【実施例】
【0179】
以下、本発明の具体的な実施例を提示する。ただし、下記に記載の実施例は、本発明を具体的に例示または説明するためのものに過ぎず、これによって本発明が制限されてはならない。
【0180】
(有機光電素子用化合物の製造)
中間体の合成
中間体M−1の合成
【0181】
【化50】
【0182】
チアントレン−1−ボロン酸20g(76.88mmol)、メチル−2−ブロモ−5−クロロベンゾエート21.1g(84.57mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.89g(0.769mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン257mLに溶解させた後、炭酸カリウム17g(115.3mmol)を溶かした水溶液128mlを添加し、8時間、70℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−1を26.9g(収率91%)得た。
【0183】
LC−Mass(理論値:384.00g/mol、測定値:M+1=385.11g/mol)。
【0184】
中間体M−2の合成
【0185】
【化51】
【0186】
真空下で加熱乾燥した三口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−1 25g(64.95mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン325mLを加えて溶解させた後、−10℃に冷却および撹拌した。これに、3.0Mメチルマグネシウムブロミド54mL(ジエチルエーテル中、162.4mmol)を30分間徐々に加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、これに、塩化アンモニウム10.4g(194.85mmol)を蒸留水100mLに溶かした水溶液を徐々に加えた。反応液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。乾燥された残渣を三口丸底フラスコに入れた後、窒素雰囲気下、無水ジクロロメタン325mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート4mL(32.5mmol)を10分間徐々に加え、室温に昇温した後、12時間撹拌した。反応終了後、重炭酸ナトリウム水溶液を0℃で徐々に加えた後、30分間撹拌した。反応液をジクロロメタン/蒸留水で抽出した抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−2を15.5g(収率65%)得た。
【0187】
LC−Mass(理論値:366.03g/mol、測定値:M+1=367.14g/mol)。
【0188】
中間体M−3の合成
【0189】
【化52】
【0190】
4−フェノキサチイニルボロン酸18.8g(76.88mmol)、メチル−2−ブロモ−5−クロロベンゾエート21.1g(84.57mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.89g(0.769mmol)をフラスコに入れて、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン257mLに溶解させた後、炭酸カリウム17g(115.3mmol)を溶かした水溶液128mlを添加させ、8時間、70℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−3を26.1g(収率92%)得た。
【0191】
LC−Mass(理論値:368.03g/mol、測定値:M+1=369.21g/mol)。
【0192】
中間体M−4の合成
【0193】
【化53】
【0194】
真空下で加熱乾燥した三口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−3 24g(64.95mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン325mLを加えて溶解させた後、−10℃に冷却および撹拌した。これに、3.0Mメチルマグネシウムブロミド54mL(ジエチルエーテル中、162.4mmol)を30分間徐々に加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、これに、塩化アンモニウム10.4g(194.85mmol)を蒸留水100mLに溶かした水溶液を徐々に加えた。反応液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。乾燥された残渣を三口丸底フラスコに入れた後、窒素雰囲気下、無水ジクロロメタン325mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート4mL(32.5mmol)を10分間徐々に加え、室温に昇温した後、12時間撹拌した。反応終了後、重炭酸ナトリウム水溶液を0℃で徐々に加えた後、30分間撹拌した。反応液をジクロロメタン/蒸留水で抽出した抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−2を15.5g(収率68%)得た。
【0195】
LC−Mass(理論値:350.05g/mol、測定値:M+1=351.18g/mol)。
【0196】
中間体M−5の合成
【0197】
【化54】
【0198】
真空下で加熱乾燥した二口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、9,9−ジメチルキサンテン30g(142.7mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン476mLを加えて溶解させた後、−40℃に冷却および撹拌した。これに、2.5M n−ブチルリチウム57mL(ヘキサン中、142.7mmol)を徐々に加えた後、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン16.5g(142.7mmol)を加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、8時間撹拌した。反応液を−78℃に冷却した後、これに、無水テトラヒドロフラン10mLに溶かしたホウ酸トリメチル10.9g(157mmol)を徐々に加えた後、常温で8時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、これに、2N HCl水溶液234mLを加えて、1時間、常温で撹拌した。反応終了後、溶液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。反応液をアセトンに溶かした後、n−ヘキサンで再結晶し、目的化合物の中間体M−5を白色固体として23.6g(収率65%)得た。
