(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、この発明の加湿装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0026】
図1はこの発明の実施の一形態の加湿装置の斜視図を示している。
図1に示すように、この加湿装置は、ケーシング1を備え、このケーシング1は、ケーシング本体2と、このケーシング本体2に着脱可能に取り付けられた前面パネル3とからなる。上記ケーシング1の両側面には吸込口5,5(
図1では1つのみを示す)を設け、ケーシング1の上面の後部に吹出口6を設けている。
【0027】
図2は上記加湿装置の縦断面図を示している。
図1に示す同一の構成部には同一参照番号を付している。
【0028】
この加湿装置は、
図2に示すように、ケーシング1内に前面側から順に、空気清浄フィルタユニット30と、加湿機構40と、ファンモータ21で駆動されるファン20とを配置している。なお、
図2では、図示していないが、水タンク10を加湿機構40の側方に配置している(
図4C参照)。また、
図2において、71は電源用プリント基板、72は操作制御用プリント基板、73は表示用プリント基板、74は埃センサ、75は予備用フィルタ、80は制御部である。
【0029】
上記空気清浄フィルタユニット30とは、正面視で大略矩形である。また、上記空気清浄フィルタユニット30の下側の部分と加湿機構40とが前後方向に重なっている。さらに、上記空気清浄フィルタユニット30および加湿機構40は、ファン20のベルマウス23の少なくとも一部に重なるように配置し、つまり、ベルマウス23の少なくとも一部を覆うように配置して、ファン20からの騒音を低減するようにしている。
【0030】
また、上記空気清浄フィルタユニット30は、大きな埃やペットの毛等を捕集するためのプレフィルタ31と、埃や塵等に帯電をさせるイオン化部32と、帯電した埃や塵等を捕集する例えばプリーツフィルタからなる集塵フィルタ33と、タバコの臭いやペットの臭い等の悪臭成分を捕集する脱臭フィルタ34とを含む。上記プレフィルタ31、イオン化部32、集塵フィルタ33および脱臭フィルタ34は、ケーシング1の前面側から順に、略一直線状に配列している。なお、集塵フィルタ33は、表面積の大きなプリーツフィルタであるため、通風抵抗を低減できる。
【0031】
また、
図2に示すように、空気清浄フィルタユニット30の脱臭フィルタ34および集塵フィルタ33等は、ファン20のベルマウス23全体に重ねる一方、加湿機構40は、ベルマウス23の下側の部分に重ねるが、ベルマウス23の上側の部分には重ねない。したがって、上記脱臭フィルタ34の上側の部分からベルマウス23の上側の部分に至る非加湿通路51を流れる空気は、加湿機構40を経由しないので、非加湿通路51を流れる空気の通風抵抗を低減でき、特に、加湿運転を行わないで空気清浄運転のみを行う場合に、十分な風量(空気量)を確保できるようになっている。
【0032】
一方、上記空気清浄フィルタユニット30の脱臭フィルタ34の下側の部分から加湿機構40への加湿通路52と、上記脱臭フィルタ34の上側の部分からファン20のベルマウス23の上側の部分に至る非加湿通路51とを、仕切り板50で仕切っている。
【0033】
この仕切り板50により、加湿通路52から非加湿通路51への空気の流れを防止して、つまり、加湿通路52から加湿機構40をバイパスする空気の流れを防止して、加湿通路52に流れる空気の殆どを加湿機構40に流して、大きな加湿量を得ることができるようにしている。
【0034】
また、上記仕切り板50は、空気清浄フィルタユニット30の脱臭フィルタ34からファン20の近傍まで延びている。あるいは、図示しないが、上記仕切り板50は、脱臭フィルタ34からベルマウス23の近傍まで延びていてもよい。これにより、上記加湿機構40を出た加湿空気と、非加湿通路51を流れる非加湿空気との衝突による乱流を防止して、通風抵抗を低減し、また、騒音を低減するようにしている。
【0035】
図3は上記加湿装置の加湿機構40の分解斜視図を示している。
【0036】
上記加湿機構40は、
図3に示すように、回転力伝達部の一例としてのギヤ110が外周部に設けられた円板形状の旋回枠100と、旋回枠100の下流側(
図3の右側)かつ外周側に周方向等間隔に取り付けられた12個のバケット200と、円盤状の加湿部材300と、円板形状の押さえ枠400と、軸部500とを備えている。加湿部材300は、旋回枠100と押さえ枠400とで挟んで固定される。そして、旋回枠100の中心に設けられた軸穴100aと加湿部材300の中心に設けられた軸穴300aと押さえ枠400の中心に設けられた軸穴400aに軸部500を軸方向に挿入して、軸部500を旋回枠100に固定する。
【0037】
また、上記旋回枠100の外周部のギヤ110にギヤドモータ70(
図2に示す)の出力軸に連結されたギヤを噛合して、旋回枠100をギヤドモータ70で駆動できるようにしている。
【0038】
上記ギヤドモータ70は、
図2に示すように、加湿機構40に、空気流の流通方向に重ならないように配置して、ギヤドモータ70が、加湿機構40を通る空気流の邪魔にならないようにしている。これにより、上記加湿機構40を通過する空気量を増大して、加湿量を増大できるようになっている。
