(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現可能なものであって、以下の実施形態は、本発明の開示を完全にし、当業者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。また、説明の便宜上、図面では、構成要素がその大きさが誇張又は縮小されうる。
【0025】
以下の実施形態で、x軸、y軸、及びz軸は、直交座標系上の3つの軸に限定されず、これを含む広い意味として解釈される。例えば、x軸、y軸、及びz軸は、互いに直交することもできるが、互いに直交しない互いに異なる方向を称することもできる。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態による発光素子パッケージを概略的に示す断面図であり、
図2は、
図1の発光素子パッケージの一部を概略的に示す斜視図である。
図1の断面図は、
図2のI−I線に沿って取った断面図と理解することができる。本実施形態による発光素子パッケージは、図面に示されたように、パッケージ及び反射構造体40を備える。パッケージは、リードフレーム10、発光素子20、及びモールディング材30を備え、反射構造体40は、支持部41と放射部42とを備える。
【0027】
リードフレーム10は、第1リード11と第2リード12とを含む。もちろん、それ以外のリードを更に含むこともある。例えば、リードフレーム10は、後述する発光素子20が配されるダイパットと、そのダイパットと離隔した第1リード及び第2リードとを含むこともある。
【0028】
発光素子20は、リードフレーム10上に配されるが、例えば、図面に示されたように、第1リード11上に配置される。発光素子20は、電気信号を印加されて光を放出する素子であって、多様な電子装置の光源として使われる。例えば、発光素子20は、化合物半導体のダイオードで構成され、このような発光素子20は、発光ダイオード(lightemitting diode;LED)と呼ばれる。このような発光ダイオードは、化合物半導体の物質によって多様な色相の光を放出することができる。
【0029】
このような発光素子20は、第1リード11及び/又は第2リード12と電気的に連結されうるが、導電性接着部材を用いて電気的に連結され、ワイヤリングを通じて電気的に連結されても良い。
図1では、発光素子20が、ワイヤリングを通じて第1リード11と第2リード12のそれぞれに電気的に連結されると図示している。
図2では、ワイヤリングを省略した。
【0030】
モールディング材30は、リードフレーム10に結合されて、発光素子パッケージの全体的な外形を形成しうる。モールディング材30は、発光素子20からの発生光が放出される開口30aを有する。図面では、発光素子20からの発生光を+z方向に進行させうる開口30aをモールディング材30が有する場合を図示している。
【0031】
モールディング材30は、トランスファーモールディング法などを通じて樹脂で形成されうる。もちろん、モールディング材30は、トランスファーモールディング法の以外にも、インジェクションモールディング、射出成形などを通じて形成されうるなど多様な変形が可能であるということはいうまでもない。モールディング材として使える樹脂としては、エポキシなどが挙げられる。
【0032】
発光素子20上には、発光素子10を外部湿気などから保護するために、発光素子10を覆うようにモールディング材30の開口30a内に第1樹脂層51が配置される。このような第1樹脂層51には、蛍光体が混入されてモールディング材30の開口30aに全体的に、又は部分的に満たされうる。もちろん、蛍光体が混合された第1樹脂層51が部分的に満たされ、蛍光体のない(透明)充填材が別途に満たされることもある。第1樹脂層51が、モールディング材30の開口30aを満たす場合、モールディング材30の開口30aの上端まで、結局、後述する反射構造体40の支持部41の下端まで満たすことができる。参考までに、
図2では、第1樹脂層51が省略された。
【0033】
反射構造体40は、モールディング材30の開口30aに対応する開口部を有し、モールディング材30にコンタクトする。このような反射構造体は、熱導電性に優れた金属材で形成されうる。具体的に、反射構造体40は、支持部41と放射部42とを備えることができる。