【0199】
GC−Mass(理論値:254.11g/mol、測定値:M+1=255.42g/mol)。
【0200】
中間体M−6の合成
【0201】
【化55】
【0202】
中間体M−5 19.5g(76.88mmol)、メチル−2−ブロモ−5−クロロベンゾエート21.1g(84.57mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.89g(0.769mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン257mLに溶解させた後、炭酸カリウム17g(115.3mmol)を溶かした水溶液128mlを添加させた後、8時間、70℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−6を26.2g(収率90%)得た。
【0203】
LC−Mass(理論値:378.10g/mol、測定値:M+1=379.31g/mol)。
【0204】
中間体M−7の合成
【0205】
【化56】
【0206】
真空下で加熱乾燥した三口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−6 24.6g(64.95mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン325mLを加えて溶解させた後、−10℃に冷却および撹拌した。これに、3.0Mメチルマグネシウムブロミド54mL(ジエチルエーテル中、162.4mmol)を30分間徐々に加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、これに、塩化アンモニウム10.4g(194.85mmol)を蒸留水100mLに溶かした水溶液を徐々に加えた。反応液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。乾燥された残渣を三口丸底フラスコに入れた後、窒素雰囲気下、無水ジクロロメタン325mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート4mL(32.5mmol)を10分間徐々に加え、室温に昇温した後、12時間撹拌した。反応終了後、重炭酸ナトリウム水溶液を0℃で徐々に加えた後、30分間撹拌した。反応液をジクロロメタン/蒸留水で抽出した抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−7を15.7g(収率67%)得た。
【0207】
LC−Mass(理論値:360.13g/mol、測定値:M+1=361.26g/mol)。
【0208】
中間体M−8の合成
【0209】
【化57】
【0210】
真空下で加熱乾燥した二口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、ジフェニルエーテル60g(352.6mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン352mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、2.5M n−ブチルリチウム310mL(ヘキサン中、776mmol)を徐々に加えた後、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン90.2g(776mmol)を加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、16時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、これに、無水ジエチルエーテル60mLに溶かしたジメチルジクロロシラン45.6g(352.6mmol)を徐々に加えた後、常温で16時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、これに、蒸留水240mLを加え、30分間、常温で撹拌した。反応終了後、溶液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物をメタノールで再結晶し、目的化合物の中間体M−8を白色固体として35.2g(収率44%)得た。
【0211】
GC−Mass(理論値:226.08g/mol、測定値:M+1=227.27g/mol)。
【0212】
中間体M−9の合成
【0213】
【化58】
【0214】
真空下で加熱乾燥した二口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−8 32.3g(142.7mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン476mLを加えて溶解させた後、−40℃に冷却および撹拌した。これに、2.5M n−ブチルリチウム57mL(ヘキサン中、142.7mmol)を徐々に加えた後、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン16.5g(142.7mmol)を加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、8時間撹拌した。反応液を−78℃に冷却した後、これに、無水テトラヒドロフラン10mLに溶かしたホウ酸トリメチル10.9g(157mmol)を徐々に加えた後、常温で8時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、これに、2N HCl水溶液234mLを加え、1時間、常温で撹拌した。反応終了後、溶液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。反応液をアセトンに溶かした後、n−ヘキサンで再結晶し、目的化合物の中間体M−9を白色固体として22.7g(収率59%)得た。
【0215】
GC−Mass(理論値:270.09g/mol、測定値:M+1=271.35g/mol)。
【0216】
中間体M−10の合成
【0217】
【化59】
【0218】
中間体M−9 20.8g(76.88mmol)、メチル−2−ブロモ−5−クロロベンゾエート21.1g(84.57mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.89g(0.769mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン257mLに溶解させた後、炭酸カリウム17g(115.3mmol)を溶かした水溶液128mlを添加させた後、8時間、70℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−10を27g(収率89%)得た。
【0219】
LC−Mass(理論値:394.08g/mol、測定値:M+1=395.29g/mol)。