【0039】
また、12個のバケット200は、旋回枠100の回転に伴って下方の水トレー90(
図4Cに示す)で汲み上げた水を上方で加湿部材300に注ぐようになっている。
【0040】
このように、上記旋回枠100と押さえ枠400で加湿部材300を挟んで固定している。
【0041】
なお、この実施の形態では、12個のバケット200を旋回枠100に取り付けたが、旋回枠または押さえ枠のいずれか一方に設けたものであればよく、また、バケットの数は、加湿量などに応じて適宜設定すればよく、少なくとも2個以上であればよい。
【0042】
図4Aは組み立て状態の加湿機構40の斜視図を示し、
図4Bは加湿機構40の側面図を示している。
図4A,
図4Bにおいて、
図3に示す同一の構成部には同一参照番号を付している。
【0043】
また、
図4Cは加湿機構40が取り付けられた水トレー90を本体ケーシング2に装着する手順を説明するための図を示している。
図4Cに示すように、加湿機構40と水タンク10が組み込まれた水トレー90を、本体ケーシング2の右側の吸込口5近傍かつ後面側に設けられた水トレー用挿入口2aに側方から装着する。
【0044】
また、
図4Dは上記加湿装置を正面から見た断面模式図を示しており、
図4Dにおいて、96は仕切板である。
【0045】
図4Dに示すように、水トレー90には、仕切り壁91を設けて、汲み上げ部92と非汲み上げ部93とに仕切っている。この仕切り壁91の下部に通水孔としての横に長い長穴95を設けている。旋回運動する加湿機構40のバケット200が汲み上げ部92から水を汲み上げる。
【0046】
上記非汲み上げ部93には、フロートスイッチ94を設けて、非汲み上げ部93の水位が定常状態よりも一定値だけ低くなると、水タンク10に水がないことを表す表示または警報を、図示しない表示部または警報部で行うようにしている。
【0047】
〔加湿機構の詳細構成〕
図5Aは
図4BのVA−VA線から見た加湿機構40の断面図を示している。
【0048】
図5Aに示すように、加湿機構40は矢印R1の方向に回転する。旋回枠100のギヤ110の径方向内側に、各バケット200の汲み上げ口201の開口を旋回方向の前方に向けて各バケット200を周方向に配置している。上記各バケット200の径方向内側に加湿部材300を配置している。
【0049】
このように、上記加湿機構40において、旋回枠100のギヤ110と加湿部材300と12個のバケット200とを同一平面上に配置している。
【0050】
また、上記旋回枠100のギヤ110の径方向内側にバケット200を配置すると共に、バケット200の径方向内側に加湿部材300を配置している。これによって、旋回枠100のギヤ110と加湿部材300とバケット200とが最適な位置に配置されるので、加湿機構40の軸方向寸法を確実に薄くできる。
【0051】
図5Bは
図5Aに示す加湿機構40の要部の拡大図を示している。この
図5Bにおいて、
図5Aに示す同一の構成部には、同一参照番号を付している。
【0052】
図5Bに示すように、バケット200に12個のバケット200の径方向内側に開口する注ぎ口202を設けている。また、
図5Bにおいて、106aはバケット200の汲み上げ口201近傍に径方向外側に延びる壁部である。
【0053】
また、
図6は加湿機構40を上流側から見た正面図を示しており、この
図6のVIIA−VIIA線から見た加湿機構40の断面図を
図7Aに示している。
図7Aに示すように、旋回枠100と押さえ枠400で加湿部材300を挟んだ構成をしている。
【0054】
図7Aに示す加湿機構40の点線で囲まれた要部の拡大図を
図7Bに示している。
図7Bに示すように、旋回枠100のリング状円板部101から延びるガイド部105の先端が、加湿部材300の円盤部301の外周部分に当接している。
【0055】
また、バケット200の注ぎ口202の下流側の縁から径方向内側に延びるガイド部203の先端が、加湿部材300のフランジ部302の外周部分の近傍に位置している。
【0056】
上記バケット200の注ぎ口202は、加湿部材300のフランジ部302と円盤部301の段差部分に対向するように開口している。これによって、加湿機構40の軸方向寸法を薄くしても、バケット200から加湿部材300への水を注ぐ注ぎ口202の開口面積に対して、その注ぎ口202に対向する加湿部材300の水をしみ込ませる部分の表面積を広くすることができる。
【0057】
また、旋回枠100のギヤ110は、上流側から下流側に向かってかつ歯先から歯元に向かって傾斜する傾斜面110aと、歯溝の底の下流側に設けられた排水口110bとを有する。
【0058】
この排水口110bは、加湿機構40の径方向外側と加湿機構40の内部とを連通する貫通穴である。
【0059】
また、押さえ枠400の軸方向かつ上流側に突出するように設けられたリブ420が、各バケット200の裏面(空気の流れの下流側の面)に当接して、バケット200の軸方向の位置を定めている。なお、このリブ420は突起の一例であって、バケット毎に押さえ枠に設けられた複数の突起であってもよい。
【0060】
