【実施例】
【0013】
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、
図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示省略)により前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。そして、前記遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞部27,28の始動入賞口へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄を表示面17aで変動表示させて図柄変動演出を行う図柄表示装置17が着脱可能に配設されている。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。また、前記球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成してもよい。なお、球受け皿14については、上下に2つの球受け皿を備えるものに限らず、1つの球受け皿のみを設ける構成であってもよい。
【0014】
また、前記パチンコ機10の前面右下部位置には、前記中枠12に配設された打球発射装置18を作動させる操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転させるよう遊技者が回動操作することで打球発射装置18が作動されて、前記球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域22に向けて発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置18によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調整することで、遊技領域22に打ち出されたパチンコ球が枠状装飾部材25の左側を流下する所謂「左打ち」と、当該パチンコ球が枠状装飾部材25の右側を流下する所謂「右打ち(ゴム打ち)」とを打ち分け得るようになっている。
【0015】
(遊技盤20について)
図2に示すように、前記遊技盤20は、合成樹脂材やベニヤ材等から形成された板状部材(遊技領域形成部材)21と、該板状部材21の裏側に配設されると共に各種の遊技部品を備えた設置部材(収容空間画成部材)30とを備えている。前記板状部材21は、前面(盤面)に配設された略円形状のレール部材23によりパチンコ球が流下可能な遊技領域22が画成されており、前記打球発射装置18から発射されたパチンコ球を遊技領域22に打ち出すことで遊技が行われるようになっている。そして、前記板状部材21には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には枠状装飾部材25、始動入賞部27,28、特別入賞部29,30、普通入賞部31,32、ゲート部33等)が取り付けられると共に、遊技領域22の最下部位置にアウト口24が開設されて、該遊技領域22に打ち出されたパチンコ球をアウト口24から排出させるようになっている。なお、装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
【0016】
ここで、実施例の前記板状部材21には、
図2に示すように、前記レール部材23で囲まれた遊技領域22の略中央で開口する装着口に、板状部材21の後方を視認可能にする表示窓部25aが形成されたセンター役とも称される装飾部材25が取り付けられている。実施例の装飾部材25は、前後に開口する枠状に形成されて、当該装飾部材25の開口部を透明パネル26により部分的に塞ぐよう構成してある。このように、実施例では、装飾部材25の開口部および透明パネル26により表示窓部25aが形成されている。なお、以下の説明では、表示窓部25aが形成された装飾部材を枠状装飾部材25と指称するものとする。そして、前記枠状装飾部材25における表示窓部25aの後方に、図柄表示装置17が位置するよう構成されて、当該表示窓部25aを介して表示面を遊技盤20の前面側から視認可能になっている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域22内に多数の遊技釘37が設けられると共に、前記枠状装飾部材25の左側方に、遊技領域22を流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内部材38が回転自在に支持されており、遊技領域22を流下する過程で遊技釘37や回転案内部材38に接触したパチンコ球の流下方向を不規則に変化させ得るよう構成されている。
【0017】
(入球部について)
図2に示すように、前記遊技盤20には、パチンコ球が入賞可能な複数の入球部が前記遊技領域22内に配設されており、パチンコ球が入球した入球部に応じた制御が実行されることで所定の遊技を行い得るようになっている。具体的に、実施例のパチンコ機10では、前記遊技領域22に位置するよう前記入球部としての第1始動入賞部27が配置されると共に、前記遊技領域22に位置するよう前記入球部としての第2始動入賞部28、第1および第2特別入賞部29,30、ゲート部33が配置されている。
【0018】
(第1始動入賞部27について)
前記第1始動入賞部27は、
図2に示すように、前記枠状装飾部材25の下方位置(アウト口24の直上位置)に、パチンコ球が入賞(入球)可能な第1始動入賞口(始動口)27aが上方に常時開口するよう設けられており、前記遊技領域22を流下するパチンコ球が一定の確率で第1始動入賞口27aに入賞し得るようになっている。また、前記第1始動入賞部27は、第1始動入賞口27aに入賞したパチンコ球の排出経路に、パチンコ球を検出する検出手段としての第1始動入賞検出センサSE1が配設されている。第1始動入賞検出センサSE1は、前記設置部材40の裏面に配設されたメイン制御基板301に配線接続されており(
図6参照)、該第1始動入賞検出センサSE1からの球検出信号がメイン制御基板301のメイン制御CPU(メイン制御手段)301aに入力されることを判定条件としてメイン制御基板301のCPUが特別遊技(大当り遊技や小当り遊技)を生起させるか否かを判定する特図当り判定(当り判定)を行うと共に、当該球検出信号の入力を賞球の払出条件として、該CPU301aが所定数(例えば3個)の賞球の払い出しを決定し、当該決定に基づいてメイン制御基板301から払出制御基板306に対して払出制御信号が出力されるようになっている。
【0019】
(第2始動入賞部28について)
前記第2始動入賞部28は、遊技領域22内で開口する第2始動入賞口28aを開閉部材28bの作動に伴い開閉するよう構成されており、駆動手段としての始動入賞ソレノイドSL1(
図6参照)の駆動に伴って開閉部材28bが第2始動入賞口28aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、第2始動入賞口28aは、始動入賞ソレノイドSL1を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成される。なお、実施例における第2始動入賞部28は、前後に開口するよう形成された第2始動入賞口28aを介して前記板状部材21の内部から遊技領域22に出没するよう開閉部材28bが前後移動可能に構成されており、前記閉鎖位置において開閉部材28bが第2始動入賞口28aを介して板状部材21の内部(後方)に退避してパチンコ球が入賞不能に第2始動入賞口28aを塞ぐと共に、前記開放位置において開閉部材28bが第2始動入賞口28aを介して遊技領域22(遊技領域22)に突出してパチンコ球が入賞可能に第2始動入賞口28aを開放するよう構成されている。そして、前記開放位置において、開閉部材28bに受け止められたパチンコ球が前記第2始動入賞口28aに誘導されて入賞するようになっている。
【0020】
また、前記第2始動入賞部28は、前記第2始動入賞口28aに入賞したパチンコ球の排出経路(図示せず)に、パチンコ球を検出する検出手段としての第2始動入賞検出センサSE2を備えている。第2始動入賞検出センサSE2は、前記メイン制御基板301に配線接続されており(
図6参照)、該第2始動入賞検出センサSE2からの球検出信号がメイン制御基板301のCPU301aに入力されることを判定条件としてメイン制御基板301のCPU301aが特図当り判定(当り判定)を行うと共に、当該球検出信号の入力を賞球の払出条件として、該CPU301aが(例えば3個)賞球の払い出しを決定し、当該決定に基づいてメイン制御基板301から払出制御基板306に対して払出制御信号が出力されるようになっている。
【0021】
ここで、実施例のパチンコ機10では、第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出(第1または第2始動入賞口27a,28aへのパチンコ球の入賞)に伴って各種情報(乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて特別遊技を生起させるか否かに関する当り判定が行われるよう構成されている。そして、特図当り判定の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄組合せ演出が実行され、特図当り判定の判定結果が肯定判定(特別遊技を生起させる判定結果)の場合に、該図柄表示装置17での図柄組合せ演出の結果、該図柄表示装置17の表示部に所定の当り表示となる組合せ(例えば同一演出図柄の3つ揃い等)で演出図柄が確定停止表示されることで、遊技者に有利な特別遊技(大当り遊技や小当り遊技等の特別遊技)が付与されるようになっている。そして、特別遊技の発生に伴って第1特別入賞部29や第2特別入賞部30の開閉部材29b,30b(後述)が作動変位されて、特別入賞口29a,30aへのパチンコ球の入賞に伴い遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。ここで、前記メイン制御基板301には、前記図柄表示装置17を制御する演出制御基板302が配線接続されており、当該メイン制御基板301から入力される制御信号に基づいて演出制御基板302が図柄表示装置17を制御することで所定の図柄組合せ演出が実行されるようになっている。なお、実施例では、前記演出制御基板302を基板ケースに収容した演出制御装置が図柄表示装置17の後面に着脱可能に取り付けられている。
【0022】
(第1および第2特別入賞部29,30について)