【0220】
中間体M−11の合成
【0221】
【化60】
【0222】
真空下で加熱乾燥した三口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−10 25.7g(64.95mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン325mLを加えて溶解させた後、−10℃に冷却および撹拌した。これに、3.0Mメチルマグネシウムブロミド54mL(ジエチルエーテル中、162.4mmol)を30分間徐々に加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、これに、塩化アンモニウム10.4g(194.85mmol)を蒸留水100mLに溶かした水溶液を徐々に加えた。反応液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。乾燥された残渣を三口丸底フラスコに入れた後、窒素雰囲気下、無水ジクロロメタン325mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート4mL(32.5mmol)を10分間徐々に加え、室温に昇温した後、12時間撹拌した。反応終了後、重炭酸ナトリウム水溶液を0℃で徐々に加えた後、30分間撹拌した。反応液をジクロロメタン/蒸留水で抽出した抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−11を15.9g(収率65%)得た。
【0223】
LC−Mass(理論値:376.11g/mol、測定値:M+1=377.25g/mol)。
【0224】
中間体M−12の合成
【0225】
【化61】
【0226】
真空下で加熱乾燥した二口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、チオキサンテン−9−オン40g(188.4mmol)を入れ、無水トルエン377mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、2.0Mトリメチルアルミニウム188mL(トルエン中、377mmol)を徐々に加えた後、反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、12時間撹拌した。6N HCl水溶液188mLと氷181gを混合したスラリーに、反応液を徐々に加え、30分間、常温で撹拌した。反応終了後、溶液を蒸留水とトルエンで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサンを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−12を34.1g(収率80%)得た。
【0227】
LC−Mass(理論値:226.08g/mol、測定値:M+1=227.35g/mol)。
【0228】
中間体M−13の合成
【0229】
【化62】
【0230】
真空下で加熱乾燥した二口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−12 32.3g(142.7mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン476mLを加えて溶解させた後、−40℃に冷却および撹拌した。これに、2.5M n−ブチルリチウム57mL(ヘキサン中、142.7mmol)を徐々に加えた後、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン16.5g(142.7mmol)を加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、8時間撹拌した。反応液を−78℃に冷却した後、これに、無水テトラヒドロフラン10mLに溶かしたホウ素トリメチル10.9g(157mmol)を徐々に加えた後、常温で8時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、これに、2N HCl水溶液234mLを加え、1時間、常温で撹拌した。反応終了後、溶液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。反応液をアセトンに溶かした後、n−ヘキサンで再結晶し、目的化合物の中間体M−13を白色固体として23.5g(収率61%)得た。
【0231】
GC−Mass(理論値:270.09g/mol、測定値:M+1=271.27g/mol)。
【0232】
中間体M−14の合成
【0233】
【化63】
【0234】
中間体M−13 20.8g(76.88mmol)、メチル−2−ブロモベンゾエート18.2g(84.57mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.89g(0.769mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン257mLに溶解させた後、炭酸カリウム17g(115.3mmol)を溶かした水溶液128mlを添加させた後、8時間、70℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−14を25.5g(収率92%)得た。
【0235】
LC−Mass(理論値:360.12g/mol、測定値:M+1=361.25g/mol)。
【0236】
中間体M−15の合成
【0237】
【化64】
【0238】
真空下で加熱乾燥した三口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−14 23.4g(64.95mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン325mLを加えて溶解させた後、−10℃に冷却および撹拌した。これに、3.0Mメチルマグネシウムブロミド54mL(ジエチルエーテル中、162.4mmol)を30分間徐々に加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、これに、塩化アンモニウム10.4g(194.85mmol)を蒸留水100mLに溶かした水溶液を徐々に加えた。反応液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。乾燥された残渣を三口丸底フラスコに入れた後、窒素雰囲気下、無水ジクロロメタン325mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート4mL(32.5mmol)を10分間徐々に加えて、室温に昇温した後、12時間撹拌した。反応終了後、重炭酸ナトリウム水溶液を0℃で徐々に加えた後、30分間撹拌した。反応液をジクロロメタン/蒸留水で抽出した抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−15を14.7g(収率66%)得た。