これにより、バケット200は、加湿部材300に関して、加湿部材300を貫通する空気の流れの上流側(
図7Bの左側)に偏って配置されている。
【0061】
図8Aは
図6のVIIIA−VIIIA線から見た加湿機構40の断面図を示している。
図8Aにおいて、
図7Bに示す同一の構成部には同一参照番号を付している。
【0062】
図8Aに示す加湿機構40の点線で囲まれた要部の拡大図を
図8Bに示している。
図8Bに示すように、旋回枠100リング状円板部101に設けられた係合穴101cに、押さえ枠400のリング状円板部401に設けられた係合爪410が係合している。
【0063】
〔旋回枠単体〕
図9Aは上記旋回枠100を上流側から見た正面図を示しており、
図9Bは旋回枠100の側面図を示している。
【0064】
図9A,
図9Bに示すように、旋回枠100は、外周部にギヤ110が設けられたリング状円板部101と、リング状円板部101の中心部に配置されたボス部102と、このリング状円板部101とボス部102とを連結する放射状の6つのアーム部103,103,…とを有する。上記アーム部103,103,…同士をリング部104で連結して補強をしている。
【0065】
上記リング状円板部101に周方向かつ等間隔に、略円形状の給水穴101aと長穴形状の給水穴101bとを交互に設けている。また、リング状円板部101の給水穴101a,101bの近傍かつ径方向内側に、径方向内側に向かって延びるガイド部105を夫々設けている。このガイド部105を周方向等間隔(30deg毎)に配置している。そして、リング状円板部101のガイド部105間に円弧状のリブ106(
図9Cに示す)を夫々設けている(係合穴101cの部分を除く)。
【0066】
上記リング状円板部101とボス部102とアーム部103,103,…とリング部104を樹脂成形により一体に形成している。
【0067】
また、リング状円板部101の給水穴101aの近傍かつ径方向内側に係合穴101cを夫々設けている。この係合穴101cは、旋回枠100のリング状円板部101かつバケット200の汲み上げ口201と反対側の奥部の近傍に設けられている。
【0068】
図9Cは上記旋回枠100を下流側から見た後面図を示している。
図9Cにおいて、
図9A,
図9Bに示す同一の構成部には同一参照番号を付している。
【0069】
図9A,
図9Cに示すように、旋回する加湿機構40において、旋回枠100のリング状円板部101の給水穴101a,101bは、鉛直方向下側にあるとき、すなわち、水トレー90(
図4Cに示す)内の水面よりも下側にあるとき、給水穴101a,101bを介して加湿機構40内のバケット200に水を導く。
【0070】
この給水穴101a,101bは、バケット200の汲み上げ口201の開口の径方向内縁よりも径方向外側に部分的に重なっている。
【0071】
また、この給水穴101a,101bは、バケット200の汲み上げ口201の開口の径方向外縁に重なっている。
【0072】
また、この給水穴101a,101bは、バケット200の汲み上げ口201の開口の近傍に配置されている。
【0073】
〔バケット単体〕
図10(A)はバケット200の前面図であり、
図10(B)はバケット200を注ぎ口202側から見た図であり、
図10(C)はバケット200を汲み上げ口201側から見た図を示している。
【0074】
図10(A)に示すように、バケット200の前面は、
図9Cに示す旋回枠100の後面側と対向する面であり、加湿機構40の上流側である。バケット200は、汲み上げ口201から後方に向かって奥が徐々に細くなった断面矩形の筒が湾曲した形状をしている。
図10(A)において、下側が旋回枠100に取り付けたときの径方向内側、上側が旋回枠100に取り付けたときの径方向外側となっている。このバケット200の径方向外側が外周面210である。
【0075】
図10(A)〜(C)に示すように、バケット200の汲み上げ口201近傍に径方向内側(
図10(A)の下側)に向かって開口する注ぎ口202を設けている。この注ぎ口202の下流側の縁から径方向内側に延びるガイド部203を設けている。また、バケット200の旋回方向(
図10(A)の右から左への方向)の後方側かつ前面側に、径方向内側(
図10(A)の下側)に向かって延びるフランジ204を設けている。
【0076】
また、
図10(A)に示すように、バケット200の旋回方向の後方側の端に、径方向外側に向かって突出する突起205を設けている。
【0077】
また、
図10(A),(C)に示すように、バケット200の後面側かつ旋回方向の後方側の端に、突起206を設けている。
【0078】
また、
図10(A)〜(C)に示すように、バケット200の旋回方向(
図10(A)の右から左への方向)の前方側かつ後面側に、前方に向かって延びる係合部207を設けている。
【0079】
上記汲み上げ口201と注ぎ口202とガイド部203とフランジ204と突起205と突起206と係合部207とを有するバケット200を樹脂成形により形成している。
【0080】
また、
図11(A)はバケット200の斜視図であり、
図11(B)はバケット200の汲み上げ口201側から注ぎ口202を見た図を示している。