図2に示すように、前記第1特別入賞部29は、遊技領域22内で開口する第1特別入賞口29aを開閉部材29bの作動に伴い開閉するよう構成されると共に、前記第2特別入賞部30は、遊技領域22内で開口する第2特別入賞口30aを開閉部材30bの作動に伴い開閉するよう構成されている。実施例では、前記枠状装飾部材25の右下部位置に前記第1特別入賞部29が設けられ、前記第1始動入賞部27の右側方に前記第2特別入賞部30が設けられている。ここで、前記第1特別入賞部29の開閉部材29bには駆動手段としての第1特別入賞ソレノイドSL2(
図6参照)が連繋接続されると共に、第2特別入賞部30の開閉部材30bには駆動手段としての第2特別入賞ソレノイドSL3が連繋接続されており、当該ソレノイドSL2,SL3を駆動することで対応する特別入賞口29a,30aへパチンコ球が入賞可能な開放位置と、入賞が不能な閉鎖位置とに切り替えられるようになっている。
【0023】
また、前記第1特別入賞部29は、前記第1特別入賞口29aに入賞したパチンコ球を通過させる排出経路(図示せず)に、当該通路を通過するパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第1特別入賞検出センサSE3を備えると共に、前記第2特別入賞部30は、前記第2特別入賞口30aに入賞したパチンコ球を通過させる排出経路(図示せず)に、当該通路を通過するパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第2特別入賞検出センサSE4を備えている。前記第1および第2特別入賞検出センサSE3,SE4は、パチンコ機10の裏側に配設された制御手段としてのメイン制御基板301に配線接続されている。そして、特別入賞検出センサSE3からの検出信号がメイン制御基板301のメイン制御CPU301aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU301aが所定数(例えば15個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。また、前記第1および第2特別入賞ソレノイドSL2,SL3は、前記第1始動入賞部27または第2始動入賞部28へのパチンコ球の入賞を契機として第1および第2特別入賞部29,30を開放する特別遊技が付与される場合に、特別遊技の種類に応じた所定の開閉条件に従って第1および第2特別入賞部29,30の開閉部材29b,30bの何れかを作動させるようメイン制御基板301によって駆動制御される。
【0024】
また、
図2(b)に示すように、前記第2特別入賞部30は、前記第2特別入賞口30aに連通する入賞空間(図示せず)が入賞部本体に形成されると共に、当該入賞空間にパチンコ球が通過可能な複数(実施例では2つ)の入球口201,202が開口するよう設けられており、当該第2特別入賞口30aに入賞したパチンコ球が何れかの入球口201,202を通過するよう構成されている。ここで、第2特別入賞部30の入賞空間内で開口する入球口201の一方には、通過するパチンコ球を検出する入賞検出手段としての特定領域入球検出センサSE8が配置されており、当該特定領域入球検出センサSE8がメイン制御基板301に配線接続されている。そして、特定領域入球検出センサSE8からの検出信号がメイン制御基板301のメイン制御CPU301aに入力されることを条件として、メイン制御CPU301aが確変状態を付与することを決定するよう構成されている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、特別遊技の発生に伴って前記第2特別入賞部30の第2特別入賞口30aに入賞したパチンコ球が前記特定領域入球検出センサSE8により検出された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態が確変状態となるよう設定され、特定領域入球検出センサSE8により検出されない場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態が非確変状態となるよう構成されている。なお、以下の説明では、前記第2特別入賞部30の入賞空間内で開口する入球口の内で、前記特定領域入球検出センサSE8により検出されるパチンコ球が通過する入球口を特定領域201と指称し、特定領域入球検出センサSE8により検出されないパチンコ球が通過する入球口を非特定領域202と指称して区別する場合がある。
【0025】
ここで、前記第2特別入賞部30の排出通路30cは、前記特定領域201および非特定領域202の上流側で当該特定領域201および非特定領域202に分岐するよう形成されて、当該分岐部の上流に第2特別入賞検出センサSE4が配置されている。すなわち、前記第2特別入賞部30の第2特別入賞口30aに入賞したパチンコ球は、前記特定領域201を通過するか否かに関わらず第2特別入賞検出センサSE4により検出されるようになっている。また、前記第2特別入賞部30の排出通路30cには、特定領域201および非特定領域202に分岐する分岐部に、第2特別入賞部30に入賞したパチンコ球を特定領域201に誘導する第1位置(
図2(b)に破線で図示)と、第2特別入賞部30に入賞したパチンコ球を非特定領域202に誘導する第2位置(
図2(b)に二点鎖線で図示)とに切り替え可能な通路切替部材200が設けられており、当該通路切替部材200に駆動手段としての切替ソレノイドSL4(
図6参照)が連繋接続されており、当該ソレノイドSL4を駆動することで通路切替部材200が第1位置および第2位置に移動するようになっている。また、第2特別入賞部30には、前記通路切替部材200が所定の原位置(実施例では前記第2位置)にあるか否かを検出する原位置センサRP(
図6参照)を備えている。そして、前記原位置センサRPおよび切替ソレノイドSL4の夫々が前記メイン制御基板301に配線接続されており、当該原位置センサRPからの検出信号に基づいて切替ソレノイドSL4が駆動されることにより、通路切替部材200を第1位置および第2位置に変位させ得るようになっている。
【0026】
(普通入賞部31,32について)
図2に示すように、前記普通入賞部31,32は、前記遊技領域22の左右下部位置において、パチンコ球が入賞(入球)可能な普通入賞口31a,32aが上方に常時開口するよう前記遊技盤20に設けられており、遊技領域22を流下するパチンコ球および遊技領域22を流下するパチンコ球の夫々が一定の確率で普通入賞口31a,32aに入賞し得るようになっている。実施例では、遊技盤20の左下部位置に配設された左側の入賞ユニット34に3つの普通入賞部31が設けられ、遊技盤20の右下部位置に配設された右側の入賞ユニット35に1つの普通入賞部32が設けられている。ここで、前記右側の入賞ユニット35には、前記第2始動入賞部28および第2特別入賞部30が備えられており、第2始動入賞部28、第2特別入賞部30および普通入賞部32を備えた複合ユニットとして構成されている。また、前記左側入賞ユニット34の各普通入賞部31の普通入賞口31aに入賞したパチンコ球を合流して通過させる通路途中(図示せず)に、当該通路を通過するパチンコ球を検出する入賞検出手段としての普通入賞検出センサSE5(
図6参照)を備えており、右側入賞ユニット35の普通入賞部32の普通入賞口32aに入賞したパチンコ球を通過させる通路途中(図示せず)に、当該通路を通過するパチンコ球を検出する入賞検出手段としての普通入賞検出センサSE6(
図6参照)を備えている。
【0027】
また、前記普通入賞検出センサSE5,SE6は、パチンコ機10の裏側に配設された制御手段としてのメイン制御基板301に配線接続されている。そして、普通入賞検出センサSE5,SE6からの検出信号がメイン制御基板301のCPU301aに入力されることを賞球の払出条件として、該CPU301aが所定数(例えば10個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。
【0028】
(ゲート部33について)
前記ゲート部33は、
図2に示すように、上下に貫通するよう普図始動口33aが形成されており、遊技領域22を流下するパチンコ球がゲート部33の上方から下方へ通過し得るようになっている。また、ゲート部33には、当該ゲート部33(通過口)を通過するパチンコ球を検出するゲートセンサSE7が設けられている。このゲートセンサSE7は、前記メイン制御基板301(
図6参照)に配線接続されているに配線接続されており、該ゲートセンサSE7からメイン制御基板301への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って普図当り判定条件(第2の当り判定条件)が成立するようになっている。そして、普図当り判定条件の成立に伴って普図当り遊技を生起させるか否かに関する普図当り判定が行われ、該普図当り判定の結果に応じて前記第2始動入賞部28の始動入賞ソレノイドSL1が駆動制御されて、当該開閉部材28bが開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、ゲートセンサSE7によるパチンコ球の検出を契機として行われる普図当り判定の判定結果が当りの判定である場合に、前記第2始動入賞部28の第2始動入賞口28aを所定の開放条件で開放する普図当り遊技が行われて、当該第2始動入賞口28aへパチンコ球を入賞させ得る機会が与えられるようになっている。
【0029】
ここで、
図6に示すように、前記始動入賞検出センサSE1,SE2の夫々は、当該センサからの配線のコネクタがメイン制御基板301に対して直接接続されるよう構成されている。一方で、前記特別入賞検出センサSE3,SE4や普通入賞検出センサSE5,SE6、ゲートセンサSE7、特定領域入球検出センサSE8、原位置センサRPは、各センサからの配線のコネクタが後述する第1中継接続基板51に対して接続され、当該第1中継接続基板51を介してメイン制御基板301に電気的に接続されるようになっている。同様に、前記始動入賞ソレノイドSL1や特別入賞ソレノイドSL2,SL3、切替ソレノイドSL4は、各ソレノイドからの配線のコネクタが第1中継接続基板51に対して接続され、当該第1中継接続基板51を介してメイン制御基板301に電気的に接続されるようになっている。また、前記メイン制御基板301には、前記図柄表示装置17を制御する演出制御基板302が配線接続されており、メイン制御基板301から入力される制御信号に基づいて演出制御基板302が図柄表示装置17を制御することで、所定の表示演出が実行されるようになっている。
【0030】
(設置部材40について)
