特許第6167203号(P6167203)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6167203無停電電源装置、無停電電源装置の状態表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6167203
(24)【登録日】2017年6月30日
(45)【発行日】2017年7月19日
(54)【発明の名称】無停電電源装置、無停電電源装置の状態表示装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 9/06 20060101AFI20170710BHJP
   H02M 1/00 20070101ALI20170710BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20170710BHJP
   G06F 1/26 20060101ALI20170710BHJP
【FI】
   H02J9/06 120
   H02M1/00 A
   H01M2/10 E
   G06F1/26 Z
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-97947(P2016-97947)
(22)【出願日】2016年5月16日
(62)【分割の表示】特願2013-107140(P2013-107140)の分割
【原出願日】2013年5月21日
(65)【公開番号】特開2016-187297(P2016-187297A)
(43)【公開日】2016年10月27日
【審査請求日】2016年5月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】島 孝司
(72)【発明者】
【氏名】立花 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】志田 孝
【審査官】 竹下 翔平
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0033801(US,A1)
【文献】 特開2008−192344(JP,A)
【文献】 特開2007−020273(JP,A)
【文献】 特開2002−074921(JP,A)
【文献】 特開平08−033317(JP,A)
【文献】 実開昭61−183582(JP,U)
【文献】 UPSの種類と選び方,三洋電気株式会社,2002年 6月 4日,p.10,12-13
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26−1/32
H01M 2/10
H02J 1/00−7/12
7/34−11/00
H02M 1/00−1/44
H05K 5/00−7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円板状であって板面中央位置に電力変換器ユニット及び蓄電池ユニットの運転状態を表示する表示素子が取付けられ、前記円板状の板面の周縁部に沿って断面凸状の略半円弧状の2つのガイドが形成され、前記円板状の板面であって前記ガイド相互間に前記円板状の板面にそれぞれ植立するように2つの断面逆L字状の固定爪が形成された回転部材と、
力変換器ユニット収納容器に連結され、前記回転部材のガイド外周が嵌ると共に、前記回転部材が回転可能になるように円形孔が形成され、この円形孔の縁部に沿って1/4円弧状の断面凸状の4個のガイドが同一円周上に形成され、前記各ガイド相互間にそれぞれ存在する4個の位置決め部に、前記回転部材に有する2つの固定爪が嵌り、前記回転部材を90度回転可能に支持する回転部材支持部材と、
を具備したことを特徴する無停電電源装置の状態表示装置。
【請求項2】
電力変換器ユニットと、蓄電池ユニットを備え、
前記電力変換器ユニットは、互いに平行に配置される上面及び下面と、前記上面及び下面に対して垂直でかつ互いが平行に配置される2つの側面を2組有し、前記側面のうちの互いに平行な2つの側面は平面であるほぼ直方体の電力変換器ユニット収納容器と、
前記電力変換器ユニット収納容器内に収納され、電力系統の交流電力を直流電力に変換するコンバータ部と、
前記電力変換器ユニット収納容器内に収納され、前記コンバータ部で変換された直流電力を交流電力に変換するインバータ部と、