【0081】
図12Aはバケット200の注ぎ口202の形状を説明するための模式図を示しており、径方向内側から注ぎ口202を見た図である。
図12Aに示すように、注ぎ口202の後縁220は階段状をしている。
【0082】
上記バケット200の注ぎ口202の後縁220は、加湿部材300を貫通する空気流の上流側(
図12の右側)の部分が、後縁220の上流側の部分よりも下流に位置する注ぎ口202の後縁220の下流側(
図12の左側)の部分よりも、早く水が排出されるように後退している。
【0083】
また、
図12Bはバケット200の注ぎ口202の他の形状を説明するための模式図を示しており、径方向内側から注ぎ口202を見た図である。
図12Bに示すように、注ぎ口202の後縁230はノコギリ刃状をしている。
【0084】
このように、旋回運動するバケット200の径方向内側に開口する注ぎ口202の後縁220,230が折れ曲がった線で定義されている。
【0085】
図13Aは旋回枠100の後面側に12個のバケット200を取り付けた状態を示している。
【0086】
図13Aに示すように、旋回枠100は矢印R2の方向に回転する。旋回枠100のリング状円板部101に周方向に配置された各バケット200のガイド部203の両側を、リング状円板部101のガイド部105の両側に連なるリブ106により挟んでいる。このようにして、各バケット200のガイド部203が旋回枠100の係止部(リブ106間)に係合している。
【0088】
図13Bに示すように、旋回枠100のリング状円板部101に形成されたリブ106において、バケット200の汲み上げ口201近傍に径方向外側に延びる壁部106aを立設している。この壁部106aの径方向外側の端が、
図5Bに示すように、バケット200の汲み上げ口201の径方向内側の内面200aよりも径方向外側に位置する。
【0089】
図13Bに示すように、壁部106aは、リング状円板部101側に切り込みを有し、この壁部106aの切り込みにバケット200の係合部207が係止されている。
【0090】
また、旋回枠100のリング状円板部101に形成されたリブ106において、バケット200のフランジ204に対向する位置に径方向外側に延びる突起106bを立設している。また、リング状円板部101の突起106bに対向する位置に貫通穴120を設けている。バケット200のフランジ204は、旋回枠100の突起106bと貫通穴120との間の凹部に軸方向に係止される。
【0091】
上記ギヤ110の内周面111にバケット200の外周面210側が当接し、旋回枠100にバケット200の内周側を、壁の一例としてのリブ106により拘束している。
【0092】
また、旋回枠100のリング状円板部101の各ガイド部105は、リング状円板部101から延びる基部105aと、基部105aの両側かつ下流側(
図13Bの左側)に立設された側壁105b,105bとを有する。
【0093】
〔加湿部材単体〕
図14Aは上記加湿部材300の正面図を示しており、
図14Bは加湿部材300の側面図を示している。
【0094】
図14A,
図14Bに示すように、加湿部材300は、円盤部301と、円盤部301の外周側に設けられ、円盤部301よりも薄肉のフランジ部302とを有する。この円盤部301の中央に貫通穴300aを設けると共に、円盤部301のフランジ部302近傍かつ周方向等間隔に12個の取付穴303を設けている。
【0095】
この加湿部材300は、例えば、不織布等からなり、いわゆる気化フィルタ等であって、空気を通過させ、この通過する空気に気化した水分で加湿する。
【0096】
〔押さえ枠単体〕
図15Aは上記押さえ枠400を上流側から見た正面図を示し、
図15Bは押さえ枠400の側面図を示している。
【0097】
図15A,
図15Bに示すように、押さえ枠400は、リング状円板部401と、リング状円板部401の中心部に配置されたボス部402と、このリング状円板部401とボス部402とを連結する放射状の6つのアーム部403,403,…とを有する。また、リング状円板部401の径方向内側に水飛び防止用のネット404を設けている。この実施の形態では、ネット404の網目のピッチは0.5mmであり、線径は50デニールである。
【0098】
また、リング状円板部401とボス部402とアーム部403,403,…を樹脂成形により一体に形成している。このとき、ネット404も一体に形成される。
【0099】
また、押さえ枠400のリング状円板部401に周方向等間隔に6つの係合爪410を設けると共に、押さえ枠400の軸方向かつ上流側に突出する環状のリブ420を設けている。
【0100】
上記加湿機構40において、ネット404を加湿部材300の下流側に配置している。
【0101】
また、上記ネット404の最大穴径は、加湿部材300の最大穴径よりも小さくしている。
【0102】
また、リング状円板部401の内周側に上流側に向かって突出する12個の突起411を周方向等間隔に立設している。この12個の突起411は、加湿部材300のフランジ部302近傍に設けられた12個の取付穴303に挿入されることによって、押さえ枠400に対して加湿部材300の径方向の位置決めを行う。
【0103】
