、リレー結合構造の能動側と連結されるリレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させる。
【0017】
静止マシンシェル(107)は本実施例のクラッチ装置の静止マシンシェルを設置することにより構成される。
制限構造(115)はリレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)との間の相対位置を制限する構造により構成され、原動側(101)のロータと結合する。
復旧動作用ばね(120)は圧縮されエネルギー貯蔵及びエネルギー放出が可能なばね装置であり、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)との間に設置され、定常状態において、リレー出力クラッチ構造(1051)及び出力側のクラッチ構造(1052)が分離されることにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させ、またリレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が駆動され結合するとき、復旧動作用ばね(120)は同時に、予圧により圧力貯蔵状態を呈す。
【0018】
リレー出力クラッチ構造(1051)は、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置され、原動側(101)によってリレー結合構造の能動側を駆動するとき、リレー出力クラッチ構造(1051)とリレー伝動構造アセンブリ(104)は、リレー結合構造(204)のリレー結合構造の能動側によって駆動され、出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより回転運動のエネルギーを伝達し、かつ原動側(101)での出力側(102)に対する駆動力が消失したとき、復旧動作用ばね(120)の復元力を通して、かつリレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が離間し、更に回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成される。
【0019】
出力側のクラッチ構造(1052)はリレー出力クラッチ構造(1051)が結合するときに、回転運動のエネルギーを伝達し、または非結合となることにより、回転運動のエネルギー伝達を遮断させるクラッチ機能構造により構成され、出力側のクラッチ構造(1052)は、出力側(102)と連結する。
リレー出力クラッチ構造(1051)及び出力側のクラッチ構造(1052)のクラッチ構造は、摩擦式クラッチ構造、噛合い式クラッチ構造、同期噛合い式クラッチ構造により構成することを含む。
【0020】
本実施例のクラッチ装置のリレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー結合構造(204)は、更に一歩を進んでスクリュー構造(1041)及びナット構造(1042)により構成することができる。
図2に本発明は軸方向に動作するスクリュー角のスクリュー構造(1041)と軸方向に動作するスクリュー角のナット構造(1042)により、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー結合構造を構成する実施例の構造模式図を示す。
【0021】
図2に示される主な構成は下記を含む。
原動側(101)は回転動力を入力する回転構造により構成される。原動側(101)によって、リレー伝動構造アセンブリ(104)を駆動する中で、リレー結合構造の能動側機能のスクリュー構造(1041)を構成し、原動側(101)に制限構造(115)を設けることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)の相対位置を制限する。
出力側(102)は回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成される。出力側(102)は出力側のクラッチ構造(1052)と連結し、また出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受ける。
【0022】
リレー伝動構造アセンブリ(104)は、原動側(101)と出力側(102)との間に設置され、また回転駆動及び軸方向に位置を移動することは可能であり、リレー伝動構造アセンブリ(104)に原動側(101)により駆動されるリレー結合構造を設け、リレー結合構造はスクリュー構造(1041)によって構成されるリレー結合構造の能動側の機能を有し、及びナット構造(1042)により構成されるリレー結合構造の従動側機能を有し、スクリュー構造(1041)とナット構造(1042)は同軸的に結合されまた、相互作用を行い、上述のナット構造(1042)により構成されるリレー結合構造の従動側は、リレー伝動構造アセンブリ(104)と結合し、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、スクリュー構造(1041)は原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、かつ設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に設置される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合し、制限トルクの滑り制動装置(106)と連結し、制動作用をもたらし、かつナット構造(1042)に対して回転駆動トルクを加え、ナット構造(1042)と結合しているリレー伝動構造アセンブリ(104)が相対に軸方向に位置が移動され、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー出力クラッチ構造(1051)を駆動させ、出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、また復旧動作用ばね(120)を圧縮する。
【0023】
原動側(101)での出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、復旧動作用ばね(120)のエネルギー放出による復元力を通して、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が押されて離され、及びナット構造(1042)も元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達が遮断される。
また原動側(101)によって駆動される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側は復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)を離間させる。
【0024】