【0034】
支持部41は、モールディング材30とコンタクトし、モールディング材30の開口30a周りに沿って連続して配置される。図面では、支持部41が、モールディング材30の開口30aを連続して取り囲むと図示している。
【0035】
放射部42は、支持部41とコンタクトするように配される。図面では、放射部42が支持部41とコンタクトし、同時に、モールディング材30の光放出方向(+z方向)の上面にもコンタクトすると図示しているが、本発明が、これに限定されるものではない。即ち、放射部42は、モールディング材30とコンタクトせず、支持部41とのみコンタクトすることもできる。また、放射部42と支持部41は、一体(one body)であり得る。
【0036】
このような放射部42は、放射状を有するが、具体的に、モールディング材30から、発光素子20からの発生光が放出される方向(+z方向)に、放射状に広がったものであり得る。放射部42の放射状は、発光素子20の中心を経て、モールディング材30の開口30aの中央を経る軸(+z軸)を中心に広がった形態であり得る。
【0037】
一方、第2樹脂層52を更に備えることができるが、この場合、第2樹脂層52は、第1樹脂層51を覆い、放射部42とコンタクトする。第2樹脂層52が放射部42とコンタクトするということは、放射部42の内側である放射面とコンタクトすると理解されうる。
【0038】
その第2樹脂層52は、光が通過することができる透光性物質で形成されるが、例えば、エポキシ系樹脂やシリコン系樹脂などを使うことができる。第2樹脂層52は、結果的に、第1樹脂層51及び放射部42(放射面)とコンタクトすることによって、反射構造体40のモールディング材30などからの分離を防止することができる。このような第2樹脂層52は、
図1に示されたように、反射構造体40の支持部41の上端まで満たすことができる。参考までに、
図2では、第2樹脂層52が省略された。
【0039】
もちろん、蛍光体が混入された第1樹脂層51が発光素子10を覆うように、モールディング材30の開口30a内に配され、第2樹脂層52が第1樹脂層51を覆い、放射部42(放射面)とコンタクトさせるものと異なって、透光性である第2樹脂層が発光素子10を覆うように、モールディング材30の開口30a内に配され、蛍光体が混入された第1樹脂層が第2樹脂層を覆い、放射部42(放射面)とコンタクトするように、その位置を相互変えることもできるということはいうまでもない。
【0040】
この場合、蛍光体が混入された第1樹脂層と発光素子10との間に第2樹脂層が介在されて、蛍光体が混入された第1樹脂層と発光素子10との距離を、第2樹脂層を通じて制御することができる。蛍光体が混入された第1樹脂層と発光素子10との距離が減れば、最終的に、外部に放出される光の色温度が低くなるので、結果的に、第2樹脂層の厚さ調節を通じて最終的に外部に放出される光の色温度を制御することができる。
【0041】
前述したように、発光素子20では、光が発生するだけではなく、相当量の熱まで発生する。従来の発光素子パッケージには、発光素子から発生した熱が外部に容易に放出されないという問題点があった。その結果、モールディング材が脹れるか、発光素子の寿命が低下するという問題点があった。
【0042】
本実施形態による発光素子パッケージは、反射構造体40を備え、このような反射構造体40は、モールディング材30にコンタクトして、発光素子20近所に配されるので、従って、発光素子20から発生した熱を、反射構造体40を通じて外部に効果的に放出させうる。特に、反射構造体40の構成要素のうち、放射部42は、モールディング材30の外側に開放された放射状の構造であるので、これを通じて発光素子20から発生して、反射構造体40に吸収された熱を外部に効果的に放出させうる。
【0043】
同時に、発光素子20からの発生光のうちには、+z方向に進行する光もあるが、+z方向と+x方向との間に進行する光もあるので、このような光が、反射構造体40の構成要素である放射部42の内面42’に反射された後、ほぼ+z方向に進行させることによって、発光素子パッケージ前方(forward direction)での輝度を画期的に高めうる。即ち、反射構造体40の構成要素である放射部42の内面42’は、モールディング材30の開口30aの傾いた側面30’と共に反射面として作用する。