なお、この実施の形態では、押さえ枠400にネット404を一体に形成したが、これに限らず、押さえ枠とは別体のネットを加湿部材の下流側に配置してもよい。
【0104】
図15Cは加湿機構40の押さえ枠400を下流側から見た後面図を示しており、
図15Aに示す同一の構成部には同一参照番号を付している。
【0105】
〔軸部単体〕
図16は加湿機構40の軸部500の側面図を示している。
図16に示すように、旋回枠100と加湿部材300(
図3に示す)と押さえ枠400を貫通する主部501と、主部501の上流側(
図16の左側)に設けられた第1の環状溝部502と、主部501の下流側(
図16の右側)に設けられた第2の環状溝部503とを有する。
【0106】
上記第1の環状溝部502の環状溝502aに、水トレー90(
図4Cに示す)から上方に立設された支持部材の一例としての第1の支持脚部601の軸受部(図示せず)が回転自在に嵌合する。また、上記第2の環状溝部503の環状溝503aを、水トレー90から上方に立設された支持部材の一例としての第2の支持脚部602の軸受部(図示せず)が回転自在に嵌合する。
【0107】
上記構成の加湿装置によれば、
図7A,
図8Aに示すように、加湿機構40において、旋回枠100の外周部に設けられた回転力伝達部であるギヤ110と、旋回枠100の回転に伴って汲み上げた水を加湿部材300に注ぐバケット200とを同一平面上に配置することによって、加湿機構40の軸方向寸法を薄くして、装置本体の奥行きを薄くすることができる。
【0108】
なお、回転力伝達部はギヤ110に限らず、回転力を伝達するローラーなどの伝達機構を用いてもよい。
【0109】
また、加湿機構40において、旋回枠100の外周部に設けられたギヤ110と、その旋回枠100に取り付けられた加湿部材300と、旋回枠100の回転に伴って汲み上げた水を加湿部材300に注ぐバケット200とを同一平面上に配置することによって、加湿機構40の軸方向寸法をより薄くできる。
【0110】
なお、上記実施の形態では、旋回枠100の回転力伝達部であるギヤ110と加湿部材300とバケット200とを同一平面上に配置して、薄型化を達成しているが、これに限らず、回転力伝達部とバケットとが配置された同一平面上に加湿部材が配置されていない加湿装置にこの発明を適用してもよい。
【0111】
また、回転力伝達部としてギヤ110を用いることによって、ギヤドモータ70からの駆動力を旋回枠100に確実に伝えることができる。
【0112】
また、上記旋回枠100のギヤ110の径方向内側にバケット200を配置すると共に、バケット200の径方向内側に加湿部材300を配置することによって、旋回枠100のギヤ110と加湿部材300とバケット200とが最適な位置に配置されるので、加湿機構40の軸方向寸法を確実に薄くできる。
【0113】
上記旋回枠100を回転支持する軸部500において、ファン20により供給される空気の流れの上流側の加湿部材300からの突出部分よりも下流側の加湿部材300からの突出部分の軸方向寸法を短くしている。詳しくは、加湿部材300よりも上流側に突出している部分の軸方向長さL1に対して、加湿部材300よりも下流側に突出している部分の軸方向長さL2を短くしている。これによって、加湿部材300の上流側にバケット200から水を注ぐ構成とすることで、加湿機構40の下流側に軸部を除いて軸方向に突出する部分を無くせるので、下流側で軸部500を支持する支持脚部の奥行きを短くでき、加湿機構40の軸方向寸法をより薄くできる。
【0114】
また、厚肉の円盤部301と、その円盤部301の外周側に設けられた薄肉のフランジ部302とを有する加湿部材300を用いて、その加湿部材300のフランジ部302と円盤部301の段差部分に対向するように注ぎ口202をバケット200に設けることによって、加湿機構40の軸方向寸法を薄くしても、バケット200から加湿部材300への水を注ぐ注ぎ口202の開口面積に対して、その注ぎ口202に対向する加湿部材300の水をしみ込ませる部分の表面積を広くすることができる。
【0115】
また、上記加湿装置によれば、
図7A,
図8Aに示すように、旋回枠100と押さえ枠400でバケット200が挟まれた加湿機構40によって、加湿機構40の軸方向寸法を薄くして、装置本体の厚みを抑えることができると共に、
図9A,
図9Cに示すように、旋回枠100に設けられた給水穴101a,101bによりバケット200に水を導くことにより、バケット200が旋回枠100と押さえ枠400で挟まれた構成であってもバケット200に十分な水量を供給できる。したがって、旋回枠100と押さえ枠400でバケット200が挟まれた構成の加湿装置であっても、十分な加湿量を得ることができる。
【0116】
また、このような旋回枠100に給水穴101a,101bを設けた構成の加湿機構40において、旋回枠100の外周部に設けられたギヤ110と加湿部材300とバケット200とを同一平面上に配置することによって、加湿機構40の軸方向寸法をより薄くできる。
【0117】
また、上記バケット200の汲み上げ口201の開口の径方向内縁よりも径方向外側に給水穴101a,101bが部分的に重なることによって、旋回運動中の旋回枠100の下側に位置するバケット200の汲み上げ口201の上縁よりも低い位置に少なくとも給水穴101a,101bの一部が位置するので、給水穴を必要以上に大きくすることがない。