前記電力変換器ユニット収納容器内に収納され、前記インバータ部と前記コンバータ部の接続部に設けられた直流経路と、
前記電力変換器ユニット収納容器内に収納され、前記コンバータ部と前記インバータ部の経路をバイパスするバイパス経路と、
前記電力変換器ユニット収納容器内に収納され、前記コンバータ部と前記インバータ部の主回路素子を制御する制御部と、
前記電力変換器ユニット収納容器内に収納され、前記コンバータ部と前記インバータ部の運転状態を表示するものであって、円板状であって板面中央位置に前記電力変換器ユニット及び前記蓄電池ユニットの運転状態を表示する表示素子取付部が形成され、前記円板状の板面の周縁部に沿って断面凸状の略半円弧状の2つのガイドが形成され、前記円板状の板面であって前記ガイド相互間に前記円板状の板面にそれぞれ植立するように2つの断面逆L字状の固定爪が形成された回転部材と、前記電力変換器ユニット収納容器に連結され、前記回転部材のガイド外周が嵌ると共に、前記回転部材が回転可能になるように円形孔が形成され、この円形孔の縁部に沿って1/4円弧状の断面凸状の4個のガイドが同一円周上に形成され、前記各ガイド相互間にそれぞれ存在する4個の位置決め部に、前記回転部材に有する2つの固定爪が嵌り、前記回転部材を90度回転可能に支持する回転部材支持部材とを備えた状態表示部とを含むものであり、
前記蓄電池ユニットは、前記電力変換器ユニット収納容器とほぼ同一形状の蓄電池ユニット収納容器と、
前記蓄電池ユニット収納容器内に収納され、前記コンバータ部と前記インバータ部の間にある直流経路の直流電力により常時充電され、電電力を前記電力系統が停電のとき前記インバータ部に供給するものを含むことを特徴とする無停電電源装置。
【請求項3】
前記蓄電池ユニット収納容器の壁面に、外部から容器内部にある蓄電池と電気的接続が可能なフィンガプロテクトコネクタ、増設用コネクタを取り付けたことを特徴とする請求項2記載の無停電電源装置。
【請求項4】
前記電力変換器ユニット収納容器の角部であって前記状態表示部に近い部分に丸みを形成したことを特徴とする請求項2記載の無停電電源装置。
【請求項5】
前記回転部材の固定爪を、前記回転部材の板面に仮想的に描く円に対して直角になるように形成し、前記回転部材支持部材のガイド相互間に存在する位置決め部であって、この一方のガイドの端部を断面三角状に形成し、前記他方のガイドの端面を前記円周に対して直角面に形成したことを特徴とする請求項2記載の無停電電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は無停電電源装置本体を構成する電力変換器部及び蓄電池部を分割し、これらをほぼ同一の直方体容器にそれぞれ収納した電力変換器ユニット及び蓄電池ユニットとしたものであり、例えば電力変換器ユニット及び蓄電池ユニット同士を容器外部に露出したコネクタにより接続可能にした無停電電源装置、無停電電源装置の状態表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の無停電電源装置は、電力変換器部分と蓄電池部分を同一の筐体に実装しており、それぞれの使用目的によって、据付台等で使用する場合は縦置き型専用のものを使用し、またラック等の筐体に収納して使用する場合はラック形状に合わせた横置き型専用のものを使用していた。
【0003】
そしてこの場合、蓄電池部分を修理交換、新規交換する場合には、蓄電池部分に対応する位置に形成されている筐体の開口部に取外し可能な筐体カバーを取外して筐体内部の蓄電池部分を取外し新品と交換していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−212255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このため、従来の無停電電源装置では以下の課題があった。すなわち、使用される形態にあわせて縦置き型の専用製品、横置き型の専用製品を製作し、これらの専用製品を準備する必要があり、製品製作に伴う作業性が悪く、蓄電池部の交換、増設が面倒で、作業性が悪いということである。
【0006】