制限トルクの滑り制動装置(106)はリレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に相対的な回転運動を行うとき、拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)と静止マシンシェル(107)との間に設置され、スクリュー構造(1041)が原動側(101)に回転駆動されるとき、制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、スクリュー構造(1041)がナット構造(1042)を回転駆動するとき、スクリュー構造(1041)とリレー伝動構造アセンブリ(104)と結合しているナット構造(1042)との間に、相対位置が移動される。
制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばね予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の作用力を通して、制限トルクの滑り制動装置(106)を含む固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成することを含む。
【0025】
遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、リレー伝動構造アセンブリ(104)と制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、リレー結合構造の能動側が原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、リレー伝動構造アセンブリ(104)と制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、リレー結合構造の能動側と連結されるリレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させる。
【0026】
静止マシンシェル(107)は本実施例のクラッチ装置の静止マシンシェルを設置することにより構成される。
制限構造(115)はリレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)との間の相対位置を制限する構造により構成され、原動側(101)のロータと結合する。
復旧動作用ばね(120)は圧縮されエネルギー貯蔵及びエネルギー放出が可能なばね装置であり、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)との間に設置され、定常状態において、リレー出力クラッチ構造(1051)及び出力側のクラッチ構造(1052)が分離されることにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させ、またリレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が駆動され結合するとき、復旧動作用ばね(120)は同時に、予圧により圧力貯蔵状態を呈す。
【0027】
リレー出力クラッチ構造(1051)は、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置され、原動側(101)によってスクリュー構造(1041)を駆動するとき、リレー出力クラッチ構造(1051)とリレー伝動構造アセンブリ(104)は、リレー結合構造のスクリュー構造(1041)によって駆動され、出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、また復旧動作用ばね(120)を圧縮する。かつ原動側(101)での出力側(102)に対する駆動力が消失したとき、復旧動作用ばね(120)の復元力を通して、かつリレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が離間し、更に回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成される。
【0028】
出力側のクラッチ構造(1052)はリレー出力クラッチ構造(1051)が結合するときに、回転運動のエネルギーを伝達し、または非結合となることにより、回転運動のエネルギー伝達を遮断させるクラッチ機能構造により構成され、出力側のクラッチ構造(1052)は、出力側(102)と連結する。
リレー出力クラッチ構造(1051)及び出力側のクラッチ構造(1052)のクラッチ構造は、摩擦式クラッチ構造、噛合い式クラッチ構造、同期噛合い式クラッチ構造により構成することを含む。
【0029】
本実施例のクラッチ装置のリレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー結合構造(204)は、更に一歩を進んで伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)により構成することができる。
図3に本発明は伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)により、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造を構成する実施例の構造模式図を示す。
【0030】
図3に示される主な構成は下記を含む。
原動側(101)は回転動力を入力する回転構造により構成される。原動側(101)によって、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)を駆動し、原動側(101)に制限構造(115)を設けることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)の相対位置を制限する。
出力側(102)は回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成される。出力側(102)は出力側のクラッチ構造(1052)と連結し、また出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受ける。
【0031】
リレー伝動構造アセンブリ(104)は、原動側(101)と出力側(102)兩者との間に設置され、また回転駆動や軸方向に位置を移動することが可能であり、リレー伝動構造アセンブリ(104)にリレー結合構造機能を構成する伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)を設け、同軸的にリレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)との間に設けられ、伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)の一端を原動側(101)に固設し、リレー結合構造の能動側の機能を構成する。伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)の他端をリレー伝動構造アセンブリ(104)に固設し、リレー結合構造の従動側の機能を構成する。リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)及びリレー伝動構造アセンブリ(104)は原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、かつ設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に設置される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)によって制動作用をもたらし、伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)をきつく締め、軸方向に動作力を形成させ、リレー伝動構造アセンブリ(104)を軸方向に相対位置を移動させ、更にリレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより回転運動のエネルギーを伝達し、また復旧動作用ばね(120)を圧縮する。