【0118】
また、上記バケット200の汲み上げ口201の開口の径方向外縁に給水穴101a,101bが重なることによって、旋回運動中の旋回枠100の下側に位置するバケット200の汲み上げ口201の下縁より高い位置に少なくとも給水穴101a,101bの一部が位置するので、バケット200の汲み上げ口201に給水穴101a,101bを介して確実に水を導くことができる。
【0119】
また、上記バケット200の汲み上げ口201の開口の近傍に給水穴101a,101bを配置することにより、給水穴101a,101bを介してバケット200の汲み上げ口201に水を最短距離で導くことができる。
【0120】
また、上記旋回枠100の上流側の前面に給水穴101a,101bを設けることによって、給水穴101a,101bを介して水が下流側に飛ぶのを防止できる。
【0121】
なお、押さえ枠を上流側に配置して旋回枠を下流側に配置した場合は、押さえ枠の上流側の前面に給水穴を設けることにより下流側への水飛びを防止できる。
【0122】
また、上記加湿装置によれば、
図12A,
図12Bに示すように、バケット200の旋回運動の径方向内側に開口する注ぎ口202の後縁220,230は、折れ曲がった線で定義されているから、バケット200が旋回運動をしながら旋回運動の上端近傍で、バケット200の傾きで、注ぎ口202から水が径方向内側に排出されるときに、折れ曲がった線で定義される後縁220,230の最も後の部分(例えば220a)から最初に少量の水が排出され、次に、その後の部分よりも前の部分(例えば220b)から水が排出されて、水が徐々に排出されて、一気に大量の水が排出されることがない。したがって、加湿部材300が乾いていても、水が加湿部材300の中に染み込んでいくことができる。このように、注ぎ口202から水が徐々に排出されるから、注ぎ口202の全体に表面張力で水の膜ができて、この水の膜が破れて、一気に大量の水が塊となって、注ぎ口202から排出されるということがないから、加湿部材300から水滴が下流側に飛ばされることがない。これにより、水飛びを防止できる。
【0123】
また、上記バケット200の注ぎ口202の後縁220,230は、加湿部材300を通過する空気流に関して、注ぎ口202の後縁220,230の上流側の部分が、注ぎ口202の後縁の下流側の部分よりも、早く水が排出されるように、後退しているから、空気流に関して、加湿部材300の上流側の部分に下流側の部分よりも、早く、水を掛けて、上流側の部分を先に湿らせて、その後、上流側の部分から湿りが伝えられた下流側の部分に水を掛けることになる。したがって、加湿部材300が乾いているような環境でも、加湿部材300の下流側の部分を上流側から湿らせた後、湿った下流側の部分に水を掛けることになるので、下流側の部分においても、加湿部材300の中に水がスムーズに染み込み、水滴が加湿部材300の下流側に飛ぶ水飛びを効果的に防止することができる。
【0124】
また、
図12Aに示すように、バケット200の注ぎ口202の後縁220が、階段状に折れ曲がっているから、簡単な構造で、加湿部材300に水を徐々に掛けて、水飛びを防止することができる。
【0125】
また、
図12Bに示すように、バケット200の注ぎ口202の後縁230が、ノコギリ刃状に折れ曲がっているから、簡単な構造で、加湿部材300に水を徐々に掛けて、水飛びを防止することができる。
【0126】
なお、上記実施の形態では、旋回枠100の外周部のギヤ110と、旋回枠100に取り付けたバケット200と、加湿部材300とを同一平面上に配置して、薄型化を達成しているが、バケットとギヤとが軸方向に重なって、バケットとギヤとが同一平面上にない加湿装置にも、この発明のバケットの注ぎ口の構造を用いることができる。
【0127】
また、上記加湿装置によれば、旋回枠100が回転することにより、バケット200が旋回運動して加湿部材300の頂上付近に位置すると、バケット200内の水が注ぎ口202から流れ出て加湿部材300にかかる。このとき、
図5B,
図13Bに示すように、バケット200の旋回方向前方に開口する汲み上げ口201近傍の旋回枠100には壁部106aが設けられ、この壁部106aの径方向外側の端が、汲み上げ口201の径方向内側の内面よりも径方向外側に位置するので、注ぎ口202から流れ出るべき水が汲み上げ口201から漏れ出るのを防ぐことができる。したがって、上記注ぎ口202から流れ出るべき水が減らないようにして、加湿部材300に目標量の給水を行うことができる。
【0128】
また、
図13Bに示すように、旋回枠100の係止部を兼ねる壁部106aにバケット200の係合部207を係止することにより、汲み上げ口201から壁部106aが遠く離れてしまうのを防ぐことができる。すなわち、上記汲み上げ口201の径方向内側の内面近傍に壁部106aを確実に位置させることができる。
【0129】
また、
図5Bに示すように、バケット200が旋回運動して加湿部材300の頂上付近に位置したとき、汲み上げ口201に対してバケット200の旋回方向後方に注ぎ口202を設けているので、バケット200内の水が汲み上げ口201に到達しにくくなる。したがって、上記注ぎ口202から流れ出るべき水が汲み上げ口201から漏れ出るのを防ぐ効果を高めることができる。