本実施形態は、製品製作に伴う作業性が良く、蓄電池部の交換、増設が容易で、かつ作業性が良い無停電電源装置、無停電電源装置の状態表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態の一つは前記目的を達成するために、円板状であって板面中央位置に電力変換器ユニット及び蓄電池ユニットの運転状態を表示する表示素子が取付けられ、前記円板状の板面の周縁部に沿って断面凸状の略半円弧状の2つのガイドが形成され、前記円板状の板面であって前記ガイド相互間に前記円板状の板面にそれぞれ植立するように2つの断面逆L字状の固定爪が形成された回転部材と、
力変換器ユニット収納容器に連結され、前記回転部材のガイド外周が嵌ると共に、前記回転部材が回転可能になるように円形孔が形成され、この円形孔の縁部に沿って1/4円弧状の断面凸状の4個のガイドが同一円周上に形成され、前記各ガイド相互間にそれぞれ存在する4個の位置決め部に、前記回転部材に有する2つの固定爪が嵌り、前記回転部材を90度回転可能に支持する回転部材支持部材と、を具備した無停電電源装置の状態表示装置である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の回路構成を説明するための概略構成図。
図2】本実施形態の電力変換器ユニットを説明するための概略構成図。
図3】本実施形態の蓄電池ユニットを説明するための概略構成図。
図4図2の電力変換器ユニットを説明するための概略構成図。
図5図3の蓄電池ユニットを説明するための概略構成図。
図6図2の電力変換器ユニットの状態表示部を説明するための概略構成図。
図7図2の電力変換器ユニットの状態表示部を説明するための概略構成図。
図8図2の電力変換器ユニットの状態表示部を説明するための概略構成図。
図9図2の電力変換器ユニットの状態表示部を説明するための概略構成図。
図10図2の電力変換器ユニットの状態表示部を説明するための概略構成図。
図11図2の電力変換器ユニットの状態表示部を説明するための概略構成図。
図12】本実施形態の設置状態を説明するための概略構成図。
図13図2の電力変換器ユニットの状態表示部の変形例を説明するための概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態は、以下に述べるように概略無停電電源装置を構成する電力変換器部及び蓄電池部を分割し、これらをほぼ同一の直方体容器01、02にそれぞれ収納した電力変換器ユニットCU及び蓄電池ユニットBとし、電力変換器ユニットCU及び蓄電池ユニットB同士を容器外部に露出したコネクタにより接続可能にしたものである。このように構成したことにより、電力変換器ユニットCU及び蓄電池ユニットBを、図12に示すように縦置き配置、横置き配置、重ね置き配置など多様な配置組合せが可能となる。
【0010】
電力変換器ユニットCUは、互いに平行に配置される上面及び下面と、上面及び下面に対して垂直でかつ互いが平行に連結される2つの側面を2組有し、側面のうちの互いに平行な2つの側面は平面であるほぼ直方体の電力変換器ユニット収納容器01と、
電力変換器ユニット収納容器01内に収納され、例えばコンセント21を介して電力変換器ユニットCU内に取り込まれる電力系統の交流電力を直流電力に変換するコンバータ部6と、
電力変換器ユニット収納容器01内に収納され、コンバータ部6で変換された直流電力を交流電力に変換するインバータ部7と、
電力変換器ユニット収納容器01内に収納され、インバータ部7とコンバータ部6の接続部に設けられた直流経路と、
電力変換器ユニット収納容器01内に収納され、コンバータ部6とインバータ部7の経路をバイパスするバイパス経路1と、
電力変換器ユニット収納容器01内に収納され、コンバータ部6とインバータ部7の主回路素子(図示せず)を制御する制御部19と、
電力変換器ユニット収納容器01内に収納され、コンバータ部6とインバータ部7の運転状態を表示する状態表示部18とを含むものである。
【0011】
さらに、コンバータ部6とインバータ部7の接続点にコンデンサ17が接続され、インバータ部7の出力である交流電力をコンセント22を介して負荷(図示しない)に供給する経路にリアクトル8が接続されている。また、バイパス経路1には、バイパススイッチ11が直列に接続されている。コンバータ部6とインバータ部7の接続点と後述する蓄電池ユニットBの一端が電気的に接続され、この経路に整流器14とリアクトル16の直列回路が接続されている。