【0032】
原動側(101)での出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、復旧動作用ばね(120)のエネルギー放出による復元力を通して、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が押されて離され、及び伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)が元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達を遮断する。
また原動側(101)によって駆動される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側は復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)を離間させる。
【0033】
制限トルクの滑り制動装置(106)はリレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に回転運動を行うとき、拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)と静止マシンシェル(107)との間に設置され、伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)が原動側(101)に対して、きつく締める角変位駆動力を加えるとき、制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、リレー伝動構造アセンブリ(104)の相対位置が移動される。
制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばねの予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の力を通して、制限トルクの滑り制動装置(106)を含む固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成することを含む。
【0034】
遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、リレー伝動構造アセンブリ(104)と制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、リレー結合構造の能動側が原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、リレー伝動構造アセンブリ(104)と制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、リレー結合構造の能動側と連結されるリレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させる。
【0035】
静止マシンシェル(107)は本実施例のクラッチ装置の静止マシンシェルを設置することにより構成される。
制限構造(115)はリレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)との間の相対位置を制限する構造により構成され、原動側(101)のロータと結合する。
復旧動作用ばね(120)は圧縮されエネルギー貯蔵及びエネルギー放出が可能なばね装置であり、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)との間に設置され、定常状態において、リレー出力クラッチ構造(1051)及び出力側のクラッチ構造(1052)が分離されることにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させ、またリレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が駆動され結合するとき、復旧動作用ばね(120)は同時に、予圧により圧力貯蔵状態を呈す。
【0036】
リレー出力クラッチ構造(1051)は、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置され、原動側(101)によって伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)を駆動するとき、リレー出力クラッチ構造(1051)とリレー伝動構造アセンブリ(104)は、リレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)との間に設置され、リレー結合構造機能を構成する伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)によって駆動され、出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、また復旧動作用ばね(120)を圧縮する。かつ原動側(101)での出力側(102)に対する駆動力が消失したとき、復旧動作用ばね(120)の復元力を通して、かつリレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が離間し、及び伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング(1043)が元に戻り、更に回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成される。
【0037】
出力側のクラッチ構造(1052)はリレー出力クラッチ構造(1051)が結合するときに、回転運動のエネルギーを伝達し、または非結合となることにより、回転運動のエネルギー伝達を遮断させるクラッチ機能構造により構成され、出力側のクラッチ構造(1052)は、出力側(102)と連結する。
リレー出力クラッチ構造(1051)及び出力側のクラッチ構造(1052)のクラッチ構造は、摩擦式クラッチ構造、噛合い式クラッチ構造、同期噛合い式クラッチ構造により構成することを含む。
【0038】
本実施例のクラッチ装置のリレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー結合構造(204)は、更に一歩を進んで弛緩または緊縮可能であり軸方向に強制移動する一方向クラッチ(over running clutch)の構造により構成することができる。
図4に本発明の中で軸方向に強制移動する一方向クラッチ(over running clutch)により、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造を構成する実施例の構造模式図を示す。
【0039】
図4に示される主な構成は下記を含む。