【0044】
もちろん、モールディング材30の開口30aの内側面30’のみで反射部を構成することを考慮することもできるが、モールディング材30の開口30aの内側面30’に到逹せずとも、+z方向と+x方向との間に進行する光があり得る。本実施形態による発光素子パッケージの場合、そのような光も、モールディング材30の外側に配された放射部42の内面42’から反射されて、ほぼ+z方向に進行させうる。
【0045】
反射構造体40の放射部42の内面42’は、反射率の向上のために、銀などの反射性物質でコーティングされる。もちろん、便宜上、内面42’以外の他の部分までコーティングされることもある。
【0046】
図3及び
図4は、本発明の他の一実施形態による発光素子パッケージの製造工程を概略的に示す断面図である。
図3に示されたように、リードフレーム10、発光素子20、及びモールディング材30を備えたパッケージと、支持部41と放射部42とを備えた反射構造体40とを準備する。パッケージの場合、発光素子20を覆うようにモールディング材30の開口を満たす第1樹脂層51を含む。
【0047】
以後、
図4に示されたように、パッケージと反射構造体40とを整列してコンタクトさせた後、引き続き第1樹脂層51上に第2樹脂層52を形成して、
図1に示されたような発光素子パッケージを製造することができる。第2樹脂層52は、反射構造体40のモールディング材30からの分離を防止することができる。
【0048】
図3及び
図4では、1つのパッケージと、1つの反射構造体40とが整列され、結合されると図示しているが、本発明が、これに限定されるものではない。例えば、複数個のパッケージのリード10が相互連結されて配列され、複数個の反射構造体40も、相互連結されて配列され、これらが相互結合された後、カッティングを通じて、反射構造体を有する発光素子パッケージを、複数個同時に製造することができるということはいうまでもない。これは、後述する実施形態及びその変形例においても、同様である。
【0049】
一方、前述したように、
図3に示されたように、発光素子20を覆うようにモールディング材30の開口を満たす第1樹脂層51を含むパッケージを準備し、
図4に示されたように、パッケージと反射構造体40とを整列してコンタクトさせた後、引き続き第1樹脂層51上に第2樹脂層52を形成して、
図1に示されたような発光素子パッケージを製造することができるが、本発明が、これに限定されるものではない。例えば、発光素子20を覆うようにモールディング材30の開口を満たす透光性第2樹脂層を含むパッケージを準備し、パッケージと反射構造体40とを整列してコンタクトさせた後、引き続き第2樹脂層上に蛍光体が混入された第1樹脂層を形成して、発光素子パッケージを製造することもできる。
【0050】
この場合、蛍光体が混入された第1樹脂層と発光素子10との間に第2樹脂層が介在されて、蛍光体が混入された第1樹脂層と発光素子10との距離を、第2樹脂層を通じて制御することができる。蛍光体が混入された第1樹脂層と発光素子10との距離が減れば、最終的に、外部に放出される光の色温度が低くなるので、結果的に、第2樹脂層の厚さ調節を通じて、最終的に、外部に放出される光の色温度を制御することができる。
【0051】
図5及び
図6は、本発明の更に他の一実施形態による発光素子パッケージの製造工程を概略的に示す断面図である。
図5に示されたように、リードフレーム10、発光素子20、及びモールディング材30を備えたパッケージと、支持部41と放射部42とを備えた反射構造体40とを準備する。パッケージの場合、第1樹脂層51を含まない。
【0052】
以後、
図6に示されたように、パッケージと反射構造体40とを整列してコンタクトさせた後、発光素子20を覆うようにモールディング材30の開口を満たす第1樹脂層51を形成し、引き続き第1樹脂層51上に第2樹脂層52を形成して、
図1に示されたような発光素子パッケージを製造することができる。第2樹脂層52は、反射構造体40のモールディング材30からの分離を防止することができる。