図3に示すように、前記設置部材40は、板状部材21の後面に対向する背面板42と、この背面板42の外周縁から前方に延出して前端部が板状部材21の後面に当接する外周壁部43とから前側に開口する箱状に形成され、前記板状部材21との間に空間を画成するよう構成されている。なお、設置部材40は、外周壁部43が板状部材21の外周縁の近傍に延在するよう設けられて、板状部材21の後面の略全体を覆うように配設されている。そして、前記設置部材40(背面板42)の後面側に、前記図柄表示装置17が着脱可能に配設されると共に、当該設置部材40の前面側(空間内)に、遊技に合わせて発光により演出を実行する発光演出装置や可動体の動作により演出を実行する可動演出装置等の演出装置や、前記入賞部(始動入賞部27,28、特別入賞部29,30、普通入賞部31,32)に入賞したパチンコ球を遊技盤20の外部に排出する球通路等が配設されて、当該設置部材40を1つのユニットとして取り扱い得るよう構成されている。更に、前記設置部材40には、前記メイン制御基板301に対して電気的に接続された不正検出センサSN1〜SN3が取り付けられており、遊技盤20に向けられる不正行為を不正検出センサSN1〜SN3で検出し得るよう構成されている。なお、実施例のパチンコ機10には、不正検出センサとして、電波を検出する電波センサSN1や、磁気を検出する磁気センサSN2、振動を検出する振動センサSN3が設置されており、当該不正検出センサSN1〜SN3からの検出信号に基づいてメイン制御基板301が不正検出制御を実行するようになっている。
【0031】
前記設置部材40には、
図3に示すように、前記背面板42において前記図柄表示装置17の前面が当接する表示当接面45に、前後に貫通する表示窓部40aが形成されている。ここで、前記設置部材40(背面板42)の表示窓部40aは、前記枠状装飾部材25の表示窓部25aと前後に並ぶ位置に設けられており、前記図柄表示装置17の表示面17aを両表示窓部25a,40aを介して遊技盤20の前側から視認し得るよう構成されている。なお、実施例では、図柄表示装置17の後面に、前記演出制御基板302を基板ケースに収容した演出制御装置が着脱可能に取り付けられている。そして、前記設置部材40における前記背面板42の後面には、前記表示当接面45の下方位置に基板設置部50が設けられており、当該基板設置部50に、後述する中継接続基板51,52が着脱可能に設置されている。なお、設置部材40には、前記基板設置部50を挟む左右両側にベース取付部48が設けられており、当該左右のベース取付部48に掛け渡すよう設けられた取付ベースに、前記メイン制御基板301を基板ケースに収容したメイン制御装置(何れも図示せず)が着脱可能に取り付けられている。すなわち、基板設置部50に設置された中継接続基板51,52の後方を取付ベースで覆うことで、設置部材40の裏側のスペース効率を高めると共に中継接続基板51,52を保護するよう構成されている。なお、ベース取付部48に取付ベースを取り付けた状態で、前記基板設置部50と取付ベースとの間の空間が設置部材40の下方に開口するよう構成されており、当該開口を介して中継接続基板51,52に対する配線接続を容易になし得るよう構成してある。
【0032】
(基板設置部50について)
図3、
図4に示すように、前記基板設置部50は、前記表示当接面45の下側に、第1段部46を介して連設されて表示当接面45よりも前側に位置するよう設けられると共に、左右に並んで複数(実施例では2つ)の中継接続基板51,52を設置し得るよう構成されている。なお、基板設置部50および中継接続基板51,52に関する以下の説明では、
図3に示すように、遊技盤20(設置部材40)を裏側から見た状態を基準として左右を指称するものとする。すなわち、前記基板設置部50の左右一方側(実施例では右側)に、前記メイン制御基板301に対する配線を中継接続する第1中継接続基板51が設置され、当該基板設置部50の左右他方側(実施例では左側)に、前記演出制御基板302に対する配線を中継接続する第2中継接続基板52が設置されている。ここでは、前記第1中継接続基板51には、前記メイン制御基板301からの配線が接続されると共に、特別入賞検出センサSE3,SE4、普通入賞検出センサSE5,SE6、ゲートセンサSE7、特定領域入球検出センサSE8、原位置センサRP、始動入賞ソレノイドSL1、特別入賞ソレノイドSL2,SL3、切替ソレノイドSL4および不正検出センサSN1〜SN3からの配線が接続されている。また、前記第2中継接続基板52には、前記演出制御基板302からの配線が接続されると共に、前記遊技盤20に配設された各種演出装置からの配線が接続されている。
【0033】
また、前記第1および第2中継接続基板51,52の夫々は、
図3に示すように、対応の電気部品に繋がる配線のコネクタが接続されるコネクタ接続部60,61,62,52bが遊技盤20の後方に向く面(以下、実装面51aという)に集中して実装されている。そして、前記第1中継接続基板51は、実装面51aと反対側の面(以下、端子面51bという)を基板設置部50の設置面50a(設置部材40における背面板42の後面)に向けた姿勢で基板設置部50の設置面50aに設けた基板支持部55に設置されて、当該基板設置部50(基板支持部55)に着脱可能に取り付けられた基板ケース90がコネクタ接続部60,61,62の実装面51a(具体的には後述する部品実装領域DR1,DR2)を被覆するよう構成されている。一方で、前記第2中継接続基板52は、コネクタ接続部,52bの実装面52aが露出すると共に当該実装面52aと反対側の面(以下、端子面という)を基板設置部50の設置面50aに向けた姿勢で、当該基板設置部50の設置面50aに対して後方から直接ネジ止めすることで着脱可能に取り付けられている。なお、前記基板設置部50の上縁部(第1段部46)には、左右に離間する複数位置に第1配線保持片53aが設けられており、前記遊技盤20に設けられた演出装置からの配線を各第1配線保持片53aに保持させるよう構成されている。すなわち、前記基板設置部50の上縁部において各第1配線保持片53aに前記演出装置からの配線を保持することにより前記第1段部46に沿った配線経路53を這うよう延在して、当該配線が基板設置部50に対して着脱可能に配設される第1および第2中継接続基板51,52との間に挟み込まれるのを防止しつつ、前記第2中継接続基板52に接続し得るよう構成されている。また、
図3〜
図5に示すように、前記基板設置部50における設置面50aの下側には、第2段部47を介して連設されて設置面50aよりも前側に位置するよう第2配線経路54が設けられると共に、当該第2配線経路54に第2配線保持片54aが設けられている。
【0034】
(基板支持部55について)
図3、
図4に示すように、前記基板設置部50に設けられた第1中継接続基板51の基板支持部55は、当該基板設置部50の設置面50aから後方へ突出して前記第1中継接続基板51の外周端部を囲繞する支持壁部56と、当該第1中継接続基板51の端子面51bを当接支持する支持突部57と、基板ケース90を基板設置部50に保持する取付部59a,59bとを備えている。前記支持壁部56は、前記第1中継接続基板51の外周端部に沿って延在する枠状に形成されて後方へ開口する基板収容部55aを画成するよう構成されており、当該支持壁部56(基板収容部55a)の内側に第1中継接続基板51が収容されるようになっている。ここで、前記支持壁部56により画成される基板収容部55aは、前記第1中継接続基板51の外周端部と略整合するよう形成されており、後方開口を介して第1中継接続基板51を基板収容部55aに嵌合することで、当該第1中継接続基板51の外周端部が全周に亘って支持壁部56に対向する状態で第1中継接続基板51が基板収容部55aに収容されるようになっている。
【0035】
また、前記支持突部57は、
図3に示すように、前記設置面50aから後方へ突出する突片状に形成されて、当該支持壁部56に沿って離間する複数箇所に設けられている。すなわち、前記第1中継接続基板51における端子面51bの縁部に前記支持突部57の突出端部(後端部)が当接するようになっており、当該端子面51bから突出したコネクタ接続部60,61,62や電子部品65a,65bの端子部68が設置面50aに非接触となる位置で第1中継接続基板51が支持されるようになっている。また、前記支持突部57の夫々は、前記支持壁部56における基板収容部55aを形成する内周面に繋がるよう形成されている。すなわち、前記支持突部57により前記支持壁部56が変形するのが規制されて、前記第1中継接続基板51の外周端部と支持壁部56との間に隙間が生じるのを防止して、当該第1中継接続基板51の端子面51bへの不正なアクセスを防ぐようになっている。なお、前記基板支持部55には、前記支持突部57の突出端部(後端部)より後方へ突出する位置決め突部58が複数箇所(実施例では2箇所)に形成されており、前記基板収容部55aに嵌め込んだ第1中継接続基板51の位置決め孔66(
図6、
図8参照)に位置決め突部58が挿通されて、当該第1中継接続基板51を位置決めするようになっている。
【0036】
(取付部59a,59bについて)
前記取付部59a,59bは、
図3、
図5に示すように、前記支持壁部56において前記第1中継接続基板51を挟んで対向する壁部(実施例では上壁部56aおよび下壁部56b)に夫々設けられている。そして、この取付部59a,59bに対して前記基板ケース90に形成された係合部110a,110b(後述)を係脱可能に係合させることで、前記基板設置部50(基板支持部55の基板収容部55a)に設置された第1中継接続基板51の実装面51aの部品実装領域DR1,DR2が基板ケース90で覆われるようになっている。ここで、前記各取付部59a,59bは、前記支持壁部56(上壁部56aおよび下壁部56b)の外周面側の後端部に、当該支持壁部56から外方へ突出するよう形成されている。すなわち、上壁部56aに形成された取付部は、当該上壁部56aの後端部から上方へ突出するよう形成され、下壁部56bに形成された取付部は、当該下壁部56bの後端部から下方へ突出するよう形成されている。なお、以下の説明において、下壁部56bに形成された取付部を第1取付部59aと指称し、上壁部56aに形成された取付部を第2取付部59bと指称して区別する場合がある。
【0037】
また、前記第1取付部59aは、
図3、