原動側(101)は回転動力を入力する回転構造により構成される。原動側(101)により、リレー伝動構造アセンブリ(104)を駆動する中で、リレー入力結合構造の能動側機能の軸方向に移動する一方向クラッチの能動側(1061)を構成し、原動側(101)に制限構造(115)を設けることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)の相対位置を制限する。
出力側(102)は回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成される。出力側(102)は出力側のクラッチ構造(1052)と連結し、また出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受ける。
【0040】
リレー伝動構造アセンブリ(104)は、原動側(101)と出力側(102)との間に設置され、リレー伝動構造アセンブリ(104)に軸方向に移動する一方向クラッチ(1060)(over running clutch)を設けることによりリレー結合構造の機能を構成し、軸方向に強制移動する一方向クラッチ(1060)は、軸方向に移動する一方向クラッチの能動側(1061)を有し、及び軸方向に移動する一方向クラッチの従動側(1062)と中間ロール体(1063)、軸方向に移動する一方向クラッチの能動側(1061)と軸方向に移動する一方向クラッチの従動側(1062)との間に形成される複数個のジグザグ状間隔に中間ロール体(1063)を置き、一方向クラッチ機能を構成し、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、軸方向に移動する一方向クラッチ(1060)が原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、かつ設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に設置される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)を通して、制動作用をもたらし、軸方向に移動する一方向クラッチの能動側(1061)により、中間ロール体(1063)を経て、軸方向に移動する一方向クラッチの従動側(1062)に回転駆動トルクを加え、中間ロール体(1063)がパッキングに引っかかられ、軸方向に移動する一方向クラッチの能動側(1061)及び軸方向に移動する一方向クラッチの従動側(1062)との間の前にストップされ、軸方向に移動する一方向クラッチの従動側(1062)を軸方向に強制移動させ、更に軸方向に移動する一方向クラッチ(1060)を設けたリレー伝動構造アセンブリ(104)を相対位置に移動させることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、出力側のクラッチ構造(1052)と結合させることにより、回転運動のエネルギーを伝達し、また復旧動作用ばね(120)を圧縮する。
【0041】
かつ原動側(101)での出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、復旧動作用ばね(120)のエネルギー放出による復元力を通して、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が押されて離され、及び軸方向に強制移動する一方向クラッチの従動側(1062)が元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達が遮断される。
また原動側(101)によって駆動される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側は復旧動作用ばね(120)に押されて元に戻ることにより、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)を離間させる。
【0042】
制限トルクの滑り制動装置(106)はリレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に相対的な回転運動を行うとき、拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)と静止マシンシェル(107)との間に設置され、原動側(101)により軸方向に移動する一方向クラッチの能動側(1061)を回転駆動するとき、制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、軸方向に移動する一方向クラッチの能動側(1061)と軸方向に移動する一方向クラッチの従動側(1062)との間に、相対位置が移動される。
制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばねの予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の力を通して、制限トルクの滑り制動装置(106)を含む固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成することを含む。
【0043】
遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、リレー伝動構造アセンブリ(104)と制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、リレー結合構造の能動側が原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、リレー伝動構造アセンブリ(104)と制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、リレー結合構造の能動側と連結されるリレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させる。
【0044】
静止マシンシェル(107)は本実施例のクラッチ装置の静止マシンシェルを設置することにより構成される。
制限構造(115)はリレー伝動構造アセンブリ(104)と原動側(101)との間の相対位置を制限する構造により構成され、原動側(101)のロータと結合する。
復旧動作用ばね(120)は圧縮されエネルギー貯蔵及びエネルギー放出が可能なばね装置であり、リレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)との間に設置され、定常状態において、リレー出力クラッチ構造(1051)及び出力側のクラッチ構造(1052)が分離されることにより、回転運動のエネルギーの伝達を遮断させ、またリレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が駆動され結合するとき、復旧動作用ばね(120)は同時に、予圧により圧力貯蔵状態を呈す。
【0045】