【0053】
もちろん、これと異なって、
図6に示されたように、パッケージと反射構造体40とを整列してコンタクトさせた後、蛍光体が混入された第1樹脂層51が発光素子20を覆うようにモールディング材30の開口を満たすことに留まらず、反射構造体40とコンタクトさせ、第2樹脂層を形成しないこともある。この場合、第1樹脂層51は、放射部42の一部とコンタクトすることもでき、放射部42の内面42’が露出されないように、放射部42内の開口をいずれも満たすこともできる。
【0054】
また、
図6に示されたように、パッケージと反射構造体40とを整列してコンタクトさせた後、第2樹脂層が発光素子20を覆うようにモールディング材30の開口を満たすようにし、次いで、第2樹脂層上に蛍光体が混入された第1樹脂層を形成させることもできる。この場合、第2樹脂層は、反射構造体40とコンタクトせず、第1樹脂層が反射構造体40とコンタクトさせることもでき、第2樹脂層も反射構造体40とコンタクトし、その上部の第1樹脂層も、反射構造体40とコンタクトさせることもできる。
【0055】
今までは、反射構造体が、支持部と放射部とを有すると説明したが、本発明が、これに限定されるものではない。即ち、支持部は、モールディング材の一部であり、反射構造体は、放射部のみを有することもある。例えば、モールディング材内の開口周りに沿って連続して、又は断続的に配された支持部がモールディング材の一構成要素であり得る。そして、反射構造体は、モールディング材の支持部とコンタクトし、モールディング材から、発光素子からの発生光が放出される方向に、放射状に広がった放射部を有しうる。
【0056】
図7及び
図8は、本発明の更に他の一実施形態による発光素子パッケージの製造工程を概略的に示す断面図である。本実施形態による発光素子パッケージの製造工程の場合、先ず、
図7に示されたように、パッケージと反射構造体40とが結合された構造を準備する。
【0057】
ここで、反射構造体40は、前述した実施形態での反射構造体と異なる形状を有する。本実施形態による発光素子パッケージの製造工程での反射構造体40は、一部がモールディング材30の開口30a内に挿入され、モールディング材30の開口30aの外部に突出した部分は、モールディング材30から、発光素子20からの発生光が放出される方向に、放射状に広がったものであり得る。即ち、前述した実施形態とは異なって、支持部41を備えないこともある。
【0058】
具体的に、反射構造体40のモールディング材30の開口30a内に挿入された部分は、モールディング材30の開口30aの内面30’にコンタクトすることができるが、図面に示されたように、モールディング材30の開口30a内の底面まで延びて(第1リード11や第2リード12と)コンタクトすることができる。もちろん、これと異なって、反射構造体40が、モールディング材30の開口30a内の底面まで延びず、開口30aの内面30’の一部のみを覆うこともできるなど多様な変形が可能であるということはいうまでもない。
【0059】
このように、パッケージと反射構造体40とが結合された構造を準備した後、
図8に示されたように、発光素子20を覆う第1樹脂層51を形成する。第1樹脂層51には、蛍光体が混入されうるが、その第1樹脂層51は、硬化された後、反射構造体40のモールディング材30からの分離を防止する機能を行える。必要に応じて、第1樹脂層51上に透光性第2樹脂層が配置されもする。
【0060】
もちろん、前述したことと異なって、
図7に示されたように、パッケージと反射構造体40とが結合された構造を準備した後、蛍光体が混入された第1樹脂層51が発光素子20を覆うようにモールディング材30の開口を満たすことに留まらず、第1樹脂層51の上面がモールディング材30の上面よりも更に高くし、第2樹脂層を形成しないこともある。
【0061】
また、
図7に示されたように、パッケージと反射構造体40とが結合された構造を準備した後、第2樹脂層が発光素子20を覆うようにモールディング材30の開口を満たすようにし、次いで、第2樹脂層上に蛍光体が混入された第1樹脂層を形成させることもできる。
【0062】
このような