図5に示すように、前記支持壁部56の下壁部56bの左右の両端部近傍に形成されると共に、前記第2取付部59bは、支持壁部56の上壁部56aの左右の両端部近傍に形成されている。すなわち、前記基板支持部55に配設された前記第1中継接続基板51における上下の外周端部の左右角部の近傍に位置するよう前記第1および第2取付部59a,59bが形成されている。ここで、前記支持壁部56の下壁部56bは、前記設置部材40の第2段部47を形成する壁部に連続するよう形成されており、当該第2段部47より下方に前記第1取付部59aが突出するようになっている。なお、前記第1および第2取付部59a,59bにおいて前記支持壁部56から突出した突出端部は、突出端に向かうにつれて前方へ傾斜した傾斜案内面59cが形成されており、各取付部59a,59bに対して係合部110a,110bを容易に係合させ得るようになっている
【0038】
(第1中継接続基板51について)
次に、前記第1中継接続基板51の実装面51aに設けられる各部品の配置構成に関して説明する。前記第1中継接続基板51には、当該第1中継接続基板51の外周縁部に沿って前記コネクタ接続部60,61,62が実装される領域(以下、コネクタ実装領域CR1〜CR4という)が設けられると共に、当該コネクタ実装領域CR1〜CR4よりも基板中央側に、コネクタ接続部60,61,62以外の電子部品65a,65bが実装される領域(以下、部品実装領域DR1,DR2)が設けられている。すなわち、実施例の第1中継接続基板51には、実装面51aにおける外周縁部側にコネクタ接続部60,61,62が実装されて、当該コネクタ接続部60,61,62に対する配線の接続作業を容易に行い得るよう構成されると共に、実装面51aにおける基板中央側に電子部品65a,65bが実装されて、前記基板設置部50に取り付けられる基板ケース90の収容空間90aに電子部品65a,65bを収容して保護するようになっている。ここで、実施例に係る第1中継接続基板51は矩形状に形成されると共に、当該第1中継接続基板51の4つの各辺に沿ってコネクタ実装領域CR1〜CR4が設けられており、当該コネクタ実装領域CR1〜CR4で囲まれた内側に部品実装領域DR1,DR2が設けられるようになっている。以下の説明では、第1中継接続基板51における実装面51aの右側縁部に沿って設けられたコネクタ実装領域を第1コネクタ実装領域CR1と指称し、第1中継接続基板51における実装面51aの下縁部に沿って設けられたコネクタ実装領域を第2コネクタ実装領域CR2と指称し、第1中継接続基板51における実装面51aの左側縁部に沿って設けられたコネクタ実装領域を第3コネクタ実装領域CR3と指称し、第1中継接続基板51における実装面51aの上縁部に沿って設けられたコネクタ実装領域を第4コネクタ実装領域CR4と指称して区別する場合がある。
【0039】
(コネクタ接続部60,61,62について)
ここで、前記第1中継接続基板51には、
図6に示すように、前記メイン制御基板301からの配線が接続されるコネクタ接続部60と、不正行為を検出する不正検出センサSN1〜SN3に繋がる配線が接続される複数(実施例では9つ)のコネクタ接続部(第1のコネクタ接続部)61と、遊技の進行に関わる遊技進行部品(遊技部品)SE3〜SE8,RP,SL1〜SL4に繋がる配線が接続される複数(実施例では10つ)のコネクタ接続部(第2のコネクタ接続部)62とが実装されている。なお以下の説明では、メイン制御基板301からの配線が接続されるコネクタ接続部を制御コネクタ接続部60と指称し、不正検出センサSN1〜SN3に繋がる配線が接続されるコネクタ接続部を不正検出用コネクタ接続部61と指称し、遊技の進行に関わる遊技進行部品SE3〜SE8,RP,SL1〜SL4に繋がる配線が接続されるコネクタ接続部を遊技進行部品用コネクタ接続部62と指称して区別する場合がある。具体的に、実施例では、前記不正検出用コネクタ接続部61として、不正検出センサとして備えられた前記電波センサSN1、磁気センサSN2および振動センサSN3に繋がる配線のコネクタが接続されるコネクタ接続部が第1中継接続基板51に実装されている。また、前記遊技進行部品用コネクタ接続部62として、特別入賞検出センサSE3,SE4、普通入賞検出センサSE5,SE6、ゲートセンサSE7、特定領域入球検出センサSE8、原位置センサRP、始動入賞ソレノイドSL1、特別入賞ソレノイドSL2,SL3および切替ソレノイドSL4に繋がる配線のコネクタが接続されるコネクタ接続部が第1中継接続基板51に実装されている。
【0040】
すなわち、前記第1中継接続基板51に接続される遊技の進行に関わる遊技進行部品としては、特図当り判定の判定結果に応じて作動される特別入賞部29,30の作動制御に関わる遊技進行部品(実施例では、特別入賞検出センサSE3,SE4、特定領域入球検出センサSE8、原位置センサRP、特別入賞ソレノイドSL2,SL3および切替ソレノイドSL4)と、特図当り判定の判定結果に関わらず賞球の払出制御に関わる遊技進行部品(実施例では、普通入賞検出センサSE5,SE6)と、普図当り判定を行うか否か関わる遊技進行部品(実施例では、ゲートセンサSE7)と、普図当り判定の判定結果に応じて作動される第2始動入賞部28の作動制御に関わる遊技進行部品(実施例では、始動入賞ソレノイドSL1)が含まれている。一方で、特図当り判定を行うか否か(特別遊技を生起させるか否か)に関わる部品(実施例では、第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2)は、パチンコ機10における遊技制御の基幹に関わる特殊な部品であることから、第1中継接続基板51を介在することなく前述のようにメイン制御基板301に対して直接接続されている。
【0041】
(コネクタ接続部60,61,62とコネクタ実装領域CR1〜CR4との関係について)
ここで、
図6に示すように、前記第1中継接続基板51には、各辺に設けられたコネクタ実装領域CR1〜CR4毎に前記不正検出用コネクタ接続部61および遊技進行部品用コネクタ接続部62が混在しないよう何れか一方が実装されている。すなわち、前記第1および第2コネクタ実装領域CR1,CR2には、前記不正検出用コネクタ接続部61が実装され、前記第3および第4コネクタ実装領域CR3,CR4には、前記遊技進行部品用コネクタ接続部62が実装されている。このように、前記第1および第2コネクタ実装領域CR1,CR2は、不正検出センサSN1〜SN3の接続領域とされ、前記第3および第4コネクタ実装領域CR3,CR4は、遊技進行部品SE3〜SE8,RP,SL1〜SL4の接続領域とされている。そして、前記制御コネクタ接続部60は、前記不正検出用コネクタ接続部61が実装される領域(実施例では第1コネクタ実装領域CR1)に実装されている。
【0042】
また、
図6〜
図8に示すように、前記各不正検出用コネクタ接続部61および各遊技進行部品用コネクタ接続部62は、配線の装着口61a,62aの開口方向が異ならせてある。具体的には、各不正検出用コネクタ接続部61は、配線のコネクタが装着される装着口61aの開口方向を各コネクタ実装領域CR1,CR2において実装面51aの外周端縁側へ向けた姿勢で配設され、当該不正検出用コネクタ接続部61に対して第1中継接続基板51の実装面51aに沿った方向から着脱し得るよう構成されている。また、前記第1コネクタ実装領域CR1に実装される制御コネクタ接続部60は、前記不正検出用コネクタ接続部61と同様に、配線のコネクタが装着される装着口60aの開口方向を第1コネクタ実装領域CR1において実装面51aの外周端縁側(右端縁)へ向けた姿勢で配設され、当該制御コネクタ接続部60に対して第1中継接続基板51の実装面51aに沿った方向から着脱し得るよう構成されている。すなわち、前記第1コネクタ実装領域CR1には、装着口60a,61aが右側方に開口する姿勢で制御コネクタ接続部60および各不正検出用コネクタ接続部61が実装され、前記第2コネクタ実装領域CR2には、装着口61aが下方に開口する姿勢で各不正検出用コネクタ接続部61が実装されている。一方で、各遊技進行部品用コネクタ接続部62は、配線のコネクタが装着される装着口62aの開口方向を実装面51aに対して交差する方向(実施例では鉛直に交差する後方)へ向けて姿勢で配設され、当該遊技進行部品用コネクタ接続部62に対して第1中継接続基板51の後方から配線を着脱し得るよう構成されている。すなわち、前記第3および第4コネクタ実装領域CR3,CR4には、装着口62aが後方に開口する姿勢で各遊技進行部品用コネクタ接続部62が実装されている。
【0043】
また、前記第1中継接続基板51に実装される複数の不正検出用コネクタ接続部61の夫々は、異なる色彩で着色されると共に、前記複数の遊技進行部品用コネクタ接続部62の夫々は、異なる色彩で着色されている。すなわち、実施例では、不正検出用コネクタ接続部61は異なる9種類の色彩で着色され、遊技進行部品用コネクタ接続部62は、異なる10種類の色彩で着色されている。この場合に、複数の不正検出用コネクタ接続部61および複数の遊技進行部品用コネクタ接続部62毎に、「赤/青緑」や「黄色/青紫」のように色相環で正反対に位置する関係の色彩の組合せ(補色の組合せ)となるよう各コネクタ接続部61,62の色彩が設定されている。なお、複数の不正検出用コネクタ接続部61の色彩と、複数の遊技進行部品用コネクタ接続部62の色彩とは、異なる色彩で着色することが好ましいが、同一の色彩が含まれるようにしてもよい。また、前記制御コネクタ接続部60は、前記不正検出用コネクタ接続部61および遊技進行部品用コネクタ接続部62の何れとも異なる色彩(実施例では黒色)で着色されて、当該制御コネクタ接続部60を他のコネクタ接続部61,62と混同しないよう構成されている。
【0044】
(部品実装領域DR1,DR2について)
図6に示すように、前記第1中継接続基板51の部品実装領域DR1,DR2には、前記各コネクタ接続部60,61,62よりも高さ寸法の大きな第1の電子部品65a(例えばコンデンサやトランジスタ等)や、コネクタ接続部60,61,62よりも高さ寸法の小さな第2の電子部品65b(例えば抵抗器等)が実装されている。ここで、第2の電子部品65bとしては、抵抗器や集積回路(IC回路)のように実装面51aからの突出高さが小さく平面的に実装される電子部品である。前記第1中継接続基板51には、前記第1の電子部品65aを含む電子部品が実装される第1部品実装領域DR1が当該第1中継接続基板51の基板中央側に設けられて、当該第1部品実装領域DR1を囲むよう設けられた第2部品実装領域DR2に、前記第2の電子部品65bが実装されている。すなわち、実施例の第1中継接続基板51には、実装面51aにおける最も外周縁部側に前記第1〜第4コネクタ実装領域CR1〜CR4が形成され、当該実装面51aの最も中央側に前記第1部品実装領域DR1が形成されると共に、当該第1〜第4コネクタ実装領域CR1〜CR4および第1部品実装領域DR1の間に前記第2部品実装領域DR2が形成されている。このように、実施例に係る第1中継接続基板51には、前記実装面51aからの突出高さが比較的大きなコネクタ接続部60,61,62や第1の電子部品65aが実装されるコネクタ実装領域CR1〜CR4および第1部品実装領域DR1の間に、当該実装面51aからの突出高さが比較的小さく平面的な第2の電子部品65bが実装される第2部品実装領域DR2が設けられており、基板ケース90において第2部品実装領域DR2を覆う壁部(後述する第2対向保護壁92a)の形成位置を、第1中継接続基板51の実装面51aに近接させ得るようにしてある。なお、