【0012】
このような構成の電力変換器の主回路には、制御部19を介して状態表示部18及びインターフェース部(I/F部)20が電気的に接続されている。
【0013】
蓄電池ユニットBは、電力変換器ユニット収納容器01とほぼ同一形状の蓄電池ユニット収納容器02と、蓄電池ユニット収納容器02内に収納され、コンバータ部6とインバータ部7の間にある直流経路である直流用ケーブル33からの直流電力により常時充電され、充電電力(直流電力)をコンセント21からの電力系統が停電のときインバータ部7に供給する経路を含み、ヒューズ31と蓄電池例えばシール型バッテリ32の直列回路を備えたものである。
【0014】
図2は電力変換器ユニットCUを説明するための図で、図2(a)は状態表示部18がある側を説明するための斜視図(概観図)であり、図2(b)は状態表示部18を有さず、コネクタがある側を説明するための斜視図(概観図)である。
【0015】
電力変換器ユニット収納容器01は、全体として概略直方体であって、底面と背面と一側面が一体の収納容器本体011と、収納容器本体011に対して取外し可能で上面と正面が一体の断面L形のカバー012を備えている。図4(a)はカバー012を外した状態の収納容器本体011の平面図であり、図4(b)はカバー012を外した状態の収納容器本体011の平面図であり、図4(c)は電力変換器ユニット収納容器01の右側面図である。
【0016】
収納容器本体011には、図1に示すリアクトル4、8、リアクトル16、コンデンサ17が収納され、コンバータ部6、インバータ部7、バイパススイッチ11、整流器14がヒートシンク5と一体にした状態で収納され、また制御基板を含む制御部19並びにインターフェース部20と、ファン10が収納されている。収納容器本体011の一側面には、先端に電力系統と接続するためのコンセント21のケーブル、コンセント22及びコネクタ付ケーブル33が配設されている。収納容器本体011の背面及び底面には、それぞれカバー012に形成されている係合凸部(図示せず)が、カバー012を収納容器本体011の側面から装着する時に係合するように係合凹部013、014が形成されている。収納容器本体011の背面側に冷却用空気の吸排気口25が形成されている。
【0017】
図3及び図5は蓄電池ユニットBを説明するための図で、図3(a)は蓄電池ユニット容器02を正面側から見た斜視図(外観図)であり、図3(b)は蓄電池ユニット容器02を背面側から見た斜視図(外観図)であり、図5(a)は蓄電池ユニット容器02のカバーを取外した状態の平面図であり、図5(b)は蓄電池ユニット容器02のカバーを取外した状態の正面図である。蓄電池ユニット収納容器02は、電力変換器ユニット収納容器01とほぼ同一形状で、全体として概略直方体であって、底面と背面と一側面が一体の収納容器本体021と、収納容器本体021の内部にはヒユーズ31が固定され、収納容器本体021内には蓄電池32が収納されている。収納容器本体021の一側面には、収納容器本体021の内部の蓄電池と32と電気的に接続されるフィンガプロテクトタイプコネクタ34及び増設用コネクタ35が取付けられ、またこれらのコネクタが取付けられている側面に容器本体内部の空気が流通するように通気口36が形成されている。収納容器本体021の背面及び底面には、それぞれカバー022に形成されている係合凸部(図示せず)が、カバー022を収納容器本体021の側面から装着する時に係合するように係合凹部023、024が形成されている。収納容器本体021の他側面には、容器本体内部の空気が流通するように通気口37が形成されている。
【0018】
ここで、電力変換器ユニット収納容器01の他側面に配設されていて、電力変換器ユニットCUと蓄電池ユニットBの運転状態を表示する状態表示部18について、図2及び図6図11を参照して説明する。
【0019】
前述の状態表示部18は、図6図11に示すように回転部材81と、回転部材支持部材85を備えている。回転部材81は、略円板状部材の一方の板面(表面)に、電力変換器ユニットCU及び蓄電池ユニットBの運転状態を表示するための文字、表示素子例えばLEDの窓、図形表示器(図示せず)の表示面の窓、タッチスイッチの操作部の窓を含む表示部が形成され、また円板状部材の他方の板面(裏面)に、前記表示部の窓に対応する位置に表示素子取付部82が形成されると共に、表示部用基板の取付部80が形成されている。