リレー出力クラッチ構造(1051)は、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置され、原動側(101)によって軸方向に移動する一方向クラッチの能動側(1061)を駆動するとき、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置される軸方向に移動する一方向クラッチの従動側(1062)が軸方向に駆動され、更にリレー伝動構造アセンブリ(104)及びリレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されたリレー出力クラッチ構造(1051)を駆動し、出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、また復旧動作用ばね(120)を圧縮する。かつ原動側(101)での出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、復旧動作用ばね(120)の復元力を通して、かつリレー出力クラッチ構造(1051)と出力側のクラッチ構造(1052)が離間し、及び軸方向に強制移動する一方向クラッチの従動側(1062)が元に戻り、更に回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成される。
【0046】
出力側のクラッチ構造(1052)はリレー出力クラッチ構造(1051)が結合するときに、回転運動のエネルギーを伝達し、または非結合となることにより、回転運動のエネルギー伝達を遮断させるのクラッチ機能構造により構成され、出力側のクラッチ構造(1052)は、出力側(102)と連結する。
リレー出力クラッチ構造(1051)及び出力側のクラッチ構造(1052)のクラッチ構造は、摩擦式クラッチ構造、噛合い式クラッチ構造、同期噛合い式クラッチ構造により構成することを含む。
【0047】
本実施例のクラッチ装置のリレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー結合構造(204)は、更に一歩を進んで軸方向に強制移動する予力復帰を持つ軸方向クラッチ伝達ブロックの軸方向リレークラッチにより構成することができる。
図5に本発明は軸方向に強制移動する予力復帰を持つ軸方向クラッチ伝達ブロックの軸方向リレークラッチにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造を構成する実施例の構造模式図を示す。
【0048】
図5に示される主な構成は下記を含む。
原動側(101)は回転動力を入力する回転構造により構成される。原動側(101)により、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置され、リレー結合構造機能を構成する軸方向リレークラッチを駆動する。
出力側(102)は回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成される。出力側(102)は出力側のクラッチ構造(1052)と連結し、また出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受ける。
【0049】
リレー伝動構造アセンブリ(104)は、原動側(101)と出力側(102)との間に設置され、リレー伝動構造アセンブリ(104)に軸方向リレークラッチを設け、軸方向リレークラッチは主に軸方向リレークラッチの能動側(1071)、軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)、軸方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1073)、軸方向リレークラッチ伝動板(1074)、中間ロール体(1075)により構成され、その中の軸方向リレークラッチの能動側(1071)は中間ロール体(1075)を有し、原動側(101)によって駆動され、中間ロール体(1075)と軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)は、斜方向の強制移動面の軸方向リレークラッチの従動側(1076)と結合し、軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)は軸方向リレークラッチ伝動板(1074)に設置され、軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と静止マシンシェル(107)との間に遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)の一端を軸方向リレークラッチ伝動板(1074)に固設し、軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)の他端を伝動端(1079)とし、伝動端(1079)の軸方向リレークラッチの従動側(1076)は、斜面を呈す強制移動面は中間ロール体(1075)と結合し、かつ伝動端(1079)の別面を軸方向クラッチ構造(1077)とし、中間ロール体(1075)を設けた軸方向リレークラッチの能動側(1071)が原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、かつ設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に設置される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合し、制限トルクの滑り制動装置(106)と制動作用をもたらし、軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)と斜めになっている強制移動面の軸方向リレークラッチの従動側(1076)を軸方向リレークラッチの能動側(1071)の中間ロール体(1075)に置かれて強制移動させ、更に移動軸方向クラッチ構造(1077)は、出力側(102)の出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、かつ原動側での出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)本体の弾性を通して、及び/または軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と中間ロール体(1075)間に設置される軸方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1073)のエネルギー放出による復元力を通して、軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)の軸方向クラッチ構造(1077)と出力側(102)の出力側のクラッチ構造(1052)が離間し、及び軸方向リレークラッチ伝動板(1074)が元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達が遮断される。
【0050】
また原動側(101)によって駆動される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側は軸方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1073)に押されて元に戻ることにより、軸方向クラッチ構造(1077)と出力側のクラッチ構造(1052)を離間させる。
【0051】