図6において、各コネクタ実装領域CR1〜CR4と、各部品実装領域DR1,DR2との境界を二点鎖線で示してある。
【0045】
(基板ケース90について)
前記基板ケース90は、前記第1中継接続基板51の実装面51aを被覆すると共に前記第1および第2の電子部品65a,65bを収容する収容空間90aを画成する保護部91,92と、当該保護部91,92の端部に設けられて前記基板設置部50(基板支持部55)の取付部59a,59bに対して係脱可能に係合する係合部110a,110bとを備え、当該係合部110a,110bを取付部59a,59bに係合させることで、第1中継接続基板51の実装面51aを保護部91,92が被覆する状態で保持されるようになっている。ここで、実施例の基板ケース90は、全体が透明な合成樹脂材により形成されており、外側から保護部91,92の内部(第1中継接続基板51)を透視し得るようになっている。
【0046】
また、前記基板ケース90には、前記基板設置部50(基板支持部55)に取り付けた状態で前記第1中継接続基板51のコネクタ接続部60,61,62に対応する位置に、コネクタ接続部60,61,62をケース外部に露出させるコネクタ露出部101,102,103,104が前記基板ケース90に設けられており、当該コネクタ露出部101,102,103,104を介して露出するコネクタ接続部60,61,62に各対応の配線を着脱し得るようになっている。すなわち、前記コネクタ露出部101,102,103,104は、前記基板ケース90の外周縁部側に形成されている。なお、以下の説明において、前記第1コネクタ実装領域CR1に実装されたコネクタ接続部60,61を露出させるコネクタ露出部を第1コネクタ露出部101と指称し、前記第2コネクタ実装領域CR2に実装されたコネクタ接続部61を露出させるコネクタ露出部を第2コネクタ露出部102と指称し、前記第3コネクタ実装領域CR3に実装されたコネクタ接続部62を露出させるコネクタ露出部を第3コネクタ露出部103と指称し、前記第4コネクタ実装領域CR4に実装されたコネクタ接続部62を露出させるコネクタ露出部を第4コネクタ露出部104と指称して区別する場合がある。
【0047】
(保護部91,92について)
前記保護部91,92は、
図4、
図5、
図7、
図8に示すように、前記第1部品実装領域DR1を被覆する第1保護部91と、前記第2部品実装領域DR2を被覆する第2保護部92とを備えている。前記第1保護部91は、前記第1中継接続基板51における実装面51aの第1部品実装領域DR1に対向する第1対向保護壁91aと、当該第1対向保護壁91aの外周端部から実装面51a側に向けて延出する第1外周保護壁91bとから形成されており、当該第1対向保護壁91aおよび第1外周保護壁91bにより前方(第1中継接続基板51側)に開口する空間を画成している。また、前記第2保護部92は、前記第1中継接続基板51における実装面51aの第2部品実装領域DR2に対向する第2対向保護壁92aと、当該第1対向保護壁91aの外周端部から実装面51a側に向けて延出する第1外周保護壁91bとから形成されており、当該第2対向保護壁92aおよび第2外周保護壁92bにより前方(第1中継接続基板51側)に開口する空間を画成している。言い換えると、第1中継接続基板51には、第1保護部91に合わせて第1部品実装領域DR1が形成されると共に第2保護部92に合わせて第2部品実装領域DR2が形成されている。
【0048】
ここで、前記第2保護部92の第2対向保護壁92aは、前記第1保護部91の第1外周保護壁91bの前端部の全周に連設すると共に、当該第1外周保護壁91bから外方へ向けて延在するよう形成されている。すなわち、前記第2保護部92は、前記第1保護部91よりも前側(第1中継接続基板51側)に、当該第1保護部91の前端部を囲むよう形成されている。そして、前記第2保護部92における第2外周保護壁92bの前端部を第1中継接続基板51の実装面51aに当接させることで、当該第1および第2保護部91,92と第1中継接続基板51との間に前記第および第2の電子部品65bを収容する前記収容空間90aが画成されるようになっている。なお、前記第1保護部91により画成される空間および第2保護部92により画成される空間は、連続した1つの収容空間90aを形成している。また、前記第2外周保護壁92bには、前記第1中継接続基板51の実装面51aに形成された回路パターンとの接触を回避するよう切欠部93が形成されている。
【0049】
すなわち、前記第1保護部91の第1対向保護壁91aは、
図5に示すように、前記第1部品実装領域DR1に実装された第1の電子部品65aよりも第1中継接続基板51の実装面51aから離間するよう形成されると共に、前記第2保護部92の第2対向保護壁92aは、第1の電子部品65aよりも第1中継接続基板51の実装面51aに近接するよう形成されている。このように、実施例の基板ケース90は、前記第1部品実装領域DR1を被覆して前記第1の電子部品65aを保護する第1保護部91よりも実装面51aに近接するよう第2保護部92が設けられて、当該第2保護部92が第2部品実装領域DR2を被覆して第2の電子部品65bを保護するよう構成されている。
【0050】
ここで、装着口61aが外側方に開口する前記不正検出用コネクタ接続部61の配設領域(第1または第2コネクタ実装領域CR1,CR2)に隣接する第2対向保護壁92aは、当該不正検出用コネクタ接続部61よりも第1中継接続基板51の実装面51aから離間するよう形成されている。また、装着口62aが後方に開口する前記遊技進行部品用コネクタ接続部62の配設領域(第3または第4コネクタ実装領域CR3,CR4)に隣接する第2対向保護壁92aは、当該遊技進行部品用コネクタ接続部62の後端部よりも第1中継接続基板51の実装面51aに近接するよう形成されている。すなわち、前記第2対向保護壁92aは、隣接するコネクタ接続部60,61,62の種類(装着口60a,61a,62aの開口方向)に合わせて前後に段差がある段差状に形成されている。また、前記第1保護部92の第1外周保護壁91bから前記第2保護部92の第2外周保護壁92bまでの間隔は、コネクタ接続部(特には装着口62aが後方に開口する遊技進行部品用コネクタ接続部62)に対する配線の着脱作業時に、作業者の手指を臨ませ得る間隔となるよう形成されている。具体的には、第1外周保護壁91bから第2外周保護壁92bまでの間隔を5mm以上の間隔に設定することが好ましい。
【0051】
また、前記基板ケース90(第2保護部92)には、
図7、
図8に示すように、前記第1〜第4コネクタ実装領域CR1〜CR4の境界を区画する領域区画部95,96,97,98が形成されており、当該領域区画部95,96,97,98により第1〜第4コネクタ実装領域CR1〜CR4に実装されたコネクタ接続部60,61,62を露出させる前記コネクタ露出部101,102,103,104が画成されるようになっている。すなわち、実施例の基板ケース90には、前記第2保護部92の右上隅部に設けられて前記第4コネクタ実装領域CR4と第1コネクタ実装領域CR1とを区画する第1領域区画部95と、第2保護部92の右下隅部に設けられて前記第1コネクタ実装領域CR1と第2コネクタ実装領域CR2とを区画する第2領域区画部96と、第2保護部92の左下隅部に設けられて前記第2コネクタ実装領域CR2と第3コネクタ実装領域CR3とを区画する第3領域区画部97と、第2保護部92の左上隅部に設けられて前記第3コネクタ実装領域CR3と第4コネクタ実装領域CR4とを区画する第4領域区画部98とが形成されている。
【0052】
前記第1〜第4領域区画部95,96,97,98の夫々は、
図8に示すように、前記第2保護部92から第1中継接続基板51の外周端部に向けて延在して隣接するコネクタ実装領域CR1〜CR4を区画する第1区画壁部99と、当該第1区画壁部99における第2保護部92から離間する端部に接続して第1中継接続基板51の外周端部に沿って延在する第2区画壁部100とを備えた略L字状に形成されている。ここで、前記第1および第2領域区画部95,96の第1区画壁部99は、前記第2保護部92の右側縁(第2外周保護壁92b)に沿って上下に延在する形成されると共に、当該第1および第2領域区画部95,96の第2区画壁部100は、対応の第1区画壁部99から右側方に延在するよう形成されて、当該第1および第2領域区画部95,96の第2区画壁部100が上下に対向するよう構成されている。また、前記第3および第4領域区画部97,98の第1区画壁部99は、前記第2保護部92の左側縁(第2外周保護壁92b)に沿って上下に延在する形成されると共に、当該第3および第4領域区画部97,98の第2区画壁部100は、対応の第1区画壁部99から左側方に延在するよう形成されて、当該第3および第4領域区画部97,98の第2区画壁部100が上下に対向するよう構成されている。すなわち、前記第1領域区画部95の第1区画壁部99と第4領域区画部98の第1区画壁部99とが左右に対向すると共に、前記第2領域区画部96の第1区画壁部99と第3領域区画部97の第1区画壁部99とが左右に対向するようになっている。なお、前記第1〜第4領域区画部95,96,97,98は、前記第2保護部92を形成する第2対向保護壁92aおよび第2外周保護壁92bに連続した壁部により形成されている。
【0053】
このように、前記基板ケース90の外周縁部には、
図3、
図4、
図7、