図8に示されたような発光素子パッケージは、本発明の更に他の一実施形態による発光素子パッケージであると理解することができる。
【0063】
一方、
図8に示されたような発光素子パッケージの場合、反射構造体40の第1リード11及び第2リード12とコンタクトしているので、第1リード11と第2リード12は、相互絶縁される必要がある。従って、反射構造体40は、放射状を有するが、離隔した少なくとも2つの部分に分けることができる。反射構造体40の第1リード11とコンタクトする第1部分と反射構造体40の第2リード12とコンタクトする第2部分は、相互離隔した構造であり、その間に絶縁性物質が満たされることもある。
【0064】
図9は、本発明の更に他の一実施形態による発光素子パッケージの一部を概略的に示す斜視図である。本実施形態による発光素子パッケージは、
図1などを参照して前述した発光素子パッケージと同様に、反射構造体40が、支持部41と放射部(図示せず)とを備える。
【0065】
異なる点は、支持部41がモールディング材30とコンタクトするが、モールディング材30の開口30a周りに沿って連続して配されたものではなく、断続的に配されるという点である。即ち、支持部41が不連続部41aを有する。図面では、2箇所の不連続部41aを有すると図示しているが、不連続部の個数は変わり、同時に、不連続部41aの幅が示されたものよりも更に大きい。
【0066】
支持部41は、放射部(図示せず)を支持する役割を果たすので、支持部41が不連続部41aを有するとしても、放熱機能の向上及び前方輝度の向上に問題がないながらも、製造工程での製造コストを節減することができる。
【0067】
もちろん、これと異なって、支持部が、反射構造体の一部ではないこともある。即ち、支持部は、モールディング材の一部であり、反射構造体は、放射部のみを有することもある。この場合にも、モールディング材の一部である支持部は、モールディング材の開口周りに沿って連続して配されたものではなく、断続的に配されたものであり得る。
【0068】
図10は、本発明の更に他の一実施形態による発光素子パッケージを概略的に示す斜視図であり、
図11は、
図10の発光素子パッケージを分解した分解斜視図である。そして、
図12は、
図10のXII−XII線に沿って取った断面を概略的に示す断面図である。
【0069】
本実施形態による発光素子パッケージは、図面に示されたように、リードフレーム、発光素子20、開口モールディング材30、及び反射構造体40を含みうる。
【0070】
モールディング材30は、開口30a周りに沿って連続して、又は断続的に配された支持部33を含みうる。具体的に、支持部33は、開口30a周りに沿って開口30aの外側に隣接するように備えられる。図面では、支持部33が、モールディング材30の開口30aを断続的に取り囲むと示されている。しかし、示されたものに限定することは、前述したように、支持部33が、モールディング材30の開口30aを連続して取り囲むこともできる。示されたように、支持部33が、モールディング材30の開口30aを断続的に取り囲む場合、これは、示されたように、モールディング材30に溝又は凹凸が形成されたと理解されうる。
【0071】
例えば、モールディング材30の外形が、ほぼ直方体であれば、その上面の中央に凹状の開口30aが形成され、開口30aのほぼ中央に発光素子20が定着することができる。そして、示されたように、支持部33は、モールディング材30の開口30a周りに沿って延び、モールディング材30の角部から+z方向に突設される。
【0072】
この際、支持部33は、モールディング材30の開口30aに向ける面が、発光素子20からの発生光が放出される方向(例えば、+z方向)に、放射状に広がる。具体的に、支持部33は、内面がモールディング材30の開口30aに隣接するほど下がる傾斜面であり得る。これは、支持部33が、後述する反射構造体40を支持する時よりも安定して支持するためである。また、支持部33は、反射構造体40の結合位置を案内するか、限定することができるが、反射構造体40の結合位置をより正確に案内するか、限定するためである。
【0073】