制限トルクの滑り制動装置(106)は軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と静止マシンシェル(107)との間に相対的な回転運動を行うとき、拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、静止マシンシェル(107)と軸方向リレークラッチ伝動板(1074)との間に設置され、軸方向リレークラッチの能動側(1071)が原動側(101)に回転駆動されるとき、制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、軸方向リレークラッチの能動側(1071)が軸方向リレークラッチ伝動板(1074)に対して回転駆動を行うとき、軸方向リレークラッチの能動側(1071)により駆動される中間ロール体(1075)は強制移動され、軸方向リレークラッチ伝動板(1074)の軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)に設置されることにより、軸方向クラッチ構造(1077)の相対位置が移動される。
【0052】
制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばねの予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の力を通して、制限トルクの滑り制動装置(106)を含む固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成することを含む。
遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、リレー結合構造の能動側が原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、軸方向リレークラッチ伝動板(1074)と静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、リレー結合構造の能動側と連結されるリレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させる。
【0053】
静止マシンシェル(107)は本実施例のクラッチ装置の静止マシンシェルを設置することにより構成される。
出力側のクラッチ構造(1052)は、出力側(102)と連結し、軸方向リレークラッチ伝動板(1074)の軸方向クラッチ伝達ブロック(1072)に設置される伝動端(1079)の軸方向クラッチ構造(1077)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、または非結合となることにより、更に回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成される。
【0054】
軸方向クラッチ構造(1077)及び出力側のクラッチ構造(1052)は、摩擦式クラッチ構造または噛合い式クラッチ構造または同期噛合い式クラッチ構造により構成することを含む。
中間ロール体(1075)は、ローリングボールまたは円錐形ローラーまたはにより球面形またはアーク状突起を用いることができる。
【0055】
本実施例のクラッチ装置のリレー伝動構造アセンブリ(104)に設置されるリレー出力結合構造は、更に一歩を進んで径方向に強制移動する予力復帰を持つ径方向クラッチ伝達ブロックの径方向リレークラッチにより構成することができる。
図6図5の側面断面図を示す。
図7図5の軸方向クラッチ構造(1077)と出力側のクラッチ構造(1052)が非結合となるA−A断面図を示す。
図8図5の軸方向クラッチ構造(1077)と出力側のクラッチ構造(1052)が結合するA−A断面図を示す。
図9に本発明は径方向に強制移動する予力復帰を持つ径方向のクラッチ伝達ブロックの径方向のリレークラッチにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー入力結合構造及びリレー出力構造を構成する実施例の構造模式図を示す。
【0056】
図9に示される主な構成は下記を含む。
原動側(101)は回転動力を入力する回転構造により構成される。原動側(101)により、リレー伝動構造アセンブリ(104)に設置され、リレー結合構造機能を構成する軸方向リレークラッチを駆動する。
出力側(102)は回転運動のエネルギーを出力する回転構造により構成される。出力側(102)の環状内部に出力側のクラッチ構造(1052)を設置し、また出力側のクラッチ構造(1052)の制御を受ける。
【0057】
リレー伝動構造アセンブリ(104)は、原動側(101)と出力側(102)との間に設置され、三つの構造は同心環状構造を形成し、リレー伝動構造アセンブリ(104)に径方向リレークラッチを設け、径方向リレークラッチは主に径方向リレークラッチの能動側(1081)、径方向クラッチ伝達ブロック(1082)、径方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1083)、径方向リレークラッチ伝動板(1084)、中間ロール体(1085)により構成され、その中の径方向リレークラッチの能動側(1081)は中間ロール体(1085)を有し、原動側(101)によって駆動され、中間ロール体(1085)と径方向クラッチ伝達ブロック(1082)は、斜方向の強制移動面の径方向クラッチリレークラッチの従動側(1086)と結合し、径方向クラッチ伝達ブロック(1082)は径方向リレークラッチ伝動板(1084)に設置され、径方向リレークラッチ伝動板(1084)と静止マシンシェル(107)との間に遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)及び制限トルクの滑り制動装置(106)を設け、径方向クラッチ伝達ブロック(1082)の一端を径方向リレークラッチ伝動板(1084)に固設し、径方向クラッチ伝達ブロック(1082)の他端を伝動端(1089)とし、伝動端(1089)の径方向リレークラッチの従動側(1086)は、斜面を呈す強制移動面は中間ロール体(1085)と結合し、かつ伝動端(1089)別面を径方向クラッチ構造(1087)とし、中間ロール体(1085)を設けた径方向リレークラッチの能動側(1081)が原動側(101)によって駆動され、設定した回転速度になる前にアイドリングし、かつ設定した回転速度になってまたは設定した回転速度より速くなったとき、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間に設置される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)を通して結合し、制限トルクの滑り制動装置(106)と制動作用をもたらし、径方向クラッチ伝達ブロック(1082)と斜方向になっている強制移動面の径方向リレークラッチの従動側(1086)を径方向リレークラッチの能動側(1081)の中間ロール体(1085)に置かれて強制移動させ、更に径方向クラッチ構造(1087)は、出力側(102)の出力側のクラッチ構造(1052)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達する。
【0058】