図8に示すように、前記第1および第2領域区画部95,96と第2保護部92とにより前後方向(接続基板の厚み方向の前後)に開口すると共に当該ケース90の外側方(右側方)に開口する第1コネクタ露出部101が形成され、前記第2および第3領域区画部96,97と第2保護部92とにより前後方向に開口すると共に当該ケースの外側方(下方)に開口する第2コネクタ露出部102が形成され、前記第3および第4領域区画部97,98と第2保護部92とにより前後方向に開口すると共に当該ケースの外側方(左側方)に開口する第3コネクタ露出部103が形成され、前記第4および第1領域区画部95と第2保護部92とにより前後方向に開口すると共に当該ケースの外側方(上方)に開口する第4コネクタ露出部104が形成されて、前記収容空間90aに収容された第1中継接続基板51のコネクタ実装領域CR1〜CR4が各コネクタ露出部101,102,103,104からケース90の外部に露出するよう構成されている。そして、前記第1中継接続基板51において第1コネクタ実装領域CR1に実装された制御コネクタ接続部60および不正検出用コネクタ接続部61の装着口60a,61aが第1コネクタ露出部101を介してからケース外部の右側方に露出し、第2コネクタ実装領域CR2に実装された不正検出用コネクタ接続部61の装着口61aが第2コネクタ露出部102を介してからケース外部の下方に露出し、第3および第4コネクタ実装領域CR3,CR4に実装された遊技進行部品用コネクタ接続部62の装着口62aが対応する第3および第4コネクタ露出部103,104を介してからケース外部の後方に露出して、各対応の配線を着脱し得るようよう構成されている。
【0054】
(係合部110a,110bについて)
また、
図8に示すように、前記基板ケース90には、前記基板設置部50の第1および第2取付部59a,59bに係脱可能に係合する前記係合部110a,110bが前記第1〜第4領域区画部95,96,97,98に夫々形成されている。ここで、前記各領域区画部95,96,97,98の第1区画壁部99は、前記第1中継接続基板51の外周縁部から外側に突出するよう形成されており、当該第2区画壁部100における第1中継接続基板51の外周縁部から突出した位置に前記係合部110a,110bが形成されるようになっている。すなわち、前記基板ケース90において前記第2コネクタ露出部102および第4コネクタ露出部104の外側開口の開口端部は、当該コネクタ露出部102,104から露出する第1中継接続基板51の外周端部よりも外側に位置するよう構成され、当該第1中継接続基板51の外周端部(上端部および下端部)よりも外側に位置する基板ケース90の外周縁部に前記係合部110a,110bが形成されている。具体的には、前記第2および第3領域区画部96,97における第2区画壁部100の下端部に前記係合部110a,110bが形成されて、当該第2および第3領域区画部96,97の係合部110a,110bが前記第1取付部59aに対して係脱可能に係合すると共に、前記第1および第4領域区画部95,98における第2区画壁部100の上端部に前記係合部110a,110bが形成されて、当該第1および第4領域区画部95,98の係合部110a,110bが前記第2取付部59bに対して係脱可能に係合するようになっている。なお、以下の説明では、第1取付部59aに対して係脱可能に係合する係合部110a,110bを第1係合部110aと指称し、第2取付部59bに対して係脱可能に係合する係合部110a,110bを第2係合部110bと指称して区別する場合がある。このように、前記第1係合部110aおよび第2係合部110bの夫々は、前記基板ケース90において前記各コネクタ露出部101,102,103,104から外れた外周縁部に形成されると共に、当該基板ケース90の外周縁部に沿って離間した複数位置(実施例では4箇所)に設けられている。
【0055】
前記第1および第2係合部110a,110bの夫々は、
図8に示すように、対応する各領域区画部95,96,97,98(具体的には第2区画壁部100)から前記第1中継接続基板51の端子面51bより前方(基板設置部50の設置面50a側)に突出する係合片111と、当該係合片111に形成されて対応する前記第1取付部59aおよび第2取付部59bが嵌合可能な係合孔112とを備えている。そして、前記第1および第2係合部110a,110bの各係合片111の夫々を、係合部110a,110bの突出方向と交差する方向(上下方向)に弾性変形させ得るよう形成してある。ここで、上下に対向する前記第1および第2係合部110a,110bの係合片111の離間間隔は、前記基板設置部50(基板支持部55)における支持壁部56の上壁部56aおよび下壁部56bの外周面間の間隔と略一致するよう形成されている。すなわち、前記第1および第2係合部110a,110bの少なくとも一方が弾性変形を伴って前記基板設置部50に設けた対応の取付部59a,59bに係合することで、前記基板ケース90が基板設置部50に配設されるようになっている。
【0056】
具体的には、前記第1および第2係合部110a,110bの係合孔112の何れか一方に、対応する第1および第2取付部59a,59bを嵌合させると共に、当該第1および第2係合部110a,110bの何れか他方を対応する第1および第2取付部59a,59bの後端部に当接させた状態で、前記基板ケース90を前方へ押し込むことにより、当該第1および第2取付部59a,59bの後端部に当接させた係合部110a,110bが支持壁部56から離間するよう弾性変形され、当該第1および第2取付部59a,59bが係合孔112に臨むことで係合片111が弾性復帰することにより、当該他方の係合部110a,110bの係合に対応の取付部59a,59bが嵌合するよう構成されている。このように、各第1係合部110aの係合孔112に第1取付部59aが嵌合すると共に、各第2係合部110bの係合孔112に第2取付部59bが嵌合することで、基板ケース90が基板設置部50に固定されると共に、第1中継接続基板51の実装面51aに当該基板ケース90の第2外周保護壁92bが当接して前記基板支持部55の基板収容部55aに保持するようになっている。
【0057】
ここで、前記各係合片111は、対応する第1および第2取付部59a,59bが嵌合する係合孔112を形成可能な程度の突出長さで前記第1中継接続基板51の端子面51bより前方に突出するよう形成されている。すなわち、前記係合部110a,110bの係合孔112に対応する取付部59a,59bを嵌合させた状態(基板ケース90の取付状態)では、各係合部110a,110bの係合片111を直接操作することによっては係合孔112から取付部59a,59bが抜け出るまで係合片111を弾性変形させることが困難となるよう構成されており、当該基板ケース90を基板設置部50から容易に取り外せないよう構成されている。すなわち、前記第1および第2段部46,47に沿って延在する第1および第2配線経路53,54に這わせた配線や、第1中継接続基板51に接続される配線等が係合部110a,110bの係合片111に引っ掛かった場合に、当該係合片111が弾性変形して対応する取付部59a,59bとの係合状態が不用意に解除されるのを防止している。
【0058】
また、前記第1係合部110aには、
図8に示すように、当該第1係合部110aの突出端部(前端部)に、前方へ延在する操作部113が形成されている。すなわち、前記第1係合部110aに操作部113を設けて前記領域区画部96,97との連設位置から第1係合部110aの突出端までの突出長さを長くすることで、当該操作部113を操作することにより、係合孔112から第1取付部59aが抜け出るまで第1係合部110aの係合片111を弾性変形させ得るよう構成されて、当該基板ケース90を基板設置部50から取り外し得るよう構成されている。ここで、前記操作部113は、前記基板設置部50における設置面50aより前方へ延在するよう形成されており、前記第1取付部59aが形成された前記基板支持部55の支持壁部56(下壁部56b)に連続する前記設置部材40の第2段部47を形成する壁部の下面に沿って延在するようになっている。このように、基板設置部50における設置面50aより前方まで操作部113が延在することで、前記第1および第2段部46,47に沿って延在する第1および第2配線経路53,54に這わせた配線や、第1中継接続基板51に接続される配線等が操作部113に引っ掛かるのを防止して、引っ掛かった配線により操作部113が操作されて第1取付部59aとの係合状態が不用意に解除されるのを防止している。また、設置部材40の第2段部47を形成する壁部に沿って操作部113を延在させることで、当該操作部113に作業者の手指を容易に引っ掛けることが可能となり、操作部113の操作性を高めてある。
【0059】
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
【0060】
実施例のパチンコ機10では、メイン制御基板301に接続する第1中継接続基板51を、基板設置部50の設置面50aに端子面51bを対向させた状態で基板支持部55の基板収容部55aに収容して、当該基板支持部55の支持壁部56により第1中継接続基板51の外周端部を囲繞すると共に、当該第1中継接続基板51の実装面51aを基板ケース90で透視可能に保護するようにしたことで、当該第1中継接続基板51に対する不正行為を効果的に防止できる。すなわち、コネクタ接続部60,61,62を除く第1中継接続基板51全体を基板支持部55および基板ケース90で被覆することができるから、第1中継接続基板51に対する外部からの不正なアクセスを防止し得る。また、基板ケース90を透明な合成樹脂材により形成し、外側から内部を透視し得るようにしたことで、当該基板ケース90を基板設置部50に取り付けたまま第1中継接続基板51の実装面51aを目視により容易に確認できる。また、第1中継接続基板51を介して各種センサSE3〜SE8、RP、SN1〜SN3やソレノイドSL1〜SL4をメイン制御基板301に対して電気的に接続することで、当該メイン制御基板301を小型化できる利点がある。
【0061】
また、前記基板支持部55の支持壁部56において第1中継接続基板51を挟んで位置する上壁部56aおよび下壁部56bに第1および第2取付部59a,59bを形成して、基板ケース90の上下に形成された第1および第2係合部110a,110bの係合孔112に嵌合することで、当該基板ケース90を基板設置部50に着脱可能に取り付けることができる。また、前記基板ケース90に形成した操作部113を操作して第1係合部110aの係合片111を弾性変形させて、当該第1係合部110aの係合孔112から第1取付部59aを抜き出した状態(係合を解除した状態)で、当該基板ケース90の下部を後方へ移動させることで、当該基板ケース90(第1中継接続基板51)を基板設置部50から取り外すことができる。このとき、ネジ等の固定部材を用いないようにしてあるから、基板ケース90(第1中継接続基板51)の作業を容易に行い得る利点がある。
【0062】