発光素子20上には、発光素子20を外部湿気などから保護するために、発光素子20を覆うようにモールディング材30の開口30a内に樹脂層60が配置される。このような樹脂層60には、蛍光体が混入されてモールディング材30の開口30aに全体的に、又は部分的に満たされうる。もちろん、蛍光体が混合された樹脂層60が部分的に満たされ、蛍光体のない(透明)充填材が別途に満たされることもある。また、樹脂層60又は充填材は、モールディング材30の開口30aを満たすだけではなく、後述する反射構造体40の下端又は上端まで満たすこともできる。
【0074】
反射構造体40は、モールディング材30の開口30aに対応する開口部を有し、モールディング材30にコンタクトすることができる。前述したように、支持部33が、モールディング材30の開口30aを断続的に取り囲む場合、即ち、モールディング材30に溝又は凹凸が形成されたと理解されうる場合、反射構造体40は、その溝又は凹凸に対応して差し込まれうる。このような反射構造体40は、熱導電性に優れた金属を含みうる。そして、反射構造体40は、発光素子20からの発生光が放出される方向に、放射状に広がった放射面45を備えることができる。
【0075】
反射構造体40の役割について説明すれば、反射構造体40は、発光素子20から放出される光をほぼ+z方向に進行するように反射させることができる。具体的に説明すれば、発光素子20からの発生光のうちには、+z方向に進行する光もあるが、+z方向と+y方向との間に進行する光もあるので、このような光が、反射構造体40の構成要素である放射面45に反射された後、ほぼ+z方向に進行させることによって、発光素子パッケージ前方での輝度を画期的に高めうるだけではなく、発光素子パッケージから放出される光の指向角を狭めることができる。即ち、反射構造体40の構成要素である放射面45は、モールディング材30の開口30aの傾いた側面と共に反射面として作用する。
【0076】
もちろん、モールディング材30の開口30aの内側面のみで反射部を構成することを考慮することもできるが、モールディング材30の開口30aの内側面に到逹せずとも、+z方向と+y方向との間に進行する光があり得る。本実施形態による発光素子パッケージの場合、そのような光もモールディング材30の外側に配された放射面45から反射されて、ほぼ+z方向に進行させうる。
【0077】
このような反射構造体40の放射面45は、その断面が平らであるか、曲がることができる。一例として、
図12を参照すれば、反射構造体40の放射面45は、その断面が平らである。即ち、反射構造体40の放射面45は、発光素子20からの発生光の主放出方向と所定の角度aを成しうる。ここで、発光素子20からの発生光の主放出方向は、+z方向を指称する。この際、所定の角度aは、10°よりも大きいか、それと同じであり、20゜よりも小さいか、それと同じであり得る。
【0078】
一方、
図13は、本発明の他の一実施形態による発光素子パッケージの断面を図示している。
図13は、
図10のXII−XII線と類似した位置で取った本実施形態による発光素子パッケージの断面を示した図面である。
【0079】
図13を参照すれば、反射構造体40の放射面45は、モールディング材30にコンタクトされた地点からモールディング材30から遠くなる第1地点43まで+z方向と第1角度a1を成し、第1地点43から第1地点43よりもモールディング材30から遠い第2地点44まで第2角度a2を成しうる。この際、第2角度a2は、第1角度a1よりも大きい。具体的に、第1角度a1は、ほぼ10゜であり、第2角度a2は、ほぼ20゜であり得る。
【0080】
ここで、第2地点44は、例えば、反射構造体40の端部であり得る。即ち、第1地点43は、+z方向に配された反射構造体40の内面の両端部、即ち、モールディング材30方向(−z方向)端部と光放出方向(+z方向)端部の間の何れか一地点であり得る。また、第1地点43及び第2地点44は、モールディング材30の開口30a周りに沿って連続して配されて、それぞれ一周(encirclement)する線を成しうる。
【0081】
このように、放射面45が所定の角度aで傾いて、発光素子20から放出される光は、放射面45に放射されうる。従って、発光素子パッケージから放出される光の指向角を狭めることができる。また、反射構造体40の放射面45は、反射率の向上のために銀などの反射性物質でコーティングされる。もちろん、便宜上、放射面45以外の他の部分までコーティングされることもある。