【0239】
LC−Mass(理論値:342.14g/mol、測定値:M+1=343.19g/mol)。
【0240】
中間体M−16の合成
【0241】
【化65】
【0242】
真空下で加熱乾燥した二口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−19 24.5g(71.4mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン238mLを加えて溶解させた後、−40℃に冷却および撹拌した。これに、2.5M n−ブチルリチウム28.6mL(ヘキサン中、71.4mmol)を徐々に加えた後、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン8.3g(71.4mmol)を加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、8時間撹拌した。反応液を−78℃に冷却した後、これに、無水テトラヒドロフラン10mLに溶かしたホウ素トリメチル8.9g(85.7mmol)を徐々に加えた後、常温で、8時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、これに、2N HCl水溶液117mLを加えて、1時間、常温で撹拌した。反応終了後、溶液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。反応液をアセトンに溶かした後、n−ヘキサンで再結晶し、目的化合物の中間体 M−
16を白色固体として17.9g(収率65%)得た。
【0243】
GC−Mass(理論値:386.15g/mol、測定値:M+1=387.19g/mol)。
【0244】
中間体M−17の合成
【0245】
【化66】
【0246】
中間体M−16 18g(46.6mmol)、1−ブロモ−4−クロロベンゼン8.9g(46.6mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.54g(0.466mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、トルエン233mLに溶解させた後、炭酸カリウム10.3g(69.9mmol)を溶かした水溶液80mlを添加させ、8時間、100℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−17を19.2g(収率91%)得た。
【0247】
LC−Mass(理論値:452.14g/mol、測定値:M+1=453.23g/mol)。
【0248】
中間体M−18の合成
【0249】
【化67】
【0250】
中間体M−9 20.8g(76.88mmol)、メチル−2−ブロモベンゾエート18.2g(84.57mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.89g(0.769mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン257mLに溶解させた後、炭酸カリウム17g(115.3mmol)を溶かした水溶液128mlを添加させた後、8時間、70℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−18を24.9g(収率90%)得た。
【0251】
LC−Mass(理論値:360.12g/mol、測定値:M+1=361.33g/mol)。
【0252】
中間体M−19の合成
【0253】
【化68】
【0254】
真空下で加熱乾燥した三口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−18 23.4g(64.95mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン325mLを加えて溶解させた後、−10℃に冷却および撹拌した。これに、3.0Mメチルマグネシウムブロミド54mL(ジエチルエーテル中、162.4mmol)を30分間徐々に加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、これに、塩化アンモニウム10.4g(194.85mmol)を蒸留水100mLに溶かした水溶液を徐々に加えた。反応液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。乾燥された残渣を三口丸底フラスコに入れた後、窒素雰囲気下、無水ジクロロメタン325mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート4mL(32.5mmol)を10分間徐々に加え、室温に昇温した後、12時間撹拌した。反応終了後、重炭酸ナトリウム水溶液を0℃で徐々に加えた後、30分間撹拌した。反応液をジクロロメタン/蒸留水で抽出した抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−19を15.1g(収率68%)得た。
【0255】
LC−Mass(理論値:342.14g/mol、測定値:M+1=343.22g/mol)。
【0256】
中間体M−20の合成
【0257】
【化69】
【0258】
真空下で加熱乾燥した二口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−19 24.5g(71.4mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン238mLを加えて溶解させた後、−40℃に冷却および撹拌した。これに、2.5M n−ブチルリチウム28.6mL(ヘキサン中、71.4mmol)を徐々に加えた後、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン8.3g(71.4mmol)を加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、8時間撹拌した。反応液を−78℃に冷却した後、これに、無水テトラヒドロフラン10mLに溶かしたホウ素トリメチル8.9g(85.7mmol)を徐々に加えた後、常温で8時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、これに、2N HCl水溶液117mLを加え、1時間、常温で撹拌した。反応終了後、溶液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。反応液をアセトンに溶かした後、n−ヘキサンで再結晶し、目的化合物の中間体M−20を白色固体として18.5g(収率67%)得た。
【0259】
GC−Mass(理論値:386.15g/mol、測定値:M+1=387.24g/mol)。