ここで、前記基板ケース90における各係合片111の係合孔112に対応する取付部59a,59bが嵌合した状態で、当該取付部59a,59bが係合孔112から突出しないよう構成してあるから、第1中継接続基板51の周囲に取り回される配線が取付部59a,59bに引っ掛かるのを効果的に防止することができる。このため、配線の引っかかりに伴う断線や係合不良を防止できる。また、前記第1係合部110aに形成された操作部113は、前記設置部材40の第2段部47を形成する壁部に沿って延在しているから、当該操作部113に作業者の手指を容易に引っ掛けることができ、当該操作部113を操作することで基板ケース90を取り外しできる。また、前記各係合部110a,110bは、前記第1中継接続基板51の端子面51bより前方(基板設置部50の設置面50a側)に突出するよう形成された係合片111に係合孔112を形成して対応する取付部59a,59bが嵌合するよう構成してあるから、パチンコ機10の製造やメンテナンス等に際して、基板ケース90の後端面(第1対向保護壁91aや第2対向保護壁92a)に沿って滑らせるように各種配線が取り扱われた場合であっても、当該配線が係合部110a,110bと取付部59a,59bとの間に嵌まり込んだり、引っ掛かるのを防止でき、係合状態を安定して保持することができる。
【0063】
また、前記基板ケース90は、前記第1中継接続基板51における実装面51aの外周縁部に位置するコネクタ実装領域CR1〜CR4に合わせてコネクタ露出部101,102,103,104を形成すると共に、当該コネクタ実装領域CR1〜CR4よりも基板中央側に設けられた部品実装領域DR1,DR2を第1および第2保護部91,92で保護するよう構成されているから、当該基板ケース90や第1中継接続基板51を極力小型化することができる。また、第1中継接続基板51には、前記実装面51aの4辺(左右の側縁および上下の端縁)にコネクタ実装領域CR1〜CR4を設けるようにしたことで、当該基板におけるコネクタ接続部60,61,62の配設位置を分散させて小型化することができ、当該第1中継接続基板51を設置するための基板設置部50を省スペース化し得る。このとき、接続される電気部品(メイン制御基板301や特図当り遊技や普図当り遊技の実行または判定に関わる各種センサやソレノイド等)に合わせて、第1中継接続基板51の実装面51aにコネクタ接続部60,61,62を配置することで、基板の小型化を図りつつ、不正行為を早期に発見することが可能となる。
【0064】
また、第1中継接続基板51の各辺に設けられた第1〜第4コネクタ実装領域CR1〜CR4毎に、不正検出用コネクタ接続部61および遊技進行部品用コネクタ接続部62の何れか一方を実装して、1つのコネクタ実装領域CR1〜CR4に不正検出用コネクタ接続部61および遊技進行部品用コネクタ接続部62が混在しないようにしたことで、コネクタ接続部60,61,62に着脱する配線が繋がる部品が不正検出センサSN1〜SN3であるか、あるいは遊技の進行に関わる遊技進行部品SE3〜SE8,RP,SL1〜SL4であるかに応じて、第1中継接続基板51の第1およびコネクタ実装領域CR1,CR2を探索するか、あるいは第3および第4コネクタ実装領域CR3,CR4を探索するだけで配線の接続先(コネクタ接続部61,62)を確認できる。このように、配線が繋がる部品の種類に応じて接続される第1中継接続基板51の位置が絞られることから、正しい組合せとなる配線のコネクタおよびコネクタ接続部61,62の確認を容易に行い得ると共に、配線の接続間違いを低減させることが可能となる。また、不正検出用コネクタ接続部61および遊技進行部品用コネクタ接続部62毎に、コネクタの装着口61a,62aの開口方向を変えてあるから、配線を着脱する際に探索するコネクタ接続部61,62を視覚的に容易に区別することができるから、配線の着脱作業の作業性を向上することができる。そして、配線の着脱作業の作業性が向上することで、コストを低廉に抑制し得る利点がある。
【0065】
更に、複数の不正検出用コネクタ接続部61の夫々を異なる色彩で着色すると共に、複数の遊技進行部品用コネクタ接続部62の夫々を異なる色彩で着色することで、正しい組合せとなる配線のコネクタおよびコネクタ接続部61,62の確認をより一層容易に行い得る。また、複数の不正検出用コネクタ接続部61を色相環で正反対に位置する関係の色彩の組合せ(補色の組合せ)となるよう着色することで、配線の接続先を容易に判別できる。同様に、複数の遊技進行部品用コネクタ接続部62を色相環で正反対に位置する関係の色彩の組合せ(補色の組合せ)となるよう着色することで、配線の接続先を容易に判別できる。
【0066】
ここで、前記第1コネクタ実装領域CR1または第2コネクタ実装領域CR2に実装される不正検出センサSN1〜SN3は、パチンコ機10における遊技制御の実行に対して直接的に影響を及ぼさないことから、前記第1中継接続基板51に接続された後に着脱される機会は比較的少ない。同様に、また、前記メイン制御基板301からの配線は、前記第1中継接続基板51との間の信号の伝達に不具合が生じない限り取り外す必要がないことから、前記第1中継接続基板51に接続された後に着脱される機会は比較的少ない。一方で、遊技進行部品SE3〜SE8,RP,SL1〜SL4は、パチンコ機10における遊技制御の実行に対して直接的に影響を及ぼすばかりでなく、パチンコ球の検出やソレノイドSL1〜SL4の動作により経時的に損耗することが想定される。このため、各種センサSE3〜SE8,RPの検出不良やソレノイドSL1〜SL4の動作不良が生じた際には速やかに交換する必要があり、メンテナンス等において前記第1中継接続基板51に接続された後にも着脱される機会が比較的発生し易い傾向にある。言い換えると、前記第1および第2コネクタ実装領域CR1,CR2は、配線の着脱作業が生じにくいコネクタ接続部60,61の実装領域とされ、前記第3および第4コネクタ実装領域CR3,CR4は、第1および第2コネクタ実装領域CR1,CR2に実装されるコネクタ接続部60,61よりも配線の着脱作業が生じ易いコネクタ接続部62の実装領域とされている。このように、配線の着脱作業が生じる頻度に応じて、コネクタ接続部60,61,62を第1〜第4コネクタ実装領域CR1〜CR4に分類して実装することで、コネクタ接続部60,61,62を探索する範囲を容易に絞り込むことができる。
【0067】
また、第1中継接続基板51に対する配線の着脱作業が行われる場合には、遊技盤20(設置部材40)の後面に作業者が対面しながら作業される。ここで、着脱操作される頻度が少ない不正検出センサSN1〜SN3に接続する配線が接続される不正検出用コネクタ接続部61の装着口61aを、第1中継接続基板51の実装面51aに沿った方向に開口させると共に、着脱操作が比較的発生し易い遊技進行部品SE3〜SE8,RP,SL1〜SL4に接続する配線が接続される遊技進行部品用コネクタ接続部62の装着口62aを、第1中継接続基板51の実装面51aに交差(実施例では直交する)する後方に開口させてある。このため、配線が繋がるコネクタ接続部61,62を対比するだけで容易に接続先が判別するだけでなく、作業頻度が比較的に高い遊技進行部品SE3〜SE8,RP,SL1〜SL4に接続する配線の着脱作業を行い得るから、作業性の向上を図り得る利点がある。また、不正検出用コネクタ接続部61の装着口61aを、第1中継接続基板51の実装面51aに沿った方向(コネクタ露出部101,102の外側開口)に向けることで、当該不正検出用コネクタ接続部61の装着口61aに対するコネクタの着脱作業性を低下することができる。これにより、不正検出用コネクタ接続部61に接続する配線に対する不正行為を効果的に防ぐことができる。
【0068】
ここで、前記第1中継接続基板51(実装面51a)には、前記第2中継接続基板52と反対側に位置する右側縁部(第1コネクタ実装領域CR1)に、前記メイン制御基板301からの配線のコネクタが接続される制御コネクタ接続部60が実装されると共に、不正検出センサSN1〜SN3(具体的には電波センサSN1および磁気センサSN2)からの配線が接続される不正検出用コネクタ接続部61が実装されている。前記メイン制御基板301に繋がる配線や対応の制御コネクタ接続部60は、メイン制御基板301との間で送受信される信号に直接関わることから、第1中継接続基板51に接続される配線の内でも比較的に不正行為のターゲットとなることが考えられる。また、不正検出センサSN1〜SN3は、パチンコ機10が適正な状況下で遊技に供されているか否かを検出するものであり、当該不正検出センサSN1〜SN3による検出精度が損なわれた場合には、不正行為の実行を適切に検出し得なくなることから、不正検出センサSN1〜SN3に繋がる配線や対応の不正検出用コネクタ接続部61は、第1中継接続基板51に接続される配線の内でも比較的に不正行為のターゲットとなることが考えられる。このため、前記メイン制御基板301からの配線のコネクタが接続される制御コネクタ接続部60や不正検出センサSN1〜SN3からの配線が接続される不正検出用コネクタ接続部61を、前記第2中継接続基板52と反対側に位置する第1中継接続基板51の右側縁部に設けた第1コネクタ実装領域CR1に配置することで、当該配線やコネクタ接続部60,61が第2中継接続基板52に接続される配線等に紛れて視認性が低下するのを防止でき、不正行為の早期発見に寄与することが可能となる。
【0069】
また、前記第1中継接続基板51(実装面51a)には、前記第1段部46に沿って延在する配線経路53と反対側に位置して前記設置部材40の下部に位置する下縁部(第2コネクタ実装領域CR2)に不正検出センサSN1〜SN3からの配線が接続される不正検出用コネクタ接続部61が実装されている。すなわち、第2中継接続基板52に接続される配線等が引き回される配線経路53と反対側に位置する第1中継接続基板51の下縁部に設けた第2コネクタ実装領域CR2に、不正検出センサSN1〜SN3からの配線が接続される不正検出用コネクタ接続部61を配置することで、当該配線経路53に引き回された配線に紛れて視認性が低下するのを防止でき、不正行為の早期発見に寄与することが可能となる。
【0070】
また、前記第1中継接続基板51には、当該第1中継接続基板51の基板中央側に位置する第1部品実装領域DR1を囲むようにして高さ寸法の小さな第2の電子部品65bが実装される第2部品実装領域DR2が設けられており、第1中継接続基板51を保護する基板ケース90には、第1中継接続基板51からの離間距離が異なる第1および第2保護部91,92を当該第1および第2部品実装領域DR1,DR2に合わせて設けると共に、高さの低い第2保護部92の縁部に沿って第1〜第4コネクタ露出部101,102,103,104が設けられている。このため、第1中継接続基板51に実装された電子部品65a,65bを基板ケース90で適切に保護しつつ、各コネクタ接続部60,61,62に対するコネクタの接続作業を行う際に、作業者の手指が第1保護部91に干渉するのを避けて着脱作業を容易に行うことが可能となる。