【0082】
反射構造体40は、支持部33に対応する形状を有して、モールディング材30にコンタクトすることができる。例えば、支持部33が連続して配されれば、反射構造体40も、支持部33の形状に対応する連続した部分が形成されうる。他の例として、支持部33が、示されたように、断続的に配されれば、反射構造体40も、支持部33の間に挿入されるように断続的な形状を含みうる。
【0083】
図14は、本発明の実施形態による発光素子パッケージから放出される光の経路を概略的に示す断面図である。
図14は、
図12に示された実施形態による発光素子パッケージの光路を概略的に図示したが、
図13に示された実施形態による発光素子パッケージにも、同一又は同様に適用可能である。
【0084】
図14を参照すれば、発光素子20から放出された光は、第1経路21に沿って直接照光面70のA領域に到着し、第2経路22に沿ってモールディング材30から反射されて、照光面70のB領域に到着し、第3経路23に沿って反射構造体40から反射されて、照光面70のC領域に到着することができる。
【0085】
この際、反射構造体40とモールディング材30との反射率が同一であれば、A領域の輝度が最も高く、B領域が、その次に高く、C領域の輝度が低い。即ち、光軸から遠くなるほど輝度が低くなるが、特に、B領域からC領域に行くほど急激に低くなる。
【0086】
しかし、本発明の実施形態によれば、反射構造体40は、モールディング材30よりも反射率が高い。例えば、前述したように、反射構造体40は、金属を含み、樹脂材からなるモールディング材30よりも反射率が高い。従って、第3経路23に沿ってC領域に照射される光の輝度は、反射構造体40の高い反射率によって従来に比べて高くなる。これにより、A領域からC領域に行くほど輝度が急減せず、A領域からC領域に行くほど輝度が緩やかに低くなり、特に、B領域からC領域に行くほど輝度の変化が緩やかであるか、ほとんどないこともある。これにより、光が到逹する照光面70に全体的にほぼ一定の輝度の光を効果的に照射させうる。
【0087】
図15は、本発明の実施形態による発光素子パッケージから放出される光の指向角を示すグラフである。
【0088】
従来の発光素子パッケージは、光軸方向に光出力のピークがあり、光軸から角度が開かれることによって、光出力が急減せず、緩やかに減少するように光が放出された。また、従来の発光素子パッケージは、指向角が広くて、光軸から非常に遠くなっても、光出力の減少幅が大きくないようにすることによって、発光素子パッケージから放出される光の全体的に広い輝度範囲において、漸進的に低くなるようにして、照明用として使われるようにした。
【0089】
しかし、本発明の実施形態によれば、示されたように、発光素子20から放出された光は、反射構造体40によって反射されて、光軸近所では光軸から遠くなっても、光出力が減少せず、ほぼ一定になるようにする。更に、指向角を狭めることによって、光が照射される部分においては、輝度を高めうる。これにより、発光素子パッケージから放出される光は、光軸近所では光軸から遠くなっても、一定でありつつも、高輝度を有しうる。これを通じて、携帯電話やカメラなどのフラッシュ用途として使われる時に、撮影される全領域において、高輝度でありながらも、一定の輝度の光を効果的に照射させうる。即ち、前述した光学レンズは、フラッシュ用光学レンズであって、発光素子パッケージと結合して、照射領域において、一定かつ均一な強度の光が照射されるように効果的に作用する。
【0090】
図16は、本発明の一実施形態による発光素子パッケージのうち、接着層60が備えられる位置を概略的に示す斜視図である。以下、
図12、
図13、及び
図16を参照して、接着層60を説明する。反射構造体40をモールディング材30に固定させるために、モールディング材30と反射構造体40との間の少なくとも一部に介在される接着層60が備えられうる。
【0091】
接着層60は、