【0260】
中間体M−21の合成
【0261】
【化70】
【0262】
中間体M−20 18g(46.6mmol)、1−ブロモ−4−クロロベンゼン8.9g(46.6mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.54g(0.466mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、トルエン233mLに溶解させた後、炭酸カリウム10.3g(69.9mmol)を溶かした水溶液80mlを添加させ、8時間、100℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体 M−
21を19.6g(収率93%)得た。
【0263】
LC−Mass(理論値:452.14g/mol、測定値:M+1=453.28g/mol)。
【0264】
中間体M−22の合成
【0265】
【化71】
【0266】
4−フェノキサチイニルボロン酸18.8g(76.88mmol)、メチル−2−ブロモベンゾエート18.2g(84.57mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.89g(0.769mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン257mLに溶解させた後、炭酸カリウム17g(115.3mmol)を溶かした水溶液128mlを添加させた後、8時間、70℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−22を23.4g(収率91%)得た。
【0267】
LC−Mass(理論値:334.39g/mol、測定値:M+1=335.28g/mol)。
【0268】
中間体M−23の合成
【0269】
【化72】
【0270】
真空下で加熱乾燥した三口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−22 21.7g(64.95mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン325mLを加えて溶解させた後、−10℃に冷却および撹拌した。これに、3.0Mメチルマグネシウムブロミド54mL(ジエチルエーテル中、162.4mmol)を30分間徐々に加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、これに、塩化アンモニウム10.4g(194.85mmol)を蒸留水100mLに溶かした水溶液を徐々に加えた。反応液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。乾燥された残渣を三口丸底フラスコに入れた後、窒素雰囲気下、無水ジクロロメタン325mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート4mL(32.5mmol)を10分間徐々に加え、室温に昇温した後、12時間撹拌した。反応終了後、重炭酸ナトリウム水溶液を0℃で徐々に加えた後、30分間撹拌した。反応液をジクロロメタン/蒸留水で抽出した抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−23を13.2g(収率64%)得た。
【0271】
LC−Mass(理論値:316.42g/mol、測定値:M+1=317.55g/mol)。
【0272】
中間体M−24の合成
【0273】
【化73】
【0274】
真空下で加熱乾燥した二口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−23 13g(41.08mmol)を入れ、無水ジエチルエーテル410mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、2.5M n−ブチルリチウム16.4mL(ヘキサン中、41.08mmol)を加えた後、反応液を昇温し、窒素雰囲気下、24時間還流撹拌した。反応液を−40℃に冷却した後、これに、無水ジエチルエーテル10mLに溶かしたホウ素トリメチル4.7g(45.2mmol)を徐々に加えた後、常温で、12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、これに、2N HCl水溶液68mLを加え、1時間、常温で撹拌した。反応終了後、溶液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。反応液をアセトンに溶かした後、n−ヘキサンで再結晶し、目的化合物の中間体M−24を白色固体として7.7g(収率52%)得た。
【0275】
GC−Mass(理論値:360.10g/mol、測定値:M+1=361.28g/mol)。
【0276】
中間体M−25の合成
【0277】
【化74】
【0278】
中間体M−24 7g(19.43mmol)、1,4−ジブロモナフタレン8.3g(29.15mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.23g(0.194mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、トルエン190mLに溶解させた後、炭酸カリウム4.3g(29.14mmol)を溶かした水溶液60mlを添加させ、8時間、100℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−25を7.9g(収率78%)得た。
【0279】
LC−Mass(理論値:520.05g/mol、測定値:M+1=521.16g/mol)。
【0280】
中間体M−26の合成
【0281】
【化75】
【0282】
中間体M−13 20.8g(76.88mmol)、メチル−2−ブロモ−5−クロロベンゾエート21.1g(84.57mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.89g(0.769mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン257mLに溶解させた後、炭酸カリウム17g(115.3mmol)を溶かした水溶液128mlを添加させた後、8時間、70℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−26を27.3g(収率90%)得た。
【0283】
LC−Mass(理論値:394.08g/mol、測定値:M+1=395.16g/mol)。
【0284】
中間体M−27の合成
【0285】
【化76】
【0286】
真空下で加熱乾燥した三口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−26 25.6g(64.95mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン325mLを加えて溶解させた後、−10℃に冷却および撹拌した。