【0130】
また、上記バケット200が旋回運動して加湿部材300の頂上付近に位置したとき、注ぎ口202は径方向内側に開口しているので、バケット200内の水が注ぎ口202から流れ出易くなる。したがって、上記バケット200内に水が残りにくくなる。
【0131】
なお、上記実施の形態では、加湿機構40は、押さえ枠400を有していたが、押さえ枠を有しないようにしてもよい。
【0132】
また、上記旋回枠100の壁部106aは、バケット200を係止する係止部を兼ねていたが、バケットを係止する係止部を兼ねなくてもよい。
【0133】
また、上記ギヤ110、加湿部材300およびバケット200を、同一平面上に配置されていたが、ギヤ、加湿部材およびバケットが、同一平面上に配置されないようにしてもよい。例えば、ギヤと加湿部材を同一平面上に配置し、ギヤとバケットとを軸方向に重なるように配置してもよい。
【0134】
また、上記注ぎ口202は、径方向内側に開口していたが、例えば、ファンによって生じた空気流に関して上流側に開口するようにしてもよい。
【0135】
また、上記加湿装置によれば、ファン20によって生じた空気流に加湿を行うため、水供給部(バケット200)が加湿部材300に水を供給する。このとき、上記加湿部材300の空気流に関して下流側にネット404(
図15A,
図15C)が配置されているので、加湿部材300にかけられた水が飛ばされて、その加湿部材300よりも下流側の他の部材にかかるのを防ぐことができる。
【0136】
また、
図3に示すように、加湿部材300の下流側にネット404を配置しているので、加湿部材300を通過する風量が低下するのを防ぐことができる。
【0137】
また、上記加湿部材300の下流側にネット404を配置しているので、加湿部材300において加湿に寄与する面積が減らないようにして加湿量が低下するのも防ぐことができる。
【0138】
これに対して、上記加湿部材の下流側に例えば壁を設けた場合は、加湿部材にかけられた水が加湿部材の下流側に飛ばされるのを防ぐことができるが、加湿部材を通過する風量が低下したり、加湿部材において加湿に寄与する面積が減って加湿量が低下したりしてしまう。
【0139】
また、上記ネット404の最大穴は加湿部材300の最大穴よりも小さいので、加湿部材300にかけられた水が加湿部材300の下流側に飛ばされるのを確実に防ぐことができる。
【0140】
また、
図15A〜
図15Cに示すように、ネット404は押さえ枠400に一体成形されているので、部品点数および組立工数を減らして、製造コストを低減できる。
【0141】
なお、上記実施の形態では、加湿機構40は、押さえ枠400を有していたが、押さえ枠を有しないようにしてもよい。
【0142】
また、上記実施の形態では、バケット200が、水トレー90から水を汲み上げて加湿部材300に水をかけていたが、ポンプが、水トレーから水を吸い込んで、加湿部材に吐出するようにしてもよい。
【0143】
また、上記実施の形態では、ギヤ110、加湿部材300およびバケット200を、同一平面上に配置されていたが、ギヤ、加湿部材およびバケットが、同一平面上に配置されないようにしてもよい。例えば、ギヤと加湿部材を同一平面上に配置し、ギヤとバケットとを軸方向に重なるように配置してもよい。
【0144】
また、上記実施の形態では、ネット404の最大穴は加湿部材300の最大穴よりも小さくしていたが、加湿部材の最大穴と同じ大きさにしてもよい。
【0145】
また、上記実施形態では、ネット404と押さえ枠400を一体成形していたが、ネットと押さえ枠を別体に成形してもよい。このようにする場合、押さえ枠と別体に成形したネットを、加湿部材の下流側の例えばベルマウスに取り付けてもよい。
【0146】
また、上記加湿装置によれば、
図7Bに示すように、加湿機構40の旋回枠100の外周部に設けられたギヤ110の歯溝の底の下流側に排水口110bを設けることによって、ギヤ110の歯溝に付着した水は、ギヤ110の歯先が鉛直方向の上方にほぼ向いているときにファン20から供給される空気流れの上流側から下流側に流れた後、歯溝の底の下流側に設けた排水口110bから加湿機構40の内側に落下する。したがって、旋回枠100の外周部に設けられたギヤ110に付着した水を効率よく排水して、水飛びを効果的に防止できる。
【0147】
また、
図7Bに示すように、旋回枠100のギヤ110に、上流側から下流側に向かってかつ歯先から歯元に向かって傾斜する傾斜面110aを設けたことによって、ギヤ110の歯溝に付着した水は、ファン20から供給される空気流れの上流側から下流側に傾斜面110aに沿って排水口110bに案内されるので、ギヤ110に付着した水を効率よく排水できる。
【0148】
また、
図7Bに示すように、旋回枠100のギヤ110の歯溝の底の下流側の一部に排水口110bを設けることによって、ギヤ110の歯溝の底の全部に排水口を設けるよりもギヤ110の強度を高めることができる。
【0149】