【0020】
次に前記表示部について説明する。文字の「INPUT」は図1のコンセント21が電力系統に接続されるとこの前にある表示素子181が点灯する。文字の「INV.」は図1のコンバータ部6、インバータ部7の経路が繋がっているとこの前にある表示素子182が点灯する。文字の「BYP.」は図1のスイッチ11が閉じるとこの前にある表示素子183が点灯する。図形表示器(図示せず)の表示面の窓184、185はそれぞれ負荷率と蓄電池ユニットBの残量と共に残量が所定レベルとなったとき警報を表示する。文字の「BATT.OPE」は交流入力が無くなり蓄電池運転になったときにこの前にある表示素子186が点灯する。文字の「TIMER」はスケジュール運転のときこの前にある表示素子187が点灯する。文字の「FAULT」は無停電電源装置に異常が生じたときこの前にある表示素子188が点灯する。文字の「OVERHEAT」は装置がオーバヒートのときこの前にある表示素子189が点灯する。文字の「BATT.CHANGE」は図1の蓄電池ユニットBの交換時期になったときこの前にある表示素子190が点灯する。タッチスイッチの「FUNC」は運転モード(ホットスワップ:蓄電池を交換するとき)を選択する際にタッチ操作を行うものである。表示素子181〜183、186〜190、図形表示器184,185、タッチスイッチ191はいずれも制御部19からの指令により動作するようになっている。
【0021】
さらに回転部材81の円板状の板面の周縁部に沿って断面凸状の略半円弧状の2つのガイド83が形成され、前記円板状の板面であって前記ガイド83の相互間に前記円板状の板面にそれぞれ植立するように2つの断面逆L字状の固定爪84が形成されている。
【0022】
回転部材支持部材85は、電力変換器ユニット収納容器01の一端部に取外し可能に設けられ、回転部材81のガイド83の外周が嵌ると共に、回転部材81が回転可能になるように円形孔86が形成され、この円形孔86の縁部に沿って1/4円弧状の断面凸状の4個のガイド87が同一円周上に形成され、各ガイド87の相互間にそれぞれ存在する4個の位置決め部88に、回転部材81に有する2つの固定爪84が嵌り、回転部材81を90度回転可能に支持するものである。
【0023】
図6及び図7は、いずれも回転部材81と、回転部材支持部材85が分解された状態を示すもので、図6は回転部材81と回転部材支持部材85の正面側を示し、図7は回転部材81と回転部材支持部材85の背面側を示している。図8及び図9は、いずれも回転部材81と、回転部材支持部材85が組み立てられた状態を示すもので、図8は回転部材81と回転部材支持部材85の正面側を示し、図9は回転部材81と回転部材支持部材85の背面側を示している。図10及び図11は、いずれも回転部材81と、回転部材支持部材85が組み立てられた状態で、回転部材81が略45度回転した状態を示すもので、図10は回転部材81と回転部材支持部材85の正面側を示し、図11は回転部材81と回転部材支持部材85の背面側を示している。回転部材支持部材85の状態表示部18が形成されていない側面部に換気口80が形成されている。
【0024】
以上のように電力変換器ユニットCUと蓄電池ユニットBを構成したことにより、図12に示すように種々の状態で据え付けることが可能である。電力変換器ユニットCUを1個に対して蓄電池ユニットBが1個が基本形態であるが、図12(a)は1個の電力変換器ユニットCUと3個の蓄電池ユニットBを全て縦置き状態で据付けた例であり、図12(b)は1個の電力変換器ユニットCUと3個の蓄電池ユニットBを全て横置き状態で据付けた例であり、図12(c)は1個の電力変換器ユニットCUと3個の蓄電池ユニットBを全て横置き状態で更にこれらを上下方向に積重ねた重ね置き状態で据付けた例である。この場合、据付状態に応じて状態表示部18の表示素子を備えた回転部材81
を容易に90°回転、すなわち、電力変換器ユニットCUの据付(設置)面に対して回転部材81の表示部の文字の配列方向が平行にできることから、無停電電源装置の運転状態を表示する表示部が見易い。
【0025】
また、蓄電池ユニットBを交換修理する場合には、従来のように蓄電池カバーを取り外す必要が無く、蓄電池ユニットBに備えているコネクタの離脱、蓄電池ユニットBに備えているコネクタ同士を接続するだけで行え、蓄電池ユニットBの交換、増設が容易に行える。