原動側での出力側(102)に対する回転駆動トルクが消失したとき、径方向クラッチ伝達ブロック(1082)本体の弾性を通して、及び/または径方向リレークラッチ伝動板(1084)と中間ロール体(1085)間に設置される径方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1083)のエネルギー放出による復元力を通して、径方向クラッチ伝達ブロック(1082)の径方向クラッチ構造(1087)と出力側(102)の出力側のクラッチ構造(1052)が離間し、及び径方向リレークラッチ伝動板(1084)が元に戻り、回転運動のエネルギーの伝達が遮断される。
【0059】
また原動側(101)によって駆動される遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)の回転速度が非結合となる回転速度より速いまたは同じであるとき、遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)が非結合となることにより、リレー伝動構造アセンブリ(104)と静止マシンシェル(107)との間の制動が無くなり、リレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側は径方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね(1083)に押されて元に戻ることにより、径方向クラッチ構造(1087)と出力側のクラッチ構造(1052)を離間させる。
【0060】
制限トルクの滑り制動装置(106)は径方向リレークラッチ伝動板(1084)と静止マシンシェル(107)との間に相対的な回転運動を行うとき、拘束作用を発揮する制限トルクの滑り制動作用の構造により構成され、静止マシンシェル(107)と径方向リレークラッチ伝動板(1084)との間に設置され、径方向リレークラッチの能動側(1081)が原動側(101)に回転駆動されるとき、制限トルクの滑り制動装置(106)の作用を通して、径方向リレークラッチの能動側(1081)が径方向リレークラッチ伝動板(1084)に対して回転駆動を行うとき、径方向リレークラッチの能動側(1081)により駆動される中間ロール体(1085)は強制移動され、径方向リレークラッチ伝動板(1084)の径方向クラッチ伝達ブロック(1082)に設置されることにより、径方向クラッチ構造(1087)の相対位置が移動される。
制限トルクの滑り制動装置(106)の構造は、機械力、ばねの予力、電気エネルギーによって励磁されるコイルの電磁力または永久磁石の力を通して、制限トルクの滑り制動装置(106)を含む固体と固体との間、または固体と粘性流体との間、または粘性流体と粘性流体との間、または固体と気態や液態流体との間に形成される滑り制動構造により構成することを含む。
【0061】
遠心力によって結合する遠心クラッチ(1006)は静止または低速時に切断される遠心クラッチ装置により構成され、径方向リレークラッチ伝動板(1084)と制限トルクの滑り制動装置(106)との間に設置され、リレー結合構造の能動側が原動側(101)に回転駆動され、設定した回転速度になったときに結合し、径方向リレークラッチ伝動板(1084)と制限トルクの滑り制動装置(106)を連結することにより、径方向リレークラッチ伝動板(1084)と静止マシンシェル(107)との間に制限トルクの滑り制動を形成させ、リレー結合構造の能動側と連結されるリレー伝動構造アセンブリ(104)のリレー結合構造の従動側との間の相対位置を移動させる。
【0062】
静止マシンシェル(107)は本実施例のクラッチ装置の静止マシンシェルを設置することにより構成される。
出力側のクラッチ構造(1052)は、出力側(102)と連結し、径方向リレークラッチ伝動板(1084)の径方向クラッチ伝達ブロック(1082)に設置される伝動端(1089)の径方向クラッチ構造(1087)と結合することにより、回転運動のエネルギーを伝達し、または非結合となることにより、更に回転運動のエネルギーの伝達を遮断させるクラッチ機能を持つ構造により構成される。
径方向クラッチ構造(1087)及び出力側のクラッチ構造(1052)は、摩擦式クラッチ構造または噛合い式クラッチ構造または同期噛合い式クラッチ構造により構成することを含む。
中間ロール体(1085)は、ローリングボールまたは円錐形ローラーまたはにより球面形またはアーク状突起を用いることができる。
図10図9の側面断面図を示す。
【0063】
本実施例のクラッチ装置は、上記実施例のクラッチ装置を二セット用いて構成することができ、共同の原動側(101)を持っている。それは下記を含む。
1)二セットのクラッチ装置は、共に軸方向に回転伝達し、作動方向が異なるトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っている。
2)二セットのクラッチ装置は、共に軸方向に回転伝達し、作動方向が同一のトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っている。
3)二セットのクラッチ装置は、共に径方向に回転伝達し、作動方向が異なるトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っている。
4)二セットのクラッチ装置は、共に径方向に回転伝達し、作動方向が同一のトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っている。
5)二セットのクラッチ装置のうち一セットは径方向に回転伝達し、もう一セットは軸方向に回転伝達し、作動方向が異なるトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っている。
6)二セットのクラッチ装置のうち一セットは径方向に回転伝達し、もう一セットは軸方向に回転伝達し、作動方向が同一のトルクで作動し、共同の原動側(101)を持っている。
【符号の説明】
【0064】
101:原動側
102:出力側
104:リレー伝動構造アセンブリ
106:制限トルクの滑り制動装置
107:静止マシンシェル
115:制限構造
120:復旧動作用ばね
204:リレー結合構造
1006:遠心力によって結合する遠心クラッチ
1041:スクリュー構造
1042:ナット構造
1043:伸長または圧縮可能であり軸方向に動作するコイルスプリング
1051:リレー出力クラッチ構造
1052:出力側のクラッチ構造
1060:軸方向に移動する一方向クラッチ
1061:軸方向に移動する一方向クラッチの能動側
1062:軸方向に移動する一方向クラッチの従動側
1063:中間ロール体
1071:軸方向リレークラッチの能動側
1072:軸方向クラッチ伝達ブロック
1073:軸方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね
1074:軸方向リレークラッチ伝動板
1075:中間ロール体
1076:軸方向リレークラッチの従動側
1077:軸方向クラッチ構造
1079:伝動端
1081:径方向リレークラッチの能動側
1082:径方向クラッチ伝達ブロック
1083:径方向クラッチ伝達ブロック復旧ばね
1084:径方向リレークラッチ伝動板
1085:中間ロール体
1086:径方向リレークラッチの従動側
1087:径方向クラッチ構造
1089:伝動端
図1
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