図12に示されたように、モールディング材30の支持部33と反射構造体40との間に配置される。即ち、接着層60は、外部に露出される部分を最小限にし、一般的に光反射率が低いので、特に、反射構造体40の放射面45とモールディング材30の開口30aとの間には、露出されないことが望ましい。従って、接着層60は、示されたように、支持部33と反射構造体40との間に介在され、モールディング材30の開口30aに隣接した部分と反射構造体40との間には、介在されないこともある。
【0092】
図12を参照すれば、接着層60は、その量を最小化し、接着力を極大化するために、位置によって、その厚さが異なる。具体的に、発光素子20に近い部分での第1厚さD1が、前記発光素子20から遠い部分での第2厚さD2よりも厚い。この際、接着層60は、発光素子20から遠くなるほど、その厚さが漸進的に薄くなる。
【0093】
通常、発光素子パッケージで熱が発生する所は、発光素子20であるので、発光素子20に隣接するほど発光素子20から発生する熱による影響を多く受けるしかない。従って、発光素子20に近い部分では、接着層60の厚さを十分にさせることによって、モールディング材30と反射構造体40との間の接合を確実にし、発光素子20から遠い部分では、接着層60の厚さを減らして、発光素子パッケージの製造時に使われる物質の量を減らすことによって、製造コストを減らすことができる。
【0094】
一方、本発明の他の一実施形態によれば、発光素子パッケージは、リードフレーム、発光素子20、モールディング材30、反射構造体40、及び接着層60を含みうる。本実施形態による発光素子パッケージは、前述した実施形態による発光素子パッケージと同一であるか、類似している。従って、重複される説明は省略する。
【0095】
モールディング材30は、リードフレームと結合され、発光素子20からの発生光を放出する開口30aが形成されうる。即ち、本実施形態において、モールディング材30は、前述した実施形態による発光素子パッケージのモールディング材30とは異なるように支持部33が省略される。
【0096】
反射構造体40は、モールディング材30の開口30aに対応する開口部を有し、モールディング材30にコンタクトすることができる。本実施形態において、反射構造体40は、前述した実施形態による発光素子パッケージのうち、反射構造体40と同一又は類似しているが、支持部33に対応する形状を選択的に有しうる。
【0097】
接着層60は、モールディング材30と反射構造体40との間の少なくとも一部に介在されて、反射構造体40をモールディング材30に固定させることができる。そして、接着層60は、発光素子20に近い部分での第1厚さD1が、前記発光素子20から遠い部分での第2厚さD2よりも厚い。本実施形態で、接着層60は、前述した実施形態による発光素子パッケージのうち、接着層60と同一又は類似しているので、詳細な説明は省略する。接着力を保持するためである。
【0098】
図17は、本発明の更に他の一実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す側面概念図である。
【0099】
示されたように、本実施形態によるバックライトユニットは、フレーム110と、フレーム110の一部上の反射シート115と、反射シート115上の導光板120と、フレーム110の他の部分上に配されるが、導光板120に光を照射するように配された前述したような実施形態及び/又はその変形例による発光素子パッケージ100とを備える。発光素子パッケージ100は、印刷回路基板112に連結されうる。
【0100】
このような本実施形態によるバックライトユニットの場合、備える発光素子パッケージの放熱機能が向上し、前方での輝度が向上するので、バックライトユニット全体の放熱機能が向上し、放出光の輝度の向上を図ることができる。
【0101】
図17では、発光素子パッケージ100が、導光板120の側面上に配されたバックライトユニットを図示しているが、本発明が、これに限定されるものではなく、導光板が反射シートの上部に配され、発光素子パッケージが、導光板の下部に位置する直下型バックライトユニットにも適用可能であるということはいうまでもない。
【0102】
本発明は、図面に示された実施形態を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されるべきである。