【0026】
さらに、電力変換器ユニットCUの収納容器と蓄電池ユニットBの収納容器をほぼ同一
のものを使用したので、製品製作に伴う作業性が良い。
【0027】
また、状態表示部を構成し、かつ電力変換器ユニットCUの収納容器01の角部であって回転部材支持部材85の表示部に近い部分に丸みを形成したので、回転部材支持部材85の方向性が確認しやすい。
【0028】
回転部材支持部材85の、回転部材81が回転可能になるように円形孔86が形成され、この円形孔86の縁部に沿って1/4円弧状の断面凸状の4個のガイド87の根元部に、この周方向に溝を形成したことで、回転部材81が滑らかに回転する。
【0029】
回転部材81の固定爪84を、回転部材81の板面に仮想的に描く円に対して直角になるように形成し、回転部材支持部材85のガイド87相互間に存在する位置決め部88であって、この一方のガイド87の端部87aを断面三角状に形成し、他方のガイド87の端面を円周に対して直角面87bにしたので、回転部材81を回転操作して回転部材81の固定爪84が回転部材支持部材85のガイド87相互間に存在する位置決め部88に嵌ったとき、クリック感が得られ、回転部材81の回転操作に伴う位置決めが確認できる。
【0030】
収納容器本体011の一方の外側端面縁部に形成されている連結用凸部(図示せず)と接合され、図7に示す回転部材支持部材85の外側端面縁部には、複数の切込み溝89が形成されると共に、各切込み溝89の一方の角部である上側(図7の)の角部は直角な2平面を有する段部89aと、前記連結用凸部に形成されている穴(図示せず)に挿入され、各切込み溝89の他方の角部である下側(図7の)は略U字状の切込み89bが形成され、また収納容器本体011の他方の外側端面縁部に形成されている連結用凹部(図示せず)と接合され、さらに前記収納容器本体011の端面縁部に有する連結用凹部(図示せず)と係合する、図7に示す回転部材支持部材85の連結用凸部90が形成されている。この結果、回転部材支持部材85を、前記収納容器本体011に対して連結(接合)が確実で、かつ両者の分離も容易になる。
【0031】
以上述べた実施形態は、次のように変形して実施することができる。図13に示すように、回転部材支持部材85の表示部に近い部分に形成した丸みを無くしてもよい。また、
以上述べた状態表示部を、電力変換器ユニットCUの収納容器85の一端部に連結したが、状態表示部を蓄電池ユニットBの収納容器に連結してもよく、また更に状態表示部を電力変換器ユニットCUの収納容器85と、蓄電池ユニットBの収納容器に連結せず独立した無停電電源装置の状態表示装置としてもよい。さらに、前述した実施形態は1個の電力変換器ユニットCUと、複数個の蓄電池ユニットBの組み合わせについて説明したが、これに限らず電力変換器ユニットCUの個数と、蓄電池ユニットBの個数は任意であってもよい。また、回転部材の円周面部にくぼみ等を形成して回転部材を回し易くするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0032】
CU…電力変換器ユニット、B…蓄電池ユニット、01…電力変換器ユニット収納容器、02…蓄電池ユニット収納容器、1…バイパス経路、4…リアクトル、5…ヒートシンク、6…コンバータ部、7…インバータ部、8…リアクトル、10…ファン、11…バイパススイッチ、011…収納容器本体、012…カバー、013.014…係合凹部、14…整流器、16…リアクトル、17…コンデンサ、18…状態表示部、19…制御部、20…インターフェース部、21…コンセント、021…収納容器本体、22…コンセント、022…カバー、023、024…係合凹部、31…ヒューズ、32…蓄電池、33…コネクタ付ケーブル、34…フィンガプロテクトタイプコネクタ、35…増設用コネクタ、36…通気口、37…通気口
、80…取付部、81…回転部材、82…表示素子取付部、83…ガイド、84…固定爪、85…回転部材支持部材、86…円形孔、87…ガイド、181〜183…表示素子、184、185…図形表示器の窓、186〜190…表示素子、191…タッチスイッチの窓。
図1
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図13