【0287】
これに、3.0Mメチルマグネシウムブロミド54mL(ジエチルエーテル中、162.4mmol)を30分間徐々に加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、これに、塩化アンモニウム10.4g(194.85mmol)を蒸留水100mLに溶かした水溶液を徐々に加えた。反応液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。乾燥された残渣を三口丸底フラスコに入れた後、窒素雰囲気下、無水ジクロロメタン325mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート4mL(32.5mmol)を10分間徐々に加えて、室温に昇温した後、12時間撹拌した。反応終了後、重炭酸ナトリウム水溶液を0℃で徐々に加えた後、30分間撹拌した。反応液をジクロロメタン/蒸留水で抽出した抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−27を15.4g(収率63%)得た。
【0288】
LC−Mass(理論値:376.11g/mol、測定値:M+1=377.23g/mol)。
【0289】
中間体M−28の合成
【0290】
【化77】
【0291】
チアントレン−1−ボロン酸20g(76.88mmol)、メチル−2−ブロモ−4−クロロベンゾエート21.1g(84.57mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.89g(0.769mmol)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン257mLに溶解させた後、炭酸カリウム17g(115.3mmol)を溶かした水溶液128mlを添加させた後、8時間、70℃で還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−28を27.2g(収率92%)得た。
【0292】
LC−Mass(理論値:384.00g/mol、測定値:M+1=385.21g/mol)。
【0293】
中間体M−29の合成
【0294】
【化78】
【0295】
真空下で加熱乾燥した三口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、中間体M−28 25g(64.95mmol)を入れ、無水テトラヒドロフラン325mLを加えて溶解させた後、−10℃に冷却および撹拌した。これに、3.0Mメチルマグネシウムブロミド54mL(ジエチルエーテル中、162.4mmol)を30分間徐々に加えた。反応液を常温に昇温し、窒素雰囲気下、12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、これに、塩化アンモニウム10.4g(194.85mmol)を蒸留水100mLに溶かした水溶液を徐々に加えた。反応液を蒸留水とジエチルエーテルで抽出し、有機層溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。乾燥された残渣を三口丸底フラスコに入れた後、窒素雰囲気下、無水ジクロロメタン325mLを加えて溶解させた後、0℃に冷却および撹拌した。これに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート4mL(32.5mmol)を10分間徐々に加えて、室温に昇温した後、12時間撹拌する。反応終了後、重炭酸ナトリウム水溶液を0℃で徐々に加えた後、30分間撹拌した。反応液をジクロロメタン/蒸留水で抽出した抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(9:1体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の中間体M−29を16.7g(収率70%)得た。
【0296】
LC−Mass(理論値:366.03g/mol、測定値:M+1=367.14g/mol)。
【0297】
実施例1:化学式A−2で表される化合物の製造
【0298】
【化79】
【0299】
中間体M−2 11.2g(30.59mmol)と、ビス−ビフェニル−4−イル−アミン(bis−biphenyl−4−yl−amine)9.8g(30.59mmol)、ナトリウムt−ブトキシド3.8g(39.8mmol)を丸底フラスコに入れ、トルエン200mLを加えた後、トリ−tert−ブチルホスフィン0.19g(0.92mmol)と、Pd(dba)
20.18g(0.31mmol)を入れ、窒素雰囲気下、12時間、100℃で撹拌した。反応終了後、トルエンと蒸留水で抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(7:3体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物のA−2を18.1g(収率91%)得た。
【0300】
LC−Mass(理論値:651.21g/mol、測定値:M+1=652.32g/mol)。
【0301】
実施例2:化学式A−3で表される化合物の製造
【0302】
【化80】
【0303】
中間体M−4 10.7g(30.59mmol)と、ビス−ビフェニル−4−イル−アミン(bis−biphenyl−4−yl−amine)9.8g(30.59mmol)、ナトリウムt−ブトキシド3.8g(39.8mmol)を丸底フラスコに入れ、トルエン200mLを加えた後、トリ−tert−ブチルホスフィン0.19g(0.92mmol)と、Pd(dba)
20.18g(0.31mmol)を入れて、窒素雰囲気下、12時間、100℃で撹拌させた。反応終了後、トルエンと蒸留水で抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(7:3体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物のA−3を18.1g(収率93%)得た。
【0304】
LC−Mass(理論値:635.23g/mol、測定値:M+1=636.51g/mol)。
【0305】
実施例3:化学式A−37で表される化合物の製造
【0306】
【化81】
【0307】
中間体M−7 11.04g(30.59mmol)と、ビフェニル−4−イル−フェニル−アミン(biphenyl−4−yl−phenyl−amine)7.5g(30.59mmol)、ナトリウムt−ブトキシド3.8g(39.8mmol)を丸底フラスコに入れ、トルエン200mLを加えた後、トリ−tert−ブチルホスフィン0.19g(0.92mmol)と、Pd(dba)