なお、上記実施の形態では、旋回枠100のギヤ110の歯溝の底の下流側の一部に排水口110bを設けたが、ギヤの強度に問題なければ、ギヤの歯溝の底の全部に排水口を設けてもよい。
【0150】
また、上記加湿装置によれば、
図7A,
図7B,
図8A,
図8Bに示すように、旋回枠100の外周部のギヤ110とバケット200と加湿部材300とが同一平面上に配置されているから、この加湿機構40、ひいては、加湿装置の軸方向の寸法を薄くすることができると共に、バケット200を、旋回枠100と押さえ枠400とで挟んで固定しているから、旋回枠100とは別体のバケット200を旋回枠100に簡単確実に固定することができる。
【0151】
また、上記バケット200の旋回運動の径方向内側に開口する注ぎ口202が旋回枠100に設けられた係止部(旋回枠100のリブ106間)と旋回運動の周方向に係合しているから、バケット200を周方向に、簡単、確実に位置決めすることができる。また、上記注ぎ口202が旋回枠100設けられた係止部と旋回運動の周方向に係合するから、注ぎ口202を位置決部材として兼用できる。
【0152】
なお、バケット200の注ぎ口202を旋回運動の周方向に係合する係止部を押さえ枠400に設けてもよい。
【0153】
また、
図8Bに示すように、バケット200の奥部が汲み上げ口201よりもバケット200の旋回運動の径方向に狭まる形状で、奥部の近傍の旋回枠100の係合穴101cに、押さえ枠400に設けられた係合爪410が係合しているから、バケット200の奥部が狭まることにより生じたスペースを有効に利用して、旋回枠100の係合穴101cと押さえ枠400に設けられた係合爪410とを係合して、旋回枠100と押さえ枠400と簡単に固定することができる。
【0154】
また、
図10(A)〜(C)に示すように、バケット200の汲み上げ口201よりもバケット200の旋回運動の径方向に狭まる奥部に、フランジ204が設けられ、このフランジ204が旋回枠100に設けられた凹部(
図13Bに示す旋回枠100の突起106bと貫通穴120との間)に軸方向に係止されているから、バケット200の旋回枠100への装着時に、フランジ204を凹部に軸方向に係止して、バケット200を簡単に位置決めでき、かつ、仮留めできる。
【0155】
また、
図7B,
図8Bに示すように、旋回枠100に軸方向に突出するように設けた突起の一例としてのリブ420が、バケット200に軸方向から当接して、バケット200の軸方向の位置を定めているから、バケット200の軸方向の位置を確実に定めることができ、かつ、確実に固定できる。
【0156】
また、この突起の長さを適宜設定することによって、バケット200の軸方向の位置を任意に定めることができ、自由度が増す。
【0157】
また、上記突起であるリブ420が、バケット200の空気流に関して下流側の面に当接して、バケット200は、加湿部材300に関して、その加湿部材300を通過する空気流の上流側に偏って配置されているから、バケット200から加湿部材300の上流側に水を掛けて、加湿部材300から空気流の下流側への水飛びを防止することができる。
【0158】
なお、上記実施の形態では、旋回枠100に突起としてのリブ420を設けたが、押さえ枠を上流側に配置し、旋回枠を下流側に配置した場合、押さえ枠に軸方向に突出するように設けた突起をバケットに軸方向から当接して、バケットの軸方向の位置を定めてもよい。
【0159】
また、上記加湿装置によれば、
図7B,
図8Bに示すように、旋回枠100の外周部のギヤ110とバケット200と加湿部材300とが同一平面上に配置されているから、この加湿機構40、ひいては、加湿装置の軸方向の寸法を薄くすることができると共に、
図13Bに示すように、ギヤ110の内周面にバケット200の外周部が当接していて、バケット200を旋回枠100に可能な範囲で最大限、外径側に配置しているので、バケット200の寸法を大きくでき、また、バケットの数を増やして、汲み上げ量を増大することができる。
【0160】
また、
図13Bに示すように、ギヤ110の内周面111にバケット200の外周部(外周面210側)が当接し、かつ、旋回枠100に設けた壁(リブ106)で、バケット200の内周部が拘束されているので、ギヤ110の弾性により、バケット200を径方向の内側へ壁に向けて弾性的に押圧して、バケット200を容易かつ確実に固定することができる。
【0161】
また、
図7Bに示すように、ギヤ110の歯底の一部が貫通穴(排水口110b)になっているから、ギヤ110の柔軟性がさらに向上し、弾性がさらに向上して、より確実に、バケット200を固定することができる。
【0162】
なお、上記実施の形態では、旋回枠100に突起としてのリブ420を設けたが、押さえ枠を上流側に配置し、旋回枠を下流側に配置した場合、押さえ枠に軸方向に突出するように設けた突起をバケットに軸方向から当接して、バケットの軸方向の位置を定めてもよい。
【0163】
上記実施の形態では、空気清浄フィルタユニット30と加湿機構40とを備えた加湿装置について説明したが、空気清浄フィルタユニットを備えていない加湿装置にこの発明を適用してもよい。
【0164】
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。