【0071】
また、前記基板ケース90には、コネクタ接続部60,61,62が露出するコネクタ露出部101,102,103,104から外れた外周縁部に、基板設置部50の取付部59a,59bに対する係合部110a,110bを形成したことで、当該係合部110a,110bの形成位置を容易に識別することができ、基板ケース90の取付作業性が向上する。また、前後および側外方に開口するよう基板ケース90に形成されたコネクタ露出部101,102,103,104に第1中継接続基板51のコネクタ接続部60,61,62を配置することで、前後にのみ開口する開口部を開設する構成と比べて基板ケースをコンパクトにすることができると共に、コネクタ接続部60,61,62を開口部に合わせて挿通させる煩わしい作業が必要なく、作業性を向上し得る利点がある。更に、前記基板ケース90において係合部110a,110bが形成された外周縁部に設けられた前記第2コネクタ露出部102および第4コネクタ露出部104の夫々を前後および側外方に開口するよう基板ケース90に形成することで、当該係合部110a,110bを基板設置部50(基板支持部55)の取付部59a,59bに係合させた際に、第2コネクタ実装領域CR2に設けられたコネクタ接続部61や第4コネクタ実装領域CR4に設けられたコネクタ接続部62がコネクタ露出部102,104の開口縁部に接触するのを回避することが可能となり、基板ケース90の着脱作業を容易になし得る利点がある。
【0072】
そして、前記基板ケース90の外周縁部から基板設置部50の設置面50a側に突出するよう係合部110a,110bを形成することで、基板設置部50における基板ケース90の設置スペースをコンパクトにできる。また、基板ケース90においてコネクタ接続部60,61,62が露出するコネクタ露出部101,102,103,104から外れた外周縁部に係合部110a,110bが位置するから、基板設置部50の設置面50a側に突出させた係合部110a,110bを容易に目視により確認でき、基板ケース90の着脱作業性が損なわれることはない。
【0073】
また、前記基板ケース90の各辺に第1〜第4コネクタ露出部101,102,103,104を形成して、係合部110a,110bが形成された第1〜第4領域区画部95,96,97,98を基板ケース90の各角部に位置させることで、当該第1〜第4領域区画部95,96,97,98を際立たせることができるから、当該係合部110a,110bの形成位置を容易に識別することができ、基板ケース90の取付作業性が向上する。更に、前記基板ケース90において前記第2および第4コネクタ露出部102,104の外側開口の開口端部(すなわち、第1〜第4領域区画部95,96,97,98における第1区画壁部99の突出端部)は、当該コネクタ露出部102,104から露出する前記第1中継接続基板51の外周端部(上端部または下端部)よりも外側に位置するよう構成されて、当該第1中継接続基板51の外周端部よりも外側に位置するよう前記係合部110a,110bが形成されているから、基板ケース90における係合部110a,110bの形成位置をより際立たせることができる。従って、前記基板設置部50(基板支持部55)に取り付ける際の基板ケース90の向きを容易に判別することができるから、基板ケース90の取付作業性を簡単に行うことができる。また、基板ケース90に形成した各辺のコネクタ露出部101,102,103,104に第1中継接続基板51のコネクタ接続部60,61,62を夫々対応させて配置することで、当該
基板ケース
90をコンパクトにし得る利点がある。
【0074】
また、第1中継接続基板51の外周端部よりも外側に係合部110a,110bを位置させることで、当該係合部110a,110bの形成位置をより簡単に識別することができ、基板ケース90の取付作業性が向上する。また、基板ケース90の外周縁部を第1中継接続基板51の外周端部よりも外側に位置させることで、当該第1中継接続基板51の外周端部に他のパチンコ機10(遊技盤20)の構成物が接触するのを防止できる。
【0075】
(変更例)
なお、遊技機としては、実施例に示したものに限らず、種々の構成を採用可能である。
【0076】
(1) 実施例では、不正行為を検出する不正検出センサとして、電波センサ、磁気センサおよび振動センサを備えるよう構成したが、これら全てを備える必要はなく、電波センサ、磁気センサおよび振動センサの何れか1種類または2種類を備えるようにしてもよい。また、不正検出センサとしては、電波センサ、磁気センサおよび振動センサに限られるものではなく、遊技機に対して行われる不正行為を検出可能なものであればよい。
(2) 実施例では、遊技の進行に関わる遊技部品として、特別入賞検出センサ、普通入賞検出センサ、ゲートセンサ、特定領域入球検出センサ、原位置センサ、始動入賞ソレノイド、特別入賞ソレノイドおよび切替ソレノイドを備えるよう構成したが、これら全てを備える必要はなく、これら遊技部品の内の何れか1種類または複数種類を備えるようにしてもよい。また、遊技の進行に関わる遊技部品としては、実施例で示した各種のセンサやソレノイドに限られるものではなく、特図当り判定の判定結果に応じて作動される特別入賞部の作動制御に関わる部品、特図当り判定の判定結果に関わらず賞球の払出制御に関わる部品、普図当り判定を行うか否か関わる部品、普図当り判定の判定結果に応じて作動される始動入賞部の作動制御に関わる部品を採用できる。また、特図当り判定を行うか否か(特別遊技を生起させるか否か)に関わる部品(実施例における始動入賞検出センサ)に繋がる配線のコネクタが接続されるコネクタ接続部を接続基板(第1中継接続基板)に設けるようにしてもよい。
(3) 実施例では、接続基板(第1中継接続基板)の4辺全てにコネクタ接続部の実装領域(コネクタ実装領域)を設けたが、当該接続基板における外周縁部の2辺または3辺に沿ってコネクタ接続部の実装領域を設ける構成としてもよい。また、基板ケースに形成される凹状部(コネクタ露出部)は、接続基板に設けられるコネクタ実装領域に合わせて形成することができる。
(4) 実施例では、基板ケースに設けられた第1係合部および第2係合部を係合片および係合孔を備えた同一構成としたが、第1係合部および第2係合部の夫々を異なる形状・構成としてもよい。例えば、第1係合部および第2係合部の一方を弾性変形可能な係合片の端部に爪部を備える構成としてもよい。
(5) また、基板ケースに設けられた係合部や基板設置部に形成された取付部の形状・構成は、実施例に示したものに限られず、相互に係脱可能に係合可能な形状および構成であれば、従来公知の形状および構成の係合手段を採用することができる。
(6) 実施例では、基板設置部に設置した接続基板(第1中継接続基板)を基板ケースにより挟持して固定するよう構成したが、基板ケースを箱状に形成して接続基板(第1中継接続基板)を基板ケースの内部に収容して取り扱い可能とすることもできる。
(7) 実施例では、メイン制御基板に接続する第1中継接続基板を基板ケースにより被覆するよう構成したが、演出制御基板に接続する第2中継接続基板を基板ケースにより被覆するよう構成してもよい。
(8) 実施例では、設置部材の後面側(遊技盤の後面側)に設けた基板設置部に接続基板を配設するよう構成したが、基板設置部は設置部材の後面側に限らず、設置部材の前面側や、遊技盤とは異なる部材(前枠や中枠、外枠等)に設けてもよい。
(9) 実施例では、パチンコ球を遊技媒体として遊技が行われるパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機(回胴式遊技機)等の各種遊技機を採用し得る。
例えば、スロットマシン機(回胴式遊技機)は、前方へ開口する箱状の筐体に、当該筐体の前方開口を塞ぐ前扉が開閉可能にヒンジ接続され、図柄が配列された複数のリール(回転体)が前側から視認し得るように筐体内部に配設されている。そして、遊技者が所定の開始操作手段(スタートレバー)の操作を行うことを契機にリール(回転体)が回転して図柄が変動開始すると共に、変動ゲームの当否に関連した当否判定を行い、所定の停止操作手段(ストップボタン)の操作を契機に、当否判定に基づく図柄停止制御を実行し、停止した図柄の組合せによって遊技利益が付与される制御される遊技機である。このようなスロットマシン機において、前記筐体や前扉に直接または間接的に基板設置部を設けて、電気部品に繋がる配線のコネクタが接続されるコネクタ接続部が実装された接続基板を、当該基板設置部に着脱可能に配設する構成に対して採用することができる。
【0077】
また本願には、例えば次のような技術的思想が含まれている。
(A) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関し、
前記基板ケース(90)において前記凹状部(101〜104)の外側開口の開口端部は、当該凹状部(101〜104)から露出する前記接続基板(51)の外周端部よりも外側に位置するよう構成され、当該接続基板(51)の外周端部よりも外側に位置する基板ケース(90)の外周縁部に前記係合部(110a,110b)を形成するよう構成されたことを要旨とする。
このように、接続基板の外周端部よりも外側に係合部を位置させることで、当該係合部の形成位置をより簡単に識別することができ、基板ケースの取付作業性が向上する。また、基板ケースの外周縁部を続基板の外周端部よりも外側に位置させることで、当該接続基板の外周端部に他の遊技機の構成物が接触するのを防止できる。
(B) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関し、
前記係合部は、
前記基板ケース(90)の一方の外周縁部から前記基板設置部(50)の設置面(50a)側に突出するよう形成された第1係合部(110a)と、
前記基板ケース(90)において前記接続基板(51)を挟んで反対側に位置する外周縁部から前記基板設置部(50)の設置面(50a)側に突出するよう形成された第2係合部(110b)とを備え、
前記第1および第2係合部(110a,110b)の少なくとも一方を、当該係合部(110a,110b)の突出方向と交差する方向に弾性変形可能に形成され、
前記第1および第2係合部(110a,110b)の少なくとも一方が弾性変形を伴って前記基板設置部(50)に設けた対応の取付部(59a,59b)に係合することで、前記基板ケース(90)が基板設置部(50)に配設されるよう構成されたことを要旨とする。