20.18g(0.31mmol)を入れ、窒素雰囲気下、12時間、100℃で撹拌させた。反応終了後、トルエンと蒸留水で抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(7:3体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物のA−37を15.7g(収率90%)得た。
【0308】
LC−Mass(理論値:569.27g/mol、測定値:M+1=570.36g/mol)。
【0309】
実施例4:化学式A−39で表される化合物の製造
【0310】
【化82】
【0311】
中間体M−11 11.5g(30.59mmol)と、ビフェニル−4−イル−ナフタレン−1−イル−アミン(biphenyl−4−yl−naphthalen−1−yl−amine)9.0g(30.59mmol)、ナトリウムt−ブトキシド3.8g(39.8mmol)を丸底フラスコに入れ、トルエン200mLを加えた後、トリ−tert−ブチルホスフィン0.19g(0.92mmol)と、Pd(dba)
20.18g(0.31mmol)を入れ、窒素雰囲気下、12時間、100℃で撹拌させた。反応終了後、トルエンと蒸留水で抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(7:3体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物のA−39を17.9g(収率92%)得た。
【0312】
LC−Mass(理論値:635.26g/mol、測定値:M+1=636.31g/mol)。
【0313】
実施例5:化学式B−10で表される化合物の製造
【0314】
【化83】
【0315】
中間体M−17 13.9g(30.59mmol)と、ビフェニル−4−イル−ナフタレン−1−イル−アミン(biphenyl−4−yl−naphthalen−1−yl−amine)9.0g(30.59mmol)、ナトリウムt−ブトキシド3.8g(39.8mmol)を丸底フラスコに入れ、トルエン200mLを加えた後、トリ−tert−ブチルホスフィン0.19g(0.92mmol)と、Pd(dba)
20.18g(0.31mmol)を入れ、窒素雰囲気下、12時間、100℃で撹拌させた。反応終了後、トルエンと蒸留水で抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(7:3体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物の
B−10を19.4g(収率89%)得た。
【0316】
LC−Mass(理論値:711.30g/mol、測定値:M+1=712.28g/mol)。
【0317】
実施例6:化学式B−11で表される化合物の製造
【0318】
【化84】
【0319】
中間体M−21 13.9g(30.59mmol)と、ビス−ビフェニル−4−イル−アミン(bis−biphenyl−4−yl−amine)9.8g(30.59mmol)、ナトリウムt−ブトキシド3.8g(39.8mmol)を丸底フラスコに入れ、トルエン200mLを加えた後、トリ−tert−ブチルホスフィン0.19g(0.92mmol)と、Pd(dba)
20.18g(0.31mmol)を入れ、窒素雰囲気下、12時間、100℃で撹拌させた。反応終了後、トルエンと蒸留水で抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(7:3体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物のB−11を20.3g(収率90%)得た。
【0320】
LC−Mass(理論値:737.31g/mol、測定値:M+1=738.28g/mol)。
【0321】
実施例7:化学式 B−19で表される化合物の製造
【0322】
【化85】
【0323】
中間体M−25 16g(30.59mmol)と、ビス−ビフェニル−4−イル−アミン(bis−biphenyl−4−yl−amine)9.8g(30.59mmol)、ナトリウムt−ブトキシド3.8g(39.8mmol)を丸底フラスコに入れ、トルエン200mLを加えた後、トリ−tert−ブチルホスフィン0.19g(0.92mmol)と、Pd(dba)
20.18g(0.31mmol)を入れ、窒素雰囲気下、12時間、100℃で撹拌させた。反応終了後、トルエンと蒸留水で抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(7:3体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物のB−19を20.5g(収率88%)得た。
【0324】
LC−Mass(理論値:761.28g/mol、測定値:M+1=762.31g/mol)。
【0325】
実施例8:化学式D−5で表される化合物の製造
【0326】
【化86】
【0327】
中間体M−27 11.5g(30.59mmol)と、4−アミノビフェニル2.6g(15.3mmol)、ナトリウムt−ブトキシド3.8g(39.8mmol)を丸底フラスコに入れ、トルエン200mLを加えた後、トリ−tert−ブチルホスフィン0.19g(0.92mmol)と、Pd(dba)
20.18g(0.31mmol)を入れ、窒素雰囲気下、12時間、100℃で撹拌させた。反応終了後、トルエンと蒸留水で抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(7:3体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物のD−5を11.2g(収率86%)得た。
【0328】
LC−Mass(理論値:849.35g/mol、測定値:M+1=850.16g/mol)。
【0329】
実施例9:化学式D−20で表される化合物の製造
【0330】
【化87】
【0331】
中間体M−7 11.04g(30.59mmol)と、1−アミノナフタレン2.2g(15.3mmol)、ナトリウムt−ブトキシド3.8g(39.8mmol)を丸底フラスコに入れ、トルエン200mLを加えた後、トリ−tert−ブチルホスフィン0.19g(0.92mmol)と、Pd(dba)
20.18g(0.31mmol)を入れ、窒素雰囲気下、12時間、100℃で撹拌させた。反応終了後、トルエンと蒸留水で抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(7:3体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物のD−20を11g(収率90%)得た。
【0332】
LC−Mass(理論値:791.38g/mol、測定値:M+1=792.42g/mol)。
【0333】
実施例10:化学式A−165で表される化合物の製造
【0334】
【化88】
【0335】
中間体M−29 11.2g(30.59mmol)と、ビス−ビフェニル−4−イル−アミン(bis−biphenyl−4−yl−amine)9.8g(30.59mmol)、ナトリウムt−ブトキシド3.8g(39.8mmol)を丸底フラスコに入れ、トルエン200mLを加えた後、トリ−tert−ブチルホスフィン0.19g(0.92mmol)と、Pd(dba)
20.18g(0.31mmol)を入れ、窒素雰囲気下、12時間、100℃で撹拌させた。反応終了後、トルエンと蒸留水で抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、ろ過液を減圧濃縮した。生成物を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(7:3体積比)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物のA−165を18.5g(収率93%)得た。
【0336】
LC−Mass(理論値:651.21g/mol、測定値:M+1=652.32g/mol)。
【0337】
(有機発光素子の製造)
実施例11
ITO(酸化インジウムスズ)が1500Åの厚さに薄膜コーティングされたガラス基板を、蒸留水超音波で洗浄した。蒸留水洗浄後、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノールなどの溶剤で超音波洗浄をし、乾燥させた後、プラズマ洗浄機に移送させた後、酸素プラズマを用いて、前記基板を5分間洗浄した後、真空蒸着機に基板を移送した。こうして用意されたITO透明電極を陽極として用いて、ITO基板の上部に、4,4’−ビス[N−[4−{N,N−ビス(3−メチルフェニル)アミノ}−フェニル]−N−フェニルアミノ]ビフェニル(DNTPD)を真空蒸着し、600Åの厚さの正孔注入層を形成した。次に、実施例1で製造された化合物を用いて、真空蒸着で300Åの厚さの正孔輸送層を形成した。前記正孔輸送層の上部に、9,10−ジ−(2−ナフチル)アントラセン(9,10-di-(2-naphthyl)anthracene、ADN)をホストとして用い、ドーパントとして2,5,8,11−テトラ(ターシャリー−ブチル)ペリレン(2,5,8,11-tetra(tert-butyl)perylene、TBPe)を3重量%でドーピングして、真空蒸着で250Åの厚さの発光層を形成した。その後、前記発光層の上部にAlq3を真空蒸着して、250Åの厚さの電子輸送層を形成した。前記電子輸送層の上部に、LiF10Åと、Al1000Åを順次に真空蒸着して陰極を形成することにより、有機発光素子を製造した。前記有機発光素子は、5層の有機薄膜層を有する構造からなっており、具体的には、Al(1000Å)/LiF(10Å)/Alq3(250Å)/EML[ADN:TBPe=97:3](250Å)/HTL(300Å)/DNTPD(600Å)/ITO(1500Å)の構造で製作した。
【0338】
実施例12
前記実施例
11において、実施例1の代わりに実施例2を用いた点を除いては、同様の
方法で有機発光素子を製造した。
【0339】
実施例13
前記実施例
11において、実施例1の代わりに実施例3を用いた点を除いては、同様の
方法で有機発光素子を製造した。
【0340】
実施例14
前記実施例
11において、実施例1の代わりに実施例4を用いた点を除いては、同様の
方法で有機発光素子を製造した。
【0341】
実施例15
前記実施例
11において、実施例1の代わりに実施例5を用いた点を除いては、同様の
方法で有機発光素子を製造した。
【0342】
実施例16
前記実施例
11において、実施例1の代わりに実施例6を用いた点を除いては、同様の
方法で有機発光素子を製造した。
【0343】
実施例17
前記実施例
11において、実施例1の代わりに実施例7を用いた点を除いては、同様の
方法で有機発光素子を製造した。
【0344】
実施例18
前記実施例
11において、実施例1の代わりに実施例8を用いた点を除いては、同様の
方法で有機発光素子を製造した。
【0345】
実施例19
前記実施例
11において、実施例1の代わりに実施例9を用いた点を除いては、同様の
方法で有機発光素子を製造した。
【0346】
比較例1
前記実施例11において、実施例1の代わりにNPBを用いた点を除いては、同様の方法で有機発光素子を製造した。前記NPBの構造は下記に記載されている。
【0347】
前記有機発光素子の製作に使用されたDNTPD、ADN、TBPe、NPB、Alq3の構造は下記の通りである。
【0348】
【化89】
【0349】
(有機発光素子の性能の測定)
前記実施例11〜19と比較例1で製造されたそれぞれの有機発光素子に対して、電圧に応じた電流密度の変化、輝度変化、および発光効率を測定した。具体的な測定方法は下記の通りであり、その結果は下記の表1に示した。
【0350】
(1)電圧変化に応じた電流密度の変化の測定
製造された有機発光素子に対して、電圧を0Vから10Vまで上昇させながら、電流−電圧計(Keithley2400)を用いて単位素子に流れる電流値を測定し、測定された電流値を面積で除し、結果を得た。
【0351】
(2)電圧変化に応じた輝度変化の測定
製造された有機発光素子に対して、電圧を0Vから10Vまで上昇させながら、輝度計(Minolta Cs−1000A)を用いてその時の輝度を測定し、結果を得た。
【0352】
(3)発光効率の測定
前記(1)および(2)から測定された輝度と電流密度および電圧を用いて、同一の電流密度(10mA/cm
2)の電流効率(cd/A)を計算した。
【0353】
【表1】
【0354】
電流密度:10mA/cm
2
前記表1の結果によれば、前記実施例11〜19は、有機発光素子用正孔輸送層として使用される時、有機発光素子の駆動電圧を低下させ、輝度と効率を向上させることが分かる。
【0355】
また、前記実施例11〜実施例19の半減寿命は、前記比較例1に比べて大幅に向上し、特に、前記実施例12の半減寿命は1,720時間(h)で、比較例1の半減寿命の1,250時間に比べて約37%以上向上したことが分かる。
【0356】
実際の素子の商業化の面において、素子の寿命が製品化の最も大きな問題の一つであることを考慮すると、前記実施例の結果は素子を製品化して商業化するのに十分であると判断される。
【0357】
本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で製造可能であり、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的な思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施可能であることを理解することができる。そのため、以上に述べた実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解しなければならない。